JP3041097B2 - 液状重合体組成物 - Google Patents

液状重合体組成物

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JP3041097B2
JP3041097B2 JP3228647A JP22864791A JP3041097B2 JP 3041097 B2 JP3041097 B2 JP 3041097B2 JP 3228647 A JP3228647 A JP 3228647A JP 22864791 A JP22864791 A JP 22864791A JP 3041097 B2 JP3041097 B2 JP 3041097B2
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哲也 古閑
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、作業性に優れ、しかも
圧縮永久歪みが小さく、かつ、耐熱性,耐候性等に優れ
た硬化体を与える液状重合体組成物に関するものであっ
て、注型材,フォーム,保護材,防水材等として有効に
利用することができる。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
水酸基含有ポリブタジエンの水素化物、エステルポリオ
ール及びポリイソシアネート化合物からなる組成物が知
られており(特公昭63−14007号公報)、その優
れた電気特性を生かして、各種分野にて活用されてい
る。しかしながら、この発明で用いる水酸基含有ポリブ
タジエンの水素化物は、室温にて固形状であり、組成物
調製時においては、その融点(約70℃)以上に加熱す
る必要がある。そのため、工業的スケールにて実施する
場合、加熱設備が必要となるなどの制約があり、広く活
用されるに至っていない。さらに、この水酸基含有ポリ
ブタジエンの水素化物から得られる硬化体の圧縮永久歪
みは、そのポリエチレン状の構造のため、劣っているな
どの問題があった。
【0003】そこで本発明者は、上記従来の問題点を解
決すべく鋭意検討を行なった結果、室温において液状で
ある水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物と、
特定のポリオール化合物を併用することにより、圧縮永
久歪みが小さく、かつ、耐熱性,耐候性等に優れた硬化
体を与え、しかも室温において液状であるため、作業性
にも優れた低粘度液状重合体組成物が得られることを見
出し、この知見に基づいて本発明を完成するに到った。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は第1に、
水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物(a)
と、トリメチロールアルカン及び/又はグリセリンが、
炭素数10〜22の脂肪酸とエステル結合をした構造を
有するポリオール化合物(b)とからなる液状重合体組
成物を提供するものである。さらに本発明は第2に、上
記本発明の第1の液状重合体組成物に、ポリイソシアネ
ート化合物(c)を加えてなる重合体組成物を提供する
ものである。
【0005】本発明においては、(a)成分として、水
酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物を用いる。
この水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物は、
水酸基含有液状イソプレン系重合体を、公知の手法を用
いて水素化することにより得ることができる。
【0006】ここで水酸基含有液状イソプレン系重合体
としては、数平均分子量が、通常、500〜2000
0、好ましくは1000〜8000のものであり、水酸
基含有量が0.1〜10meq/g、好ましくは0.3〜7meq/
gのものである。また、構造的には、シス−1,4構造
及びトランス−1,4構造の合計が70%以上を占める
ことが好ましい。なお、水酸基は分子鎖末端、分子鎖内
部のいずれにあっても良いが、特に分子鎖末端にあるも
のが望ましい。また、2種以上の水酸基含有液状イソプ
レン系重合体を使用してもよい。
【0007】このような水酸基含有液状イソプレン系重
合体は、公知の手法により、容易に製造することができ
る。具体的には例えば、イソプレンモノマーを、過酸化
水素、水酸基を有するアゾ化合物(例えば、2,2’−
アゾビス〔2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)
プロピオンアミド〕等)又は水酸基を有するパーオキサ
イド(例えば、シクロヘキサノンパーオキサイド等)を
重合開始剤として、ラジカル重合することにより、水酸
基含有液状イソプレン系重合体が得られる。
【0008】この際の重合開始剤の使用量は、イソプレ
ンモノマー100gに対して、例えば、過酸化水素は1.
0〜50gが適当であり、2,2’−アゾビス〔2−メ
チル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミ
ド〕又はシクロヘキサノンパーオキサイドは5.0〜10
0gが適当である。重合開始剤としては、このうち過酸
化水素を用いるのが好ましい。なお、重合は無溶媒で行
なうことも可能であるが、反応の制御の容易さ等のた
め、溶媒を用いることが好ましい。溶媒としては、エタ
ノール、イソプロパノール、n−ブタノール等が、通常
用いられる。反応温度は80〜150℃、反応時間は0.
