JP3043144U - リストピンクッション - Google Patents

リストピンクッション

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JP3043144U
JP3043144U JP1997003637U JP363797U JP3043144U JP 3043144 U JP3043144 U JP 3043144U JP 1997003637 U JP1997003637 U JP 1997003637U JP 363797 U JP363797 U JP 363797U JP 3043144 U JP3043144 U JP 3043144U
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Inventor
順一 桑原
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クロバー株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】リストピンクッションの不使用時にリストピン
クッション全体が大きく嵩張ることを極力解消して、保
管や収納などに際しての利便性を高め、使用時には面倒
な手間を要することなく、使用者の腕への装着作業が簡
易かつ適切に行えるようにする。 【解決手段】ピンクッション本体部1と、このピンクッ
ション本体部1を支持するバンド部材2と、を具備する
リストピンクッションAであって、バンド部材2は、全
体が略真直な平板状に伸びた第1の形態と、長手方向両
端部が互いに接近して全体が略リング状に湾曲した第2
の形態とに変形し、かつそれらの形態を保持可能であ
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】
本願考案は、洋裁や和裁などの裁縫作業時において、裁縫作業者の片腕(主に 手首部分)にピンクッションを装着できるように構成されたリストピンクッショ ンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のリストピンクッションの具体例としては、図10および図11 に示すリストピンクッションBa,Bbがある。すなわち、図10に示すリスト ピンクッションBaは、ピンクッション本体部1eの底部にリング状の伸縮可能 なゴムバンド90を取付けたものである。一方、図11に示すリストピンクッシ ョンBbは、ピンクッション本体部1eを一部切り欠きリング状に形成された合 成樹脂製のバンド91の上部に支持させたものである。このような構成のリスト ピンクッションBa,Bbにおいては、ゴムバンド90または合成樹脂製のバン ド91を利用して、いずれもピンクッション本体部1eを裁縫作業者の腕に装着 することができ、多数本の裁縫針を取扱う際に便利となる。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のリストピンクッションBa,Bbにおいては、次の ような不具合を生じていた。
【0004】 すなわち、図10に示すリストピンクッションBaは、その不使用時にゴムバ ンド90が大きく嵩張ることがなく、全体のサイズをコンパクトにできる利点を 有するものの、このリストピンクッションBaを使用者の腕に装着するときには 、収縮状態にあるゴムバンド90をその収縮力に抗して大きく広げる必要がある 。したがって、上記リストピンクッションBaにおいては、使用者が腕に装着す る際の手間が比較的面倒となっており、この点において未だ改善すべき余地があ った。また、ゴムバンド90は、ゴムの劣化に原因して比較的短期間で伸びてし まい、その使用寿命が短いという不具合もあった。
