JP3039218B2 - 電荷結合素子 - Google Patents

電荷結合素子

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JP3039218B2
JP3039218B2 JP5223925A JP22392593A JP3039218B2 JP 3039218 B2 JP3039218 B2 JP 3039218B2 JP 5223925 A JP5223925 A JP 5223925A JP 22392593 A JP22392593 A JP 22392593A JP 3039218 B2 JP3039218 B2 JP 3039218B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電荷結合素子に関し、
特に、2個のCCDレジスタの転送電荷を合成して1つ
の出力部にて電荷検出を行うようにした電荷結合素子に
関する。このような電荷結合素子は、例えば、1本の画
素列の両側にCCDレジスタを配置したリニアイメージ
センサにおいて用いられる。
【0002】
【従来の技術】一般にリニアイメージセンサにおいて
は、図8の全体構成図に示すように、直線状に配列され
た画素列1の両側にCCDレジスタA2とCCDレジス
タB3を配置し、画素列の奇数ビットの画素群(P1、
P3、P5、P7、P9、…)の信号電荷(電子;以
下、本明細書において信号電荷はすべて電子である)と
偶数ビットの画素群(P2、P4、P6、P8、P1
0、…)の信号電荷をそれぞれ2相パルスφ1 、φ2
よってCCDレジスタA2とCCDレジスタB3に分割
して転送している。このような転送方式を採るのはCC
DレジスタA2およびCCDレジスタB3に印加される
2相の転送パルスφ1 、φ2 が、CCDレジスタ1本で
全ビットの画素(P1、P2、P3、P4、…)の信号
電荷を転送する場合に比べ、1/2の周波数で済ますこ
とができるためである。
【0003】18は、CCDレジスタA2およびCCD
レジスタB3に隣接して設けられた出力用ゲートであ
り、CCDレジスタA2およびCCDレジスタB3によ
って転送されてきた信号電荷はこの出力用ゲート18下
を通って、隣接する信号電荷検出部7に入力され、画素
列(P1、P2、P3、P4、…)の順序に従った信号
電荷に合成された後、信号電圧に変換されて出力され
る。この信号電荷検出部7には通常フローティング拡散
層増幅器型電荷検出装置が用いられている。8は、信号
電荷検出部7に隣接して設けられ、信号電荷検出後に不
用となった各ビットの信号電荷を外部に排出し、信号電
荷検出部7のフローティング拡散層の電位を一定レベル
にリセットするためのリセット部である。
【0004】図9は、図8における全体構成図の信号電
荷検出部近傍の状態を示す平面図である。図9におい
て、図8における構成要素と共通しているものには同一
の参照番号が付されている。CCDレジスタA2および
CCDレジスタB3は、ともに多結晶シリコンの2層の
電極群2A、2B、3A、3Bを転送電極としてもちn
型拡散層13を電荷転送領域とするイオン注入障壁型2
相駆動CCDであり、これらのCCDレジスタでは、電
極群2A、2B、3A、3Bにコンタクト9を介してA
l配線10より2相の転送パルスφ1 、φ2 を印加する
ことにより信号電荷を出力用ゲートにむけて転送する。
【0005】出力用ゲート18も多結晶シリコンの2層
の電極によって形成され、定電圧VOG1 、VOG2 が印加
されている。ここで、画素列の奇数ビットの信号電荷が
転送されるCCDレジスタA2では出力用ゲート18に
隣接した電極には転送パルスφ1 が、また偶数ビットの
信号電荷が転送されるCCDレジスタB3では出力用ゲ
ート18に隣接した電極には転送パルスφ1 と逆相の転
送パルスφ2 が印加され、各CCDレジスタより交互に
信号電荷検出部(フローティング拡散層増幅器型電荷検
出装置)のフローティング拡散層7aに信号電荷が入力
され、画素列(P1、P2、P3、P4、…)に従った
信号電荷に合成される。入力された信号電荷はこのフロ
ーティング拡散層7aにおいて電圧信号に変換され、信
号電荷検出部における、能動側MOSトランジスタQ1
および負荷型MOSトランジスタQ2(ゲートバイアス
には定電圧VG が印加されている)によって構成される