5〜15時間が適当である。
【0009】また、ナフタレンジリチウム等の触媒を用
いて、イソプレンモノマーをアニオン重合させて、イソ
プレンリビングポリマーを製造し、さらにモノエポキシ
化合物等を反応させることによっても、水酸基含有液状
イソプレン系重合体を得ることができる。この際の重合
は無溶媒で行なうことも可能であるが、ラジカル重合の
場合と同様の観点から、すなわち反応の制御の容易さ等
のため、溶媒を用いることが好ましい。溶媒としては、
ヘキサン、シクロヘキサン等の飽和炭化水素が通常用い
られる。反応温度は50〜100℃、反応時間は1〜1
0時間が適当である。
【0010】なお、重合時にはイソプレンモノマーに対
し、50mol %以下の割合で、炭素数2〜22の付加重
合性モノマー(例えば、ブテン、ペンテン、スチレン、
α−メチルスチレン、アクリロニトリル、アクリル酸及
びそのエステル、メタクリル酸及びそのエステル、塩化
ビニル、酢酸ビニル、アクリルアミド等)や炭素数4〜
22のジエンモノマー(例えば、ブタジエン、クロロプ
レン、1,3−ペンタジエン、シクロペンタジエン等)
を添加することもできる。
【0011】反応終了後に、溶液を減圧下で蒸留すれ
ば、溶剤,未反応モノマー等が除去され、水酸基含有液
状イソプレン系重合体が得られる。
【0012】本発明においては、このようにして得られ
た水酸基含有液状イソプレン系重合体を更に水素化する
ことにより得られる、水酸基含有液状イソプレン系重合
体の水素化物を、(a)成分として用いる。このような
水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物は、均一
系触媒、不均一系触媒等を用いる公知の手法により、上
記の如く製造した水酸基含有液状イソプレン系重合体
を、水素化することにより得ることができる。
【0013】まず均一系触媒を用いる場合には、ヘキサ
ン,シクロヘキサン等の飽和炭化水素やベンゼン,トル
エン,キシレン等の芳香族炭化水素を溶媒とし、常温〜
150℃の反応温度において、常圧〜50kg/cm2Gの水
素圧下で水素添加反応が行なわれる。均一系触媒として
は、遷移金属ハライドと、アルミニウム、アルカリ土類
金属若しくはアルカリ金属などのアルキル化物との組合
せによるチーグラー触媒等を、ポリマーの2重結合あた
り、0.01〜0.1mol %程度使用すればよい。反応は、
通常、1〜24時間で終了する。
【0014】一方、不均一系触媒等を用いる場合には、
ヘキサン,シクロヘキサン等の飽和炭化水素、ベンゼ
ン,トルエン,キシレン等の芳香族炭化水素、ジエチル
エーテル,テトラヒドロフラン(THF),ジオキサン
等のエーテル類、エタノール,イソプロパノール等のア
ルコール類等、或いはこれらの混合系を溶媒とし、常温
〜200℃の反応温度において、常圧〜100kg/cm2
の水素圧下で水素添加反応が行なわれる。不均一系触媒
としては、ニッケル,コバルト,パラジウム,白金,ロ
ジウム,ルテニウム等の触媒を単独で、或いはシリカ,
ケイソウ土,アルミナ,活性炭等の担体に担持して用い
ればよい。触媒の使用量はポリマー重量に対し、0.05
〜10重量%が適当である。これらの触媒は、2種以上
を混合して用いても良い。なお、反応は通常、1〜48
時間で終了する。
【0015】反応終了後に触媒をろ別して、溶液を減圧
下で蒸留すれば、溶剤が除去され、目的とする水酸基含
有液状イソプレン系重合体の水素化物が得られる。
【0016】このようにして得られる水酸基含有液状イ
ソプレン系重合体の水素化物は、数平均分子量が500
〜20000、好ましくは1000〜8000であり、
水酸基含有量が0.1〜10meq/gであるものが望まし
い。
【0017】本発明において(a)成分として用いる水
酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物の水素化率
は、50%以上であることが好ましく、特に70%以上
であることが好ましい。さらに、2種以上の水酸基含有
液状イソプレン系重合体の水素化物の混合物を用いるこ
ともできる。また、必要に応じて、水酸基含有液状イソ
プレン系重合体の水素化物と、水酸基含有液状イソプレ
ン系重合体とを混合しして用いることもできる。ここで
水素化率、すなわち水素化反応後における重合体中の不
飽和二重結合の水素化の割合は、下式で表わされる。
【0018】
【数1】
【0019】なお、本発明において、水酸基含有液状イ
ソプレン系重合体の水素化物としては、1分子当りの平
均水酸基数が、1.7〜3個であるものを用いること
が、良好な物性の硬化体を得る観点から好ましい。1分
子当たりの平均水酸基数は、次の式で表わされる。
【0020】
【数2】
【0021】次に、本発明においては(b)成分とし
て、トリメチロールアルカン及び/又はグリセリンが、
炭素数10〜22の脂肪酸とエステル結合をした構造を
有するポリオール化合物を用いる。すなわち、本発明に
おいて(b)成分として用いるポリオール化合物は、ト
リメチロールアルカン及び/又はグリセリンと、炭素数
10〜22の脂肪酸とのエステルである。
【0022】ここでトリメチロールアルカンとしては、
トリメチロールプロパン、トリメチロールメタン、トリ
メチロールエタンなどが挙げられる。本発明において
は、このようなトリメチロールアルカンの代わりに、グ
リセリンを使用してもよいし、或いは両者の混合物を使
用してもよい。
【0023】また、脂肪酸としては、炭素数10〜22
のものが用いられる。具体的には、カプリン酸、ラウリ
