JP3033155U - 圧造成形機 - Google Patents

圧造成形機

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JP3033155U
JP3033155U JP1996007184U JP718496U JP3033155U JP 3033155 U JP3033155 U JP 3033155U JP 1996007184 U JP1996007184 U JP 1996007184U JP 718496 U JP718496 U JP 718496U JP 3033155 U JP3033155 U JP 3033155U
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Inventor
稔 榎本
敦 山下
博章 谷口
Original Assignee
株式会社阪村機械製作所
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形時に素材がパンチとともにダイ内から引
き出されることを防止しながらパンチの芯振れを確実に
防止して、高精度の圧造成形を行なうことができるよう
にする。 【解決手段】 機台2に配設された可動ダイ11に向か
って進退動するラム6の前面に取り付けられたパンチホ
ルダ19に、周面に軸芯方向に延びる複数の長孔28a
…18aを有する筒状のストリッパ27を一定の範囲で
摺動自在に挿嵌すると共に、ストリッパ27内にパンチ
22を軸方向に対し相対的に移動自在に挿嵌し、パンチ
ホルダ19の一部にストリッパ27の各長孔28a…2
8a内に臨むように突出する複数の突条20a…20a
を形成して、各突条20a…20aでパンチ22を支持
する構成とした。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、特に凹部や貫通孔をもつパーツを成形する圧造成形機に関する。
【0002】
【従来の技術】
機台に配設されたダイと、該ダイに向かって進退動するラムの前面にパンチホ ルダを介して取り付けられたパンチとにより素材を成形して、凹部や貫通孔をも つパーツを成形する圧造成形機においては、上記パンチのダイからの引き抜き時 、成形された素材がパンチに食い付いた状態で共に引き出されて、素材移送手段 のチャック爪による掴み損ねが生ずるといったことがないようにストリッパによ る素材の抜け出し阻止手段が設けられている。
【0003】 この抜け出し阻止手段としては、例えば図19に示したように、ラム41の前 面に設けられたパンチホルダ42から突出するパンチ43の先端部外周に、筒状 部44aと該筒状部44aの後端に設けられたフランジ部44bとでなるストリ ッパ44が摺動自在に嵌挿されていると共に、該ストリッパ44におけるフラン ジ部44bに、その後面から一体に後方に延び、パンチホルダ42に出退自在に 支持される2本の押出ピン45,45が連結され、かつ、これら各押出ピン45 ,45がラム側に設けられたノックアウトピン46に連動するように当接された 構成となっている。そして、このような構成により、上記パンチ43のダイ47 からの引き抜き時、図示しないノックアウトピン駆動手段によるノックアウトピ ン46のパンチ43に対する相対的な進出により、各押出ピン45,45を介し てストリッパ44がダイ48側に押し出され、成形された素材をストリッパ44 の前端面で押え付けて、パンチ43がダイ48から引き抜かれるまでの所定の時 間素材をダイ48内に残しておくようになっている。これにより、パンチの後退 後に、ダイ47側のノックアウトピン48の進出により素材がダイ47外に押し 出されて素材移送手段のチャック爪に掴まれ、該材移送手段により所定位置に移 送されるようになっている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、上記した抜け出し阻止手段にあっては、パンチホルダ42の前面に上 記ストリッパ44を配備する構造であるから、上記ストリッパ44を配備するた めのスペースをパンチホルダ42の前面側に確保する必要がある。そのため、パ ンチホルダ42からパンチ43の先端までの間隔Lが長くなり、つまり、パンチ ホルダ42によるパンチ43の支持が、該パンチ43の後端部から該パンチ43 の先端部に嵌挿されるストリッパ44の後端位置までの範囲に限られ、成形時に 上記パンチ43の芯振れが発生し易く、高精度の成形を行なうことが困難となる 問題があった。
