JP3037438U - ベビー用衣類 - Google Patents

ベビー用衣類

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JP3037438U
JP3037438U JP1996011180U JP1118096U JP3037438U JP 3037438 U JP3037438 U JP 3037438U JP 1996011180 U JP1996011180 U JP 1996011180U JP 1118096 U JP1118096 U JP 1118096U JP 3037438 U JP3037438 U JP 3037438U
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日義 藤田
尚子 小森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベビーの体型変化および動作特性に対応させ
る。 【解決手段】 丸編機により伸縮性糸条を用いて編成し
た円筒状編地からなり、前身頃と後身頃が連続すると共
に、トップから少なくとも股部位置まで連続した衣類と
し、腹部にあたる部分および臀部にあたる部分は編み方
を変えて他の部位よりも縦横方向に伸びを持たせると共
に、臀部に当たる部分は膨らませて立体的に臀部を包む
構成としている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、ベビー用衣類に関し、特に、15ケ月までの乳幼児(ベビー)の肌 着として用いられる衣類であって、成長に伴う体型変化とサイズ変化に対応でき て長期間着用できると共に、乳幼児の月齢、幼児の年齢に対応した動きに追従で きる構成とし、かつ、柔らかい肌に刺激を与えないようにしているものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のベビー用の肌着は、柔らかい肌に刺激を与えないために、合成 繊維を用いずに、大半は綿100%の編地を用いて形成されている。
【0003】 即ち、トップ衣類のシャツ、ボトム衣類のパンツ、ズボン、繋ぎ衣類の所謂カ バーオールやロンパース等は、通常、綿100%の編地を、前身頃、後身頃、袖 等にわけて裁断し、これら裁断したパターンを縫着して上記衣類を形成している 。また、袖口、足回り、ウエスト等はゴムをつけて身体に沿わせている場合が多 い。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
上記した綿100%の編地からなる肌着を含む衣類では、全体として伸縮性が 少ない上に、部分的に伸縮性を変えることもできない。 よって、まず、ベビーは発育により短期間に体型が大きく変化するが、従来の 綿100%の編地からなる衣類では、伸縮性が少ないため、体型変化に追従でき ず、着用期間が短くなってしまう問題がある。
【0005】 さらに、ベビーは、腹部および臀部の発達が急速で、かつ、膨出した共通の形 態的特徴を有するが、この特徴に対応させた肌着および外衣は従来提供されてい ない。例えば、ロンパース等の繋ぎ衣類では、腹部および臀部に他の部位よりも 伸びを持たせて、膨らみに対応させる必要があるが、従来の衣類では対応できず 、その結果、大き過ぎるか小さ過ぎることになり、フィット感が悪い問題がある 。
【0006】 上記のように、腹部および臀部が突き出た共通の特徴を有する一方、動作が活 発になるために、この動特性に対応できるようにしておく必要があるが、従来の 衣類は、形態特性および動特性が考慮されておらず、よって、フィット感が悪い と共に、運動機能を損なう恐れもある。
【0007】 例えば、ベビーは腹部が前に突出している形態的な特徴を有するが、3ケ月か ら15ケ月の段階は、臀部の成長は大きく、臀部が腹部を上回るようになる。動 特性については、寝返り→一人すわり→つかまり立ち→一人立→自立歩行が順次 できるようになり、特に、上肢上挙の動作が活発になる。よって、この段階の衣 類は、臀部のサイズ変化に対応できるようにする必要があると共に、体側部を動 作に追従出来るようにすることが重要である。
