JP3059499B2 - 共役ジエン系ゴム組成物 - Google Patents

共役ジエン系ゴム組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カップリングした特定
の共役ジエン系ゴムと、フェノール系安定剤またはリン
系安定剤の特定量と、特定構造の含イオウフェノール系
化合物とからなる共役ジエン系ゴム組成物に関するもの
である。特に、本発明は、高温時熱安定性や剪断熱安定
性などが優れ、ゲルの発生や変色などが極めて少ない、
樹脂改質用や自動車タイヤ用又は工業用品などに好適な
共役ジエン系ゴム組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ジエン系重合体は樹脂改質用や自
動車タイヤや種々の工業用品に広く用いられている。そ
の中でも、多官能性カップリング剤でカップリングした
分岐構造を有するジエン系重合体は加工性や機械的強度
などが向上する等の特長を有している。しかし、カップ
リングしたゴムはその特性を向上するために、比較的分
子量が大きく、従ってムーニー粘度も高いものとなって
おり、また、カップリング残基である、例えば金属や酸
素原子などを有していることにより、ゴムの生産工場や
加工工場などにおいて、例えば高温下での加工操作や熱
剪断応力を受ける場合などにおいてゲルの発生や変色な
どの問題が生じている。
【0003】これらの問題に対して、従来、フェノール
系安定剤、リン系安定剤、イオウ系安定剤及びこれらを
組み合わせたものが、ゲル化防止などの安定剤として使
用されている。この中でもフェノール系安定剤、とくに
2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール
(以下BHTと略す)が従来多く使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、BHTは短時
間の熱安定性効果はあるものの、その昇華温度が低いた
めゴムへの残留率が低下し、熱安定化効果が低下した
り、又その二量化反応などでゴムが黄変するなどの問題
があり、その改良が要望されている。また、リン系安定
剤は、多量に使用した場合に、水と反応してリン酸を発
生し、金属等を腐食して錆を生じたり、汚染性を有する
などの問題を有している。イオウ系安定剤は、その殆ど
に臭気の問題があり、特に高温下で著しく、ゴムの着色
も大きい。このような安定剤を、その効果を増大するた
めに多量に含有したジエン系ゴム組成物は、加硫特性や
架橋特性が悪化したり、成形品の引張強度や反発弾性が
低下したりして好ましくない。また、安定剤によっては
多量の使用により、着色したり、特に高温下で著しい着
色を呈したりして、カップリングした共役ジエン系ゴム
の好ましい特性を低下させることなく、高温時熱安定性
剪断熱安定性を改良することは困難であった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
なカップリングした共役ジエン系ゴムの特性を損なうこ
となく、高温時や熱剪断時における着色やゲル発生など
の問題を解決するために、高いムーニー粘度(ML1+4,
100 ℃: 以下、ムーニー粘度と略す) またはゲルパーミ
エーシヨンクロマトグラフ( 以下、GPC と略す) によっ
て測定するポリスチレン換算重量平均分子量
【化4】 が大きい、カップリングした共役ジエン系ゴムと種々の
安定剤について鋭意検討した結果、カップリングした共
役ジエン系ゴムと、特定量のフェノール系安定剤または
リン系安定剤の少なくとも一種と、特定の含イオウフェ
ノール系化合物からなる共役ジエン系ゴム組成物が、ゲ
ル発生や着色などが抑制され高温時熱安定性や剪断熱安
定性が優れており、しかも、該組成物は加硫・架橋が容
易であり、該成形品の引張強度や反発弾性などが良好で
あることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明は; ムーニー粘度(ML1+4 ,100℃)が20〜180または
ゲルパーミエーションクロマトグラフによって測定され
るポリスチレン換算重量平均分子量が20万〜100万
の、少なくとも一種の共役ジエンまたは共役ジエンと少
なくとも一種のモノビニル芳香族化合物とからなり、多
官能性カップリング剤でカップリングした共役ジエン系
ゴム100重量部、及び下記一般式(1)〜(4) で表され
フェノール系安定剤とリン系安定剤のうち少なくとも
一種の安定剤0.1〜2.0重量部、及び下記一般式
(5) で表される含イオウフェノール系化合物の少なくと
も一種0.01〜0.20重量部、からなることを特徴
とする、優れた熱安定性を有する共役ジエン系ゴム組成
物に関するものである。
【0007】
【化5】 式中、R 6 、R 7 、R 8 は炭素数1〜12のアルキル
基、アリル基、シクロアルキル基、フェニル基、アルコ
キシ基などを表す。
【化6】
【0008】
【化7】 (式中、R1 、R3 は−CH2 −S−R5 を表し、R5
は炭素数20以下のアルキル基を表し、R2 、R4 は水
素原子又は炭素数15以下のアルキル基を表す。)
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
使用するカップリングした共役ジエン系ゴムは、例え
ば,n−ヘキサンやシクロヘキサンなどの不活性炭化水