【0005】 一方、図11に示すリストピンクッションBbは、そのバンド91が一部切り 欠きリング状に成形されているために、このバンド91に使用者が手を挿通して 腕に装着する作業を比較的容易に行うことが可能である。また、ゴムバンド90 を用いた上記前者のものよりは、その使用寿命を長くすることも可能である。と ころが、このリストピンクッションBbでは、バンド91が常に一部切り欠きリ ング状の一定形態を有しており、その厚み方向の寸法Lは大きい。したがって、 このリストピンクッションBbは、その全体のサイズ、とくに厚み方向のサイズ が大きくなり、不使用時における収納や保管に際して不便となっていた。また、 このような不使用時におけるリストピンクッションBbの嵩張りは、このリスト ピンクッションBbをその製造メーカーや販売会社などが市場に流通させる場合 の流通コストの高コスト化をも招来していた。
【0006】 本願考案は、このような事情にもとで考え出されたものであって、リストピン クッションの不使用時にリストピンクッション全体が大きく嵩張ることを極力解 消して、保管や収納などに際しての利便性を高めるとともに、使用時には面倒な 手間を要することなく、使用者の腕への装着作業が簡易かつ適切に行えるように することをその課題としている。
【0007】
【考案の開示】
上記の課題を解決するため、本願考案では、次の技術的手段を講じている。
【0008】 本願考案は、ピンクッション本体部と、このピンクッション本体部を支持する バンド部材と、を具備するリストピンクッションであって、上記バンド部材は、 全体が略真直な平板状に伸びた第1の形態と、長手方向両端部が互いに接近して 全体が略リング状に湾曲した第2の形態とに変形し、かつそれらの形態を保持可 能であることを特徴としている(請求項1)。
【0009】 なお、本願考案でいう略真直な平板状に伸びた第1の形態とは、バンド部材の 表裏両面がともに完全な平面状となるようにバンド部材が完全な平板状に伸びて いる場合に限らない。後述する本願考案の好ましい実施の形態から理解されるよ うに、本願考案でいう第1の形態には、たとえばバンド部材がその短手方向に若 干湾曲したかたちに伸びているような形態も含まれる。
【0010】 本願考案においては、リストピンクッションの不使用時には、バンド部材の全 体を略真直な平板状に伸びた第1の形態に保持させておくことができる。バンド 部材をこのような形態にしておけば、バンド部材の厚み方向の寸法が大きく嵩張 ることを回避できる。なお、バンド部材の長手方向の寸法は多少大きくなるが、 このバンド部材は偏平な平板状であるから、収納に際して大きな空間スペースを 占めることはない。リストピンクッションをたとえば裁縫箱の内部へ収納するよ うな場合には、リストピンクッションの長手方向の嵩張りよりも厚み方向の嵩張 りの方が収納に際しての支障となる場合が多いのが実情である。したがって、本 願考案では、不使用時におけるリストピンクッション全体の厚み方向のサイズを コンパクトにすることによって、保管や収納に便利なものとすることができる。 また、不使用時におけるサイズの小型化が図れることにより、その物流コストを 低減化することもできる。
【0011】 さらに、本願考案において、リストピンクッションを使用するときには、上記 バンド部材を、その長手方向両端部が互いに接近して全体が略リング状に湾曲し た第2の形態とし、その形態を保持させておくことができる。このような形態に すれば、略リング状に湾曲したバンド部材によって使用者の腕を包囲することが でき、使用者の腕へのリストピンクッションの装着が確実かつ適切に行える。上 記バンド部材はその長手方向両端部が互いに接近するように湾曲するものである から、従来のゴムバンドを備えたリストピンクッションとは異なり、ゴムバンド を押し広げるといった煩雑な手間が不要となり、たとえば略真直な平板状のバン ド部材を使用者の腕に当てがってからこのバンド部材を湾曲させるといった非常 に簡単な作業によってリストピンクッションを使用者の腕に装着することが可能 となる。したがって、リストピンクッションを腕に装着する作業も容易化される 。
【0012】 このように、本願考案は、不使用時におけるリストピンクッションの嵩張り防 止と、リストピンクッションを使用者の腕に装着する作業の容易化とが同時に達 成できるものであり、従来のものと比較して、その使い勝手を著しく良好にでき る。また、ゴムバンドを用いる必要はないために、その使用寿命も長いものにす ることができる。
