JP3044505B2 - 住宅における躯体構造 - Google Patents
住宅における躯体構造Info
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A30/00—Adapting or protecting infrastructure or their operation
- Y02A30/24—Structural elements or technologies for improving thermal insulation
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02B—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
- Y02B80/00—Architectural or constructional elements improving the thermal performance of buildings
Landscapes
- Central Heating Systems (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、マンション等の集合住
宅、戸建住宅において、住宅空間を画成する躯体壁自体
を高性能の蓄熱体に構成して、省エネで健康、快適な住
宅環境を確保できるようにした、住宅における躯体構造
に関するものである。
宅、戸建住宅において、住宅空間を画成する躯体壁自体
を高性能の蓄熱体に構成して、省エネで健康、快適な住
宅環境を確保できるようにした、住宅における躯体構造
に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、マンション等の集合住宅や戸建住
宅において、効率の良い冷、暖房を行うべく、住宅空間
を高気密、高断熱に構成する工法が種々提案されている
（図書「住宅建築新工法全集」 日本住宅新聞社発行
参照）。
宅において、効率の良い冷、暖房を行うべく、住宅空間
を高気密、高断熱に構成する工法が種々提案されている
（図書「住宅建築新工法全集」 日本住宅新聞社発行
参照）。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ところが従来のもの
は、住宅空間を画成する躯体壁に断熱材や気密材を埋設
したり、接合したりして空調効果を高めるようにしてい
るので、工事費が嵩み、コスト高になるばかりでなく、
省エネ効果が不十分であり、住宅空間全域にわたつて昼
夜快適な住環境を確保しにくいという課題がある。
は、住宅空間を画成する躯体壁に断熱材や気密材を埋設
したり、接合したりして空調効果を高めるようにしてい
るので、工事費が嵩み、コスト高になるばかりでなく、
省エネ効果が不十分であり、住宅空間全域にわたつて昼
夜快適な住環境を確保しにくいという課題がある。
【０００４】本発明はかかる実情に鑑みてなされたもの
で、住宅空間を画成する躯体壁全体を蓄熱体に構成し、
特に逆梁を有する床スラブに僅かな改良を加えるだけ
で、該床スラブの蓄熱効果を大幅に高めて住宅空間全体
の空調が有効に行われるようにして、省エネが確保され
た快適な住環境が得られるようにした、構成簡単な住宅
における躯体構造を得ることを目的とするものである。
で、住宅空間を画成する躯体壁全体を蓄熱体に構成し、
特に逆梁を有する床スラブに僅かな改良を加えるだけ
で、該床スラブの蓄熱効果を大幅に高めて住宅空間全体
の空調が有効に行われるようにして、省エネが確保され
た快適な住環境が得られるようにした、構成簡単な住宅
における躯体構造を得ることを目的とするものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第１の特徴とするところは、住宅空間の床
躯体を構成する床スラブを、その縦横に逆梁を上向きに
突設して逆梁構造に構成してなる、住宅における躯体構
造において、前記床スラブの逆梁上に床板を敷設して住
宅空間を床下空間と床上空間の二層構造に構成すると共
に、それらの両空間を何れも空調エアの流通ダクトに形
