JP3036080B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明な内燃機関の排気浄化装置に関する。
背景技術 特開平4−365920号公報は、多気筒内燃機関の気筒が
第1の気筒群と第2の気筒群とに分割されており、第1
の気筒群に接続された第1の排気通路内に、流入する排
気の排気空燃比がリッチのときに流入する排気中の窒素
酸化物NOxからアンモニアNH3を生成するNH3生成触媒を
配置し、該NH3生成触媒下流の第1の排気通路と、第2
の気筒群に接続された第2の排気通路とを合流させて合
流排気通路を形成し、第1の気筒群にリッチ運転を行わ
せることにより合流排気通路内にNH3を供給し、該NH3
より、リーン運転が行われる第2気筒群から排出される
排気中のNOxを浄化するようにした内燃機関の排気浄化
装置を開示している。この排気浄化装置では、第2の気
筒群を構成する気筒の気筒数をできるだけ多くして機関
の燃料消費率ができるだけ小さくなるようにしつつ第2
の気筒群から発生するNOxをNH3により浄化して大気中に
放出されるNOxができるだけ低減されるようにしてい
る。
ところで、上述のNH3生成触媒には例えばパラジウムP
d、白金Pt、ロジウムRhなどの貴金属を担持した三元触
媒が用いられる。しかしながら、NH3生成触媒をこのよ
うな三元触媒から構成した場合NH3生成触媒に流入する
排気の排気空燃比が長期にわたってリッチであると、す
なわちNH3生成触媒に排気空燃比がリッチである排気が
接触し続けるとこのNH3生成触媒は比較的容易に触媒活
性を失い、その結果NH3を良好に生成することができな
くなるのでNOxを良好に浄化できなくなという問題点が
ある。
発明の開示 本発明の目的は、NH3生成触媒の良好な触媒活性を維
持することができる排気浄化装置を提供することにあ
る。
本発明によれば、第1および第2の気筒群に分割され
た複数の気筒と、第1および第2の気筒群にそれぞれ接
続された第1および第2の排気通路とを有する内燃機関
の排気を浄化する装置であって、装置は、第1の排気通
路内に配置され、流入する排気の排気空燃比がリッチの
ときに流入する排気中のNOxの少なくとも一部からNH3
生成するNH3生成触媒と、NH3を生成するためにNH3生成
触媒に流入する排気の排気空燃比をリッチにする第1の
リッチ化手段と、NH3生成触媒下流の第1の排気通路と
第2の排気通路とを互いに合流させてNH3生成触媒にお
いて生成されたNH3と、第2の排気通路から排出されるN
Oxとを互いに接触させ、このNOxをこのNH3により浄化す
るようにする合流排気通路と、NH3生成触媒に流入する
排気の排気空燃比を一時的にリーンにする第1のリーン
化手段とを具備した装置が提供される。
図面の簡単な説明 図1は内燃機関の全体図、図2は三元触媒の特性を示
す線図、図3は排気浄化触媒の特性を示す線図、図4は
本発明の基本的な排気浄化方法を説明するための概念
図、図5Aおよび5Bは単位時間当たり第1の気筒群から排
出されるHC量を示す線図、図6は目標空燃比の変化を説
明するためのタイムチャート、図7は運転制御を実行す
るためのフローチャート、図8は燃料噴射時間を算出す
るためのフローチャート、図9Aおよび9Bは単位時間当た
り第2の気筒群から排出されるNOx量を示す線図、図10A
および10Bは単位時間当たりNOx吸蔵還元触媒から放出さ
れるNOx量を示す線図、図11はNOx吸蔵還元触媒に流入す
る排気の温度を示す線図、図12は別の実施態様による運
転制御を実行するためのフローチャートである。
発明の実施するための最良の形態 一般に窒素酸化物NOxには、一酸化窒素NO、二酸化窒
素NO2、四酸化二窒素N2O4、一酸化二窒素N2Oなどが含ま
れうる。以下ではNOxを主としてNO、NO2とした場合につ
いて説明するが、本発明の排気浄化装置は他の窒素酸化
物を浄化することもできる。
図1を参照すると、例えば自動車用の機関本体1は4
つの気筒、すなわち1番気筒#1、2番気筒#2、3番
気筒#3、4番気筒#4を備えている、各気筒#1〜#
4はそれぞれ対応する吸気枝管2を介して共通のサージ
タンク3に接続され、サージタンク3は吸気ダクト4を
介して図示しないエアクリーナーに接続される。各吸気
枝管2内にはそれぞれ対応する気筒に燃料を供給するた
めの燃料噴射弁5が配置される。一方、吸気ダクト4内
にはアクセルペダルの踏み込み量が大きくなるにつれて
開度が大きくなるスロットル弁6が配置される。なお、
各燃料噴射弁5は電子制御ユニット20からの出力信号に
基づいて制御される。
一方、1番気筒#1は排気管7を介してNH3生成触媒
8を内蔵した触媒コンバータ9に接続される。これに対
し、2番気筒#2、3番気筒#3および4番気筒#4は
共通の排気マニホルド10を介して吸蔵材11を内蔵した触
媒コンバータ12に接続される。図1の内燃機関において
1番気筒#1は第1の気筒群1aを構成しており、2番気
筒#2、3番気筒#3および4番気筒#4は第2の気筒
群1bを構成している。したがって第1の気筒群1aの排気
がNH3生成触媒8に導かれ、第2の気筒群1bの排気が吸
蔵材11に導かれることになる。これら触媒コンバータ9,
12は次いで共通の合流排気管13を介して排気浄化触媒14
を内蔵した触媒コンバータ15に接続される。
電子制御ユニット20はデジタルコンピュータからな
り、双方向性バス21を介して相互に接続されたROM(リ
ードオンリメモリ)22、RAM(ランダムアクセスメモ
リ)23、CPU(マイクロプロセッサ)24、入力ポート2
5、および出力ポート26を具備する。サージタンク3に
はサージタンク3内の圧力に比例した出力電圧を発生す
る圧力センサ27が取り付けられ、この圧力センサ27の出
力電圧はAD変換器28を介して入力ポート25に入力され
る。CPU24ではAD変換器28からの出力信号に基づいて吸
入空気量が算出される。排気管7には、排気管7内を流
通する排気の排気空燃比(後述する)に応じた出力電圧
を発生する空燃比センサ29が取り付けられ、この空燃比
センサ29の出力電圧はAD変換器30を介して入力ポート25
に入力される。また、排気マニホルド10の集合部には、
排気マニホルド10の集合部を流通する排気の排気空燃比
に応じた出力電圧を発生する空燃比センサ31が取り付け
られ、この空燃比センサ31の出力電圧はAD変換器32を介
して入力ポート25に入力される。さらに、入力ポート25
にはクランクシャフトが例えば30度回転する毎に出力パ
ルスを発生するクランク角センサ33が接続される。CPU2
4ではこの出力パルスに基づいて機関回転数が算出され
る。一方、出力ポート26はそれぞれ対応する駆動回路34
を介して各燃料噴射弁5に接続される。
図1に示す例においてNH3生成触媒8aは三元触媒8aか
ら構成される。この三元触媒8aは担体の表面上に形成さ
れた例えばアルミナからなるウオッシュコート層上に例
えばパラジウムPd、白金Pt、ロジウムRhなどの貴金属が
担持されて形成されている。
図2は三元触媒の浄化率を示している。排気通路内の
或る位置よりも上流の排気通路、燃焼室および吸気通路
内に供給された全燃料量に対する全空気量の比をその位
置を流通する排気の排気空燃比と称すると、図2に示さ
れるように三元触媒8aに流入する排気の排気空燃比が理
論空燃比(A/F)S(=約14.6、λ=1.0)よりもリーン
のときには三元触媒8aはこの排気中のNOxを通過させ、
三元触媒8aに流入する排気の排気空燃比が理論空燃比
(A/F)Sよりもリッチとなるとこの排気中のNOxをアン
モニアNH3に変換する。この場合のNH3生成メカニズムは
必ずしも明らかにされていないが、排気空燃比がリッチ
である排気中のNOxの一部は以下に示す式(1)〜
(2)の反応によりNH3に転換されると考えられてい
る。
5H2+2NO→2NH3+2H2O (1) 7H2+2NO2→2NH3+4H2O (2) これに対し、残りのNOxは以下に示す式(3)〜
(6)の反応によりN2に還元されると考えられている。
2CO+2NO→N2+2CO2 (3) 2H2+2NO→N2+2H2O (4) 4CO+2NO2→N2+4CO2 (5) 4H2+2NO2→N2+4H2O (6) したがって三元触媒8aに流入する排気の排気空燃比がリ
ッチであるときには三元触媒8aに流入したNOxはNH3また
はN2のいずれかに変換され、すなわちNOxが三元触媒8a
から排出されるのが阻止される。
三元触媒8aに流入したNOxがNH3に変換されるときの変
換効率ETAは、図2に示すように三元触媒8aに流入する
排気の排気空燃比が理論空燃比から小さくなるにつれて
大きくなり、さらに小さくなると一定になる。図2に示
す例では三元触媒8aに流入する排気の排気空燃比が約1