【0005】 そこで本考案は、成形後の素材がパンチの後退に伴ってダイ内から引き出され るのを防止しながら、パンチの芯振れを確実に防止して高精度の成形を行なうこ とができる圧造成形機を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、この考案は次のように構成したことを特徴とする。
【0007】 すなわち、本願の請求項1に係る考案(以下、第1考案という。)は、機台に 配設されたダイと、該ダイに向かって進退動するラムの前面にパンチホルダを介 して取り付けられたパンチとにより素材を成形する圧造成形機において、上記パ ンチホルダに、周面に軸芯方向に延びる複数の長孔を有する筒状のストリッパを 一定の範囲で摺動自在に挿嵌すると共に、該ストリッパ内に上記パンチを軸方向 に対し相対的に移動自在に挿嵌し、上記パンチホルダの一部を上記ストリッパの 各長孔内に臨むように突出させて該突出部により上記パンチの外周を支持するよ うに構成し、かつ、上記パンチの後退時に、該パンチと共に素材がダイから抜け 出すのを阻止するように上記ストリッパをパンチホルダからダイ側へ相対的に押 し出す押出手段を設けたことを特徴とする。
【0008】 ここで、突出部は、ストリッパの各長孔内を貫通し、かつストリッパの内周面 全周わたって連続し、パンチの外周を支持する円筒状のものを含めた概念である 。
【0009】 また、請求項2に係る考案(以下、第2考案という。)は、第1考案の構成に 加えて、ラムを進出させて素材を成形する時、パンチホルダの先端部がダイ側の 型内に嵌合状態で突入するように構成されていることを特徴とする。
【0010】 さらに、請求項3に係る考案(以下、第3考案という。)は、第1考案の構成 に加えて、ストリッパが、周面に後端側が開放された複数の長孔を有する筒状の ストリッパ本体と、該ストリッパの後端部外周に、該ストリッパ本体に対して軸 芯方向に移動不能で着脱自在に嵌合され、かつパンチホルダと衝合してストリッ パ本体のパンチホルダに対する軸芯方向の摺動範囲を規制する二つ割りの筒状係 合部材とで構成されていることを特徴とする。
【0011】 このような構成により、それぞれ次のような作用が得られる。
【0012】 まず、第1〜第3考案によれば、それぞれパンチの後退時、ストリッパがパン チホルダからダイ側へ相対的に押し出されて素材をダイ側に押え付けることによ り、パンチとともに素材がダイ側金型内から抜き出されるのを阻止することがで き、しかも、パンチホルダに、周面に軸芯方向に延びる複数の長孔を有する筒状 のストリッパが一定の範囲で摺動自在に挿嵌されると共に、該ストリッパに上記 パンチが軸方向に対し相対的に移動自在に挿嵌され、かつ、上記パンチホルダの 一部が上記ストリッパの各長孔内に臨むように突出されて該突出部が上記パンチ の外周を支持するように構成されているので、上記ストリッパの影響を受けるこ となくパンチの先端側近くをパンチホルダにより確実に支持することが可能とな る。これにより筒状のストリッパを備えながらパンチのパンチホルダからの突出 量を小さく抑えることができて、成形時におけるパンチの芯振れを効果的に防止 することが可能となる。
【0013】 そして、第2考案によれば、ラムを進出させて素材を成形する時、パンチホル ダの先端部がダイ側の型内に嵌合状態で突入するように構成されているので、パ ンチホルダの先端部がダイ側の型によって拘束されることになって、パンチホル ダ自体の芯振れが阻止され、これによりパンチの芯振れと共にパンチホルダの芯 振れも阻止することが可能となり、全体としてのパンチの芯振れ阻止がより一層 確実に行われることになる。
【0014】 さらに、第3考案によれば、ストリッパが、周面に後端側が開放された複数の 長孔を有する筒状のストリッパ本体と、該ストリッパの後端部外周に移動不能に 嵌合されかつパンチホルダと衝合してストリッパ本体のパンチホルダに対する摺 動範囲を規制する二つ割りの筒状係合部材とで構成されているので、パンチホル ダにストリッパを組み込む場合、ストリッパをストリッパ本体と二つ割りの筒状 係合部材とに分解して、ストリッパ本体をパンチホルダの先端側から挿嵌したう えで、筒状係合部材をパンチホルダの後端側から上記ストリッパ本体の後端部外 周に嵌合することにより容易に組み込むことができる。また、ストリッパ本体の パンチホルダに対する摺動範囲の規制もするための構造についても、上記筒状係 合部材をパンチホルダと衝合させるだけでよいのでその構造を簡単にできる。