素溶媒中、テトラヒドロフランやN,N,N’,N’−
テトラメチルエチレンジアミンなどのルイス塩基の存在
下又は不存在下で、少なくとも一種の共役ジエン、例え
ば1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル
−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3
−ヘプタジエンなどまたは該共役ジエンと少なくとも一
種のモノビニル芳香族化合物、例えばスチレン、α−メ
チルスチレン、1−ビニルナフタレンなどを、リチウム
原子を分子内に1ケ以上有する有機リチウム化合物、例
えばn−ブチルリチウムやsec−ブチルリチウム、又
は特開昭58−136603号公報や特開昭57−40
513号公報に記載しているような多官能有機リチウム
触媒などを重合開始剤として重合し、重合終了後又は重
合途中に、多官能性カップリング剤でカップリングして
得られるような共役ジエン系ゴムである。
【0010】多官能性カップリング剤としては、ポリハ
ロゲン化合物やポリエポキシ化合物、エステル類などそ
の他一般に公知のものであり、例えば四塩化スズ、四塩
化ゲルマニウム、四塩化ケイ素、四塩化炭素、エポキシ
化大豆油、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノ
メチル)シクロヘキサン、ジメチルアジペート、カルボ
ン酸ジエステル、ジビニルベンゼンなどがある。これら
のカップリング剤で処理された共役ジエン系ゴムは、カ
ップリングによる分岐成分を少なくとも20重量%以上
含有していることが必要であり、この値より少ないと、
得られる共役ジエン系ゴム組成物の加工性や機械的強度
が低下する。
【0011】本発明に使用する前記共役ジエン系ゴム
は、スチレンなどのモノビニル芳香族化合物の結合やジ
エンの1,2−ビニル結合の分布がランダムでもブロッ
クでも良く、又は分子鎖に沿って漸減的に変化するもの
であっても良い。モノビニル芳香族化合物の結合量は7
0重量%以下、好ましくは50重量%以下である。
【0012】本発明で使用する共役ジエン系ゴムのムー
ニー粘度は20〜180の範囲が好ましいが、20より
低いと得られる共役ジエン系ゴム組成物の引張強度や反
発弾性が低下したり、又180より高くなると、得られ
る共役ジエン系ゴム組成物のの加工性が悪化する。
【化8】 本発明の共役ジエン系ゴム組成物は、天然ゴムや他の合
成ゴムを80重量%未満含有しても良いが、80重量%
以上含有すると、本発明の特徴である種々の熱安定性が
悪化する。
【0013】本発明で使用するフェノール系安定剤は、
下記一般式(1)〜(4) に表されるものである
【化9】 (式中、R6 、R7 、R8 は炭素数1〜12のアルキル
基、アリル基、シクロアルキル基、フェニル基、アルコ
キシ基などを表す。)
【0014】
【化10】
【0015】一般式(1)で表される化合物としては、例
えば、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェ
ノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフ
ェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−n−ブ
チルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−
i−ブチルフェノール、2−tert−ブチル−4,6
−ジメチルフェノール、2,4,6−トリシクロヘキシ
ルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メ
トキシフェノール、2,6−ジ−フェニル−4−オクタ
デシルオキシフェノールなどがある。
【0016】一般式(2)のR10の好ましい置換基はオク
タデシル基などである。その化合物としては、例えば、
n−オクタデシル−3−(3’,5’−ジ−tert−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートなど
がある。また、一般式(3)で表される化合物としては、
例えば、テトラキス−〔メチレン−3−(3’,5’−
ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシ−フェニル)
プロピオネート〕−メタンなどが挙げられる。一般式
(4) で表される化合物としては、例えば、1,3,5−
トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−ter
t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼンなどが
挙げられる。
【0017】また、リン系安定剤としては、例えば、ト
リス(ノニルフェニル)フォスファイト、サイクリック
ネオペンタンテトライルビス(オクタデシルフォスファ
イト)、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニ
ル)フォスファイトなどが挙げられる。
【0018】これらの一般式(1)〜(5) で示されるフェ
ノール系安定剤またはリン系安定剤の少なくとも一種の
含有量は、共役ジエン系ゴム100重量部に対して、
0.1〜2.0重量部であり、好ましくは0.1〜1.