【0008】 上記のように、ベビーの場合は、発育が一生のうちで最も急速で、形態変化が 大きいため、衣類は発育に対応できるようにし、かつ、動作特性にも対応出来る ようにすることが、発育および運動機能を阻害せずに、発達を促進させる点から も望まれている。 しかしながら、前述したように、従来提供されているベビー用衣類は、成長過 程における形態特性および動特性を考慮して設計されておらず、この点から運動 機能を発達促進させる作用が乏しい問題がある。
【0009】 さらに、ベビー衣類は洗濯の頻度が多いが、従来の綿100%の肌着の場合、 洗濯により伸びが生じると、元に戻らず、型くずれしやすい問題がある。さらに また、ベビーの皮膚は大人の皮膚に比べて、繊細で様々な刺激に弱いが、従来の 衣類は縫着部が多く、この縫着部が柔らかい乳幼児の肌に直接触れるため、刺激 を与え、肌荒れ等を発生させる可能性がある。
【0010】 本考案は上記した種々の問題点に鑑みてなされたもので、ベビーの体型変化お よび動作変化に対応させることができ、フィット感を向上させると共に運動機能 を促進させ、かつ、着用期間を長くできると共に、肌あれ及び型崩れが発生しに くい、主として肌着に用いるられる衣類を提供することを課題としている。なお 、本考案の衣類は肌着としての着用に限定されず、外衣としても併用して着用で きるようにするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本考案は、請求項1で、丸編機により伸縮性糸条を 用いて編成した円筒状編地からなり、前身頃と後身頃が連続すると共に、首まわ りから少なくとも股部位置まで連続した衣類とし、腹部にあたる部分および臀部 にあたる部分は編み方を変えて他の部位よりも縦横方向に伸びを持たせると共に 、臀部に当たる部分は膨らませて立体的に臀部を包む構成としていることを特徴 とするベビー用衣類を提供している。
【0012】 上記衣類の腹部にあたる部分も立体的に膨らませ腹部を包む構成としてもよい (請求項2)。
【0013】 上記衣類の臀部及び腹部にあたる部分は天竺編みとするとすると共に、脇側に 当たる体側部は縦伸びリブ状編みとして縦方向への伸びを持たせ、さらに、背面 側ウエストの中央に当たる部分はタミー状編みとして伸びを少なくし、他の部分 はリブ状編みとしている(請求項3)。
【0014】 また、上記衣類の首回りはクロスショルダーとしている(請求項4)。あるい は、首回りは丸首とすると共に、首回りから両側或いは一方の肩部にかけて止具 で閉じる開きを設けたグリッパー型としている(請求項5)。
【0015】 上記したように、本考案の衣類は、伸縮性糸条を用い、通常のメリヤス編みよ りもよく伸びる。また、伸びのある編地から構成しているため、上下寸法及び胸 、腹、腰回り等の周径寸法を約10センチ程度は十分に伸ばすことができる。こ のベビーの段階は、一生のうちで最も発育速度が早く、身長の伸び、および胸囲 、腹囲、腰囲等の増加が著しく、体型が変化するが、1つのサイズの衣類が上下 左右共に10センチ程度は伸縮するため、運動機能を損なわずに、かつ、無駄な 余裕を持たせずフィットさせることができる。
【0016】 また、ベビーの形態的特性である腹部が前へ出た体型および臀部の成長に対し ては、腹部および臀部にあたる部分の編み方を変えて他の部位よりも伸びを持た せているため、ゆったりとフィットした着用感を与えることができる。 また、 オムツ、オムツカバーを着用していると共に、おすわり、一人だち、自立歩行が できるようになると臀部が著しく発達してくるが、臀部にあたる部分は立体編み で膨らみを持たせているため、膨出してくる臀部をゆったりと包むことができる 。
【0017】 また、伸縮性糸条からなる編地で構成しているため、洗濯をしても元の形状に 戻る復元力があり、従来の綿100%の衣類と比較して型くずれしにくい。 さらに、少なくとも身頃全体を、丸編機により連続編成した円筒状編地から形 成しているため、縫製部位を少なくできる。よって、縫製部位により肌に与える 刺激を少なくでき、肌が柔らかいベビーに肌荒れ等を発生させにくい。
