JP3045418B2 - ターボ真空ポンプ - Google Patents
ターボ真空ポンプInfo
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- JP3045418B2 JP3045418B2 JP3292906A JP29290691A JP3045418B2 JP 3045418 B2 JP3045418 B2 JP 3045418B2 JP 3292906 A JP3292906 A JP 3292906A JP 29290691 A JP29290691 A JP 29290691A JP 3045418 B2 JP3045418 B2 JP 3045418B2
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- JP
- Japan
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- impeller
- stage
- compression pump
- circumferential
- pump stage
- Prior art date
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04D—NON-POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04D23/00—Other rotary non-positive-displacement pumps
- F04D23/008—Regenerative pumps
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04D—NON-POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04D17/00—Radial-flow pumps, e.g. centrifugal pumps; Helico-centrifugal pumps
- F04D17/08—Centrifugal pumps
- F04D17/16—Centrifugal pumps for displacing without appreciable compression
- F04D17/168—Pumps specially adapted to produce a vacuum
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
- Non-Positive Displacement Air Blowers (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、排気口の圧力を大気圧
とするターボ真空ポンプに係り、特にコンパクトで清浄
な真空を作り出すために好適なターボ真空ポンプに関す
る。
とするターボ真空ポンプに係り、特にコンパクトで清浄
な真空を作り出すために好適なターボ真空ポンプに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の排気口を大気圧とするターボ真空
ポンプとしては、例えば特開昭62−258186号公
報、特開平2−91499号公報に記載されているもの
が知られている。
ポンプとしては、例えば特開昭62−258186号公
報、特開平2−91499号公報に記載されているもの
が知られている。
【0003】特開昭62−258186号公報に記載さ
れているターボ真空ポンプは、吸気口および排気口を有
するハウジング内に遠心圧縮ポンプ段および円周流圧縮
ポンプ段とを備えている。前記遠心圧縮ポンプ段は、ハ
ウジングの内壁に固定されたステータと、回転軸に固嵌
支持された羽根車とを交互に組み合わせて構成されてい
る。前記円周流圧縮ポンプ段は、ハウジングの内壁に固
定された固定板と、回転軸に固嵌支持された羽根車とを
交互に組み合わせて構成されている。
れているターボ真空ポンプは、吸気口および排気口を有