成し、前記床スラブ全体が蓄熱体となるように、その床
スラブ本体の、外気に対する外面には断熱層を、また住
宅空間に対面する内面には吸放熱層をそれぞれ積層さ
せ、前記逆梁の側壁面にはその長手方向に沿って複数条
の凹溝を形成し、さらに床下空間内を延びる逆梁には、
その両側の床下空間を連通する貫通孔を穿設してなる。
に、本発明の第１の特徴とするところは、住宅空間の床
躯体を構成する床スラブを、その縦横に逆梁を上向きに
突設して逆梁構造に構成してなる、住宅における躯体構
造において、前記床スラブの逆梁上に床板を敷設して住
宅空間を床下空間と床上空間の二層構造に構成すると共
に、それらの両空間を何れも空調エアの流通ダクトに形
成し、前記床スラブ全体が蓄熱体となるように、その床
スラブ本体の、外気に対する外面には断熱層を、また住
宅空間に対面する内面には吸放熱層をそれぞれ積層さ
せ、前記逆梁の側壁面にはその長手方向に沿って複数条
の凹溝を形成し、さらに床下空間内を延びる逆梁には、
その両側の床下空間を連通する貫通孔を穿設してなる。
【０００６】また本発明の第２の特徴とするところは、
前記第１の発明の特徴において、前記住宅空間は、逆梁
を有する床スラブによって複数の階層に仕切られる集合
住宅である。
前記第１の発明の特徴において、前記住宅空間は、逆梁
を有する床スラブによって複数の階層に仕切られる集合
住宅である。
【０００７】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の一実施例につ
いて説明する。
いて説明する。
【０００８】図１〜図４は本発明の一実施例を示すもの
で、図１は本発明住宅における躯体構造集合住宅の、図
２の１−１線に沿う平面図、図２は、図１の２−２線に
沿う縦断面図、図３は、図１の３−３線に沿う拡大断面
図、図４は、図２の４−４線に沿う拡大断面図である。
で、図１は本発明住宅における躯体構造集合住宅の、図
２の１−１線に沿う平面図、図２は、図１の２−２線に
沿う縦断面図、図３は、図１の３−３線に沿う拡大断面
図、図４は、図２の４−４線に沿う拡大断面図である。
【０００９】図１、２に示すように、住宅空間Ｈを画成
する、躯体壁Ｆは吸熱および放熱性と、断熱性を保持す
べく蓄熱体により構成されている。すなわち躯体壁本体
１の外気に対面する外面には断熱層２が積層され、また
その住宅空間Ｈに対面する内面には吸放熱層３が積層さ
れる。
する、躯体壁Ｆは吸熱および放熱性と、断熱性を保持す
べく蓄熱体により構成されている。すなわち躯体壁本体
１の外気に対面する外面には断熱層２が積層され、また
その住宅空間Ｈに対面する内面には吸放熱層３が積層さ
れる。
【００１０】なお前記躯体壁Ｆは断熱層と吸放熱層とを
一体に構成してもよい。
一体に構成してもよい。
【００１１】躯体壁Ｆの床躯体を構成する、床スラブ４
は逆梁構造に構成されており、その上面には、躯体柱５
を継ぐ逆大梁６およびそれら間を継ぐ逆小梁７が上向き
に縦横に突設されている。そして床スラブ４の下面に断
熱層２が、またその上面に吸放熱層３が積層される。断
熱層２として断熱パネル、断熱塗料等が使用され、また
吸放熱層３として吸放熱防水パネル、吸放熱防水塗料等
が使用される。
は逆梁構造に構成されており、その上面には、躯体柱５
を継ぐ逆大梁６およびそれら間を継ぐ逆小梁７が上向き
に縦横に突設されている。そして床スラブ４の下面に断
熱層２が、またその上面に吸放熱層３が積層される。断
熱層２として断熱パネル、断熱塗料等が使用され、また
吸放熱層３として吸放熱防水パネル、吸放熱防水塗料等
が使用される。
【００１２】前記住宅空間Ｈは、床下空間８、床上空間
９および天井空間１０の三層の高気密、高断熱構造に構
成される。
９および天井空間１０の三層の高気密、高断熱構造に構
成される。
【００１３】図３に示すように、逆大梁６の対向する両
側面にはそれぞれその長手方向に沿う蓄熱用の複数条の
凹溝６1 が略平行に穿設され、また前記逆小梁７の対向
する両側面にもそれぞれその長手方向に沿う蓄熱用の複
数条の凹溝７1 が穿設されている。前記凹溝６1 ，７1
を含む逆大梁６および逆小梁７の側面も吸放熱層に形成
される。