【0018】 上記伸縮性糸条として、ポリウレタン系弾性糸条を綿で被覆している多層構造 の糸条を用いている。具体的には、多層構造の糸条として、3重量%のポリウレ タンと97重量%の綿とからなるスパンデックス糸条の外周面を、綿100%で カバーしているコアスパンヤーン(登録商標)を用いている。該多層構造の糸条 と綿糸を用いて、いずれか一方を表用糸条、いずれか他方を裏用糸条として編成 している。 伸縮性を持たせるためには、綿糸100%で編成することはできず、上記した 伸縮性を有する合成繊維の糸条を用いるが、その外周面を綿100%で被覆した 多層構造の糸条を用いているため、肌には綿が接触して、肌当たりを良くするこ とができる。なお、伸縮性糸条は多層構造の糸条に限定されず、綿で被覆されて いないが、肌への刺激が少ない糸条を用いても良いことはいうまでもない。
【0019】 上記衣類には、伸縮性糸条を用いた丸編地の袖部を縫着して取り付け、該袖部 は天竺編みとして縦横両方への伸びを持たせていると共に先端はパワーを大とし た伸縮性糸条を用いて袋編みとして無縫製としている。該構成とすると、袖口が だぶつかず、腕にフィットさせることができ、運動機能を阻害しない。かつ、縫 着部を少なくでき、肌への刺激を少なくすると共に、衣類の製造工程を簡単にで きる。また、袖部も伸縮性糸条を用いて天竺編みとしているため、腕の運動に容 易に追従させることができ、運動機能の発達を阻害しない。なお、袖丈は半袖、 あるいは長袖のいずれでもよく、また、袖をつけないノースリーブタイプとして も良い。
【0020】 上記衣類は、少なくとも背面側の上部を本パイル編みとして、他の部位よりも 吸汗性および通気性を持たせることが好ましい。 具体的には、後身頃の背中の中位置より上端の首回りまでを区画して、この区 画された部分を本パイル編みとしている。前身頃側では首回りを広くあけている ため、本パイル編み部分を設けていないが、勿論、前身頃の首回りも本パイル編 みとして吸汗性および通気性を持たせてもよい。
【0021】 ベビーは成人と比べて体表面積に対する発汗量が2倍と大きく、特に背中上部 は汗をかきやすい。よって、この部分に上記のように本パイル編み部分をもうけ て、吸汗性および通気性を良くすることは好ましい。
【0022】 首回りの形状は、衣類の脱着の容易さ、および頭の大きさ等の体型および動特 性に応じて選択される。乳幼児が3ケ月〜15ケ月の間は頭が大きく、かつ、動 作が活発となってじっとしていないので、簡単に着せ替えができるものが良い。 よって、頭からかぶせる型で、しかも、大きな頭を簡単に通せる形状とすること が好ましい。 従って、この段階では、請求項3に記載したような、首回りを大きくでき、脱 着させやすいクロスショルダーとすることが好ましい。あるいは、請求項4に記 載したような両方の肩あるいは片方の肩をグリッパー型とすることが好ましい。
【0023】 股部を背面側から前面側へまわして、それらの両端に設けた止具で着脱自在に 係止するオムツカバー型とした場合には、股部に当たる部位はフロート編あるい はタック編のタミー状編みとして伸びを小さくし、ずり下がらず、オムツに位置 ずれが生じないようにしている。
【0024】 また、オムツカバー型とした場合には、その止具の位置も乳幼児の発育段階に 対応させて設定している。即ち、3ケ月〜8ケ月の段階用では、背面からの折り 返し部を前面側の腹部下端近傍まで伸ばして、止具の位置を相当上方に設定し、 この時期のオムツ替えをしやすくしている。 一方、6ケ月〜15ケ月の段階は、うつぶせ状態が多くなる時期であることを 考慮して、止具の位置を下方に設定している。
【0025】 上記衣類は下辺をオムツカバー型とせずに開放したオープン型としたシャツタ イプとしてもよい。その場合には下辺をパワーある伸縮性糸条を用いて袋編とす ることが好ましい。 この場合、オムツ替え時に、上記オムツカバー型で必要とした止具の脱着作業 を省略できると共に、下辺を身体にフィットさせることができる。特に、この時 期は運動が活発であるため、衣類ははだけやすいが、下辺を身体に常にフィット させるようにすると着崩れが防止できる。また、無縫製として、縫製部位を少な くしているため、肌への刺激を少なくでき、かつ、縫工程を減少できる利点があ る。
