JP3055934U - 内燃機関用点火コイル - Google Patents

内燃機関用点火コイル

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JP3055934U
JP3055934U JP1998005319U JP531998U JP3055934U JP 3055934 U JP3055934 U JP 3055934U JP 1998005319 U JP1998005319 U JP 1998005319U JP 531998 U JP531998 U JP 531998U JP 3055934 U JP3055934 U JP 3055934U
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internal combustion
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JP1998005319U
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Inventor
宏 木村
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阪神エレクトリック株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 捨て巻き溝を不要として二次コイルの小型化
を図る。 【解決手段】 この考案の内燃機関用点火コイルは、二
次コイル2aを巻線する二次ボビン2の各分割溝5…に
ほぼ同数の巻線回数を施すことを特徴としている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、内燃機関の点火プラグに高電圧を供給し火花放電を発生させる内 燃機関用点火コイルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6は従来の内燃機関用点火コイル(以下、「点火コイル」という)の断面図 である。図において、従来の点火コイルは、外周に一次コイル101aが巻回さ れ内周に鉄心103が貫通する一次コイルボビン101と、二次コイル102a が巻回され一次コイルボビン101の同心状外側に配設されている二次コイルボ ビン102とを、底に開口を有し、底とは反対側にケース開口部120を備える 絶縁ケース104に収容して、一次コイルボビン101の一端部101mで底の 開口を塞ぎ、その絶縁ケース104に注型して硬化した熱硬化性樹脂108で、 一次・二次コイル101a,102a、及び鉄心103を絶縁ケース104中に 固定して構成したものである。鉄心103は2つのほぼコ字状をなした珪素鋼板 の積層鉄心から成り、その2つの積層鉄心の各端面同士を、一組は一次コイルボ ビン101内部で、他の組は絶縁ケース104の外壁側で向かい合わせて接着剤 や溶接などによって接合したものであり、全体で閉磁路を成す磁気回路を構成し ている。
【0003】 各ボビン101,102は、合成樹脂などの電気的絶縁材にて成形され、二次 コイルボビン102には、その長さ方向両端に幅の狭い分割溝151,152が 、またその間には所定幅の8個の分割溝150が形成され、二次コイルボビン1 02のこれらの分割溝150,151,152の各々には、一次コイル101a と巻線比にして、例えば1:80〜120となる二次コイル102aが巻回され ている。
【0004】 また、絶縁ケース104は合成樹脂などの絶縁材にて成形され、絶縁ケース1 04のケース開口部120の、長手方向(図6の紙面に垂直方向)一端には一次 端子(図示省略)が、他端には高圧端子(図示省略)がそれぞれ配設されている 。
【0005】 さらに、一次コイル101aと一次端子とは接続部分P1で、また二次コイル 102aと高圧端子は接続部分Q1で、それぞれ電気的に接続され、一次コイル 101aに所定の電流を通電した後に遮断すると、二次コイル102aに発生し た高電圧の電流は高圧端子からハイテンションコードを介して点火プラグに供給 される。