3.8(空気過剰率λが約0.95)よりも、小さいときに変
換効率ETAが一定となる。
なお、図1の内燃機関では、後述する理由から、三元
触媒8aに流入する排気の排気空燃比がリッチであるとき
にできるだけ多量のNH3を発生させ、同時に未燃担架水
素HCをできるだけ良好に浄化できるのが好ましい。そこ
で、三元触媒8aには、NOxからNH3への変換効率が高いパ
ラジウムPdと、酸素保持機能を備えたセリウムCeとを担
持した三元触媒が用いられる。なお、ロジウムRhを担持
した三元触媒ではNH3の発生が抑制される。したがって
三元触媒8aにはロジウムRhを担持していない三元触媒が
好ましい。
一方、吸蔵材11は流入する排気中のNOxを一時的に蓄
えて排気浄化触媒14に多量のNOxが流入するのを阻止す
るためのものである。吸蔵材11は必ずしも触媒機能を備
えていなくてもよいが、本実施態様において吸蔵材11に
はNOxの吸放出作用と還元作用とを備えたいわゆるNOx
蔵還元触媒11aが用いられる。このNOx吸蔵還元触媒11a
は担体の表面上に形成された例えばアルミナからなるウ
オッシュコート層上に例えばカリウムK、ナトリウムN
a、リチウムLi、セシウムCsのようなアルカリ金属、バ
リウムBa、カルシウムCaのようなアルカリ土類、ランタ
ンLa、イットリウムYのような希土類、鉄Feのような遷
移金属から選ばれた少なくとも1つと、白金Ptのような
貴金属とが担持されて形成されている。このNOx吸蔵還
元触媒11aはNOx吸蔵還元触媒11aに流入する排気の排気
空燃比がリーンのときにはNOxを吸蔵し、NOx吸蔵還元触
媒11aに流入する排気中の酸素濃度が低下すると吸収し
たNOxを放出するNOxの吸放出作用を行う。
このNOx吸蔵還元触媒11aを機関排気通路内に配置すれ
ばこのNOx吸蔵還元触媒11aは実際にNOxの吸放出作用を
行うがこの吸放出作用の詳細なメカニズムについては明
らかでない部分もある。しかしながらこの吸放出作用は
以下に述べるメカニズムで行われているものと考えられ
る。次にこのメカニズムについて担体上に白金Ptおよび
バリウムBaを担持させた場合を例にとって説明するが他
の貴金属、アルカリ金属、アルカリ土類、希土類、遷移
金属を用いても同様なメカニズムとなる。
すなわち、NOx吸蔵還元触媒11aに流入する排気の排気
空燃比がリーンとなると、すなわち排気中の酸素濃度が
大幅に増大するとこれら酸素O2がO2 -またはO2-の形で白
金Ptの表面に付着する。一方、排気中のNOは白金Ptの表
面上でO2 -またはO2-と反応してNO2となる(2NO+O2→2
NO2)。次いで生成されたNO2の一部は白金Pt上で酸化さ
れつつNOx吸蔵還元触媒11a内に吸収されて酸化バリウム
BaOと結合しながら硝酸イオンNO3 -の形でNOx吸蔵還元触
媒11a内に拡散する。このようにしてNOxがNOx吸蔵還元
触媒11a内に吸蔵される。
これに対しNOx吸蔵還元触媒11aに流入する排気中の酸
素濃度が低下してNO2の生成量が低下すると反応が逆方
向(NO3 -→NO2)に進み、斯くしてNOx吸蔵還元触媒11a
内の硝酸イオンNO3 -がNO2の形でNOx吸蔵還元触媒11aか
ら放出される。すなわち、NOx吸蔵還元触媒11aに流入す
る排気中の酸素濃度が低下すると、例えばNOx吸蔵還元
触媒11aに流入する排気の排気空燃比がリーンからリッ
チとなるとNOx吸蔵還元触媒11aからNOxが放出される。
このときNOx吸蔵還元触媒11a周りに還元剤、例えばHCが
存在するとこのNOxはHCによって還元され、浄化され
る。
以下の各実施形態で使用する排気浄化触媒14は、担体
上に形成したアルミナ等のウォッシュコート層に、例え
ば、銅Cu、クロムCr、ヴァナジウムV、チタンTi、鉄F
e、ニッケルNi、コバルトCo、白金Pt、パラジウムPd、
ロジウムRh、イリジウムIr等の元素周期表第4周期また
は第VIII族に含まれる遷移元素の中から選ばれた1つ以
上の物質を触媒成分として担持させたものが用いられ
る。
この排気浄化触媒14は、排気浄化触媒14の温度が、担
持した触媒成分により定まる所定の温度範囲(後述する
最適温度範囲)であると流入する酸化雰囲気の排気中に
含まれるNH3成分をほぼ完全にN2に転換、浄化する機能
を有する。
また、排気浄化触媒14の温度がこの最適温度範囲以上
のときには排気浄化触媒14上で流入する排気中のNH3
酸化されてNOxが生成され、NOxが排気浄化触媒14下流側
に流出するようになる。すなわち、最適温度範囲以上の
触媒温度領域では排気浄化触媒14上で次のNH3の酸化反
応(7)および(8)が支配的になり、触媒を通過した
排気中のNOx(NO2,NO)成分が増大する。
4NH3+7O2→4NO2+6H2O (7) 4NH3+5O2→4NO+6H2O (8) 更に、排気浄化触媒14の温度が最適温度範囲以下のと
きには排気浄化触媒14のアンモニア分解反応は低下し、
流入する排気中のNH3のうち、排気浄化触媒14を通過し
て触媒下流側に流出するNH3の量が増大する。
図3は、この排気浄化触媒14の温度による排気浄化特
性の変化を模式的に示した図である。図3は、排気浄化
触媒14に一定の濃度のNH3を含む酸化雰囲気のガスを供
給した場合の排気浄化触媒14出口におけるガス中のNH3
およびNOxの濃度と、排気浄化触媒14の温度との関係を
示し、横軸は触媒温度、縦軸はガス中の各成分濃度をそ
れぞれ示し、図中実線は触媒出口NH3濃度を、点線は触
媒出口NOx濃度を示している。
図3に示すように、触媒入口のガス中のNH3濃度を一
定に保った場合、触媒温度が低い領域(図3、区間I)
では、触媒出口のNH3濃度はほぼ入口のNH3濃度と等しく
なり、逆にNOx濃度はほぼ零となっている。すなわち、
流入するガス中のNH3はそのまま排気浄化触媒14を通過
して下流側に流出する。
また、区間Iより高い温度領域(図3、区間II)では
温度の上昇とともに出口NH3濃度は減少するが、出口NOx
濃度はほぼ零のまま変化しない。すなわち、この領域で
は排気浄化触媒14に流入するNH3のうちN2に転換される
割合が排気浄化触媒14の温度上昇に伴い増大する。
この状態で、さらに排気浄化触媒14の温度が上昇する
と(図3、区間III)触媒出口ではNOxの濃度がほぼ零の
ままNH3濃度が更に減少し、NH3とNOxとの濃度はともに
ほぼ零の状態が生じる。すなわち、この温度範囲では、
排気浄化触媒14に流入するNH3のほぼ全量がNOxを生成す
ることなくN2に転換、浄化される。
また、上記区間IIIよりも排気浄化触媒14の温度がさ
らに上昇すると触媒出口でのNOx濃度が温度とともに増
大し(図3、区間IV)、さらに排気浄化触媒14の温度が
上昇すると排気浄化触媒14に流入するNH3の全量がNOx
転換されるようになる(図3、区間V)。
本明細書では、図3に示す区間IIIのように排気浄化
触媒14に流入するガス中のNH3成分のほぼ全量がN2に転
換され、NOxを生成しない温度範囲を排気浄化触媒14の
最適温度範囲と称している。
この最適温度範囲は、触媒成分として用いられる物質
に応じて定まり、例えば三元触媒の活性温度よりも低い
温度からはじまる。最適温度範囲は、例えば触媒成分と
して白金Pt、パラジウムPd、ロジウムRhなどを担持させ
た場合には約100℃〜400℃(好ましくは100〜300℃、さ
らに好ましくは100〜250℃)の範囲であり、クロムCr、
銅Cu、鉄Feなどを担持させた場合には約150℃〜650℃
(好ましくは150〜500℃)の範囲となる。
また、上記排気浄化触媒14を、排気流れ方向の下流側
に白金Ptなどの貴金属系、上流側にクロムCrなどの卑金
属系の触媒成分を担持するタンデム触媒として構成する
ことにより、触媒全体として使用温度範囲を拡大するこ
とが可能となる。
排気浄化触媒14が上記の限られた温度範囲では、何故
NOxを発生することなく流入するガス中のNH3をほぼ完全
にN2に転換し、それ以上の温度範囲ではNH3をNOxに転換
してしまうようになるのかは現在のところ完全には明ら
かになっていない。しかし、この理由は排気浄化触媒14
の最適温度範囲では以下の反応が生じるためと考えられ
る。
すなわち、触媒温度が最適温度範囲の領域では上述し
たNH3の酸化反応(7)および(8)に加えて次の脱硝
反応(9)および(10)が生ずる。
8NH3+6NO2→12H2O+7N2 (9) 4NH3+4NO+O2→6H2O+4N2 (10) このため、酸化反応(7)および(8)で生成された
NOxが排気中のNH3と反応し直ちに脱硝反応(9)および
(10)により分解される逐次反応が生じるため、結果と
してNH3の全量がN2に転換されるものと思われる。
一方、排気浄化触媒14の温度が最適温度範囲よりも高
い場合には、酸化反応(7)および(8)が活発となり