側面にはそれぞれその長手方向に沿う蓄熱用の複数条の
凹溝６1 が略平行に穿設され、また前記逆小梁７の対向
する両側面にもそれぞれその長手方向に沿う蓄熱用の複
数条の凹溝７1 が穿設されている。前記凹溝６1 ，７1
を含む逆大梁６および逆小梁７の側面も吸放熱層に形成
される。
【００１４】さらに前記逆小梁７にはその両側面に開口
してその両側の床下空間８を連通する複数の貫通孔７2
がその長手方向に間隔をあけて穿設される。そしてこの
貫通孔７2 は床スラブ４の上面に沿うように延びてお
り、その内周面には吸放熱層が積層される。
してその両側の床下空間８を連通する複数の貫通孔７2
がその長手方向に間隔をあけて穿設される。そしてこの
貫通孔７2 は床スラブ４の上面に沿うように延びてお
り、その内周面には吸放熱層が積層される。
【００１５】そして床下空間８を空調エアが流れると
き、その一部は凹溝６1 ，７1 に沿って流れるとともに
貫通孔７2 を流れて、床下空間８には逆小梁７が上向き
に突設しているにもかかわらず該床下空間８を空調エア
が円滑に流れて床スラブ４に効果的に暖気熱あるいは冷
気熱が蓄熱される。
き、その一部は凹溝６1 ，７1 に沿って流れるとともに
貫通孔７2 を流れて、床下空間８には逆小梁７が上向き
に突設しているにもかかわらず該床下空間８を空調エア
が円滑に流れて床スラブ４に効果的に暖気熱あるいは冷
気熱が蓄熱される。
【００１６】前記逆大梁６および逆小梁７上には、複数
の短い束１１および１２が所定間隔を存して配設され、
これらの束１１，１２上には輻射パネルよりなる床板１
３が敷設される。そしてこの床板１３下に床下空間８
が、またその上に床上空間９が形成される。床上空間９
は居住空間となるもので、仕切パネル１４によってサニ
タリ１５、寝室１６、リビングルーム１７等適宜の部屋
に仕切られる。
の短い束１１および１２が所定間隔を存して配設され、
これらの束１１，１２上には輻射パネルよりなる床板１
３が敷設される。そしてこの床板１３下に床下空間８
が、またその上に床上空間９が形成される。床上空間９
は居住空間となるもので、仕切パネル１４によってサニ
タリ１５、寝室１６、リビングルーム１７等適宜の部屋
に仕切られる。
【００１７】階上の床スラブ、すなわち天井躯体壁１８
の下方には所定の間隔を存して吸放熱壁よりなる天井板
１９が張設され、この天井板１９の上方に天井空間１０
が形成される。天井躯体壁１８の下面、すなわち前記天
井空間１０に対面する面には断熱層２が積層され、また
その上面、すなわち階上の床下空間８に対面する面には
吸放熱壁３が積層される。
の下方には所定の間隔を存して吸放熱壁よりなる天井板
１９が張設され、この天井板１９の上方に天井空間１０
が形成される。天井躯体壁１８の下面、すなわち前記天
井空間１０に対面する面には断熱層２が積層され、また
その上面、すなわち階上の床下空間８に対面する面には
吸放熱壁３が積層される。
【００１８】躯体壁Ｆの南側の外面にはバルコニー２０
が張り出され、また躯体壁Ｆの北側の外面には通路２１
が張り出される。バルコニー２０には前記床板１３と略
面一のバルコニー床板２２が敷設され、その下にバルコ
ニー床下空間２３が形成される。
が張り出され、また躯体壁Ｆの北側の外面には通路２１
が張り出される。バルコニー２０には前記床板１３と略
面一のバルコニー床板２２が敷設され、その下にバルコ
ニー床下空間２３が形成される。
【００１９】前記床下空間８には、熱源２４、強制換気
ファン２５、および熱交換器２６が配設される。
ファン２５、および熱交換器２６が配設される。
【００２０】次に主に図４を参照してこれらの具体的構
造について説明すると、前記熱源２４は温水タンク２８
とその出入口間を接続してその途中に放熱コイル２９を
接続した温水回路３０、および冷水タンク３１とその出
入口を接続してその途中に放熱コイル３２を接続した冷
水回路３３とより構成されている。而して温水タンク２
８および冷水タンク３１は深夜電力を利用して加熱およ
び冷却するようにすれば、熱源コストの低減に役立つ。
造について説明すると、前記熱源２４は温水タンク２８
とその出入口間を接続してその途中に放熱コイル２９を