【0013】 本願考案の好ましい実施の形態では、上記バンド部材は、帯状に形成された可 撓板を具備して構成されており、かつこの可撓板は、その長手方向両端部を互い に接近させて全体を略リング状とするようにこの可撓板をその長手方向に湾曲さ せる第1のバネ性を有するとともに、この可撓板が略真直な平板状に伸ばされた ときには上記第1のバネ性が抑えられてこの可撓板の伸びた形状が保持されるよ うに、この可撓板が長手方向に湾曲したときに外面となる片面を凹面状に窪ませ る状態にこの可撓板を短手方向に湾曲させる第2のバネ性を有している構成とす ることができる(請求項2)。
【0014】 このような構成によれば、バンド部材を構成する可撓板の第1のバネ性を発揮 させることによって、この可撓板をその長手方向両端部が互いに接近して全体が 略リング状に湾曲した形態、すなわちバンド部材を使用者の腕に巻き付け可能な 第2の形態とすることができる。一方、上記可撓板を略真直な平板状に伸ばした ときには、この可撓板の第2のバネ性を発揮させることによって、上記可撓板の 所定の片面が凹面状に窪むようにこの可撓板を短手方向に湾曲させることができ る。そして、上記可撓板をそのような形態にすることにより、上記可撓板の第1 のバネ性を抑えつつ、上記可撓板が略真直な平板状に伸びた形状に保持させるこ とができ、バンド部材を第1の形態とすることができる。このように、結局、上 記構成によれば、可撓板に備えられた第1のバネ性と第2のバネ性とを利用して 、バンド部材を所定の第1の形態と第2の形態とに変形させるとともに、それら の形態を保持することができる。その結果、上記バンド部材の所定の形態を保持 させるための手段として、特別な部材を追加して設けるといった必要はなく、バ ンド部材の構成を簡易にし、その製造コストを安価にすることができる。また、 上記バンド部材は、可撓板の適当な箇所を指で押圧するなどして、上記第1の形 態と第2の形態とに簡単に切り換えることが可能となり、その取扱いを一層容易 なものにすることができる。
【0015】 本願考案の他の好ましい実施の形態では、上記可撓板は、薄肉のバネ鋼板であ るとともに、この可撓板の外表面は、可撓性を有する保護用シート材によって覆 われている構成とすることができる(請求項3)。
【0016】 このような構成によれば、可撓板が薄肉のバネ鋼板であるために、この可撓板 に優れたバネ性を発揮させることができ、バンド部材を所定の第1の形態と第2 の形態とに確実かつ適切に切り換えることができる。また、バネ鋼板は、多数回 にわたって繰り返される変形動作に対する耐久性に富み、その使用寿命も長いも のとすることができる。さらに、上記構成によれば、バネ鋼板の外表面が可撓性 を有する保護用シート材によって覆われていることにより、バネ鋼板が使用者の 腕などに直接接触することを防止でき、肌が金属に接触するときの不快な接触感 を無くすことができる。さらに、バネ鋼板が外部から直接見えず、バンド部材の 見栄えを良好にすることもできる。
【0017】 本願考案の他の好ましい実施の形態では、上記ピンクッション本体部とバンド 部材とは、互いに着脱可能である構成とすることができる(請求項4)。
【0018】 このような構成によれば、リストピンクッションの不使用時に、ピンクッショ ン本体部とバンド部材とを互いに分離させることによって、このリストピンクッ ションの各部がより嵩張らないようにすることができる。したがって、リストピ ンクッションの収納や保管などに際して一層便利なものとすることができる。
【0019】 本願考案の他の好ましい実施の形態では、上記バンド部材を上記第2の形態に 変形させた場合において、このバンド部材が上記ピンクッション本体部の底面部 の下方へ突出して湾曲した第1の取付姿勢と、このバンド部材が上記ピンクッシ ョン本体部を囲むように上記ピンクッション本体部の底面部よりも上方へ突出し て湾曲した第2の取付姿勢とのいずれかの取付姿勢に変更自在とした構成とする ことができる(請求項5)。
