JP3052749B2 - 現像剤担持部材及びこれを用いた電子写真装置 - Google Patents

現像剤担持部材及びこれを用いた電子写真装置

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JP3052749B2 JP6227022A JP22702294A JP3052749B2 JP 3052749 B2 JP3052749 B2 JP 3052749B2 JP 6227022 A JP6227022 A JP 6227022A JP 22702294 A JP22702294 A JP 22702294A JP 3052749 B2 JP3052749 B2 JP 3052749B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は表面に現像剤を担持して
該現像剤の薄膜を形成し、この状態で静電潜像を表面に
保持した潜像保持体に接触して前記薄膜から前記現像剤
を潜像保持体表面に付着させ、該静電潜像を可視化する
現像剤担持部材、及び該現像剤担持部材を用いた電子写
真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、導電部材において、例えば複写
機、プリンター等の電子写真装置や静電記録装置等にお
いて、潜像を保持した感光ドラム等に非磁性一成分現像
剤を供給し、感光ドラムの潜像に該現像剤を付着させて
潜像を可視化する現像方法として、加圧現像法が知られ
ており(米国特許第3152012号、同第37311
46号等)、この方法によれば、磁性材料が不要である
ため装置の簡素化、小型化が容易であると共に、トナー
のカラー化が容易である。
【0003】この加圧現像法は、トナー(非磁性一成分
現像剤)を担持した現像ローラを感光ドラム等の静電潜
像を保持した潜像保持体に接触させて、トナーを該潜像
保持体の潜像に付着させることにより現像を行うもの
で、このため上記現像ローラを導電性を有する弾性体で
形成する必要がある。
【0004】即ち、この加圧現像法では、例えば図2に
示されているように、トナーを供給するためのトナー塗
布用ローラ4と静電潜像を保持した感光ドラム5との間
に、上記現像ローラ1が感光ドラム5と触した状態でか
つトナー塗布用ローラ4とは若干離間して配設され、こ
れら現像ローラ1、感光ドラム5及びトナー塗布用ロー
ラ4がそれぞれ図中矢印方向に回転することにより、ト
ナー6がトナー塗布用ローラ4により現像ローラ1の表
面に供給され、このトナーが成層ブレード7により均一
な薄層に整えられ、この状態で現像ローラ1が感光ドラ
ム5と接触しながら回転することにより、薄層に形成さ
れたトナーが現像ローラ1から感光ドラム5の潜像に付
着して、該潜像が可視化するようになっている。なお、
図中8は転写部であり、ここで紙等の記録媒体にトナー
画像を転写するようになっており、また9はクリーニン
グ部であり、そのクリーニングブレード10により転写
後に感光ドラム5表面に残留するトナーを除去するよう
になっている。
【0005】この場合、現像ローラ1は、感光ドラム5
に密着した状態を確実に保持しつつ回転しなければなら
ず、このため図1に示されているように、金属等の良導
電性材料からなるシャフト2の外周にシリコーンゴム、
NBR、EPDM等の弾性ゴムやウレタンフォーム等に
導電剤を配合して導電性を付与した弾性体からなる弾性
層3を形成した構造となっている。さらに、これらの表
面摩擦性、画質等を改良する目的で弾性層3の上に導電
粉体を配合して導電性を付与した表面層を設けることも
提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の導電現像ローラには以下の欠点がある。 1.シリコーンゴム、ウレタンエラストマー等で単層の
弾性層を形成した場合、良好な密着性を得るために低硬
度化すると、感光ドラムの汚染が発生するばかりでな