【0026】 上記衣類は主として肌着として用いられるが、外衣としても併用できるような 、色合いや、柄を持たせておいくことも好ましい。
【0027】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施形態の主として肌着となる衣類を図面を参照して説明する 。 図1乃至図4に示す第1実施形態およびその変形例の肌着は、主として約3 ケ月〜約8ケ月のベビーを対象とし、図5及び図6に示す第2実施形態およびそ の変形例の肌着は約6ケ月〜約15ケ月のベビーを対象としている。
【0028】 上記第1、第2実施形態および各変形例の肌着は、いずれも図7に示すように 、成形用丸編機を用いて筒形状に連続編成した編地1から形成している。上記成 形用丸編機は従来公知の織り方を部分的に替える機能を具備したもので、編み方 を部分的に変えて、所要部位に所要の編組織を与えると共に、立体的な膨らみを 同時に持たせるように立体編成している。
【0029】 即ち、肌着の各実施形態において後述するように、上記筒形状に連続編成した 編地1は、基本的には図8に示すフロート編のリブ状編み2としている。該編地 1には所要箇所に縦横の伸びを大きくした図9に示す天竺編み3、吸汗性および 通気性を良くするための図10に示す本パイル編み4、伸びを小さくした図11 に示すフロート編のタミー状編み5、縦方向の伸びを大とした図12に示すフロ ート編の縦伸びリブ編み7、および、編み方はリブ状編と同一であるがパワーの ある伸縮性糸条を用いた袋編み6を施して、所要箇所にそれぞれ対応した伸びを 与えている。上記フロート編をタック編に変えてもよい。 なお、図1乃至図6に示す肌着において、編組織の相違に応じて相違するハッ チングを部分的に施している。
【0030】 上記編成に用いる糸条は、図13に示すように、裏用糸条として伸縮性糸条1 0を用いると共に、表用糸条として綿糸11を用いて編成し、伸縮性糸条10を 用いることにより、編地全体に縦横に約10センチの伸びが生じるようにしてい る。上記裏用糸条と表用糸条とを引き揃えて編成している。
【0031】 上記伸縮性糸条10として、本実施形態ではポリウレタン系弾性繊維に綿をカ バーした多層構造の糸条を用いている。詳しくは、3重量%のポリウレタンと9 7重量%の綿とからなるスパンデックス糸条の外周面を、綿100%でカバーし ているコアスパンヤーン(登録商標)を用いている。このように裏用糸条となる 伸縮性糸条10を綿でカバーし、肌には天然繊維の綿のみを接触させて、肌への 刺激が低減するようにしている。
【0032】 図1(A)(B)および図2(A)(B)に示す約3ケ月〜約8ケ月の段階を 対象とするロンパース型肌着25では、この時期におしりの発達が著しく、かつ 、寝返り、ハイハイ、及びおすわりが出来て動作が活発になるため、これらの形 態特性および動特性に対応させている。即ち、寝返りをした場合や手を上げた時 に脇が突っ張ることがないようにし、かつ、おすわりした時に背中や股部が突っ 張ることがないようにしている。
【0033】 即ち、頭から被る型として、図7に示す円筒形状に連続編成した編地1をその ままの形態で、図7中に一点鎖線で示す切断線に沿って上下を所要形状に裁断し て、連続した前身頃16と後身頃17として用い、身頃部分は無縫製としている 。 この連続編成した身頃部分は、基本的にはリブ状編み2とし、腹部に当たる 部分25aは大きな楕円形状に区画して縦横両方に伸びを大きくした天竺編み3 としている。同様に、臀部に当たる部分25eも大きな楕円形状に区画して縦横 両方に伸びを大きくした天竺編み3として、かつ、後方に膨らませて立体性を持 たせている。
【0034】 また、止具20により開閉される股部にあたる部分25bは伸びを小さくした タミー状編み5としている。さらに、後身頃17の上部の背中の中位置から首回 り上端にかけた部分25cは吸汗性および通気性のよい本パイル編み4としてい る。前身頃16および後身頃17の他の残部はリブ状編み2としている。
