JP3044783U - 保冷剤連続収納室クロスシート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 １０゜Ｃ以下の保冷を必要とする食品の輸送
に当り、保冷車から荷下ろし後の保冷を維持するため
に、保冷効果に遜色なくしかも再利用が可能な保冷剤連
続収納室クロスシートを提供する。 【構成】 独立に製造せる複数の保冷剤を、連続して構
成する収納室側面にマジックテープ（登録商標）又はフ
ァスナーを装着する保冷剤収納室に収納し、輸送ボック
ス内の搬送商品の保冷を目的として商品にカバーし使用
することを特徴とする保冷剤連続収納室クロスシート。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は．保冷剤連続収納室クロスシートに係わり、さらに詳しくは、温度の 高温変化を嫌う食材、加工食品等の梱包輸送に使用する保冷車用シッパーや鮮魚 輸送用トロ箱において、該シッパーやトロ箱内の温度を１０゜Ｃ以下に保冷する 保冷剤連続収納室クロスシートを提供せんとするものである。

【０００２】

【従来の技術】

これまで，商品搬送用の保冷車用シッパーにおいては、シッパー自体には特に 保冷機能は無く、保冷は専ら保冷車自体の保冷機能に依存しているのが現状であ る。然し乍らこの輸送法では、シッパーが保冷車に収納されている間は、商品の 保冷状態に問題はないが、配送目的地に到着後シッパーのまま荷下ろしをした後 バックヤード等に放置されたままになると、急速にシッパー内の温度の上昇を招 き、商品自体の温度上昇による損傷を招来する結果となっていた。特に、０゜Ｃ から１０゜Ｃまでの温度保持が要請されるチルド商品又は鮮魚等の要保冷商品に あっては、１０゜Ｃ以下の温度保持は重大な問題であった。 また、この問題点を解決せんとして採用されている方法は、主として梱包用の 段ボール箱自体の断熱性の向上に関心が向けられているのが現状であった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は．かかる問題点に鑑みてなされたもので．簡便で安価に製造可能なシ ッパー内の保冷温度を保冷車外においても、２〜３時間１０゜Ｃ前後に保持する ことができるシッパー用及びトロ箱要の保冷剤連続収納室クロスシートを提供せ んとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記課題は．次の手段によって解決される。

【０００５】 独立して製造せる保冷剤を収納する収納室を連続して一体的に形成せる保冷剤 連続収納室クロスシートを構成する。該収納室袋の両側面にマジックテープ又は ファスナーを装着し保冷剤の出入れが可能な構造として保冷剤連続収納室クロス シートを構成する。 保冷剤連続収納室クロスシートの素材は、繰り返し使用洗浄のきく耐水性のも のであれば十分であるが、ポリプロピレン・クロス等樹脂性クロスが良好であ。 通気性、非通気性の選択は、輸送商品の性質、保持温度のレベル等によって決定 される。

【０００６】

【作用】

本考案の保冷剤連続収納室クロスシートの使用に当っては、あらかじめ保冷剤 を冷却して該保冷剤収納室に収納し、マジックテープ又はファスナーを閉じて封 入する。しかる後、シッパーの場合には本考案の２〜３連を断熱垂れ幕扉近傍の 商品にカバー垂下する。鮮魚輸送用トロ箱の場合その他の要保冷商品輸送の場合 もこれに準じて使用する。 保冷車で輸送される商品は、車両積載時には車両の冷却装置によって適正温度 に冷却保冷されているが、例えばシッパーの場合シッパーごと荷下ろしされて店 舗等の荷受場等に放置された状態では、その機能上可撓性を要請されるところか ら、完全に熱気を遮断できないシッパーの断熱垂れ幕扉等から温度の高い外気温 が侵入し、内部の温度を上昇させる結果とになる。このとき、断熱垂れ幕扉に面 する商品をカバーする様に冷却した保冷剤を連続的に収納したクロスシートを設 置すれば、保冷効果を向上させることができるものである。 実験によれば、マイナス１５゜Ｃに冷却した３００ｇの保冷剤１６個をもって 構成した保冷剤連続収納室クロスシートをシッパーに設置して、気温２５゜Ｃの 作業場に放置しシッパー内の温度を測定して１０゜Ｃの保持時間を計測したとこ ろ、３時間は十分に保持できることを確認した。

【０００７】

【実施例】

以下，本考案の実施例について説明する。 二重に重ねたクロスシート（１）を、保冷剤（２）を収納し得るように収納室 （３）を接着又は縫製によって多数形成し、収納室（３）の一辺を共有するクロ スシート（１）の縁にマジックテープ（４）を装着する。 使用に当たっては、予め冷却した保冷剤（２）を収納室（３）に収納し、マジ ックテープ（４）を閉じて保冷剤連続収納室クロスシート（５）を構成する。 保冷車用シッパーを例として使用の実例を説明する。図２に示すように、シッ パー（６）の商品出入れ口の扉は、ウレタンフォームにアルミ箔を接着して可撓 性のある断熱垂れ幕扉（７）を構成している。該断熱垂れ幕扉（７）の縁部は、 扉マジックテープ（８）によってシッパー（６）に密着するようになっている。 本考案の保冷剤連続収納室クロスシート（５）は、断熱垂れ幕扉（７）の背面に 面した商品（９）をカバーするように設置される。

【０００８】

【考案の効果】

本考案は．以上詳記したように．構造が簡単で安価に製造が可能であり、従来 問題となっていた荷下ろし後から作業開始までの放置による商品の温度上昇を十 分に防止できる性能効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の全体を示す斜視図である。

【図２】本考案の使用例を示すシッパーの一部透視図で
ある。

【符号の説明】

１ クロスシート ２ 保冷剤 ３ 保冷剤収納室 ４ マジックテープル ５ 保冷剤連続収納室クロスシート ６ シッパー ７ 断熱垂れ幕扉 ８ 扉マジックテープ ９ 商品

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 独立に製造せる複数の保冷剤を、連続し
   て構成する収納室側面にマジックテープ又はファスナー
   を装着せる保冷剤収納室に収納し、輸送ボックス内の搬
   送商品の保冷を目的として商品にカバーし使用すること
   を特徴とする保冷剤連続収納室クロスシート。