ソースホロワアンプを通して出力される。すなわち、こ
の場合信号電荷検出部は信号電荷合成部を兼ねている。
【0006】8aは、信号電荷検出動作後不用となった
信号電荷をフローティング拡散層7aから外部に排出
し、フローティング拡散層7aの電位を一定レベルにリ
セットするためのリセット部8のリセットゲート、8b
は、同じくリセット部8のリセットドレインである。ゲ
ート8aには、リセットパルスφR が印加されており、
これによりリセット動作が行われる。
【0007】図10(a)、(b)は、それぞれ図9の
A−A′線、B−B′線の断面図である。図10
(a)、(b)において、図9における構成要素と共通
するするものには同一の参照番号が付されている。CC
DレジスタA2、CCDレジスタB3の電荷転送領域を
構成するn型拡散層13およびn+ 型拡散層であるフロ
ーティング拡散層7a(その接合容量をCFJとする)は
いずれもn型シリコン基板11上に設けられたp型ウェ
ル12内に形成されている。CCDレジスタA2、CC
DレジスタB3の転送電極を構成する電極群2A、2
B、3A、3Bはシリコン酸化膜(図示せず)を介して
n型拡散層13上に形成されており、各電極とp型ウェ
ル12との間には容量CA 1、CA 2、CA 3、…、CB 1、C
B 2、CB 3、…が形成されている。ここで、p型ウェル1
2は、CCDレジスタA2、CCDレジスタB3および
信号電荷検出部のフローティング拡散層7aの共通のG
NDとなっており、外部のGNDとはAl配線10から
コンタクト9およびp+ 型拡散層14を通してつながっ
ている(各部間の抵抗を図10に示すようにR1 、R
2 、R3 、R4 とする)。
【0008】15は、LOCOS法によって形成された
酸化膜、16は、p型不純物を高濃度にドープして形成
されたチャネルストップ、17は、n型拡散層13の表
面領域内に電極群2Aおよび3Aをマスクにしてp型不
純物を注入することによって形成された、CCDレジス
タA2およびCCDレジスタB3のバリア領域となるn
- 型拡散層である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のリニア
イメージセンサでは、奇数番目の画素(P1、P3、P
5、P7、P9、…)の信号と偶数番目の画素(P2、
P4、P6、P8、P10、…)の信号とにはそれぞれ
異なる波形のノイズが重畳されて、出力むらが生じると
いう問題点があった。以下、これについて説明する。図
11は、転送パルスφ1 、φ2 とリセットパルスφR
のタイミングチャートおよびノイズ(VG2、VG1、V
G )と出力信号(Vout )の波形図である。CCDレジ
スタAからの奇数ビットの画素(P1、P3、P5、P
7、P9、…)の信号電荷は、φ1 がHレベルからLレ
ベルに立下がるときにφ1 が印加されている電極2A下
のチャネル電位が出力用ゲート18下のチャネル電位よ
り低くなるので、出力用ゲート18下を通ってフローテ
ィング拡散層7aに入力され、信号電圧となって出力さ
れる(tsig1期間)。同様に、CCDレジスタBからの
偶数ビットの画素(P2、P4、P6、P8、P10、
…)の信号電荷は、φ2 がHレベルからLレベルに立下
がるときに出力用ゲート18下を通ってフローティング
拡散層7aに入力され、信号電圧となって出力される
(tsig2期間。通常はtsig1=tsig2)。これが交互に
繰り返され画素列1に従った出力信号が得られる。t
R 、tF は、それぞれ各ビットのリセット期間とリセッ
トフィードスルー期間である。
【0010】これら一連の転送動作において、図10
(a)、(b)で示したようにフローティング拡散層の
基準レベル(GND)点(G点とする)とCCDレジス
タA、Bの基準レベル(GND)点とは抵抗を通して接
続されているため、フローティング拡散層の基準点G
は、φ1 、φ2 の立上がりおよび立下がりに同期して容
量CA 1、CA 2、CA 3…、CB 1、CB 2、CB 3…とR2 、R
3 、R4 …を介して変動をうける。而して、一般にφ
1 、φ2 が印加されるCCDレジスタAおよびBの容量
A 1、CA 2、CA 3…とCB 1、CB 2、CB 3…は、デバイス
の製造ばらつきや、各電極のパターンの違い等によって
同一ではない。またパルスφ1 、φ2 も完全に互いに逆