【0035】 さらに、左右両脇部25dに縦方向の伸びが大きい縦伸びリブ状編み7を施し ている。また、背中の中心部で、背面側ウエストの中心に当たる部分25fは略 菱形形状に区画して、伸びのないタミー状編み5を施している。
【0036】 このように、前身頃16と後身頃17とからなる身頃部を構成する円筒形状の 連続編成する編地は、リブ状編み2、天竺編み3、本パイル編み4、タミー状編 み5、縦伸びリブ状編み7の5種類の編み方を用い編成している。
【0037】 首回りは、大きな頭の乳幼児に対して脱着出来やすいようにクロスショルダー とし、その周縁にパイピング19を施している。上記クロスショルダーは周知の 形状であり、前身頃16と後身頃17との両肩部は縫着せず、図示のように、後 身頃17の左右肩片17b、17cを前身頃16側へと重ねた形状としている。
【0038】 上記オムツカバー型とした股部では、その後身頃17側からの折り返し部分1 7aを腹部側に近い上方位置で前身頃16の下端と止具20により係止できる設 定としている。
【0039】 さらに、身頃部と同様に伸縮性糸条を用いて円筒形状に連続編成した袖部18 を設けており、該袖部18はきちんと手が出る袖丈とし、全体を天竺編み3とす ると共に、袖口18aはパワーのある伸縮性糸条を用いて袋編み6として、袖口 18aを無縫製とし、腕の周囲にフィットさせている。
【0040】 上記構成からなる図1に示すロンパース型肌着25では、頭から被るタイプと し、かつ、クロスショルダーとして、首回りを大きくしているため、頭が大きく 、かつ、動き初めて、脱着させにくいベビーに対して、容易に肌着を着せ変えを させることができる。
【0041】 また、前身頃16及び後身頃17の所要部分を除いて伸びのあるリブ状編み2 で編成し、縦横両方に10センチ程度伸びることができるため、成長の著しいこ の時期に、上記伸びと立体編みとで、体型変化に十分に対応させることができる 。かつ、ねがえり、ハイハイ等の動作時においても、動きにスムーズに対応させ ることができる。しかも、部分的に伸びの異なる編み方を施しているため、形態 特性および動特性に対応させることができる。
【0042】 具体的には、腹部にあたる部分25aは天竺編み3として他の部分よりも伸び を大きくしているが膨らませず、臀部25eにあたる部分は天竺編み3として伸 びを持たせると共に膨らませている。3ケ月〜15ケ月のベビーは、特に、臀部 の発達が急激で、腹部よりも突出量が大きくなり、しかも、オムツ、オムツカバ ーで臀部が膨れるため、臀部に当たる部分25eは伸びを持たせると共に膨らま せてゆったりと包むようにしている。該構成とすると、発達している臀部の形態 に無理なく追従させることができ、おすわりした時に背中および股部での突っ張 りを無くし、着用感を高めることができる。腹部にあたる部分25aを大きな伸 びを有する天竺編み3として、腹部の膨らみに対応させている。
【0043】 さらに、左右両脇25dに縦伸びリブ状編み7を施しているため、脇部分の伸 びが大きくなり、手を上に挙げたりする動作をした場合、および寝返りを打った 場合、おすわりした場合等において、脇の部分で肌着25が突っ張ることがなく 、スムーズに動作に追従させることができる。
【0044】 さらにまた、背中側のウエストの中心部分25fに伸びの少ないタミー状編み 5を施した菱形部分を設けているため、背面側の肌着25のだぶつきが少なくな り、背面側において肌着25を安定させて、身体にフィットさせ、その結果、動 きやすくすることができる。また、この時期は、抱きあげる機会も増えるが、そ の時、背面側にだぶつきを発生させないため抱きやすくすることができる。
【0045】 また、この時期は発汗量が多く、しかも、寝ている時間が多く蒸れが発生しや すいが、最も発汗量が多い背中の上部に本パイル編み4を施しているため、吸汗 性および通気性がよく、むれの発生を防止することができる。さらに、股部には オムツ、オムツカバーさらに尿等の***物により荷重がかかるが、伸びの小さい タミー状編み5を施しているため、負荷による伸びやずれを発生させない。