【0020】 このような構成によれば、ピンクッション本体部に対するバンド部材の取付姿 勢を上記第1の取付姿勢に設定したときには、このバンド部材を利用してリスト ピンクッションを使用者の腕に適切に装着することができることは勿論のこと、 上記バンド部材の取付姿勢を上記第2の取付姿勢に設定すると、リストピンクッ ションの不使用時においてリストピンクッション全体の小型化を一層徹底して図 ることができることとなる。すなわち、上記バンド部材を第2の取付姿勢に設定 すると、このバンド部材が湾曲する分だけ、このバンド部材の長手方向のサイズ を実質的に小さくすることが可能となる。また、上記バンド部材は、ピンクッシ ョン本体部を囲むようにこのピンクッション本体部の底面部からその上方へ湾曲 する形状となるから、リストピンクッション全体の厚み方向のサイズは、ピンク ッション本体部の厚み方向のサイズとさほど大差のない寸法にすることができ、 全体の厚みが大きく嵩張ることも極力回避することができることとなる。したが って、リストピンクッションの不使用時において、バンド部材がその長手方向に 大きく嵩張ることも回避できることとなって、リストピンクッションのコンパク ト化をより一層徹底して図ることができる。その結果、リストピンクッションの 保管収納に際しての利便性をより高め、また物流コストの一層の低減化が図れる という利点が得られる。
【0021】 本願考案の他の好ましい実施の形態では、上記ピンクッション本体部の底面部 には布片が取付けられ、この布片と上記ピンクッション本体部の底面部との間に は上記バンド部材が挿通可能な空隙部が設けられており、上記空隙部に上記バン ド部材が挿通することによってこのバンド部材に上記ピンクッション本体部が支 持されるようにした構成とすることができる(請求項6)。
【0022】 このような構成によれば、ピンクッション本体部の底面部とこの底面部に取付 けられた布片との間の空隙部に、バンド部材を挿通することにより、ピンクッシ ョン本体部をバンド部材に支持させることができる。一方、上記バンド部材とピ ンクッション本体部とを分離するときには、上記バンド部材を上記空隙部から抜 き外すだけでよい。したがって、ピンクッション本体部とバンド部材との組み付 け作業、およびその分離作業が非常に簡易に行える。また、上記空隙部にバンド 部材を挿通するときには、ピンクッション本体部の底面部に対して上記バンド部 材の表裏両面のいずれの面を対向させるかによって、ピンクッション本体部の下 方へバンド部材が突出して湾曲する状態(上記第1の取付姿勢)と、ピンクッシ ョン本体部の上方へバンド部材が突出して湾曲する状態(上記第2の取付姿勢) とに変更設定することも容易に行えることとなり、一層便利となる。さらに、上 記空隙部を設けるための布片は、ピンクッション本体部の底面部に嵩張らない状 態に取付けることができ、リストピンクッションの大型化を招いたり、あるいは その使い勝手が損なわれるといった不具合もない。
【0023】
【考案の実施の形態】
以下、本願考案の好ましい実施の形態について、図面を参照しつつ具体的に説 明する。
【0024】 図1は、本願考案に係るリストピンクッションAの一例を示す斜視図である。 図2は、図1の矢視II側面図である。図3は、図1に示すリストピンクッション Aの分解斜視図である。
【0025】 このリストピンクッションAは、ピンクッション本体部1と、バンド部材2と を具備して構成されている。本実施形態では、これらピンクッション本体部1と バンド部材2とは、互いに着脱可能に構成されている。
【0026】 上記ピンクッション本体部1は、縫い針や待ち針などの各種の裁縫針を突き刺 して保持するためのものであり、このピンクッション本体部1としては種々の構 成のものを適用することができる。このピンクッション本体部1の一例としては 、たとえばフェルトなどのクッション材を布地で覆うことによって、全体を半球 状に形成したものが用いられる。
