JP3056299B2 - 制振装置 - Google Patents

制振装置

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JP3056299B2
JP3056299B2 JP3244222A JP24422291A JP3056299B2 JP 3056299 B2 JP3056299 B2 JP 3056299B2 JP 3244222 A JP3244222 A JP 3244222A JP 24422291 A JP24422291 A JP 24422291A JP 3056299 B2 JP3056299 B2 JP 3056299B2
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義博 呉服
満 蔭山
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はビルなどの構造物の制振
装置に係り、特に付加質量体を変位させることで構造物
の振動を制振するようにした制振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばビルなどを代表とする構造物にあ
っては、地震あるいは風圧などにより振動が発生した場
合に、この振動を制振するための制振装置が屋上などに
設けられている。この種の制振装置としては主に、構造
物の質量に応じた所定の重量を有する付加質量体を、振
動状態に応じて変位させる構造のものが採用されてい
る。
【0003】例えば図8に示すように付加質量体1がロ
ーラー3などにより移動可能となっており、ロッド5を
介してアクチュエータ7により変位させることができる
ように構成されているものがある。この種の技術が記載
された公報には特開平2−13667号公報が存在す
る。あるいは図9に示すように付加質量体1を貫通する
ボールネジ軸9が、付加質量体1に設けられたボールネ
ジ機構11で軸受され、ボールネジ軸9をサーボモータ
13により回転させることで、付加質量体1を変位させ
るようにしたものがある。この種の技術が記載された公
報には特開平2−300478号公報がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来技術に
おいて、付加質量体1の変位量を大きく確保するために
は、ロッド5(図8)又はボールネジ軸9(図9)の長
さを長くせねばならず、このように長さを長くするとロ
ッド5やボールネジ軸9の挫屈の可能性が高くなった
り、あるいは軸の捩れ剛性が低下して装置系の固有振動
数が低下するおそれがある。このため制振制御に悪影響
を与えてしまう。従って、付加質量体1の変位量を大き
く確保することには、構造上の限界があった。
【0005】本発明は、付加質量体の変位量を大きく確
保することができる制振装置を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は以上の目的を達
成するためになされたもので、駆動手段で付加質量体を
変位させることで構造物を制振する制振装置において、
上記付加質量体の両側に一対の索体を連結するととも
に、これら索体を、該付加質量体を挾んで配置された一
対の駆動手段に接続し、該索体を介して上記付加質量体
を変位させるようにしたことを特徴とする。
【0007】
【0008】また本発明は、駆動手段で付加質量体を変
位させることで構造物を制振する制振装置において、
記索体を、その両端が上記付加質量体に連結されるルー
プ状に配設するとともに、該索体の途中に上記駆動手段
を介設し、該索体を介して上記付加質量体を変位させる
ようにしたことを特徴とする
【0009】
【作用】本発明の作用について述べると、基本的には付
加質量体を、索体に加える引張力のみで移動変位させる
ようになっている。このため座屈の可能性はなく、また
必要剛性も引張力に対してのみ考慮すれば良く、従って
付加質量体の変位量を十分に確保することができる。
【0010】引張力を加える手法としては、付加質量体
の両側に連結した一対の索体に、それぞれ一対の駆動手
段で単一方向に引張力を加えたり、あるいはループ状に
配設した索体に、この中途部に介設した駆動手段で双方
向に引張力を加えたりすることができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1及び図2にお
いて説明する。付加質量体1はローラ3を備え、構造物
15の屋上などに形成される平坦面上を移動できるよう
になっている。この付加質量体1の左右方向には、それ
ぞれ索体であるワイヤーロープ17の一端が連結され、