0重量部である。この場合、0.1重量部より少ないと
熱安定性改良効果が小さく、また2.0重量部より多い
量になると加硫・架橋時間が長くなったり、また成形品
の引張強度や反発弾性が悪化する。
【0019】本発明で使用する含イオウフェノール系化
合物は、一般式(5) :
【化11】 (式中、R1 、R3 は−CH2 −S−R5 を表し、R5
は炭素数20以下のアルキル基を表し、R2 、R4 は水
素原子又は炭素数15以下のアルキル基を表す。)
【0020】例えば、2,4−ビス(n−オクチルチオ
メチル)−6−メチルフェノール、2,4−ビス
(2’,3’−ジ−ヒドロキシプロピルチオメチル)−
3,6−ジ−メチルフェノール、2,4−ビス(2’−
アセチルオキシエチルチオメチル)−3,6−ジ−メチ
ルフェノールなどが好適である。
【0021】このような、本発明で使用する含イオウフ
ェノール系化合物の含有量は、共役ジエン系ゴム100
重量部に対して0.01〜0.20重量部、好ましくは
0.01〜0.05重量部である。この場合、0.01
重量部より少ないと熱安定性が悪化する。また、0.2
0重量部より多くなると、剪断時熱安定性は良好である
が、ゴム組成物が著しく着色し、臭気が発生したりして
好ましくない。同時に、加硫挙動や成形品の引張強度や
反発弾性などが悪化する。
【0022】本発明の共役ジエン系ゴム組成物は、他の
イオウ系安定剤の少なくとも一種を、共役ジエン系ゴム
100重量部に対し0.05〜1.0重量部配合しても
良い。イオウ系の安定剤としては、例えばペンタエリス
リトール−テトラキス−(β−ラウリル−チオ−プロピ
オネート)、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネ
ート、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオネー
ト、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネートな
どが列挙される。上記イオウ系安定剤は、適量の添加に
より組成物の色調や熱安定性を効果的に改良し得る。
【0023】本発明の共役ジエン系ゴム組成物の調製方
法は特に限定されるものではないが、例えば共役ジエン
系ゴムを有機溶剤に溶解している状態でフェノール系安
定剤またはリン系安定剤の少なくとも一種の所望量と、
特定の含イオウフェノール系化合物の少なくとも一種の
所望量と、必要であれば前記イオウ系安定剤を、好まし
い順序、または同時に配合し、その後公知の方法、例え
ばスチームストリッピング法や熱ロールなどで溶剤を除
去したり、またはドライゴムに直接配合し、公知の方
法、例えばロール、バンバリー、押出機などで混合して
も良い。または、他の配合剤を添加混合する時に同時に
配合することも可能であり、要するに公知のあらゆる配
合方法で調製することができる。
【0024】
【実施例】以下、実施例によって本発明を説明するが、
これらの実施例は本発明を限定するものではない。な
お、各種特性の測定は以下の方法で実施した。 ムー
ニー粘度は、JIS−K6300の方法によるLロータ
ーを用いて、100℃、2rpmで測定した。
【化12】 カップリング率の測定は、Waters社製GPC(商
品名204コンパクト型)を使用し、カラムはDupo
nt社製。ZORBAK−PSM−1000Sと60S
との組合せを用い、溶媒はテトラヒドロフランを用い
て、
【化13】 クロマトグラムの面積からカップリング量(重量%)を
求めた。
【0025】 ブタジエン部分の1,2−ビニル結合
量は、パーキンエルマー社製1710型赤外分光光度計
で測定し、ハンプトン法により算出した。 結合スチ
レンは紫外線吸収スペクトル法により、262nmのフ