するハウジング内に遠心圧縮ポンプ段および円周流圧縮
ポンプ段とを備えている。前記遠心圧縮ポンプ段は、ハ
ウジングの内壁に固定されたステータと、回転軸に固嵌
支持された羽根車とを交互に組み合わせて構成されてい
る。前記円周流圧縮ポンプ段は、ハウジングの内壁に固
定された固定板と、回転軸に固嵌支持された羽根車とを
交互に組み合わせて構成されている。
【0004】また、特開平2−91499号公報に記載
されているターボ真空ポンプは、図6に示すように、円
周流羽根車30、ステータ31および蓋32からなる円
周流圧縮ポンプ段と、ハウジング33に軸受34を介し
て回転自在に支持された回転軸35およびこの回転軸3
5上の高周波モータ36からなる駆動部とを備えてい
る。前記円周流羽根車30は、一方向の円筒階段状に形
成され、各円筒階段状の凸部角には、複数枚の羽根37
が設置されている。前記ステータ31は、円周流羽根車
30に細隙を保って対向配置され、内面階段状の凹部角
には通風路38が形成されている。
されているターボ真空ポンプは、図6に示すように、円
周流羽根車30、ステータ31および蓋32からなる円
周流圧縮ポンプ段と、ハウジング33に軸受34を介し
て回転自在に支持された回転軸35およびこの回転軸3
5上の高周波モータ36からなる駆動部とを備えてい
る。前記円周流羽根車30は、一方向の円筒階段状に形
成され、各円筒階段状の凸部角には、複数枚の羽根37
が設置されている。前記ステータ31は、円周流羽根車
30に細隙を保って対向配置され、内面階段状の凹部角
には通風路38が形成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述した特開昭62−
258186号公報に記載されているターボ真空ポンプ
は、遠心圧縮ポンプ段のディフューザ固定板と羽根車、
および円周流圧縮ポンプ段の固定板と羽根車とを交互に
組み合わせて構成されているので、固定側を半割れ構造
にしなければならず、加工精度の維持が難しく、さらに
部品点数が多くなるとともに、組立性が良好でない。
258186号公報に記載されているターボ真空ポンプ
は、遠心圧縮ポンプ段のディフューザ固定板と羽根車、
および円周流圧縮ポンプ段の固定板と羽根車とを交互に
組み合わせて構成されているので、固定側を半割れ構造
にしなければならず、加工精度の維持が難しく、さらに
部品点数が多くなるとともに、組立性が良好でない。
【0006】また、特開平2−91499号公報に記載
されているターボ真空ポンプは、ステータを一体形にで
きるため、組立性が良好で、さらに加工精度を向上させ
ることができるので、安定したポンプ性能を得ることが
できる。しかし、円筒階段状に形成された各段の羽根車
外径寸法の増分の比率を規定しておらず、所望の性能を
得るために、増分の比率を大きく一定にとれば、各段の
羽根車の外径が大きくなるため、各段の圧縮機能が大き
くなり、段数を少なくできるが、各段の円板摩擦損失が
大きくなり、結果としてポンプの軸動力が大きくなり、
モータ容量を大きくしなければならない。また、増分の
比率を小さくすれば、羽根車の外径を小さくできるの
で、ポンプの軸動力は小さくなり、モータ容量は小さく
できるが、所望の性能を得るためには段数を多くしなけ
ればならず、軸方向寸法が長くなり、コンパクト性が良
好でない。
されているターボ真空ポンプは、ステータを一体形にで
きるため、組立性が良好で、さらに加工精度を向上させ
ることができるので、安定したポンプ性能を得ることが
できる。しかし、円筒階段状に形成された各段の羽根車
外径寸法の増分の比率を規定しておらず、所望の性能を
得るために、増分の比率を大きく一定にとれば、各段の
羽根車の外径が大きくなるため、各段の圧縮機能が大き
くなり、段数を少なくできるが、各段の円板摩擦損失が
大きくなり、結果としてポンプの軸動力が大きくなり、
モータ容量を大きくしなければならない。また、増分の
比率を小さくすれば、羽根車の外径を小さくできるの
で、ポンプの軸動力は小さくなり、モータ容量は小さく
できるが、所望の性能を得るためには段数を多くしなけ