【0046】 さらにまた、涎が出ると共に、衣服をなめたりし、さらに、ハイハイをして、 肌着25は汚れやすい。よって、洗濯の頻度は多くなるが、伸縮性糸条を含む編 地で構成しているため、洗濯後も元の形状に復元し、型崩れを発生させにくい。
【0047】 さらに、乳幼児の皮膚は繊細で刺激に弱いが、前身頃16と後身頃17とを一 体の編地から形成して、縫製部を少なくしているため、肌に与える刺激は少ない 。しかも、裏用糸条として綿で被覆した多層構造の糸条からなる伸縮性糸条10 を用いているため、肌に接する部分は綿となり、この点からも肌への刺激を少な くすることができる。
【0048】 図3は第1実施形態の第1変形例を示し、腹部にあたる部分25aの天竺編み 3としている部分を臀部にあたる部分25eと同様に立体的に膨らませている。 このように、腹部にあたる部分25aを大きな伸びを有する天竺編み3とする と共に膨らませた立体構成とすると、前にはりだした腹部を立体的に包みこみ、 やさしくフィットさせることができ、急激な腹部の突出に対応させることができ る。
【0049】 図4(A)(B)は第1実施形態の第2変形例を示し、ロンパース型ではなく 、股部よりも若干下方まで伸びる下辺をオープン型としたトップシャツの肌着2 5からなる。このオープン型の下辺23は下端を折り返して縫着して端末処理し ているが、下端をパワーのある伸縮性糸条を用いて袋編みとして端末を無縫製と してもよい。
【0050】 上記変形例と第1実施形態との他の相違点は、後身頃17の首回りに本パイル 編みの部分を設けていない点である。下辺を開放した場合には、第1実施形態よ りも通気性が良いために、上記本パイル編みを省略している。他は同一の構成で あり、同一の機能を有するため、説明を省略する。なお、この変形例のシャツタ イプの場合も第1実施形態と同様に後首回りに本パイル編みを施して吸汗性およ び通気性を良くしてもよいと共に、腹部にあたる部分25aを第1変形例と同様 に立体的に膨らませてもよいことは言うまでもない。
【0051】 図5(A)(B)は第2実施形態の肌着30を示し、主として約6ケ月〜約1 5ケ月のベビーに適用される。この段階は、第1実施形態の3〜8ケ月と形態的 特徴はほぼ同様であり、おしりが更に発達する。動作特性の点では、ハイハイす る時間が長くなると共に、つかまり立ち、さらに、自立歩行が可能となり、動作 がより活発化する。よって、さまざまな動作の中で脇部分が突っ張らないように すると共に着崩れが生じないようにすること、および、あばれて着せにくいため に、素早く着せられると共に脱がせやすくすることが必要である。
【0052】 第2実施形態の肌着は上記した点を考慮した構成としており、第1実施形態と 略同様な構成としているが、首回りの構成および股部の構成を相違させている。 即ち、頭から被る型として、図7に示す円筒形状に連続編成した編地をそのまま の形態で前身頃16と後身頃17として用いて、身頃部分は無縫製とし、他の実 施形態と同様に袖部18を逢着して取り付けている。
【0053】 即ち、肌着30は、その腹部30aに当たる部分は大きな楕円形状に区画して 縦横両方に伸びを大きくした天竺編み3とし、かつ、前方に膨らませて立体性を 持たせている。また、止具20により開閉される股部にあたる部分30bは伸び を小さくしたタミー状編み5とし、さらに、後身頃17の上部の背骨位置から首 回り上端にかけた部分30cを吸汗性および通気性のよい本パイル編み4として いる。さらに、左右両脇部30dに縦方向の伸びが大きい縦伸びリブ状編み7を 施している。また、後身頃17側では、臀部にあたる部分30eを略円形に区画 して、腹部側と同様に、縦横両方に伸びの大きな天竺編み3を施すと共に後方へ 膨らむように立体編みとしている。さらに、背中の中心部で、背面側ウエストの 中心に当たる部分30fは略菱形形状に区画して、伸びのないタミー状編み5を 施している。前身頃16および後身頃17の他の残部はリブ状編み2としている 。よって、前身頃16と後身頃17とを連続編成する編地は、リブ状編み2、天 竺編み3、本パイル編み4、タミー状編み5、縦伸びリブ状編み7の5種類の編 み方を用いて編成している。袖部18は半袖として、他の実施形態と同様に、き ちんと手が出る袖丈とし、かつ、天竺編み3とすると共に、袖口18aはパワー のある伸縮性糸条を用いて袋編み6として、袖口18aを無縫製として、腕の周 囲にフィットさせている。