このワイヤーロープ17のそれぞれの他端は巻取ドラム
18に巻き回されている。この巻取ドラム18はACサ
ーボモータ21などの駆動手段により回転しワイヤーロ
ープ17の巻き取りを行う。
【0012】2つのACサーボモータ21を制御する制
御装置は、一方のACサーボモータ21が回転している
時は、他のACサーボモータ21はフリーな状態とす
る。このフリーな状態は、巻取ドラム18とACサーボ
モータ21との間に設けた機械的なON・OFFを行う
クラッチなどの機構によってもよい。この制御装置は、
振動状態を検知するセンサ、地震を検知するセンサ、あ
るいは風速風向計などからの信号により振動状態を演算
し、その演算結果に基づいて付加質量体1の変位量、変
位速度、加速度などを予め与えられたプログラムなどに
より算出する。これらの算出結果により、図示しないサ
ーボコントローラがACサーボモータ21に供給する駆
動電流を調整する。
【0013】ワイヤーロープ17は引張力のみを伝える
ものであり、座屈の可能性はなく、軸剛性の問題も排除
することができる。従って巻取ドラム18,18の間隔
を十分に大きく設定して付加質量体1の移動量を十分に
確保することができる。
【0014】また、以上の実施例においては2つのAC
サーボモータ21を設けて付加質量体1を往復動させる
ものであったが、例えば図3及び図4に示す第2実施例
のように1つのACサーボモータ21のみで往復動させ
ることも可能である。すなわち、付加質量体1の左右方
向の端部に固定されたワイヤーロープ17は左右の1対
のローラ19に巻き回されて、ループ状に配設されてい
る。そして、一方のローラ19には押圧ローラ23が圧
接している。この押圧ローラ23はACサーボモータ2
1によって回転駆動される。これにより、ACサーボモ
ータ21の回転駆動力はローラ19に伝えられてローラ
19を回転させ、ローラ19がどちらの方向に回転して
も、これらローラ19,23間に挾み込んだワイヤーロ
ープ17を介して付加質量体1を引張るようになってい
る。
【0015】以上の第2実施例においては、ACサーボ
モータ21は直接には押圧ローラ23を回転させるもの
であったが、他の実施例においてはローラ19を直接回
転させるものであってもよい。この時、ローラ19は、
押圧ローラ23によって常に軸方向と直角な方向から押
圧力を(例えばバネなどにより)加えられていれば、ロ
ーラ19とワイヤーロープ17との間の摩擦力は確保で
きる。
【0016】以上の第2実施例においてはローラ19と
押圧ローラ23とを設けるものであったが、図5に示す
第3実施例のようにワイヤーロープ17をローラ19に
数回巻き回わせば十分な摩擦力を確保できるので、押圧
ローラを省略できる。すなわち、左右1対のローラ19
の内、一方のローラ19のみにACサーボモータ21が
設けられている。このローラ19にはワイヤーロープ1
7が複数回巻き回されており、ローラがどちらの方向に
回転してもワイヤーロープ17を介して付加質量体1を
移動させることができる。
【0017】以上の3つの実施例は付加質量体1が単一
方向にのみ往復動するものであったが、図6に示す第4
実施例のように2つの方向において往復動できるように
することもできる。すなわち、第1実施例のタイプを例
に説明すると、付加質量体1を挟んで設けられる巻取ド
ラム18が、90°方向を変えて2対設けられている。
これら合計4つの巻取ドラム18は各々ACサーボモー
タ21によって回転される。図6において例えば横方向
に往復動させたい時は、縦方向の2つのACサーボモー
タ21はOFFとなっており付加質量体1の移動に伴い
ワイヤーロープ17は自由に送り出されるものとする。
この時、ワイヤーロープ17がたるんだ時にのみ弱い力
でバックテンションを掛けられるようにしてもよい。こ
のようにすれば横方向の2つの巻取ドラム18は第1実
施例(図1及び図2)と同様にして付加質量体1を横方
向に往復動させることができる。
【0018】構造物の振動の状態により付加質量体1を
図6中の縦方向に往復動させる必要がある時は、前記と
同様に横方向の2つのACサーボモータ21をOFFに
してワイヤーロープ17を自由に送り出す。そして縦方
向の2つのACサーボモータ21により、付加質量体1
を縦方向に往復動させる。
【0019】以上の第4実施例においては直交する2つ
の方向に付加質量体1を往復動させるものであったが、
図7に示す第5実施例のように、平面上の任意の方向に
往復動させることも可能である。すなわち、各巻取ドラ
ム18とACサーボモータ21は水平面内で自由に回動
できるものとし、付加質量体1は底部に球状車輪25を
複数個備え平面上どの方向にも自由に移動できるように