【0027】 図4は、上記ピンクッション本体部1の底面部10を上方に配置した状態の斜 視図である。同図によく表れているように、上記底面部10には帯状の布片12 が取付けられている。この布片12の取付け手段としては、たとえば縫い糸を用 いてピンクッション本体部1に縫着する手段が適用される。また、上記布片12 としては、たとえばゴムバンドのように伸縮性を備えたものを適用してもよいが 、非伸縮性のものでもむろんかまわない。上記底面部10と上記布片12との間 には、空隙部11が形成されている。この空隙部11は、後述するように、バン ド部材2を挿通するためのものであり、上記布片12をピンクッション本体部1 の底面部10に縫着する2条の糸m,mによってその開口幅Sが規定されている 。この開口幅Sは、上記空隙部11内にバンド部材2を挿通したときに、バンド 部材2に対してピンクッション本体部1が容易に位置ずれを生じないように、バ ンド部材2の幅Saよりも僅かに大きな幅である。
【0028】 図5は、上記バンド部材2の分解斜視図である。上記バンド部材2は、帯状の 可撓板20と、この可撓板20の外表面を覆うための一対のシート材25,25 とを具備して構成されている。上記一対のシート材25,25は、可撓性を有す る薄手の布地あるいは合成樹脂製シートなどによって構成されている。これらの シート材25,25は、上記可撓板20の全体を包み込むように上記可撓板20 の表裏両面のそれぞれに重ね合わされた上で、それらの外周縁部どうしが互いに 縫着または熱溶着されるなどして接合されている。
【0029】 上記可撓板20は、薄肉のバネ鋼板製である。この可撓板20は、図1ないし 図5に示すように、全体が略真直な平板状に伸びた第1の形態と、図7の実線に 示すように、長手方向両端部20a,20aが互いに接近して全体が略リング状 に湾曲した第2の形態とに変形可能であるとともに、それらの形態を保持可能に 構成されたものある。より具体的には、この可撓板20は、図7の符号F1,F 1で示す弾発力を発揮し、この可撓板20の長手方向両端部20a,20aを互 いに接近させるようにこの可撓板20を長手方向に湾曲させる第1のバネ性を有 している。さらに、上記可撓板20は、同図仮想線で示すとおり、この可撓板2 0の片面21aが所定の曲率半径Rの凹面状に窪むように、この可撓板20をそ の短手方向に湾曲させる弾発力F2,F2を発揮する第2のバネ性をも有してい る。凹面状に窪む上記片面21aは、上記可撓板20の表裏両面のうち、この可 撓板20が図7の実線で示すように湾曲したときに外面となる片面である。
【0030】 上記可撓板20は、上記した第1のバネ性と第2のバネ性を有している結果、 次のような変形動作が可能である。すなわち、上記可撓板20を上記弾発力F1 ,F1に抗して略真直な平板状に伸ばしたときには、この可撓板20が第2のバ ネ性によってその短手方向に湾曲することによって、上記第1のバネ性が抑えら れ、略真直な平板状に伸びた形態がそのまま保持される。また、このように可撓 板20が平板状に伸びた形態において、図6の仮想線に示すように、短手方向に 湾曲した可撓板20の一部に力Fを加えて、弾発力F2,F2に抗してこの可撓 板20の短手方向の形状を非湾曲状(真直状)にすると、上記可撓板20は第1 のバネ性を発揮し、図7の実線に示したように、弾発力F1,F1によって全体 が略リング状に湾曲することとなる。この湾曲時においては、上記可撓板20は 、その短手方向に湾曲していない。上記バンド部材2は、上記可撓板20を主要 構成部材としているために、上記可撓板20と同様に、上述した第1の形態と第 2の形態とに変形し、かつそれらの形態を保持可能である。
【0031】 次に、上記リストピンクッションAの使用例ならびに作用について説明する。
【0032】 まず、上記リストピンクッションAの不使用時においては、図1に示したよう に、バンド部材2を略真直な平板状に伸びた第1の形態とする。このようにすれ ば、バンド部材2の長手方向の寸法は比較的大きくなるものの、厚み方向の寸法 を非常に小さくすることができ、リストピンクッションAの全体の厚み寸法が大 きく嵩張ることを回避できる。したがって、たとえば裁縫箱などに上記リストピ ンクッションAを収容する場合に便利となる。また、図3に示すように、ピンク ッション本体部1とバンド部材2とを互いに分離させることもできる。このよう にすれば、ピンクッション本体部1とバンド部材2とをそれらの形状やサイズに 応じて個別に所定の位置へ保管収容することが可能となり、リストピンクッショ ンAの不使用時の取扱いに一層便宜が図れることとなる。上記ピンクッション本 体部1からバンド部材2を分離する作業は、上記バンド部材2を上記ピンクッシ ョン本体部1と布片12との間の空隙部11から抜き取るだけでよい。したがっ て、上記リストピンクッションAの分解作業も容易に行える。むろん、これらを 分解した後に、ピンクッション本体部1とバンド部材2とを互いに組み付ける作 業も、上記空隙部11にバンド部材2を挿通するだけでよく、その作業は容易で ある。
