JP3063439B2 - 積層型電子写真感光体および電荷発生層用塗料 - Google Patents

積層型電子写真感光体および電荷発生層用塗料

Info

Publication number
JP3063439B2
JP3063439B2 JP4345926A JP34592692A JP3063439B2 JP 3063439 B2 JP3063439 B2 JP 3063439B2 JP 4345926 A JP4345926 A JP 4345926A JP 34592692 A JP34592692 A JP 34592692A JP 3063439 B2 JP3063439 B2 JP 3063439B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
charge generation
charge
layer
generation layer
paint
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP4345926A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06194850A (ja
Inventor
徹哉 佐藤
均 久田
嘉信 村上
つむぎ 小林
正寿 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP4345926A priority Critical patent/JP3063439B2/ja
Publication of JPH06194850A publication Critical patent/JPH06194850A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3063439B2 publication Critical patent/JP3063439B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機光導電性物質を含
有する電子写真感光体、特には有機電荷発生層と有機電
荷輸送層とからなる感光層を有する積層型電子写真感光
体及び電荷発生層用塗料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真感光体としてセレン、セ
レン−テルル合金、硫化カドミニウム、酸化亜鉛などの
無機光導電性物質からなる感光体が広く用いられてきた
が、近年、合成が容易であり、適当な波長域に光導電性
を示す化合物を選択できるなどの特徴をもつ有機光導電
性物質の研究が進められている。
【0003】有機光導電性物質を感光層に用いた電子写
真感光体は、成膜が容易である、可とう性が高く設計の
自由度が大きい、安価で無公害であるなどの長所を有し
ているが、無機光導電性物質に比較して感度及び感光体
寿命が劣っていた。そこで、それらを改善するために電
荷発生層と電荷輸送層とに機能を分離させて感光層を形
成する積層型電子写真感光体が提案され、実用化される
に至った。この積層型電子写真感光体において一般に用
いられる電荷輸送剤はピラゾリン、ヒドラゾン、オキサ
ゾールなどの電子供与性物質であるため、電荷輸送層は
正孔移動型となり、従って電荷発生層上に電荷輸送層を
積層した場合は負帯電で使用されている。
【0004】一方、電荷発生層に用いられる電荷発生物
質は、フタロシアニン系、アゾ系、スクエアリリウム
系、ペリレン系、シアニン系などの有機顔料や染料など
が用いられているが、特に結晶形により長波長領域(80
0nm付近)に吸収をもつフタロシアニン系はレーザービ
ームプリンタ用電子写真感光体の電荷発生物質として近
年広く用いられている。フタロシアニン系の電荷発生物
質としては、いろいろな結晶形の銅フタロシアニンやそ
の他の金属フタロシアニンあるいは無金属フタロシアニ
ン、具体的には、ε型銅フタロシアニン、τ型無金属フ
タロシアニン、X型無金属フタロシアニン、α型やβ型
の銅フタロシアニンやチタニルフタロシアニンなどを用
いることができるが、近年非常に高感度が得られる電荷
発生物質としてα型等の結晶形を持つチタニルフタロシ
アニンが盛んに検討されている(例えば、電子写真学会
誌第29巻250ページ、同誌29巻373ページ、ジ
ャーナル オブ イメージング テクノロジ 第17巻
46ページ、同誌17巻202ページ、等がある。)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の様に高感度の得
られる電子写真感光体として種々の結晶形を持つチタニ
ルフタロシアニン顔料を電荷発生物質として用いた電荷
発生層と電荷輸送層とからなる積層型有機感光体が盛ん
に検討されているが、これらの顔料は粒状結晶でおよそ