接続した温水回路３０、および冷水タンク３１とその出
入口を接続してその途中に放熱コイル３２を接続した冷
水回路３３とより構成されている。而して温水タンク２
８および冷水タンク３１は深夜電力を利用して加熱およ
び冷却するようにすれば、熱源コストの低減に役立つ。
【００２１】なお、熱源２４としてその外、ヒートポン
プ、ソーラシステム等の使用が可能である。
プ、ソーラシステム等の使用が可能である。
【００２２】前記強制換気ファン２５は電動式遠心ファ
ンにより構成されてファンケース３４内に収容され、こ
のケース３４の前壁には、床下空間８に開口される吹出
口３５が設けられる。強制換気ファン２５と吹出口３５
間には前記放熱コイル２９，３２が配設され、前記ファ
ン２５からの風は放熱コイル２９，３２を通過して吹出
口３５より床下空間８に放出される。
ンにより構成されてファンケース３４内に収容され、こ
のケース３４の前壁には、床下空間８に開口される吹出
口３５が設けられる。強制換気ファン２５と吹出口３５
間には前記放熱コイル２９，３２が配設され、前記ファ
ン２５からの風は放熱コイル２９，３２を通過して吹出
口３５より床下空間８に放出される。
【００２３】また前記熱交換器２６は熱交換素子３７を
熱交換ケース３８内に収容して構成され、その出口は、
前記強制換気ファン２５の吸込側に連通されている。ま
た熱交換ケース３８には、新気取入口４０、排気回収口
４１および排気排出口４２が開口されている。新気取入
口４０はフィルタ４３を介して熱交換器２６に連通され
る。
熱交換ケース３８内に収容して構成され、その出口は、
前記強制換気ファン２５の吸込側に連通されている。ま
た熱交換ケース３８には、新気取入口４０、排気回収口
４１および排気排出口４２が開口されている。新気取入
口４０はフィルタ４３を介して熱交換器２６に連通され
る。
【００２４】新気取入口４０に接続される新気導入ダク
ト４７は床下空間８の逆大梁６および逆小梁７を貫通
し、さらにバルコニー床下空間２３を通って躯体壁Ｆを
貫通して外気に開口される。また排気回収口４１は床板
１３貫通して床上空間９を鉛直方向に延びる鉛直ダクト
４５を介して天井空間１０に開口されている。さらに前
記排気排出口４２に接続される排気ダクト４８は床下空
間８の逆大梁６および逆小梁７を貫通してバルコニー床
下空間２３に開口し、バルコニー床板２２に設けた通口
２７を通って外気に連通される。排気ダクト４８の外端
部には塵埃等の外気への放出を防止するためのフィルタ
を必要に応じて設ける。
ト４７は床下空間８の逆大梁６および逆小梁７を貫通
し、さらにバルコニー床下空間２３を通って躯体壁Ｆを
貫通して外気に開口される。また排気回収口４１は床板
１３貫通して床上空間９を鉛直方向に延びる鉛直ダクト
４５を介して天井空間１０に開口されている。さらに前
記排気排出口４２に接続される排気ダクト４８は床下空
間８の逆大梁６および逆小梁７を貫通してバルコニー床
下空間２３に開口し、バルコニー床板２２に設けた通口
２７を通って外気に連通される。排気ダクト４８の外端
部には塵埃等の外気への放出を防止するためのフィルタ
を必要に応じて設ける。
【００２５】床板１３には、床下空間８と床上空間９と
を連通する、開閉調節可能な複数の通気口４４が開設さ
れ、これらの通気口４４は床上空間９のサニタリ１５、
寝室１６、リビングルーム１７等部屋単位に設けられ、
各部屋の仕切パネル１４、躯体壁Ｆに沿うように開口さ
れる。また天井板１９にも床上空間９と天井空間１０と
を連通する、開閉調節可能な複数の他の通気口４６が開
設され、これらの通気口４６も床上空間９の各部屋に対
応して仕切パネル１４あるいは躯体壁Ｆに沿うように開
口される。
を連通する、開閉調節可能な複数の通気口４４が開設さ
れ、これらの通気口４４は床上空間９のサニタリ１５、
寝室１６、リビングルーム１７等部屋単位に設けられ、
各部屋の仕切パネル１４、躯体壁Ｆに沿うように開口さ
れる。また天井板１９にも床上空間９と天井空間１０と
を連通する、開閉調節可能な複数の他の通気口４６が開
設され、これらの通気口４６も床上空間９の各部屋に対
応して仕切パネル１４あるいは躯体壁Ｆに沿うように開
口される。