【0006】 そして、点火プラグに火花放電を発生させるまでの高電圧は、二次コイル10 2aの全体にほぼ均一に分担されるが、火花放電が起こった瞬間、その急峻な電 位変化により二次コイル102aの両端(巻き始め及び巻き終わり)の電圧分担 が大きくなる。したがって、この二次コイル102a両端で大きくなる電圧分担 を緩和するために、二次コイルボビン102両端に位置する上記した幅の狭い分 割溝151,152(特に高圧側に位置する分割溝152)での巻線数は、他の 分割溝150での巻線数に比べ少なくしている。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の点火コイルのように、二次コイルボビン102両端の分割 溝151,152の巻線数を少なくした場合でも、そのための分割溝151,1 52は、いわゆる捨て巻き溝としてやはり確保しておく必要があり、したがって 、巻線数の割にはスペースを取り、無駄なスペースとなって二次コイル102a の小型化(長さの短縮化)を図る上での妨げとなっていた。
【0008】 また、二次ボビン102両端の分割溝151,152の巻線数を少なくすると 、その少なくした分だけ他の分割溝150…の巻線数が多くなって巻線高さが高 くなり、したがって、二次コイル102aの外径が大きくなり、この点からも二 次コイル102aの小型化が妨げられていた。
【0009】 この考案は上記に鑑み提案されたもので、捨て巻き溝を不要として二次コイル の小型化を図ることのできる内燃機関用点火コイルを提供することを目的とする 。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この考案では、内燃機関の点火プラグに高電圧を 供給し火花放電を発生させる内燃機関用点火コイルにおいて、二次コイルを巻線 する二次ボビンの各分割溝にほぼ同数の巻線回数を施したことを特徴としている 。
【0011】
【考案の実施の形態】
以下にこの考案の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。 図1はこの考案の点火コイルを示す斜視図、図2は図1のA−A断面図である 。これらの図において、この考案の点火コイルは、内燃機関の点火プラグに高電 圧を供給し火花放電を発生させるものであり、外周に一次コイル1aが巻回され 内周に鉄心3が貫通する一次コイルボビン1と、二次コイル2aが巻回され一次 コイルボビン1の同心状外側に配設されている二次コイルボビン2とを、底に開 口を有し、底とは反対側にケース開口部12を備える絶縁ケース4に収容して、 一次コイルボビン1の一端部1mで底の開口を塞ぎ、その絶縁ケース4に注型し て硬化した熱硬化性樹脂8で、一次・二次コイル1a,2a、及び鉄心3を絶縁 ケース4中に固定して構成したものである。
【0012】 鉄心3は2つのほぼコ字状をなした珪素鋼板の積層鉄心から成り、その2つの 積層鉄心の各端面同士を、一組は一次コイルボビン1内部で、他の組は絶縁ケー ス4の外壁側で向かい合わせて接着剤や溶接などによって接合したものであり、 全体で閉磁路を成す磁気回路を構成している。
【0013】 各ボビン1,2は、合成樹脂などの電気的絶縁材にて成形され、二次コイルボ ビン2には、その長さ方向に所定幅の8個の分割溝5…が形成され、二次コイル ボビン2のこれらの分割溝5の各々には、一次コイル1aと巻線比にして、例え ば1:80〜120となる二次コイル2aが同数宛、巻回されている。
【0014】 絶縁ケース4は合成樹脂などの絶縁材にて成形され、絶縁ケース4のケース開 口部12の、長手方向(図1のX方向)一端には一次端子6が、他端には高圧端 子7がそれぞれ配設されている。
【0015】 さらに、一次コイル1aと一次端子6とは接続部分Pで、また二次コイル2a と高圧端子7は接続部分Qで、それぞれ電気的に接続され、一次コイル1aに所 定の電流を通電した後に遮断すると、二次コイル2aに発生した高電圧の電流は 高圧端子7からハイテンションコードを介して点火プラグに供給される。
【0016】 そして、点火プラグに火花放電を発生させるまでの高電圧は、二次コイル2a の全体、すなわち分割溝5の各々にほぼ均一に分担されるが、火花放電が起こっ た瞬間、その急峻な電位変化により二次コイル2aの両端(巻き始め及び巻き終 わり)の分担電圧が大きくなる。次に、この分担電圧について説明する。
【0017】 図3は二次コイルの等価回路を示す図である。図において、S1,S2,…, S8は、図2に示す二次コイル2aの各分割溝5を、図の上側(低圧側)から下 側(高圧側)に向けて順に、セクション1(S1)、セクション2(S2)、… 、セクション8(S8)というように付した番号である。等価回路の各セクショ ンS1〜S8は、抵抗RとコイルLとコンデンサCとで表されている。
【0018】 図4は図3の等価回路を用いて計算した各セクションにおける分担電圧を示す 図、図5はその分担電圧から求めた層間電圧を示す図である。これらの図におい て、実線は各分割溝に同数ずつ巻回した本考案の二次コイル2aの場合を示し、 破線は二次コイル両端溝の巻数を減らしたいわゆる捨て巻き溝を有する従来の点 火コイルの場合を示している。