相にすることは不可能である。したがって、φ1 パルス
によるG点の変動とφ2 パルスによるG点の変動は同一
でなく、図11に示すように、G点の電位は、φ1 のみ
によるG点の電位変動(VG1で示す)とφ2 のみによる
G点の電位変動(VG2で示す)の和で示されるような1
ビットごとに交互に異なるノイズの乗った波形(VG
示す)となる。このため出力波形Vout は本来の信号に
よる出力(点線で示す)にこのノイズが重畳されたもの
となる。
【0011】このVG で示される波形において、ノイズ
の波高値±Gとノイズ幅tG は、p型ウェルの抵抗値
や、CCDレジスタA、Bの各電極の容量あるいはGN
D配線とのコンタクト点からG点までの距離等によって
異なるが、5〜10MHz程度の高速動作が要求される
5000ビットクラスのFAX用CCDリニアイメージ
センサの試作による実測例では、CA 1、CA 2、CA 3
…、CB 1、CB 2、CB 3、…の平均容量を0.5pF、φ
1 、φ2 パルスの平均立上がり、立下がり時間を30n
s、R2 〜R4 の抵抗値を200Ω、GND配線とのコ
ンタクト点からG点までの距離を約30μmとした場
合、ノイズの波高値±Gは約±50mV、ノイズ幅tG
は約70nsであった。
【0012】したがって、このデバイスを例えばデータ
レート10MHzで動作した場合1ビットの期間(=t
R +tF +tsig1,2)は100nsであるからリセット
期間tR とリセットフィードスルー期間tF を除いた信
号期間tsig1,2は約50〜60nsとなり、ノイズ期間
G が約70nsとこれより長いため奇数ビットと偶数
ビットでは出力値が異なることになり、オプティカルブ
ラック(光学的黒基準)を基準として出力をとった場
合、奇数画素と偶数画素とでノイズレベルが異なり出力
むらになる。このようなφ1 、φ2 パルスによる出力む
らはデータレートが高くなる(=信号期間が短くなる)
につれてより顕著となるため、リニアイメージセンサの
高速化において問題となっていた。
【0013】したがって、この発明の目的とするところ
は、信号期間tsig1,2の終了前にノイズ期間tG が終了
するようにすることであり、このことにより信号電圧の
サンプリング時(通常、信号期間tsig1,2終了の直前に
設定される)に、信号電圧にノイズが重畳されることの
ないようにして、結果的に奇数ビットと、偶数ビットと
の間の出力むらを解消できるようにすることである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本願発明によれば、それぞれの電荷転送領域が電荷
転送方向の先端部以降において1つの電荷転送領域に合
体されている2個のCCDレジスタ(2、3)と、前記
2個のCCDレジスタのそれぞれの電荷転送方向の先端
部に隣接して前記電荷転送領域上に設けられた一定電圧
が印加される合成入力用ゲート(4)と、該合成入力用
ゲートに隣接して設けられた1段のCCDレジスタから
なる信号電荷合成転送部(5)と、該信号電荷合成転送
部に隣接して設けられた出力用ゲート(6)と、該出力
用ゲート信号に隣接して設けられた、信号電荷を電圧信
号に変換する信号電荷検出部(7)と、を備え、前記信
号電荷合成転送部の転送パルス周波数が、前記2個のC
CDレジスタの転送パルス周波数の2倍であり、かつ、
前記信号電荷合成転送部の転送タイミングを前記2個の
CCDレジスタに印加される転送パルスの変化点から遅
らせることを特徴とする電荷結合素子、が提供される。
【0015】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1は、本発明の第1の一実施例の全体構
成図である。図1において、図8の従来例と同一参照番
号の付せられたものは同等のものを示し動作も同様であ
る。図1において、4は、CCDレジスタA2およびC
CDレジスタB3から転送された信号電荷を1段のCC
Dレジスタからなる信号電荷合成転送部5に入力するた
めの合成入力用ゲート、6は出力用ゲートで、信号電荷
は信号電荷合成転送部5から出力用ゲート6を通って信
号電荷検出部7に入力され、電圧に変換されて出力され
る。ここで信号電荷合成転送部5の転送電極(5A、5
B)にはパルスφL が印加される。
【0016】図2は、図1における信号電荷検出部7の