【００２６】次にこの実施例の作用について説明する。
【００２７】．冬季の暖房および換気 熱源２４の温水タンク２８の温水を図４に白抜き矢印で
示すように温水回路３０に循環させるとともに強制換気
ファン２５を稼働すれば、図に実線矢印に示すように、
冷たい新気は新気取入口４０を通って熱交換ケース３８
に導かれ、そこでフィルタ４３により濾過された後、熱
交換素子３７を通って一次的に温められる。温められた
新気は強制換気ファン２５により加圧されて放熱コイル
２９を通って二次的に温められた後、暖気となって吹出
口３５より床下空間８に放出される。
示すように温水回路３０に循環させるとともに強制換気
ファン２５を稼働すれば、図に実線矢印に示すように、
冷たい新気は新気取入口４０を通って熱交換ケース３８
に導かれ、そこでフィルタ４３により濾過された後、熱
交換素子３７を通って一次的に温められる。温められた
新気は強制換気ファン２５により加圧されて放熱コイル
２９を通って二次的に温められた後、暖気となって吹出
口３５より床下空間８に放出される。
【００２８】ところで吹出口３５からの空調暖気は、全
体がダクトを構成する、床下空間８を流れ、その際その
一部は凹溝６1 ，７1 を有して表面積を拡大した、逆大
梁６および逆小梁７の側面に沿って流れるとともに逆小
梁７に穿設した複数の貫通孔７2 を通って流れて床スラ
ブ４に暖気を効果的に蓄熱する。そして床下空間８を流
れた空調暖気は床板１３に形成した通気口４４を通って
床上空間すなわち居住空間９を流れて該空間９を暖房す
る。また床下空間８の暖気熱は輻射パネルよりなる床板
１３を通って輻射熱として床上空間９へと伝熱され、該
空間９を全域にわたって能率よく暖房する。床下空間８
内の温度が躯体壁すなわち床スラブ４の温度よりも低く
なれば、該床スラブ４の蓄熱が吸放熱層３を通して床下
空間８に放散される。
体がダクトを構成する、床下空間８を流れ、その際その
一部は凹溝６1 ，７1 を有して表面積を拡大した、逆大
梁６および逆小梁７の側面に沿って流れるとともに逆小
梁７に穿設した複数の貫通孔７2 を通って流れて床スラ
ブ４に暖気を効果的に蓄熱する。そして床下空間８を流
れた空調暖気は床板１３に形成した通気口４４を通って
床上空間すなわち居住空間９を流れて該空間９を暖房す
る。また床下空間８の暖気熱は輻射パネルよりなる床板
１３を通って輻射熱として床上空間９へと伝熱され、該
空間９を全域にわたって能率よく暖房する。床下空間８
内の温度が躯体壁すなわち床スラブ４の温度よりも低く
なれば、該床スラブ４の蓄熱が吸放熱層３を通して床下
空間８に放散される。
【００２９】床上空間９を暖房した排気は、図に点線矢
印で示すように、天井板１９の通気口４６を通って天井
空間１０へと流れ、その間に吸放熱パネルよりなる天井
板１９は排気熱を受けて保温される。天井空間１０を流
れる排気は鉛直ダクト４５を通って床下空間８へと流
れ、熱交換器２６を通り、外気との間で熱交換を行った
後、排気ダクト４８を通ってバルコニー床下空間２３へ
流れ、そこから外気に放出される。
印で示すように、天井板１９の通気口４６を通って天井
空間１０へと流れ、その間に吸放熱パネルよりなる天井
板１９は排気熱を受けて保温される。天井空間１０を流
れる排気は鉛直ダクト４５を通って床下空間８へと流
れ、熱交換器２６を通り、外気との間で熱交換を行った
後、排気ダクト４８を通ってバルコニー床下空間２３へ
流れ、そこから外気に放出される。
【００３０】ところで前記躯体壁Ｆは躯体壁本体１の外
面に断熱層２を、またその内面に吸放熱層３を積層して
全体が蓄熱体に構成され、特に逆大梁６および逆小梁７
の側面は凹溝６1 ，７1 が形成されてそれらの表面積が
拡大され、さらに逆小梁７に貫通孔７2 が穿設されてい
ることにより、床スラブ４への蓄熱効果が一層高められ
る。しかも住宅空間Ｈ全体が高気密、高断熱構造に構成
されていることにより、暖気が床下空間８、床上空間９
および天井空間１０を循環する間に、その暖気熱が躯体
壁Ｆに蓄熱されて、該熱の外気への放散が可及的に低減
される。そしてたとえば特に外気が低温となる夜間で
は、蓄熱体からの放熱により住宅空間Ｈ全体を適温に保