流入する排気中のNH3のうちNOxに転換されるものの割合
が大きくなるための脱硝反応(9)および(10)が生じ
にくくなる。このため、最適温度範囲より高い温度では
生成したNOxが脱硝反応(9)および(10)により還元
されずにそのまま排気浄化触媒14から流出するようにな
る。
また、最適温度範囲より低い温度では酸化反応(7)
および(8)が不活発になるためNOxの生成量が減少し
て脱硝反応(9)および(10)が生じにくくなる。この
ため、最適温度より低い温度では脱硝反応(9)および
(10)によりNH3が消費されることなく排気浄化触媒14
から流出するようになると考えられる。
上述のように、排気浄化触媒14の最適温度領域は、NH
3の酸化反応(7)および(8)が脱硝反応(9)およ
び(10)とバランスして、生成されたNOx成分が直ちに
逐次反応によりNH3と反応、還元されるような温度領域
と考えられる。このため、最適温度領域は触媒の酸化力
及び酸化力の温度変化特性により定まることになり、上
述したように白金Ptなどの酸化力の強い触媒を使用した
場合には、クロムCrなどの比較的酸化力の弱い触媒を使
用した場合に比べて最適温度領域が高温側になる傾向を
示すようになったものと考えられる。
上述のように現在のところ理由は完全には解明されて
いないが、実際に排気浄化触媒14を上記最適温度範囲に
使用すると流入する酸化雰囲気のガス中のNH3がほぼ完
全にN2に転換されることが確認されている。
また、これに関連して、上記最適温度範囲で排気浄化
触媒14を使用した場合に以下の3点が確認されている。
すなわち、その第1点は、排気浄化触媒14に流入する
排気は酸化雰囲気、すなわち排気浄化触媒14に流入する
排気の排気空燃比が理論空燃比よりもリーンになってい
れば、流入する排気中のNH3は完全にN2に転換され、流
入する排気の排気空燃比のリーンの程度には影響を受け
ないということである。
また、第2点は、排気浄化触媒14に流入する排気中に
NH3と共にNOxが含まれている場合、排気浄化触媒14でNH
3と共にNOxも浄化され、触媒出口でのNOx濃度はほぼ零
になるということである。この場合、排気浄化触媒14に
流入する排気中のNH3量と、NOxすなわちNO2またはNOの
量との比は、上述の脱硝反応(9)および(10)におけ
る当量比(4:3または1:1)になっている必要はなく、流
入する排気中に含まれるNH3量が流入する排気中のNO2
NOとを還元するのに必要な量よりも多ければ流入する排
気中のNOx(NO2,NO)は完全に浄化される。また、上述
したように排気浄化触媒14に流入する排気の排気空燃比
がリーンであれば余剰のNH3は排気浄化触媒14により完
全に浄化されるため余剰のNH3が触媒下流側に流出する
ことはない。
ただし、排気浄化触媒14に流入する排気中にNH3とNOx
との両方が含まれている場合には図3に示した触媒出口
でのNOx濃度が増大する区間(図3、区間IV)が、排気
浄化触媒14に流入する排気中にNOxが含まれることなくN
H3が含まれる場合に比べてより低温側から開始するよう
になり、したがって最適温度範囲は狭くなる。
これは、排気浄化触媒14に流入する排気に既にNOx
含まれている場合には高温領域でのNH3の酸化により生
成されるNOxと、流入する排気中のNOxとの両方を浄化す
る必要があり、NH3の不足が生じやすくなるためであ
る。従来、排気中のNH3とNOxとに脱硝反応を生じさせる
触媒としては酸化バナジウム/チタニア(V2O5/TiO2
系の触媒などが知られているが、排気浄化触媒14でNH3
とNOxとを過不足なく反応させ、余剰のNH3やNOxが触媒
下流側に流出しないようにするためには排気中のNH3とN
Oxとの量の比を厳密に脱硝反応における当量比に調整す
る必要があった。すなわち、排気中にNO2とNOとの両方
が含まれる場合、NH3の量は排気中のNO2の4/3倍とNOの
1倍との合計に厳密に調整する必要があった。これに対
して、本実施態様における排気浄化触媒14では、NH3
量が排気中のNOx(NO2,NO)量に対して上述の等量比以
上でありかつ流入する排気の排気空燃比がリーンであれ
ば流入する排気中のNOxとNH3との両方を完全に浄化する
ことができ、触媒下流側に流出することがない点が大き
く相違している。
さらに第3点は、排気浄化触媒14に流入する排気中に
HC,CO成分が含まれている場合でも排気空燃比がリーン
であれば排気中のHC,CO成分は排気浄化触媒14により酸
化され、触媒下流側には流出しないということである。
ところで、上述のように排気浄化触媒14は最適温度範
囲では流入する排気中のNH3を完全に分解するが、図3
で説明したように最適温度範囲より低い温度領域では、
流入する排気中のNH3が浄化されずに触媒下流側に流出
するようになる。
一方、酸性無機成分(ゼオライト、シリカSiO2、シリ
カアルミナSiO2・Al2O3、チタニア等のブレンステッド
酸、および銅Cu、コバルトCo、ニッケルNi、鉄Feなどの
遷移金属の酸化物などのルイス酸を含む)は低温領域で
はNH3を吸着することが知られている。そこで、排気浄
化触媒14に上記の酸性無機成分を担持させるか、或いは
上記酸性無機成分を含む材料で多孔質を形成して担体自
体として使用するようにすると最適温度範囲より低い温
度領域において流入する排気中のNH3の過剰分が触媒担
体に吸着される。その結果、最適温度範囲より低い温度
領域において触媒下流側に流出する未浄化のNH3の量を
低減することができる。また、これらの酸性無機成分に
吸着されたNH3は、排気浄化触媒14の温度が上昇し、ま
たは流入する排気中のNH3濃度が低下すると放出され
る。排気浄化触媒14から放出されたNH3は排気浄化触媒1
4により分解されるので排気浄化触媒14の温度が変動す
るような場合には上記のような酸性の担体を使用するこ
とにより全体としてNH3の浄化効率を向上させることが
できる。
図1の内燃機関では次式に基づいて燃料噴射時間TAU
が算出される。
TAU=TB・((A/F)S/(A/F)T)・FAF 各気筒の燃焼室内における混合気の空燃比を機関空燃比
と称すれば、TBは機関空燃比を理論空燃比(A/F)Sと
するのに最適な基本燃料噴射時間であって次式により定
められる。
TB=(Q/N)・K ここでQは吸入空気量、Nは機関回転数、Kは定数をそ
れぞれ表しており、したがって基本燃料噴射時間TBは機
関1回転当たりの吸入空気量に定数を乗算したものとし
て求められる。
(A/F)Tは機関空燃比の制御目標値を表している。
機関空燃比を理論空燃比(A/F)Sよりもリーンとすべ
く制御目標値(A/F)Tを大きくすると燃料噴射時間TAU
が小さくなるので燃料噴射量が減少され、機関空燃比を
理論空燃比(A/F)Sよりもリッチとすべく制御目標値
(A/F)Tを小さくすると燃料噴射時間TAUが大きくなる
ので燃料噴射量が増大される。なお、本実施態様では第
2の気筒群1bの各気筒の機関空燃比の制御目標値(A/
F)Tは各気筒に対し同一とされる。
FAFは実際の機関空燃比を制御目標値(A/F)Tに一致
させるためのフィードバック補正係数を表している。こ
のフィードバック補正係数FAFは、第1の気筒群1aを構
成する気筒、すなわち1番気筒#1の燃料噴射時間TAU
を算出するとにはFAFAとされ、第2の気筒群1bを構成す
る気筒、すなわち2番気筒#2、3番気筒#3、および
4番気筒#4の各燃料噴射時間TAUを算出するときにはF
AFBとされる。フィードバック補正係数FAFAは空燃比セ
ンサ29の出力信号に基づいて定められ、フィードバック
補正係数FAFBは空燃比センサ31の出力信号に基づいて定
められる。図1の内燃機関において空燃比センサ29,31
は排気空燃比の広い範囲にわたって排気空燃比と1対1
対応の連続信号を発生するいわゆる全域空燃比センサか
らそれぞれ構成される。全域空燃比センサ29により検出
された排気管7内の排気の排気空燃比は第1の気筒群1a
の機関空燃比に一致しており、全域空燃比センサ29によ
り検出された機関空燃比が制御目標値(A/F)Tよりも
リーンであるときにはフィードバック補正係数FAFAが増
大されることにより燃料噴射量が増大され、全域空燃比
センサ29により検出された機関空燃比が制御目標値(A/
F)Tよりもリッチであるときにはフィードバック補正
係数FAFAが減少されることにより燃料噴射量が減少され
て、斯くして第1の気筒群1aの機関空燃比が制御目標値
(A/F)Tに一致せしめられる。
また、排気マニホルド10内の排気の排気空燃比は第2
の気筒群1bの機関空燃比に一致しており、全域空燃比セ
ンサ31により検出された機関空燃比が制御目標値(A/
F)Tよりもリーンであるときにはフィードバック補正
係数FAFBが増大されることにより燃料噴射量が増大さ
