JP3060671U - 組み立てパレット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 荷物の輸送等に用いるための組み立てパレッ
トであって、正面及び背面を開放自在とすることに依っ
て、荷物の積載の容易化を図ったものである。 【構成】 コーナ柱杆４，４の間には側面枠６，６を固
設すると共に、背面枠７と正面枠８とを、対応するコー
ナー柱杆４，４間に着脱自在に取り付けるように構成
し、当該着脱自在の取り付け手段として、床板１の対応
箇所に穿設した溝孔Ｄに対して差し込んで掛け止めるた
めの中央部下縁に付設した係止用鈎片Ｃを設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、荷物の輸送等に用いるための組み立てパレットに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の組み立てパレットは、固定された駕篭箱状を呈するもの、或いは、駕篭 箱状部分を折り畳み自在に構成したものが存在する。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

固定駕篭箱状を呈するものは堅牢性において優れているが、荷物の収容を駕篭 箱の上面から投げ入れるようにして行わなければならない。 従って、使用対象 荷物が、小型で手荒く扱っても破損の心配のない荷物に制限された。 そして、 不使用時における保管、及び、荷物移送後の返送に際しては、これがコンパクト 化出来ないことに起因するスペース的問題が生じることを余儀なくされた。

【０００４】 また、駕篭箱状部分を折り畳み自在に構成したものであると、上記した不使用 時における保管、及び、荷物移送後の返送に際する問題は解消されるが、荷物の 積み込みは前記と同様に駕篭箱の上面から投げ入れるようにして行わなければな らないものであるため、使用対象荷物を、小型で手荒く扱っても破損の心配のな い荷物とするような制限性は解消されないものである。

【０００５】 本考案は、上記したような従来の問題を解消した新規の組み立てパレットの提 供を図ったものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、床板１の各隅角部にはガイドポスト３を固設すると共に、当該ガイ ドポスト３に対して、コーナー柱杆４を内方に水平状態で折り畳むことが出来る ように取り付け、また、上記コーナー柱杆４，４間には側面枠６，６を固設する と共に、背面枠７と正面枠８とを、対応するコーナー柱杆４，４間に着脱自在に 取り付けるように構成し、当該着脱自在の取り付けは、床板１の対応箇所に穿設 した溝孔Ｄに対して差し込んで掛け止めるために中央部下縁に付設した係止用鈎 片Ｃと、柱杆４，４側に穿設した係止用突起４ａ，４ａに対して差し込んで仮止 め的安定を図るための仮止め用金具Ｂ，Ｂとで行うように構成したことを特徴と する組み立てパレットに係るものである。

【０００７】 本考案は、上記のような構成の採用に基づき前記した従来の問題を解決したも のである。

【０００８】

【作用】

図９に示すようなコンパクト化状態において、側面枠６，６を図１０に示すよ うに立ち上がらせる。 然る後、背面枠７を図１１に示すように床板１の背面側 に取り付ける。 この状態において荷物の積み込みを行えば、正面が開放されて いるため、ホークによる積み込み作業も許容化される。

【０００９】 荷物の積み込みが完了したら、正面枠８を図１２に示すように取り付ければ、 パレットの組み立ては完了する。

【００１０】 正面枠８の取り付けは、その中央部下縁に設けた係止用鈎片Ｃを、床板１の対 応箇所に穿設した溝孔Ｄ内に突入させて係止させると共に、仮止め用金具Ｂ，Ｂ を柱杆４，４側に突設した係止用突起４ａ，４ａに対して差し込むことによって 、正面枠８を仮止め状態に保つ。 然る後、上端寄り両側部に設けた掛け止め用 閂杆Ａ，Ａを、柱杆４，４側に突入係止させることに依って、正面枠８の固定化 を図る。

【００１１】 前記した背面枠７の取り付け固定操作も、上記正面枠８と全く同様にして行わ れる。

【００１２】

【実施例】

図において、１は床板、２は床板１の下面四隅に取り付けた脚体であって、当 該床板１の下面に、移送用ホークの差し込みが許容される程度の間隔を形成する ためのものである。

