JP3049294B2 - 装飾部品 - Google Patents

装飾部品

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JP3049294B2
JP3049294B2 JP5140275A JP14027593A JP3049294B2 JP 3049294 B2 JP3049294 B2 JP 3049294B2 JP 5140275 A JP5140275 A JP 5140275A JP 14027593 A JP14027593 A JP 14027593A JP 3049294 B2 JP3049294 B2 JP 3049294B2
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義雄 片桐
亮 洞田
鉄也 近藤
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Daido Steel Co Ltd
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Daido Steel Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、装飾部品に関するも
のである。さらに詳しくは、時計部品、ブレスレット、
ネックレス等の人体に直接装着する部品として有用な、
Niアレルギー対策性とともに耐食性にも優れた新しい
装飾部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来より、各種の装身具、時
計などの装飾部品には対汗耐食性に優れた部材としてN
i含有鋼が広く使用されてきており、たとえばオーステ
ナイト系ステンレス鋼(たとえばSUS 316L)が
その代表的なものとして知られている。しかしながら、
各種のステンレス鋼やニッケル合金に含まれるNiは、
人の皮膚に接する場合にはアレルギー症状を誘発する原
因となることが報告され、このようなアレルギー原因と
してのNiを人が接する部品、部材には使用しないよう
にすることが求められている。
【0003】そこで、各種の装飾部品の分野において、
Niを含有しない合金材料の使用が検討されてきてい
る。だが、このNiを含有しない合金材料としては、当
然にも、Niの果たしていた優れた耐食性能をどのよう
に確保するのかが大きな課題となっていた。特に、近
年、その優れた成形性の点において注目されている粉末
射出成形品の場合には、微細気孔が成形品に含まれるた
め、どうしても充分な耐食性が得られないという欠点が
あった。
【0004】このため、複雑形状品、精密小型形状品、
難切削加工部材からなる成形品の製造等にその有用性が
認められ、技術の普及が進められている粉末射出成形品
として、Niアレルギー対策性とともに対汗耐食性も良
好な装飾部品を実現することは切実な課題となってい
た。この発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたも
のであって、従来技術の欠点を解消し、粉末射出成形の
特徴を生かしつつ、しかも対汗耐食性、Niアレルギー
対策性にも優れた新しい装飾部品を提供することを目的
としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するものとして、重量%で、 Cr:28〜40 Mo:0.5〜6 Ni:2.0以下 残部が鉄および不可避的不純物の組成を有する粉末から
射出成形されてなることを特徴とする装飾部品を提供す
る。
【0006】また、この発明は、上記の組成に加えて、
各々2重量%以下のTa、Nb、TiおよびZrの1種
または2種以上を含有する粉末から射出したもの、また
は、Cu0.5〜6重量%、Seおよび/またはSn
0.1〜1重量%を含有した粉末から射出成形したも
の、またはNi0.08〜2.0重量%含有した粉末か
ら射出成形したものからなる装飾部品をも提供する。
【0007】
【作用】すなわち、この発明においては、粉末射出成形
(MIM)としての特徴を生かしつつ、Niアレルギー
対策を図り、かつ対汗耐食性を良好とするために、何よ
りもまずNiを実質的に含有しない組成、つまり、重量
%として2%以下にNi含有量を抑えている。2%を超
える場合にはアレルギー対策上好ましくないからであ
り、0.08重量%の少量ではあるがNiを含有するス
テンレス鋼であるので、耐食性を維持することができ
る。
【0008】一方、Niを実質的に含有せずに人汗耐食
性を図るためこの発明においては、Cr−Mo−Feの
鋼組成を特定の組成比構成として採用している。しかも
また、粉末射出成形品によってその焼結体を装飾部品と
するためには焼結後の機械加工、研磨等が必要になるこ
とから、機械加工性も良好としなければならない。この
発明の前記の組成は、このような要求を満たすものであ
る。成分比について説明すると以下の通りとなる。
【0009】Cr:28%未満の場合には耐食性は充分
とはならない。一方、40%を越える場合には強度劣化
が生じ、また耐食性の点においても好ましくない。 Mo:人汗耐食性を実現するためには0.5%以上の含
有が必須である。6%を超える場合には耐食性の点での
効果の増大はなく、かえって機械加工性の点において好
ましくない。
【0010】Ta,Nb,Ti,Zr:これらの元素は
結晶粒の微細化および研磨性の改善に有効であるが、多
量に添加すると機械加工性が劣化するため、その添加量