温することが可能となる。
面に断熱層２を、またその内面に吸放熱層３を積層して
全体が蓄熱体に構成され、特に逆大梁６および逆小梁７
の側面は凹溝６1 ，７1 が形成されてそれらの表面積が
拡大され、さらに逆小梁７に貫通孔７2 が穿設されてい
ることにより、床スラブ４への蓄熱効果が一層高められ
る。しかも住宅空間Ｈ全体が高気密、高断熱構造に構成
されていることにより、暖気が床下空間８、床上空間９
および天井空間１０を循環する間に、その暖気熱が躯体
壁Ｆに蓄熱されて、該熱の外気への放散が可及的に低減
される。そしてたとえば特に外気が低温となる夜間で
は、蓄熱体からの放熱により住宅空間Ｈ全体を適温に保
温することが可能となる。
【００３１】．夏期の冷房および換気 熱源２４の冷水タンク３１の冷水を図３鎖線に示すよう
に冷水回路３３に循環させるとともに強制換気ファン２
５を稼働すれば、高温の新気は新気取入口４０を通って
熱交換器２６に流れ、ここで排気との間で熱交換を行い
一次的に冷やされた後、強制換気ファン２５により放熱
コイル３２に圧送され、そこで二次的に冷やされて吹出
口３５より床下空間８に吹き出される。
に冷水回路３３に循環させるとともに強制換気ファン２
５を稼働すれば、高温の新気は新気取入口４０を通って
熱交換器２６に流れ、ここで排気との間で熱交換を行い
一次的に冷やされた後、強制換気ファン２５により放熱
コイル３２に圧送され、そこで二次的に冷やされて吹出
口３５より床下空間８に吹き出される。
【００３２】ところで吹出口３５からの冷気は、全体が
ダクトを構成する、床下空間８を流れ、その際その一部
は凹溝６1 ，７1 を有して表面積を拡大した、逆大梁６
および逆小梁７の側面に沿って流れるとともに逆小梁７
に穿設した複数の貫通孔７2を通って流れて床スラブ４
に冷気を効果的に蓄熱する。そして床下空間８を流れる
冷気は通気口４４を通って床上空間９、すなわち居住空
間を流れて該空間９を冷房した後、天井板１９の通気口
４６を通って天井空間１０へと流れ、さらにそこから鉛
直ダクト４５を通って熱交換器２６へと流れる。この熱
交換器２６では高温の新気との間で熱交換を行い、廃熱
を回収した後、排気は排気排出口４２より排気ダクト４
８を通り外気に放出される。
ダクトを構成する、床下空間８を流れ、その際その一部
は凹溝６1 ，７1 を有して表面積を拡大した、逆大梁６
および逆小梁７の側面に沿って流れるとともに逆小梁７
に穿設した複数の貫通孔７2を通って流れて床スラブ４
に冷気を効果的に蓄熱する。そして床下空間８を流れる
冷気は通気口４４を通って床上空間９、すなわち居住空
間を流れて該空間９を冷房した後、天井板１９の通気口
４６を通って天井空間１０へと流れ、さらにそこから鉛
直ダクト４５を通って熱交換器２６へと流れる。この熱
交換器２６では高温の新気との間で熱交換を行い、廃熱
を回収した後、排気は排気排出口４２より排気ダクト４
８を通り外気に放出される。
【００３３】ところで前記躯体壁Ｆは躯体壁本体１の外
面に断熱層２をまたその内面に吸放熱層３を積層して全
体が蓄熱体に構成され、特に逆大梁６および逆小梁７の
側面は凹溝６1 ，７1 が形成されてそれらの表面積が拡
大され、さらに逆小梁７に貫通孔７2 が穿設されている
ことにより、床である床スラブ４への蓄熱効果が一層高
められる。しかも住宅空間Ｈ全体が高気密、高断熱に構
成されていることにより、その冷気熱が躯体壁Ｆに有効
に蓄熱されて、該熱の外気への放散が可及的に低減され
る。そして、蓄熱体からの放熱により住宅空間Ｈ全体を
適温に保温することが可能となる。
面に断熱層２をまたその内面に吸放熱層３を積層して全
体が蓄熱体に構成され、特に逆大梁６および逆小梁７の
側面は凹溝６1 ，７1 が形成されてそれらの表面積が拡
大され、さらに逆小梁７に貫通孔７2 が穿設されている
ことにより、床である床スラブ４への蓄熱効果が一層高
められる。しかも住宅空間Ｈ全体が高気密、高断熱に構
成されていることにより、その冷気熱が躯体壁Ｆに有効
に蓄熱されて、該熱の外気への放散が可及的に低減され
る。そして、蓄熱体からの放熱により住宅空間Ｈ全体を
適温に保温することが可能となる。