ン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸など
が挙げられ、これらを単独で、或いは2種以上を混合し
て用いてもよい。
【0024】本発明において(b)成分として用いるポ
リオール化合物は、上記の如き脂肪酸が、前記のトリメ
チロールアルカン及び/又はグリセリンの水酸基の少な
くとも一つとエステル結合した構造をとっている。この
ため、(a)成分として用いる水酸基含有液状イソプレ
ン系重合体の水素化物との相溶性に優れ、かつ、室温で
液状のポリオール化合物となるわけである。さらに、こ
の(b)成分であるポリオール化合物は、得られる硬化
物の耐熱性,耐候性の面から、不飽和結合を含まないも
のであることが好ましい。
【0025】本発明において、これら脂肪酸の炭素数が
10より少ないものであると、(a)成分として用いる
水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物との相溶
性が悪化し、場合によっては層分離を生じるため好まし
くない。一方、これら脂肪酸の炭素数が22より多い場
合には、得られるポリオール化合物はワックス状とな
り、室温で液状とならない。
【0026】本発明において(b)成分として用いるポ
リオール化合物の添加量としては、(a)成分として用
いる水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物の水
酸基と、このポリオール化合物の水酸基とのモル比が、
1/0.5〜1/6の範囲となるように用いることが好
ましい。上記モル比が、1/0.5より下回ると、得ら
れる組成物の粘度があまり低下せず、作業性が悪化する
ため、好ましくない。一方、上記モル比が、1/6より
上回ると、得られる組成物の与える硬化体の圧縮永久歪
みが悪化するため、好ましくない。
【0027】さらに、本発明の主旨を損なわない範囲に
おいて、上記の如き液状のポリオール化合物の他に、低
分子量ポリオールや重合型ポリオール等を添加すること
ができ、必要に応じて、その2種類以上を混合して用い
ることもできる。
【0028】ここで低分子量ポリオールとしては、1級
ポリオール、2級ポリオール、3級ポリオールのいずれ
を用いてもよい。このような低分子量ポリオールとし
て、具体的には例えば、1,2−プロピレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、1,2−ブタンジオー
ル、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオー
ル、1,2−ペンタンジオール、2,3−ペンタンジオ
ール、2,5−ヘキサンジオール、2,4−ヘキサンジ
オール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、シク
ロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、グ
リセリン、N,N−ビス−2−ヒドロキシプロピルアニ
リン、N,N’−ビスヒドロキシイソプロピル−2−メ
チルピペラジン、ビスフェノールAのプロピレンオキサ
イド付加物等の少なくとも1個の二級炭素に結合した水
酸基を含有する低分子量ポリオールを挙げることができ
る。
【0029】また、ポリオールとして、二級炭素に結合
した水酸基を含有しないエチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4
−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6
−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタ
エリスリトール、ジペンタエリスリトールなどを添加す
ることもできる。これらのポリオールの数平均分子量
は、通常、50〜500の範囲のものである。
【0030】さらに、重合型ポリオールとして、具体的
には例えば、ポリエーテルポリオール及びその変性体、
ポリテトラエチレンエーテルグリコール、テトラヒドロ
フラン/アルキレンオキサイド共重合ポリオール、エポ
キシ樹脂変性ポリオール、ポリエステルポリオール(上
記の如き液状のポリオール化合物を除く)、ポリジエン
系ポリオール、部分ケン化エチレン−酢酸ビニル共重合
体等のポリオールを挙げることができる。これら重合型
ポリオールの数平均分子量は、通常、500〜1000
0である。
【0031】なお、ポリオールとしては、これら以外に
も、ヒマシ油、水素化ヒマシ油(カスターワックス)、
ヒマシ油エステル交換物(ヒマシ油と、他のエステル化
合物とのエステル交換反応によって得られる反応生成
物)などのヒマシ油ポリオールも使用することができ
る。
【0032】本発明は第1に、上記の如き水酸基含有液
状イソプレン系重合体の水素化物(a)と、トリメチロ
ールアルカン及び/又はグリセリンが、炭素数10〜2
2の脂肪酸とエステル結合をした構造を有するポリオー
ル化合物(b)とからなる液状重合体組成物を提供する
ものである。このようにして得られる液状重合体組成物
は、40℃における粘度が300ポイズ以下、好ましく
は200ポイズ以下のものであり、作業性に優れたもの
である。
【0033】さらに本発明は第2に、上記本発明の第1
の液状重合体組成物に、ポリイソシアネート化合物
(c)を加えてなる重合体組成物をも提供するものであ
る。このようにして得られる重合体組成物を、硬化処理
することにより、圧縮永久歪みに優れた硬化体を製造す
ることができる。
【0034】本発明の第2において(c)成分として用