は2%以下が好ましい。 Cu:耐食性および研磨性の改善に有効であるが、多量
に添加するとこの効果が逆に低下するため、添加量は、
0.5〜6%の範囲が好ましい。
【0011】Se,Sn:被削性の改善に有効である
が、多量に添加すると耐食性が劣化するため、添加量は
0.1〜1%の範囲とするのが好ましい。その他、不可
避的不純物として、Si≦1.5%,Mn≦0.5%,
P≦0.04%,S≦0.04%を含有してもよい。
【0012】このような組成を有する合金粉末は、従来
同様に金属粉末射出成形法(MIM)によって所定の形
状、大きさに成形し、焼結後に機械加工および研磨を施
すことができる。すなわち、次の一連の工程によってこ
の発明の装飾または外装部品を製造することができる。
【0013】(1)金属粉末または合金粉末(好ましく
は平均粒径10μm以下)を樹脂バインダーと混合およ
び混練する。 (2)造粒し、次いで所定の金型内に射出成形する。 (3)バインダーを不活性ガス、真空等の雰囲気におい
て脱脂する。 (4)焼結する。
【0014】(5)後加工として必要に応じて切削等の
機械加工を行い、表面研磨する。もちろん、この工程の
条件は使用する組成物に応じて、さらには目的に応じて
選択すればよい。以下、実施例を示し、さらに詳しくこ
の発明について説明する。
【0015】
【実施例】実施例1〜5 30Cr−4Moステンレス鋼粉末にNi粉末0.08
〜8.56%を混合し、粉末射出成形によって金属バン
ド部品形状に成形し、焼結品を得た。この焼結品を時計
のバンドに使用し、アレルギーの発現評価を行った。被
験者10人に対しこの結果を示したものが表1である。
比較例1〜3との対比より明らかなように、Niを2%
以下に制御した実施例1〜5の射出成形部品については
アレルギー発現は認められなかった。
【0016】
【表1】
【0017】実施例6〜10 表2に示す各種組成の合金鋼の粉末(平均粒径5μm)
より、粉末射出成形法により時計バンド鉤を製造し、人
工汗耐食性を評価した。試験は、35℃、48時間の噴
霧試験とした。その結果を示したものが表2である。こ
の表2に見られるように、Cr28%以下の比較例4〜
7、Mo0.5%以下の比較例8〜11については、人
汗耐食性が悪いのに対し、Cr28%以上、Mo0.5
%以上の実施例6〜10については、良好な人汗耐食性
が得られることがわかる。
【0018】
【表2】
【0019】実施例11〜21 表3に示す各種組成の粉末から射出成形によって径10
mm、厚み50mmの部品を製造し、旋孔性および研磨性を
耐食性とともに評価した。旋孔性については、SKH5
の5mm径ドリルにより深さ10mmの穴開けを行った
時の穴開け可能な個数を評価した。試験条件は、回転数
800rpm、送り量0.05mm/revとした。
【0020】また、研磨については、バフ研磨を1分間
行い、目視にて判定した。その結果を示したものが表3
である。この表3に見られるように、CuおよびSeま
たはSnが、各々前記の0.5〜6%および0.1〜1
%の範囲内において添加されている実施例13〜17お
よび実施例18〜23については、これらが実質的に添
加されていない比較例12に比べて穿孔性および研磨性
が優れていることを示している。
【0021】また、Cuが多量(8.0%)に添加され
ている比較例14および17は、研磨性、耐食性ともに
悪い結果を示している。SeまたはSnが多量(1.2
%)に添加されている比較例15および18は、ともに
研磨性が悪い結果を示している。
【0022】
【表3】
【0023】
【発明の効果】この発明により、以上詳しく説明した通
り、アレルギー対策性および対汗耐食性に優れた、粉末
射出成形品からなる装飾部品が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−310037(JP,A) 特開 昭56−201(JP,A) 特開 昭55−62902(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22F 3/093 C22C 33/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、 Cr:28〜40 Mo:0.5〜6 Ni:2.0以下 残部が鉄および不可避的不純物の組成を有する粉末から
    射出成形されてなることを特徴とする装飾部品。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の組成に、さらにTa、N
    b、TiおよびZrの1種または2種以上を各々2重量
    %以下含有してなることを特徴とする装飾部品。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の組成に、さらに Cu:0.5〜6 Seおよび/またはSn:0.1〜1 重量%を含有してなることを特徴とする装飾部品。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3記載の組成におい
    Ni:0.08〜2.0 重量%含有してなることを特徴とする装飾部品
JP5140275A 1993-06-11 1993-06-11 装飾部品 Expired - Lifetime JP3049294B2 (ja)

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