JP3036285U - シリンダ位置検出装置 - Google Patents

シリンダ位置検出装置

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cylinder
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piston
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忠敏 後藤
康弘 湯浅
秀一 田中
伸行 赤津
和也 坂元
宏 坂本
明男 山本
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忠敏 後藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピストン部外周に格別の加工の必要が無く、
サイズの異なるシリンダにおいても共用化が容易であ
り、摺動摩耗の心配もないこと。 【解決手段】 第1の支持体4の一端がシリンダ本体2
の閉鎖端側にて片持ち支持され、他端が該シリンダ本体
の開口端の方に延びている。ピストン部3の内部には、
第1の支持体4の侵入を許すように空間6が設けられ
る。ピストン部3の内部に設けられた空間6内におい
て、一端が片持ち支持され、他端がシリンダ本体の閉鎖
端の方に延びた第2の支持体5が設けられる。検出部
は、コイル部10及びこのコイル部に対して相対的に変
位可能に非接触的に配置される磁気応答部材20を含
み、第1及び第2の支持体4,5の一方にコイル部10
を設け、他方に磁気応答部材20を設ける。ピストン部
の位置に応じて第1及び第2の支持体4,5の相対位置
が変位し、対応する検出信号がコイル部10から出力さ
れる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、誘導型の位置検出装置を内蔵したシリンダ位置検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
流体圧シリンダ等のストローク位置を検出する位置検出装置は、従来より種々 の方式のものが知られている。そのうち、電磁コイルを使用した誘導型のシリン ダ位置検出装置としては、例えば、実公平2−26003号公報等に示されたも のが知られている。従来公知のこの種の誘導型のシリンダ位置検出装置は、いず れも、ピストンロッドの表面を凹凸加工したり、ピストンロッドの表面に磁性体 又は導電体のパターンを形成し、その上から所要のコーティング処理を施してピ ストンロッド表面の保護を図ったものである。また、位置検出方式は、複数の1 次コイルを互いに電気的位相のずれた複数相の交流信号(例えばsin ωtとcos ωt)でそれぞれ励磁し、各1次コイルによる2次側誘導信号を合成して1つの 2次出力信号を生成し、励磁用の交流信号に対するこの2次出力信号における電 気的位相ずれが検出対象ピストン位置を示すようにした位相シフトタイプからな っている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
従来装置のようにピストンロッドの表面に所要の加工・形成を行うものにおい ては、ピストンロッドの製造・加工が面倒であり、また、各シリンダロッド毎に 特注で製造・加工を行わなければならないため、様々なタイプ・サイズのシリン ダにおいて位置検出装置の共用化を図ることができなかった。また、加工済みの ピストンロッドの表面に所要のコーティング処理を施したとしても、ピストンロ ッドの伸縮動作の繰り返しによる摺動摩耗によって、数年の使用によって、表面 コーティングが剥がれてしまい、耐久性に乏しいという問題点もあった。 更に、従来の位相シフトタイプの誘導型直線位置検出装置では、差動トランス に比べて多くの点で利点を持っているが、少なくとも2相の交流信号(例えばsi n ωtとcos ωt)を用意しなければならないため、励磁回路の構成が複雑にな るという問題点があった。また、温度変化等によって1次及び2次コイルのイン ピーダンスが変化すると、2次出力信号における電気的位相ずれに誤差が生じる という欠点もあった。
【0004】 本考案は上述の点に鑑みてなされたもので、ピストンロッドの外周に格別の加 工をする必要が無く、サイズの異なるシリンダにおいても検出装置各要素の共用 化を容易に図ることができ、かつ、摺動摩耗の心配のない耐久性に富んだシリン ダ位置検出装置を提供しようとするものである。 また、小型かつシンプルな構造を持つと共に、広い範囲にわたってシリンダロ ッド位置検出の可能な誘導型のシリンダ位置検出装置を提供しようとするもので ある。 また、製造が極めて容易になるようなシンプルな構造を持つシリンダ位置検出 装置を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案に係るシリンダ位置検出装置は、シリンダ本体と、このシリンダ本体に 対して相対的に直線変位可能に挿入されたピストン部とを含むシリンダ装置にお いて、前記シリンダ本体の内部において、該シリンダ本体の閉鎖端側にて一端が 片持ち支持され、他端が該シリンダ本体の開口端の方に延びた、第1の支持体と 、前記ピストン部の内部において、前記第1の支持体の侵入を許すように設けら れた空間と、前記ピストン部の内部に設けられた前記空間内において、一端が片 持ち支持され、他端が前記シリンダ本体の閉鎖端の方に延びた、第2の支持体と 、コイル部及びこのコイル部に対して相対的に変位可能に非接触的に配置される 磁気応答部材を含み、該磁気応答部材の該コイル部に対する相対的位置に応じた 検出信号を前記コイル部から出力するものであって、前記第1及び第2の支持体 の一方に該コイル部が配設され、他方に該磁気応答部材が配設されてなる検出部 とを具備し、前記ピストン部の前記シリンダ本体に対する相対的直線変位に伴っ て前記第1及び第2の支持体に夫々配設された前記磁気応答部材とコイル部との 相対的位置が変位し、これにより該ピストン部の直線位置に対応する前記検出信 号が出力されることを特徴とするものである。
【0006】 上記構成によれば、ピストン部の内部に形成された空間内に第1及び第2の支 持体が収納されて、シリンダ本体に対するピストン部の相対的直線変位に応じて 該第1及び第2の支持体の相対的位置が変化するようになっており、かつ、検出 部の磁気応答部材とコイル部を両支持体に夫々配設することにより、シリンダ本 体に対するピストン部の相対的直線変位に応じて磁気応答部材とコイル部の相対 位置が変化し、かくして、シリンダ本体に対するピストン部の直線位置に対応す る検出信号がコイル部から得られるようになっている。 これにより、本考案によれば、ピストンロッドの外周に格別の加工をする必要 が無いものとなっており、かつ、検出部の磁気応答部材とコイル部は支持体に夫 々配設する構成であってピストン又はシリンダ本体に取り付ける構成ではないの で、サイズの異なるシリンダにおいても検出装置各要素(つまり磁気応答部材と コイル部)の共用化を容易に図ることができ、かつ、摺動摩耗の心配のない耐久 性に富んだシリンダ位置検出装置を提供することができる。また、小型かつシン プルな構造を持つと共に、広い範囲にわたってシリンダロッド位置検出の可能な 誘導型のシリンダ位置検出装置を提供することができる。更には、製造が極めて 容易になるようなシンプルな構造を持つシリンダ位置検出装置を提供することが できる。
