JP3042964B2 - 超音波ドプラ診断装置 - Google Patents
超音波ドプラ診断装置Info
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Description
置、特に受信信号に含まれるクラッタ信号の除去に関す
る。
波数に基づき血流等の生体内運動体の運動情報(速度
等)を画像表示する装置である。例えば、心臓のドプラ
画像を形成する場合、本来観察したい血流のほかに、動
きのある心臓壁等の目障りなクラッタが表示されてしま
う。心臓壁等の低速運動体からの不要反射波は、血流に
比べ非常に強く、このため受信信号中でクラッタ信号の
レベルは大きい。
は、いわゆるウォールフィルタと呼ばれるクラッタ除去
フィルタが設けられている。このウォールフィルタは、
ローカットフィルタであり、低速運動体のドプラ成分を
低減するものである。ここで図4には、ウォールフィル
タの遮断特性が示されている。
い周波数のクラッタaが入力した場合、ウォールフィル
タによってクラッタのレベルはa´のように低減され
る。
クラッタが入力した場合、ウォールフィルタでは低減で
きず、そのまま通過してしまう。そして、これが画像の
劣化を引き起こす。
ラッタ信号及び血流信号のドプラ周波数に応じて選択で
きるが、カットオフ周波数を上げすぎると、血流信号が
損なわれる。また、血流信号への影響をできる限り少な
くするにはフィルタ特性を急峻にする必要があるが、超
音波ドプラ診断装置のような場合には、処理時間の制約
からそれには限界がある。
去を行うことを目的とする。
適切なクラッタ除去を行うことを目的とする。
に、請求項1記載の発明は、生体内運動体からの受信信
号からドプラ偏移周波数を演算するドプラ演算部と、前
記ドプラ演算部への入力前に分岐取り出しされた受信信
号に含まれるクラッタ信号のドプラ偏移周波数であるク
ラッタ周波数を演算するクラッタ周波数演算部と、ドプ
ラ偏移周波数軸上に前記クラッタ周波数に応じてクラッ
タ判別範囲を適応的に設定し、前記受信信号のドプラ偏
移周波数が前記クラッタ判別範囲に入る場合に、クラッ
タ信号の存在を判別するクラッタ判別部と、前記クラッ
タ信号の存在が判別された場合に、前記ドプラ演算部出
力に対してクラッタ信号の除去を行うクラッタ除去部
と、を含み、前記ドプラ演算部に対し、前記クラッタ周
波数演算部及び前記クラッタ判別部が並列に設けられた
ことを特徴とする。
の受信信号からドプラ偏移周波数を演算するドプラ演算
部と、前記ドプラ演算部への入力前に分岐取り出しされ
た受信信号に含まれるクラッタ信号のドプラ偏移周波数
であるクラッタ周波数を演算するクラッタ周波数演算部
と、前記受信信号のドプラ偏移成分のパワーを演算する
パワー演算部と、ドプラ偏移周波数軸とパワー軸とで構
成される二次元空間内に、前記クラッタ周波数に応じて
クラッタ判別範囲を適応的に設定し、前記受信信号のド
プラ偏移周波数及び前記パワーによる空間座標が前記ク
ラッタ判別範囲内に入る場合に、クラッタ信号の存在を
判別するクラッタ判別部と、前記クラッタ信号の存在が
判別された場合に、前記ドプラ演算部出力に対してクラ
ッタ信号の除去を行うクラッタ除去部と、を含み、前記
ドプラ演算部に対し、前記クラッタ周波数演算部、前記
パワー演算部及び前記クラッタ判別部が並列に設けられ
たことを特徴とする。
クラッタ信号の分散を演算するクラッタ分散演算器を含
み、前記クラッタ判別範囲は、更に前記分散に対して適
応的に設定され、前記ドプラ演算部に対し、前記クラッ
タ分散演算器も並列に設けられたことを特徴とする。ま
た、請求項4及び請求項5の発明は、低域通過フィルタ
を通過する前の受信信号からクラッタ周波数を演算する
ことを特徴とする。
タ周波数(例えば、クラッタスペクトルの平均周波数)
が演算され、そのクラッタ周波数に応じてクラッタ判別
範囲が設定される。そして、そのクラッタ判別範囲内
に、受信信号のドプラ偏移周波数が入った場合、クラッ
タの存在が判別され、ドプラ演算部出力に対してクラッ
タ除去処理が実行される。
周波数上に設定できるほか、ドプラ偏移周波数軸とパワ
ー軸とで構成される二次元空間内に設定できる。二次元
空間内に設定すれば、ドプラ偏移成分のパワーを考慮し
て、より精度良く判別を行うことができる。更に、分散