【００３４】以上本発明の一実施例について説明した
が、本発明はその実施例に限定されることなく、本発明
の範囲内で種々の実施例が可能である。たとえば前記実
施例では、本発明を集合住宅の一住宅空間に実施した場
合を説明したが、これを戸建住宅に実施してもよく、ま
た前記熱源、強制換気ファンおよび熱交換器は従来公知
の他のものの使用が可能である。
が、本発明はその実施例に限定されることなく、本発明
の範囲内で種々の実施例が可能である。たとえば前記実
施例では、本発明を集合住宅の一住宅空間に実施した場
合を説明したが、これを戸建住宅に実施してもよく、ま
た前記熱源、強制換気ファンおよび熱交換器は従来公知
の他のものの使用が可能である。
【００３５】
【発明の効果】以上のように本発明の第１の特徴によれ
ば、住宅空間の床躯体を構成する床スラブを、その縦横
に逆梁を上向きに突設して逆梁構造に構成してなる、住
宅における躯体構造において、前記床スラブの逆梁上に
床板を敷設して住宅空間を床下空間と床上空間の二層構
造に構成すると共に、それらの両空間を何れも空調エア
の流通ダクトに形成し、前記床スラブ全体が蓄熱体とな
るように、その床スラブ本体の、外気に対する外面には
断熱層を、また住宅空間に対面する内面には吸放熱層を
それぞれ積層させ、前記逆梁の側壁面にはその長手方向
に沿って複数条の凹溝を形成し、さらに床下空間内を延
びる逆梁には、その両側の床下空間を連通する貫通孔を
穿設してなるので、床下空間に縦横に張出す逆梁を有し
熱容量の大きな床スラブ自体を高性能の蓄熱体として利
用することができ、従って床下空間に専用の蓄熱体を多
量に設ける必要はないから、コスト節減に寄与し得るば
かりかその床下空間を収納スペースとして有効利用する
ことが可能となる。しかも逆梁側壁面の複数条の凹溝に
よって、床下空間を流れる空調エアと床スラブとの接触
面積を大幅に拡大するとともに一部の空調エアが該凹溝
に沿ってスムーズに流れ、また床スラブが逆梁構造であ
るにもかかわらず上記貫通孔を通して逆梁両側の床下空
間に空調エアが万遍なく抵抗少なく流れ、全体として蓄
熱効果のきわめて良い躯体壁を提供することができる。
ば、住宅空間の床躯体を構成する床スラブを、その縦横
に逆梁を上向きに突設して逆梁構造に構成してなる、住
宅における躯体構造において、前記床スラブの逆梁上に
床板を敷設して住宅空間を床下空間と床上空間の二層構
造に構成すると共に、それらの両空間を何れも空調エア
の流通ダクトに形成し、前記床スラブ全体が蓄熱体とな
るように、その床スラブ本体の、外気に対する外面には
断熱層を、また住宅空間に対面する内面には吸放熱層を
それぞれ積層させ、前記逆梁の側壁面にはその長手方向
に沿って複数条の凹溝を形成し、さらに床下空間内を延
びる逆梁には、その両側の床下空間を連通する貫通孔を
穿設してなるので、床下空間に縦横に張出す逆梁を有し
熱容量の大きな床スラブ自体を高性能の蓄熱体として利
用することができ、従って床下空間に専用の蓄熱体を多
量に設ける必要はないから、コスト節減に寄与し得るば
かりかその床下空間を収納スペースとして有効利用する
ことが可能となる。しかも逆梁側壁面の複数条の凹溝に
よって、床下空間を流れる空調エアと床スラブとの接触
面積を大幅に拡大するとともに一部の空調エアが該凹溝
に沿ってスムーズに流れ、また床スラブが逆梁構造であ
るにもかかわらず上記貫通孔を通して逆梁両側の床下空
間に空調エアが万遍なく抵抗少なく流れ、全体として蓄
熱効果のきわめて良い躯体壁を提供することができる。
【００３６】また、本発明の第２の特徴によれば、前記
住宅空間は、逆梁を有する床スラブによって複数の階層
に仕切られる集合住宅であるので、集合住宅全体の蓄熱
効果を一層高めることができる。
住宅空間は、逆梁を有する床スラブによって複数の階層
に仕切られる集合住宅であるので、集合住宅全体の蓄熱
効果を一層高めることができる。
【図１】本発明躯体構造を備えた集合住宅の、図２の１
−１線に沿う平面図
−１線に沿う平面図
【図２】図１の２−２線に沿う縦断面図
【図３】図１の３−３線に沿う拡大断面図
【図４】図２の４−４線に沿う一部破断拡大図
