JP3065081B1 - 投写型表示装置 - Google Patents
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Abstract
ルの動作特性劣化を抑制する。 【解決手段】 照明光学系と、照明光学系から射出され
た光を複数の波長領域ごとに分離する波長分離光学系
と、波長分離光学系から射出された各波長領域の光ごと
に設けられ、与えられた画像信号に応じて複数の波長領
域の光を変調する複数の光変調装置と、複数の光変調装
置によって変調された複数の波長領域の光を合成する光
合成光学系と、光合成光学系から射出された合成光を投
写する投写光学系と、複数の波長領域の光のうち約42
5nmの波長の光を含む所定の波長領域の光が波長分離
光学系で分離された後、対応する光変調装置に入射する
までの間の光路中に、所定の波長領域の光のうち約43
5nm以上の波長領域の光の反射率が約90%以上で、
少なくとも425nm±5nmの波長領域の光の反射率
が約435nm以上の波長領域の光の反射率に比べて低
い反射ミラーとを備える。
Description
示する投写型表示装置に関する。
光を変調するために、ライトバルブと呼ばれる光変調素
子が用いられる。カラー画像を表示する投写型表示装置
としては、赤色光(約580nm〜約700nmの波長
域)、緑色光(約500nm〜約580nmの波長
域)、青色光(約400nm〜約500nm)の3つの
色に対応する3つのライトバルブを用いた装置が知られ
ている。ライトバルブとしては、透過型液晶パネルや反
射型液晶パネルなどが用いられる場合が多い。
(約400nm以下の光)は液晶パネルの動作特性を劣
化させる要因となることがわかっており、これを防止す
るため、約400nm以下の波長を有する光が液晶パネ
ルに到達するのを抑制する紫外光遮断フィルタが設けら
れている。
遮断フィルタによって紫外光を遮断しているにもかかわ
らず、青色光用の液晶パネルにおける動作特性の劣化に
より、投写型表示装置の動作特性劣化を招く場合が見ら
れる。この現象は、特に、近年の、光源の高輝度化や、
光学系における光の高利用効率化に伴って、顕著となっ
てきている。
を解決するためになされたものであり、画像の高輝度化
に伴って発生している液晶パネルの動作特性劣化を抑制
する技術を提供することを目的とする。
述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の投
写型表示装置は、光源と、前記光源から射出された光
を、複数の波長領域ごとに分離する波長分離光学系と、
前記波長分離光学系から射出された各波長領域の光ごと
に設けられ、与えられた画像信号に応じて前記複数の波
長領域の光を変調する複数の光変調装置と、前記複数の
光変調装置によって変調された複数の波長領域の光を合
成する光合成光学系と、前記光合成光学系から射出され
た合成光を投写する投写光学系と、を備え、前記光源か
ら前記光変調装置までの光路中に、前記所定の波長領域
の光のうち約435nm以上の波長領域の光の反射率が
約90%以上で、少なくとも425nm±5nmの波長
領域の光の反射率が前記約435nm以上の波長領域の
光の反射率に比べて低い反射ミラー、または、前記所定
の波長領域の光のうち約435nm以上の波長領域の光
の透過率が約90%以上で、少なくとも425nm±5
nmの波長領域の光の透過率が前記約435nm以上の
波長領域の光の透過率に比べて低い光フィルタを備える
ことを特徴とする。
m」等の「約」は、設定波長の値(435nm、425
nm)に対してある程度の誤差を含んでも良いことを意
味している。誤差の許容範囲はプロジェクタの大きさ等
によって変化するものであるが、通常は±3nm程度で
ある。
調べたところ、425nm±5nmの波長領域の光(以
下、「425nm付近の波長の光」と呼ぶ。)を照射し
た場合に、光変調装置の動作特性の劣化が著しいことが
わかった。その原因は明確に判明していないが、425
nm付近の波長の光が、液晶パネル内において液晶分子
を配向させるために用いられている配向膜の材料(ポリ
イミド等)や、液晶に電圧を印加するために用いられて
いる電極の材料(ITO等)に悪影響を及ぼしているた
めではないかと推測される。上記投写型表示装置におい
ては、前記光源から前記光変調装置までの光路中に、所
定の波長領域の光のうち、425nm付近の波長の光の
反射率が約435nm以上の波長領域の光の反射率に比
べて低くなる反射ミラー、あるいは、所定の波長領域の
光のうち、425nm付近の波長の光の透過率が約43