【0033】 さらに、このリストピンクッションAでは、その不使用時において、たとえば 図8に示すように設定することも可能である。すなわち、同図に示す構成では、 上記空隙部11に挿通したバンド部材2を湾曲させているが、その湾曲方向は、 上記バンド部材2がピンクッション本体部1の底面部10からその上方へ突出す る方向となっている。このバンド部材2の取付姿勢は、本願考案でいう第2の取 付姿勢の一例に相当する取付姿勢であり、このような設定は、ピンクッション本 体部1の底面部10に対するバンド部材2の表裏面の向きを、図9において後述 するリストピンクッションAの使用時の向きとは逆向きとすることによって簡単 に行うことが可能である。上記図8に示すようなバンド部材2の取付姿勢にすれ ば、バンド部材2がその長手方向に大きく嵩張ることを防止することができ、リ ストピンクッションA全体の幅方向のサイズLaを小さくすることが可能となる 。また、リストピンクッションA全体の厚み方向のサイズHaは、ピンクッショ ン本体部1の厚み寸法よりも僅かに大きくなるに過ぎず、やはり大きく嵩張るこ とを回避できる。その結果、リストピンクッションAをよりコンパクトにするこ とができる。
【0034】 次いで、上記リストピンクッションAを使用するときには、このリストピンク ッションAを図1に示した形態に設定した後に、図9に示すように、そのリスト ピンクッションAを使用者の腕(手首)の上に置き、その後平板状に伸びた状態 のバンド部材2の一部を上方から押圧すればよい。すると、可撓板20の第1の バネ性が発揮されることとなって、上記バンド部材2がその長手方向に略リング 状に湾曲し、リストピンクッションAを使用者の腕に装着することができる。こ のように、上記リストピンクッションAは、いわゆるワンタッチ作業によって、 使用者の腕に適切に装着でき、その装着作業が非常に容易となる。また、上記バ ンド部材2は、可撓板20の適度な弾発力によって湾曲し、使用者の腕に巻きつ いた状態となるので、リストピンクッションAが使用者の腕に沿って安易に位置 ずれするようなことも解消できる。さらには、バンド部材2は拡縮変形可能であ るから、使用者の腕の太さの大小もさほど問わないものとすることができる。上 記バンド部材2は、その長手方向両端部が互いに接近するように湾曲しているに 過ぎず、いわば一部切り欠きリング状の形態と同様な形態で使用者の腕に巻きつ いているために、上記リストピンクッションAを使用者の腕から外すときには、 上記ピンクッション本体部1を把持してそのまま腕の上方へ引き抜くことも可能 となる。したがって、リストピンクッションAを腕から取り外す作業も甚だ容易 となる。
【0035】 なお、本願考案に係るリストピンクッションの各部の具体的な構成は、上記実 施形態に限定されず、種々に設計変更自在である。たとえばバンド部材について は、バネ鋼板を用いることなく、たとえば可撓性に富む他の材質の帯状部材を用 いて構成してもかまわない。また、上記実施形態では、ピンクッション本体部と バンド部材とを互いに着脱可能に構成しているが、本願考案は、やはりこれに限 定されず、これらピンクッション本体部とバンド部材とを互いに取り外し不能に 連結してもかまわない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願考案に係るリストピンクッションの一例を
示す斜視図である。
【図2】図1の矢視II側面図である。
【図3】図1に示すリストピンクッションの分解斜視図
である。
【図4】図1に示すピンクッション本体部を底面部側か