れ、全域空燃比センサ31により検出された機関空燃比が
制御目標値(A/F)Tよりもリッチであるときにはフィ
ードバック補正係数FAFBが減少されることにより燃料噴
射量が減少され、斯くして第2の気筒群1bの各気筒の機
関空燃比が制御目標値(A/F)Tに一致せしめられる。
なお、これらのフィードバック補正係数FAFA,FAFBはそ
れぞれ1.0を中心として変動する。
機関空燃比を制御目標値(A/F)Tにさらに良好に一
致させるために、合流排気管13内であって第2の気筒群
1bからの排気が接触しない位置、すなわち例えば三元触
媒8aの直下流の合流排気管13内に追加の空燃比センサを
もうけ、この空燃比センサの出力信号に応じて空燃比セ
ンサ29の劣化に基づく第1の気筒群1aの機関空燃比の制
御目標値(A/F)Tからのずれを補償し、或いは合流排
気管13内であって第1の気筒群1bからの排気が接触しな
い位置、すなわち例えばNOx吸蔵還元触媒11aの直下流の
合流排気管13内にさらに追加の空燃比センサを設け、こ
の空燃比センサの出力信号に応じて空燃比センサ31の劣
化に基づく機関空燃比の制御目標値(A/F)Tからのず
れを補償するようにすることもできる。これら空燃比セ
ンサには全域空燃比センサの他、例えば排気空燃比が理
論空燃比を越えて増大または低下したときに出力電圧が
ステップ状に変化するいわゆるZ特性酸素センサを用い
ることができる。また、排気通路内に直列に配置された
これら複数の空燃比センサの出力信号に基づいてこれら
空燃比センサ間に位置する触媒の劣化を検出するように
してもよい。
なお、図1の内燃機関では排気通路内に燃料または空
気を2次的に供給する装置が設けられていない。したが
って、三元触媒8aに流入する排気の排気空燃比は第1の
気筒群1aの機関空燃比、すなわち1番気筒#1の機関空
燃比に一致し、NOx吸蔵還元触媒11aに流入する排気の排
気空燃比は第2の気筒群1bの機関空燃比、すなわち2番
気筒#2、3番気筒#3、および4番気筒#4の機関空
燃比に一致する。
次に、まず図4を参照して図1の内燃機関の基本的な
排気浄化方法について説明する。
図1の内燃機関では三元触媒8aに流入する排気の排気
空燃比がリッチとされ、NOx吸蔵還元触媒11aに流入する
排気の排気空燃比がリーンとされる。三元触媒8aに流入
する排気の排気空燃比がリッチとされると三元触媒8aで
は流入する排気中のNOxからNH3が生成される。このNH3
は合流排気管13を介して排気浄化触媒14に到る。一方、
NOx吸蔵還元触媒11aに流入する排気の排気空燃比がリー
ンとされるとNOx吸蔵還元触媒11aでは、NOx吸蔵還元触
媒11aに流入する排気中のNOxがNOx吸蔵還元触媒11aに吸
蔵される。この場合、必ずしもNOx吸蔵還元触媒11aに流
入するNOxの全量がNOx吸蔵還元触媒11aに吸蔵されるわ
けではなく、NOx吸蔵還元触媒11aに流入するNOxのうち
一部のNOxがNOx吸蔵還元触媒11aに吸蔵されることなくN
Ox吸蔵還元触媒11aから漏れ出てくる。このNOxは次いで
合流排気管13を介して排気浄化触媒14に到る。
排気浄化触媒14には三元触媒8aを流通した排気と、NO
x吸蔵還元触媒11aを流通した排気とが流入するが、本実
施態様では排気浄化触媒14に流入する排気の排気空燃比
は常時リーンに維持されている。このため、排気浄化触
媒14では上述した式(7)から(10)の反応によって排
気浄化触媒14に流入する排気中のNOxおよびNH3が浄化せ
しめられることになる。したがって、NOxおよびNH3が大
気中に放出されるのが阻止される。なお、排気浄化触媒
14に流入する排気中には炭化水素HC、一酸化炭素CO、ま
たは水素H2も含まれる。これらHCおよびCOなどはNH3
同様に還元剤として作用して排気浄化触媒14においてNO
xの一部を還元すると考えられている。しかしながら、N
H3の還元力はこれらHCおよびCOなどに比べて強く、した
がってNH3を還元剤として用いることによってNOxを確実
に還元することができる。
三元触媒8aに流入する排気の排気空燃比をリッチとす
るために、第1の気筒群1aの気筒に、機関空燃比が理論
空燃比(A/F)Sよりもリッチであるリッチ運転を行わ
せるようにしている。すなわち、各気筒の機関空燃比の
制御目標値を目標空燃比(A/F)Tと称すると、1番気
筒#1の目標空燃比(A/F)Tを、理論空燃比(A/F)S
よりもリッチであるリッチ空燃比(A/F)Rとすること
によって三元触媒8aに流入する排気の排気空燃比がリッ
チとなるようにしている。
また、NOx吸蔵還元触媒11aに流入する排気の排気空燃
比をリーンとするために、第2の気筒群1bの各気筒に、
機関空燃比が理論空燃比(A/F)Sよりもリーンである
リーン運転を行わせるようにしている。すなわち、2番
気筒#2、3番気筒#3、および4番気筒#4の各目標
空燃比(A/F)Tを、理論空燃比(A/F)Sよりもリーン
であるリーン空燃比(A/F)LとすることによってNOx
蔵還元触媒11aに流入する排気の排気空燃比がリーンと
なるようにしている。
なお、三元触媒8aに流入する排気の排気空燃比をリッ
チとするために、例えば三元触媒8a上流の排気管7内に
燃料を2次的に供給するための2次燃料供給装置を設
け、第1の気筒群1aのリーン運転を行わせつつ2次燃料
供給装置から燃料を2次的に供給することによって三元
触媒8aに流入する排気の排気空燃比がリッチとなるよう
にすることもできる。
リッチ空燃比(A/F)Rおよびリーン空燃比(A/F)L
を機関運転状態に応じて変動させるようにしてもよい
が、本実施態様では機関運転状態に依らずほぼ一定とさ
れている。すなわち、リッチ空燃比(A/F)Rは14.0程
度とされ、リーン空燃比(A/F)Lは25.0程度とされて
いる。したがって、1番気筒の目標空燃比(A/F)Tが
約14.0に維持され、2番気筒#2、3番気筒#3、およ
び4番気筒#4の各目標空燃比(A/F)Tが約25.0に維
持される。
ところで、リーン運転を行う燃料消費率を低減するこ
とができる。したがって、図1の内燃機関におけるよう
に第2の気筒群1bに基本的にリーン運転を行わせること
によって排気を良好に浄化しつつ機関1の燃料消費率を
小さくすることができる。特に、図1の内燃機関では第
2の気筒群1bの気筒数を全気筒数の過半数としており、
このため機関1の燃料消費率を良好に低減することがで
きる。
このように第1の気筒群1aにリッチ運転を行わせ、第
2の気筒群1bにリーン運転を行わせれば大気中にNOx
よびNH3が放出されるのが阻止されるので、第1の気筒
群1aに常時リッチ運転を行わせ、第2の気筒群1bに常時
リーン運転を行わせれば大気中にNOxおよびNH3が放出さ
れるのが常時阻止されることになる。ところが、本願発
明者らによれば、長期にわたって三元触媒8aを、排気空
燃比がリッチである排気に接触させ続けると三元触媒8a
の触媒活性が次第に低下することが確認されている。特
に、パラジウムPdを担持した三元触媒の場合には触媒活
性の低下が著しいことも確認されている。このため、第
1の気筒群1aに常時リッチ運転を行わせて三元触媒8aに
流入する排気の排気空燃比が常時リッチとなるようにす
ると三元触媒8aの触媒活性が次第に低下し、その結果大
気中にNOxおよびNH3が放出されることになる。
一方、排気空燃比がリッチである排気に長時間接触し
て触媒活性が低下した三元触媒8aに、排気空燃比がリー
ンである排気を接触させると三元触媒8aの触媒活性が回
復することも確認されている。そこで、本実施態様では
三元触媒8aに流入する排気の排気空燃比を一時的にリー
ンとし、それによって三元触媒8aの触媒活性を回復させ
るようにしている。その結果、三元触媒8aの良好な触媒
活性が確保され、したがってNOxおよびNH3の良好な浄化
が常時確保される。
三元触媒8aに流入する排気の排気空燃比をリーンとす
るために、三元触媒8aに空気を2次的に供給する2次空
気供給装置を設けて第1の気筒群1aにリッチ運転を行わ
せつつ2次空気供給装置により一時的に2次空気を供給
するようにしてもよい。一方、上述したように第1の気
筒群1aの機関空燃比は三元触媒8aに流入する排気の排気
空燃比に一致している。そこで、本実施態様では第1の
気筒群1aに一時的にリーン運転を行わせることによって
三元触媒8aに流入する排気の排気空燃比が一時的にリー
ンとなるようにしている。すなわち、本実施態様では第
1の気筒群1aに基本的にリッチ運転を行わせ、三元触媒
8aの触媒活性が低下したときに一時的にリーン運転を行
わせている。
さらに詳細に云うと、三元触媒8aの触媒活性が予め定
められた許容値を越えて低下したと判別されたときには
例えば予め定められた設定時間tだけ1番気筒#1の目