に応じてクラッタ判別範囲を変化させて最適なクラッタ
除去処理を実現できる。
て説明する。
装置の好適な実施例が示されており、図1はその全体構
成図である。図1において、送受信器12の駆動の下、
超音波探触子10によって生体14に対して超音波パル
スが放射され、生体内の各運動反射体にてドプラシフト
を受けた反射波が超音波探触子10にて受波される。こ
れにより得られる受信信号は、送受信器12を介して直
交検波部16に送られる。直交検波部16は、参照信号
を用いて受信信号に対して直交検波を行い、直交検波後
の信号100を出力する。
ラッタ周波数演算部20に送られている。つまり、ドプ
ラ演算部18の手前から分岐取り出しされた信号がクラ
ッタ周波数演算部20に入力されている。
は、まずクラッタ信号を除去するウォールフィルタ22
に入力され、ここで図4に示した遮断特性に従いクラッ
タ信号が低減される。そして、その出力信号は周知の自
己相関器24に入力され、自己相関演算が実行され、自
己相関信号102が得られる。
2の実数部と虚数部の逆正接演算によって速度を求める
ものであり、ドプラ偏移周波数fdを表すドプラ演算部
出力信号104が出力されている。そして、この信号1
04はクラッタ除去回路28を介して表示器30に送ら
れており、この表示器30には二次元ドプラ画像が表示
される。
器32は、自己相関器24の出力信号102に基づいて
受信信号中のドプラ偏移成分のパワーを演算するもので
あり、演算されたパワー|R(T)|が出力されてい
る。
直交検波部16の出力信号100は、自己相関器34に
入力され、自己相関演算が実行されている。この自己相
関器34は、上述した自己相関器24と同一の構成を有
するものであるが、その前段にウォールフィルタ22が
設けられていないので、自己相関器34の出力はほぼク
ラッタ信号に対する自己相関演算結果を示すことにな
る。すなわち、血流信号に対してクラッタ信号は数十倍
〜数百倍程度大きく、ウォールフィルタ22を介さずに
自己相関演算を行えば、血流信号の寄与分を事実上無視
できる。
演算器36に入力され、ここでクラッタ周波数fcが演
算されている。なお、この速度演算器36は、ドプラ演
算部18に設けられた速度演算器26と同一の構成を有
する。
散演算器38は、直交検波部16の出力信号100及び
自己相関器34の出力106に基づいて、クラッタ信号
の分散σc 2を演算するものである。
周波数fdを表すドプラ演算部出力信号104とパワー
|R(T)|を示す信号とが出力され、クラッタ周波数
演算部20からクラッタ周波数fcを表す信号と分散σ
c 2を示す信号とが出力される。
0に入力されている。
れている。すなわち、横軸がドプラ偏移周波数fdであ
り縦軸がパワー|R(T)|である。
される例において、クラッタ周波数fcを中心としてド
プラ偏移周波数軸方向に一定の幅をもって設定されてお
り、本実施例においてその幅は分散σc 2により設定さ
れる。
タ周波数fcを中心として分散σ2に基づいてクラッタ
判別領域200を設定する。ここで、勿論クラッタ周波
数fcが変動すればそれに追従してこのクラッタ判別領
域200も左右にシフトする。これは、その幅について
も同様であり分散σ2によりその幅は適応的に可変す
る。
R(T)|とで特定される座標上の点が、このクラッタ
判別領域200内に入った場合に、クラッタ判別器40
はクラッタ信号の存在を判別する。そして、除去制御信
号108を出力する。
に、クラッタ判別範囲200はパワー|R(T)|が一
定値k以上に設定されているが、これは図4に示したよ
うにクラッタ信号のレベルが大きいことに基づく。すな
わち、血流信号のみを通過させて、クラッタ信号に対し
て除去を行うために、このようなオフセットが設定され
ている。勿論、後に示すように他の形状を採用すること
も可能である。
は、除去制御信号108が入力された場合、ドプラ出力
をゼロにし、除去制御信号108が入力されない場合の
みドプラ演算部出力信号104を表示器30へ通過させ
る。従って、二次元ドプラ画像内において、クラッタの
存在している画素に対しては表示が行われないことにな
り、クラッタによる画像の劣化が防止される。勿論、こ
のような抜けの生じた画素に対しては補間処理などを行
うことも可能である。いずれにしてもこのクラッタ除去