【0015】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0016】 図1に示すように、この実施の形態に係る圧造成形機1は複数台のステーショ ンX1〜X3でリング状部品(パーツ)を成形する多段式圧造成形機であって、 本体フレーム2に固設されたダイブロック3に、カッター装置4と、複数のダイ 金型ユニット5…5とを並設するとともに、このダイブロック3に対して接近、 離反するように進出、後退移動するラム6に、上記各ダイ側金型ユニット5…5 にそれぞれ対向するように複数のパンチ側金型ユニット7…7を取り付けた構成 とされている。
【0017】 そして、上記カッター装置4により、外部から供給される線材Aを切断して、 図2に示すような所定寸法の円柱状素材Bを形成するとともに、この素材Bを、 上記各ダイ側金型ユニット5…5とパンチ側金型7…7ユニットとで構成される 前加工ステーションX1、閉塞圧造ステーション2および穿孔ステーションX3 に図示しない素材移送手段を介してして順次供給することにより、図3に示すよ うな外周面が膨らみ状の中間素材C、図4に示すような両端面に凹部を有する中 間製品Dを経て、図5に示すような最終製品としてのリング状部品Eに成形する ようになっている。
【0018】 次に、本案の対象となるダイ側金型ユニット5とパンチ側金型ユニット7との 構成を穿孔ステーションX3に適用したものについて説明する。
【0019】 上記ダイ側金型ユニット5は、図6に示すように本体フレーム2の所定位置に 固設のダイブロック3のパンチ側前面に設けられるもので、ダイブロック3の所 定位置に固着されたダイケース12内に筒状の可動ダイ11をダイガイド13を 介して摺動自在に内装するとともに、可動ダイ11内に中央ガイド部材14を摺 動自在に挿嵌している。可動ダイ11は前方(パンチ側、以下同様)からの荷重 を受け止めるようにダイブロック3で支持されるとともに、所定量前方に移動す ると、ダイガイド13の後端面に衝合して前進が止められる構成としており、ま た、中央ガイド部材14は筒状で、その後端部にフランジ14aが設けられ、該 フランジ14aの後端面が受け部材15に支持され、この受け部材15の後端面 には、ノックアウトピン駆動手段によりパンチ側に進退動されるノックアウトピ ン16が当接されており、該ノックアウトピン16の進出により受け部材15を 介して中央ガイド部材14がパンチ側へ進出されるようになっている。また、中 央ガイド部材14はそのフランジ14aが上記可動ダイ11の後部側径大内孔1 1a内に摺動自在に挿入されており、所定量前方に移動すると、可動ダイ11の 径大内孔11aの段部11bに衝合して前進が止められる構成としている。なお 、上記ノックアウトピン16のノックアウトピン駆動手段は既知の構造であるの でその詳細については省略する。
【0020】 また、成形後の抜き屑cは中央ガイド部材14の貫通孔14bから受け部材1 5の排出口15aを介してダイブロック3に形成された傾斜排出通路17を通っ て外部に排出されるようになっており、さらに、成形後のリング状部品Eは、受 け部材15のパンチ側への進出に伴って中央ガイド部材14によりダイケース1 2の前方に押し出され、素材移送手段のチャック爪18に挟持されて所定位置に 移送されるようになっている。
【0021】 上記パンチ側金型ユニット7は、図6に示すようにダイ側金型ユニット5に対 向するようにラム6に固定されるもので、ラム6に円筒状のパンチホルダ19が 適宜固定ボルトなどの固着手段(図示せず)により固着されている。このパンチ ホルダ19は、筒状のパンチホルダ本体20と、該本体20内に後部側から挿嵌 固定されるフランジ付き筒状のサポート部材21とで構成され、これらのパンチ ホルダ本体20およびサポート部材21の中心位置に円柱状のパンチ22が挿嵌 支持される構成なっており、ラム6のダイ側への進出に伴ってパンチ22の先端 部が可動ダイ11内に突入するようになっている。なお、上記パンチ22は、例 えば図示していないが段部を介するパンチホルダ本体20との係合等によりパン チホルダ本体20に対し抜け出し不能に固定されている。
【0022】 また、上記サポート部材21はパンチホルダ本体20にボルト23で固定され るとともに、サポート部材21に後述するストリッパ27を押し出す押出手段が 設けられる。この押出手段は、サポート部材21に形成した貫通孔24に挿通さ れ、先端部がストリッパ27に臨む押出ピン25,25と、該押出ピン25,2 5の後端面に当接し、図示しないノックアウトピン駆動手段によりダイ側に進退 動されるノックアウトピン26,26とで構成されている。なお、ノックアウト ピン駆動手段は既知の構造であるのでその詳細については省略する。