近傍の状態を示す平面図である。図2において、図9と
同一の参照番号の付されたものは同等のものを示し、動
作も同様である。CCDレジスタA2およびCCDレジ
スタB3によって従来例と同様に転送されてきた、画素
列の奇数ビットおよび偶数ビットに対応する信号電荷
は、φ1 およびφ2 がHからLに立下がる期間にそれぞ
れ多結晶シリコンの2層の電極からなり、0〜2V程度
の定電圧VIG1 、VIG2 が印加された合成入力用ゲート
4下を通って信号電荷合成転送部5に交互に入力され
る。ここで信号電荷合成転送部5は多結晶シリコンの2
層の転送電極5A、5Bを有する1段のCCDレジスタ
であって、構造はCCDレジスタA2およびCCDレジ
スタB3と同様のイオン注入障壁型である。信号電荷合
成転送部5の2層の電極はコンタクト9を介してAl配
線10と接続されており、パルスφL が印加される。
【0017】CCDレジスタA2からの奇数ビットの信
号電荷は信号電荷合成転送部5に入力された後、パルス
φL の立下がり期間において出力用ゲート6(定電圧V
OGが印加されている)から信号電荷検出部のフローティ
ング拡散層7aに転送される。同様に、CCDレジスタ
B3からの偶数ビットの信号電荷も信号電荷合成転送部
5に転送された後、パルスφL の立下がり期間において
出力用ゲート6を介して信号電荷検出部のフローティン
グ拡散層7aに転送される。
【0018】ここで一段のCCDレジスタからなる信号
電荷合成転送部5において奇数ビットの信号電荷と偶数
ビットの信号電荷が混じらないようにするには、パルス
ΦLをCCDレジスタA2、B3に印加される転送パル
Φ1、Φ2 の2倍の周波数とし、CCDレジスタA2
からの奇数ビットの信号電荷をΦ1によって信号電荷合
成転送部5に転送した後、CCDレジスタB3からの偶
数ビットの信号電荷が信号電荷合成転送部5に転送され
る前にパルスΦLにてフローティング拡散層7aへの転
送を完了してしまうようにすればよい。CCDレジスタ
B3からの偶数ビットの信号電荷についても同様であ
り、これを交互にくりかえす。すなわちΦ1、Φ2 の立
下がり期間の開始より前にΦLが立下がるようにすれば
よい。
【0019】図3(a)、(b)は、図2におけるA−
A′線およびB−B′線の断面図である。図3(a)、
(b)において、図10(a)、(b)で示した従来例
と同一参照番号の付されたものは同等のものを指してい
る。また、図3における4、5、6は、図2における同
一の参照番号の付されたものと同一のものを示してい
る。ここで、信号電荷合成転送部5を構成する1段のC
CDレジスタはイオン注入障壁型となっている。すなわ
ち、上流側転送電極5B下にバリア層となるn-型拡散
層17が形成されている。本実施例では、従来例に比べ
て信号電荷合成転送部5の容量CL および抵抗R2 ′が
付加され、フローティング拡散層7aの基準点であるG
点を変動させる要因そのものは増加しているが、奇数ビ
ットおよび偶数ビットの信号出力はともにφL の立下が
り時において出力が開始されるため、φL の影響は両者
に対して全く同一であり、奇数および偶数ビット間の出
力むらとはなり得ない。
【0020】またφL は信号電荷合成転送部がCCDレ
ジスタAおよびBからの信号電荷を受けるために、φ1
およびφ2 の立下がり期間の開始より前にHレベルにな
り、さらにφ1 、φ2 の立下がり期間を含む間Hレベル
を保つことが望ましく(φ1、φ2 の立下がり期間の開
始よりおくれてφL をLからHにするタイミングの場
合、信号電荷は一旦合成入力用ゲート下にとどまること
になり、信号電荷量がVIG1 、VIG2 で定まる合成入力
用ゲート下のチャネル電位差より大きい場合、隣のCC
Dレジスタに一部の信号電荷が流入してしまうので、信
号電荷量の制限が厳しくなる)、上述したφL の立下が
り時点の制限と合わせて、φL のタイミングはφ1 、φ
2 の立上がりおよび立下がり期間をそれぞれφL のHの
期間が含み、のこりの期間がLになるようにすればよ
い。
【0021】このようにφL のタイミングを設定した場
合、φ1 、φ2立ち上がり、立下がり期間に発生する
G点の電位変動は、φL のH期間すなわち各ビットの非
信号期間に開始することになる。また、リセットパルス
φ R は、そのH期間を、信号電荷合成転送部5から出力