く、適度な表面粗さを得るための研磨が困難となる。 2.単層の場合だけでなく、導電粉体を含有する表面層
を設ける場合にも弾性層の抵抗は105 〜108 Ωcm
程度とする必要があり、その抵抗コントロールが困難で
ある。 3.導電粉体により表面層の抵抗をコントロールする場
合、抵抗が部分的に不均一になり易いため、ハーフトー
ン等において濃度むらが発生する。 4.上記抵抗の均一な表面層を設けるための塗料を安定
的に製造することが困難である。
【0007】また、一般に単層の弾性層からなる導電現
像ローラは、ローラ上のトナーの帯電立上り特性が十分
でなく、トナーの帯電不良によるかぶり、選択現象によ
るクリーニング不良、印刷濃度低下等の問題を生ずやす
く、長期の連続印刷により印刷品位が著しく低下してし
まう。この現象は高温高湿環境下において特に顕著であ
る。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、低硬度で良好な密着性を有すると共に、感光体等を
汚染することなく、低摩擦で高品位の画像が得られるだ
けでなく、製造面においても性能のばらつきを生じるこ
とのない現像剤担持部材、及び該部材を用いた電子写真
装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、電子写真装
置に使用される現像部材、即ち現像剤担持部材におい
て、導電性支持体上に体積抵抗率ρ1が107Ωcm以
下の弾性体からなる第一被覆層と、更にその上に体積抵
抗率ρ2が、ρ2/ρ1≧1000を満たし、導電性粉
体を含まない可溶性ナイロン、ウレタン変性アクリル樹
脂、変性ポリカーボネート、フッ素樹脂のいずれか主成
分とする第二被覆層を形成することにより、低硬度で良
好な密着性を有すると共に、感光体等を汚染することな
く、低摩擦でかつ製造面においても性能のばらつきを生
じることのない現像剤担持部材が得られることを見出し
た。更に、第一被覆層の表面粗さRがJIS10点粗さ
Rzで3〜15μmであり、第二被覆層の厚さをdとし
たとき、0.1<d<3×Rを満たすことにより、かぶ
り、濃度むらを生じることのない高品位な画像が得られ
ることを見出し、本発明に至ったものである。
【0010】以下、本発明について詳しく説明する。本
発明における第一被覆層は、ポリウレタン又はEPDM
等のエラストマーやフォーム材料を基材として用い、そ
れにカーボンブラック、金属、金属酸化物粉等の導電性
粉体や、過塩素酸ナトリウムの如きイオン性導電物質を
混入することにより、導電性を用途に応じて最適な中抵
抗領域103 〜107 Ωcm、特に104 〜107 Ωc
mに調整されたものが好適である。
【0011】この場合、基材はポリウレタン、天然ゴ
ム、ブチルゴム、ニトリルゴム、ポリイソプレンゴム、
ポリブタジエンゴム、シリコーンゴム、スチレン−ブタ
ジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、クロロプレン
ゴム、アクリルゴム、及びこれらの混合物等が挙げられ
るが、特にポリウレタンとEPDMが好ましい。
【0012】まずポリウレタンについて記述すると、ポ
リウレタンエラストマーやフォーム材は種々の方法で製
造されたいずれのものでも良く、例えばカーボンブラッ
クをポリウレタンプレポリマー中に配合し、プレポリマ
ーを架橋反応させる方法、ポリオールに導電性材料を配
合し、このポリオールをワン・ショット法にてポリイソ
シアネートと反応させる方法等の方法で得ることができ
る。
【0013】上記第一被覆層の基材として用いられるウ
レタンとしては、ポリヒドロキシル化合物として、一般
の軟質ポリウレタンフォームやウレタンエラストマー製
造に用いられるポリオール、例えば、末端にポリヒドロ
キシル基を有するポリエーテルポリオール、ポリエステ
ルポリオール、及び両者の混合物であるポリエーテルポ
リエステルポリオールが挙げられるほか、ポリブタジエ
ンポリオールやポリイソプレンポリオール等のポリオレ