【0007】 一例として、前記第1の支持体は、筒状体からなっており、前記第2の支持体 は、棒状体からなっていて、該棒状体が前記筒状体の筒内に侵入している構成を 採用してよい。このような構成は、限られたスペースでの第1及び第2の支持体 の相互変位関係を円滑にし、かつコイル部の配設を容易にする。 更に、前記第1の支持体を構成する前記筒状体は、2重筒からなっていて、該 2重筒の筒間スペース内に前記コイル部を気密又は液密に収納してなるようにし てもよい。この構成は、電気回路の一部であるコイル部を、シリンダ本体内の圧 力流体から気密又は液密に保護する上で有利である。
【0008】 検出部の好ましい実施形態例としては、前記コイル部は、1相の交流信号によ って励磁される1次コイル及び直線変位方向に関して異なる位置に配置された複 数の2次コイルを含み、前記磁気応答部材は、所定の磁気応答特性を持つ磁気応 答部材を直線変位方向に沿って所定のピッチで複数繰り返して設けて成り、前記 相対的変位に応じて前記部材の前記コイル部に対する対応位置が変化することに より前記1次コイルと各2次コイル間の磁気結合が前記ピストン部の直線位置に 応じて変化され、これにより、該直線位置に応じて振幅変調された誘導出力交流 信号を、各2次コイルの配置のずれに応じて異なる振幅関数特性で、各2次コイ ルに誘起させるようにしたものとするとよい。 この構成によれば、1相の交流信号によって励磁する構成であるため、励磁回 路の構成が簡単である、という利点を有する。また、磁気応答部材において、所 定の磁気応答特性を持つ磁気応答部材を直線変位方向に沿って所定のピッチで複 数繰り返して設けて成るので、2次コイルに誘起される誘導出力交流信号として 、該磁気応答部材の繰り返しピッチを1サイクルとして周期的に変化する信号を 得ることができ、検出可能範囲を拡大することができるものである。 この場合、複数の2次コイルが前記1ピッチの範囲内に配置されるように適切 に配置すると、コイル部の構成をコンパクト化することができるので、好ましい 。
【0009】 また、前記検出部から出力される前記直線位置に応じて振幅変調された前記誘 導出力交流信号として、サイン関数の振幅関数を持つ第1の出力交流信号とコサ イン関数の振幅関数を持つ第2の出力交流信号とを出力するようにし、前記第1 の出力交流信号と第2の出力交流信号を入力し、前記直線位置を示す前記サイン 関数とコサイン関数の位相値を検出する位相検出回路を更に具備するようにする とよい。 上記構成によれば、回転型位置検出装置である従来知られたレゾルバにおいて 得られるのと同様の、2つの出力交流信号(サイン出力とコサイン出力)をシリ ンダ位置検出装置において得ることができる。従って、そのような本考案に係る シリンダ位置検出装置においては、前記第1の出力交流信号と第2の出力交流信 号を入力し、両信号の振幅値に相当する前記サイン関数とコサイン関数の位相値 を検出する位相検出回路を更に具備することにより、電気的位相の測定に基づい て精度のよいアブソリュート位置検出が可能である。このような位相検出回路と しては、レゾルバ用の位相検出回路として従来知られたR−D(レゾルバ−ディ ジタル)コンバータを使用することができるし、その他の方式の位相検出回路を 用いることもできる。このようなレゾルバタイプの位相検出回路を使用すること ができることは、従来の位相シフトタイプの誘導型直線位置検出装置が持ってい たような、温度変化等によって1次及び2次コイルのインピーダンスが変化する ことにより2次出力信号における電気的位相ずれに誤差が生じるという欠点を除 去することができるので、好都合である。
【0010】 前記コイル部において、更に、少なくとも前記磁気応答部材の1ピッチを最小 単位とする粗い位置データを得るためのコイルを具備するようにすれば、磁気応 答部材の1ピッチを越えるアブソリュート位置の検出のために有利である。 そのための一実施の形態として、前記コイル部が、前記磁気応答部材の1ピッ チ内のアブソリュート位置に応答する第1の検出信号を出力する第1のコイル部 と、前記磁気応答部材の終端部の通過に応答する第2の検出信号を出力する少な くとも1つの第2のコイル部とを含むようにしてもよい。これにより、第2のコ イル部によって、ピストン部の直線位置が所定の定位置に達したことを検出する ことができる。このような第2のコイル部を複数設けることにより、磁気応答部 材の1ピッチを越えるアブソリュート位置の検出に利用することもできる。 また、別の実施の形態として、前記コイル部が、前記磁気応答部材の1ピッチ 内のアブソリュート位置に応答する第1の検出信号を出力する第1のコイル部と 、前記磁気応答部材の1ピッチよりも長い範囲にわたって設けられてなり、該磁 気応答部材の侵入量に応答する第2の検出信号を出力する第2のコイル部とを含 むようにしてもよい。これによっても、磁気応答部材の1ピッチを越えるアブソ リュート位置の検出を行うことがてせきる。
【0011】 本考案に係るシリンダ位置検出装置の一実施形態においては、前記磁気応答部 材の芯部を成す棒状体をピアノ線のような金属線で構成し、この芯線の周囲に磁 性体金属片を所定のピッチで複数繰り返して配置してそれぞれをかしめ止めする ようにしてもよい。このような構成は、ピアノ線と金属片を用意し、金属片を所 望のピッチでピアノ線にかしめ止めすることにより、提供できるので、構成が極 めて簡単であり、かつ製造が極めて容易であり、製造コストも極めて安価にする ことができるので、かなり有意義である。しかも、磁気応答部材つまりコアの径 は、ピアノ線の径に金属片の厚みを足した程度の小さなものとなり、これに伴い 、コイル部の各コイルの径も小さくすることができるので、全体としてかなり小 型化された検出部を提供することができることとなり、ピストン部に設ける空間 のサイズを小さくしてその強度を損なうことがないようにすることができる。ま た、芯線をピアノ線等の金属線で構成するため、強靭でありながら軽量かつフレ キシビリティに富むものであり、強度、重量、柔軟性の全ての点で有利であり、 かつ、安価でもある。 その場合、前記金属片としてスプリングピンを用いると、かしめ止め加工作業 も楽になり、しかも安価であるから、極めて有利である。また、前記金属片とし て略円形乃至楕円形の金属片を使用してもよく、略円形乃至楕円形の形状により 、直線位置に応じた磁気結合係数の変化を三角関数に近似した理想的なものにし 易くなるので、有利である。 また、所定のサイズの前記金属片を1乃至複数個連続して前記芯部の周囲にか しめ止めするようにすれば、磁気応答部材の繰り返し配列の所定の1ピッチの長 さが任意に変化できるので、製造及び加工に際して、材料の共用化を図ることが できるので、有利である。
【0012】
【考案の実施の形態】
以下、添付図面を参照してこの考案の実施の形態を詳細に説明しよう。 図1は本考案の一実施例に係るシリンダ位置検出装置をシリンダ軸方向に沿う 断面図で示すものである。このシリンダ位置検出装置が適用されるシリンダ装置 1は、油圧又は空気圧シリンダなど、どのようなタイプのシリンダであってもよ い。このシリンダ装置1は、通常知られるように、シリンダ本体2と、このシリ ンダ本体2に対して相対的に直線変位可能に挿入されたピストン部3とを含んで いる。なお、図1において、シリンダ本体2に関連する油圧又は空気圧回路の図 示は省略してある。 シリンダ本体2の内部においては、該シリンダ本体2の閉鎖端2a側にて一端 が片持ち支持され、他端が該シリンダ本体2の開口端2bの方に延びた、第1の 支持体4が設けられている。図示の例では、この第1の支持体4は、2重筒状の 筒状体からなっている。