標空燃比(A/F)Tを理論空燃比(A/F)Sよりもリーン
であるリーン空燃比(A/F)LLとし、それによって1番
気筒#1にリーン運転を行わせるようにしている。1番
気筒#1がリーン運転を行って三元触媒8aに流入する排
気の排気空燃比がリーンとなると三元触媒8aの触媒活性
が回復される。なお、本実施態様においてリーン空燃比
(A/F)LLは機関運転状態によらず一定であって例えば2
5.0とされる。しかしながらリーン空燃比(A/F)LLを、
例えば三元触媒8aの触媒活性や機関運転状態などに応じ
て適宜変更するようにしてもよい。
ところで、三元触媒8aの触媒活性を直接求めることは
困難である。そこで、本実施態様では三元触媒8aに流入
するHC量から三元触媒8aの触媒活性を推定するようにし
ている。すなわち、排気空燃比がリッチである排気は三
元触媒8aに流通せしめた場合に三元触媒8aの触媒活性が
低下するときのメカニズムは明らかでないが、三元触媒
8aに流入するHC量が多くなるとこのHCによって触媒成
分、すなわち例えばパラジウムPdや白金Ptの表面が覆わ
れて、斯くして三元触媒8aの触媒活性が低下すると考え
られる。そこで、三元触媒8aの触媒活性が許容値を越え
て低下するのに必要なHC量を予め求めておけば三元触媒
8aに流入するHC量を求めることによって三元触媒8aの触
媒活性を推定できることになる。なお、機関運転状態、
機関運転時間、或いは三元触媒8aを通過する排気量など
から三元触媒8aの触媒活性を推定することもできる。
図5Aは一定のリッチ空燃比(A/F)Rにおいて実験に
より求められた単位時間当たり第1の気筒群1aから排出
されるHC量Q(HC)と、機関負荷Q/N、機関回転数Nと
の関係を示しており、図5Aにおいて各曲線は同一HC量を
示している。機関回転数Nが高くなるにつれて機関から
単位時間に排出される排気量が増大し、機関負荷Q/Nが
高くなるにつれて機関から排出される排気量が増大す
る。したがって、図5Aに示されるように単位時間あたり
第1の気筒群1aから排出されるHC量Q(HC)、すなわち
単位時間当たり三元触媒8aに流入するHC量は機関負荷Q/
Nが高くなるにつれて多くなり、機関回転数Nが高くな
るにつれて多くなる。なお、図5Aに示されているHC量Q
(HC)は図5Bに示すようなマップの形で予めROM22内に
記憶されている。
したがって、1番気筒#1にリッチ運転を行わせてい
る間において三元触媒8aに流入するHC量S(HC)は次式
によって求められることになる。
S(HC)=S(HC)+Q(HC)・DELTAa ここでDELTAaはQ(HC)の検出時間間隔を表しており、
したがってQ(HC)・DELTAaは、前回の処理ルーチンか
ら今回の処理ルーチンまでの間に三元触媒8aに流入した
HC量を表している。
図6のタイムチャートは第1の気筒群1aの機関空燃比
の変化を表している。図6において、時間零は第1の気
筒群1a、すなわち1番気筒#1においてリッチ運転が開
始された時間を示している。この場合、1番気筒#1の
目標空燃比(A/F)Tは図6に示されるようにリッチ空
燃比(A/F)Rに維持される。1番気筒#1のリッチ運
転が開始されるとHC量S(HC)が徐々に増大し、時間a
となると許容最大値TMを越えることとなる。この許容最
大値TMは、三元触媒8aの触媒活性を、上述の許容値を越
えて低下させるのに必要なHC量であって予め実験により
求められている。すなわち、S(HC)>TMとなったとき
には三元触媒8aの触媒活性が低下したと判別でき、この
場合1番気筒#1の目標空燃比(A/F)Tがリーン空燃
比(A/F)LLとされる。目標空燃比(A/F)Tは設定時間
tだけリーン空燃比(A/F)LLに維持される。この設定
時間tは三元触媒8aの触媒活性を回復させるのに必要な
リーン運転時間であり、予め実験により求められてい
る。目標空燃比(A/F)Tがリーン空燃比(A/F)LLとさ
れて設定時間tだけ経過したときには1番気筒#1の目
標空燃比(A/F)Tは再びリッチ空燃比(A/F)Rとされ
る。なお、時間aにおいてS(HC)はリセットされ、時
間a+tにおいて1番気筒#1のリッチ運転が再開され
るとS(HC)の算出が再開される。
ところで、このように第1の気筒群1aにリーン運転を
行わせるとこのとき第1の気筒群1aから排出されるNOx
は三元触媒8aにおいてNH3またはN2に変換されることな
く排気浄化触媒14に到ることになる。ところが、このと
き第2の気筒群1bがリーン運転を行っていると排気浄化
触媒14に第1の気筒群1aからのNOxと、第2の気筒群1b
からのNOxとが流入することになり、その結果排気浄化
触媒14においてNOxが浄化されることなく大気に放出さ
れることになる。一方、第2の気筒群1bにリッチ運転を
行わせるとこのとき第2の気筒群1bから排出されるHCの
一部がNOx吸蔵還元触媒11aにおいて酸化されることなく
漏れ出てくる。そこで本実施態様では第1の気筒群1aに
リーン運転を行わせるべきときには第2の気筒群1bにリ
ッチ運転を行わせ、それによって排気浄化触媒14にHCを
供給してこのHCでもって第1の気筒群1aから排出される
NOxを浄化するようにしている。その結果、第1の気筒
群1aがリッチ運転を行ってもリーン運転を行ってもNOx
を良好に浄化できることになる。
すなわち、図6に示されるように第1の気筒群1aに一
時的にリーン運転を行わせるときに第2の気筒群1bの各
気筒の目標空燃比(A/F)Tを一時的に、理論空燃比(A
/F)Sよりもリッチであるリッチ空燃比(A/F)RRと
し、それによって、第2の気筒群1bに一時的にリッチ運
転を行わせるようにしている。このリッチ空燃比(A/
F)RRは本実施態様において機関運転状態によらず一定
であって例えば14.0とされる。
なお、NOx吸蔵還元触媒11aに流入する排気の排気空燃
比がリッチのときにはNOx吸蔵還元触媒11aに吸蔵されて
いるNOxが放出される。したがって、このように第2の
気筒群1bがリッチ運転を行うとNOx吸蔵還元触媒11aに吸
蔵されているNOxの少なくとも一部が放出され、その結
果NOx吸蔵還元触媒11aのNOx吸蔵能力が回復される。し
たがって、NOx吸蔵還元触媒11aに流入するNOxが急激に
増加したとしても排気浄化触媒14に多量のNOxが流入す
るのが阻止され、斯くして排気浄化触媒14においてNOx
が良好に浄化される。なお、NOx吸蔵還元触媒11aに流入
する排気の排気空燃比がリッチのときにNOx吸蔵還元触
媒11aから放出されたNOxは流入する排気中HC、COなどに
より還元される。
目標空燃比(A/F)Tが25.0のように極めてリーンで
ある場合、燃焼室内をほぼ均一に満たす混合気を形成す
るとこの混合気は極度に希薄なために点火プラグ(図示
しない)により点火しても着火せず、その結果失火して
しまう。そこで図1の内燃機関では、リーン運転を行う
べきときには燃焼室内の限定された領域内に着火可能な
混合気を形成すると共にその他の領域を空気のみまたは
空気およびEGRガスのみにより満たして混合気を点火プ
ラグにより着火するようにしている。その結果、機関空
燃比を極度にリーンとしたときにも機関が失火するのが
阻止される。或いは、燃焼室内に均一混合気を形成する
と共に旋回流を形成することにより失火しないようにす
ることもできる。
次に図7および図8を参照して上述の実施態様を実行
するためのルーチンを説明する。
図7は運転制御ルーチンを示している。このルーチン
は予め定められた設定時間毎の割り込みによって実行さ
れる。
図7を参照すると、まずステップ40では第1の気筒群
1aにリーン運転を行わせるべきときにセットされるフラ
グがセットされているか否かが判別される。このフラグ
がセットされていないときには次いでステップ41に進
み、ステップ41では機関負荷Q/Nと機関回転数Nとに基
づいて図5Bに示すマップからQ(HC)が算出される。続
くステップ42では次式に元銅居てHC量S(HC)が算出さ
れる。
S(HC)=S(HC)+Q(HC)・DELTAa 次いでステップ43に進み、ステップ43ではHC量S(HC)
が許容最大値TMよりも大きいか否かが判別される。S
(HC)>TMのときには次いでステップ44に進み、ステッ
プ44ではフラグがセットされる。すなわち、S(CH)>
TMのときには三元触媒8aの触媒活性が低下していると判
断して第1の気筒群1aにリーン運転を行わせる。続くス
テップ45ではHC量S(HC)がリセットされる。次いで処
理サイクルを終了する。一方、ステップ43においてS
(HC)≦TMのときには処理サイクルを終了する。すなわ
ち、S(HC)≦TMのときには三元触媒8aの触媒活性が低
下していないと判断して第1の気筒群1aのリッチ運転を
継続する。
フラグがセットされたときにはステップ40からステッ