5nm以上の波長領域の光の透過率に比べて低くなる光
フィルタを備えているので、425nm付近の波長の光
が光変調装置に入射することを抑制することができる。
これにより、光変調装置の動作特性の劣化を抑制するこ
とができる。なお、反射ミラーの場合、425nm付近
の光の反射率は20%程度以下とするのが好ましく、低
ければ低い程良い。光フィルタの場合、425nm付近
の光の透過率は20%程度以下とするのが好ましく、低
ければ低い程良い。
記複数の波長領域の光のうち約425nmの波長の光を
含む所定の波長領域の光が前記波長分離光学系で分離さ
れた後、対応する光変調装置に入射するまでの間の光路
中に設けることが好ましい。このような位置に配置すれ
ば、反射ミラー、光フィルタの製造が容易となる。
所定の波長領域の光のうち約415nm以下の波長領域
の可視光の反射率が約90%以上で、少なくとも425
nm±5nmの波長領域の可視光の反射率が前記約41
5nm以下の波長領域の光の反射率に比べて低いことが
好ましい。また、前記光フィルタは、さらに、前記所定
の波長領域の光のうち約415nm以下の波長領域の可
視光の透過率が約90%以上で、少なくとも425nm
±5nmの波長領域の可視光の透過率が前記約415n
m以下の波長領域の光の透過率に比べて低いことが好ま
しい。
うち約435nm以上の波長領域だけでなく、約415
nm以下の波長領域の光も光変調装置で利用することが
できるので、光変調装置の動作特性の劣化を抑制すると
ともに、光の明るさをより十分に確保することができ
る。
は、本発明の投写型表示装置の要部を平面的に見た概略
構成図である。この投写型表示装置1000は、主な構
成要素として、照明光学系100と、色光分離光学系2
00と、リレー光学系220と、3つの液晶ライトバル
ブ300R,300G,300Bと、クロスダイクロイ
ックプリズム320と、投写光学系340とを備えてい
る。投写型表示装置1000は、照明光学系100から
射出された光を、色光分離光学系200で赤(R)、緑
(G)、青(B)の3色の色光に分離し、分離された各
色光を液晶ライトバルブ300R,300G,300B
を通して各色の画像信号に対応させて変調し、変調され
た各色光をクロスダイクロイックプリズム320で合成
して、投写光学系340を介してスクリーンSC上に画
像を表示するものである。
発生装置120とを備えている。偏光発生装置120
は、光源110から射出された非偏光な光を偏光方向の
揃えられた直線偏光光に変換する機能を有している。こ
れにより、照明光学系100は、偏光方向の揃えられた
直線偏光光(s偏光光またはp偏光光)の照明光を射出
し、色光分離光学系200やリレー光学系220を介し
て液晶ライトバルブ300R,300G,300Bを照
明する。本実施例では、s偏光光の照明光を射出する。
なお、照明光学系の構成や機能については、例えば、本
出願人によって開示された特開平10−177151号
公報に詳述されているので、本明細書では説明を省略す
る。
イックミラー202,204を備えており、照明光学系
100から射出される光線束を、赤(約580nm〜約
700nm)、緑(約500nm〜約580nm)、青
(約400nm〜約500nm)の3色の色光に分離す
る波長分離光学系としての機能を有する。
明光学系100から射出された光の赤色光成分を透過さ
せるとともに、青色光成分と緑色光成分とを反射し、赤
色光Rを分離する。第1のダイクロイックミラー202
を透過した赤色光Rは、反射ミラー208でクロスダイ
クロイックプリズム320へ向けて反射され、フィール
ドレンズ232を通って赤色光用の液晶ライトバルブ3
00Rに達する。このフィールドレンズ232は、照明
光学系100から射出された各部分光線束をその中心軸
に対して平行な光線束に変換する。他の液晶ライトバル
ブの前に設けられたフィールドレンズ234,230も
同様である。
1のダイクロイックミラー202で反射された青色光B
と緑色光Gのうちで、緑色光Gを反射するとともに、青
色光を透過させて、緑色光Gと青色光Bとを分離する。
第2のダイクロイックミラー204によって反射された
緑色光Gは、クロスダイクロイックプリズム320へ向
けて射出され、フィールドレンズ234を通って緑色光
用の液晶ライトバルブ300Gに達する。一方、第2の
ダイクロイックミラー204を透過した青色光Bは、リ
レー光学系220に入射する。
は、リレー光学系220に備えられる入射側レンズ22
2、リレーレンズ226および反射ミラー224,22
8および射出側レンズ(フィールドレンズ)230を通