ればならず、軸方向寸法が長くなり、コンパクト性が良
好でない。
【0007】本発明の主目的は、製作性および組立性が
良好で、しかも少ない段数で所望の性能を得ることがで
き、さらにコンパクト化を図り得るターボ真空ポンプを
提供することにある。
良好で、しかも少ない段数で所望の性能を得ることがで
き、さらにコンパクト化を図り得るターボ真空ポンプを
提供することにある。
【0008】本発明の他の目的は、円周流圧縮ポンプ段
では低下してしまう中間流や分子流の圧力域において
も、ポンプの軸動力を大きくすることなく、ポンプの到
達圧力を高真空にし、排気速度を大きくなし得るターボ
真空ポンプを提供することにある。
では低下してしまう中間流や分子流の圧力域において
も、ポンプの軸動力を大きくすることなく、ポンプの到
達圧力を高真空にし、排気速度を大きくなし得るターボ
真空ポンプを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記主目的は、ハウジン
グと、多段の円周流羽根車と、ステータとを備え、前記
ハウジングには円周流羽根車の回転軸およびモータを支
持し、前記円周流羽根車には円筒階段状の凸部角と、こ
の凸部角の周上に固定された複数枚の羽根とを設け、前
記ステータには吸気口および排気口と、内面階段状の凹
部角と、この凹部角に形成された圧縮空気用の通風路と
を設け、前記円周流羽根車とステータとにより円周流圧
縮ポンプ段を形成したターボ真空ポンプにおいて、前記
排気口側から吸気口側へ至る間の羽根車外径寸法の増分
の比率を排気口側では小さく、吸気口側で大きくしたこ
とにより、達成される。
グと、多段の円周流羽根車と、ステータとを備え、前記
ハウジングには円周流羽根車の回転軸およびモータを支
持し、前記円周流羽根車には円筒階段状の凸部角と、こ
の凸部角の周上に固定された複数枚の羽根とを設け、前
記ステータには吸気口および排気口と、内面階段状の凹
部角と、この凹部角に形成された圧縮空気用の通風路と
を設け、前記円周流羽根車とステータとにより円周流圧
縮ポンプ段を形成したターボ真空ポンプにおいて、前記
排気口側から吸気口側へ至る間の羽根車外径寸法の増分
の比率を排気口側では小さく、吸気口側で大きくしたこ
とにより、達成される。
【0010】また、前記他の目的は、前記円周流圧縮ポ
ンプ段の低圧側に、ねじ溝圧縮ポンプ段と、遠心圧縮ポ
ンプ段と、軸流圧縮ポンプ段の少なくとも一つを設置し
たことにより、達成される。
ンプ段の低圧側に、ねじ溝圧縮ポンプ段と、遠心圧縮ポ
ンプ段と、軸流圧縮ポンプ段の少なくとも一つを設置し
たことにより、達成される。
【0011】
【作用】本発明では、ロータである円周流羽根車を、円
筒階段状に形成しているため、ステータを半割れ構造に
形成する必要がなく、一体構造化が可能で、製作性が良
好であり、またステータに円周流羽根車を軸方向から抜
き差しできるので、組立性が良好である。
筒階段状に形成しているため、ステータを半割れ構造に
形成する必要がなく、一体構造化が可能で、製作性が良
好であり、またステータに円周流羽根車を軸方向から抜
き差しできるので、組立性が良好である。
【0012】さらに、本発明では圧力の高い排気側の羽
根車外径寸法の増分の比率を小さくし、圧力の低い吸気
側の羽根車外径寸法の増分の比率を大きくしているの
で、高圧側で羽根車外径寸法が小さくなるため、円板摩
擦損失が小さく、ポンプの軸動力は小さくなる。羽根車
外径寸法の増分の比率が小さいままでは、羽根車の外径
が小さいため、各段毎の圧縮比は小さく、所望の性能を
得ることができないが、増分の比率の小さな数段の羽根
車によって数十Torrから数百Torrの圧力まで圧
縮したところで、羽根車外径寸法の増分を大きくしてい
るため、羽根車外径寸法を大きくしたことにより圧縮比
を稼ぎ、所望の性能を得ることができる。羽根車外径寸
法が大きくなっても、数百Torr以下の圧力域であ
り、ポンプの軸動力はあまり増加しない。よって、少な
い段数で所望の性能を得ることができ、しかもポンプの
軸動力を小さくできるので、モータ容量の小さなものが