プ46に進む。ステップ46では、フラグがセットされて第
1の気筒群1aがリーン運転を行っている時間を表すタイ
マカウント値Cが1だけインクリメントされる。続くス
テップ47ではタイマカウント値Cが予め定められた設定
値CMAXよりも大きいか否かが判別される。このCMAXは上
述の設定時間tに相当し、C≦CMAXのときには三元触媒
8aの触媒活性の再生が不十分であると判断して処理サイ
クルを終了し、すなわち第1の気筒群1aのリーン運転が
継続される。これに対し、C>CMAXとなると第1の気筒
群1aのリーン運転が開始されてから設定時間tだけ経過
したと判断し、すなわち三元触媒8aの触媒活性が回復し
たと判断してステップ48に進んでフラグをリセットす
る。したがって第1の気筒群1aのリーン運転が停止さ
れ、リッチ運転が再開される。次いでステップ49に進
み、ステップ49ではタイマカウント値Cがクリアされ
る。次いで処理サイクルを終了する。
図8は燃料噴射時間TAUの算出ルーチンを示してい
る。このルーチンは一定クランク角度毎の割り込みよっ
て実行される。
図8を参照すると、まずステップ60では吸入空気量Q
および機関回転数Nから次式に基づいて基本燃料噴射時
間TBが算出される。
TB=(Q/N)・K 続くステップ61では、今回の処理サイクルで求める燃料
噴射時間TAUが第1の気筒群1aのための燃料噴射時間で
あるか、第2の気筒群1bのための燃料噴射時間であるか
が判別される。今回の処理サイクルで求める燃料噴射時
間TAUが第1の気筒群1a、すなわち1番気筒#1のため
の燃料噴射時間であると判別されたときには次いでステ
ップ62に進み、ステップ62では第1の気筒群1aのための
フィードバック補正係数FAFAが算出される。続くステッ
プ63ではFAFAがFAFとされる。続くステップ64では図7
のルーチンでセットまたはリセットされるフラグがセッ
トされているか否かが判別される。フラグがセットされ
ているときには、すなわち第1の気筒群1aにリーン運転
を行わせるべきときには次いでステップ65に進み、ステ
ップ65では目標空燃比(A/F)Tがリーン空燃比(A/F)
LLとされる。本実施態様ではリーン空燃比(A/F)LLは
機関運転状態に依らず一定の25.0とされており、したが
ってステップ65では(A/F)T=25.0とされる。次いで
ステップ72に進む。一方、ステップ64においてフラグが
リセットされているとき、すなわち第1の気筒群1aにリ
ッチ運転を行わせるべきときには次いでステップ66に進
み、目標空燃比(A/F)Tがリッチ空燃比(A/F)Rとさ
れる。本実施態様ではリッチ空燃比(A/F)Rは機関運
転状態に依らず一定の14.0とされており、したがってス
テップ66では(A/F)T=14.0とされる。次いでステッ
プ72に進む。
ステップ61において、今回の処理サイクルで求める燃
料噴射時間TAUが第2の気筒群1bのための燃料噴射時間
であると判別されたとき、すなわち2番気筒#2、3番
気筒#3、4番気筒#4のうちのいずれかの気筒のため
の燃料噴射時間であると判別されたときには次いでステ
ップ67に進む。ステップ67では第2の気筒群1bのための
フィードバック補正係数FAFBが算出される。続くステッ
プ68ではFAFBがFAFとされる。続くステップ69ではフラ
グがセットされているか否かが判別される。フラグがセ
ットされているとき、すなわち第2の気筒群1bにリッチ
運転を行わせるべきときには次いでステップ70に進み、
目標空燃比(A/F)Tがリッチ空燃比(A/F)RRとされ
る。本実施態様ではリッチ空燃比(A/F)RRは機関運転
状態に依らず一定の14.0とされており、したがってステ
ップ70では(A/F)TR=14.0とされる。次いでステップ7
2に進む。これに対しフラグがリセットされていると
き、すなわち第2の気筒群1bにリーン運転を行わせるべ
きときには次いでステップ71に進み、目標空燃比(A/
F)Tがリーン空燃比(A/F)Lとされる。本実施態様で
はリーン空燃比(A/F)Lは機関運転状態に依らず一定
の25.0とされており、したがってステップ71では(A/
F)T=25.0とされる。次いでステップ72に進む。
ステップ72では次式に基づいて燃料噴射時間TAUが算
出される。
TAU=TB・((A/F)S/(A/F)T・FAF 各燃料噴射弁5からはこの燃料噴射時間TAUだけ燃料が
噴射される。
次に運転制御方法の別の実施態様を説明する。
上述の実施態様では、三元触媒8aに流入する排気の排
気空燃比がリッチのとき三元触媒8aに流入する積算HC量
S(HC)が多くなると少ないときに比べて三元触媒8aの
触媒活性が低くなることに着目し、積算HC量S(HC)が
許容最大値TMを越えたら三元触媒8aに流入する排気の排
気空燃比を一時的にリーンにして三元触媒8aの触媒活性
を回復させるようにしている。云い換えると、積算HC量
S(HC)が許容最大値TMを越えない限り、すなわち三元
触媒8aの触媒活性が許容値まで低下しない限り三元触媒
8aの触媒活性回復作用が行われない。しかしながら、三
元触媒8aの触媒活性が許容値まで低下しないうちに比較
的短い時間間隔でもって三元触媒8aの触媒活性回復作用
を行うようにすることもできる。このように短い時間間
隔でもって三元触媒8aの触媒活性回復作用を行えば三元
触媒8aの触媒活性を高い状態に維持することができるこ
とになる。
一方、排気浄化装置の寸法はできるだけ小さいのが好
ましく、したがってNOx吸蔵還元触媒11aの容積を大きく
することは好ましくない。ところが、NOx吸蔵還元触媒1
1aの容積を小さくするとNOx吸蔵還元触媒11aのNOx吸蔵
能力が小さくなるのでNOx吸蔵還元触媒11aがNOxにより
飽和し易くなる。したがって、NOx吸蔵還元触媒11aに吸
蔵されているNOxを放出させるために比較的短い時間間
隔でもって、NOx吸蔵還元触媒11aに流入する排気の排気
空燃比を一時的にリッチにする必要がある。この場合、
NOx吸蔵還元触媒11aに吸蔵されているNOx量を求めてこ
のNOx量が予め定められた最大値を越えて増大したとき
にNOx吸蔵還元触媒11aに流入する排気の排気空燃比を一
時的にリッチとすればNOx吸蔵還元触媒11aから吸蔵され
ているNOxが放出され、斯くしてNOx吸蔵還元触媒11aのN
Ox吸蔵能力が確保される。
ところで、上述したようにNOx吸蔵還元触媒11aに流入
する排気の排気空燃比をリッチとしたときには三元触媒
8aに流入する排気の排気空燃比をリーンとするのが排気
浄化のために好ましい。したがって、NOx吸蔵還元触媒1
1aに吸蔵されているNOx量に応じてNOx吸蔵還元触媒11a
に流入する排気の排気空燃比を一時的にリッチとし、そ
れに伴って三元触媒8aに流入する排気の排気空燃比をリ
ーンとすればNOx吸蔵還元触媒11aのNOx吸蔵還元触媒吸
蔵能力を確保できかつ排気を良好に浄化できかつ三元触
媒8aの触媒活性回復作用を比較的短い時間間隔でもって
行うことができることになる。そして、本実施態様では
NOx吸蔵還元触媒11aに吸蔵されているNOx量を求めてこ
のNOx量が上述の最大値を越えて増大したらNOx吸蔵還元
触媒11aに流入する排気の排気空燃比を一時的にリッチ
すると共に三元触媒8aに流入する排気の排気空燃比を一
時的にリーンにするようにしている。
本実施態様においても三元触媒8aに流入する排気の排
気空燃比をリッチとするために第1の気筒群1aにリッチ
運転を行わせ、三元触媒8aに流入する排気の排気空燃比
をリーンとするために第1の気筒群1aにリーン運転を行
わせるようにしている。また、NOx吸蔵還元触媒11aに流
入する排気の排気空燃比をリッチとするために第2の気
筒群1bにリッチ運転を行わせ、NOx吸蔵還元触媒11aに流
入する排気の排気空燃比をリーンとするために第2の気
筒群1bにリーン運転を行わせるようにしている。すなわ
ち、本実施態様では第1の気筒群1aにリッチ運転を行わ
せると共に第2の気筒群1bにリーン運転を行わせ、第2
の気筒群1bがリーン運転を行っているときにNOx吸蔵還
元触媒11aに吸蔵されているNOx量が最大値を越えて増大
したら第1の気筒群1aに一時的にリーン運転を行わせる
と共に第2の気筒群1bに一時的にリッチ運転を行わせる
ようにしている。なお、第2の気筒群1bに一時的にリッ
チ運転を行わせかつ第1の気筒群1aに一時的にリーン運
転を行わせるときにおいて、第2の気筒群1bの各気筒の
目標空燃比(A/F)Tは上述のリッチ空燃比(A/F)RRと
することができ、第1の気筒群1aの気筒の目標空燃比
(A/F)Tは上述のリーン空燃比(A/F)LLとすることが
できる。
このように第2の気筒群1bに一時的にリッチ運転を行
わせると共に第1の気筒群1aに一時的にリーン運転を行