フィンポリオール、ポリオール中でエチレン性不飽和単
量体を重合させて得られる所謂ポリマーポリオール等の
一般的なポリオールが使用できる。また、ポリイソシア
ネート化合物としては、同様に一般的な軟質ポリウレタ
ンフォームやウレタンエラストマー製造に使用されるポ
リイソシアネート、即ち、トリレンジイソシアネート
(TDI)、粗製TDI、4,4−ジフェニルメタンジ
イソシアネート(MDI)、粗製MDI、炭素数2〜1
8の脂肪族ポリイソシアネート、炭素数4〜15の脂環
式ポリイソシアネート及びこれらポリイソシアネートの
混合物や変性物、例えば部分的にポリオール類と反応さ
せて得られるプレポリマー等が用いられる。
【0014】一方、EPDMについては、この場合エチ
レンとプロピレンと第3成分からなる三元重合体であ
り、上記第3成分としては、特に制限されるものではな
いが、ジシクロペンタジエン、エチリデンノルボルネ
ン、1,4−ヘキサジエン等が好適に用いられる。又上
記エチレン、プロピレン及び第3成分の割合は、特に制
限されるものではないが、エチレンの含有量が5〜95
重量%、プロピレンの含有量が5〜95重量%、第3成
分の含有量がヨウ素価で0〜50とすることが好まし
い。なお、ヨウ素価の異なる2種以上のEPDMを混合
して用いることもできる。上記EPDMには、シリコー
ンゴム又はシリコーン変性EPDMあるいはこれらの双
方をブレンドして用いることもできる。この場合、シリ
コーンゴム、シリコーン変性EPDMの混合量は、EP
DM100重量部に対して5〜80重量部とすることが
できる。なお、上記シリコーン変性EPDMとは、シラ
ノール化合物やシロキサンを介してEPDM及びシリコ
ーンの両ポリマー間の結合力を高めたハイブリッドゴム
をいう。
【0015】更に又、弾性層を架橋してゴム状物質とす
るために架橋剤、加硫剤を添加することができる。この
場合、有機過酸化物架橋及び硫黄架橋のいずれの場合で
も加硫助剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、加硫遅延剤等
を用いることができる。更に又、上記以外にもゴムの配
合材として一般に用いられているしゃく解剤、発泡剤、
可塑剤、軟化剤、粘着付与剤、粘着防止剤、分離剤、離
型剤、増量剤、着色剤等を添加することができる。
【0016】このポリウレタン又はEPDMを主基材と
する弾性層には、例えば現像部材として使用する際の表
面上のトナー帯電量をコントロールする目的でニグロシ
ン、トリアミノフェニルメタン、カチオン染料等の各種
荷電制御剤、シリコーン樹脂、シリコーンゴム、ナイロ
ン等の微粉体を添加することができる。この場合、これ
ら添加剤の添加量は、上記ポリウレタン又はEPDM1
00重量部に対して、上記荷電制御剤は1〜5重量部、
上記微粉体は1〜10重量部とすることが好ましい。
【0017】導電性材料としては、まず粉体について例
示すればケッチェンブラックEC、アセチレンブラック
等の導電性カーボン、SAF、ISAF、HAF、FE
F、GPF、SRF、FT、MT等のゴム用カーボン、
酸化処理等を施したカラー(インク)用カーボン、熱分
解カーボン、天然グラファイト、人造グラファイト、ア
ンチモンドープの酸化錫、酸化チタン、酸化亜鉛、ニッ
ケル、銅、銀、ゲルマニウム等の金属及び金属酸化物、
ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセチレン等の導電
性ポリマー等が挙げられる。この中で、価格が安く、少
量で導電性を制御し易いものは、カーボンブラックであ
る。通常は、ウレタン100重量部に対して0.5〜5
0重量部、特に1〜30重量部の範囲で好適に用いられ
る。
【0018】イオン導電性物質を例示すれば、過塩素酸
ナトリウム、過塩素酸リチウム、過塩素酸カルシウム、
塩化リチウム等の無機イオン性導電物質、更に変性脂肪
族ジメチルアンモニウムエトサルフェート、ステアリル
アンモニウムアセテート、ラウリルアンモニウムアセテ