って青色光用の液晶ライトバルブ300Bに達する。こ
こで、青色光Bにリレー光学系が用いられているのは、
青色光Bの光路の長さが他の色光の光路の長さよりも長
いため、光の利用効率の低下を防止するためである。す
なわち、入射側レンズ222に入射した青色光をそのま
ま、射出側レンズ230に伝えるためである。なお、色
光分離光学系200の第1のダイクロイックミラー20
2から、液晶ライトバルブ300R、液晶ライトバルブ
300G、入射側レンズ222までの距離は、ほぼ等し
くなるように設定されている。
G,300Bは、それぞれに与えられた画像情報(画像
信号)に従って、3色の色光をそれぞれ変調して画像を
形成する光変調装置としての機能を有する。3つの液晶
ライトバルブ300R,300G,300Bは、それぞ
れ、光透過型の液晶パネルと、その光入射面側および光
射出面側に配置された2つの偏光板とによって構成され
ている。液晶パネルの光の入射面側に配置されている偏
光板は、照明光の偏光度をさらに高めるためのものであ
り、照明光学系100から射出される直線偏光光(s偏
光光)の偏光方向が、これらの偏光板の透過軸方向とな
るように配置されている。このようにすれば、照明光学
系100から射出された照明光に含まれる直線偏光光の
純度(偏光度)をより高めることができる。なお、照明
光学系100から射出される照明光の偏光度が著しく高
い場合には、この光入射面側に配置される偏光板を省略
することもできる。
液晶ライトバルブ300R,300G,300Bを通っ
て変調された3色の色光を合成してカラー画像を表す合
成光を射出する光合成光学系としての機能を有する。な
お、クロスダイクロイックプリズム320には、赤色光
を反射する誘電体多層膜が形成された赤色光反射ダイク
ロイック面321と、青色光を反射する誘電体多層膜が
形成された青色光反射ダイクロイック面322とが、4
つの直角プリズムの界面に略X字状に形成されている。
これらの赤色光反射ダイクロイック面321と青色光反
射ダイクロイック面322によって3つの色光が合成さ
れて、カラー画像を投写するための合成光が形成され
る。クロスダイクロイックプリズム320で生成された
合成光は、投写光学系340の方向に射出される。
クプリズム320から射出された合成光を投写して、ス
クリーンSC上にカラー画像を表示する。なお、投写光
学系340としてはテレセントリックレンズを用いるこ
とができる。
表示装置1000は、リレー光学系220の反射ミラー
224に特徴を有している。この反射ミラー224は、
上述したように、青色光Bを液晶ライトバルブ300R
の方向に反射する機能を有している。
する反射膜224Rを拡大して示す断面図である。反射
膜224Rは、透光性基板224S上に積層された誘電
体多層膜であり、2種類の材質が交互に計31層積層さ
れた多層構造を有している。
有する透光性基板224S上に、透光性基板224Sに
対し比較的小さい屈折率を有する層(以下、L層と呼
ぶ)と、比較的大きい屈折率を有する層(以下、H層と
呼ぶ)とが積層して形成されている。図2の例では、L
1,H2,L3,H4,…L29,H30,L31の合
計31層が形成されている。透光性基板224Sの部材
としては、その屈折率がほぼ1.48ないし1.58の
種々の部材を用いることができ、屈折率がほぼ1.52
の白透光性板材や、BK7−S(SCHOTT社製)な
どの光学ガラスを用いることができる。反射膜224R
のL層の材質としては、屈折率がほぼ1.46であるS
iO2を用いることができ、H層の材質としては、屈折
率がほぼ2.3であるTiO2や、屈折率がほぼ2.1
であるTa2O5を用いることができる。なお、各層の屈
折率は、大気中の水分の吸収等によって変化することが
知られている。この明細書において、「屈折率」とは、
反射膜224Rを長期間、大気中に曝した状態で保たれ
る屈折率を意味する。
す説明図である。図3(A)はH層の材質としてSiO
2を用いた場合、図3(B)はTiO2を用いた場合を示
している。なお、これらの構造は設計波長λを600n
mとして設定された構造である。図3中、右欄の値D
は、各層の光学的厚さ(実際の膜厚dに材質の屈折率n
を乗じた厚さ)を設計波長λの1/4で割った値であ
る。したがって、実際の膜厚dは、値Dにλ/4を乗じ
て、nで割った値である。なお、このときの屈折率n
は、L層についてはL層の屈折率、H層についてはH層
の屈折率を用いる。図3(A),(B)に示すように、
各層の光学的厚みはλ/4程度を基準に、それぞれ異な
る値となっている。
を用いた場合の反射ミラー224におけるs偏光光の光