【0019】 火花放電が起こる瞬間における放電開始電圧を25kVとした場合の、その放 電開始時の各セクションにおける分担電圧Eを、上記の等価回路を用いて計算す ると、図4に示すようになる。なお、図4では、分担電圧Eは、全体電圧に対す る分担比率(%)で表わされている。
【0020】 二次コイル両端溝の巻数を減らした従来の点火コイルの場合、確かにその両端 溝(セクション1,セクション8)の分担電圧Eは低くなるが、その隣のセクシ ョン2,セクション7の分担電圧Eは逆に高くなる。また、この分担電圧Eをそ のセクションの巻線回数で割って求めた1巻回(1ターン)当りの電位差、すな わち隣り合う電線間との層間電圧Δeは、図5に示すように、特に巻回数の少な い高圧側のセクション8において、非常に高くなっている。
【0021】 一方、全分割溝に均一に巻線を施した本考案の二次コイル2aの場合、両端溝 (セクション1,セクション8)の分担電圧ΔEは、図4に示すように、若干高 くなるが、そのセクション内の巻線数は他のセクションと同一の巻線数であって 従来よりかなり多くなっているため、1ターンあたりの電圧、すなわち隣り合う 電線間との層間電圧Δeは、図5に示すように、高圧側のセクション8も含めて 全体にわたって安定して低い値に保つことができ、したがって、電線間でのレヤ ーショートを確実に防ぐことができる。
【0022】 上記のように、この実施形態では、二次コイルボビン2のすべての分割溝5… を均等幅とし、かつ同数の巻回数としたので、従来設けられていたいわゆる捨て 巻き溝を省くことができ、したがって、二次コイルボビン2の長さ方向を短縮す ることができる。
【0023】 また、各分割溝5…に均等に巻線できるので、全体にわたって巻線高さが高く ならないように、抑えることができ、二次コイル2aの径方向も短縮することが できる。このように、二次コイル2の長さ方向と径方向の双方を短縮でき、二次 コイル2aの小型化に大きく寄与することができる。
【0024】 また、各分割溝5…における層間電圧Δeを全体にわたって、低く抑えること ができるので、電線間でのレヤーショートを確実に防ぐことができ、したがって 、点火コイルを高信頼性のものとすることができる。
【0025】
【考案の効果】
以上説明したように、この考案の内燃機関用点火コイルによれば、二次ボビン のすべての分割溝の巻回数をほぼ同数としたので、従来設けられていたいわゆる 捨て巻き溝を省くことができ、したがって、二次ボビンの長さ方向を短縮するこ とができる。また、各分割溝にほぼ均等に巻線できるので、全体にわたって巻線 高さが高くならないように、抑えることができ、二次コイルの径方向も短縮する ことができる。このように、二次コイルの長さ方向と径方向の双方を短縮でき、 二次コイルの小型化に大きく寄与することができる。
【0026】 また、各分割溝における層間電圧を全体にわたって、低く抑えることができる ので、電線間でのレヤーショートを確実に防ぐことができ、したがって、点火コ イルを高信頼性のものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の点火コイルを示す斜視図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】二次コイルの等価回路を示す図である。
【図4】図3の等価回路を用いて計算した各セクション
における分担電圧を示す図である。
【図5】各セクションにおける分担電圧から求めた層間
電圧を示す図である。
【図6】従来の点火コイルの断面図である。
【符号の説明】
1 一次コイルボビン 1a 一次コイル 2 二次コイルボビン 2a 二次コイル 3 鉄心 4 絶縁ケース 5 分割溝 6 一次端子 7 高圧端子 8 熱硬化性樹脂 12 ケース開口部 E 分担電圧 L コイル P 接続部分 Q 接続部分 Δe 層間電圧

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の点火プラグに高電圧を供給し
    火花放電を発生させる内燃機関用点火コイルにおいて、 二次コイルを巻線する二次ボビンの各分割溝にほぼ同数
    の巻線回数を施したことを特徴とする内燃機関用点火コ
    イル。
  2. 【請求項2】 上記各分割溝は幅がほぼ均等である請求
    項1に記載の内燃機関用点火コイル。
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