JP3037084U - 組立紙箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本考案は、蓋面及び底面に連設した一方の
側壁の両端の折線上に夫々手先で容易に切り離せるミシ
ン入りを設け、内容物を容入した組立紙箱を購買した消
費者における該内容物の取り出しを容易にし、上部及び
一方の解放可能な組立紙箱の展開図において、紙材の無
駄及びコストをアップしないようにする。 【解決手段】 本考案は、底面（２）に連設した一方
の側壁（ｂ）の両端の折線（４）、（４）上に夫々ミシ
ン入りを設け、それらを手先で容易に切り離すことによ
り側壁（ｂ）の解放可能とすることで、内容物を容入し
た組立紙箱を購買した消費者における内容物の取り出し
が容易になるとともに、紙箱本体のブランク板の展開図
を、ユーザーにおいて使用される公知の組立紙箱の形状
と同一にすることで、公知の組立紙箱の製造工程にミシ
ン入りを設けるだけという、ほとんど同一工程で製造で
きるため、紙材の無駄及びコストもアップせず、さら
に、製造コストもほとんどアップしない。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、折畳み状態から組立てて紙箱を構成する組立紙箱に関するものであ る。

【０００２】

【従来の技術】

従来の上部及び一方の解放ができる唯一の組立紙箱として、実開平５−６２４ １８号公報に記載されているものは、一方の側壁と他方の側壁との隣接縁に連結 辺を介装したものであった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前期従来のものにあっては、側壁と側壁との隣接縁に介装された連結片を、紙 箱の内側に折込むという構成をとっているので、その連結片の片端辺が内容物に 触れ、形崩れの原因になり、また、ブランク板の展開図において、凸凹の多い複 雑な形状になっているため、紙材に無駄ができてしまい、連結片を新たに設置す るので、紙材のコストがアップしてしまい、なかなか市場に出回らないという問 題点があった。

【０００４】 本考案の目的とするところは、組立紙箱として、紙箱製造において、紙材の無 駄及びコストをアップしないようにするとともに、内容物を容入した組立紙箱を 購買した消費者における内容物の取り出しを容易にするにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記目的を達成するために、本考案にあっては、蓋面と底面との間に連設した 一方の側壁の両端の折線上に夫々ミシン入りを設け、それらを手先で容易に切り 離せるようにして一方を解放可能にするとともに、紙箱本体のブランク板の展開 図は、ユーザーにおいて使用される公知の組立紙箱の形状と同一のまま、ミシン 入りを設けるだけで製造できるので、その形状に変わるところはなく、紙材の無 駄及びコストもアップしないことにより問題点を解決している。

【０００６】

【考案の実施の形態】

周側壁と底面及び蓋面とを有する紙箱本体は、公知の折込み自在な底面及び公 知の提手付き蓋面を構成することで、平板状に折畳むことができる機能及び提手 機能を具有するものであり、紙箱本体の周側壁の上縁に公知の提手付き蓋面を連 設し、また周側壁の下縁には公知の折込み自在な底面を連設する。一方の側壁の 両端の折線上に夫々ミシン入りを設け、それらを手先で容易に切り離すことで、 一方が解放可能となるとともに、紙材の無駄及びコストもアップさせないように 、紙箱本体のブランク板の展開図は、ユーザーにおいて使用される公知の組立紙 箱の形状と同一にする。

【０００７】

【実施例】

以下、添付図面に従ってこの考案の実施例を説明する。図１に示すものは、紙 箱本体を展開したブランク板（Ａ）で、周側壁（１）を構成する側壁（ａ）、（ ｂ）、（ｃ）、（ｄ）と側壁（ｄ）に突設した貼着片（ｅ）と、また折畳み底面 （２）を構成する折込み片（ａ´）、（ｂ´）、（ｃ´）、（ｄ´）及び提手付 き蓋面（３）を構成する提手片（ｂ”）、（ｄ”）と提手片（ｂ”）、（ｄ”） の両端部との掛止部（ａ”）、（ｃ”）とからなっている。

【０００８】 側壁（ａ）、（ｂ）、（ｃ）、（ｄ）と貼着片（ｅ）との間に折線（４）、（ ４）、（５）、（５）があり、側壁（ｂ）の両端の折線（４）、（４）上に夫々 ミシン入りを設け、また側壁（ａ）、（ｂ）、（ｃ）、（ｄ）の夫々の下縁には 、折込み片（ａ´）、（ｂ´）、（ｃ´）、（ｄ´）が折線（６）を介して連設 されており、折込み片（ｂ´）及び（ｄ´）には、貼着部（９）及び（１０）が 夫々設けられている。側壁（ｂ）、（ｄ）の上縁には、折線（７）を介して提手 片（ｂ”）、（ｄ”）が連設されており、提手片（ｂ”）、（ｄ”）には折目（ １１）が夫々設けてあり、その上端部両側に掛止突起（１２）を夫々有し、また 使用者の手が挿入できる挿入切込み（１３）も夫々設けてある。挿入切込み（１ ３）は、提手片（ｂ”）、（ｄ”）を折曲げて組立てる際に、お互いの挿入切込 み（１３）への挿入部（１７）を夫々構成する。提手片（ｂ”）、（ｄ”）は折 目（１１）より先端側を上部（１４）とし、また、側壁（ａ）、（ｃ）の上縁に は、折線（７）を介して掛止部（ａ”）、（ｃ”）が夫々連設されており、掛止 部（ａ”）、（ｃ”）の中央部には、提手片（ｂ”）、（ｄ”）の夫々の掛止突 起（１２）が挿入できる掛止切込み（１５）、（１６）を夫々設けてある。また 、図２、図４、図５、図６及び図７の組立組箱（Ａ１）は、いずれも折込み自在 な底面及び提手付き蓋面の機能を有するものである。