0.1μm以下の大きさのものがほとんどで、通常の電
荷発生層に用いられてきたバインダー樹脂と混合しても
分散が困難であり、種々の分散あるいは混練方法を用い
ても安定して良好な塗膜の得られる塗料を得るのは困難
であった。
【0006】すなわち、ポリビニルブチラール樹脂等の
通常のバインダー樹脂と、アルコール系の通常の塗料化
溶剤を用いて、ガラスビーズとともに容器内で連続して
シェイクしたり、超音波ホモジナイザーを用いた分散塗
料化方法では、電荷発生層の膜厚が不均一になったり、
電荷発生層中の顔料が凝集したりして不均一となり、電
子写真感光体としての感度が不均一になるという問題が
あった。
【0007】また、強力な分散方法を用いて一時的に良
好な塗膜の得られる状態になった場合でも、時間ととも
に次第に上記のような不均一が生じ、量産上の歩留まり
が低いという問題があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで本発明の積層型電
子写真感光体は、前記問題点に鑑み、少なくとも電荷発
生層と電荷輸送層とからなる感光層を有する積層型有機
感光体で、電荷発生層中に、少なくとも電荷発生物質と
バインダー樹脂とポリジメチルシロキサンで疎水化され
た気相合成シリカとを含有するものである。
【0009】また本発明の電荷発生層用塗料は、前記問
題点に鑑み、電荷発生層の塗布形成に用いる塗料中に、
少なくとも電荷発生物質とバインダー樹脂とポリジメチ
ルシロキサンで疎水化された気相合成シリカとを塗料化
溶剤中に含有するものである。
【0010】
【作用】本発明の電子写真感光体は、少なくとも電荷発
生層と電荷輸送層とからなる感光層を有する積層型有機
感光体で、電荷発生層中に、少なくとも電荷発生物質と
バインダー樹脂とともにポリジメチルシロキサンで疎水
化された気相合成シリカを分散助剤あるいは沈降防止剤
として含有することによって、電荷発生物質となる有機
顔料の分散性および分散均一性を向上させ、電荷発生層
膜厚の不均一や顔料の凝集等による密度の不均一の無
い、すなわち感度の不均一の無い良好な電子写真感光体
とするものである。
【0011】また本発明の電荷発生層用塗料は、電荷発
生層の塗布形成に用いる塗料中に、少なくとも電荷発生
物質とバインダー樹脂とともにポリジメチルシロキサン
で疎水化された気相合成シリカを分散助剤あるいは沈降
防止剤として塗料化溶剤中に含有することによって、電
荷発生物質となる有機顔料の分散性、分散均一性および
分散安定性を向上させ、電荷発生層膜厚の不均一や顔料
の凝集等による密度の不均一の無い、すなわち感度の不
均一の無い良好な電子写真感光体を安定して歩留高く生
産可能とするものである。
【0012】
【実施例】以下、本発明の積層型電子写真感光体及び電
荷発生層用塗料について詳細に説明する。
【0013】まず本発明の電荷発生層用塗料、つまり通
常の積層型有機感光体における電荷発生層の塗布形成に
用いられる塗料について説明する。この塗料は電荷発生
物質とバインダー樹脂とポリジメチルシロキサンで疎水
化された気相合成シリカと塗料化溶剤からなる。
【0014】本発明の電荷発生層用塗料に用いる電荷発
生物質は、有機顔料で適切な光吸収と電荷発生能を備
え、通常の積層型電子写真感光体として使用可能なもの
であればよいが、高感度の得られる物としてフタロシア
ニン系顔料、特にチタニルフタロシアニン顔料が好まし
い。
【0015】また本発明の電荷発生層用塗料に用いるバ
インダー樹脂にはビニルブチラール樹脂等のこれまでに
よく知られた樹脂を用いることができる。例えば以下の
実施例でも用いたビニルブチラール樹脂は、酢酸ビニル
樹脂を鹸化、アセタール化することにより得られるもの
であるが、電荷発生物質の分散性を考慮するとブチラー
ル化度が50〜70mol%のものが好ましい。ブチラー
ル化度があまりに小さなものは水溶性となり、あまりに
大きいものは電荷発生物質との親和性が低下するため好
ましくない。分子量については、重合度200〜2000程度
のものであればよいが、分子量がある程度大きいほうが
電荷発生物質に対するバインダー樹脂の割合が少なくて
も分散性が良い。ただし、分子量のあまりに小さいもの
は層の機械的性質が低下し、あまりに大きいものは層の
形成が行ないにくくなるので好ましくない。
【0016】電荷発生物質とバインダー樹脂の比は、あ
まりバインダー樹脂が多いと電荷発生層として積層型電
子写真感光体に用いた時の感度が低下し、電荷発生物質
が多すぎると分散性が悪くなる。適切な比率は電荷発生
物質1重量部に対して、バインダー樹脂0.3〜1.5
重量部、望ましくは0.5〜1重量部である。
【0017】また本発明の電荷発生層用塗料で分散助剤
または沈降防止剤として用いるポリジメチルシロキサン
で疎水化された気相合成シリカは、通常の気相合成シリ