わせるときの運転期間はどのように定めてもよいが、本
実施態様では第2の気筒群1bがリッチ運転を行っている
ときにNOx吸蔵還元触媒11aに吸蔵されているNOx量が予
め定められた最小値を越えて低下したら第2の気筒群1b
にリーン運転を再開させ、それに伴って第1の気筒群1a
にリッチ運転を再開させるようにしている。
ところで、NOx吸蔵還元触媒11aに吸蔵されているNOx
量を直接求めることは困難である。そこで本実施態様で
はNOx吸蔵還元触媒11aに流入するNOx量、すなわち第2
の気筒群1bから排出されるNOx量からNOx吸蔵還元触媒11
aに吸蔵されているNOx量を推定するようにしている。す
なわち、機関回転数Nが高くなるにつれて機関から単位
時間に排出される排気量が増大するので機関回転数Nが
高くなるにつれてNOx吸蔵還元触媒11aに単位時間当たり
に流入する流入NOx量が増大する。また、機関負荷Q/Nが
高くなるにつれて機関から排出される排気量が増大し、
しかも、燃焼温度が高くなるので流入NOx量が増大す
る。
図9Aは一定のリーン空燃比(A/F)Lにおいて実験に
より求められた単位時間当たり第2の気筒群1bから排出
されるNOx量Q(NOx)と、機関負荷Q/N、機関回転数N
との関係を示しており、図9Aにおいて各曲線は同一NOx
量を示している。図9Aに示されるように単位時間当たり
第2の気筒群1bから排出されるNOx量Q(NOx)は機関負
荷Q/Nが高くなるにつれて多くなり、機関回転数Nが高
くなるにつれて多くなる。なお、図9Aに示されるNOx
Q(NOx)は図9Bに示すようなマップの形で予めROM22内
に記憶されている。
すなわち、第2の気筒群1bがリーン運転を行っている
ときにはNOx吸蔵還元触媒11aに吸蔵されているNOx量S
(NOx)は単位時間当たりQ(NOx)だけ増大する。した
がって、第2の気筒群1bがリーン運転を行っているとき
NOx吸蔵還元触媒11aに吸蔵されているNOx量S(NOx)は
次式で表される。
S(NOx)=S(NOx)+Q(NOx)・DELTAna ここでDELTAnaはQ(NOx)の検出時間間隔を表してお
り、したがってQ(NOx)・DELTAnは前回の処理ルーチ
ンから今回の処理ルーチンまでの間にNOx吸蔵還元触媒1
1aに吸蔵されたNOx量を表している。第2の気筒群1bが
リーン運転を行いかつ第1の気筒群1aがリッチ運転を行
っているときにこのNOx量S(NOx)が予め定められた最
大値MAX(NOx)を越えて増大したら第2の気筒群1bにリ
ッチ運転を行わせ、第1の気筒群1aにリーン運転を行わ
せる。
一方、図10Aは予め実験により求められた単位時間当
たりNOx吸蔵還元触媒11aから放出されるNOx量D(NOx
を示している。図10Aにおいて実線はNOx吸蔵還元触媒11
aの温度が高いときを示しており、破線はNOx吸蔵還元触
媒11aの温度が低いときを示している。また、TIMEより
リッチ運転期間TRが開始されてから、すなわち目標空燃
比(A/F)Tがリーン空燃比(A/F)Lからリッチ空燃比
(A/F)Rに切り替えられてからの時間を示している。N
Ox吸蔵還元触媒11aにおけるNOxの分解速度はNOx吸蔵還
元触媒11aの温度が高くなるほど速くなる。したがっ
て、図10Aの実線で示されるようにNOx吸蔵還元触媒11a
の温度が高いときには、すなわちNOx吸蔵還元触媒11aに
流入する排気の排気温度TNCが高いときにはNOx吸蔵還元
触媒11aの表面における排気空燃比が十分にリッチとな
らない間に多量のNOxがNOx吸蔵還元触媒11aから放出さ
れ、NOx吸蔵還元触媒11aの温度、すなわち排気温度TNC
が低いときには図10Aの破線で示されるように少量のNOx
がNOx吸蔵還元触媒11aから放出される。云い換えると、
排気温度TNCが高くなるほど単位時間当たりNOx吸蔵還元
触媒11aから放出されるNOx量D(NOx)が増大する。こ
のNOx量D(NOx)は排気温度TNCと時間TIMEとの関数と
して図10Bに示すマップの形で予めROM22内に記憶されて
いる。
NOx吸蔵還元触媒11aに流入する排気の温度TNCはセン
サなどにより求めてもよいが、本実施態様では機関運転
状態すなわち機関負荷Q/Nと機関回転数Nとから推定し
ている。すなわち、TNCは予め実験により求められてお
り、図11に示すマップの形で予めROM22内に記憶されて
いる。
なお、単位時間当たり第2の気筒群1bから排出される
NOx量Q(NOx)は機関空燃比に応じて変動する。したが
ってリーン空燃比(A/F)Lを例えば機関運転状態に応
じて変動させるようにした場合には図9Bのマップから求
めたQ(NOx)をリーン空燃比(A/F)Lに応じて補正す
る必要がある。或いは、リーン空燃比(A/F)LとQ(N
Ox)との関係を表すマップを用いてQ(NOx)を求める
必要がある。
すなわち、第2の気筒群1bがリッチ運転を行っている
ときにはNOx吸蔵還元触媒11aに吸蔵されているNOx量S
(NOx)は単位時間当たりD(NOx)だけ減少する。した
がって、第2の気筒群1bがリッチ運転を行っているとき
にNOx吸蔵還元触媒11aに吸蔵されているNOx量S(NOx
は次式で表される。
S(NOx)=S(NOx)−D(NOx)・DELTAnd ここでDELTAndはD(NOx)の検出時間間隔を表してお
り、したがってD(NOx)・DELTAndは前回の処理ルーチ
ンから今回の処理ルーチンまでの間にNOx吸蔵還元触媒1
1aから放出されたNOx量を表している。第2の気筒群1b
がリッチ運転を行いかつ第1の気筒群1aがリーン運転を
行っているときにこのNOx量S(NOx)が予め定められた
最小値MIN(NOx)を越えて低下したら第2の気筒群1bに
リーン運転を行わせ、第1の気筒群1aにリッチ運転を行
わせる。
図12は上述の実施態様による運転制御ルーチンを示し
ている。このルーチンは予め定められた設定時間毎の割
り込みによって実行される。
図12を参照すると、まずステップ80では、三元触媒8a
の触媒活性を回復させるべく第1の気筒群1aにリーン運
転を行わせかつ第2の気筒群1bにリッチ運転を行わせる
べきときにセットされるフラグがセットされているか否
かが判別される。フラグがセットされていないときには
次いでステップ81に進む。ステップ81では図9Bのマップ
からQ(NOx)が算出される。続くステップ82では次式
に基づいて吸蔵NOx量S(NOx)が算出される。
S(NOx)=S(NOx)+Q(NOx)・DELTAna ここでDELTAadは前回の処理サイクルから今回の処理サ
イクルまでの時間間隔である。次いでステップ83に進
み、ステップ83ではNOx量S(NOx)がNOx吸蔵還元触媒1
1aの吸蔵容量に応じて定まる最大値MAX(NOx)よりも大
きいか否かが判別される。S(NOx)≦MAX(NOx)のと
きには処理サイクルを終了する。すなわち、S(NOx
≦MAX(NOx)のときにはNOx吸蔵還元触媒11aのNOx吸蔵
能力が未だ大きいと判断して第2の気筒群1bのリーン運
転を継続し、第1の気筒群1aのリッチ運転を継続する。
これに対しステップ83においてS(NOx)>MAX(N
Ox)のときには次いでステップ84に進み、フラグをセッ
トして処理サイクルを終了する。すなわち、S(NOx
>MAX(NOx)のときにはNOx吸蔵還元触媒11aのNOx吸蔵
能力が小さくなったと判断して第2の気筒群1bのリーン
運転を終了し、リッチ運転を開始する。また、このとき
第1の気筒群1aのリッチ運転を終了し、リーン運転を開
始する。
フラグがセットされたときにはステップ80からステッ
プ85に進む。ステップ85では図11のマップから排気温度
TNCが算出される。続くステップ86では図10(B)のマ
ップからD(NOx)が算出される。続くステップ87では
次式に基づいてNOx吸蔵還元触媒11aに吸蔵されているNO
x量S(NOx)が算出される。
S(NOx)=S(NOx)−D(NOx)・DELTAnd ここでDELTAndは前回の処理サイクルから今回の処理サ
イクルまでの時間間隔である。次いでステップ88に進
み、ステップ88ではNOx量S(NOx)が最小値MIN(NOx
よりも小さいか否かが判別される。S(NOx)≧MIN(NO
x)のときには処理サイクルを終了する。すなわち、S
(NOx)≧MIN(NOx)のときにはNOx吸蔵還元触媒11aのN
Ox吸蔵能力が十分に大きくなっていないと判断して第2
の気筒群1bのリッチ運転を継続し、第1の気筒群1aのリ
ーン運転を継続する。
これに対しステップ88においてS(NOx)<MIN(N
Ox)のときには次いでステップ89に進み、フラグをリセ
ットして処理サイクルを終了する。すなわち、S(N
Ox)<MIN(NOx)のときにはNOx吸蔵還元触媒11aのNOx