学特性のシミュレーション結果を示すグラフである。こ
のグラフからわかるように、約400nm〜約500n
mの波長領域の光(青色光)のうち、約435nm以上
の光の反射率は約98%以上と高いが、約400nm〜
435nmの光の反射率は、波長が短くなるに従って急
激に低くなり、透過率が高くなる特性を有している。ま
た、図5は、図3(B)の構成を有する反射膜を用いた
場合の反射ミラー224におけるs偏光光の光学特性の
シミュレーション結果を示すグラフである。このグラフ
からわかるように、図3(B)の反射膜も、図3(A)
の反射膜と同様に、約435nm以上の光の反射率は約
94%以上と高く、約400nm〜435nmの光の反
射率は、波長が短くなるに従って急激に低くなり、透過
率が高くなる特性を有している。
わち、425nm±5nmの波長領域の光を照射した場
合に、光変調装置の動作特性の劣化が著しく、その原因
は、425nm付近の波長の光が、液晶パネル内におい
て液晶分子を配向させるために用いられている配向膜の
材料や、液晶に電圧を印加するために用いられている電
極の材料に悪影響を及ぼしているためではないかと推測
されることは、先に述べた通りである。図3(A),
(B)の構成を有する反射膜を用いた反射ミラー224
は、図4または図5のグラフに示すように、約400n
m〜約435nmの青色光の反射を抑制することができ
るので、上述した425nm付近の波長の光が青色光用
の液晶ライトバルブ300Bに入射して動作特性の劣化
を招くことを抑制することができる。
波長領域の青色光のうち、約435nm以上の光を透過
し、約400nm〜435nmの光を反射あるいは吸収
するような透過膜を形成した光フィルタを、第2のダイ
クロイックミラー204から液晶ライトバルブ300B
までの間の光路中に設けることにより、425nm付近
の波長の光が青色光用の液晶ライトバルブ300Bに入
射することを抑制する方法も考えられる。
各層の膜厚を示す説明図である。この透過膜も図3また
は図8の反射膜と同様に、透光性基板上に積層された誘
電体多層膜であり、2種類の材質が交互に計31層積層
された多層構造を有している。図7は、図6の構成を有
する透過膜を用いた光フィルタのs偏光光の透過特性を
示すグラフである。この光フィルタを用いた場合にも、
図7に示すように、約435nm以下の波長領域の光の
透過率が、波長が短くなるに従って急激に小さくなって
いる。従って、比較例の場合においても、上述した42
5nm付近の波長の光が光フィルタを透過して青色光用
の液晶ライトバルブ300Bに入射することを抑制する
ことができるので、青色光用の液晶ライトバルブ300
Bにおける動作特性の劣化を抑制することができる。
ように、H1を除くH層の各膜厚を、図3や図8におけ
るH層の膜厚に比べて約1/2程度に薄くしなければな
らないため、成膜時の制御が反射ミラーの場合に比べて
困難となる。従って、製造が比較的容易であるという点
では、反射ミラーの方が有利である。
ているため、通常、少なくとも光フィルタの光射出面に
反射防止膜を形成することが好ましい。一方、反射ミラ
ー224の場合には、光の反射を基準にしているため、
反射防止膜が不要であるという利点を有している。
図3(B)の構成を有する反射膜を用いた場合の反射ミ
ラー224、図6の構成を有する光フィルタは、約40
0nm〜約435nmの光が液晶ライトバルブ300B
に入射するのを抑制することができるので、上述した4
25nm付近の波長の光が青色光用の液晶ライトバルブ
300Bに入射して動作特性の劣化を招くことを抑制す
ることができる。
説明図である。図8(A),(B)は、図3(A),
(B)と各層の膜厚設計が異なっている点を除いて同じ
である。
を用いた場合の反射ミラー224におけるs偏光光の光
学特性のシミュレーション結果を示すグラフである。こ
のグラフからわかるように、約400nm〜約500n
mの波長領域の青色光のうち、425nm付近の波長の
光(425nm±5nmの波長領域の光)の反射率のみ
が低く、それよりも大きいか小さい波長の光の反射率が
高くなるような特性を有している。また、図10は、図
8(B)の構成を有する反射膜を用いた場合の反射ミラ
ー224におけるs偏光光の光学特性のシミュレーショ
ン結果を示すグラフである。このグラフからわかるよう
に、図8(B)の反射膜も、図8(A)の反射膜と同様
に、約400nm〜約500nmの波長領域の青色光の
うち、425nm付近の波長の光(425nm±5nm
の波長領域の光)の反射率が低く、それよりも大きいか
小さい波長の光の反射率が高くなるような特性を有して