【0054】 第1実施形態の肌着25との相違点は、動きが活発で、首を通すのをいやがる ベビーに対して、素早く肌着30を脱着できるように、首回りは片方の肩をグリ ッパーとしている点である。即ち、首回りは丸首とすると共に、首回りから一方 の肩部にかけて前後身頃16と17とを縫着せず、止具31により開閉できるよ うにしている。なお、両肩グリッパーとしてもよい。
【0055】 オムツカバー型の股部では、うつぶせ状態が多くなるために、その後身頃17 側からの折り返し部分17aを第2実施形態の肌着25よりも股部側の下方に位 置させて、前身頃16の下端と止具20により係止できる設定としている。この ように、止具20の位置を下方に下げると、うつぶせ状態の時に腹部側がだぶつ かず、運動機能を高めることができる。
【0056】 上記構成からなる肌着30では、第1実施形態の肌着25と同一機能を有して いると共に、首回りを肩グリッパーとしているため、脱着させやすくなる。また 、この時期は歩くことにより腰部が発達するが、腹部、臀部を膨らませて立体化 させていると共に、両脇部に縦伸びリブ状編み7を施しているため、サイズ変化 にも無理なく対応させることができる。 なお、上記ロンパース型の肌着30は、15ケ月以降でも、オムツがとれるま で使用することができる。
【0057】 図6(A)(B)に示す下辺をオープンとしてシャツタイプとした第2実施形 態の変形例は、第1実施形態の第1変形例と略同様で、首回りを肩グリッパーと している点のみが相違するため、説明を省略する。なお、第2実施形態の肌着3 0においても、腹部にあたる部分30aは天竺編み3として伸びを大きくするだ けで膨らませない構成としてもよい。
【0058】 さらに、各実施形態および変形例では半袖タイプとしているが、ノースリーブ タイプとしても良く、また、冬季用に長袖としても良い。
【0059】 また、上記各実施形態の肌着は外衣として併用することもできる。衣類の色は 、従来は殆どが白色であったが、所要の色彩を施しても良く、かつ、ストライプ 等の柄を施すことも好ましく、この場合にはデザイン性が高められ、外出用のお 洒落着として着用できる。
【0060】
【考案の効果】
以上の説明より明らかなように、本考案に係わるベビー用衣類では、伸縮性糸 条を用いた編地から構成しているため、丈および周径を伸ばすことができ、成長 の著しいベビー用として比較的長期間使用することができる。また、上記のよう に伸縮機能を持たせているため、ベビーの運動機能を損なわないうえ、無駄な余 裕を持たせずフィットさせることができ、よって、運動機能を促進させることが できる。
【0061】 また、伸縮性糸条からなる編地で構成しているため、洗濯をしても元の形状に 戻る復元力があり、従来の綿100%の衣類と比較して型くずれしにくい。特に 、ベビーは衣類を汚す頻度が高く、洗濯回数は大人の衣類よりも多いため、上記 洗濯による型くずれがしにくいことは、大きな利点である。
【0062】 さらに、丸編物機により連続編成した円筒形状の編地から形成しているため、 縫製部位を少なくでき、縫製部位による肌に与える刺激を少なくできる。しかも 、伸縮性糸条は綿で被覆した多層構造の糸条を用い、肌には綿のみが接するよう にしているため、肌に与える刺激を少なくできる。
【0063】 また、連続編成の際に、所要部位に所要の編み方を施して、必要部位に必要な 伸びを与える一方、伸びを与えることが好ましくない部位は伸びを小さくして、 ベビーの体型的な特性および動特性に適合させているため、着用時に身体に無理 を生じさせない上に、運動機能を高めることができる。 ベビーの形態的特性である腹部および臀部が出た体型に対しては、腹部および 臀部にあたる部分の編み方を変えて伸びを大きくしているため、対応することが できる。かつ、オムツおよびオムツカバーで膨らむと共に、急激に発達する臀部 に対しては、臀部にあたる部分を立体的に膨らませた編み方としているため、臀 部をゆっくりと包むことができる。