ート、オクタデシルトリメチルアンモニウム過塩素酸
塩、テトラブチルアンモニウムほうふっ酸塩等の有機イ
オン性導電物質が例示される。
【0019】本発明における第二被覆層は現像部材の最
上層であり、トナーと接触する層であるからトナーに対
して離型性がよく、その体積抵抗率ρ2 が弾性層の体積
抵抗率に対してρ2 /ρ1 ≧1000であることが必
要とされる。ρ2 /ρ1 <1000では、現像部材全体
として105 〜108 Ωcmとすることが困難となるば
かりでなく、電圧印加に対しリーク等が発生し易くな
る。また、この表皮層は現像部材圧縮時にワレ等が発生
しないように柔軟性を有することも必要である。具体的
には、室温の動的弾性率で6×109 dyn/cm2
下であれば良い。
【0020】さらに表皮層の厚みdについては、第一被
覆層の表面粗さをRとした時、Rzで3〜15μmの範
囲で 0.1<d<3×R であることが必要とされ
る。現像部材の表面はトナーを搬送するため、ある程度
以上の表面粗さを必要とするが、本発明においてd≧3
×Rとなると、第二被覆層の表面粗さが3μm以下とな
りトナーの搬送が不均一となるためである。dはRz
より異なるが、好ましくは1〜20、より好ましくは3
〜10μm程度である。
【0021】第二被覆層として、前述の如き望ましい性
質を備えた樹脂としては、可溶性ナイロン、ウレタン変
性アクリル樹脂、変性ポリカーボネート、フッ素樹脂を
挙げることができる。
【0022】ここで、可溶性ナイロンとは、通常のナイ
ロン6、ナイロン66等に対し異種のポリアミド単位を
共重合したり、アミド基を化学的に変性することによ
り、一般的な有機溶媒に可溶としたナイロンである。共
重合ナイロンとしては、三元共重合でアルコール可溶性
としたものが多く例えば6/66/12、6/66/6
10/12、6/610/11/12ナイロン等が挙げ
られる。
【0023】変性したナイロンとしては、アミド基の水
素をアルコキシル基で置換した、N−メトキシメチル化
ナイロン、N−エトキシエチル化ナイロン等が用いられ
る。また、ウレタン変性アクリル樹脂とは、アクリル樹
脂にウレタン成分を導入することにより柔軟性、可とう
性を付与したものである。
【0024】アクリル樹脂をウレタン成分で変性する方
法としては、例えば、相溶性、液安定性、膜柔軟性等の
観点から、ウレタン樹脂とアクリル樹脂成分を化学的に
結合することが効果的である。具体的には、β−ヒドロ
キシエチルメタクリレート等により、アクリル重合体に
水酸基を導入したポリマーと分子末端にイソシアネート
基をもつウレタンプレポリマーとの反応又は下記のよう
な分子末端に(片末端、両末端)に水酸基をもつアクリ
ル成分とウレタンプレポリマーとの反応により合成され
る(A:アクリル酸、アクリル酸エステルモノマーある
いはオリゴマー)。
【化1】
【0025】本発明のウレタン変性アクリル樹脂は、上
述の方法に限定されるものではなく、その他にもアクリ
ルジオール混合系にジイソシアネートを添加する方法、
アクリルモノマーに両末端イソシアネートポリエステ
ル、ポリエーテル等を付加し、そのウレタンアクリレー
トを重合する方法等によっても得ることができる。ま
た、これらの合成に用いられるアクリル樹脂成分として
はポリマーとしてのガラス転移温度Tg が室温から約8
0℃までのものが好ましく、上記β−ヒドロキシエチル
メタクリレートの他に、例えば、エチルメタクリレー
ト、イソブチルメタクリレート、グリシジルメタクリレ
ート等を含むものが用いられる。この際のウレタン変性
アクリル樹脂中におけるアクリル成分の組成としては5
〜90重量%、特に20〜80重量%であることが好ま
しく、とりわけ50〜70重量%であることが好まし
い。
【0026】さらに、本発明に用いられる変性ポリカー
ボネートとしては、下記一般式(1)で示されるビスフ
ェノールAタイプのものだけでなく、例えば、下記一般
式(2)、(3)で示される構造を繰り返し単位として