ら見た斜視図である。
【図5】図1に示すリストピンクッションのバンド部材
の分解斜視図である。
【図6】バンド部材を構成する可撓板を変形させる状態
を示す説明図である。
【図7】バンド部材を構成する可撓板を変形させる状態
を示す斜視図である。
【図8】図1に示すリストピンクッションの不使用時の
形態の他の例を示す側面図である。
【図9】図1に示すリストピンクッションの使用状態を
示す斜視図である。
【図10】従来のリストピンクッションの一例を示す斜
視図である。
【図11】従来のリストピンクッションの他の例を示す
正面図である。
【符号の説明】
A リストピンクッション 1 ピンクッション本体部 2 バンド部材 10 底面部(ピンクッション本体部の) 11 空隙部 12 布片 20 可撓板 20a 両端部(可撓板の) 21a 片面(可撓板の)

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピンクッション本体部と、このピンクッ
    ション本体部を支持するバンド部材と、を具備するリス
    トピンクッションであって、 上記バンド部材は、全体が略真直な平板状に伸びた第1
    の形態と、長手方向両端部が互いに接近して全体が略リ
    ング状に湾曲した第2の形態とに変形し、かつそれらの
    形態を保持可能であることを特徴とする、リストピンク
    ッション。
  2. 【請求項2】 上記バンド部材は、帯状に形成された可
    撓板を具備して構成されており、かつこの可撓板は、そ
    の長手方向両端部を互いに接近させて全体を略リング状
    とするようにこの可撓板をその長手方向に湾曲させる第
    1のバネ性を有するとともに、この可撓板が略真直な平
    板状に伸ばされたときには上記第1のバネ性が抑えられ
    てこの可撓板の伸びた形状が保持されるように、この可
    撓板が長手方向に湾曲したときに外面となる片面を凹面
    状に窪ませる状態にこの可撓板を短手方向に湾曲させる
    第2のバネ性を有している、請求項1に記載のリストピ
    ンクッション。
  3. 【請求項3】 上記可撓板は、薄肉のバネ鋼板であると
    ともに、この可撓板の外表面は、可撓性を有する保護用
    シート材によって覆われている、請求項2に記載のリス
    トピンクッション。
  4. 【請求項4】 上記ピンクッション本体部とバンド部材
    とは、互いに着脱可能である、請求項1ないし3のいず
    れかに記載のリストピンクッション。
  5. 【請求項5】 上記バンド部材を上記第2の形態に変形
    させた場合において、このバンド部材が上記ピンクッシ
    ョン本体部の底面部の下方へ突出して湾曲した第1の取
    付姿勢と、このバンド部材が上記ピンクッション本体部
    を囲むように上記ピンクッション本体部の底面部よりも
    上方へ突出して湾曲した第2の取付姿勢とのいずれかの
    取付姿勢に変更自在に構成されている、請求項4に記載
    のリストピンクッション。
  6. 【請求項6】 上記ピンクッション本体部の底面部には
    布片が取付けられ、この布片と上記ピンクッション本体
    部の底面部との間には上記バンド部材が挿通可能な空隙
    部が設けられており、上記空隙部に上記バンド部材が挿
    通することによってこのバンド部材に上記ピンクッショ
    ン本体部が支持されるように構成されている、請求項4
    に記載のリストピンクッション。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014051762A (ja) * 2012-09-07 2014-03-20 Clover Mfg Co Ltd リスト装着式針保持具
JP2022186578A (ja) * 2021-06-04 2022-12-15 ビーアンドエル バイオテック インコーポレイティッド エンドファイル据え置き用ホルダー

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