【0013】 シリンダ本体2の内部には第1の支持体4が延びて設けられているが故に、シ リンダ本体2の内部でX方向に前後に直線移動するピストン部3は、この第1の 支持体4を適切に避ける必要がある。そこで、ピストン部3の内部において、こ の第1の支持体4の侵入を許すように、所要の空間6が設けられる。 ピストン部3においては、その内部に設けられた空間6内において、一端がピ ストン部3の適宜箇所にて片持ち支持され、他端がシリンダ本体2の閉鎖端2a の方に延びた、第2の支持体5が設けられている。図示の例では、この第2の支 持体5は、棒状体からなっており、筒状体からなる第1の支持体4の筒内に侵入 している。 上記第1及び第2の支持体4,5は、検出部を構成するコイル部10と磁気応 答部材20とを夫々適切に搭載して支持するためのものである。 電磁誘導式の検出部は、コイル部10と、このコイル部10に対して相対的に 変位可能に非接触的に配置される磁気応答部材20を含んで構成されており、該 磁気応答部材20の該コイル部10に対する相対的位置に応じた検出信号を前記 コイル部10から出力するようになっている。 図示の例では、シリンダ本体2の側に設けられた第1の支持体(2重筒)4の 側にコイル部10が配設され、ピストン部3の側に設けられた第2の支持体5( 棒状体)の側に磁気応答部材20が配設される。この場合、第1の支持体(2重 筒)4は、非磁性体からなる。
【0014】 コイル部10と磁気応答部材20の配置には様々な変形が可能であるが、以下 、好ましい一例について具体的に説明する。 図1において、第1の支持体4を構成する筒状体は2重筒からなっていて、該 2重筒の筒間スペース4c内にコイル部10が気密又は液密に収納されている。 すなわち、内側筒4aと外側筒4bの間のスペース4cにコイル部10が嵌入し て所定位置で固定され、該スペース4cがシーリング4dで封印されて気密又は 液密となっている。コイル部10の配線(図示せず)は、2重筒スペース4c及 びシリンダ閉鎖端部2a内に適宜穿たれた通り道7を通って、コネクタ8に接続 され、外部とコンタクトする。 第2の支持体5は、棒状の磁性体例えば適宜の太さのピアノ線からなっていて 、その周囲に直線変位方向に沿って所定のピッチpで複数の磁気応答部材20が 繰り返して配置されている。このように磁気応答部材20を設けた第2の支持体 5の一端がピストン部3に固定され、他端が直線変位方向Xに延びて、第1の支 持体4の内側筒4a内に侵入している。第1の支持体4に設けられたコイル部1 0の磁界が内側筒4a内を移動する磁気応答部材20によって影響され、該コイ ル部10の誘導結合が変化し、該コイル部10に対する磁気応答部材20の相対 的位置関係に応じた検出信号がコイル部10から出力される。
【0015】 既に知られているように、磁気応答部材20の材質を鉄またはニッケルなどの ような磁性体、あるいは銅またはアルミニウムなどのような非磁性の導電体とす ることにより、透磁率あるいは磁気抵抗あるいは渦電流損失などの所定の磁気応 答特性を持たせることができるので、そのように適宜の材質を用いて磁気応答部 材20を構成してよい。なお、芯部である支持体5の材質も、ピアノ線に限らず 、磁性体又は非磁性体又は導電体など適宜の材質を用いてよく、どのような材質 を用いるかは、磁気応答部材20の材質及び/又は形状等との兼ね合いによって 定まる。要するに、磁気応答部材20が存在する箇所とそうでない箇所との間で は、コイル部10に及ぼす磁気的応答特性が異なるようになっていればよいもの である。また、芯部である支持体5に対する磁気応答部材20の形成法も、貼り 付け、接着、かしめ止め、切削、めっき、蒸着、焼き付け、など適宜の手法を用 いてよい。
【0016】 検出部におけるコイル部10の詳細構成例及び磁気応答部材20との相関関係 を明瞭に示すために、図2を示す。図2では、便宜上、第1の支持体4の筒4a ,4bの図示を省略してある。 コイル部10は、1相の交流信号によって励磁される1次コイルPW1〜PW5 と、ピストン部3の直線変位方向Xに関して異なる位置に配置された複数の2次 コイルSW1〜SW4とを含む。これらの1次及び2次コイルの構成を明示するた めに、図2ではコイル部10は断面を含んで示されているが、実際は、点線で補 って示されているように、磁気応答部材20を配置してなる棒状の第2の支持体 5の周囲にて適宜のギャップを空けて、コイル巻線が巻回された状態を成してい る。1相の交流信号によって共通に励磁されるが故に、1次コイルPW1〜PW5 の数は、1又は適宜の複数であってよく、その配置も適宜であってよい。しかし 、複数の1次コイルPW1〜PW5を適宜に分離して、例えば図2に示されるよう に各2次コイルSW1〜SW4をそれぞれの間に挟むように、配置することは、1 次コイルによって発生する磁界を個別の2次コイルSW1〜SW4に対して有効に 及ぼし、かつ磁気応答部材20による磁場への影響を有効に及ぼすことができる ので、好ましい。
【0017】 検出対象たるピストン部3の直線位置(ストローク位置)の変化に応じて、磁 気応答部材20のコイル部10に対する対応位置が変化することにより、1次コ イルPW1〜PW5と各2次コイルSW1〜SW4間の磁気結合が該ピストンストロ ーク位置に応じて変化され、これにより、該ピストンストローク位置に応じて振 幅変調された誘導出力交流信号が、各2次コイルSW1〜SW4の配置のずれに応 じて異なる振幅関数特性で、各2次コイルSW1〜SW4に誘起される。各2次コ イルSW1〜SW4に誘起される各誘導出力交流信号は、1次コイルPW1〜PW5 が1相の交流信号によって共通に励磁されるが故に、その電気的位相が同相であ り、その振幅関数が磁気応答部材20の繰り返しピッチの1ピッチpに相当する 変位量を1サイクルとして周期的にそれぞれ変化する。
【0018】 4つの2次コイルSW1〜SW4は、磁気応答部材20の繰り返しピッチの1ピ ッチpの範囲内において所定の間隔で配置され、各2次コイルSW1〜SW4に生 じる誘導出力交流信号の振幅関数が、所望の特性を示すように設定される。例え ば、レゾルバタイプの位置検出装置として構成する場合は、各2次コイルSW1 〜SW4に生じる誘導出力交流信号の振幅関数が、サイン関数、コサイン関数、 マイナス・サイン関数、マイナス・コサイン関数、にそれぞれ相当するように設 定する。例えば図2に示されるように、1ピッチpの範囲を4分割し、p/4づ つずれた各分割位置に配列する。これにより、各2次コイルSW1〜SW4に生じ る誘導出力交流信号の振幅関数が、サイン関数、コサイン関数、マイナス・サイ ン関数、マイナス・コサイン関数、にそれぞれ相当するように設定することがで きる。勿論、種々の条件によって、各コイルの配置は微妙に変わり得るので、希 望の関数特性が得られるように各コイル配置を適宜調整したり、あるいは2次出 力レベルを電気的増幅によって調整して、希望の振幅関数特性が最終的に得られ るようにする。
【0019】 例えば、2次コイルSW1の出力がサイン関数(図でsを付記する)に対応す るとすると、これに対してp/2だけずれて配置された2次コイルSW3の出力 はマイナス・サイン関数(図で/s(sバー)を付記する)に対応し、この両者 の出力を差動的に合成することによりサイン関数の振幅関数を持つ第1の出力交 流信号が得られる。また、サイン関数出力に対応する2次コイルSW1からp/ 4ずれて配置された2次コイルSW2の出力はコサイン関数(図でcを付記する )に対応し、これに対してp/2だけずれて配置された2次コイルSW4の出力 はマイナス・コサイン関数(図で/c(cバー)を付記する)に対応し、この両 者の出力を差動的に合成することによりコサイン関数の振幅関数を持つ第2の出 力交流信号が得られる。。なお、明細書中では、表記の都合上、反転を示すバー 記号は「/(スラッシュ)」で記載するが、これは、図中のバー記号に対応して いる。
