JP3061813B2 - 含浸型陰極構体 - Google Patents
含浸型陰極構体Info
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- JP3061813B2 JP3061813B2 JP17436889A JP17436889A JP3061813B2 JP 3061813 B2 JP3061813 B2 JP 3061813B2 JP 17436889 A JP17436889 A JP 17436889A JP 17436889 A JP17436889 A JP 17436889A JP 3061813 B2 JP3061813 B2 JP 3061813B2
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- fixing bracket
- cathode support
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、撮像管または陰極線管等の電子管に用いら
れる含浸型陰極構体に関するものである。
れる含浸型陰極構体に関するものである。
従来の技術 一般に、含浸型陰極の動作温度は1,000〜1,100℃と高
く、陰極活性化工程では1,200℃を越えることがある。
このため、含浸型陰極を支持固定するのに、タングステ
ン、モリブデンまたはそれらの合金等からなる高融点金
属細線が用いられている。
く、陰極活性化工程では1,200℃を越えることがある。
このため、含浸型陰極を支持固定するのに、タングステ
ン、モリブデンまたはそれらの合金等からなる高融点金
属細線が用いられている。
第４図に示す従来構成の含浸型陰極構体においては、
ペレット状の含浸型エミッタ１を収容してなる金属製カ
ップ２が、その底板部に溶接された金属スリーブ３およ
び金属スリーブ３内に収容されたヒータ４とともに含浸
型陰極５を形成しており、この含浸型陰極５から放射状
に張り出した高融点金属細線６の外端縁が陰極ホルダ７
の金属製陰極支持台８に溶接されている。陰極ホルダ７
は円筒状の陰極支持台８を絶縁支持するためのセラミッ
ク製絶縁環９を有するとともに金属筒体10を有し、金属
筒体10によって図外のカップ状制御格子電極内に固定さ
れる。
ペレット状の含浸型エミッタ１を収容してなる金属製カ
ップ２が、その底板部に溶接された金属スリーブ３およ
び金属スリーブ３内に収容されたヒータ４とともに含浸
型陰極５を形成しており、この含浸型陰極５から放射状
に張り出した高融点金属細線６の外端縁が陰極ホルダ７
の金属製陰極支持台８に溶接されている。陰極ホルダ７
は円筒状の陰極支持台８を絶縁支持するためのセラミッ
ク製絶縁環９を有するとともに金属筒体10を有し、金属
筒体10によって図外のカップ状制御格子電極内に固定さ
れる。
陰極支持台８は金属細線６よりも低い融点を有するた
とえばコバール（Fe−Ni−CO合金）で形成されており、
この陰極支持台８に金属細線６の外端縁が抵抗溶接（ス
ポット溶接）またはレーザ溶接されている。
とえばコバール（Fe−Ni−CO合金）で形成されており、
この陰極支持台８に金属細線６の外端縁が抵抗溶接（ス
ポット溶接）またはレーザ溶接されている。
発明が解決しようとする課題 しかし、前記金属細線は高融点金属からなるので前記
溶接は容易でなく、再現性・安定性が非常に悪い。とく
に抵抗溶接の場合、溶接時に発生したスパークで金属細
線を溶断させたり、溶接点近傍に脆化を生じて機械的強
度を低下させたりしやすい。また、レーザ溶接を適用す
ると、レーザ光線照射時における金属細線の外端縁を陰
極支持台の表面に密着させ難いことから、金属細線のと
くに外端縁が異常に高い温度となり、溶断や脆化を生じ
る危険が一段と増す。
溶接は容易でなく、再現性・安定性が非常に悪い。とく
に抵抗溶接の場合、溶接時に発生したスパークで金属細
線を溶断させたり、溶接点近傍に脆化を生じて機械的強
度を低下させたりしやすい。また、レーザ溶接を適用す
ると、レーザ光線照射時における金属細線の外端縁を陰
極支持台の表面に密着させ難いことから、金属細線のと
くに外端縁が異常に高い温度となり、溶断や脆化を生じ
る危険が一段と増す。
課題を解決するための手段 本発明においては、筒状の陰極支持台と筒状の固定用
金具とがほぼ同軸状に配置され、前記陰極支持台および
前記固定用金具よりも融点の高い金属の細線が含浸型陰
極から放射状に張り出し、前記細線が前記陰極支持台と
前記固定用金具との隙間に挿入され、前記細線が挿入さ
れた箇所において前記陰極支持台と前記固定用金具とが
溶接ナゲットを形成しており、前記細線は、前記陰極支
持台および前記固定用金具とは直接溶接されずに前記溶
接ナゲットに埋め込まれることにより前記陰極支持台お
よび前記固定用金具と固着されている。
金具とがほぼ同軸状に配置され、前記陰極支持台および
前記固定用金具よりも融点の高い金属の細線が含浸型陰
極から放射状に張り出し、前記細線が前記陰極支持台と
前記固定用金具との隙間に挿入され、前記細線が挿入さ
れた箇所において前記陰極支持台と前記固定用金具とが
溶接ナゲットを形成しており、前記細線は、前記陰極支
持台および前記固定用金具とは直接溶接されずに前記溶
接ナゲットに埋め込まれることにより前記陰極支持台お
よび前記固定用金具と固着されている。
作用 このような構成であるから、陰極支持台に対する金属
細線の固定が両者の直接的な溶接とならず、金属細線の
外端縁は陰極支持台と固定用金具とに挟まれ保持された
かたちで熱伝導よく加熱され固着される。そのうえ、溶