ェニル基に基づく吸収から算出した。 高温時熱安定
性は、縦横各5cm、厚さ0.5cmの安定剤調製重合
体組成物シートを180℃に加熱したオーブンに装入
し、試験時間;0.5時間、1時間、2時間、3時間に
おける各シートの着色度をみた。着色度は以下のランク
とした。変色なし(白色)=0、淡黄色=1、薄黄色=
2、黄色=3、茶黄色=4、茶色=5、茶褐色=6、濃
褐色=7。
【0026】 剪断時熱安定性は、東洋精機(株)製
ラボプラストミルLPM−2500−200でミキサー
B−75を用い、試験温度(シリンダー温度)100
℃、ローター回転10rpmで重合体組成物55gを2
分間で装入し、直に100rpmとし、トルク値が徐々
に低下しその後ゲル化が開始してトルク上昇が始まる
が、この時のトルク値最下点をゲル化開始時間として測
定した。図1にラボプラストミル混練試験チャートを示
す。 ゴム組成物の未加硫配合物の加硫時間は、JS
R型キュラストメータII型を用い、試験温度160℃
における、未加硫時最低トルク(T0 )をベースとし
た、加硫時最高トルク(T100 )の90%(T90)とな
る時間を測定した。 引張試験や反発弾性試験に用い
る未加硫配合物試料は、160℃−200kg/cm2
で20分間加硫成形したものを用いる。 加硫物の引
張強度は、上記試料でJIS−K6301の方法によっ
て測定した。’ 反発弾性は、上記試料でリュプケ反
発弾性試験機を使用して、試験温度70℃で測定した。
【0027】
【参考例】 共役ジエン系ゴムの製造。本発明の実施例
及び比較例に使用する共役ジエン系ゴムは次の方法によ
り調製した。カップリングした共役ジエン系ゴムは、窒
素置換した内容積100Lのステンレス製オートクレー
ブに乾燥したシクロヘキサン42kgとテトラヒドロフ
ラン130g及び1,3−ブタジエン5.25kg、ス
チレンモノマー1.75kgを装入し、攪拌しつつ38
℃に加温した後、n−ブチルリチウム78ミリモルを添
加して重合した。約25分後に反応温度は98℃のピー
ク温度を示し、その4分後に四塩化錫9.0ミリモルを
添加して10分間反応させた。
【0028】また、別に比較用にn−ブチルリチウムを
69ミリモルとし、他は同条件(93℃ピーク温度)の
重合をし、四塩化錫を添加しない非カップリングの共役
ジエン系ゴム(A)及び同じく同条件でn−ブチルリチ
ウムを60ミリモルで重合した非カップリング共役ジエ
ン系ゴム(B)も調製した。それぞれのゴム溶液には、
メチルアルコールを添加して活性リチウムを分解した。
このようにして得られた共役ジエン系ゴムのムーニー粘
度、GPCによる
【化14】 全結合スチレン量、1,2−ビニル結合量などの測定結
果は表1のようであった。
【0029】
【表1】
【0030】
【実施例1〜7及び比較例1〜9】熱安定性試験用サン
プルの調製は、参考例で得られたジエン系ゴムのゴム溶
液に、表2〜3の処法によりそれぞれ安定剤および含イ
オウフェノール系化合物を配合し、その後熱ロールで溶
媒を除去し、共役ジエン系ゴム組成物を得た。貯蔵安定
性はオーブン熱安定性試験によって比較した。その結果
を表4〜5に示す。また、剪断熱安定性はラボプラスト
ミルによって試験した。その結果を表6〜7に示す。ゴ
ム組成物の物性試験は、表の配合処方により、小型加
圧ニーダー(森山製作所製、加圧双腕ニーダー、D−
0.5−3型)でシリンダー温度100℃で10分間混
練配合し、得られた未加硫配合物の加硫時間(T90)及
び加硫成形品の引張強度、反発弾性を測定した。その結
果を表9〜10に示す。
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】
【表4】
【0034】
【表5】
【0035】
【表6】
【0036】
【表7】