【0023】 一方、上記パンチホルダ本体20にサポート部材21を挿嵌したとき、パンチ ホルダ本体20の先端側にストリッパ用の支持孔20aが残されており、該支持 孔20aに、成形されたリング状部品Eを可動ダイ11側に押し付けておくため の筒状のストリッパ27が挿嵌されるもので、このストリッパ27に周面に軸芯 方向に延びる複数の長孔28a…28aを形成し、上記パンチホルダ本体20の 先端側支持孔20aの内面から軸芯方向に延びる複数の突条20b…20bを内 方に向かって突出させて、各突条20b…20bをストリッパ27の長孔28a …28a内に臨ませ、この状態で上記のようにパンチ22をパンチホルダ本体2 0の突条20b…20b内に圧入することによって、上記各突条20b…20b がパンチ22の外周を掴んで支持するように構成している。これにより、上記ス トリッパ27の影響を受けることなくパンチ22の先端側近くをパンチホルダ本 体20により確実に支持することが可能となり、パンチ22のパンチホルダ本体 20からの突出量Lを小さく抑えることが可能となって、成形時におけるパンチ の芯振れを効果的に防止することが可能となっている。
【0024】 上記ストリッパ27は、図7〜10に詳しく示すように先端側を完全な筒部2 8bとして一部残すとともに、該筒部28bの終端から後端に至る周面に、軸芯 方向に延びかつ後端側が開放された複数の長孔28a…28aを形成した円筒状 のストリッパ本体28と、該ストリッパ本体28の後端部外周に嵌着される二つ 割りされた筒状係合部材29とで構成されている。上記ストリッパ本体28の後 端部には周方向に延びる溝28cが形成され、筒状係合部材29に長孔28a… 28aに入り込む複数の突部29a…29aと、周溝28cに嵌合する環状突部 29bとが形成されており、したがって、ストリッパ本体28への二つ割り筒状 係合部材29の嵌合によりストリッパ本体28と筒状係合部材29とは固定状態 となっている。
【0025】 また、上記パンチホルダ本体20は、図11に示されるようにその先端部が上 記ダイガイド13内に嵌め合い状に挿入可能な筒状に形成されており、ラム6の 進出に伴ってパンチ22が可動ダイ11内に突入するとき、該パンチホルダ本体 20の先端部もダイガイド13内に突入するように構成されている。
【0026】 次に、上記した構成の圧造成形機により図4に示すような両端面に凹部を有す る中間製品Dから図5に示すような最終製品としてのリング状部品Eに成形する 場合の作用についての説明する。
【0027】 まず、図6に示すように中間製品Dがダイ側金型ユニット5の中央ガイド部材 14の前方位置に素材移送手段のチャック爪18によりセットされる。このとき 、ラム6、つまりパンチ側金型ユニット7はダイ側金型ユニット5から離れた位 置にある。
【0028】 この状態から図11に示すようにラム6がダイ側に進出すると、中間製品Dが パンチ22で押し付けられて、中間製品Dが可動ダイ11内に押し込こまれる。 これに伴って、中央ガイド部材14も押し込まれて、受け部材15に受け止めら れるのであり、その結果、中間製品Dの中央部が打ち抜かれてリング状部品Eが 成形される。
【0029】 この状態から図12に示すようにラム6が後退するときに、ノックアウトピン 26が図示しないノックアウトピン駆動手段によりダイ側に進出され、これによ り、押出ピン25を介してストリッパ27がパンチホルダ本体20から相対的に ダイ側に押し出されて、このストリッパ27のストリッパ本体28における筒部 28bでリング状部品Eがパンチ側金型ユニット7内に押し止められ、成形時に おけるリング状部品Eのパンチ22への食い付き作用が解消されて、パンチ22 の後退とともにダイ側金型5からリング状部品Eが抜き出されるといったことが 阻止される。
【0030】 そして、上記の状態から図13に示すようにラム6がさらに後退するとき、ノ ックアウトピン駆動手段によるパンチ側ノックアウトピン26の前方側への移動 が解除されるとともに、パンチホルダ本体20の突条20b…20bの後端部が ストリッパ27における筒状係合部材29に衝合されて、ストリッパ本体28を ダイ側金型ユニット5内から引き出されることになる。