【００１３】 Ｍは床板１の正面側と背面側の中央部に取り付けたホーク案内用脚体であって 、移送用ホークに対する差し込みの案内と、積載荷重に依り床板１の中央部分が 下向きに湾曲することを阻止するためのものである。

【００１４】 ３は床板１の各隅角部に固設したガイドポスト、４は各ガイドポスト３に取り 付けたコーナー柱杆である。 そして、当該柱杆４は、これをやや引き上げるこ とに依って、床板１の上面側に、当該引き上げ分だけの間隔を保って水平状態で 折り畳むことが出来るように構成してある。 すなわち、図６に示すようにガイ ドポスト３の側面に縦長状のガイド孔３ａを穿設しておき、当該ガイド孔３ａに 柱杆４に設けたガイド軸を突入させておくことに依って、当該柱杆４は、当該ガ イド孔３ａの長さ分だけの昇降運動、及び、引上げ状態での折り畳み作動が可能 化されるように構成してある。

【００１５】 ５は床板１の下面中央部に固設したホーク案内用枠体であって、ホークの差し 込みが誤って斜め方向から行われた際、当該ホークの先端が衝接して、これを正 しい方向とするように、床板１を押し動かすような移動を行わせるためのもので ある。

【００１６】 ６，６は左右の側面枠であって、該当する柱杆４，４間に固設してある。 従 って、前記したように各柱杆４を折り畳むことによって、当該側面枠６，６は床 板１の表面に所定間隔を保って倒伏されるように構成してある。

【００１７】 ７は背面枠、８は正面枠であって、両者は同一構成を具えたものである。 当 該背面枠７及び正面枠８は所定の柱杆４，４間に着脱自在に取り付けられるよう に構成してある。 そして、当該背面枠７及び正面枠８の不使用時における保管 、及び、荷物移送後の返送に際しては、上記したように床板１の表面に所定間隔 を保つて倒伏されている側面枠５，５の下面側に挾み込むように構成してある。 換言すると、各柱杆４を、これをやや引き上げることに依って、床板１の上面 側に当該引き上げ分だけの間隔を保って水平状態で折り畳むことが出来るように 構成したのは、上記のように背面枠７と正面枠８を当該間隔内に挾み込むことに よって、不使用時における保管、及び、荷物移送後の返送に際して、当該背面枠 ７と正面枠８が、パレットとして一体化状態での保管が図られるようにするため である。

【００１８】 上記した正面枠８であるが、これはその上端寄り両側部に、柱杆４，４に対す る連結用たる掛け止め用閂杆Ａ，Ａを設け、これを柱杆４，４に掛け止めること に依って、その取り付けが成されるように構成してある。 Ｂ，Ｂは仮止め用金 具であつて、柱杆４，４側に突設した係止用突起４ａ，４ａに対して差し込んで 、正面枠８の仮止め的安定を図るためのものである。 なお、柱杆４，４側には 上記掛け止め用閂杆Ａ，Ａの突入用たる適宜の係止用孔を穿設しておく。

【００１９】 また、正面枠８の中央部下縁には、床板１に対してその下縁において連結する ための係止用鈎片Ｃが付設してある（図４及び図５参照）。 そして、当該係止 用鈎片Ｃは、床板１の対応箇所に穿設した溝孔Ｄ（図６及び図８参照）に対して 差し込んで掛け止めるように構成してある。

【００２０】 上記したような掛け止め用用閂杆Ａ，Ａ、仮止め用金具Ｂ，Ｂ、係止用鈎片Ｃ 、溝孔Ｄの各構成は、背面枠７においても全く同一な構成が採られている。 換言すると、背面枠７及び正面枠８は、荷物の積載に際して、必要に応じて個 々に取り付けるように構成してある。