含む重合体が好適に使用される。なお、重合度は特に限
定されるものではないが、通常10〜1000、好まし
くは50〜200程度とされる。
【0027】
【化2】 (但し、R1 、R2 、R3 、R4 は水素原子、置換もし
くは未置換の脂肪族基、炭素環基または芳香族基を示
し、R5 、R6 、R7 、R8 、R9 、R10、R11、R12
は水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは未置換の脂肪
族基または炭素環基を示し、Zは置換もしくは未置換の
炭素環または複素環を形成するのに必要な原子群を示
す。また、mは0〜10の整数、nは0又は1、更に
A、Bのpは1〜10の整数である。)
【0028】ここで、これらのポリカーボネートは、例
えば下記式(4)で示されるようなジオール化合物を塩
化メチレン溶液にアルカリ存在かでホスゲンを作用させ
ることにより容易に合成される。
【化3】 なお、本発明に用い得るポリカーボネートの構造は上記
したものに限定されるものではなく、これらの共重合
体、さらには、他の脂肪族、芳香族ジオール化合物との
共重合体としても良い。
【0029】本発明で用いられるフッ素樹脂としてはポ
リテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等の
一般的なフッ素含む重合体が用いられるが、特に溶剤可
溶型フッ素樹脂が好ましく用いられる。溶剤可溶型フッ
素樹脂としてはCH2 CF2、C24 、及びC36
の三元共重合体等のフッ化ビニリデン共重合体、C24
、C23 Cl等のフルオロオレフィンとビニルエー
テル、ビニルエステル、ビニルシラン等の炭化水素系オ
レフィンとの共重合体、フルオロアクリレートとアクリ
レートとの共重合体等の各種共重合体及びパーフルオロ
アルキル基によって置換されたジエポキシ化合物の重合
体等が用いられる。これらの樹脂は、本発明の樹脂成分
として単独で用いられてもよく、又、他の樹脂と混合し
て用いられてもよい。
【0030】これらの樹脂皮膜は、ある程度の導電性を
有するため単独で用いることができるが、さらに導電性
を付加するため、前述のイオン性導電物質、電荷移動錯
体等を添加することができる。
【0031】又、電荷移動錯体による導電性の付与はテ
トラシアノエチレン及び/又はその誘導体、テトラシア
ノキノジメタン及び/又はその誘導体、ベンゾキノン及
び/又はその誘導体、クロルアニル及び/又はその誘導
体、アントラキノン及び/又はその誘導体、アントラセ
ン及び/又はその誘導体、ジクロロジシアノベンゾキノ
ン及び/又はその誘導体、フェロセン及び/又はその誘
導体、フタロシアニン及び/又はその誘導体、テトラチ
アフルバレン及び/又はその誘導体等の疎水性の電荷移
動物質により行われる。これらは単独で用いることもで
きるが、2種以上の混合、さらには前記イオン導電物質
と併用してもさしつかえない。
【0032】第二被覆層の形成方法としては、溶剤、必
要に応じて導電性物質を加えて塗装液の濃度を調整した
後、スプレー法、ロールコーター法或はデイッピング
法、押し出し等の方法により第一被覆層の上に形成す
る。この時必要に応じてプライマーを使用し、第一被覆
層と第二被覆層との接着を良好とすることができる。
【0033】
【実施例】以下に、本発明の導電剤担持体(現像部材)
及び該部材を使用した装置につき、実施例及び比較例を
示してより具体的に説明するが、本発明は下記実施例に
制限されるものではない。 (実施例1) グリセリンにプロピレンオキサイドとエチレンオキサイ
ドを付加して、分子量5000としたポリエーテルポリ
オール(旭硝子株式会社:エクセノール828、OH値
33)100部(重量部、以下同じ)に、1,4−ブタ
ンジオール10部、シリコーン界面活性剤(日本ユニカ
社製、L−520)1.5部、ニッケルアセチルアセテ
ート0.5部、ジブチルチンジラウレート0.01部及
びアセチレンブラック(デンカ社製、pH6.9)4.