４・・・床スラブ ６・・・逆梁としての逆大梁 ６1 ・・凹溝 ７・・・逆梁としての逆小梁 ７1 ・・凹溝 ７2 ・・貫通孔 ８・・・床下空間 ９・・・床上空間（居住空間） １３・・床板 Ｈ・・・住宅空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 正文 大分県大分市明野東２丁目１番１の12 (72)発明者 生野 隆 大分県大分郡庄内町大字大龍1782−５ (56)参考文献 特開 平３−267636（ＪＰ，Ａ) 実開 平４−21608（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) E04B 5/43 E04B 5/48 E04B 5/52 F24D 5/00 F24D 11/00
Claims (2)
- 【請求項１】 住宅空間（Ｈ）の床躯体を構成する床ス
ラブ（４）を、その縦横に逆梁（６，７）を上向きに突
設して逆梁構造に構成してなる、住宅における躯体構造
において、 前記床スラブ（４）の逆梁（６，７）上に床板（１３）
を敷設して住宅空間（Ｈ）を床下空間（８）と床上空間
（９）の二層構造に構成すると共に、それらの両空間
（８，９）を何れも空調エアの流通ダクトに形成し、 前記床スラブ（４）全体が蓄熱体となるように、その床
スラブ本体の、外気に対する外面には断熱層（２）を、
また住宅空間（Ｈ）に対面する内面には吸放熱層（３）
をそれぞれ積層させ、 前記逆梁（６，７）の側壁面にはその長手方向に沿って
複数条の蓄熱用凹溝（６1 ，７1 ）を形成し、さらに床
下空間（８）内を延びる逆梁（７）には、その両側の床
下空間（８）を連通する貫通孔（７2 ）を穿設してなる
ことを特徴とする、住宅における躯体構造。 - 【請求項２】 前記住宅空間（Ｈ）は、逆梁（６，７）
を有する床スラブ（４）によって複数の階層に仕切られ
る集合住宅である、第１項記載の住宅における躯体構
造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4135076A JP3044505B2 (ja) | 1992-05-27 | 1992-05-27 | 住宅における躯体構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4135076A JP3044505B2 (ja) | 1992-05-27 | 1992-05-27 | 住宅における躯体構造 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05321385A JPH05321385A (ja) | 1993-12-07 |
| JP3044505B2 true JP3044505B2 (ja) | 2000-05-22 |
Family
ID=15143283
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4135076A Expired - Fee Related JP3044505B2 (ja) | 1992-05-27 | 1992-05-27 | 住宅における躯体構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3044505B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5855621B2 (ja) * | 2013-10-04 | 2016-02-09 | 株式会社 テスク資材販売 | 放熱器及びこれを用いた空調システム |
| JP2015094500A (ja) * | 2013-11-11 | 2015-05-18 | 株式会社 テスク資材販売 | 放熱器及びこれを用いた空調システム |
-
1992
- 1992-05-27 JP JP4135076A patent/JP3044505B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05321385A (ja) | 1993-12-07 |
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