使用可能となり、ポンプのコンパクト化を図ることがで
きる。
根車外径寸法の増分の比率を小さくし、圧力の低い吸気
側の羽根車外径寸法の増分の比率を大きくしているの
で、高圧側で羽根車外径寸法が小さくなるため、円板摩
擦損失が小さく、ポンプの軸動力は小さくなる。羽根車
外径寸法の増分の比率が小さいままでは、羽根車の外径
が小さいため、各段毎の圧縮比は小さく、所望の性能を
得ることができないが、増分の比率の小さな数段の羽根
車によって数十Torrから数百Torrの圧力まで圧
縮したところで、羽根車外径寸法の増分を大きくしてい
るため、羽根車外径寸法を大きくしたことにより圧縮比
を稼ぎ、所望の性能を得ることができる。羽根車外径寸
法が大きくなっても、数百Torr以下の圧力域であ
り、ポンプの軸動力はあまり増加しない。よって、少な
い段数で所望の性能を得ることができ、しかもポンプの
軸動力を小さくできるので、モータ容量の小さなものが
使用可能となり、ポンプのコンパクト化を図ることがで
きる。
【0013】また、本発明では円周流圧縮ポンプ段の低
圧側に、ねじ溝圧縮ポンプ段と、遠心圧縮ポンプ段と、
軸流圧縮ポンプ段の少なくとも一つを設置しており、円
周流圧縮ポンプ段では低下してしまう中間流や分子流の
圧力域で、前記ねじ溝圧縮ポンプ段、遠心圧縮ポンプ段
や軸流圧縮ポンプ段の作用により、ポンプの軸動力を大
きくすることなく、ポンプの到達圧力を高真空にし、排
気速度を大きくすることが可能となる。
圧側に、ねじ溝圧縮ポンプ段と、遠心圧縮ポンプ段と、
軸流圧縮ポンプ段の少なくとも一つを設置しており、円
周流圧縮ポンプ段では低下してしまう中間流や分子流の
圧力域で、前記ねじ溝圧縮ポンプ段、遠心圧縮ポンプ段
や軸流圧縮ポンプ段の作用により、ポンプの軸動力を大
きくすることなく、ポンプの到達圧力を高真空にし、排
気速度を大きくすることが可能となる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
する。
【0015】図1は本発明ターボ真空ポンプの一実施例
を示す縦断面図、図2は図1に示す実施例の羽根付近の
拡大縦断面図、図3は図2のA矢視拡大平面図である。
を示す縦断面図、図2は図1に示す実施例の羽根付近の
拡大縦断面図、図3は図2のA矢視拡大平面図である。
【0016】その図1に示す実施例のターボ真空ポンプ
は、円周流羽根車30、ステータ31および蓋32から
なるポンプ機構部と、ハウジング33内に軸受34によ
って回転自在に支持された回転軸35および前記回転軸
35上の高周波モータ36からなる駆動部とを備えてい
る。蓋32には吸気口32Aが設けられ、ステータ31
には排気口32Bが設けられている。
は、円周流羽根車30、ステータ31および蓋32から
なるポンプ機構部と、ハウジング33内に軸受34によ
って回転自在に支持された回転軸35および前記回転軸
35上の高周波モータ36からなる駆動部とを備えてい
る。蓋32には吸気口32Aが設けられ、ステータ31
には排気口32Bが設けられている。
【0017】前記円周流羽根車30は、一方向の円筒階
段状に形成され、排気側の羽根車外径寸法の増分の比率
が小さく、吸気側の羽根車外径寸法の増分の比率が大き
くなっている。各円筒階段状の凸部角には、複数枚の羽
根37が配置され、固定されている。前記ステータ31
は、図2,図3に示すように、前記円周流羽根車30に
細隙を保って対向配置され、かつ円周流羽根車30の羽
根37を囲むように通風路38の周方向1カ所に仕切り
部39が設けられている。仕切り部39の円周流羽根車
30の回転方向の前方には吸入口38Aが設けられ、回
転方向の後方には排出口38Bが設けられている。各段
の吸入口38Aと排出口38Bの位置は段毎にずれてお
り、吸入口38Aは前段の排出口38Bと直列に接続さ
れている。
段状に形成され、排気側の羽根車外径寸法の増分の比率
が小さく、吸気側の羽根車外径寸法の増分の比率が大き
くなっている。各円筒階段状の凸部角には、複数枚の羽
根37が配置され、固定されている。前記ステータ31
は、図2,図3に示すように、前記円周流羽根車30に