用ゲート6の下を通して信号電荷検出部のフローティン
グ拡散層7aに信号電荷が転送されるφ L のHからLへ
の立ち下がり期間以前に設定すればよく、このリセット
パルスφ R は信号電荷合成転送部5で分離された信号電
荷転送部の印加パルスφ 1 およびφ 2 に対してタイミン
グ上直接規制を受けないので、リセットパルスφ R のH
期間の位置をφ 1 およびφ 2 の立ち上がり、立ち下がり
時点すなわちG点の電位変動の開始時点に対して自由に
設定することができるようになる。その結果、G点での
電位変動によるノイズの発生期間に対し、リセットパル
スφ R の立ち上がり期間をなるべく遅くなるようにする
ことが可能になる。このため、ノイズ期間終了後にも信
号期間を存続させることができるようになり、ノイズの
信号への影響を、例えばデータレート10MHz程度の
イメージセンサの動作では0にすることができる等、従
来例に比べて大幅に低減できる。以上の様子を図4のタ
イミングチャートに示す。
【0022】図4において、VG はCCDレジスタA、
Bの信号電荷転送パルスφ1 、φ2によるG点の電位変
動でありこれは図11に示した従来例のものと同じであ
る。VG ′は本発明に従って設けられた信号電荷合成転
送部に印加されるパルスφLの影響によるG点の電位変
動である。したがって、G点はこれら2つを合成した電
位変動を受ける。ここで、VG ′におけるノイズの波高
値±G′とノイズ幅tG ′はたかだか2枚の電極による
容量CL (0.5pF程度)とp型ウェルの抵抗R2
(200Ω程度)によるものであるから、VG における
波高値±Gおよびノイズ幅tG より小さく、VG の1/
5程度のものである。
【0023】また、出力Vout に対するこのノイズが与
える影響は奇数ビットと偶数ビットで全く同じであるか
ら、奇数、偶数ビットの出力むらの原因にはならない。
一方、信号期間中でVG が出力Vout に影響を与える期
間は、そのノイズの発生開始がφL がHの期間中、すな
わち出力Vout の非信号期間(リセット期間またはリセ
ットフィードスルー期間)に起こるため、ノイズ幅tG
から、φ1 、φ2 の変化点からφL の立下がり開始まで
の期間td を差し引いた期間(tG −td )のみとな
る。したがって、上述した従来例の場合(データレート
10MHzでの動作の場合)tG は70ns程度であっ
たからtd を30nsとなるようにとれば(tG −t
d )は40nsとなり、信号期間を従来例と同様に50
〜60nsとすれば、図4のVout において示されるよ
うに、信号期間の終了時点ではVG の影響は消滅してお
り、結果的に、VG は奇数、偶数ビットの出力むらの原
因とはならない(図中、Vout の点線はG、G′=0の
場合の理想波形を示す)。
【0024】次に、図5乃至図7を参照して本発明の第
2の実施例について説明する。この実施例は、第1の実
施例に対し、信号電荷合成転送部の転送電極とリセット
部のゲートとを接続したものである。すなわち、信号電
荷合成転送部に印加されるパルスφL とリセット部に印
加されるパルスφR を共通化した点が第1の実施例と異
なっている。図5にそのタイミングチャートを示し、t
1 〜t7 の各時刻における信号電荷の転送状態を、図2
のA−A′線、B−B′線の断面における各電極下のチ
ャネル電位図として図6、図7にそれぞれ示す。図6、
図7において、図2(a)、(b)と同一参照番号のも
のは同一のものを示す。
【0025】QA i(i=1、2、…)はCCDレジスタ
Aからの信号電荷、QB j(j=1、2、…)はCCDレ
ジスタBからの信号電荷である。なお、通常フローティ
ング拡散層は空乏化しておらず、図6、図7に示すよう
に、リセット動作時(φR がHの時)にリセットドレイ
ンの電位VDDにセットされる。t1 において、QA iとQ
A i+1がφ1 の印加された電極2a下に、またQB iがφ2
の印加された電極3a下に蓄積されている。t2 におい
て、φL (=φR )がHになると、電荷の転送はない
が、信号電荷合成転送部5の転送電極下に電位井戸が形
成され、フローティング拡散層がリセットされる。
【0026】t3 において、φ1 がL、φ2 がHとなる
と、QA iは信号電荷合成転送部の電位井戸に転送され、
A i+1はφ2 の印加された電極2a下に、また、QB i