いる。
を用いた場合の反射ミラー224も、図9または図10
のグラフに示すように、425nm付近の波長の光の反
射を抑制することができるので、上述した425nm付
近の波長の光が青色光用の液晶ライトバルブ300Bに
入射して動作特性の劣化を招くことを抑制することがで
きる。さらに、図8(A),(B)の反射膜の場合に
は、約425nmよりも小さい波長の光の反射率が高く
なっており、図3(A),(B)の反射膜を用いた場合
には利用できなかった波長領域、すなわち、約400n
m〜約500nmの波長領域の青色光のうち、約425
nmよりも小さい波長領域の光を積極的に利用すること
ができるため、青色光として利用可能な波長領域を広く
することができる。これにより、表示される青色の輝度
をより高くすることができるという利点がある。また、
425nm付近の波長の光を除いて、約400nm〜約
500nmの波長領域の光を全体的に青色光として利用
することができるので、より自然な青色光を表示するこ
とができるという利点がある。
に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲に
おいて種々の態様において実施することが可能であり、
例えば次のような変形も可能である。
構成を有する反射膜、図6の構成を有する光フィルタは
一例であり、反射ミラー224の反射膜224R、光フ
ィルタの構成はこれに限定されるものではない。例え
ば、約400nm〜約500nmの波長領域の青色光の
うち、約435nm以上の波長領域の光の反射率あるい
は透過率が約90%以上と高く、約435nm以下の波
長領域の光の反射率あるいは透過率が、約435nm以
上の波長領域の光の反射率あるいは透過率に比べて低く
なるような特性を有していればよい。また、約400n
m〜約500nmの波長領域の青色光のうち、425n
m付近の波長(425nm±5nmの波長領域)の光の
反射率が約435nm以上および約415nm以下の波
長領域の光の反射率よりも低くなるような特性を有して
いればよい。すなわち、約400nm〜約500nmの
波長領域の青色光のうち、約435nm以上の波長領域
の光の反射率が約90%以上と高く、少なくとも425
nm付近の波長(425nm±5nmの波長領域)の光
の反射率が約435nm以上の波長領域の光の反射率に
比べて低くなるような特性を有していればよい。換言す
れば、425nm付近の波長の光が青色光用の液晶ライ
トバルブ300Bに入射するのを抑制するような特性を
有していればよい。但し、435nm以上の反射率は高
ければ高いほど好ましい。また、425nm±5nmの
波長領域の光の反射率は、好ましくは20%程度以下で
あるが、低ければ低いほど好ましい。
224の反射膜224Rを図3または図8に示す構造を
有する反射膜とした場合を例に説明しているがこれに限
定されるものではない。例えば、反射ミラー228の反
射膜を図3または図8の構造を有する反射膜としてもよ
い。すなわち、約400nm〜約500nmの波長領域
の光、すなわち、青色光が色光分離光学系200で分離
された後、青色光用の液晶ライトバルブ300Bに入射
するまでの間の光路中に設けられた反射ミラーの反射膜
が、図3または図8の構造を有する反射膜であればよ
い。例えば、以下のようにすることも可能である。
面的に見た概略構成図である。この投写型表示装置20
00は、図1の投写型表示装置1000の赤色用の液晶
ライトバルブ300Rと青色用の液晶ライトバルブ30
0Bとを置き換え、これに伴って色光分離光学系200
を色光分離光学系200’に置き換えた構成を示してい
る。
イックミラー202’は、この置き換えに応じて、照明
光学系100から射出された光のうち赤色光Rと緑色光
Gとを反射し、青色光Bを透過する。第2のダイクロイ
ックミラー204’は、第1のダイクロイックミラー2
02’で反射された赤色光Rと緑色光Gとのうち、赤色
光Rを透過し、緑色光Gを反射する。色光分離光学系2
00’から射出された青色光Bは、反射ミラー208で
反射されて、青色光用の液晶ライトバルブ300Bに入
射する。緑色光Gは、緑色光用の液晶ライトバルブ30
0Gに入射する。赤色光Rは、リレー光学系220を介
して赤色光用の液晶ライトバルブ300Rに入射する。
色光Bを反射する反射ミラー208の反射膜を、図3ま
たは図8の構造を有する反射膜とすればよい。
過型の液晶パネルを用いた液晶ライトバルブを備える投
写型表示装置を例に説明しているが、これに限定される
ものではない。反射型の液晶パネルを用いた液晶ライト