細隙を保って対向配置され、かつ円周流羽根車30の羽
根37を囲むように通風路38の周方向1カ所に仕切り
部39が設けられている。仕切り部39の円周流羽根車
30の回転方向の前方には吸入口38Aが設けられ、回
転方向の後方には排出口38Bが設けられている。各段
の吸入口38Aと排出口38Bの位置は段毎にずれてお
り、吸入口38Aは前段の排出口38Bと直列に接続さ
れている。
【0018】このように、前記円周流羽根車30および
ステータ31は、一方向の円筒階段状の周上で対向して
いるので、前記円周流羽根車30およびステータ31
は、各々一体成形にて形成することができる。
ステータ31は、一方向の円筒階段状の周上で対向して
いるので、前記円周流羽根車30およびステータ31
は、各々一体成形にて形成することができる。
【0019】前記円筒階段状の凸部角に複数枚の羽根3
7を固定した円周流羽根車30と、この円周流羽根車3
0との間に細隙を保って対向配置されかつ内面階段状の
通風路38を有するステータ31とにより、円周流圧縮
ポンプ段が形成されている。
7を固定した円周流羽根車30と、この円周流羽根車3
0との間に細隙を保って対向配置されかつ内面階段状の
通風路38を有するステータ31とにより、円周流圧縮
ポンプ段が形成されている。
【0020】次に、前記実施例のターボ真空ポンプの作
用について説明する。
用について説明する。
【0021】円周流羽根車30を高周波モータ36によ
り高速駆動することにより、吸気口32Aから吸入され
た気体は、吸入口38Aから通風路38内に入り、円周
流羽根車30の羽根37に流入すると、高速で回転する
羽根37により気体が周方向の速度を得て、遠心力によ
って羽根37間から半径方向に排出され、通風路38内
で減速して圧力回復をしたのち、渦を描いて再び羽根3
7間に入る。吸入口38Aから流入した気体は、通風路
38を吸入口38Aから排出口38Bまで通り抜ける間
に前述の作用を数回繰り返し、通風路38内をらせんね
じ状に流れて円周流羽根車30から十分エネルギーを得
ることができ、最終段の排出口38Bと直接接続されて
いる排気口32Bから大気に排気される。
り高速駆動することにより、吸気口32Aから吸入され
た気体は、吸入口38Aから通風路38内に入り、円周
流羽根車30の羽根37に流入すると、高速で回転する
羽根37により気体が周方向の速度を得て、遠心力によ
って羽根37間から半径方向に排出され、通風路38内
で減速して圧力回復をしたのち、渦を描いて再び羽根3
7間に入る。吸入口38Aから流入した気体は、通風路
38を吸入口38Aから排出口38Bまで通り抜ける間
に前述の作用を数回繰り返し、通風路38内をらせんね
じ状に流れて円周流羽根車30から十分エネルギーを得
ることができ、最終段の排出口38Bと直接接続されて
いる排気口32Bから大気に排気される。
【0022】図4(a)に羽根車外径寸法の増分を高圧
側で小さく、低圧側で大きくした時(本発明の実施例)
の軸動力の予測値を示し、図4(b)に羽根車外径寸法
の増分を大きくした時の軸動力の予測値を示し、図4
(c)に羽根車外径寸法の増分を小さくした時の軸動力
の予測値を示す。横軸は段数を表し、縦軸は各段の羽根
車半径寸法と軸動力を表したもので、実線42は羽根車
の半径寸法を示し、破線43は軸動力の予測値を示す。
ただし、吐出側の羽根車外径寸法と吸入圧力が同じにな
るように軸動力の予測を行っているため、段数がそれぞ
れ異なっている。
側で小さく、低圧側で大きくした時(本発明の実施例)
の軸動力の予測値を示し、図4(b)に羽根車外径寸法
の増分を大きくした時の軸動力の予測値を示し、図4
(c)に羽根車外径寸法の増分を小さくした時の軸動力
の予測値を示す。横軸は段数を表し、縦軸は各段の羽根
車半径寸法と軸動力を表したもので、実線42は羽根車
の半径寸法を示し、破線43は軸動力の予測値を示す。
ただし、吐出側の羽根車外径寸法と吸入圧力が同じにな
るように軸動力の予測を行っているため、段数がそれぞ
れ異なっている。
【0023】本発明のこの実施例では、図4(a)に示