【0031】 一方、上記したラム6の動きに関連して、ダイ側ノックアウトピン16が図示 しないノックアウトピン駆動手段によりパンチ22側に進出されて、上記受け部 材15がパンチ側に押し出されることによって、中央ガイド部材14、可動ダイ 11、リング状部品Eの三者を一体化の状態でパンチ側へ押し出されるとともに 、押し出し途中において可動ダイ11がダイガイド13に突き当たり、それ以上 の押し出しが阻止され、以降、中央ガイド部材14がリング状部品Eを可動ダイ 11内から押し出すように働くことになる。このように、可動ダイ11がダイガ イド13に突き当たるまで前進した後、リング状部品Eが可動ダイ11から押し 出されるように構成されているので、リング状部品Eによる可動ダイ11の摩耗 が軽減されることになる。また、ダイ側金型5上に押し出されたリング状部品E は素材移送手段のチャック爪18に挟持されて所定位置に移送され、さらに抜き 屑cは図11〜13の各工程を進む間に受け部材15の排出口15aからダイブ ロック3の排出通路17を介して外部に排出されることになる。
【0032】 そして、本願によれば、上記パンチホルダ本体20の支持孔20aに、周面に 軸芯方向に延びる複数の長孔28a…28aを有する筒状のストリッパ27が一 定の範囲で摺動自在に挿嵌されていると共に、該ストリッパ27に上記パンチ2 2が軸方向に対し相対的に移動自在に挿嵌され、かつ、上記ストリッパ27の各 長孔28a…28a内に上記パンチホルダ本体20の突条20b…20bが臨む ように突出されてこれら突条20b…20bが上記パンチ22の外周を掴んで支 持するように構成されているので、上記パンチ22の後端部から先端部近くまで をパンチホルダ19、つまりパンチホルダ本体20とサポート部材21とにより 確実に支持することが可能で、これによりパンチ22のパンチホルダ19からの 突出量を小さく抑えることができて、成形時におけるパンチ22の芯振れ防止を 確実に行わせることが可能となり高精度の成形を行なうことが可能となる。
【0033】 また、パンチ22が中間製品Dを可動ダイ11側に押し込んで成形するとき、 パンチホルダ本体20の先端部が可動ダイ11と当接して可動ダイ11をダイケ ース12内に押し込むとともに該パンチホルダ本体20の先端部がダイガイド1 3内に嵌合状態で突入することになる。これによりパンチホルダ本体20の先端 部がダイケース12によって拘束されることになって、パンチホルダ本体20自 体の芯振れも防止され、パンチの芯振れがより一層確実に行われることになる。
【0034】 以上の実施の形態では、両端面に凹部を有する中間製品Dから最終製品として のリング状部品Eに成形する穿孔ステーションX3に適用した場合の構造につい て説明したけれども、本考案を例えば凹部を有する所定形状のパーツや中間製品 を成形する密閉圧造ステーションX2についても同様に適用できることは勿論で ある。
【0035】 次に、図14〜図18は、ラムを進出させて素材を成形する時、パンチホルダ の先端部をダイの型内に直接嵌合状態で突入させる場合の別の実施の形態を示す もので、先の実施の形態で説明した多段式圧造成形機においてダイケース12に 摺動可能に支持された可動ダイ11の構造に代えて、固定ダイ31を用いると共 に、該ダイ31の型孔31a内に直接嵌合可能なパンチホルダ32を用いる構造 としたものである。
【0036】 具体的には、図14に示したようにダイブロック3の前面に配設されるダイケ ース12内に固定ダイ31が移動不能に固定支持されている一方、パンチホルダ 本体33とサポート部材34とからなるパンチホルダ32のパンチホルダ本体3 3における先端部に、パンチ35の先端部を支持すると共に上記ダイ31の型孔 31a内に直接嵌合可能なパンチホルダスリーブ36が備えられている。
【0037】 このパンチホルダスリーブ35は、図15及び図16に示すように、筒状でそ の外周に軸芯方向に延び、外面が円弧状の複数の凸条部36a…36aが形成さ れていると共に、これらの凸条部36a…36aの一端に半径方向外方に突出す る係合部36b…36bがそれぞれ形成されている。そして、該スリーブ36は その各凸条部36a…36aの外周面を介してパンチホルダ−本体33の先端孔 部33aに挿嵌支持されていると共に、パンチホルダスリーブ36cの内面に、 上記パンチ35が挿嵌支持されている。そして、該パンチ35の外周でパンチホ ルダスリーブ36とサポート部材34との間にはスぺーサ37が介装されて、パ ンチホルダスリーブ36の移動が不能に取付けられている。また、パンチホルダ スリーブ36の凸条部36a…36a間の溝部分と、上記スぺーサ37の外周と にわたって、先の実施の形態で用いたものと略同様のストリッパ27が、先の実 施の形態の場合と略同様に一定の範囲で摺動自在に挿嵌されている。その場合、 ストリッパ27の外径は、上記凸条部34aの外周面の径とほぼ同径、好ましく はやや小径となっている。なお、パンチホルダ32とダイ31との以外の構成は 、同一符号を付して図示したように先の実施の形態の構成と略同じであるので、 その説明については省略する。