【０００９】 以上のような構成のブランク板（Ａ）をもって組立紙箱（Ａ１）を形成するに は、側壁（ａ）、（ｂ）、（ｃ）、（ｄ）及び貼着片（ｅ）をその折線（４）、 （４）、（５）、（５）より折込み、貼着片（ｅ）を側壁（ａ）の内側に貼着す る。次に、折込み片（ａ´）、（ｂ´）、（ｃ´）、（ｄ´）をその折線（６） より内側に折込み、ブランク板（Ａ）が平板状に折畳まれる時に貼着部（９）は 折込み片（ａ´）に、貼着部（１０）は折込み片（ｃ´）に夫々貼着されること により平板状に折畳め（図３）、紙箱本体形成時にこれらは自動的に底面を形成 する、公知のオートボトム方式となっている。各折込み片の形状は前記の機能が あれば制約されるものではない。内容物を容入するときは、上部を解放した図４ の状態で使用する。

【００１０】 次いで、折目（１１）を外側に折曲げながら、提手片（ｂ”）及び（ｄ”）の 折線（７）を夫々内側に折曲げ、提手片（ｂ”）、（ｄ”）の上部（１４）を夫 々重ね合わせ、提手片（ｂ”）の挿入部（１７）を提手片（ｄ”）の挿入切込み （１３）に挿入し、あるいは提手片（ｄ”）の挿入部（１７）を提手片（ｂ”） の挿入切込み（１３）に挿入し、提手（１８）を形成する。続いて、掛止部（ａ ”）、（ｃ”）の折線（７）を夫々内側に折曲げながら、提手片（ｂ”）、（ｄ ”）の掛止突起（１２）を掛止部（ａ”）、（ｃ”）の掛止切込み（１５）、（ １６）に夫々挿入掛止する。提手付き蓋面（３）の形状は、前記の機能があれば 他の形状のものでもよしとし、また、提手付きとしたが、公知の提手のない蓋の 形状のものでもよいとする。

【００１１】 上記のようにして組立てを完了したものが、図２に示す組立紙箱（Ａ１）であ り、内容物を容入した組立紙箱（Ａ１）を購買した消費者における使用について は、内容物を取り出す際、上部を解放した図４の状態にして、まず側壁（ｂ）の 片端の折線（４）上に設けたミシン入りを手先で切り取り（図５）、次いで、も う片端の折線（４）上に設けたミシン入りも手先で切り取り（図６（図６は組立 紙箱（Ａ１）の上部を切欠して示した斜視図））、図７の状態で横方向あるいは 斜め上方から容易に取り出すことができる。

【００１２】 前記実施例において、側壁（ｂ）の両端の折線（４）、（４）上に夫々ミシン 入りを設けたが、対向する側壁（ｄ）の両端の折線（５）、（５）上でも、容易 に内容物を取り出せるのであれば、側壁面上でも、ミシン入りを設けることは可 能であり、また側壁（ａ）、（ｂ）、（ｃ）、（ｄ）の両端全ての折線（４）、 （４）、（５）、（５）上に夫々ミシン入りを設けるにおいては、持ち運びに支 障がなければ、周壁（１）全てを解放することも可能である。

【００１３】

【考案の効果】

本考案の組立紙箱は、公知の折込み自在な底面と公知の提手付き蓋面との間に 連設した一方の側壁の両端の折線上にミシン入りを設けたので、それらを手先で 容易に切り離した状態で、一方の側壁と他方の側壁は連結されていないので、一 方の側壁の解放が可能になり、容易に内容物の取り出しができるとともに、紙箱 本体のブランク板の展開図を、ユーザーにおいて使用される公知の組立紙箱の形 状と同一にすることで、その形状に変わるところはなく、紙材の無駄及びコスト もアップせず、また公知の組立紙箱の製造工程にミシン入りを設けるだけという 、ほとんど同一工程で製造できるため、製造コストもほとんどアップしないとい う効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の組立紙箱の実施例のブランク板の展開
図である。

【図２】同上のブランク板を組立てた組立紙箱の斜視図
である。

【図３】同上の組立紙箱の折畳まれた状態の斜視図であ
る。

【図４】同上の組立紙箱の周壁を立ち上げた状態の斜視
図である。

【図５】同上の組立紙箱の片方のミシン入りを切り取り
中途の状態の斜視図である。

【図６】同上の組立紙箱の上部を切欠し両方のミシン入
りを切り取り中途の状態の斜視図である。

【図７】同上の組立紙箱の両方のミシン入りを切り取っ
た状態の斜視図である。

【符号の説明】

Ａ ブランク板 Ａ１ 組立紙箱 ａ、ｂ、ｃ、ｄ 側壁 ｅ 貼着片 ａ´、ｂ´、ｃ´、ｄ´ 折込み片 ａ”、ｃ” 掛止部 ｂ”、ｄ” 提手片 １ 周側壁 ２ 底面 ３ 蓋面 ４ 折線（ミシン入りを設けた） ５ 折線 ９、１０ 貼着部 １８ 提手

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 周側壁と底面及び蓋面とを有する紙箱
   本体は、一方又は両方の側壁の両端の折線上に夫々手先
   で切り離せるミシン入りを設けたことを特徴とする組立
   紙箱。