【００２１】 図９乃至図１２は、本考案に係る組み立てパレットの組み立て手順を表したも のである。 すなわち、図９に示すようなコンパクト化状態において、側面枠６ ，６を図１０に示すように立ち上がらせる。 然る後、背面枠７を図１１に示す ように床板１の背面側に取り付ける。 この状態において荷物の積み込みを行え ば、正面が開放されているため、ホークによる積み込み作業も許容化される。

【００２２】 荷物の積み込みが完了したら、正面枠８を図１２に示すように取り付ければ、 パレットの組み立ては完了する。

【００２３】 ところで、正面枠８の取り付けであるが、これは、その中央部下縁に設けた係 止用鈎片Ｃを、床板１の対応箇所に穿設した溝孔Ｄ内に突入させて係止させると 共に、仮止め用金具Ｂ，Ｂを柱杆４，４側に突設した係止用突起４ａ，４ａに対 して差し込むことに依って、正面枠８を仮止め状態に保つ。 然る後、上端寄り 両側部に設けた掛け止め用閂杆Ａ，Ａを、柱杆４，４側に突入係止させることに 依って、正面枠８の固定化を図る。

【００２４】 既述した背面枠７の取り付け固定操作も、上記正面枠８と全く同様にして行わ れる。

【００２５】

【考案の効果】

本考案は請求項１に記載のような構成、すなわち、ガイドポスト３に対して、 コーナー柱杆４を内方に折り畳むことが出来るように取り付け、また、上記コー ナー柱杆４，４間には側面枠６，６を固設すると共に、背面枠７と正面枠８とを 、対応するコーナー柱杆４，４間に着脱自在に取り付けるように構成したから、 荷物の積載に際し、正面枠８を、または、正面枠８と背面枠７の両枠を、非取り 付け状態とすることに依り、ホークリフトを用いた荷物積載作業を行うことが可 能化される。

【００２６】 すなわち、従来のように駕篭箱状に固定化されたものであると、荷物の積載は 上面開口面からに限定されるため、積載荷物に限定性が生じたが、本考案にあつ てはこのような問題は全く解消される。

【００２７】 また、本考案は、背面枠７と正面枠８の着脱自在の取り付けを、床板１の対応 箇所に穿設した溝孔Ｄに対して差し込んで当該床板１と連結するために中央部下 縁に付設した係止用鈎片Ｃを具え、更に、柱杆４，４側に穿設した係止用突起４ ａ，４ａに対して差し込んで仮止め的安定を図るための仮止め用金具Ｂ，Ｂを設 けるように構成したから、背面枠７及び正面枠８は、床板１に確固に固定化され る。 同時に、側面枠６，６が取り付けられている柱杆４，４も、当該背面枠７ 及び正面枠８に連結されるため、当該側面枠６，６も柱杆４，４を介して確固に 固定化されることとなる。

【００２８】 すなわち、背面枠７及び正面枠８は床板１に対して連結され、側面枠６，６が 取り付けられている柱杆４，４，４，４は当該背面枠７及び正面枠８に対して固 定化されるため、床板１、背面枠７及び正面枠８、柱杆４，４、４，４、側面枠 ６，６は、全て一体化されたような連結状態に保たれることとなる。

【００２９】 従って、このような連結形態を採らなかった場合に生じるパレット自体の輸送 時の衝撃に基づき、背面枠７、正面枠８、側面枠６，６の床板１上での跳ね上り と言うような問題を、本考案にあっては全く解消する。 すなわち、側面枠６，６を引き上げが出来るようにした柱杆４，４に取り付け ている場合、当該側面枠６，６は柱杆４，４と共に浮き上がり易く、そのために 、倒伏事故を生じ易いものであるが、本考案にあっては、当該柱杆４，４は、床 板１に連結されている背面枠７及び正面枠８に対して連結するように構成してあ るから、上記のような浮き上がり事故の発生と言う問題を全く解消化する。