【0038】 このように構成した場合にも、図17に示したように上記パンチホルダ本体3 3の先端部に挿嵌支持され、かつ、パンチ35を支持するパンチホルダスリーブ 36の凸条部36a間の溝部分に、周面に軸芯方向に延びる複数の長孔28a… 28aを有する筒状のストリッパ27が一定の範囲で摺動自在に挿嵌されている ので、上記パンチ35の後端部から先端部近くまでをパンチホルダ19、つまり パンチホルダ本体33、サポート部材34、パンチホルダスリーブ36により支 持することが可能で、つまりパンチ35のパンチホルダスリーブ36からの突出 量を小さく抑えることができて、成形時におけるパンチ22の芯振れ防止を確実 に行わせることが可能となり高精度の成形を行なうことが可能となる。
【0039】 また、パンチ22が中間製品Dを固定ダイ31側に押し込んで中間製品Dの中 央部を打ち抜ぬいてリング状部品Eを成形するとき、図17及び図18に示すよ うにパンチホルダ本体33の先端部に設けたパンチホルダスリーブ36が固定ダ イ31の型孔31a内に直接嵌合状態で突入することになり、これにより、パン チホルダスリーブ36が固定ダイ31によって拘束されることになって、パンチ ホルダ本体20自体の芯振れも防止され、パンチの芯振れがより一層確実に行わ れることになる。特に、ダイを固定構造とした上で固定ダイ31の型孔31a内 にパンチホルダスリーブ36が直接嵌合状態で突入する構成としたから、摺動ガ タが発生し易い可動ダイを用いる場合に較べてより精度よく成形することが可能 となる。
【0040】 また、以上の実施の形態では、耐久性や取り替え時の経済性を考慮して、パン チホルダ本体33に、該本体33とは別の耐久性に優れた部材でなるパンチホル ダスリーブ36を取り付けるようにしたけれども、パンチホルダ本体33とパン チホルダスリーブ36とを一体に成形してもよいことはいうまでもない。その場 合、パンチホルダ本体の先端部を固定ダイ31の型孔31a内に直接嵌合状態で 突入可能に形成すると共に、該先端部の内面にストリッパ28の挿通可能な挿通 溝を形成すればよい。
【0041】
【考案の効果】
以上説明したように、本願の第1〜第3考案によれば、それぞれそれぞれパン チの後退時、ストリッパがパンチホルダからダイ側へ相対的に押し出されて素材 をダイ側に押え付けることにより、パンチとともに素材がダイ側金型内から抜き 出されるのを阻止することができ、しかも、パンチホルダに、周面に軸芯方向に 延びる複数の長孔を有する筒状のストリッパが一定の範囲で摺動自在に挿嵌され ると共に、該ストリッパに上記パンチが軸方向に対し相対的に移動自在に挿嵌さ れ、かつ、上記パンチホルダの一部が上記ストリッパの各長孔内に臨むように突 出されて該突出部が上記パンチの外周を支持するように構成されているので、上 記ストリッパの影響を受けることなくパンチの先端側近くをパンチホルダにより 確実に支持することが可能となる。これによりパンチのパンチホルダからの突出 量を小さく抑えることができて、成形時におけるパンチの芯振れを効果的に防止 することが可能となり、高精度の成形を行なうことが可能となる。
【0042】 そして、第2考案によれば、ラムを進出させて素材を成形する時、パンチホル ダの先端部がダイ側の型内に嵌合状態で突入するように構成されているので、パ ンチホルダの先端部がダイ側の型によって拘束されることになって、パンチホル ダ自体の芯振れが阻止され、これによりパンチの芯振れと共にパンチホルダの芯 振れも阻止することが可能となり、全体としてのパンチの芯振れ阻止がより一層 確実に行われることになる。