【0020】 図3はコイル部10の回路図であり、1次コイルPW1〜PW5には共通の励磁 交流信号(説明の便宜上、sinωtで示す)が印加される。この1次コイルPW1 〜PW5の励磁に応じて、磁気応答部材20のコイル部10に対する対応位置に 応じた振幅値を持つ交流信号が各2次コイルSW1〜SW4に誘導される。夫々の 誘導電圧レベルは検出対象直線位置xに対応して2相の関数特性sinθ,cosθ及 びその逆相の関数特性−sinθ,−cosθを示す。すなわち、各2次コイルSW1 〜SW4の誘導出力信号は、検出対象直線位置xに対応して2相の関数特性sinθ ,cosθ及びその逆相の関数特性−sinθ,−cosθで振幅変調された状態で夫々 出力される。なお、θはxに比例しており、例えば、θ=2π(x/p)のよう な関係である。説明の便宜上、コイルの巻数等、その他の条件に従う係数は省略 し、2次コイルSW1をサイン相として、その出力信号を「sinθ・sinωt」で示 し、2次コイルSW2をコサイン相として、その出力信号を「cosθ・sinωt」で 示す。また、2次コイルSW3をマイナス・サイン相として、その出力信号を「 −sinθ・sinωt」で示し、2次コイルSW4をマイナス・コサイン相として、そ の出力信号を「−cosθ・sinωt」で示す。サイン相とマイナス・サイン相の誘 導出力を差動的に合成することによりサイン関数の振幅関数を持つ第1の出力交 流信号(2sinθ・sinωt)が得られる。また、コサイン相とマイナス・コサイ ン相の誘導出力を差動的に合成することによりコサイン関数の振幅関数を持つ第 2の出力交流信号(2cosθ・sinωt)が得られる。なお、表現の簡略化のため に、係数「2」を省略して、以下では、第1の出力交流信号を「sinθ・sinωt 」で表わし、第2の出力交流信号を「cosθ・sinωt」で表わす。
【0021】 こうして、検出対象直線位置xに対応する第1の関数値sinθを振幅値として 持つ第1の出力交流信号A=sinθ・sinωtと、同じ検出対象直線位置xに対応 する第2の関数値cosθを振幅値として持つ第2の出力交流信号B=cosθ・sinω tとが出力される。このようなコイル構成によれば、回転型位置検出装置である 従来知られたレゾルバにおいて得られるのと同様の、同相交流であって2相の振 幅関数を持つ2つの出力交流信号(サイン出力とコサイン出力)をシリンダピス トンストローク位置検出装置において得ることができることが理解できる。 従って、本発明の位置検出装置において得られる2相の出力交流信号(A=si nθ・sinωtとB=cosθ・sinωt)は、従来知られたレゾルバの出力と同様の使 い方をすることができる。例えば、図3に示すように、コイル部2の出力交流信 号A,Bを適切なディジタル位相検出回路40に入力し、前記サイン関数sinθ とコサイン関数cosθの位相値θをディジタル位相検出方式によって検出し、傾 斜角θのディジタルデータDθを得るようにすることができる。ディジタル位相 検出回路40で採用するディジタル位相検出方式としては、公知のR−D(レゾ ルバ−ディジタル)コンバータを適用してもよいし、本発明者らによって開発済 の新方式を採用してもよい。 なお、上記のように、4つの2次コイルSW1〜SW4を磁気応答部材20の繰 り返しピッチの1ピッチpの範囲内において所定の間隔で配置した構成は、コイ ル部10全体のサイズを磁気応答部材20の1ピッチの範囲に略対応する比較的 小さなサイズに収めることができるので、位置検出装置全体の構成を小型化する ことに役立つ。
【0022】 直線変位に応じて磁気抵抗を変化させるための磁気応答部材20の設け方の一 実施形態として、芯部である第2の支持体5としてピアノ線を使用し、磁気応答 部材20として所定の金属片を使用し、ピアノ線からなる支持体5の周囲に、磁 気応答部材20としての該金属片を所定のピッチで複数繰り返して配置してそれ ぞれの金属片をかしめ止めすることによって、該所定のピッチで繰り返し配置し た磁気応答部材20を構成するようにするとよい。このような構成は、単に、所 望の長さのピアノ線と所望の数の金属片とを用意し、該金属片を所望のピッチで 該ピアノ線にかしめ止めすることだけで、製造することができるので、構成が極 めて簡単であり、かつ製造が極めて容易であり、製造コストも極めて安価にする ことができるので、かなり有意義である。しかも、検出部の可動コア部の径は、 ピアノ線(支持体5)の径に金属片(磁気応答部材20)の厚みを足した程度の 小さなものとなり、これに伴い、コイル部10の各コイルの径もかなり小さくす ることができるので、全体としてかなり小型化された位置検出装置を提供するこ とができる。
【0023】 更にその場合、磁気応答部材20としての前記金属片として、既存のスプリン グピンを用いてもよく、そのようスプリングピンを用いると、かしめ止め加工作 業も極めて容易になり、かつ、かしめ止めも確実になり、しかも安価であるから 、極めて有利である。また、磁気応答部材20を形成するための前記金属片とし て展開状態では長方形のものを使用すると、これを支持体5(ピアノ線)の周り にかしめ止めしたとき、図2に示すように、磁気応答部材20は略円筒形状とな る。しかし、これに限らず、磁気応答部材20を形成するための前記金属片とし て展開状態では略円形乃至楕円形の金属片20’を使用してもよく、これを支持 体5(ピアノ線)の周りにかしめ止めすると、図4に示すように、支持体5の周 囲をカバーする磁気応答部材20の面積が連続的に変化するものとなり、直線位 置の変化に応じた磁気結合係数の変化を三角関数に近似した理想的なものにし易 くなるので、有利である。
【0024】 図5は磁気応答部材20の設け方の別の実施形態を示すもので、磁気応答部材 20として磁性体からなる所定径の球22を1乃至複数個連続して配置し、次い で非磁性体からなる所定径の球23を1乃至複数個連続して配置して、所望の1 ピッチpの長さを確定し、このような磁性体球22と非磁性体23の所定ピッチ の繰り返しを、棒状の支持体5(ピアノ線)に沿って多数形成してなるものであ る。この場合、各球22,23の中心軸には支持体5(ピアノ線)の挿入を許す 孔が穿ってあり、該孔に支持体5(ピアノ線)を挿入して多数の上記所定配置の 球22,23を密接して設けるようにする。この構成も、磁気応答部材20の繰 り返し配列の所定の1ピッチpの長さが任意に変化できるので、本発明に従って 異なる仕様(ストローク長)の位置検出装置を製造するに際して、どの場合でも 同じ球22,23を利用できることにより、材料の共用化を図ることができる。 また、単に球22,23の孔に支持体5(ピアノ線)を差し込むだけでよいので 、製造が極めて簡単である。
【0025】 図6は磁気応答部材20の設け方の更に別の実施形態を示すもので、第2の支 持体5として非磁性及び非導電性すなわち非磁気応答性物体からなる筒を用いる 。この筒(第2の支持体5)の中に、磁気応答部材20として磁性体からなる所 定径の球22を1乃至複数個連続して配置し、次いで非磁性体からなる所定径の 球23を1乃至複数個連続して配置して、所望の1ピッチpの長さを確定し、こ のような磁性体球22と非磁性体23の所定ピッチの繰り返しを多数形成してな るものである。この場合も、磁気応答部材20の繰り返し配列の所定の1ピッチ pの長さが任意に変化できるので、本発明に従って異なる仕様(ストローク長) の位置検出装置を製造するに際して、どの場合でも同じ球22,23を利用でき ることにより、材料の共用化を図ることができる。また、単に筒(第2の支持体 5)の中に球22,23を入れるだけでよいので、製造が極めて簡単である。