B i+1がφ2 の印加された電極3a下に転送される。t
4 において、φL (=φR )がLになると、CCDレジ
スタA、Bでは転送は行われないが、信号電荷合成転送
部5に蓄積されていた電荷QA iは、フローティング拡散
層に転送される。t5では、φL (=φR )がHにな
り、t2の場合と同様に電荷の転送は行われないが、信
号電荷合成転送部5の転送電極下に電位井戸が形成さ
れ、フローティング拡散層がリセットされる。t6 にお
いて、φ1 がH、φ2 がLとなると、QB iは信号電荷合
成転送部の電位井戸に転送され、QA i+1、QA i+2はφ1
の印加された電極2a下に、また、QB i+1がφ1 の印加
された電極3a下に転送される。t7では、t1 の状態
に戻り、以降同様の動作が繰り返される。
【0027】この実施例では、φL とφR を共通化する
ために次の点に注意が必要である。すなわち、信号電荷
合成転送部からフローティング拡散層への信号電荷の転
送とリセットトランジスタがオフになるタイミングが同
一であるため、信号電荷の一部がリセットドレインに流
出するのを防ぐため、図6、図7に示す出力用ゲート6
下のチャネル電位vOGと信号電荷合成転送部5に信号電
荷が入力された時の電位vQA iおよびvQB jの差、すな
わち(vQA i−vOG)および(vQB j−vOG)が、リセ
ットドレインの電位VDDとφL (=φR )がHになった
時のリセットゲート8a下のチャネル電位vRHの差(v
RH−VDD)に対してつねに (vRH−VDD)<(vQA i−vOG)かつ (vRH−VDD)<(vQB j−vOG) (すべてのi、jについて、すなわちvQA i、vQB j
最小値に対して)となるるように設計しなければならな
い。φL (=φR )がLになるとき、リセット部のゲー
ト8a下の電位の下がる速度と信号電荷合成転送部5の
転送電極下の電位の下がる速度は同程度と見込まれるの
で、上記のように設定しておけば、QA i(QB j)が出力
用ゲート6下を通過するときには、リセットドレインを
フローティング拡散層から分離することができるように
なるからである。
【0028】この実施例は上述のような設計上の制限が
あるものの、第1の実施例に比べて、デバイスへの入力
クロック数を1つ減らすことができるだけでなく非信号
期間であるリセットフィードスルー期間tF を0にする
ことができ、その分信号期間を長くとることができるた
め、よりVG の影響を少なくすることができる。あるい
は1ビットの期間を短くでき、その分データレートを容
易に高くすることができる。
【0029】以上好ましい実施例について説明したが、
本発明はこれら実施例に限定されるされるものではな
く、特許請求の範囲に記載された本願発明の要旨内にお
いて各種の変更が可能である。例えば、実施例では、2
相駆動方式埋め込みチャネル型電荷結合素子について説
明したが、これを2相以外の駆動方式のものや表面チャ
ネル型のものに変更することができる。また、本発明
は、リニアイメージセンサのみならず他のデバイスにも
適用しうるものである。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電荷結合
素子は、2本のCCDレジスタの信号電荷を合成して1
つの電荷検出部にて電荷を検出するものにおいて、両C
CDレジスタの電荷転送方向の先端部に合成入力用ゲー
トと、1段のCCDレジスタからなる信号電荷合成転送
部を設け、一旦、合成信号電荷を信号電荷合成転送部に
蓄積した後、出力用ゲートを介して電荷検出部のフロー
ティング拡散層に転送するようにしたものであるので、
本発明によれば、この信号電荷合成転送部から信号電荷
検出部への信号電荷の転送タイミングを前記両CCDレ
ジスタに印加される転送パルスの変化点(H→Lおよび
L→H)から遅らせることができ、また、リセットパル
スのタイミングを両CCDレジスタの転送パルスのタイ
ミングに対して従来より遅らせることができるようにな
り、その結果、信号期間全体を従来より遅らせることが
できるようになる。従って、転送パルスの変化点で発生
する転送パルスに基づくノイズのレベルが十分に低くな
った後に信号期間を終了させることができるので、高速
転送パルスによって駆動する電荷結合素子においてもこ
の転送パルスに起因して出力信号に重畳するノイズレベ
