JP3052119U - 鼻角栓除去シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 鼻部に貼付して使用する角栓を除去するため
のシートは、鼻部が敏感なために、これを剥がすときに
痛みを感じ、不快に感じることが多い。 【解決手段】 不織布の一面に、水分を与えると接着性
が発現する再湿性の化粧料を塗布する。これを鼻部を覆
うことができるような形状の鼻角栓除去シートに形成す
る。この鼻角栓除去シートには不連続切線を設けて、複
数の部片に分割できるようにする。鼻部を水で充分に濡
らし、鼻角栓除去シートの化粧料面側を貼付ける。これ
が乾燥したら、不連続切線で切り離しながら、複数の部
片に分けて一つずつ剥がして行くと、鼻部に殆ど痛みを
感じさせることなく、角栓等の汚れを確実に除去するこ
とができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、鼻部に貼付して使用する鼻角栓を除去するシートに関する。

【０００２】

【従来の技術】

近年、鼻部の角栓その他の汚れを除去して皮膚表面を美しくするために、泥状 パックに替わって、水を付けると接着性が再現する再湿性シートが用いられるよ うになってきた。 この再湿性シートは、鼻部の角栓や汚れを除去するために充分な接着性が要求 されるが、鼻部は物理的な刺激に対しても特に敏感なために、貼付したシートを 剥がすときに痛くて不快に感じることが多い。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、鼻部の角栓や汚れを充分に除去することができると共に、剥がすと きには痛みを余り感じることなく剥がすことができる鼻角栓除去用のシートを得 ようとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、鼻部を覆うように貼付する鼻角栓除去用のシートを、不連続切線に よって複数個の部片に分割できるようにして、鼻部に貼付したものを部片毎に分 けて剥がすことができるようにする。

【０００５】

【考案の実施の形態】

鼻角栓除去のシート体１は、支持体２の一面に鼻角栓除去用の化粧料３の層を もうけている。通例、この化粧料層３は、剥離ライナー４によって覆うようにす ると良い。

【０００６】 上記支持体２には、織物、編物、微細孔付プラスチツクその他の各種のシート が使用できるが、後述するように化粧料が再加湿された後で乾燥し易いように、 不織布を使用すると都合がよいことが多い。こうした不織布としては、柔軟性に 富み、乾燥の速いものが好ましく、例えば、ポリオレフィン系不織布、ポリウレ タン系不織布が好適に使用でき、その坪量としては約３０〜２００ｇ／ｍ² 程度 のものが良好である。

【０００７】 上記角栓除去用の化粧料３は、水分を与えると接着性が発現し、再び乾燥する とその接着状態を維持することができるような、再湿性接着能を有する各種の化 粧料を使用することができる。こうした化粧料として、例えば、ポリアクリル酸 やポリアクリル酸塩、各種美白剤等を配合したものなど、角栓に対して良好な接 着性を有するものを用いることができる。

【０００８】 上記化粧料中に適宜に配合して使用されるものとしては、各種の増粘剤、保湿 剤、油分、消炎剤、殺菌剤、色素、界面活性剤その他のものがある。 こうした化粧料は、通常、上記支持体２上に乾燥重量として約１００〜５００ ｇ／ｍ² 程度の割合に塗布するとよい。

【０００９】 この鼻角栓除去シートは、鼻部に貼付してこれを覆うことができるようになっ ている。この場合、鼻柱部５とその両側の小鼻部６を充分に覆うことができるよ うにするとよい。 また、鼻柱部５の先端の鼻尖部７を覆うことができるように、突出部８を設け るようにすると更に効果的である。

【００１０】 このシート１には、不連続切線９を設けて、これを複数個の部片に分割するこ とができるようにしている。この不連続切線９は、通例、上記鼻柱部５を覆う鼻 柱部片１５と、小鼻部６を覆う小鼻部片１６に分割できるように２本設けるよう にすると好ましい。

【００１１】 また、この不連続切線９を鼻柱部の中央に当たる位置に縦方向に設けて、左右 に２分割できるようにしたり（図５）、不連続切線９を横方向に延びるように設 けて上下に複数に分割できるようにしたりできる（図６）。 更に、曲線状の不連続切線９を設けたり（図７）、縦方向、横方向、斜方向な どの直線状、曲線状などの不連続切線を単独で、又は適宜に組み合わせるように して種々の形態に形成することができる。

【００１２】 この不連続切線９は，支持体２の材質とも関係するが、通例、その切目部９１ を連結部９２よりも長くして切り離し易くすると良く、切目部９１を約２〜８mm 、連結部９２を約0.5 〜２mm程度にするとよい。図１、図３のものでは切目部９ １を長くしており、図４〜図７のものではこれよりも短くなっているが、これに 限られるものではなく、場合によっては切目部と連結部を同じ長さにしたミシン 目状にしたり、各種の不連続切線にすることができる。

【００１３】 上記シート体１の化粧料３の上面には、通例、剥離ライナー４を仮着しておく と好ましい。この剥離ライナーには、ポリエステルフイルムなどの各種プラスチ ツクフィルムに剥離剤を塗布したもの、プラスチツクラミネート紙に剥離剤を塗 布したもの、あるいはポリオレフィンフイルム単体など、各種のものが使用でき る。この場合、着色または無着色の透明性のものを使用すると透視できて一層使 いやすことがある。

