JP3043749U - カメラ支持部材およびカメラ用三脚 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 室内等の狭い場所での接写時に小型三脚に取
り付けてカメラを安定的に支持すると共に、豊富な操作
性を与えるカメラ支持具およびこれを用いたカメラ用三
脚の提供。 【解決手段】 カメラ支持部材１０は本体１１と、本体
上部に設けられたネジ穴１２、下部に設けた足部１７，
１７’を有している。本体上部のネジ穴１２でカメラを
カメラ支持部材１０に固定する。また、足部１７にはカ
メラ用三脚のいずれか一つの脚部を嵌入する嵌入孔１８
が開けられており、ネジ穴２１をネジ止めすることによ
り舌部１９，１９のスリットが小さくなり、嵌入孔１８
に嵌入しているカメラの脚部を緊締して脚部にカメラ支
持部材１０を固定する。足部１７’には嵌入孔１８と同
じ大きさの嵌入孔８’が開けられ、足部１７’にカメラ
用の三脚の部を嵌入することによりカメラ支持部材１０
を安定させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案はカメラ支持部材およびカメラ用三脚に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、写真撮影用にカメラ用三脚が用いられている。カメラ用三脚は、多くの 場合、撮影者が立った姿勢で撮影対象を取る場合にカメラを固定する目的で用い られていたために、大型で持運びに不便であり、折畳んだ状態でも重く、また、 折畳んだ場合には展開して据え付けてから使用する必要があり煩わしさがあった 。また、このような煩わしさを解消するものとして、実公平２−３０４０号公報 にはカメラに取り付けて折畳んで運搬し、使用時に展開して用いることを目的と した小型三脚が開示されている。同三脚はカメラに取り付けたままで持運びし、 使用することを目的としてコンパクトに構成したものであるが、カメラを取り付 けたままではなく、三脚自体の持運びの便利さを目的としたものに登録実用新案 公報第３００２３６９号に開示の構造を有する三脚がある。この技術による三脚 は小型化が極めて容易であり、ポケットサイズのものも市販されており、カメラ への取り付け及び取外しも簡単で従来のような煩わしさがない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前述の三脚は小型化が極めて容易であり、カメラへの取り付け及び取外しも簡 単で従来のような煩わしさがないという利点があるが、近年普及の著しいデジタ ルカメラについて考えると、デジタルカメラは単に写真撮影用ばかりでなく、パ ソコン等への情報入力機器として用いられる場合があり、今後そのような使用方 法が多くなることが予想される。

【０００４】 デジタルカメラを情報入力機器として用いる場合には、屋外での撮像に加え、 室内での文書や映像を接写して映像情報とする場合が多く、狭くて机や器具や書 籍や書類等が混在する室内で三脚を用いて撮像するには撮像の都度それらを撮像 に都合のよいように整理する必要がある点、整理された室内であっても接写時に は接写対象の書類を捲ったりする動作が必要であり、その都度振動や接触の可能 性があり、三脚の位置がずれたりする場合があるという不都合があった。また、 小型であっても３本の支持脚が邪魔になり、閉じればカメラを支持できないとい う不都合があった。

【０００５】 更に、書類等を接写する場合に雲台にカメラを取り付けて接写しようとしても 雲台に取り付けた状態では下方、特に直下の被写体を撮ることができないという 欠点があるので、机の上に平面的に置かれた書類を接写するには手でカメラを保 持し、位置を固定したままで撮像する必要があるが、カメラの位置を動かすこと なくカメラを操作し、且つ書類のページを捲ることは困難であり、ページ換えの 都度、カメラを構えなおさなければならないという欠点がある。

【０００６】 本考案は上記問題点を解消し、室内等の狭い場所での接写時に小型三脚に取り 付けてカメラを安定的に支持すると共に、豊富な操作性を与えるカメラ支持部材 およびこれを用いたカメラ用三脚の提供を目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するため、本考案のカメラ支持部材は、カメラ固定部と足部か らなり、カメラ固定部がカメラに設けられたネジ穴に螺合して該カメラを固定す るネジ部を有し、足部にカメラ用三脚の脚部に固定するための取付部を有するこ とを特徴とする。なお、実施例では、足部の取付部にカメラ用三脚の脚部のうち のいずれか一つを嵌入して固定するための、孔状に形成され、且つ切り欠き部分 を有する固定部を有するように構成することが望ましい。

【０００８】 また、本考案のカメラ用三脚は、雲台を有するカメラ用三脚であって、脚部の 一つに請求項前記カメラ支持部材を設けたことを特徴とする。なお、実施例では 、更に、カメラ用支持具を取り付けた脚部に、照明器具を取り付けるための照明 器具取付部材を設けるように構成することが望ましい。

【０００９】

【考案の実施の形態】

図１は本考案のカメラ支持部材の一実施例を示す図であり、（ａ）は正面図、 （ｂ）は右側面図、（ｃ）は左側面図である。 図１でカメラ支持部材１０は本体１１と、本体上部に設けられたネジ穴１２、 下部に設けた足部１７，１７’およびネジ操作用の空間１６を有している。 本体上部のネジ穴１２にはカメラ本体の底部に設けられているカメラ固定用ネ ジ穴に螺合するネジ１４が上部の下面から上面に向けて螺合され、その先端が図 １（ａ）に示されているように上面に突出されている。このネジ１４の先端部と カメラのネジ穴が螺合されることによってカメラがカメラ支持部材１０に固定さ れる。 ネジ１４の頭部１５は本体１１に設けられたネジ操作用の空間１６内に位置し 、ユーザーによってネジ１４を上方に進める方向に回されたり、ネジ１４を弛め る方向に回されたりする。

【００１０】 足部１７にはカメラ用三脚のいずれか一つの脚部を嵌入する嵌入孔１８が開け られ、嵌入孔１８の一部（図１で垂直下方）にはスリット（或いは、切り欠き） １９を有している。このスリット１９はカメラ用三脚の脚部の太さの相違（脚部 自体で脚部下方から上方に向って太さが異なるものや、メーカや取り付けるカメ ラの大きさによって太さが異なる場合がある）をある程度吸収する緩衝空間とし て作用する。 また、足部１７の下方には舌部２０，２０がスリット１９を保って延設されて いる。なお、舌部２０，２０にはネジ穴２１が設けられている。このネジ穴２１ をネジ２２（図２）でネジ止めすることにより舌部２０，２０のスリットが小さ くなり、嵌入孔１８に嵌入しているカメラの脚部を緊締して脚部にカメラ支持部 材１０を固定する。

【００１１】 足部１７’には嵌入孔１８と同じ大きさの嵌入孔１８’が開けられ嵌入孔１８ を貫通した脚部が嵌入される。また、嵌入孔１８’の一部（図１で垂直下方）に は嵌入孔１８の場合と同様のスリット（或いは、切り欠き）１９’が開けられて いる。このスリット１９’はスリット１９と同様にカメラ用三脚の脚部の太さの 相違をある程度吸収する緩衝空間として作用する。 また、足部１７’にカメラ用の三脚の脚部を嵌入することによりカメラ支持部 材１０を安定させる。

【００１２】 図２は図１のカメラ支持部材１０を用いたカメラ用小型三脚の一実施例を示す 図であり、カメラ用小型三脚１００は自由雲台１と自由雲台１を取り付け、また 、脚部５によって支持される基台２と、基台２を脚部５で支持し、且つ脚部５を それぞれに開脚或いは閉脚するための廻動部３と、３本の脚部５−１〜５−３と 、所望の脚部５−３に取り付けられたカメラ支持部材からなっている。また、雲 台１の上部にはカメラ底部の固定用ネジ穴と螺合してカメラを雲台１に固定する ためのカメラ固定用ネジ４が設けられている。 なお、脚部５−３に照明器具取付部材２５を設けることにより室内照明が十分 でない位置でもその都度ストロボ照明を要することなく撮像が簡単に行なえる。

【００１３】 図３は図２のカメラ用小型三脚１００の応用例を示す図であり、テレビの画面 に映っている映像をデジタルカメラで接写して画像データを記録する例である。 図３ではデジタルカメラ３０をカメラ用三脚１００の雲台１の上部に設けられ ているカメラ固定用ネジ４で固定し、ユーザーがテレビ４０の画面に平行になる ように小型三脚１００を移動させて位置を調整し、また、各脚部５−１〜５−３ の開脚度を変えて高さを調整し、接写する。この場合は脚部５に設けられたカメ ラ支持部材１０は用いられない。

【００１４】 図４は図２のカメラ用小型三脚１００の他の応用例を示す図であり、台の上に 置いてある文書をデジタルカメラで接写して画像データを記録する例である。 図４ではデジタルカメラ３０をカメラ用三脚１００の雲台上部に設けられてい るカメラ固定用ネジ４で固定すると下方の文書を撮像できない。そこで、ユーザ ーはデジタルカメラ３０を脚部５−３に設けられたカメラ支持部材１０に固定し 、雲台１を逆にして、脚部５−１，５ー２を床面を支持可能に開脚してカメラ用 小型三脚１００を安定させ、上方に突き出た脚部５−３をほぼ垂直になるように 調整して台５０に近づける。

【００１５】 この場合、デジタルカメラ３０は正面（レンズ側）が下向きになるので、ユー ザはデジタルカメラが書類６０に対してほぼ水平になるように脚部５−３の開脚 度を調整し、接写する。これにより、カメラ用三脚で支持した場合と同様に手が 自由になるのでデジタルカメラの操作および被写体を自由に操って接写を行なう ことができる。また、脚部５−３に照明器具取付部材１９を設けた場合には照明 器具取付部材１９にランプを取り付け、点灯することにより室内照明が十分でな い位置に台５０があってもその都度ストロボ照明を要することなく撮像が簡単に 行なえる。 なお、室内ばかりでなく、屋外でも下方の被写体を接写する場合にカメラ用三 脚の脚部に本考案のカメラ支持部材を取り付けて撮像することができる。

【００１６】

【考案の効果】

本考案によれば、脚部に本考案のカメラ支持部材を取り付けておくことにより 室内あるいは屋外で接写を行なう場合に三脚の雲台にカメラを取り付けたのでは 撮像できない下方の被写体について、カメラ支持部材にカメラを固定して撮像す ることができるので、両手が自由になり、カメラの操作および被写体を自由に操 って接写を行なうことができる。 また、脚部に照明器具取付部材を設けることにより室内照明が十分でない位置 でもその都度ストロボ照明を要することなく撮像が簡単に行なえる。

【図面の簡単な説明】

【図１】カメラ支持部材の一実施例を示す図である。

【図２】カメラ支持部材を用いたカメラ用小型三脚の一
実施例を示す図である。

【図３】図２のカメラ用小型三脚の応用例を示す図であ
る。

【図４】図２のカメラ用小型三脚１００の応用例を示す
図である。

【符号の説明】

５−１〜５−３ 脚部 １０ カメラ支持部材 １１ 本体（カメラ固定部） １２ ネジ穴（ネジ部） １４ ネジ（ネジ部） １７，１７’ 足部 １８，１８’ 嵌入孔 １９ スリット（切り欠き：固定部） １９ スリット（切り欠き） ２０ 舌部（固定部） ２１ ネジ穴（固定部） １００ カメラ用三脚

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 カメラ固定部と足部からなり、カメラ固
   定部がカメラに設けられたネジ穴に螺合して該カメラを
   固定するネジ部を有し、足部にカメラ用三脚の脚部に固
   定するための取付部を有することを特徴とするカメラ支
   持部材。
2. 【請求項２】 請求項１記載のカメラ支持部材におい
   て、足部の取付部にカメラ用三脚の脚部のうちのいずれ
   か一つを嵌入して固定するための、孔状に形成され、且
   つ切り欠き部分を有する固定部を有することを特徴とす
   るカメラ支持部材。
3. 【請求項３】 雲台を有するカメラ用三脚であって、脚
   部の一つに請求項１または２記載のカメラ支持部材を設
   けたことを特徴とするカメラ用三脚。
4. 【請求項４】 請求項４記載のカメラ用三脚において、
   更に、カメラ用支持具を取り付けた脚部に、照明器具を
   取り付けるための照明器具取付部材を設けたことを特徴
   とするカメラ用三脚。