カ微粒子の表面のシラーノール基がポリジメチルシロキ
サンで疎水化されていることが重要で、この添加により
塗液の粘度はわずかに上昇するが、その粘度上昇では全
く説明できないほど著しく塗料としての顔料分散性が改
善されるものである。
【0018】これは顔料およびシリカどうしがシリカ表
面のポリジメチルシロキサン鎖を介して相互に弱く相互
作用することにより、強固な顔料どうしの凝集力を弱め
るためと考えられる。
【0019】ポリジメチルシロキサンで疎水化された気
相合成シリカの塗料中への添加量は、少なすぎると分散
助剤あるいは沈降防止剤としての効果が無く、多すぎる
と電荷輸送層と積層して電子写真感光体とした時の帯電
性や感度が低下したり、繰り返し安定性が劣る。塗料の
全重量を100部とするとシリカは0.05重量部以上
の添加が分散性の観点からは要求される。また、乾燥後
電荷発生層を形成する塗料中の全固形分重量を100部
とすると、シリカは5重量部以下とすることが静電特性
の観点からは要求される。一般に塗料中の固形分濃度
は、用いるバインダー樹脂や塗膜の塗布方法などにもよ
るが、電荷発生層として適切な膜厚が得られる粘度に調
節されるが、本発明において検討した内容では数%程度
であり、例えば全塗料重量100部に対して全固形分重
量4部、シリカ重量0.08部程度で上記の条件を満た
した。
【0020】また本発明の電荷発生層用塗料に用いる塗
料化溶剤としては種々の有機溶剤が使用可能であるが、
層の形成上あるいは基材との関係などからアルコール系
溶剤、特にブタノール系の溶剤が好ましい。
【0021】また上記組成からなる塗料の分散塗料化方
法であるがガラス瓶内でガラスビーズとともに繰り返し
シェイクする方法などを用いることができる。
【0022】以上、本発明の電荷発生層用塗料について
詳細に説明した。次に、前記電荷発生層用塗料から塗布
形成した電荷発生層を電荷輸送層と積層した電子写真感
光体について詳細に説明する。本発明の積層型電子写真
感光体は導電性支持体上の感光層が、少なくとも電荷輸
送層と電荷発生層からなる積層型有機感光体である。
【0023】本発明の積層型電子写真感光体の導電性支
持体は、従来から知られている導電性を有するものであ
ればよく、一般にはアルミニウム、アルミニウム合金な
どの金属板及びドラムなどが用いられる。
【0024】本発明の積層型電子写真感光体の電荷発生
層は、少なくとも電荷発生物質とバインダー樹脂とポリ
ジメチルシロキサンで疎水化された気相合成シリカから
なる。
【0025】電荷発生層は、前記電荷発生層用塗料を用
いて導電性支持体上に、浸漬塗工法、スピンコート法、
スプレー塗工法、あるいは静電塗工法などの塗工法にて
形成される。電荷発生層の膜厚は、特性上、0.1〜1
μm程度が好ましい。膜厚が薄すぎると電荷発生量が少
なく十分な感度が得られず、厚すぎると帯電性が低下し
たり、帯電性や感度の繰り返し安定性が損なわれる。ま
た導電性支持体上に電荷発生層を形成する場合、導電性
支持体と電荷発生層の接着性向上あるいは導電性支持体
側からの電荷注入の防止のためにブチラール樹脂、酢酸
ビニル樹脂やポリアミド樹脂などからなる0.1〜1μ
mの層を設けることもできる。
【0026】本発明の積層型電子写真感光体の電荷輸送
層は、少なくとも電荷輸送物質とバインダー樹脂からな
る。電荷輸送物質は、アルキル基、アルコキシル基、ア
ミノ基、イミノ基、イミド基などの電子供与性を有する
化合物、アントラセン、フェナントレン、ピレンなどの
多環芳香族化合物またはそれを含む誘導体、インドー
ル、オキサゾール、カルバゾール、ピラゾリン、イミダ
ゾール、オキサジアゾール、チアゾール、トリアゾール
などの複素環化合物またはそれを含む誘導体などが用い
られる。バインダー樹脂は、ポリカーボネート樹脂、ポ
リアリレート樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、
スチレン樹脂など従来から知られている熱可塑性樹脂や
熱硬化性樹脂を用いることができる。その中でも、感光
層を電荷輸送層上に電荷発生層を積層する場合には耐溶
剤性が要求され、電荷輸送層が上層に形成される場合に
は耐摩耗性などの機械的特性が要求されるため、ポリカ
ーボネート樹脂がよく用いられる。バインダー樹脂の含
有量は、特性上、電荷輸送層全量の60重量%以下が好
ましい。また、電荷輸送層は、電荷輸送物質とバインダ
ー樹脂の所定量を有機溶剤に溶解して得られた塗料を用
いて、電荷発生層上に浸漬塗工法、スピンコート法、ス
プレー塗工法、あるいは静電塗工法などの塗工法にて形
成される。電荷輸送層の膜厚は、特性上、5〜30μm
程度が好ましい。膜厚が薄すぎると帯電性が低下し、厚
すぎると感度が低下する。
【0027】以上、本発明の電荷発生層用塗料および積