接時の金属細線は固定用金具および陰極支持台の各融点
以上に高い温度とならず、しかも、金属細線の外端縁は
この溶接で生じた溶接ナゲット中に埋め込まれるので、
抵抗溶接およびレーザ溶接のいずれを適用しても、溶断
や脆化を生じることなく陰極支持台に強固に固着され
る。
細線の固定が両者の直接的な溶接とならず、金属細線の
外端縁は陰極支持台と固定用金具とに挟まれ保持された
かたちで熱伝導よく加熱され固着される。そのうえ、溶
接時の金属細線は固定用金具および陰極支持台の各融点
以上に高い温度とならず、しかも、金属細線の外端縁は
この溶接で生じた溶接ナゲット中に埋め込まれるので、
抵抗溶接およびレーザ溶接のいずれを適用しても、溶断
や脆化を生じることなく陰極支持台に強固に固着され
る。
実施例 つぎに、本発明を図面に示した実施例とともに説明す
る。
る。
第１図および第２図に示す構成が、第４図に示した従
来構成と異なるところは、含浸型陰極５から放射状に張
り出した複数の高融点金属細線11の各外端縁が、陰極ホ
ルダ７の円筒状の金属製陰極支持台８の上端部に固着さ
れていて、この固着が陰極支持台８とその外周面上に設
けられた円筒状の固定用金具12との溶接によって得ら
れ、この溶接で生じた溶接ナゲット13中に金属細線11の
外端縁が埋め込まれている点であり、その他の構成には
変わりがない。
来構成と異なるところは、含浸型陰極５から放射状に張
り出した複数の高融点金属細線11の各外端縁が、陰極ホ
ルダ７の円筒状の金属製陰極支持台８の上端部に固着さ
れていて、この固着が陰極支持台８とその外周面上に設
けられた円筒状の固定用金具12との溶接によって得ら
れ、この溶接で生じた溶接ナゲット13中に金属細線11の
外端縁が埋め込まれている点であり、その他の構成には
変わりがない。
高融点の金属細線11は、直径約0.05mmのタングステン
・レニウム合金の丸線からなり、その融点は約3,100℃
である。一方、陰極支持台８はコバールを素材として外
径3.5mm、肉厚0.2mmの円筒状に形成されおり、その融点
は約1,450℃である。また、固定用金具12はステンレス
鋼を素材として内径3.6mm、肉厚0.15mmの円筒状に形成
されており、その融点は陰極支持台８の融点とほぼ同様
の約1,450℃である。
・レニウム合金の丸線からなり、その融点は約3,100℃
である。一方、陰極支持台８はコバールを素材として外
径3.5mm、肉厚0.2mmの円筒状に形成されおり、その融点
は約1,450℃である。また、固定用金具12はステンレス
鋼を素材として内径3.6mm、肉厚0.15mmの円筒状に形成
されており、その融点は陰極支持台８の融点とほぼ同様
の約1,450℃である。
図示例での金属細線11は２本を十字に交差させたもの
で、その十字交差部で金属製カップ２と金属スリーブ３
との間であらかじめ溶接されている。第２図に示すよう
に固定用金具12を陰極支持台８の外周面上に嵌める過程
で、両者間に金属細線11の外端縁を嵌入させる。そし
て、図示矢印の方向からレーザ溶接を施すと、固定用金
具12と陰極支持台８とが部分的に溶融して溶接ナゲット
13が生成され、この溶接ナゲット13中に金属細線11の外
端縁が埋め込まれる。
で、その十字交差部で金属製カップ２と金属スリーブ３
との間であらかじめ溶接されている。第２図に示すよう
に固定用金具12を陰極支持台８の外周面上に嵌める過程
で、両者間に金属細線11の外端縁を嵌入させる。そし
て、図示矢印の方向からレーザ溶接を施すと、固定用金
具12と陰極支持台８とが部分的に溶融して溶接ナゲット
13が生成され、この溶接ナゲット13中に金属細線11の外
端縁が埋め込まれる。
レーザ溶接にはYAGレーザがもっとも適しており、光
束直径0.4mm〜0.6mmのビーム光を照射して固定用金具12
および陰極支持台８を部分的に溶融せしめたところ、金
属細線11を損傷させることなく直径約0.3mmの好ましい
溶接ナゲット13を得ることができた。
束直径0.4mm〜0.6mmのビーム光を照射して固定用金具12
および陰極支持台８を部分的に溶融せしめたところ、金
属細線11を損傷させることなく直径約0.3mmの好ましい
溶接ナゲット13を得ることができた。
固定用金具12と陰極支持台８との間隔は本実施例の場
合0.05mmとなり、金属細線11の線径と同等となるが、前
記間隔の上限は固定用金具12の肉厚の２分の１以下たる
0.075mmまで許容できる。また、レーザ溶接に代えて抵
抗溶接を適用してもよいが、この場合、固定用金具12と
金属細線11と陰極支持台８とが密に接していなければな
らない。しかし、溶接電極の押し当て圧を適度に高くす
ると負嵌合にしなくても、固定用金具12の弾性変形によ
って良好な溶接効果を得ることができる。
合0.05mmとなり、金属細線11の線径と同等となるが、前
記間隔の上限は固定用金具12の肉厚の２分の１以下たる
0.075mmまで許容できる。また、レーザ溶接に代えて抵
抗溶接を適用してもよいが、この場合、固定用金具12と
金属細線11と陰極支持台８とが密に接していなければな
らない。しかし、溶接電極の押し当て圧を適度に高くす
ると負嵌合にしなくても、固定用金具12の弾性変形によ
って良好な溶接効果を得ることができる。
金属細線11は丸線に限られず、リボン状線であっても
よい。固定用金具12および陰極支持台８の素材として
は、コバールやステンレス鋼等の融点約1.500℃以下のF
e−Ni合金を用いるのが好ましい。
よい。固定用金具12および陰極支持台８の素材として
は、コバールやステンレス鋼等の融点約1.500℃以下のF