なっている。また、各巻取ドラム18から巻き出された
ワイヤーロープ17が連結される付加質量体1の固定部
分27は、平面円形をなす付加質量体1の円周方向に自
由に移動でき、連結部分27に無理な力が加わらないよ
うになっている。
【0020】以下、任意の方向で直線的に往復動させる
ための制御について説明する。図7において任意の方向
が横軸となす角度をθとする。このθの方向に付加質量
体1へ加わる力をFとする。この力Fはその作用方向に
位置する2つのワイヤーロープ17によって与えられ
る。この2つのそれぞれの張力をT1 ,T2 とする。各
巻取ドラム18は水平面内で自由に回動ができ、この回
動角度をそれぞれδ1 ,δ2 とする。このδ1 ,δ2
角度は時計回り方向を正とする。残りの2つのワイヤロ
ープ17は自由に送り出されるものとし、付加質量体1
に力を加えないものとする。この時横方向の力のつり合
いは、 Fcos θ=T1 cos δ1 +T2 sin δ2 縦方向の力のつり合いは、 Fsin θ=−T1 sin δ1 +T2 cos δ2 これらの2つの式からT1 とT2 の比を求めると、 T2 /T1 =(tan θcos δ1 +sin δ1 )/(cos δ2 −tan θsin δ2 ) となる。T1 /T2 の値はセンサ等で刻々に求まるの
で、この比により引張力を設定すれば付加質量体1を任
意の方向に移動させることができる。なお、残りの2つ
の巻取ドラム18のワイヤーロープ17にも若干のバッ
クテンションを与えておく方が制御が容易となる。
【0021】以上のように2対の巻取ドラム18により
合計4本のワイヤーロープ17で付加質量体1に引張力
を加えることにより、付加質量体1を平面内の任意の方
向で往復動させることが可能となる。これにより、構造
物の実際の振動がどの方向で起きても、制振に最適な方
向において付加質量体1を往復動させることが可能とな
る。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明の制振装置に
よれば、基本的に付加質量体を、索体に加える引張力の
みで移動変位させるようになっているので、座屈の可能
性はなく、また必要剛性も引張力に対してのみ考慮すれ
ば良く、従って付加質量体の変位量を十分に確保するこ
とができる。付加質量体の両側に連結した一対の索体
に、それぞれ一対の駆動手段で単一方向に引張力を加え
たり、あるいはループ状に配設した索体に、この中途部
に介設した駆動手段で双方向に引張力を加えたりするこ
とで、索体に加える引張力のみで付加質量体を変位させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す概略側面図である。
【図2】図1の要部を示す斜視図である。
【図3】本発明の第2実施例を示す概略側面図である。
【図4】図3の要部を示す斜視図である。
【図5】本発明の第3実施例を示す要部の斜視図であ
る。
【図6】本発明の第4実施例を示す概略平面図である。
【図7】本発明の第5実施例を示す概略平面図である。
【図8】従来例を示す概略側面図である。
【図9】他の従来例を示す概略側面図である。
【符号の説明】
1 付加質量体 17 ワイヤー
ロープ 18 巻取ドラム 19 ローラ 21 ACサーボモータ 23 押圧ロ
ーラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 哲夫 東京都清瀬市下清戸4丁目640番地 株 式会社大林組技術研究所内 (56)参考文献 特開 平1−312176(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04H 9/02 F16F 15/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動手段で付加質量体を変位させること
    で構造物を制振する制振装置において、上記付加質量体
    の両側に一対の索体を連結するとともに、これら索体
    を、該付加質量体を挾んで配置された一対の駆動手段に
    接続し、該索体を介して上記付加質量体を変位させるよ
    うにしたことを特徴とする制振装置。
  2. 【請求項2】 駆動手段で付加質量体を変位させること
    で構造物を制振する制振装置において、上記索体を、そ
    の両端が上記付加質量体に連結されるループ状に配設す
    るとともに、該索体の途中に上記駆動手段を介設し、該
    索体を介して上記付加質量体を変位させるようにしたこ
    とを特徴とする制振装置。
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