【0043】 さらに、第3考案によれば、ストリッパが、周面に後端側が開放された複数の 長孔を有する筒状のストリッパ本体と、該ストリッパの後端部外周に移動不能に 嵌合されかつパンチホルダと衝合してストリッパ本体のパンチホルダに対する摺 動範囲を規制する二つ割りの筒状係合部材とで構成されているので、パンチホル ダにストリッパを組み込む場合、ストリッパをストリッパ本体と二つ割りの筒状 係合部材とに分解して、ストリッパ本体をパンチホルダの先端側から挿嵌したう えで、筒状係合部材をパンチホルダの後端側から上記ストリッパ本体の後端部外 周に嵌合することにより容易に組み込むことができ、その上、ストリッパ本体の パンチホルダに対する摺動範囲を規制するための構造についても、上記筒状係合 部材をパンチホルダと衝合させるだけでよいのでその構造を簡単にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案に係る圧造成形機の概略説明図であ
る。
【図2】 本考案に係る圧造成形機で成形される製品の
成形過程をそれぞれ示す工程図である。
【図3】 前加工ステーションで成形された中間素材の
説明図である。
【図4】 閉塞圧造ステーションで成形されたリング状
部品の説明図である。
【図5】 穿孔ステーションで成形されたリング状部品
の説明図である。
【図6】 ラムの進出開始前における要部の横断面図で
ある。
【図7】 ストリッパにおけるストリッパ本体と筒状係
合部材とを分解した状態の正面図である。
【図8】 ストリッパにおけるストリッパ本体と筒状係
合部材とを組付けた状態の平面図である。
【図9】 ストリッパ本体と筒状係合部材とを組付けた
図7におけるア−ア線断面図である。
【図10】 図8におけるイ−イ線断面図である。
【図11】 ラムの進出時における要部の横断面図であ
る。
【図12】 パンチの後退開始途中における要部の横断
面図である。
【図13】 パンチの後退後における要部の横断面図で
ある。
【図14】 別の実施の形態を示すラムの進出時におけ
る要部の横断面図である。
【図15】 パンチホルダスリーブの正面図である。
【図16】 パンチホルダスリーブの底面図である。
【図17】 図4における要部の横断面図である。
【図18】 図17のA−A線断面図である。
【図19】 従来例の説明図である。
【符号の説明】
1 圧造成形機 11 可動ダイ 19 パンチホルダ 20b 突条 22 パンチ 25,25 押出ピン 26,26 ノックアウトピン 28 ストリッパ 28 ストリッパ本体 28a…28a 長孔 29 筒状係合部材 31 固定ダイ 32 パンチホルダ 33 パンチ 36 パンチホルダスリーブ 36a 凸条部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 谷口 博章 京都府久世郡久御山町大字下津屋小字富の 城46番地株式会社阪村機械製作所 京都事 業所内

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機台に配設されたダイと、該ダイに向か
    って進退動するラムの前面にパンチホルダを介して取り
    付けられたパンチとにより素材を成形する圧造成形機で
    あって、上記パンチホルダに、周面に軸芯方向に延びる
    複数の長孔を有する筒状のストリッパが一定の範囲で摺
    動自在に挿嵌されていると共に、該ストリッパ内に上記
    パンチが軸方向に対し相対的に移動自在に挿嵌されてお
    り、上記パンチホルダの一部が上記ストリッパの各長孔
    内に臨むように突出されて該突出部により上記パンチの
    外周を支持するように構成され、かつ、上記パンチの後
    退時に該パンチと共に素材がダイから抜け出すのを阻止
    するように上記ストリッパをパンチホルダからダイ側へ
    相対的に押し出す押出手段が設けられていることを特徴
    とする圧造成形機。
  2. 【請求項2】 ラムを進出させて素材を成形する時、パ
    ンチホルダの先端部がダイ側の型内に嵌合状態で突入す
    るように構成されていることを特徴とする請求項1に記
    載の圧造成形機。
  3. 【請求項3】 ストリッパは、周面に後端側が開放され
    た複数の長孔を有する筒状のストリッパ本体と、該スト
    リッパの後端部外周に、該ストリッパ本体に対して軸芯
    方向に移動不能で着脱自在に嵌合され、かつパンチホル
    ダと衝合してストリッパ本体のパンチホルダに対する軸
    芯方向の摺動範囲を規制する二つ割りの筒状係合部材と
    で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の圧
    造成形機。
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