【0026】 なお、図5及び図6のどちらの場合も、磁気応答部材20としての球22は、 磁性体に限らず、導電体からなるものであってもよい。また、一方の球22(又 は23)を磁性体とし、他方の球23(又は22)を導電体としてもよい。また 、図5及び図6のどちらの場合も、球22,23に代えて、楕円球あるいは円柱 などの任意の形状の物体を使用することができることは容易に理解できるであろ う。 例えば、図7は、そろばん玉のような断面略菱形のテーパ部材25(又は2つ の台形を逆向きにくっつけたもの)の長さを1ピッチpとして、これを複数個連 続して非磁気応答性物体からなる筒(第2の支持体)5の中に配置するようにし た例を示している。この場合も、筒状の支持体5を使用せずに、テーパ部材25 の中心軸に孔を穿ち、線状の支持体5(ピアノ線)を差し込むようにしてもよい 。テーパ部材25は、磁性体又は導電体からなり、これが磁気応答部材20に相 当する。勿論、テーパ部材25の傾斜は直線的なものに限らず曲線的でもあって もよい。
【0027】 図8は、コイル部10におけるコイル配置の別の実施形態を示す。図8の例で は、4つの2次コイルSW1〜SW4の配置は、1ピッチPの範囲を4分割した位 置に配置されている点で図1と同じであるが、各2次コイル間に1次コイルが介 在していないことにより、各2次コイルSW1〜SW4のコイル長が図1の例より も長い。この場合、1次コイルPW1,PW2は、2次コイルSW1〜SW4に比べ て大径であり、2次コイルSW1〜SW4の外側に巻かれる格好になっている。こ こで、隣接する2つの2次コイルSW1,SW2の丁度中間位置に対応してその外 側に1つの1次コイルPW1が巻回された配置となっており、また、別の隣接す る2つの2次コイルSW3,SW4の丁度中間位置に対応してその外側にもう1つ の1次コイルPW2が巻回された配置となっている。各1次コイルPW1,PW2 のコイル長は適宜であってよいが、2つの1次コイルPW1,PW2はくっつくこ となく、分離されていることが望ましい。このように1次コイルを分離して個別 の2次コイルに対して必要な範囲でのみ磁界を及ぼすことができるようにしたコ イル配置は、図1の場合と同様に、1次コイルによって発生する磁界を個別の2 次コイルSW1〜SW4に対して有効に及ぼし、かつ磁気応答部材20による磁場 への影響を有効に及ぼすことができるので、好ましい。
【0028】 なお、図2及び図8のどちらのコイル配置においても、隣接する各コイルの境 界に磁気シールド用の磁性体金属を介在させると、クロストークを改善すること ができ、個別の各2次コイルSW1〜SW4毎の誘導出力信号における所望の振幅 関数特性が改善される。 勿論、コイル部10の構成は図2及び図8に図示の例に限らず、その他の設計 変更が可能である。また、図9に示すように、コイル部10の端部寄りに位置す る2次コイルSW1,SW4の誘導出力特性を良好にするために、該コイル部10 の両端において適宜の間隔を空けて更に1次コイルPW6,PW7をそれぞれ付加 するとよい。
【0029】 上述の通り、本発明に係る誘導型のシリンダ位置検出装置によれば、リニアタ イプの位置検出装置でありながら、回転型レゾルバと同様の2相の出力交流信号 (A=sinθ・sinωtとB=cosθ・sinωt)をコイル部10の2次コイルSW1 〜SW4から出力することができるようになる。従って、適切なディジタル位相 検出回路を適用して、前記サイン関数sinθとコサイン関数cosθの位相値θをデ ィジタル位相検出によって検出し、これに基づき直線位置xの位置検出データを 得るようにすることができる。
【0030】 図1の例では、磁気応答部材20の1ピッチの範囲におけるピストン部3の微 妙なアブソリュート位置を検出することができるものである。この1ピッチを越 えるピストン部3のストローク位置は、ストローク位置が該1ピッチを越える毎 に、適宜のカウンタにおいて増減カウントすることによって求めることができる 。この増減カウントは、コイル部10の出力信号が1ピッチ範囲で1巡する毎に 、ピストン部3の前後移動方向に応じてプラス1またはマイナス1カウントする ことにより行える。従って、例えば図10のような回路を設けて、コイル部10 の出力信号に基づくディジタル計測値(Dθ)が最大値(M)から最小値(0) をクロスして変化したとき(M→0)、あるいはその逆に最小値(0)から最大 値(M)をクロスして変化したとき(0→M)、を判定回路70,71で判定し てプラス1またはマイナス1のカウントトリガ信号を生成し、これをカウンタ7 2でカウントするようにすればよい。この場合、カウンタ72のカウント値Np は、位置検出値の上位データとして利用できる。
【0031】 別の例として、図11に示すように、第2のコイル部として、1つのピックア ップコイル80(1個のコイルまたは1組の1次・2次コイルからなる)を第1 の支持体4の適宜位置に固定し、このピックアップコイル80が1個の磁気応答 部材20を検知する毎にカウントトリガ信号を生成し、上記カウンタ72のカウ ントを行うようにしてもよい。その場合、プラス/マイナスはピストン部1の移 動方向によって区別すればよい。図12の(a)は、磁気応答部材20を検知す る毎に変化するピックアップコイル80の出力信号の一例を示し(交流成分を除 去して示す)、(b)はこれに基づくカウント値の変化を例示する。
【0032】 本発明の実施にあたっては、ピストン部3のストロークエンドのような所定の 定位置の検出のために、上記のような第2のコイル部、つまりピックアップコイ ル(1個のコイルまたは1組の1次・2次コイルからなる)を設けてもよい。上 記ピックアップコイル80は、上記のようなカウントトリガ信号作成用に限らず 、そのような定位置検出用に使用することができる。また、図11に示された別 のピックアップコイル81(1個のコイルまたは1組の1次・2次コイルからな る)は、別の定位置検出コイルの例を示す。これらのピックアップコイル80, 81は、磁気応答部材20の通過を検知する毎に対応する出力信号を発生するが 、磁気応答部材20を検出しなくなると出力信号を発生しなくなる。すなわち、 これらのピックアップコイル80,81のそばを、磁気応答部材20が通過して いる間は、図13(a)(c)のような磁気応答部材20の存在に応答する検出 信号を繰り返し発生する。しかし、支持体5の端部にある最後の磁気応答部材2 0が通過した後は、検出信号を発生しなくなるので、この検出信号が途絶えたこ とを判定することにより、ピストン部3が所定の定位置に到達したことを検知す ることができる。この場合、支持体5そのものがピアノ線のような磁性体からな っていれば、該支持体5の端部の通過判定を、単純な電圧レベル比較によって行 うことがやり易い。