【００３０】 また、本考案は請求項２に記載のような構成、すなわち、ガイドポスト３に対 して、コーナー柱杆４の取り付けを、これをやや引き上げることに依って、当該 引き上げ分だけの間隔を保って水平状態に折り畳むことが出来るように構成する ことに依って、当該間隔を保って倒伏される側面枠６，６の下面側に不使用時に おける背面枠７及び正面枠８を挾み込んで保管することが許容化される。 従っ て、不使用時における保管、及び、荷物移送後の返送に際するパレット全体のコ ンパクト化目的が達成される。

【００３１】 更に、請求項３に記載のように、床板１の正面側と背面側の中央部にホーク案 内用脚体Ｍを取り付けるように構成することに依って、移送用ホークに対する差 し込みの案内と、積載荷重に依り床板１の中央部分が下向きに湾曲することが阻 止される。 従って、輸送時におけるパレットの安定した強靱性が保たれること となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の正面図である。

【図２】本考案の側面図である。

【図３】本考案の底面図である。

【図４】本考案における正面枠８の右半部を表した正面
図である。

【図５】同上平面図である。

【図６】本考案における床板１の正面図である。

【図７】同上側面図である。

【図８】図７におけるＰ部分の拡大平面図である。

【図９】コンパクト化状態にある本考案の説明用斜面図
である。

【図１０】側面枠６，６を立ち上がらせた状態にある本
考案の説明用斜面図である。

【図１１】背面枠７を取り付けた状態にある本考案を表
した説明用斜面図である。

【図１２】正面枠８を取り付けて完全組み立て状態にあ
る本考案を表した説明用斜面図である。

【符号の説明】

１ 床板 ２ 脚体 Ｍ ホーク ３ ガイドポスト ４ コーナー柱杆 4a 係止用突起 ５ ホーク案内用枠体 ６ 側面枠 ７ 背面枠 ８ 正面枠 Ａ 掛け止め用閂杆 Ｂ 仮止め用金具 Ｃ 係止用鈎片 Ｄ 溝孔

フロントページの続き (72)考案者 高橋 利喜男 茨城県高萩市大字上手綱字朝山3333番地３ 株式会社シンニッタン内

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 床板１の下面四隅に、移送用ホークの差
   し込みが許容される程度の間隙を形成するための脚体
   （２）を取り付け、 床板（１）の各隅角部にはガイドポスト（３）を固設す
   ると共に、当該ガイドポスト（３）に対して、コーナー
   柱杆（４）を内方に水平状態で折り畳むことが出来るよ
   うに取り付け、 また、上記コーナー柱杆（４，４）間には側面枠（６，
   ６）を固設すると共に、背面枠（７）と正面枠（８）と
   を、対応するコーナー柱杆（４，４）間に着脱自在に取
   り付けるように構成し、 当該着脱自在の取り付けは、床板（１）の対応箇所に穿
   設した溝孔（Ｄ）に対して差し込んで掛け止めるために
   中央部下縁に付設した係止用鈎片（Ｃ）と、柱杆（４，
   ４）側に穿設した係止用突起（４ａ，４ａ）に対して差
   し込んで、仮止め的安定を図るための仮止め用金具
   （Ｂ，Ｂ）とで行うように構成したことを特徴とする組
   み立てパレット。
2. 【請求項２】 ガイドポスト（３）に対して、コーナー
   柱杆（４）の取り付けを、これをやや引き上げることに
   依って、当該引き上げ分だけの間隔を保って水平状態に
   折り畳むことが出来るように構成し、これに伴い当該間
   隔を保って倒伏される側面枠６，６の下面側に不使用時
   における背面枠（７）及び正面枠（８）を挾み込んで保
   管されるように構成した請求項１に記載の組み立てパレ
   ット。
3. 【請求項３】 床板（１）の正面側と背面側の中央部に
   ホーク案内用脚体（Ｍ）を取り付けることに依って、移
   送用ホークに対する差し込みの案内と、積載荷重に依り
   床板（１）の中央部分が下向きに湾曲することを阻止す
   るように構成した請求項１または請求項２に記載の組み
   立てパレット。