回路28によって、判別されたクラッタ信号に対する除
去処理が行われる。
されている。(a)に示す例では、クラッタ判別範囲2
02が逆三角形型に設定されている。そして、その幅が
分散σc 2により設定されている。(b)に示すクラッ
タ判別範囲は逆ガウシアン型であり、その幅が分散σc
2により設定されている。
が大きいため、このような形状に設定すれば、血流信号
を除去することなくクラッタ除去処理が実現できる。勿
論、このクラッタ除去範囲の設定に当たってはウォール
フィルタ22の遮断特性を考慮して定めるのが望まし
い。
で十分に遮断できないようなクラッタ信号が生じた場合
でも、クラッタ信号の平均周波数を中心として極めて限
定された周波数範囲内に対して減衰処理を実行して漏れ
出たクラッタ信号を完全に除去することが可能となる。
この場合、クラッタ信号と血流信号とが重なる範囲にお
いては血流信号についても除去されてしまうが、二次元
ドプラ画像全体としては目障りなクラッタを排除できる
という効果があり、その結果、全体としてきわめて良好
なドプラ画像を形成できる。
ワー軸とで構成される二次元座標空間内にクラッタ判別
範囲を設定したが、これには限られずドプラ周波数軸上
のみにすなわち一次元的にクラッタ判別範囲を設定する
ことも可能である。この場合、きわめて急峻な特性を有
する特定周波数内のみをカットするフィルタにより得ら
れる効果と同等の効果が得られる。
タ周波数演算部20においてそれぞれ別個に自己相関器
と速度演算器とを設けたが、時分割方式を採用すること
によって、一方を省略することも可能である。また、必
要に応じて他のパラメータに基づいて適応的にクラッタ
判別範囲を可変させることもできる。
ウォールフィルタを通過してしまったクラッタ信号を効
果的に除去することができ、またそのクラッタの性質に
応じた適切なクラッタ除去を行うことができるという効
果がある。
を示すブロック図である。
る。
の関係を示す図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 生体内運動体からの受信信号からドプラ
偏移周波数を演算するドプラ演算部と、 前記ドプラ演算部への入力前に分岐取り出しされた受信
信号に含まれるクラッタ信号のドプラ偏移周波数である
クラッタ周波数を演算するクラッタ周波数演算部と、 ドプラ偏移周波数軸上に前記クラッタ周波数に応じてク
ラッタ判別範囲を適応的に設定し、前記受信信号のドプ
ラ偏移周波数が前記クラッタ判別範囲に入る場合に、ク
ラッタ信号の存在を判別するクラッタ判別部と、 前記クラッタ信号の存在が判別された場合に、前記ドプ
ラ演算部出力に対してクラッタ信号の除去を行うクラッ
タ除去部と、 を含み、 前記ドプラ演算部に対し、前記クラッタ周波数演算部及
び前記クラッタ判別部が並列に設けられた ことを特徴と
する超音波ドプラ診断装置。 - 【請求項2】 生体内運動体からの受信信号からドプラ
偏移周波数を演算するドプラ演算部と、 前記ドプラ演算部への入力前に分岐取り出しされた受信
信号に含まれるクラッタ信号のドプラ偏移周波数である
クラッタ周波数を演算するクラッタ周波数演算部と、 前記受信信号のドプラ偏移成分のパワーを演算するパワ
ー演算部と、 ドプラ偏移周波数軸とパワー軸とで構成される二次元空
間内に、前記クラッタ周波数に応じてクラッタ判別範囲
を適応的に設定し、前記受信信号のドプラ偏移周波数及
び前記パワーによる空間座標が前記クラッタ判別範囲内
に入る場合に、 クラッタ信号の存在を判別するクラッタ判別部と、 前記クラッタ信号の存在が判別された場合に、前記ドプ
ラ演算部出力に対してクラッタ信号の除去を行うクラッ
タ除去部と、 を含み、 前記ドプラ演算部に対し、前記クラッタ周波数演算部、
前記パワー演算部及び前記クラッタ判別部が並列に設け
られた ことを特徴とする超音波ドプラ診断装置。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の装置において、 前記受信信号中のクラッタ信号の分散を演算するクラッ
タ分散演算器を含み、 前記クラッタ判別範囲は、更に前記分散に対して適応的
に設定され、 前記ドプラ演算部に対し、前記クラッタ分散演算器も並
列に設けられた ことを特徴とする超音波ドプラ診断装