層型電子写真感光体について詳細に説明した。以下に具
体的に、電荷発生層用塗料の分散性が向上し、これによ
って得られた積層型電子写真感光体の電荷発生層膜厚お
よび感度の不均一性が解消された点について実施例1以
下に示す。
【0028】以下に本発明の第1の実施例について説明
する。フタロニトリルと四塩化チタンから得た粗製チタ
ニルフタロシアニンを溶剤処理でα型結晶としたα型チ
タニルフタロシアニン(粒状でおよそ粒径0.1μm)
27重量部とビニルブチラール樹脂(積水化学工業株式
会社製商品名エスレックBL−1)6.5重量部と溶剤
可溶性フッ素樹脂(旭硝子株式会社製SCM133)
6.5重量部、ポリジメチルシロキサンで疎水化された
気相合成シリカ(キャボット社製商品名キャボシルTS
−720)0.8重量部、1プロパノール1000重量
部、ガラスビーズ(直径1mm)1000重量部をガラ
ス瓶中で15時間シェイクして電荷発生層用塗料を得
た。
【0029】このようにして得られた塗料を用いて、塗
料作製後すぐに浸漬塗工法によりアルマイト処理したア
ルミニウムドラム上に引き上げ速度100mm/min
で電荷発生層を形成した。塗膜の乾燥は100℃で1時
間行った。
【0030】このようにして得た電荷発生層の塗膜の外
観評価として顔料の濃度ムラあるいは色ムラの有無を評
価した。その評価結果を(表1)に示す。この表におい
て外観評価の○はムラが見られない良好な状態を表し、
△は少しムラの見られるもの、×はムラだらけの状態を
表すものとする。
【0031】
【表1】
【0032】さらに1,1-ビス(p-ジエチルアミノフェニ
ル)-4,4-ジフェニル-1,3-ブタジエン1重量部とポリカ
ーボネート樹脂(バイエル社製商品名マクロホールN)
1重量部を塩化メチレン9重量部に溶解した塗料を用い
て、電荷発生層上に浸漬塗工し、110℃で1時間乾燥
して膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。
【0033】このようにして製造した感光体ドラムにつ
いて、静電特性の評価を行った。図1は本発明の実施例
における電子写真感光体の静電特性評価機である。図1
において101は感光体ドラム、102はコロナ帯電
器、103および106は電位計プローブ、104およ
び107はタングステンランプ、105は干渉フィルタ
ー(800nm)、108は色ガラスフィルター(紫外
線カット)である。表面電位計は、トレック・ジャパン
株式会社製MODEL344を用いた。静電特性の測定
は常温・常湿(20℃・50%RH)環境で、表面電位
計測定プローブ(1)で測定される負コロナ帯電後電位
を700Vで一定にした場合の、表面電位計測定プロー
ブ(2)で測定される露光後電位を感度として測定し
た。露光は光学フィルターにより、800nm単色光と
して、露光量は0〜4.238μJ/cm2とした。そ
の評価結果を(表1)に示す。
【0034】以上のように本実施例によれば、電荷発生
層用塗料が電荷発生物質とバインダー樹脂とポリジメチ
ルシロキサンで疎水化された気相合成シリカと塗料化溶
剤からなることにより、顔料のムラや色のムラの無い良
好な塗膜性の電荷発生層が得られ、またこの塗液を用い
て導電性支持体上に浸漬塗工法にて電荷発生層、電荷輸
送層の順で積層して形成された積層型電子写真感光体は
良好な電子写真感度を有するものである。
【0035】次に本発明の第2の実施例について説明す
る。本発明の第1の実施例において、電荷発生層用塗料
を作製後すぐに電荷発生層を形成したが、第2の実施例
では塗料作製後5時間放置後に電荷発生層を形成した以
外は、第1の実施例と同様にして電荷発生層、電荷輸送
層を形成し、第1の実施例と同様にして評価を行なっ
た。
【0036】その評価結果を(表1)に示す。次に本発
明の第1の比較例について説明する。
【0037】本発明の第1の実施例において、電荷発生
層用塗料を次のように作製した以外は第1の実施例と同
様にして電荷発生層、電荷輸送層を形成し、第1の実施
例と同様にして評価を行なった。まず、α型チタニルフ
タロシアニン27重量部とビニルブチラール樹脂(積水
化学工業株式会社製商品名エスレックBL−1)6.5
重量部と溶剤可溶性フッ素樹脂(旭硝子株式会社製SC
M133)6.5重量部、1プロパノール1000重量
部、ガラスビーズ(直径1mm)1000重量部をガラ
ス瓶中で15時間シェイクして電荷発生層用塗料を得
た。
【0038】その評価結果を(表1)に示す。次に本発
明の第2の比較例について説明する。
【0039】本発明の第1の比較例において、ビニルブ
チラール樹脂(積水化学工業株式会社製商品名エスレッ
クBL−1)6.5重量部と溶剤可溶性フッ素樹脂(旭
硝子株式会社製SCM133)6.5重量部のかわりに
ビニルブチラール樹脂(積水化学工業株式会社製商品名