いるポリイソシアネート化合物とは、1分子中に2個又
はそれ以上のイソシアネート基を有する有機化合物であ
って、前記(a)成分(水酸基含有液状イソプレン系重
合体の水素化物)及び(b)成分の水酸基に対する反応
性イソシアネート基を有するものである。
【0035】このポリイソシアネート化合物としては、
通常の芳香族、脂肪族及び脂環族のものを挙げることが
できる。具体的には例えば、トリレンジイソシアネート
(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MD
I)、カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシア
ネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、フ
ェニレンジイソシアネート、ナフタリン−1,5−ジイ
ソシアネート、o−トルイジンジイソシアネート、トリ
フェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシア
ネートフェニル)チオホスフェート、イソプロピルベン
ゼン−2,4−ジイソシアネート等の芳香族ポリイソシ
アネートを挙げることができる。
【0036】また、キシリレンジイソシアネート(XD
I)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TM
XDI)等の脂肪族−芳香族ポリイソシアネート(イソ
シアネート基が、脂肪族炭化水素を介して芳香族環と結
合したポリイソシアネート、すなわち分子中に芳香族環
と直接結合したイソシアネート基を有しないポリイソシ
アネート)を挙げることができる。次に、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、ドデカンジイソシアネート、リジ
ンジイソシアネート、リジンエステルトリイソシアネー
ト、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、
1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチル
オクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネ
ート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の
脂肪族ポリイソシアネートを挙げることができる。
【0037】さらに、トランスシクロヘキサン−1,4
−ジイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネ
ート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水素
添加ジフェニルメタンジイソシアネート、水素添加トリ
レンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシア
ネート、水素添加テトラメチルキシリレンジイソシアネ
ート等の脂環族ポリイソシアネートを挙げることができ
る。
【0038】その他、前記ポリイソシアネート化合物の
環化三量体(イソシアヌレート変性体)、ビューレット
変性体や、エチレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、
トリメチロールプロパン、ポリエーテルポリオール、ポ
リマーポリオール、ポリテトラメチレンエーテルグリコ
ール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、
ポリアルカジエンポリオール、ポリアルカジエンポリオ
ールの水素化物、部分鹸化エチレン−酢酸ビニル共重合
体、ヒマシ油系ポリオール等のポリオール化合物と前記
ポリイソシアネート化合物との付加反応物等を用いるこ
とができる。
【0039】また、これらポリイソシアネート化合物
は、2種以上を混合して用いることもでき、さらに、こ
れらポリイソシアネート化合物のイソシアネート基を、
フェノール類、オキシム類、イミド類、メルカプタン
類、アルコール類、ε−カプロラクタム、エチレンイミ
ン、α−ピロリドン、マロン酸ジエチル、亜硫酸水素ナ
トリウム、ホウ酸等のブロック剤でブロックした、いわ
ゆるブロックイソシアネート化合物を用いることもでき
る。
【0040】特に本発明においては、得られる硬化体に
耐熱性が要求されるため、分子内にイソシアネート基以
外の二重結合を有しない、いわゆる無黄変タイプのポリ
イソシアネート化合物が好ましい。
【0041】本発明において(c)成分として用いるポ
リイソシアネート化合物の配合割合については、(a)
成分である水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化
物の水酸基(OH)及び(b)成分であるポリオール化
合物の水酸基の合計に対する、ポリイソシアネート化合
物のイソシアネート基(NCO)の割合(NCO/O
H)が、モル比で最終的に0.3〜5、好ましくは最終
的に0.5〜4となるように配合すべきである。
【0042】また、前述のポリオール化合物や、後述の
ポリアミン化合物等、イソシアネート基と反応する水酸
基、アミノ基等を有する化合物を配合する場合には、配
合するすべての水酸基を有する化合物(水素化物を含
む)の水酸基(OH)、すべてのアミノ基を有する化合
物のアミノ基(NH2)に対するイソシアネート基の割合
(NCO/OH、又はNCO/(OH+NH2 )がモル