【0033】 図14は、上記のような定位置検出のための判定回路例を示す。定位置検出用 の各ピックアップコイル80,81の出力を整流回路82,83で整流してその エンベロープレベルに応答する信号を出力する。図13(a)は或るピックアッ プコイル(例えば80)の検出信号のエンベロープレベル信号例すなわち整流回 路82の出力例を示し、(c)は別のピックアップコイル(例えば81)の検出 信号のエンベロープレベル信号例すなわち整流回路83の出力例を示す。比較器 84,85は、これらの信号レベルと所定の基準レベルとを比較し、検出信号が 途絶えたことを判定する。例えば、これらの入力信号レベルが0になったとき、 ハイレベルの比較出力信号を生じる。このハイレベルの比較出力信号が、ピック アップコイル検出信号が途切れたことを検知する定位置検出信号に相当する。図 13(b)は、(a)に示す信号の入力に応じて比較器84から出力される定位 置検出信号を示す。図13(d)は、(c)に示す信号の入力に応じて比較器8 5から出力される定位置検出信号を示す。
【0034】 このような定位置検出用のピックアップコイル80,81は、必要に応じて1 個のみ設けてもよいが、適宜複数設けてもよい。また、このような定位置検出用 のピックアップコイルを所定間隔で(例えば磁気応答部材20の1ピッチに相当 する間隔毎に)複数設けてもよい。そうすると、ピストンストロークの全長にわ たってアブソリュート位置検出を行うことができる。図1,図11を見ればすぐ わかるように、第1の支持体4の2重筒内のスペース4cは、十分に空いている ので、第2のコイル部として複数のピックアップコイルを設けることには何の問 題もない。なお、これらのピックアップコイルからの検出信号の発生状態によっ て、ピストン部3の移動方向も容易に判別できる。
【0035】 別の実施例として、図15に示すように、第2のコイル部として、軸方向に長 いコイル90,91,92をスペース4c内の所定の長さ範囲Lにわたって設け 、これらのコイルによって該範囲Lにわたるピストン部3のアブソリュート位置 を検出を行うようにしてもよい。このコイル構成は、1つの1次コイル90と、 2つの2次コイル91,92とからなっている。図の例では、1次コイル90が 内側筒4aに巻かれ、1次コイル90の外側に2次コイル91が巻かれ、2次コ イル91の外側に2次コイル92が巻かれているが、この順序はこれに限らない 。2つの2次コイル91,92は、同じコイル長Lからなっていて、同じ範囲L をカバーしている。以下説明するように、この範囲Lが、これらのコイル90, 91,92によるアブソリュート位置検出可能範囲である。磁気応答部材20を 搭載した支持体5は、この範囲Lに侵入し、ピストン部3の動きに連動して移動 する。明らかなように、この範囲Lにおける磁気応答部材20を搭載した支持体 5の侵入量に応じて、コイル90,91,92の磁気結合度が変化し、該支持体 5の侵入量すなわちピストン部3のストローク位置に対応する出力信号を2次コ イル91,92から得ることができる。
【0036】 明らかなように、1つの2次コイル91(又は92)からは、磁気応答部材2 0を搭載した支持体5の侵入量、すなわち範囲L内のピストン部3のストローク 位置に対応するピーク電圧レベルを持つ交流信号が出力される。最も単純には、 この1つの2次コイル91(又は92)の出力信号のピーク電圧レベルを測定し て、これを該範囲Lにわたるピストン部3のアブソリュート位置検出情報として よい。そのような簡易なロング・アブソリュート位置検出情報を得るためには、 2次コイル91,92は2個設ける必要は無く、1つのみでよい。そのような簡 易な実施の形態も、勿論、本考案の範囲に含まれる。 しかし電圧レベル値を位置検出情報とする方式では、温度変化等によって電圧 レベル値が変動するので、誤差が出易いという欠点がある。
【0037】 そのような欠点を改善するために、1次コイル90に対応して2つの2次コイ ル91,92を設け、これらの各2次コイル91,92に対応してバランス用コ イル部93,94を夫々設け、各2次コイル91,92の出力信号に違いが出る ようにして、電気的位相の測定に基づくロング・アブソリュート位置検出ができ るようにしている。 図16は、図15の各コイルの接続例を示す回路図である。各バランス用コイ ル部93,94は、夫々1次コイル93p,94pと2次コイル93s,94s の対からなる。各1次コイル93p,94pは1次コイル90と同相接続され、 所定の交流信号(例えばsinωtとする)によって励磁される。検出対象範囲 Lにわたって設けられた一方の2次コイル91に対応するバランス用コイル部9 3の2次コイル93sは、該2次コイル91とは逆相に接続される。他方の2次 コイル92に対応するバランス用コイル部94の2次コイル94sも、該2次コ イル92とは逆相に接続される。検出対象範囲Lにわたって設けられた各2次コ イル91,92の巻き数は同じであり、一方、バランス用の2次コイル93s, 94sは、夫々適切に巻き数が異なるように設定される。なお、バランス用コイ ル部93,94の位置までは、支持体5(すなわち磁気応答部材20)の先端は 侵入しない。
【0038】 以上の構成により、検出範囲Lにおけるコイル91,92への磁性体(すなわ ち第2の支持体5に搭載された磁気応答部材20)の侵入量に応じて、各2次コ イル91,92の出力信号O1,O2のレベルが互いに90度位相のずれた三角 関数特性の一部範囲の特性(概ね90度範囲の特性)を示すように、バランス用 の2次コイル93s,94sの設定によって、調整することができる。例えば、 コイル91と93sの差動出力信号O1はサイン関数特性を示し(これを便宜上 、sinα・sinωtで示す)、コイル92と94sの差動出力信号O2はコ サイン関数特性を示す(これを便宜上、cosα・sinωtで示す)ように設 定することができる。ただし、検出対象範囲Lに対応する角度αの範囲は、ほぼ 90度程度の範囲である。これは、構造上、360度全部の変化は得られないた めである。なお、設定の仕方によっては、検出対象範囲Lに対応する角度αの範 囲を、90度以上の範囲に拡大することもできなくはないが、90度程度の範囲 に設定するのが確実である。更に、検出可能な90度の範囲のうち、安定した検 出が可能な90度未満のより狭い角度範囲に検出対象範囲Lを対応づけて検出処 理をするようにしてもよい。なお、αは検出対象範囲Lにおけるピストン部3の 現在位置に対応することは言うまでもない。 このような構成によって、各2次コイル91,92から出力される信号O1, O2は、ちょうど、公知のレゾルバの出力のような2相の信号となる。 O1=sinα・sinωt O2=cosα・sinωt
【0039】 明らかなように、この出力信号O1,O2は、前述の第1のコイル部10の2 つの出力交流信号A=sinθ・sinωt,B=cosθ・sinωtと同じ フォームとなり、レゾルバ位相検出タイプの検出回路部を使用して、上記αを電 気的位相角としてデイジタル測定することができる。なお、この場合、θのため の検出回路部と、αのための検出回路部が別々に必要であるが、各検出回路部の ハードウェア回路において共用できるものは共用して、時分割処理によって夫々 のディジタル測定を行うようにすることも可能であるのは勿論である。
【0040】 こうして、検出対象範囲Lにおけるピストン部3の現在位置を示すアブソリュ ートデータを位相角αのディジタル測定によって求めることができる。勿論、長 い範囲Lがほぼ90度の角度範囲に対応しているので、第1のコイル部10の出 力信号A,Bに基づく、短い範囲pが360度角度範囲に対応しているθの位相 測定に基づく検出データよりは、検出分解能は粗いものとなる。しかし、短い範 囲p内での精密なアブソリュート位置検出分解能は第1のコイル部10の出力信 号A,Bに基づき前述の通り得られるので、各2次コイル91,92から出力さ れる信号O1,O2に基づき得られる長い範囲L内でのアブソリュート位置検出 分解能は粗いものであってさしつかえない。すなわち、複数個の磁気応答部材2 0の配設ピッチの1ピッチ分の長さpを単位とするアブソリュート位置検出デー タを得ることができればよい。