e−Ni合金を用いるのが好ましい。
第３図に本発明の他の実施例を示す。この場合、平板
円環状の固定用金具12aによって金属細線11の外端縁を
陰極支持台８の頂面上に固着している。この場合も、固
定用金具12aおよび陰極支持台８に、金属細線11よりも
低い融点を有するものを用い、レーザ溶接または抵抗溶
接により両者間に生成せしめた溶接ナゲット中に金属細
線11の外端縁を埋め込む構成となされる。
円環状の固定用金具12aによって金属細線11の外端縁を
陰極支持台８の頂面上に固着している。この場合も、固
定用金具12aおよび陰極支持台８に、金属細線11よりも
低い融点を有するものを用い、レーザ溶接または抵抗溶
接により両者間に生成せしめた溶接ナゲット中に金属細
線11の外端縁を埋め込む構成となされる。
発明の効果 本発明は前述のように構成されるので、含浸型陰極を
支持するための高融点金属細線の外端縁が陰極支持台に
損傷なく、確実かつ再現性よく固着されるので、品質お
よび生産性をともに向上させることができる。
支持するための高融点金属細線の外端縁が陰極支持台に
損傷なく、確実かつ再現性よく固着されるので、品質お
よび生産性をともに向上させることができる。
【図面の簡単な説明】 第１図は本発明に係る含浸型陰極構体の溶接前の側断面
図、第２図は同陰極構体の一部破断斜視図、第３図は本
発明の他の実施例の側断面図、第４図は従来の含浸型陰
極構体の側断面図である。 ５……含浸型陰極、７……陰極ホルダ、８……陰極支持
台、11……金属細線、12,12a……固定用金具、13……溶
接ナゲット。
図、第２図は同陰極構体の一部破断斜視図、第３図は本
発明の他の実施例の側断面図、第４図は従来の含浸型陰
極構体の側断面図である。 ５……含浸型陰極、７……陰極ホルダ、８……陰極支持
台、11……金属細線、12,12a……固定用金具、13……溶
接ナゲット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 紳二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 子工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭56−168316（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−35442（ＪＰ，Ａ) 実開 昭60−184250（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) H01J 1/20 H01J 1/28 H01J 9/04 H01J 29/04
Claims (1)
- 【請求項１】筒状の陰極支持台と筒状の固定用金具とが
ほぼ同軸状に配置され、 前記陰極支持台および前記固定用金具よりも融点の高い
金属の細線が含浸型陰極から放射状に張り出し、 前記細線が前記陰極支持台と前記固定用金具との隙間に
挿入され、 前記細線が挿入された箇所において前記陰極支持台と前
記固定用金具とが溶接ナゲットを形成しており、 前記細線は、前記陰極支持台および前記固定用金具とは
直接溶接されずに前記溶接ナゲットに埋め込まれること
により前記陰極支持台および前記固定用金具と固着され
ていることを特徴とする含浸型陰極構体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17436889A JP3061813B2 (ja) | 1989-07-05 | 1989-07-05 | 含浸型陰極構体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17436889A JP3061813B2 (ja) | 1989-07-05 | 1989-07-05 | 含浸型陰極構体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0340331A JPH0340331A (ja) | 1991-02-21 |
| JP3061813B2 true JP3061813B2 (ja) | 2000-07-10 |
Family
ID=15977397
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17436889A Expired - Fee Related JP3061813B2 (ja) | 1989-07-05 | 1989-07-05 | 含浸型陰極構体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3061813B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| TW430840B (en) * | 1995-03-24 | 2001-04-21 | Hitachi Ltd | Cathode ray tube having an improved cathode structure and a method of making the same |
-
1989
- 1989-07-05 JP JP17436889A patent/JP3061813B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0340331A (ja) | 1991-02-21 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |