JP3043233U - 水洗トイレ設備 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 水洗トイレから排出した水を直接下水道に流
し込むことの出来ない地域で使用する水洗トイレを提供
する。 【解決手段】 水洗便器４０の排出液体を処理する膜分
離汚水処理装置５０を通過した液体を溜める処理済水貯
溜槽１０を設け、処理済水貯溜槽の中の液体９ａを吸込
む吸込管２０を活性炭濾過装置３０及び加圧給水ポンプ
３５を介して水洗便器の水取入口４１に接続し、且つ処
理済水貯溜槽中の液面９が最高水位Ｈより高くなったと
きは中間水位Ｙまで排液し、また液面が最低水位Ｌより
低くなったときには中間水位Ｙまで水を補給する水位調
整手段が設けてある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】 この考案は、水洗トイレから排出した水を直接 下水道に流し込むことの出来ない地域で使用する水洗トイレ設備に関するもので ある。

【０００２】

【従来の技術】 水洗トイレから出した排水を下水道に流し込むことの出来な い地域がする。このような地域では、殆どが汲み取り式で、一部には水の代わり に薬液を使用し、薬液を便器と貯溜槽との間で循環させるものであるが、循環す る薬液は糞尿濃度の上昇と共に変色し、異臭を生じ、常に上水道を使用する水洗 トイレに比べて見劣りがしている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】 水洗トイレから出した排水を下水道に流し 込むことの出来ない地域で使用する優れた水洗トイレ設備を提供しようとするも のである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】 図面を参考にして説明する。この考案に係わ る水洗トイレ設備は水洗便器４０の排出液体を処理する膜分離汚水処理装置５０ を水洗便器４０の近くに配置し、該膜分離汚水処理装置５０を通過した液体を溜 める処理済水貯溜槽１０を設け、処理済水貯溜槽１０中の液体９ａを吸込む吸込 管２０を活性炭濾過装置３０及び加圧給水ポンプ３５を介して水洗便器４０の水 取入口４１に接続し、且つ処理済水貯溜槽１０中の液面９が最高水位より高くな ったときには最高水位Ｈ及び最低水位Ｌの範囲内における任意水位Ｙまでに排液 し、また液面９が最低水位Ｌより低くなったときには最高水位Ｈ及び最低水位Ｌ の範囲内における任意水位Ｙまで水を補給する水位調整手段を設けたものである 。

【０００５】

【考案の実施の形態】 水洗便器４０の排出液体を処理する膜分離汚水処理装 置５０を水洗便器４０の近くに配置し、該膜分離汚水処理装置５０を通過した液 体を溜める処理済水貯溜槽１０を設け、処理済水貯溜槽１０中の液体９ａを吸込 む吸込管２０を活性炭濾過装置３０及び加圧給水ポンプ３５を介して水洗便器４ ０の水取入口４１に接続してある。

【０００６】 処理済水貯溜槽１０中の液面９が最高水位Ｈより高くなったときには、加圧給 水ポンプ３５の出口側の液路からの分岐路に設けた弁３６を開いて運搬用タンク ３７に排液し、最高水位Ｈ及び最低水位Ｌの範囲内における任意水位Ｙまで液面 ９を低下させる。１２は水位を見る検視筒であるが、水位の測定は電気的計測に よって行うことも出来る。

【０００７】 また液面９が最低水位Ｌより低くなったときには、処理済水貯溜槽１０内に臨 む注入口１１から水を補給し、最高水位Ｈ及び最低水位Ｌの範囲内における任意 水位Ｙまで液面９を上昇させる。

【０００８】 コック４２を開くと加圧給水ポンプ３５が回り処理済水貯溜槽１０中の液体９ ａが活性炭濾過装置３０により脱色・脱臭されて水洗便器４０に送られる。水洗 便器４０から糞尿と共に出た液体は膜分離汚水処理装置５０に送り込まれる。

【０００９】 膜分離汚水処理装置５０で、固形体を除去し、曝気・硝化・殺菌されて処理済 水貯溜槽１０に送られる。

【００１０】 図２は吸引濾過型膜分離汚水処理装置５０の一例の概略説明図で、汚水管４９ から出た液体はスクリーン槽５２から汚水貯溜槽５３に入る。汚水貯溜槽５３中 の液体はポンプ５９によって曝気槽５４に送られる。

【００１１】 曝気槽５４中には浸漬型平膜・セラミック膜・外圧型中空糸膜６０が上方向に 多数配置してあり、ブロワー５５から送られる空気が、気泡となって浸漬型平膜 ・セラミック膜・外圧中空糸膜６０群に接触しながら上昇する。ポンプ５６によ って浸漬型平膜・セラミック膜・外圧型中空糸膜を吸気通過した液体は、ＢＯＤ ５ｍｇ/ｌ以下の膜濾過処理液体とされたのち、殺菌処理装置５７を経由して処 理済水貯溜槽１０に送られる。

【００１２】 図３は加圧濾過型膜分離汚水処理装置５０の一例の概略説明図で、浸漬型平膜 ・セラミック膜・外圧型中空糸膜６０が配置され、曝気槽５４の液面より、殺菌 処理装置５７の液面が水頭圧Ｈだけ低くなっている。

【００１３】 本装置の水は手洗い用には使用しない。

【００１４】

【考案の効果】 この考案によれば、水洗便器４０には透明無着色水が流れ込 むので、衛生度が向上する。また、上水道の水源よりも上流側の地域では、水洗 トイレの排水を汚水処理装置でしても、下水に排出することが出来ないが、この 考案の水洗トイレ設備ならば、使用可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一例の概略説明図である。

【図２】吸引濾過型膜分離汚水処理装置の一例の概略説
明図である。

【図３】加圧濾過型膜分離汚水処理装置の一例の概略説
明図である。

【符号の説明】

９ 液面 ９ａ 処理済水貯溜槽 １０ 処理済水貯溜槽 １１ 注入口 １２ 検視筒 ２０ 吸込管 ３０ 活性炭濾過装置 ３５ 加圧吸水ポンプ ３６ 弁 ３７ 運搬用タンク ４０ 水洗便器 ４１ 水取入口 ４２ コック ４９ 汚水管 ５０ 膜分離汚水処理装置 ５１ 汚水管 ５２ スクリーン槽 ５３ 汚水貯溜槽 ５４ 曝気槽 ５５ ブロワー ５６ ポンプ ５７ 殺菌処理装置 ５９ ポンプ ６０ 浸漬型平膜・セラミック膜・外圧型中空糸膜 Ｈ 最高水位 Ｌ 最低水位 Ｙ 所定水位

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 水洗便器（４０）の排出液体を処理する
   膜分離汚水処理装置（５０）を水洗便器（４０）の近く
   に配置し、該膜分離汚水処理装置（５０）を通過した液
   体を溜める処理済水貯溜槽（１０）を設け、処理済水貯
   溜槽（１０）の中の液体（９ａ）を吸込む吸込管（２
   ０）を活性炭濾過装置（３０）及び加圧給水ポンプ（３
   ５）を介して水洗便器（４０）の水取入口（４１）に接
   続し、且つ処理済水貯溜槽（１０）中の液面（９）が最
   高水位（Ｈ）より高くなったときは、最高水位（Ｈ）及
   び最低水位（Ｌ）の範囲内における任意水位（Ｙ）まで
   排液し、また液面（９）が最低水位（Ｌ）より低くなっ
   たときには、最高水位（Ｈ）及び最低水位（Ｌ）の範囲
   内における任意水位（Ｙ）まで水を補給する水位調整手
   段を設けたことを特徴とする循環型水洗トイレ設備。