ルを大幅に低下させることができる。そのため、結果的
に、転送クロックのノイズに起因する出力信号における
奇数ビット、偶数ビット間の出力むらを大幅に低減で
き、例えば5000ビットクラスのリニアイメージセン
サをデータレート10MHz程度の高速で駆動する場合
にもほとんど出力むらを生じさせないようにすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の全体の構成を示す概略
平面図。
【図2】本発明の第1の実施例の信号電荷検出部付近の
状態を示す平面図。
【図3】図2のA−A′線、B−B′線の断面図。
【図4】本発明の第1の実施例の動作を説明するための
タイミングチャート。
【図5】本発明の第2の実施例を説明するためのタイミ
ングチャート。
【図6】本発明の第2の実施例を説明するための電位分
布図。
【図7】本発明の第2の実施例を説明するための電位分
布図。
【図8】従来例の全体の構成を示す概略平面図。
【図9】従来例の信号電荷検出部付近の状態を示す平面
図。
【図10】図9のA−A′線、B−B′線の断面図。
【図11】従来例の動作を説明するためのタイミングチ
ャート。
【符号の説明】
1 画素列 2 CCDレジスタA 2A、2B 電極 3 CCDレジスタB 3A、3B 電極 4 合成入力用ゲート 5 信号電荷合成転送部 5A、5B 転送電極 6 出力用ゲート 7 信号電荷検出部 7a フローティング拡散層 8 リセット部 8a リセットゲート 8b リセットドレイン 9 コンタクト 10 Al配線 11 n型シリコン基板 12 p型ウェル 13 n型拡散層 14 p+ 型拡散層 15 LOCOS法による酸化膜 16 チャネルストップ 17 n- 型拡散層 18 出力用ゲート Q1 信号電荷検出部の能動側MOSトランジスタ Q2 信号電荷検出部の負荷側MOSトランジスタ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/762 H01L 21/339 H01L 27/148

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】それぞれの電荷転送領域が電荷転送方向の
    先端部以降において1つの電荷転送領域に合体されてい
    る2個のCCDレジスタと、前記2個のCCDレジスタ
    のそれぞれの電荷転送方向の先端部に隣接して前記電荷
    転送領域上に設けられた一定電圧が印加される合成入力
    用ゲートと、該合成入力用ゲートに隣接して設けられた
    1段のCCDレジスタからなる信号電荷合成転送部と、
    該信号電荷合成転送部に隣接して設けられた出力用ゲー
    トと、該出力用ゲートに隣接して設けられた、信号電荷
    を電圧信号に変換する信号電荷検出部と、を備えた電荷
    結合素子であって、前記信号電荷合成転送部の転送パル
    ス周波数が、前記2個のCCDレジスタの転送パルス周
    波数の2倍であり、かつ、前記信号電荷合成転送部の転
    送タイミングを前記2個のCCDレジスタに印加される
    転送パルスの変化点から遅らせることを特徴とする電荷
    結合素子。
  2. 【請求項2】前記2個のCCDレジスタが、1本の画素
    列を挟んで形成され、それぞれのCCDレジスタが該画
    素列において生成された信号電荷を転送するものである
    ことを特徴とする請求項1記載の電荷結合素子。
  3. 【請求項3】前記信号電荷合成転送部の転送パルスは、
    セットパルスの立ち上がりのタイミング後に立ち上が
    り、立ち下がりのタイミング後に立ち下がるものである
    ことを特徴とする請求項1記載の電荷結合素子。
  4. 【請求項4】前記2個のCCDレジスタの転送パルスが
    遷移状態にあるとき前記信号電荷合成転送部は電荷保持
    状態にあることを特徴とする請求項1記載の電荷結合素
    子。
  5. 【請求項5】前記信号電荷合成転送部の転送パルスは、
    前記信号電荷検出部の電位をリセットするリセットパル
    スと同相で同一タイミングであることを特徴とする請求
    項1記載の電荷結合素子。
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