0部を添加し、混合機を用いて予備混合した後、ペイン
トロールで混練してアセチレンブラックを均一に分散さ
せ、ポリオール組成物を調製した。
【0034】このポリオール組成物を減圧下に攪拌して
脱泡した後、ウレタン変性したMDI(住友バイエルウ
レタン社製、スミジュールPF)を17.5部加えて2
分間攪拌し、次いで110℃に加熱した金型に注型し、
2時間硬化させて金属製シャフトの外周に弾性層を形成
して図1に示した構造のローラを得た。得られたローラ
の表面を研磨して表面をJIS10点平均粗さ7μmR
z に調整し、第一被覆層を作成した。この時、同時に厚
さ3mmのシートサンプルを作成し、体積抵抗率を測定
したところ、3.5×103 Ωcmであった。次に上記
ローラを、メタノール中に可溶性ナイロン(CM800
0、体積抵抗率5×1013Ωcm、東レ社製)を10重
量%溶解した溶液中に浸漬し、これを引き上げ乾燥して
約5μmの第二被覆層を形成した。この時、ローラ抵抗
は3×107 Ω、Rz は5μmであった。
【0035】(実施例2)可溶性ナイロンの代わりにウ
レタン変性アクリル(EAV−8B、体積抵抗率8×1
12Ωcm、亜細亜工業社製)10重量%・MEK/ト
ルエン溶液を用いて約5μmの第二被覆層を形成した以
外は、実施例1と同様にしてローラを作成した。この
時、ローラ抵抗は5×106 Ω、Rz は5μmであっ
た。
【0036】(実施例3)分子量2500のポリイソプ
レンポリオール(OH基=47.1)100部にアセチ
レンブラックを5部配合し、30分間攪拌した。その
後、クルードMDI(NCO%=31.7)を13.3
3部、ジブチル錫ジラウレートを0.001部加え、3
分間攪拌した。次に、シャフトを配置し、予め90℃に
加熱されたモールドにこの反応混合物を流し込み、90
℃で12時間硬化反応を行いローラを得た。このローラ
の表面を研磨して、平均粗さ7μmRz の第一被覆層を
作成した。シートサンプルによる体積抵抗率は7×10
3 Ωcmであった。
【0037】次に、上記ローラをMEK可溶共重合ポリ
カーボネート(出光興産社製、2×1013Ωcm)10
重量%・MEK溶液を用いて約5μmの第二被覆層を形
成した。この時、ローラ抵抗は、2×107 Ω、Rz
5μmであった。
【0038】(実施例4)共重合ポリカーボネートの代
わりに溶剤可溶性フッ素樹脂(ベルフロン1000、体
積抵抗率2×1013Ωcm、日本油脂社製)5重量%・
トルエン溶液を用いて約5μmの第二被覆層を形成した
以外は実施例3と同様にしてローラを作成した。この時
ローラ抵抗は5×107 Ω、Rzは5μmであった。
【0039】(実施例5)EPDM(日本合成ゴム社
製、EP33)100部に対して、ISAFカーボン2
5部、亜鉛華5部、ステアリン酸1部、ジクミルパーオ
キサイド1部をロールミルにて混合し、該混合物を金属
製シャフトの外周に巻き付け、150℃に予熱した金型
内で100kg/cm2 の圧力により30分間成型し
て、図1に示した構造のローラを得、その表面を研磨し
てJIS10点平均粗さを7μmとした。シートサンプ
ルによる体積抵抗率は2×104 Ωcmであった。次に
上記ローラを用いて実施例2と同様にして、約5μmの
第二被覆層を形成した。この時、ローラ抵抗は5×10
7 Ω、Rz は5μmであった。
【0040】(比較例1)実施例1において、アセチレ
ンブラックを1部とした以外は同様にして第一被覆層を
作成し、評価サンプルとした。また同時に作成したシー
トサンプルによる体積抵抗率は、7×107 Ωcmであ
った。
【0041】(比較例2)実施例1で用いたメタノール
中に可溶性ナイロンを10重量%溶解した溶液90部に
対してカーボンブラック(Printex95・デグサ
社製)を10部添加し、レッドデビルで混合して分散液
を得た。この分散液中に比較例1で作成したロールを浸
漬し、乾燥して約6μmの第二被覆層を形成した。この
時、ロール抵抗は5×107 Ω、Rz は5μmであっ
た。また、第二被覆層のみの体積抵抗率は5×107 Ω
cmであった。
【0042】(比較例3)実施例1において作成した第
一被覆層のみのローラを、メタノール中に可溶性ナイロ
ンを20重量%溶解した溶液中に浸漬し、これを引き上
げ乾燥して、約26μmの第二被覆層を形成した。この
時、ローラ抵抗は2×108 Ω、Rz は2μmであっ
た。
【0043】(比較例4)実施例1において作成した第
一被覆層のみのローラを、MEK中にアクリル樹脂(ヒ
タロイド3001、日立化成社製)10重量%溶解させ
た溶液中に浸漬し、同様にして約5μmの第二被覆層を
形成した。この時、Rz は5μmであった。ローラ抵抗
は圧縮時にワレが発生した為測定出来なかった。
【0044】実施例1〜5、比較例1〜4で得たロール
について、以下の特性試験を行った。 (1)感光ドラムの汚染性 各ローラをNEC製、プリンタPC−PR1000E/