吸蔵能力が十分大きくなったと判断して第2の気筒群1b
のリッチ運転を終了し、リーン運転を開始する。また、
このとき第1の気筒群1aのリーン運転を終了し、リッチ
運転を開始する。図12のルーチンによって制御されるフ
ラグがセットされているかリセットされているかに基づ
いて図8のルーチンにおいて燃料噴射時間TAUが算出さ
れる。
図1から図7を参照して説明した実施態様では、三元
触媒8aに流入する積算HC量S(HC)を求めてこのS(H
C)に応じ第1および第2の気筒群1aおよび1bの運転状
態を変更するようにしている。すなわち、第1の気筒群
1aの運転状態がリッチ運転からリーン運転に変更され、
第2の気筒群1bの運転状態がリーン運転からリッチ運転
に変更される。また、図8から図12を参照して説明した
実施態様では、NOx吸蔵還元触媒11aに吸蔵されているNO
x量S(NOx)を求めてこのS(NOx)に応じ第1および
第2の気筒群1aおよび1bの運転状態を変更するようにし
ている。しかしながら、三元触媒8aに流入する積算HC量
S(HC)と、NOx吸蔵還元触媒11aに吸蔵されているNOx
量S(NOx)との両方を求めてこれらS(HC)およびS
(NOx)のいずれか一方に応じ第1および第2の気筒群1
aおよび1bの運転状態を変更するようにすることもでき
る。この場合、S(HC)が許容最大値TMを越えるか、或
いはS(NOx)が最大値MAXを越えたら第1および第2の
気筒群1aおよび1bの運転状態を変更することができる。
または、各触媒もしくは吸蔵材の性質、材料、容量や、
流入する排気の排気空燃比もしくは流量などに応じ第1
および第2の気筒群1aおよび1bの運転状態を変更するか
を選定することもできる。
また、積算HC量S(HC)のための許容最大値TM、吸蔵
NOx量S(NOx)のための最大値MAXおよびMINを、各触媒
もしくは吸蔵材の性質、材料、容量や流入する排気の排
気空燃比もしくは流量、機関運転状態などに応じ変更す
るようにしてもよい。
さらに、これまで述べてきた実施態様では、第1の気
筒群1aを1つの気筒から構成し、第2の気筒群1bを3つ
の気筒から構成している。しかしながら、第1の気筒群
1aを複数の気筒から構成し、第2の気筒群1bを1つの気
筒から構成することもできる。しかしながら、燃料消費
率をできるだけ小さくするのが好ましく、したがって基
本的にリーン運転が行われる第2の気筒群1bの気筒数が
できるだけ多いのが好ましい。なお、第1の気筒群1aが
複数の気筒から構成された場合には第1の気筒群1aの各
気筒の機関空燃比の制御目標値(A/F)Tは各気筒に対
し同一とされる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F01N 3/28 301 B01D 53/36 102B 102H (72)発明者 鈴木 直人 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 八重樫 武久 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 田中 俊明 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 三好 直人 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−365920(JP,A) 特開 平7−185344(JP,A) 特開 平5−131118(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 41/14 F02D 41/02 F01N 3/08 F01N 3/20 F01N 3/24 B01J 23/40 - 23/58

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1および第2の気筒群に分割された複数
    の気筒と、第1および第2の気筒群にそれぞれ接続され
    た第1および第2の排気通路とを有する内燃機関の排気
    を浄化する装置であって、装置は、 第1の排気通路内に配置され、流入する排気の排気空燃
    比がリッチのときに流入する排気中のNOxの少なくとも
    一部からNH3を生成するNH3生成触媒と、 NH3を生成するためにNH3生成触媒に流入する排気の排気
    空燃比をリッチにする第1のリッチ化手段と、 NH3生成触媒下流の第1の排気通路と第2の排気通路と
    を互いに合流させてNH3生成触媒において生成されたNH3
    と、第2の排気通路から排出されるNOxとを互いに接触
    させ、該NOxを該NH3により浄化するようにする合流排気
    通路と、 NH3生成触媒に流入する排気の排気空燃比を一時的にリ
    ーンにする第1のリーン化手段と、 を具備した装置において、流入する排気の排気空燃比が
    リッチのときにNH3生成触媒に流入する炭化水素(HC)
    の積算量を求めて該積算HC量が予め定められた上限しき
    い値を越えたときに上記第1のリーン化手段がリーン化
    作用を行うようにした装置。
  2. 【請求項2】第2の気筒群の機関空燃比を制御する第2
    の機関空燃比制御手段を具備し、該第2の機関空燃比制
    御手段は第2の気筒群の機関空燃比をリーンに制御する
    請求項1に記載の装置。
  3. 【請求項3】第2の排気通路内に配置されて、流入する
    排気の排気空燃比がリーンのときにNOxを吸蔵すると共
    に流入する排気の排気空燃比がリッチのときに吸蔵して
    いるNOxを放出して還元するNOx吸蔵還元触媒と、該NOx
    吸蔵還元触媒から吸蔵されているNOxを放出させるため
    にNOx吸蔵還元触媒に流入する排気の排気空燃比を一時
    的にリッチにする第2のリッチ化手段とを具備し、第1
    のリーン化手段は第2のリッチ化手段がリッチ化作用を
    行っている間、リーン化作用を行う請求項2に記載の装
    置。
  4. 【請求項4】上記NOx吸蔵還元触媒の吸蔵NOx量を推定す
    る推定手段をさらに具備し、上記第2のリッチ化手段
    は、上記推定NOx量が予め定められた上記しきい値より
    も大きくなったときにリッチ化作用を行う請求項3に記
    載の装置。
  5. 【請求項5】上記第2のリッチ化手段は、上記推定NOx
    量が予め定められた下限しきい値よりも小さくなったと
    きにリッチ化作用を停止する請求項3に記載の装置。
  6. 【請求項6】上記第2のリッチ化手段は、上記第2の機
    関空燃比制御手段を制御することにより上記NOx吸蔵還
    元触媒に流入する排気の排気空燃比リッチにする請求項
    3に記載の装置。
  7. 【請求項7】上記NOx吸蔵還元触媒が、カリウム、ナト
    リウム、リチウム、セシウムからなるアルカリ金属、バ
    リウム、カルシウムからなるアルカリ土類金属、ランタ
    ンおよびイットリウムからなる希土類金属から選ばれた
    少なくとも1つと、パラジウム、白金、ロジウムからな
    る貴金属とを含む請求項3に記載の装置。
  8. 【請求項8】第1の気筒群の機関空燃比を制御する第1
    の機関空燃比制御手段をさらに具備し、上記第1のリッ
    チ化手段および上記第1のリーン化手段のうち少なくと
    も一方が該第1の機関空燃比制御手段を制御することに
    よりNH3生成触媒に流入する排気の排気空燃比をリッチ
    またはリーンにする請求項1に記載の装置。
  9. 【請求項9】上記NH3生成触媒が、パラジウム、白金、
    ロジウムからなる貴金属のうち少なくとも1つを含む三
    元触媒である請求項1に記載の装置。
  10. 【請求項10】上記リーン化手段は、NH3生成触媒に流
    入する排気の排気空燃比を、予め定められた時間だけリ
    ーンにする請求項1に記載の装置。
  11. 【請求項11】上記合流排気通路内に、流入する排気中
    のNH3のNOxとを浄化する排気浄化触媒を配置した請求項
    1に記載の装置。
  12. 【請求項12】上記排気浄化触媒が、銅、クロム、バナ
    ジウム、チタン、鉄、ニッケル、およびコバルトからな
    る遷移金属、または白金、パラジウム、ロジウム、およ
    びイリジウムからなる貴金属から選ばれる少なくとも1
    つの物質を含む請求項11に記載の装置。
JP9519579A 1995-11-17 1996-11-08 内燃機関の排気浄化装置 Expired - Fee Related JP3036080B2 (ja)

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