【0037】
【表8】
【0038】
【表9】
【0039】
【表10】
【0040】表4〜5のオーブン試験結果では、本発明
(実施例1〜7)の着色度は2以下と良好であり、比較
例1及び3〜7は強い着色を示している。また、表6〜
のゲル化時間も同様に実施例1〜7はゲル化時間が遅
くなる優れた結果となっているが、比較例1と比較例3
〜7及び比較例8は短時間でゲル化することを示してい
る。表9〜10は、本発明の共役ジエン系ゴム組成物の
物性試験の一例であるが、実施例では加硫時間が速く良
好であり、かつ加硫成形品の引張強度や反発弾性などが
良好である。
【0041】一方、安定剤を多量に配合した比較例2は
オーブン熱安定性、比較例7はゲル化時間がそれぞれ良
好であったが、引張強度や反発弾性が極めて劣ってい
る。また、比較例8、9は比較的良好なオーブン熱安定
性、特に比較例はゲル化時間が優れているが、引張強度
や反発弾性などが極めて劣る結果を示している。以上の
実施例から、本発明の共役ジエン系ゴム組成物は、優れ
た高温熱安定性と剪断熱安定性を有し、かつ該組成物は
良好な物性を有していることが判る。
【0042】
【発明の効果】本発明の共役ジエン系ゴム組成物は、高
温時や熱剪断時の熱安定性が極めて優れており、ゲル発
生の防止や、耐変色性が良好であって、耐衝撃性ポリス
チレンなどの樹脂改質用ゴムとして好適である。また、
加工成形時における加硫、架橋挙動及び成形品の引張強
度や反発弾性などが良好であるので、例えばタイヤ用途
や工業用品及びハキモノ用途などに好適であり、工業的
意義は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の共役ジエン系ゴム組成物試料について
のラボプラストミル混練試験チャートをグラフで示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−114955(JP,A) 特開 昭59−45338(JP,A) 特開 昭57−200439(JP,A) 特開 平1−289857(JP,A) 特開 平1−284539(JP,A) 特開 平3−31334(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 15/00 C08K 5/13,5/36,5/524

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ムーニー粘度(ML1+4 ,100℃)が20
    〜180またはゲルパーミエーションクロマトグラフに
    よって測定されるポリスチレン換算重量平均分子量が2
    0万〜100万の、少なくとも一種の共役ジエンまたは
    共役ジエンと少なくとも一種のモノビニル芳香族化合物
    とからなり、多官能性カップリング剤でカップリングし
    た共役ジエン系ゴム100重量部、 及び下記一般式(1)〜(4) で表されるフェノール系安定
    剤とリン系安定剤のうち少なくとも一種の安定剤0.1
    〜2.0重量部、及び 下記一般式(5) で表される含イオウフェノール系化合物
    の少なくとも一種0.01〜0.20重量部、 からなることを特徴とする、共役ジエン系ゴム組成物。 【化1】 式中、R 6 、R 7 、R 8 は炭素数1〜12のアルキル
    基、アリル基、シクロアルキル基、フェニル基、アルコ
    キシ基などを表す。) 【化2】 【化3】 (式中、R1 、R3 は−CH2 −S−R5 を表し、R5
    は炭素数20以下のアルキル基を表し、R2 、R4 は水
    素原子又は炭素数15以下のアルキル基を表す。)
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