置。 - 【請求項4】 生体内運動体からの受信信号に対して低
域成分を低減するフィルタと、 前記フィルタを通過したフィルタ通過後受信信号からド
プラ偏移周波数を演算するドプラ演算部と、 前記フィルタを通過する前のフィルタ通過前受信信号に
含まれるクラッタ信号のドプラ偏移周波数であるクラッ
タ周波数を演算するクラッタ周波数演算部と、 ドプラ偏移周波数軸上に前記クラッタ周波数に応じてク
ラッタ判別範囲を適応的に設定し、前記フィルタ通過後
受信信号のドプラ偏移周波数が前記クラッタ判別範囲に
入る場合に、クラッタ信号の存在を判別するクラッタ判
別部と、 前記クラッタ信号の存在が判別された場合に、前記ドプ
ラ演算部出力に対してクラッタ信号の除去を行うクラッ
タ除去部と、 を含み、 前記ドプラ演算部に対し、前記クラッタ周波数演算部及
び前記クラッタ判別部が並列に設けられた ことを特徴と
する超音波ドプラ診断装置。 - 【請求項5】 生体内運動体からの受信信号に対して低
域成分を低減するフィルタと、 前記フィルタを通過したフィルタ通過後受信信号からド
プラ偏移周波数を演算するドプラ演算部と、 前記フィルタを通過する前のフィルタ通過前受信信号に
含まれるクラッタ信号のドプラ偏移周波数であるクラッ
タ周波数を演算するクラッタ周波数演算部と、 前記フィルタ通過後受信信号のドプラ偏移成分のパワー
を演算するパワー演算部と、 ドプラ偏移周波数軸とパワー軸とで構成される二次元空
間内に、前記クラッタ周波数に応じてクラッタ判別範囲
を適応的に設定し、前記フィルタ通過後受信信号のドプ
ラ偏移周波数及び前記パワーによる空間座標が前記クラ
ッタ判別範囲内に入る場合に、クラッタ信号の存在を判
別するクラッタ判別部と、 前記クラッタ信号の存在が判別された場合に、前記ドプ
ラ演算部出力に対してクラッタ信号の除去を行うクラッ
タ除去部と、 を含み、 前記ドプラ演算部に対し、前記クラッタ周波数演算部、
前記パワー演算部及び前記クラッタ判別部が並列に設け
られた ことを特徴とする超音波ドプラ診断装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6148885A JP3042964B2 (ja) | 1994-06-30 | 1994-06-30 | 超音波ドプラ診断装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6148885A JP3042964B2 (ja) | 1994-06-30 | 1994-06-30 | 超音波ドプラ診断装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0810258A JPH0810258A (ja) | 1996-01-16 |
JP3042964B2 true JP3042964B2 (ja) | 2000-05-22 |
Family
ID=15462887
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6148885A Expired - Fee Related JP3042964B2 (ja) | 1994-06-30 | 1994-06-30 | 超音波ドプラ診断装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3042964B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3887040B2 (ja) * | 1996-09-05 | 2007-02-28 | 株式会社東芝 | 超音波診断装置 |
KR101055581B1 (ko) * | 2008-03-20 | 2011-08-23 | 삼성메디슨 주식회사 | 초음파 시스템 및 클러터 신호 제거용 필터 설정 방법 |
-
1994
- 1994-06-30 JP JP6148885A patent/JP3042964B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0810258A (ja) | 1996-01-16 |
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