比で最終的に上記割合となるように配合する。
【0043】ここで「最終的に」という言葉を用いてい
るのは、実際の硬化体の作製にあたっては、下記のワン
ショット法やプレポリマー法の様な種々の方法が用いら
れているからである。
【0044】ここでワンショット法とは、まず全配合成
分のうち、少なくともポリイソシアネート化合物を除く
成分を配合して混合し、混合物(本発明の第1の液状重
合体組成物)を得た後、この混合物にポリイソシアネー
ト化合物及び先の混合で用いなかった配合剤成分を添加
して混合し、液状の重合体組成物を得る方法である。こ
のときの好ましいNCO/OH、又はNCO/(OH+
NH2)は、モル比で0.3〜2である。
【0045】次に、プレポリマー法とは、所定の当量比
NCO/OH、又はNCO/(OH+NH2 )1.7〜
25の範囲で、水酸基を含有する化合物、アミノ基を有
する化合物のうちの少なくとも1つと、ポリイソシアネ
ート化合物とを、その他の添加剤の一部又は全部の存在
下或いは不存在下、反応させてプレポリマーを得る。こ
のプレポリマーに、残りの成分を混合し、液状の重合体
組成物を得る。このときの好ましいNCO/OH、又は
NCO/(OH+NH2 )は、0.3〜2である。この
場合、プレポリマーを得たときに反応に関与した官能基
のモル比、NCO/OH、又はNCO/(OH+N
2 )は実質的に1.0であるので、最終的なNCO/
OH、又はNCO/(OH+NH2 )は、0.3〜2の
範囲にある。
【0046】以上の様に、種々の方法が用いられるが、
最終的なNCO/OH、又はNCO/(OH+NH2
が、モル比で0.3〜5、好ましくは最終的に0.5〜
4となるように配合すべきである。
【0047】さらに本発明においては、添加剤として、
ポリアミン化合物を用いることができる。ここでポリア
ミン化合物とは、1分子中に2個又はそれ以上の、活性
水素を有するアミノ基を持つ化合物である。このような
ポリアミン化合物として、具体的には、ヘキサメチレン
ジアミン、ポリオキシプロピレンポリアミン等の脂肪族
ポリアミン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノ
ジシクロヘキシルメタン等の脂環族ポリアミン、3,
3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタ
ン、3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミン、
3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミン等の芳香
族ポリアミンなどを挙げることができる。
【0048】上記の如きポリアミン化合物の配合割合に
ついては、前記したように、前述のポリオール化合物
や、このポリアミン化合物等、イソシアネート基と反応
する水酸基、アミノ基等を有する化合物を配合する場合
には、配合するすべての水酸基を有する化合物(水素化
物を含む)の水酸基(OH)、すべてのアミノ基を有す
る化合物のアミノ基(NH2)に対するイソシアネート基
の割合(NCO/OH、又はNCO/(OH+NH2
がモル比で最終的に0.3〜5、好ましくは最終的に
0.5〜4となるように配合すべきである。
【0049】さらに、本発明の主旨を損なわない範囲に
て可塑剤を用いることもできる。ここで可塑剤としては
種々のものがあり、例えば、ジオクチルフタレート,ジ
オクチルセバケート等をはじめとして、パラフィン系,
ナフテン系,アロマ系のプロセスオイル、オレフィンオ
リゴマー、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、ア
ルキルジフェニルエタン、アルキルジフェニル、シリコ
ーンオイル、さらにポリイソブチレンなどのポリオレフ
ィン系溶剤、流動パラフィン、イソブチレンオリゴマー
などのポリブテン等を使用することができる。
【0050】これらの中でも可塑剤としては、耐熱性,
耐候性等の面から、高沸点であるアルキルジフェニルエ
タン、アルキルジフェニル、シリコーンオイル、流動パ
ラフィン、オレフィンオリゴマーなどを用いることが特
に好ましい。上記の如き可塑剤は、(a)成分である水
酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物100重量
部に対して、500重量部以下、好ましくは200重量
部以下の割合で用いられる。ここで可塑剤の配合割合が
前記割合を超えたものであると、圧縮永久歪みが増大
し、しかも耐熱性が悪化するため、好ましくない。
【0051】なお、本発明においては、反応を促進する
ために触媒を添加したり、或いは目的に応じて、無機充
填材、有機充填材、瀝青物質、その他の添加剤を添加す
ることができる。
【0052】ここで無機充填材としては、例えば、亜
鉛、アルミニウム、銅、ニッケル、ガラス球、ガラスフ
レーク、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、グラファイ
ト、アスベスト、カオリン、クレー、ロウ石クレー、タ
ルク、カスミ石、クリオライト、ケイ灰石、ケイソウ
土、スレート粉、ホワイティング、長石粉、マイカ、セ
ッコウ、石英粉、微粉珪酸、アタバルジャイト、セリサ
イト、火山灰、蛭石、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛、酸
化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化