【0064】 また、袖口、裾回り等の従来はゴムを通していた部分は、パワーのある伸縮性 糸条を用い袋編みとして無縫製とし、適度な拘束力で身体にフィットさせている ため、運動がしやすく、かつ、活発な動作をしても着崩れを発生させない。
【0065】 さらに、汗をかきやすい背中の上部は本パイル編みとして吸汗性および通気性 を持たせているため、特に、発汗量が多く、寝ている時間が長いベビーには、蒸 れを発生させない等の種々の利点を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の肌着を示し、(A)は正面
図、(B)は背面図である。
【図2】 第1実施形態の肌着を示し、(A)は正面側
から見た斜視図、(B)は背面側から見た斜視図であ
る。
【図3】 第1実施形態の第1変形例の肌着を示し、
(A)は正面から見た斜視図、(B)は背面から見た斜
視図である。
【図4】 第1実施形態の第2変形例の肌着を示し、
(A)は正面図、(B)は背面図である。
【図5】 第2実施形態の肌着を示し、(A)は正面
図、(B)は背面図である。
【図6】 第2実施形態の変形例の肌着を示し、(A)
は正面図、(B)は背面図である。
【図7】 円筒形状の連続編成した編地の概略斜視図で
ある。
【図8】 リブ状編みの概略図である。
【図9】 天竺編みの概略図である。
【図10】 本パイル編みの概略図である。
【図11】 タミー状編みの概略図である。
【図12】 縦伸びリブ状編みの概略図である。
【図13】 編成用の糸条を示す概略図である。
【符号の説明】
1 編地 2 リブ状編み 3 天竺編み 4 本パイル編み 5 タミー状編み 6 袋編み 7 縦伸びリブ状編み 10 伸縮性糸条 11 綿糸 16 前身頃 17 後身頃 18 袖 20 止具 25、30 肌着

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 丸編機により伸縮性糸条を用いて編成し
    た円筒状編地からなり、前身頃と後身頃が連続すると共
    に、首まわりから少なくとも股部位置まで連続した衣類
    とし、腹部にあたる部分および臀部にあたる部分は編み
    方を変えて他の部位よりも縦横方向に伸びを持たせると
    共に、臀部に当たる部分は立体的に膨らませて臀部を包
    む構成としていることを特徴とするベビー用衣類。
  2. 【請求項2】 上記衣類の腹部にあたる部分を立体的に
    膨らませて腹部を包む構成としている請求項1に記載の
    ベビー用衣類。
  3. 【請求項3】 上記衣類の臀部及び腹部にあたる部分は
    天竺編みとすると共に、脇側に当たる体側部は縦伸びリ
    ブ状編みとして縦方向への伸びを持たせ、さらに、背面
    側ウエストの中央に当たる部分はタミー状編みとして伸
    びを少なくし、他の部分はリブ状編みとしている請求項
    1または請求項2に記載のベビー用衣類。
  4. 【請求項4】 首回りはクロスショルダーとしている請
    求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のベビー用衣
    類。
  5. 【請求項5】 首回りは丸首とすると共に、首回りから
    両方あるいは一方の肩部にかけて止具で閉じる開きを設
    けている請求項1乃至請求項3のいすれか1項に記載の
    ベビー用衣類。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0714897U (ja) * 1993-08-25 1995-03-14 百合 莫 使い捨て式紙製タバコ盆
WO2003015547A1 (fr) * 2001-08-09 2003-02-27 Aprica Kassai Kabushikikaisha Vetement pour nourrisson
KR101313701B1 (ko) * 2006-03-31 2013-10-01 콤비 가부시키가이샤 영유아용 팬츠 슈트

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