すように、圧力の高い排気側の羽根車外径寸法の増分の
比率を小さくし、圧力の低い吸気側の羽根車外径寸法の
増分の比率を大きくしているので、高圧側で羽根車外径
寸法が小さくなるため、円板摩擦損失が小さく、これに
よりポンプの軸動力を小さくすることができる。高圧側
では外径が小さいため、各段毎の圧縮比は小さいが、増
分の比率の小さな数段(図では4段)の羽根車によって
数十Torrから数百Torrの圧力まで圧縮したとこ
ろで、羽根車外径寸法の増分を大きくしているため、羽
根車外径寸法が大きくなることにより圧縮比を稼ぎ、所
望の性能を得ることができる。羽根車外径寸法が大きく
なっても、数百Torr以下の圧力域であり、ポンプの
軸動力はあまり増加しない。よって、少ない段数で所望
の性能を得ることができ、かつポンプの軸動力を小さく
できるので、モータ容量の小さなものを使用することが
できる。図4(b)は羽根車外径寸法の増分の比率を大
きくしているため、段数は少なくできるが、円板摩擦損
失が大きく、ポンプの軸動力が大きくなっている。ま
た、図4(c)は羽根車外径寸法の増分の比率が小さい
ままで多段にしているため、段数が多くなっている。
すように、圧力の高い排気側の羽根車外径寸法の増分の
比率を小さくし、圧力の低い吸気側の羽根車外径寸法の
増分の比率を大きくしているので、高圧側で羽根車外径
寸法が小さくなるため、円板摩擦損失が小さく、これに
よりポンプの軸動力を小さくすることができる。高圧側
では外径が小さいため、各段毎の圧縮比は小さいが、増
分の比率の小さな数段(図では4段)の羽根車によって
数十Torrから数百Torrの圧力まで圧縮したとこ
ろで、羽根車外径寸法の増分を大きくしているため、羽
根車外径寸法が大きくなることにより圧縮比を稼ぎ、所
望の性能を得ることができる。羽根車外径寸法が大きく
なっても、数百Torr以下の圧力域であり、ポンプの
軸動力はあまり増加しない。よって、少ない段数で所望
の性能を得ることができ、かつポンプの軸動力を小さく
できるので、モータ容量の小さなものを使用することが
できる。図4(b)は羽根車外径寸法の増分の比率を大
きくしているため、段数は少なくできるが、円板摩擦損
失が大きく、ポンプの軸動力が大きくなっている。ま
た、図4(c)は羽根車外径寸法の増分の比率が小さい
ままで多段にしているため、段数が多くなっている。
【0024】ついで、図5は本発明ターボ真空ポンプの
他の実施例を示す縦断面図である。
他の実施例を示す縦断面図である。
【0025】この図5に示す実施例では、円周流羽根車
30とステータ31からなる円周流圧縮ポンプ段40の
ほかに、ねじ溝圧縮ポンプ段41が設置されている。前
記図1に示す実施例においては、既に説明したように、
円周流ポンプ段が気体に速度エネルギーを与えて圧力に
変換する作用で高圧縮比を得ることができる。したがっ
て、粘性流圧力域では良い性能を発揮することができる
が、中間流や分子流の圧力域では作用が低下してしま
う。そのため、真空ポンプの到達圧力は、低真空領域に
限定される。
30とステータ31からなる円周流圧縮ポンプ段40の
ほかに、ねじ溝圧縮ポンプ段41が設置されている。前
記図1に示す実施例においては、既に説明したように、
円周流ポンプ段が気体に速度エネルギーを与えて圧力に
変換する作用で高圧縮比を得ることができる。したがっ
て、粘性流圧力域では良い性能を発揮することができる
が、中間流や分子流の圧力域では作用が低下してしま
う。そのため、真空ポンプの到達圧力は、低真空領域に
限定される。
【0026】そこで、図5に示す実施例では分子流圧力
域までの到達圧力を得て、さらに排気速度を大きくする
ために、円周流圧縮ポンプ段40の低圧側に中間流,分
子流で有効に作用するねじ溝圧縮ポンプ段41を設置し
ている。中間流,分子流域では、円板摩擦損失はほとん
どなく、ポンプの軸動力は大きくならない。したがっ
て、この図5に示す実施例においては、ねじ溝圧縮ポン
プ段41と円周流圧縮ポンプ段40により、ポンプの軸
動力を大きくすることなく、ポンプの到達圧力を高真空