鉄、二酸化モリブデン、水酸化アルミニウム、水酸化マ
グネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸
バリウム、珪酸カルシウム、ゼオライト、チタン酸カリ
ウム、窒化ホウ素、ボロン、ナイトライト、二硫化モリ
ブデン等を挙げることができる。
【0053】また、チャンネルブラック、ファーネスブ
ラック、アセチレンブラック、サーマルブラックなどの
カーボンブラック、特に商品名ケッチェンブラックEC
或いはEC600JDなどを、導電性付与の目的で添加
することも可能である。
【0054】さらに、有機充填材としては例えば、ゴム
粉末、セルロース、リグニン、キチン質、皮革粉、ヤシ
殻、木粉などや、木綿、麻、羊毛、絹等の天然系の繊
維、ナイロン、ポリエステル、ビニロン、アセテート、
アクリル等の合成繊維、ポリエチレン(PE),ポリプ
ロピレン(PP),ポリスチレン(PS),アクリロニ
トリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS樹脂),ポ
リカーボネート(PC),ポリエチレンテレフタレート
(PET),ポリブチレンテレフタレート(PBT),
ポリメチルメタクリレート(PMMA),ポリ塩化ビニ
ル(PVC),エポキシ、フェノール等の合成樹脂の粉
末又は顆粒等を挙げることができる。
【0055】これら無機充填材、有機充填材の配合量
は、前記(a)成分である水酸基含有液状イソプレン系
重合体の水素化物100重量部に対して、0.5〜50
0重量部、好ましくは5〜200重量部である。
【0056】また、瀝青物質としては、ストレートアス
ファルト,ブローンアスファルト,セミブローンアスフ
ァルト,プロパン(溶剤)脱瀝アスファルト等の石油ア
スファルト、石油ピッチ、石炭タール、石炭ピッチ等を
挙げることができる。この瀝青物質の配合量は特に制限
はないが、通常、前記(a)成分である水酸基含有液状
イソプレン系重合体の水素化物100重量部に対して、
50重量部以下が適当である。
【0057】さらに、反応を促進するために用いる触媒
としては例えば、トリエチレンジアミン、テトラメチル
グアニジン、N,N,N’N’−テトラメチルヘキサン
−1,6−ジアミン、N,N,N’N”N”−ペンタメ
チルジエチレントリアミン、ビス(2−ジメチルアミノ
エチル)エーテル、1,2−ジメチルイミダゾール、N
−メチル−N’−(2−ジメチルアミノ)エチルピペラ
ジン、ジアザビシクロウンデセン等の三級アミン、及び
そのカルボン酸塩や、スタナスオクトエート、ジブチル
チンジアセテート、ジブチルチンジラウレート、ジブチ
ルチンマーカプチド、ジブチルチンチオカルボキシレー
ト、ジブチルチンジマレエート、ジオクチルチンマーカ
プチド、ジオクチルチンチオカルボキシレート、フェニ
ル水銀プロピオン酸塩、オクテン酸塩等の有機金属化合
物等を挙げることかできる。
【0058】このような触媒の添加量は、前記(a)成
分である水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物
100重量部に対して、最大10重量部である。ここで
添加量が10重量部を超える場合には、硬化促進効果が
頭打ちとなるばかりでなく、局部的な異常反応(ゲル
化)の危険性が大きくなるため好ましくない。
【0059】さらに、その他の添加剤として、粘着性付
与樹脂,老化防止剤,酸化防止剤,紫外線吸収剤,難燃
剤、消泡剤、発泡防止剤等を、反応前、反応中或いは反
応後のいずれか適当な時期に配合することもできる。
【0060】すなわち、粘着力,接着力の調整のため、
粘着性付与樹脂を配合することができる。具体的には例
えば、アルキルフェノール樹脂、テルペン樹脂、テルペ
ンフェノール樹脂、キシレンホルムアルデヒド樹脂、ロ
ジン、水添ロジン、クマロン樹脂、脂肪族および脂環族
および芳香族石油樹脂等が用いられる。
【0061】さらに、耐熱性,耐候性向上のために、ヒ
ンダードフェノール系,ヒンダードアミン系,ベンゾト
リアゾール系等の老化防止剤,酸化防止剤,紫外線吸収
剤等を配合したり、さらにはリン化合物,ハロゲン化合
物,酸化アンチモン等の難燃剤、シリコーン化合物等の
消泡剤、ゼオライト,生石灰等の発泡防止剤などを配合
することもできる。
【0062】本発明においては、前記した如き成分を、
前記した割合で配合して、液状の重合体組成物を調製す
る。組成物の調製にあたっては、混合装置、混練装置等
を用い、0〜100℃、好ましくは15〜40℃の温度
で、0.5秒間〜8時間、好ましくは1秒間〜5時間攪
拌混合する。通常は、前記した通り、ワンショット法と
呼ばれる方法、又はプレポリマー法と呼ばれる方法が、
組成物の調製に用いられる。
【0063】まずワンショット法とは、前記した如く、
全配合成分のうち、少なくともポリイソシアネート化合
物を除く成分を配合して、上記の温度、時間で混合し、
混合物を得た後、この混合物にポリイソシアネート化合
物及び先の混合で用いなかった配合剤成分を添加して混
合し、液状の重合体組成物を得る方法である。このとき
の好ましいNCO/OH、又はNCO/(OH+N
2 )は、モル比で0.3〜2である。
【0064】次に、プレポリマー法とは、所定の当量比
NCO/OH、又はNCO/(OH+NH2 )1.7〜
25の範囲で、水酸基を含有する化合物、アミノ基を有
する化合物のうちの少なくとも1つと、ポリイソシアネ
ート化合物とを、その他の添加剤の一部又は全部の存在
下或いは不存在下、0〜120℃、好ましくは15〜1
00℃の温度にて、0.1〜10時間、好ましくは0.