エスレックBL−1)13重量部を用いて電荷発生層用
塗料を作製した以外は第1の実施例と同様にして電荷発
生層、電荷輸送層を形成し、第1の実施例と同様にして
評価を行なった。
【0040】その評価結果を(表1)に示す。次に本発
明の第3の比較例について説明する。
【0041】本発明の第1の比較例において、ビニルブ
チラール樹脂(積水化学工業株式会社製商品名エスレッ
クBL−1)6.5重量部と溶剤可溶性フッ素樹脂(旭
硝子株式会社製SCM133)6.5重量部のかわりに
ビニルブチラール樹脂(積水化学工業株式会社製商品名
エスレックBL−1)13重量部と溶剤可溶性フッ素樹
脂(旭硝子株式会社製SCM133)13重量部を用い
て電荷発生層用塗料を作製し、浸漬塗工法で電荷発生層
の形成を行う時の引き上げ速度を50mm/minとし
た以外は第1の実施例と同様にして電荷発生層、電荷輸
送層を形成し、第1の実施例と同様にして評価を行なっ
た。
【0042】その評価結果を(表1)に示す。次に本発
明の第4の比較例について説明する。
【0043】本発明の第1の比較例において、電荷発生
層用塗料を作製後すぐに電荷発生層を形成したが、第4
の比較例では塗料作製後3時間放置後に電荷発生層を形
成した以外は、第1の比較例と同様にして電荷発生層、
電荷輸送層を形成し、第1の比較例と同様にして評価を
行なった。
【0044】その評価結果を(表1)に示す。
【0045】
【発明の効果】以上、本発明の積層型電子写真感光体及
び電荷発生層用塗料について詳細に説明したが、それに
より本発明は、以下に記載されるような効果を奏する。
【0046】電荷発生層用塗料が電荷発生物質とバイン
ダー樹脂とポリジメチルシロキサンで疎水化された気相
合成シリカと塗料化溶剤からなることにより、顔料のム
ラや色のムラの無い良好な塗膜性の電荷発生層が安定し
て得られ、またこの塗液を用いて導電性支持体上に浸漬
塗工法にて電荷発生層、電荷輸送層の順で積層して形成
された積層型電子写真感光体は感度ムラの無い良好な電
子写真感度を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における電子写真感光体
の静電特性評価機の構成図
【符号の説明】
101 感光体ドラム 102 コロナ帯電器 103 電位計プローブA 104,107 タングステンランプ 105 干渉フィルター(800nm) 106 電位計プローブB 108 色ガラスフィルター(紫外線カット)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 つむぎ 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 前田 正寿 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−158458(JP,A) 特開 平4−308853(JP,A) 特開 平4−345166(JP,A) 特開 昭61−239248(JP,A) 特開 平3−116153(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/05 103 G03G 5/06 371

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性支持体上の感光層が少なくとも電荷
    発生層と電荷輸送層とからなる積層型有機感光体であっ
    て、前記電荷発生中に、少なくとも電荷発生物質とバ
    インダー樹脂とポリジメチルシロキサンで疎水化された
    気相合成シリカとを含有することを特徴とする電子写真
    感光体。
  2. 【請求項2】前記電荷発生層中における、前記ポリジメ
    チルシロキサンで疎水化された気相合成シリカの含有量
    が、重量比で3%以下であることを特徴とする請求項1
    記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】前記電荷発生層中の電荷発生質が、α型
    オキソチタニウムフタロシアニン顔料であることを特徴
    とする請求項1または2のいずれかに記載の電子写真感
    光体。
  4. 【請求項4】導電性支持体上の感光層が少なくとも電荷
    発生層と電荷輸送層からなる積層型有機感光体の、前記
    電荷発生層の塗布形成に用いる塗料であって、少なくと
    も電荷発生物質とバインダー樹脂とポリジメチルシロキ
    サンで疎水化された気相合成シリ力とを塗料化溶剤中に
    含有することを特徴とする電荷発生層用塗料。
  5. 【請求項5】前記電荷発生層用塗料の全固形分に対する
    前記ポリジメチルシロキサンで疎水化された気相合成シ