バルブを備える投写型表示装置にも適用可能である。
して液晶ライトバルブを備える場合を例に説明している
がこれに限定されるものではない。425nm付近の光
によって悪影響を受けるデバイスを光変調装置として備
えるものであれば、本発明を適用することができる。
近の波長の光が液晶ライトバルブに入射するのを抑制す
るような特性を有する反射ミラーまたは光フィルタを、
青色光の光路内に配置している場合を例に説明している
が、これに限定されるものではなく、光源から液晶ライ
トバルブまでの光路中のいずれかの位置に反射ミラーま
たは光フィルターを配置するようにしてもよい。
概略構成図である。
24Rを拡大して示す断面図である。
る。
の反射ミラー224におけるs偏光光の光学特性のシミ
ュレーション結果を示すグラフである。
の反射ミラー224におけるs偏光光の光学特性のシミ
ュレーション結果を示すグラフである。
示す説明図である。
のs偏光光の透過特性を示すグラフである。
る。
の反射ミラー224におけるs偏光光の光学特性のシミ
ュレーション結果を示すグラフである。
合の反射ミラー224におけるs偏光光の光学特性のシ
ミュレーション結果を示すグラフである。
略構成図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 画像を投写して表示する投写型表示装置
であって、 光源と、 前記光源系から射出された光を、複数の波長領域ごとに
分離する波長分離光学系と、 前記波長分離光学系から射出された各波長領域の光ごと
に設けられ、与えられた画像信号に応じて前記複数の波
長領域の光を変調する複数の光変調装置と、 前記複数の光変調装置によって変調された複数の波長領
域の光を合成する光合成光学系と、 前記光合成光学系から射出された合成光を投写する投写
光学系と、を備え、 前記光源から前記光変調装置までの光路中に、前記所定
の波長領域の光のうち約435nm以上の波長領域の光
の反射率が約90%以上で、少なくとも425nm±5
nmの波長領域の光の反射率が前記約435nm以上の
波長領域の光の反射率に比べて低い反射ミラーを備え
る、投写型表示装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の投写型表示装置であっ
て、 前記反射ミラーは、前記複数の波長領域の光のうち約4
25nmの波長の光を含む所定の波長領域の光が前記波
長分離光学系で分離された後、対応する光変調装置に入
射するまでの間の光路中に設けられている、投写型表示
装置。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の投写型表示装置
であって、 前記反射ミラーは、さらに、前記所定の波長領域の光の
うち約415nm以下の波長領域の可視光の反射率が約
90%以上で、少なくとも425nm±5nmの波長領
域の光の反射率が前記約415nm以下の波長領域の可
視光の反射率に比べて低い、投写型表示装置。 - 【請求項4】 画像を投写して表示する投写型表示装置
であって、 光源と、 前記光源から射出された光を、複数の波長領域ごとに分
離する波長分離光学系と、 前記波長分離光学系から射出された各波長領域の光ごと
に設けられ、与えられた画像信号に応じて前記複数の波
長領域の光を変調する複数の光変調装置と、 前記複数の光変調装置によって変調された複数の波長領
域の光を合成する光合成光学系と、 前記光合成光学系から射出された合成光を投写する投写
光学系と、を備え、 前記光源から前記光変調装置までの光路中に、前記所定
の波長領域の光のうち約435nm以上の波長領域の光
の透過率が約90%以上で、少なくとも425nm±5
nmの波長領域の光の透過率が前記約435nm以上の
波長領域の光の透過率に比べて低い光フィルタを備え
る、投写型表示装置。 - 【請求項5】 請求項4記載の投写型表示装置であっ
て、 前記光フィルタは、前記複数の波長領域の光のうち約4
25nmの波長の光を含む所定の波長領域の光が前記波
長分離光学系で分離された後、対応する光変調装置に入
射するまでの間の光路中に設けられている、投写型表示
装置。 - 【請求項6】 請求項4または5記載の投写型表示装置
であって、 前記光フィルタは、さらに、前記所定の波長領域の光の
うち約415nm以下の波長領域の可視光の透過率が約
90%以上で、少なくとも425nm±5nmの波長領
域の光の透過率が前記約415nm以下の波長領域の可
視光の透過率に比べて低い、投写型表示装置。
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