にし、排気速度を大きくすることができる。
域までの到達圧力を得て、さらに排気速度を大きくする
ために、円周流圧縮ポンプ段40の低圧側に中間流,分
子流で有効に作用するねじ溝圧縮ポンプ段41を設置し
ている。中間流,分子流域では、円板摩擦損失はほとん
どなく、ポンプの軸動力は大きくならない。したがっ
て、この図5に示す実施例においては、ねじ溝圧縮ポン
プ段41と円周流圧縮ポンプ段40により、ポンプの軸
動力を大きくすることなく、ポンプの到達圧力を高真空
にし、排気速度を大きくすることができる。
【0027】この図5に示す実施例の他の構成,作用
は、前記図1に示す実施例と同様である。
は、前記図1に示す実施例と同様である。
【0028】なお、図5に示す実施例においては中間
流,分子流域にねじ溝圧縮ポンプ段41を用いたが、こ
れに限定されるものではなく、例えば遠心圧縮ポンプ
段、軸流圧縮ポンプ段を単独または組み合わせて用いる
ことも可能である。
流,分子流域にねじ溝圧縮ポンプ段41を用いたが、こ
れに限定されるものではなく、例えば遠心圧縮ポンプ
段、軸流圧縮ポンプ段を単独または組み合わせて用いる
ことも可能である。
【0029】
【発明の効果】以上説明した本発明の請求項1記載の発
明によれば、ロータである円周流羽根車の形状を円筒階
段状に形成しているため、ステータを半割れ構造に形成
する必要がなく、一体構造化が可能となり、製作性を向
上させ得る効果を有するほか、ステータに円周流羽根車
を軸方向から抜き差しできるので、組立性を向上させ得
る効果がある。さらに、請求項1記載の発明によれば、
排気口側から吸気口側へ至る間の羽根車外径寸法の増分
の比率を排気口側では小さく、吸気口側で大きくしたこ
とにより、少ない段数で所望の性能が得られる効果があ
り、高圧側の羽根車外径寸法を小さくできるので、円板
摩擦損失が小さくなり、モータ容量の小さいものを使用
できる結果、ポンプのコンパクト化を図り得る効果があ
る。
明によれば、ロータである円周流羽根車の形状を円筒階
段状に形成しているため、ステータを半割れ構造に形成
する必要がなく、一体構造化が可能となり、製作性を向
上させ得る効果を有するほか、ステータに円周流羽根車
を軸方向から抜き差しできるので、組立性を向上させ得
る効果がある。さらに、請求項1記載の発明によれば、
排気口側から吸気口側へ至る間の羽根車外径寸法の増分
の比率を排気口側では小さく、吸気口側で大きくしたこ
とにより、少ない段数で所望の性能が得られる効果があ
り、高圧側の羽根車外径寸法を小さくできるので、円板
摩擦損失が小さくなり、モータ容量の小さいものを使用
できる結果、ポンプのコンパクト化を図り得る効果があ
る。
【0030】また、本発明の請求項2記載の発明によれ
ば、円周流圧縮ポンプ段の低圧側に、ねじ溝圧縮ポンプ
段と、遠心圧縮ポンプ段と、軸流圧縮ポンプ段の少なく
とも一つを設置しており、円周流圧縮ポンプ段では低下
してしまう中間流や分子流の圧力域で、前記ねじ溝圧縮
ポンプ段、遠心圧縮ポンプ段や軸流圧縮ポンプ段の作用
により、軸動力を大きくなし得る効果がある。
ば、円周流圧縮ポンプ段の低圧側に、ねじ溝圧縮ポンプ
段と、遠心圧縮ポンプ段と、軸流圧縮ポンプ段の少なく
とも一つを設置しており、円周流圧縮ポンプ段では低下
してしまう中間流や分子流の圧力域で、前記ねじ溝圧縮
ポンプ段、遠心圧縮ポンプ段や軸流圧縮ポンプ段の作用
により、軸動力を大きくなし得る効果がある。
【図1】本発明ターボ真空ポンプの一実施例を示す縦断
面図である。
面図である。
【図2】図1に示す実施例における羽根付近の拡大縦断
面図である。
面図である。
【図3】図2のA矢視拡大平面図である。
【図4】(a),(b),(c)は各々ターボ真空ポン
プの軸動力の予測値である。
プの軸動力の予測値である。
【図5】本発明ターボ真空ポンプの他の実施例を示す縦
断面図である。
断面図である。
【図6】従来のターボ真空ポンプを示す縦断面図であ
る。
る。
30…円周流羽根車、31…ステータ、32…蓋、32
A…吸気口、32B…排気口、33…ハウジング、34
…軸受、35…回転軸、36…高周波モータ、37…羽