4用の感光ドラムに両端500g荷重で押し付け、55
℃、85%RH下で5時間放置し、感光ドラム表面の汚
染及び実機による画像を目視にて確認した。 (2)トナー帯電量 各ローラを現像ローラとして図2に示した現像ユニット
部に装着し、50mm/secの周速で回転させ、現像
ローラ表面に均一なトナー薄層を形成し、このトナー薄
層をエアーで吸引してファラデーゲージ内に導入し、電
荷量を測定した。 (3)表面滑性 各ローラを新東科学製表面性測定機HEIDON−14
Dの試料台に固定し、SUS板を用い、荷重50g、速
度100mm/minにて摩擦力を測定した。比較例1
のローラの摩擦力を1とし、相対値を各ローラの表面滑
性とした。 (4)画像出し 各ローラを現像ローラとして図2に示した現像ユニッ
ト、平均粒径7μmの非磁性一成分トナーを用い、線速
60mm/secの周速で回転させながら反転現像で画
像出しを行い、初期ベタ黒、ハーフトーン濃度むら、文
字のシャープさ(文字太り)、かぶり、チリの発生など
を評価した。 (5)ローラ摩耗量 同様の現像装置を用いて、60時間回転後のローラ径を
レーザ外径測定機LMS3000(ミツトヨ社製)によ
り測定した。試験前後のローラ径の差をローラ摩耗量と
した。結果を表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、低硬度で良好な密着性
を有すると共に、感光体等を汚染することなく、低摩擦
でかぶりや濃度むらのない高品位の画像が得られるだけ
でなく、製造面においても性能のばらつきを生じること
がない、現像剤担持部材(現像部材)及び該現像剤担持
部材を用いた電子写真装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一例を示す現像ローラの概略断
面図である。
【図2】図2は本発明の一例を示す電子写真装置の概略
断面図である。
【符号の説明】
1 現像ローラ 2 シャフト 3 弾性体 4 トナー塗布ローラ 5 感光ドラム(潜像保持体) 6 トナー(非磁性一成分現像剤) 7 成層ブレード 8 転写部 9 クリーニング部 10 クリーニングブレード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川越 隆博 埼玉県所沢市青葉台1302−57 (56)参考文献 特開 昭64−66674(JP,A) 特開 平5−107874(JP,A) 特開 平5−281831(JP,A) 特開 平2−294675(JP,A) 特開 平4−208960(JP,A) 特開 平4−24670(JP,A) 特開 平4−208961(JP,A) 特開 平4−134468(JP,A) 特開 平6−186838(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/02 G03G 15/08 501 D G03G 15/09 A G03G 15/16 103

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に現像剤を担持して該現像剤の薄膜
    を形成し、この状態で静電潜像を表面に保持した潜像保
    持体に接触して前記薄膜から前記現像剤を潜像保持体表
    面に付着させ、該静電潜像を可視化する現像剤担持部材
    において、 体積抵抗率ρ1が107Ωcm以下の弾性体からなる第
    一被覆層と、該第一被覆層上に形成され、体積抵抗率ρ
    2が ρ2/ρ1≧1000 を満たす第二被覆層とを具備してなり、かつ、前記第一
    被覆層の表面粗さRがJIS10点粗さRzで3〜15
    μmであり、前記第二被覆層の厚さをdとしたとき、 0.1<d<3×R の条件を満足することを特徴する現像剤担持部材。
  2. 【請求項2】 前記第二被覆層が、導電性粉体を含まな
    い可溶性ナイロン、ウレタン変性アクリル樹脂、変性ポ
    リカーボネート及びフッ素樹脂から選ばれるいずれかを
    主成分とするものである請求項1記載の現像剤担持部
    材。
  3. 【請求項3】 前記第一被覆層が、ポリウレタンエラス
    トマー又はEPDMを基材とするものである請求項1又
    は2記載の現像剤担持部材。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の現
    像剤担持部材の表面に現像剤を担持して該現像剤の薄膜
    を形成し、この状態で前記現像剤担持部材が静電潜像を
    表面に保持した潜像保持体に接触して前記薄膜から前記
    現像剤を潜像保持体表面に付着させ、該静電潜像を可視
    化する現像装置を具備してなることを特徴とする電子写
    真装置。
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