5〜8時間反応させてプレポリマーを得る。このプレポ
リマーに、残りの成分を上記の温度,時間で混合し、液
状の重合体組成物を得る。このときの好ましいNCO/
OH、又はNCO/(OH+NH2 )は、0.3〜2で
ある。
【0065】このようにして調製された液状の重合体組
成物は、例えば注型材,フォーム,保護材,防水材等を
はじめとする各種用途に供せられ、硬化処理することに
より、様様な形態の硬化体を与える。
【0066】
【実施例】次に、本発明を実施例により詳しく説明す
る。
【0067】製造例1 (1)分子鎖末端に水酸基を有する液状ポリイソプレン
の調製 1リットルのステンレス製耐圧反応容器に、イソプレン
200g、濃度20%の過酸化水素水40g及びイソプ
ロパノール100gを仕込み、温度120℃、反応時間
2時間の条件で反応を行なった。反応中において、圧力
は最大8kg/cm2Gに達した。反応が終了した後、分液ロ
ートに反応混合物を入れ、600gの水を添加して震盪
し、3時間静置した後、油層を分取した。この油層か
ら、溶媒、モノマー、低沸点成分を、2mmHg、100
℃、2時間の条件で留去し、分子鎖末端に水酸基を有す
る液状ポリイソプレン(収率66重量%)を得た。この
ものの数平均分子量は2240であり、水酸基含有量は
0.96meq/g、粘度は64ポイズ/30℃、臭素価は
220g/100gであった。このときの1分子当たり
の平均水酸基数は2.15である。また、 1H−NMR
による構造解析結果は、トランス−1,4−構造が57
%、シス−1,4構造が33%、1,2構造が6%、
3,4構造が4%であった。
【0068】(2)分子鎖末端に水酸基を有する液状ポ
リイソプレンの水素化物の調製 上記(1)の如くして得た、分子鎖末端に水酸基を有す
る液状ポリイソプレン100g、ルテニウム含量5重量
%のルテニウムカーボン触媒5g及び溶媒としてシクロ
ヘキサン100gを仕込み、50kg/cm2Gの水素圧下で
150℃にて6時間水素化反応を行なった。反応終了
後、0.45μmのメンブランフィルターを通して、反応
溶液から触媒を分離除去した後、2mmHg、110℃、2
時間の条件で溶媒を留去した。その結果、分子鎖末端に
水酸基を有する液状ポリイソプレンの水素化物が得られ
た。このものの数平均分子量は2310であり、水酸基
含有量は0.94meq/g、粘度は402ポイズ/30
℃、臭素価は1g/100gであった。このときの1分
子当たりの平均水酸基数は2.17である。
【0069】製造例2 (1)分子鎖末端に水酸基を有する液状ポリイソプレン
の調製 1リットルのステンレス製耐圧反応容器に、イソプレン
200g、濃度30%の過酸化水素水100g及びイソ
プロパノール300gを仕込み、温度115℃、反応時
間2.5時間の条件で反応を行なった。反応中におい
て、圧力は最大7kg/cm2Gに達した。反応が終了した
後、分液ロートに反応混合物を入れ、600gの水を添
加して震盪し、3時間静置した後、油層を分取した。こ
の油層から、溶媒、モノマー、低沸点成分を、2mmHg、
100℃、2時間の条件で留去し、分子鎖末端に水酸基
を有する液状ポリイソプレン(収率71重量%)を得
た。このものの数平均分子量は1380であり、水酸基
含有量は1.55meq/g、粘度は46ポイズ/30℃、
臭素価は208g/100gであった。このときの1分
子当たりの平均水酸基数は2.14である。また、 1
−NMRによる構造解析結果は、トランス−1,4−構
造が56%、シス−1,4構造が33%、1,2構造が
6%、3,4構造が5%であった。
【0070】(2)分子鎖末端に水酸基を有する液状ポ
リイソプレンの水素化物の調製 上記(1)の如くして得た、分子鎖末端に水酸基を有す
る液状ポリイソプレン100g、ルテニウム含量5重量
%のルテニウムカーボン触媒5g及び溶媒としてシクロ
ヘキサン100gを仕込み、50kg/cm2Gの水素圧下で
150℃にて6時間水素化反応を行なった。反応終了
後、0.45μmのメンブランフィルターを通して、反応
溶液から触媒を分離除去した後、2mmHg、110℃、2
時間の条件で溶媒を留去した。その結果、分子鎖末端に
水酸基を有する液状ポリイソプレンの水素化物が得られ
た。このものの数平均分子量は1420であり、水酸基
含有量は1.54meq/g、粘度は298ポイズ/30
℃、臭素価は1g/100gであった。このときの1分
子当たりの平均水酸基数は2.19である。
【0071】製造例3 ミリスチン酸114g(0.5モル)、パルミチン酸7
6.8g(0.3モル)、及びトリメチロールプロパン
134g(1モル)を窒素気流下で攪拌混合した。攪拌
混合後、温度を200℃に上昇し、7時間エステル化反
応を行なった。得られたポリエステルポリオールは、酸
価2.3mg・KOH/g、水酸基含量5.97meq/
g、数平均分子量335、平均官能基数2.0であっ