【0041】 これによって、コイル部10から得られるθに対応するディジタルアブソリュ ート位置検出データと、追加のコイル90,91,92から得られるαに対応す るディジタルアブソリュート位置検出データとの組み合わせによって、ピストン 部3のストロークのほぼ全長にわたるアブソリュート位置検出データを得ること ができる。 なお、磁気応答部材20は支持体5に沿って断続的に設けられているので、検 出範囲Lにおけるコイル91,92への支持体5の侵入に伴うコイル90,91 ,92のインダクタンス変化(結合係数変化)は、きれいなサインカーブ又はコ サインカーブとはならず、多少凹凸を伴うが、これは出力波形を適宜なまらせる 処理をすれば問題ないし、また、そのような処理をしなくても、αの測定精度は 上述の通り粗いものであってさしつかえないので、一向に問題のない測定を行う ことができる。
【0042】 なお、上記実施例では、第1の支持体4が2重筒4a,4bからなっているが 、この構造はこれに限らない。例えば1つの筒4aのみとした場合は、コイル部 10の防水処理や配線引き出し処理等を適切に行えばよい。しかし、図示のよう な2重筒4a,4bの構造は、コイル部10の防水処理や配線引き出し処理等を 容易に行うことができるので、有利である。また、第1及び第2の支持体4,5 の構造は、上記実施例のような筒体とその中に侵入した棒状体という関係からな るものに限らず、コイル部10と磁気応答部材20とを夫々適切に配置しうる構 造であれば任意のものでよい。 また、上記実施例では、シリンダ本体2側の支持体4にコイル部10を設け、 ピストン部3側の支持体5に磁気応答部材20を設けているが、この関係は、逆 であってもよい。その場合は、ピストン部3の側にコイル部10の配線引き出し 用のコネクタ8を設けなければならないので、それが可能であればさしつかえな い。しかし、図示実施例のようにシリンダ本体2側の支持体4にコイル部10を 設けるようにした方が、シリンダ本体2が固定されていることにより、コネクタ から出た配線が動かないので有利である。
【0043】 また、上記実施例では、磁気応答部材20は複数個設けられているが、これは 1個でもよい。また、コイル部として、レゾルバ出力を得るためのコイル部10 を設けずに、定位置検出用のピックアップコイル80又は81のみを設けるよう にしてもよい。 また、精密な検出分解能を要求しない場合は、図15の例において、コイル部 10を省略し、長いコイル90,91,92とそれに対応するバランス用コイル 部93,94のみを設けるようにしてもよい。図17は、その場合の一例を示す 。その場合、所定ピッチpの磁気応答部材20を複数個繰り返し設ける必要はな く、支持体5そのものが1つの磁気応答部材(20)であってよい。すなわち、 支持体5として磁性体金属を使用すれば、それがそのまま1つの磁気応答部材( 20)となる。図17では、コイル部10が省略された分だけ、各コイル90, 91,92の長さL’が図15の例よりも長くなっている。その動作は、図15 ,図16を参照して説明したものと同じである。
【0044】 なお、上記各実施例において、コイル部10と磁気応答部材20による検出部 の構成を、公知の位相シフトタイプ位置検出器のように構成してもよい。例えば 、図2に示されたコイル部10において、1次コイルと2次コイルの関係を逆に して、サイン相のコイルSW1とマイナス・サイン相のコイルSW3を互いに逆相 のサイン信号sinωt,−sinωtによって励磁し、コサイン相のコイルS W2とマイナス・コサイン相のコイルSW4を互いに逆相のコサイン信号cosω t,−cosωtによって励磁し、コイルPW1〜PW5から検出対象位置xに応 じた電気的位相シフトθを含む出力信号sin(ωt−θ)を得るようにしても よい。 あるいは、コイル部10と磁気応答部材20による検出部の構成を、公知の差 動トランス型の直線位置検出器のように構成してもよい。
【0045】 あるいは、上記各実施例において、各コイル部の構成として、1次コイルと2 次コイルの対を含むように構成せずに、1つのコイルのみによって構成し、該1 つのコイルを所定の交流信号によって定電圧駆動し、該コイルへの磁性体(磁気 応答部材20)の侵入量に応じて生じるインダクタンス変化に基づく電流変化を 計測することにより、ピストン部3の位置検出データを得るようにしてもよい。 その場合、該電流変化に応答する出力信号の振幅変化を測定する方法、あるいは 該電流変化に応答するコイル各端部での出力信号間の位相変化を測定する方法な どによって所要の測定を行うことができる。 その他、コイル部10と磁気応答部材20による検出部の構成は任意の変形が 可能である。 そのほか、上記実施例で示した新規かつ有意義な構成の一部を選択的に採用し てシリンダ位置検出装置を構成してもよい。
【0046】
【考案の効果】
以上の通り、本考案によれば、ピストン部の内部に形成された空間内に第1及 び第2の支持体が収納されて、シリンダ本体に対するピストン部の相対的直線変 位に応じて該第1及び第2の支持体の相対的位置が変化するようになっており、 かつ、検出部の磁気応答部材とコイル部を両支持体に夫々配設することにより、 シリンダ本体に対するピストン部の相対的直線変位に応じて磁気応答部材とコイ ル部の相対位置が変化し、かくして、シリンダ本体に対するピストン部の直線位 置に対応する検出信号がコイル部から得られるようになっているので、ピストン ロッドの外周に格別の加工をする必要が無いものとなっており、かつ、検出部の 磁気応答部材とコイル部は支持体に夫々配設する構成であり、該支持体を介在さ せてピストン及びシリンダ本体に取り付けるようにしているので、サイズの異な るシリンダ装置においても検出装置各要素(つまり磁気応答部材20とコイル部 10)の共用化を容易に図ることができ、かつ、摺動摩耗の心配のない耐久性に 富んだシリンダ位置検出装置を提供することができる。また、小型かつシンプル な構造を持つと共に、広い範囲にわたってシリンダロッド位置検出の可能な誘導 型のシリンダ位置検出装置を提供することができる。更には、製造が極めて容易 になるようなシンプルな構造を持つシリンダ位置検出装置を提供することができ る。
【0047】 また、第1及び第2の支持体の一方を筒状体とし、他方を棒状体として、該棒 状体が筒状体の筒内に侵入している構成とした場合は、限られたスペースでの第 1及び第2の支持体の相互変位関係を円滑にし、かつコイル部の配設を容易にす ることができる。更に、支持体を構成する筒状体を2重筒として、該2重筒の筒 間スペース内にコイル部を気密又は液密に収納してなるようにした場合は、電気 回路の一部であるコイル部を、シリンダ本体内の圧力流体から気密又は液密に保 護する上で有利である。