根、38…通風路、38A…吸入口、38B…排出口、
39…仕切り部、40…円周流圧縮ポンプ段、41…ね
じ溝圧縮ポンプ段、42…羽根車半径寸法、43…ポン
プの軸動力の予測値。
A…吸気口、32B…排気口、33…ハウジング、34
…軸受、35…回転軸、36…高周波モータ、37…羽
根、38…通風路、38A…吸入口、38B…排出口、
39…仕切り部、40…円周流圧縮ポンプ段、41…ね
じ溝圧縮ポンプ段、42…羽根車半径寸法、43…ポン
プの軸動力の予測値。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 真瀬 正弘 茨城県土浦市神立町603番地 株式会社 日立製作所土浦工場内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04D 19/04 F04D 23/00 F04D 25/16
Claims (2)
- 【請求項1】 ハウジングと、多段の円周流羽根車と、
ステータとを備え、前記ハウジングには円周流羽根車の
回転軸およびモータを支持し、前記円周流羽根車には円
筒階段状の凸部角と、この凸部角の周上に固定された複
数枚の羽根とを設け、前記ステータには吸気口および排
気口と、内面階段状の凹部角と、この凹部角に形成され
た圧縮空気用の通風路とを設け、前記円周流羽根車とス
テータとにより円周流圧縮ポンプ段を形成したターボ真
空ポンプにおいて、前記排気口側から吸気口側へ至る間
の羽根車外径寸法の増分の比率を排気口側では小さく、
吸気口側で大きくしたことを特徴とするターボ真空ポン
プ。 - 【請求項2】 前記円周流圧縮ポンプ段の低圧側に、ね
じ溝圧縮ポンプ段と、遠心圧縮ポンプ段と、軸流圧縮ポ
ンプ段の少なくとも一つを設置したことを特徴とする請
求項1記載のターボ真空ポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3292906A JP3045418B2 (ja) | 1991-11-08 | 1991-11-08 | ターボ真空ポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3292906A JP3045418B2 (ja) | 1991-11-08 | 1991-11-08 | ターボ真空ポンプ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05133386A JPH05133386A (ja) | 1993-05-28 |
JP3045418B2 true JP3045418B2 (ja) | 2000-05-29 |
Family
ID=17787932
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3292906A Expired - Lifetime JP3045418B2 (ja) | 1991-11-08 | 1991-11-08 | ターボ真空ポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3045418B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0783189A (ja) * | 1993-09-17 | 1995-03-28 | Hitachi Ltd | ターボ真空ポンプ |
CN115434902B (zh) * | 2022-11-07 | 2022-12-30 | 中国空气动力研究与发展中心超高速空气动力研究所 | 一种大流量高真空抽气***的设计方法 |
-
1991
- 1991-11-08 JP JP3292906A patent/JP3045418B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05133386A (ja) | 1993-05-28 |
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