た。なお、粘度は267センチポイズ/30℃であっ
た。
【0072】実施例1〜4及び比較例1〜6 第1表に示す組成のうち、ポリイソシアネート化合物を
除く原料を配合し、30℃で2時間混合攪拌し、液状の
重合体を得た。これにポリイソシアネート化合物を第1
表に示す割合で加え、30℃で2分間混合攪拌し、液状
重合体組成物を得た。これを300×150×2mmの
金型上に流し、60℃で2時間プレスした後、60℃で
15時間養生して硬化体を得た。この硬化体を用いた物
性の評価結果を第1表に示す。なお、物性の評価は下記
の如くして行なった。
【0073】1)圧縮永久歪み JIS K 6301に従い、70℃の温度×22時間
の条件で行ない、評価した。 2)耐熱性試験 上記の如くして得られた硬化体を、ギヤ式オーブン中
で、150℃の温度にて1週間加熱した。加熱後の物性
をJIS K 6301に準拠して測定した。 3)耐候性試験 上記の如くして得られた硬化体を、キセノンサンシャイ
ンウエザオメーター(スガ試験機(株)製)を用いて、
下記の条件で連続実験した。試験後の物性をJIS K
6301に準拠して測定した。 ・ブラックパネル温度;60℃ ・湿度;60%RH ・照射/(照射+降雨)サイクル;120分間照射中、
18分間降雨 ・試験時間;2000時間 4)粘度 第1表に示す組成物のうち、ポリイソシアネート化合
物,硬化触媒及び老化防止剤を除く原料を配合し、室温
にて攪拌した。このサンプルの粘度を、次の条件にて測
定した。すなわち、B8M型粘度計(東京計器(株)
製)、No.4ローターを用い、6rpmの条件にて4
0℃での粘度を測定した。
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
【0076】〔第1表の脚注〕 *1:製造例1で得られたもの *2:製造例2で得られたもの *3:商品名・ポリテールH,三菱化成(株)製,水酸
基含有ポリブタジエンの水素化物,水酸基含量0.83
meq/g,数平均分子量2610,融点72℃(室温
ではワックス状) *4:商品名・URIC Y−331,伊藤製油(株)
製,水酸基含量5.88meq/g,数平均分子量35
0,酸価1mg・KOH/g,粘度390センチポイズ
/25℃,平均官能基数2.06,主にミリスチン酸,
パルミチン酸,ステアリン酸などの脂肪酸からなるグリ
セリドであって、下記の式〔I〕で表わされる化合物
【0077】
【化1】
【0078】上記式〔I〕中、R1 ,R2 ,R3 は、す
べて脂肪酸或いは水酸基を示す。
【0079】*5:製造例3で得られたポリエステルポ
リオール *6:2−エチル−1,3−ヘキサンジオール,協和醗
酵(株)製,水酸基含量13.67meq/gのもので
あって、下記の式〔II〕で表わされる化合物
【0080】
【化2】
【0081】*7:カスターワックス,伊藤製油(株)
製,融点85℃,水酸基含量2.71meq/g *8:ジブチル錫ジラウレート,共同薬品(株)製 *9:商品名・イルガノックス1010,ヒンダードフ
ェノール系老化防止剤,チバガイギー社製 *10:商品名・ディスモジュールW,水素化ジフェニ
ルメタンジイソシアネート,住友バイエルウレタン社
製,NCO含量31.8重量%
【0082】
【発明の効果】本発明の組成物を硬化処理させて得られ
る硬化体は、圧縮永久歪みが20%以下と極めて小さ
い。しかも本発明の組成物を硬化処理させて得られる硬
化体は、耐熱性,耐候性等に優れたものである。さら
に、本発明の組成物は、低粘度であって、室温において
液状であり、したがって加熱設備を必要とすることもな
く、作業性にも優れたものである。それ故、本発明の組
成物は、例えば注型材,フォーム,保護材,防水材等を
はじめとする各種用途に有効に利用することができる。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水酸基含有液状イソプレン系重合体の水
    素化物(a)と、トリメチロールアルカン及び/又はグ
    リセリンが、炭素数10〜22の脂肪酸とエステル結合
    をした構造を有するポリオール化合物(b)とからなる
    液状重合体組成物。
  2. 【請求項2】 40℃における粘度が300ポイズ以下
    である請求項1記載の液状重合体組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の液状重合体組成物
    に、ポリイソシアネート化合物(c)を加えてなる重合
    体組成物。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の重合体組成物を硬化して
    なる樹脂硬化体。
  5. 【請求項5】 圧縮永久歪みが、20%以下である請求
    項4記載の樹脂硬化体。
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