【0048】 更に、検出部の好ましい実施形態例として、コイル部が、1相の交流信号によ って励磁される1次巻線及び直線変位方向に関して異なる位置に配置された複数 の2次巻線を含み、磁気応答部材が、所定の磁気応答特性を持つ磁気応答部材を 直線変位方向に沿って所定のピッチで複数繰り返して設けて成り、前記相対的変 位に応じて前記部材の前記巻線部に対する対応位置が変化することにより前記1 次巻線と各2次巻線間の磁気結合が前記ピストン部の直線位置に応じて変化され 、これにより、該直線位置に応じて振幅変調された誘導出力交流信号を、各2次 巻線の配置のずれに応じて異なる振幅関数特性で、各2次巻線に誘起させるよう にした場合は、1相の交流信号によって励磁する構成であるため、励磁回路の構 成が簡単である、という利点を有し、また、磁気応答部材において、所定の磁気 応答特性を持つ磁気応答部材を直線変位方向に沿って所定のピッチで複数繰り返 して設けて成るので、2次巻線に誘起される誘導出力交流信号として、該磁気応 答部材の繰り返しピッチを1サイクルとして周期的に変化する信号を得ることが でき、検出可能範囲を拡大することができるものである。
【0049】 また、前記検出部から出力される前記直線位置に応じて振幅変調された前記誘 導出力交流信号として、サイン関数の振幅関数を持つ第1の出力交流信号とコサ イン関数の振幅関数を持つ第2の出力交流信号とを出力するようにし、前記第1 の出力交流信号と第2の出力交流信号を入力し、前記直線位置を示す前記サイン 関数とコサイン関数の位相値を検出する位相検出回路を更に具備するようにした 場合は、電気的位相の測定に基づいて精度のよいアブソリュート位置検出が可能 であり、このような位相検出回路として、レゾルバ用の位相検出回路として従来 知られたR−D(レゾルバ−ディジタル)コンバータを使用することができるし 、その他の方式の位相検出回路を用いることもでき、そのようなレゾルバタイプ の位相検出回路を使用することができることは、従来の位相シフトタイプの誘導 型直線位置検出装置が持っていたような、温度変化等によって1次及び2次巻線 のインピーダンスが変化することにより2次出力信号における電気的位相ずれに 誤差が生じるという欠点を除去することができるので、好都合である。 更に、コイル部において、定位置検出用のピックアップコイルを適宜設けるこ とにより、定位置の検出若しくは粗い精度でのピストンロッド位置検出を容易に 行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案に係るシリンダ位置検出装置の一実施
例を示す軸方向断面図。
【図2】 図1において検出部を構成しているコイル部
と磁気応答部材の構成例を拡大して示す一部切欠き斜視
図。
【図3】 図2におけるコイル部の構成例を示す回路
図。
【図4】 図2における磁気応答部材の変更例を示す斜
視図。
【図5】 図2における磁気応答部材の別の変更例を示
す側面略図。
【図6】 図2における磁気応答部材の更に別の変更例
を示す側面略図。
【図7】 図2における磁気応答部材の更に別の変更例
を示す一部断面側面略図。
【図8】 図2におけるコイル部のコイル配置の別の例
を示す略図。
【図9】 図2におけるコイル部のコイル配置の更に別
の例を示す略図。
【図10】 本考案に係るシリンダ位置検出装置におい
て磁気応答部材の1ピッチ単位の変位を判定しカウント
する回路構成例を示すブロック図。
【図11】 図1の実施例に対する変形例を示す軸方向
断面図。
【図12】 磁気応答部材の1ピッチ単位の変位をカウ
ントするように構成する場合の図11の動作説明図。
【図13】 任意の定位置を検出するように構成する場
合の図11の別の動作説明図。
【図14】 図13に示されたような動作を実現するた
めに図11の装置に組み合わせられる判定用の回路の一
例を示すブロック図。
【図15】 本考案に係るシリンダ位置検出装置の別の
実施例を示す軸方向断面図。
【図16】 図15における各コイルの接続例を示す回
路図。
【図17】 本考案に係るシリンダ位置検出装置の更に
別の実施例を示す軸方向断面図。
【符号の説明】
1 シリンダ装置 2 シリンダ本体 3 ピストン部 4 第1の支持体 4a,4b 筒 5 第2の支持体 6 ピストン部内の空間 10 コイル部 PW1〜PW5 1次コイル SW1〜SW4 2次コイル 20 磁気応答部材 80,81 ピックアップコイル 90 1次コイル 91,92 2次コイル 93,94 バランス用コイル部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 赤津 伸行 東京都東大和市新堀2−1453−43 (72)考案者 坂元 和也 東京都羽村市川崎1丁目1番5号、MAC 羽村コートII−405 (72)考案者 坂本 宏 埼玉県川越市山田896−8 (72)考案者 山本 明男 東京都国立市西1−13−29 KMハイツ 101

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ本体と、このシリンダ本体に対
    して相対的に直線変位可能に挿入されたピストン部とを
    含むシリンダ装置において、 前記シリンダ本体の内部において、該シリンダ本体の閉
    鎖端側にて一端が片持ち支持され、他端が該シリンダ本
    体の開口端の方に延びた、第1の支持体と、 前記ピストン部の内部において、前記第1の支持体の侵
    入を許すように設けられた空間と、 前記ピストン部の内部に設けられた前記空間内におい
    て、一端が片持ち支持され、他端が前記シリンダ本体の
    閉鎖端の方に延びた、第2の支持体と、 コイル部及びこのコイル部に対して相対的に変位可能に
    非接触的に配置される磁気応答部材を含み、該磁気応答
    部材の該コイル部に対する相対的位置に応じた検出信号
    を前記コイル部から出力するものであって、前記第1及
    び第2の支持体の一方に該コイル部が配設され、他方に
    該磁気応答部材が配設されてなる検出部とを具備し、前
    記ピストン部の前記シリンダ本体に対する相対的直線変
    位に伴って前記第1及び第2の支持体に夫々配設された
    前記磁気応答部材とコイル部との相対的位置が変位し、
    これにより該ピストン部の直線位置に対応する前記検出
    信号が出力されることを特徴とするシリンダ位置検出装
    置。
  2. 【請求項2】 前記コイル部は、1相の交流信号によっ
    て励磁される1次コイル及び前記ピストン部の直線変位
    方向に関して異なる位置に配置された複数の2次コイル
    を含み、前記磁気応答部材は、前記ピストン部の直線変
    位方向に沿って所定のピッチで複数繰り返して設けて成
    り、前記ピストン部の直線位置に応じて前記磁気応答部
    材の前記コイル部に対する対応位置が変化することによ
    り前記1次コイルと各2次コイル間の磁気結合が前記ピ
    ストン部の直線位置に応じて変化され、これにより、該
    ピストン部の直線位置に応じて振幅変調された誘導出力
    交流信号を、各2次コイルの配置のずれに応じて異なる
    振幅関数特性で、各2次コイルに誘起させ、前記各2次
    コイルに誘起される各誘導出力交流信号は、その電気的
    位相が同相であり、その振幅関数が前記磁気応答部材の
    繰り返しピッチを1サイクルとして周期的にそれぞれ変
    化することを特徴とし、かつ、前記複数の2次コイルが
    前記1ピッチの範囲内に配置されている請求項1に記載
    のシリンダ位置検出装置。
  3. 【請求項3】 前記コイル部において、更に、少なくと
    も前記磁気応答部材の1ピッチを最小単位とする粗い位
    置データを得るためのコイルを具備することを特徴とす
    る請求項1又は2に記載のシリンダ位置検出装置。
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