【００１４】 これを使用する場合、鼻部を水で充分に濡らし、剥離ライナー４のあるもので はこれを剥がして、化粧料層３側を鼻部に向けて当て、鼻の形に沿って軽く押さ えつけるようにする。そうすると、鼻に付着していた水分は化粧料３に供給され 、こうした加湿操作によって化粧料に接着性が発現し、鼻部の皮膚表面に貼付さ れる（図８）。 この状態を暫く維持していると、化粧料３中の水分が支持体２等を通して次第 に蒸散し、接着状態が固定化される。

【００１５】 その後で、鼻柱部片１５を押さえるようにしながら小鼻部片１６を持って、上 記不連続切線９を軽く切り離しながらこれを剥ぎ取ると、その剥ぎ取りが部分的 であるので、全体を一度に剥がすときのような痛みを感ずることなく、化粧料に 付着した角栓その他の汚れをスムーズに除去することができる（図９）。 次に、他方の小鼻部片１６、鼻柱部片１５を同様にして剥ぎ取って行けば、全 体として大した痛みを感じることなく、角栓その他の汚れを充分に除去すること ができる。

【００１６】 また、上記不連続切線の設け方に応じて、上記に準じながら不連続切線を切り 離しながら、剥ぎ取ってゆくことができる。 上記シートの不連続切線９は、鼻部に貼付する前に切り離してしまい、分離し た部片を順次鼻部に貼り合わせるようにして使用することもできる。

【００１７】

【実施例】

未晒クラフト紙の表面にポリエチレンを２０ｇ／ｍ² の割合でラミネートし、 そのポリエチレン面にシリコン処理をした工程紙を用意する。ポリアクリル酸、 ポリアクリル酸ソーダ、非イオン界面活性剤、美白剤、脱イオン水を主成分とし て配合して作製した化粧料の水溶液を、乾燥時の坪量が２００ｇ／ｍ² になるよ うに上記工程紙のシリコン面上に塗布した。

【００１８】 これを予備乾燥した後、坪量が３５ｇ／ｍ² のポリプロピレン製不織布を化粧 料の上面に貼り合わせ、更に乾燥して、巻取り、仕掛品を得た。 この仕掛品を９０mm巾に裁断し、打ち抜き穿孔機で図３に示す外形状と不連続 切線を形成した。

【００１９】 次に、上記工程紙を剥がし、水塗りロールで化粧料面に水分を与え、坪量が６ ０ｇ／ｍ² の透明なポリプロピレンフイルムに貼り合わせ、カス取りをして１個 ずつに裁断した。通箱に整列して収め乾燥調湿してから、個袋包装した。

【００２０】 この鼻角栓除去シートを個袋から取り出し、鼻部を充分に水で濡らし、ポリプ ロピレンフイルムを除いて、化粧料面を貼り付けた。約１０分後に乾燥したこと を確認し、鼻柱部を押さえて片方の小鼻部片を剥がした。このとき、小鼻部片は 不連続切線の部分でスムーズに切り離され、剥がす際に痛みを感じなかった。同 様にして、他方の小鼻部片を剥がし、最後に鼻柱部片を剥がした。 上記剥がし取った各部片には、取り除かれた角栓等の汚物が付着しており、鼻 部はきれいにされたが、鼻角栓除去シートを剥がす際の痛みは感じることがなか った。

【００２１】

【考案の効果】

本考案は、上記したように鼻角栓除去シートが、不連続切線によって複数個の 部片に分割できるようになっているので、鼻部に貼付した後で剥がすときに、上 記不連続切線で切り離して、一部分ずつ剥がすようにすることができるから、鼻 角栓除去シートの全体を一気に剥がす場合に比較して、痛みを感じることが少な く、スムーズに角栓その他の汚れをきれいに取り除くことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施の態様を示す正面図である。

【図２】図１の断面図である。

【図３】本考案の他の態様を示す正面図である。

【図４】本考案の更に他の態様を示す正面図である。

【図５】本考案の他の例を示す正面図である。

【図６】本考案の更に他の例を示す正面図である。

【図７】本考案の他例を示す正面図である。

【図８】図３に示すものの使用状態を示す説明図であ
る。

【図９】図３に示すものの使用状態を示す説明図であ
る。

【符号の説明】

１ 鼻角栓除去シート ２ 支持
体 ３ 化粧料 ４ 剥離
ライナー ５ 鼻柱部 ６ 小鼻
部 ７ 鼻尖部 ８ 突出
部 ９ 不連続切線 １５ 鼻柱
部片 １６ 小鼻部片 ９１ 不
連続切線の切目部 ９２ 不連続切線の連結部

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 鼻部に貼付されるシート体に不連続切線
   を設けて複数の部片に分割できるように形成した鼻角栓
   除去シート。
2. 【請求項２】 上記シート体は、鼻柱部とその両側の小
   鼻部を覆うことができるように形成されている請求項１
   記載の鼻角栓除去シート。
3. 【請求項３】 上記不連続切線は、鼻柱部片と２つの小
   鼻部片に分割できるように２本形成されている請求項２
   記載の鼻角栓除去シート。
4. 【請求項４】 上記シート体は鼻尖部を覆うことができ
   る突起部を有している請求項１〜３のいずれかに記載の
   鼻角栓除去シート。
5. 【請求項５】 上記不連続切線は、切目部が連結部より
   も長く形成されている請求項１〜４のいずれかに記載の
   鼻角栓除去シート。