    リカの含有量が、重量比で5%以下であることを特徴と
    する請求項4に記載の電荷発生層用塗料。
JP4345926A 1992-12-25 1992-12-25 積層型電子写真感光体および電荷発生層用塗料 Expired - Fee Related JP3063439B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4345926A JP3063439B2 (ja) 1992-12-25 1992-12-25 積層型電子写真感光体および電荷発生層用塗料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4345926A JP3063439B2 (ja) 1992-12-25 1992-12-25 積層型電子写真感光体および電荷発生層用塗料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06194850A JPH06194850A (ja) 1994-07-15
JP3063439B2 true JP3063439B2 (ja) 2000-07-12

Family

ID=18379935

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4345926A Expired - Fee Related JP3063439B2 (ja) 1992-12-25 1992-12-25 積層型電子写真感光体および電荷発生層用塗料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3063439B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6361218B2 (ja) * 2014-03-26 2018-07-25 三菱ケミカル株式会社 電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ、及び画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06194850A (ja) 1994-07-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8465890B2 (en) Electrophotographic photoconductor and image forming apparatus including the same, and coating solution for undercoat layer formation in electrophotographic photoconductor
JP3586742B2 (ja) 電荷移動添加剤としてフルオレニル−アジン誘導体を含有する電子写真用光導電体
JPS60169856A (ja) オ−バ−コ−トされた電子写真像形成部材
JP2004310102A (ja) 光導電性画像形成部材
JP2526969B2 (ja) 電子写真用感光体
JP3063439B2 (ja) 積層型電子写真感光体および電荷発生層用塗料
JPH0862862A (ja) 電子写真画像形成装置
JP2956405B2 (ja) 積層型電子写真感光体および電荷発生層用塗料
JP2001022109A (ja) 電子写真感光体およびその製造方法
JP2625868B2 (ja) 電子写真感光体の製造方法
JP3464407B2 (ja) 電子写真感光体およびその製造方法
JPS6350851A (ja) 正帯電用電子写真感光体
JPH06208230A (ja) 積層型電子写真感光体および電荷発生層用塗料
JP2004045991A (ja) 感光層塗布液作製方法および単層型電子写真感光体
US6150064A (en) Photoconductor for electrophotography and method for manufacturing the same
JP2813810B2 (ja) 電子写真感光体
JP3273256B2 (ja) 感光体の塗膜形成用分散液の製造方法及び感光体の製造方法
JPH0322978B2 (ja)
JPH0325778B2 (ja)
JPS62121460A (ja) 電子写真感光体
JP2658201B2 (ja) 電子写真感光体
JP2001117248A (ja) 電子写真感光体およびその電荷発生層用塗液
JPH01252968A (ja) 電子写真感光体
JPS60250349A (ja) 正帯電用感光体
JPS6314153A (ja) 正帯電用電子写真感光体

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees