JP3032897U - 水槽設備 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 水槽と絵画を同時に観賞できるようにする。 【解決手段】 水槽１２の背後に、額縁付き絵画２２を
収容自在な絵画収容体１４を設ける。絵画収容体１４の
左右両側には、絵画２２を出し入れするための開口とそ
の蓋２０がある。背板２４の指受入口２４ａに指を入れ
ることで、蓋２０を開けられる。背板２４には、符号２
４ｂに示すように、中央に大きな開口を開けてある。透
明な仕切板３２と背板２４の間で絵画２２が移動して、
出し入れされる。収容された絵画２２と水槽１２の背面
との間に一定距離の空間３６を設ける。上蓋１６の正面
には広告板を着脱自在とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は水槽設備に関し、より具体的には、熱帯魚などと共に同時に絵画も観 賞できる水槽設備に関する。

【０００２】

【従来の技術】

水槽で泳ぐ熱帯魚は、人の目を引き付けるだけでなく、その心も和ませる効果 がある。そこで、熱帯魚等を入れた水槽を喫茶店や待合い場所等の人の集まる場 所又は多くの人が通過する場所などの環境を心理的に改善する手段として、熱帯 魚を入れた水槽を設置することが行なわれている。

【０００３】 環境を心理的に改善する手段としては、他に、絵画、彫刻などの芸術又は美術 工芸品などがある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

このように、水槽（又はその中の熱帯魚及び水草）と絵画などは、その場に暫 時留まる人又は通過する人に作用して、等しくその場の環境に潤いを持たせるも のでありながら、従来、これらは全く別個に利用されていた。

【０００５】 そこで、本考案は、水槽と絵画を併用して、環境改善の相乗効果を得られるよ うにした水槽設備を提示することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案では、水槽の背後に、額縁付き絵画を収容自在な絵画収容体を設け、当 該絵画収容体に任意の絵画を収容し、当該水槽の正面から観賞自在とした。これ により、水槽内の水草及び魚と一緒に、背後の絵画も同時に観賞できるようにな り、一方のみの場合に比べてより一層、環境に潤いを持たせることが出来る。絵 画を額縁付きで扱うことにより、絵画の表面や端部を傷めることがなくなり、交 換作業などが容易になる。

【０００７】 当該絵画収容体の、左右両側の少なくとも一方に、当該額縁付き絵画を出し入 れするための開口及び当該開口を開閉する蓋体を設ける。好ましくは、左右両側 に設ける。これにより、絵画を出し入れするのに、横方向から滑らせればよくな るので、これによっても、絵画の交換が容易になる。左右両側に開口及び蓋を設 ければ、設置場所の制限が少なくなる。

【０００８】 額縁付き絵画の出し入れを補助するように絵画収容体の背板の一部を開けるこ とで、出し入れ時に絵画ががたついたとしても、容易に対処できる。

【０００９】 当該絵画収容体の背板の両側に、当該蓋体を開けるのを補助する指受入口を形 成することにより、当該蓋体を開ける操作が容易になり、絵画の出し入れを迅速 に行なえるようになる。

【００１０】 当該絵画収容体の内部に、当該額縁付き絵画を案内し保持する保持部材を設け ることで、額縁付き絵画の収容と取り出しがスムーズに行なえ、また、収容され た額縁付き絵画ががたつかない。

【００１１】 絵画収容体に収容された額縁付き絵画と水槽の背面との間に所定距離の空間を 設定することにより、水槽による絵画への悪影響を低減できる。

【００１２】 水槽の上に設置される上蓋及び当該水槽の架台の少なくとも一方の側面に、広 告などの所定の展示手段を設置自在とすることで、広告などにも利用できる。

【００１３】 水槽は、その背面が平坦であり、その正面が水平面内で外側に凸である。これ により、左右方向に広い範囲から水槽内の水草と魚、並びに背後の絵画を観賞で きるようになる。

【００１４】 また、水槽は、その正面が垂直面内でも外側に凸であるようにすることで、絵 画がより大きく見えるようになり、例えば、駅のコンコース及びホーム等で少し 離れた人も、明瞭に絵画を観賞できるようになる。

【００１５】

【考案の実施の形態】

以下、図面を参照して、本考案の実施の形態を詳細に説明する。

【００１６】 図１は、本考案の一実施例の、正面からみた斜視図を示す。本実施例の水槽設 備は、一面をカットした円筒状、即ち蒲鉾形をしており、最下層、中乾燥及び最 上層の３層構造になっている。最下層が架台１０からなり、中間層が水槽１２と 、水槽１２の背後に設置され、額縁付きの絵画を収容する絵画収容体１４からな り、最上層が水槽１２のための諸設備（照明及び水浄化装置など）を収容隠蔽す ると共に、正面部分に広告板１８を交換自在に取り付けられるようにした上蓋１ ６からなる。図１には図示されていないが、広告板１８の背後には、照明装置が 設置されている。

【００１７】 図２は、本実施例を背面からみた斜視図を示す。絵画収容体１４の左右両側に は蓋２０があり、そこから額縁付き絵画２２を出し入れすることができる。蓋２ ０を閉じた状態の側面図を図３に、蓋２０を開いた状態の側面図を図４に示す。 図３に明瞭に図示したように、蓋２０は、絵画収容体１４の背板２４に蝶番２６ ，２６で取り付けられている。蓋２０の内面には磁性材（又は永久磁石）３０ａ が固定され、これと対面する絵画収容体１４の側板２８には永久磁石（又は磁性 材）３０ｂが固定されており、この構成より、周知の通り、蓋２０は閉成状態で は側板２８に密着固定されるが、一定以上の力を作用させることで容易に開くこ とが出来る。具体的には、背板２４の両側には、指受入口２４ａ，２４ａを開け てあり、そこに指を入れて、閉じた蓋２０を内側から外に押すことで、蓋２０を 開けることができる。

【００１８】 絵画収容体１４の中には、額縁付き絵画２２をほぼぴったりに収容するような 透明な仕切板３２があり、絵画２２の下面が接する箇所には絵画２２の出し入れ をスムーズに行なえるようにする敷居滑り３４を固定してある。仕切板３２の代 わりに、収容体１２内で絵画２２を案内し保持する棒材又は枠材を用いてもよい 。

【００１９】 図２に示すように、背板２４を周囲の４辺の枠部分のみとして、符号２４ｂで 示すように中央部分を大きく開けてあるので、仮に、絵画２２を収容体１４に出 し入れするときに引っ掛かるようなことがあっても、その開いた部分から手を入 れて、絵画２２の移動を容易に補助できる。

【００２０】 本実施例ではまた、収容体１４内で、収容された絵画２２と水槽１２の背面と の間に一定幅の空間３６を設けてある。いうまでもないが、収容体１４の前面、 即ち、水槽１２の背面に対面する面は、透明になっているか又は開口されている 。空間３６を設けることで、水槽１２内のヒータによる熱及び周囲の水気による 絵画２２への悪影響を緩和できる。即ち、絵画２２の変色などを防止できる。

【００２１】 図３及び図４に図示したように、水槽１２の正面は垂直面内で凸になっている ので、レンズ作用により、絵画収容体１４に収容された絵画２２及び水槽１２内 の魚が大きく見えるという効果がある。また、水槽１２の正面が水平面内でも凸 になっているので、水槽１２の正面から横に外れた位置からも絵画２２を観賞で きる。

【００２２】 このように人に安らぎを感じさせる水槽と絵画を一体化することで、両者の相 乗効果を期待できる。このような効果に、広告板１８を併用することで、高い宣 伝効果も期待できる。水槽の背面に広告板を配置する従来例も提案されているが 、広告は一般に提供社名などの文字が読みやすいことが必要であり、水槽の背面 では水槽内の水草や泳いでいる魚に邪魔されて、その記載内容を容易には読み取 れない。本実施例のように、水槽の上に広告板１８を設置した場合には、このよ うな欠点は無く、支障無くその記載内容を読み取れる。

【００２３】 広告板１８のような広告媒体を上蓋１６と同様に、架台１０の側面に設けても よい。

【００２４】 また、本実施例での額縁付き絵画２２の絵画としては、代表的には油絵、水彩 画及びリトグラフなどであるが、その他に、ポスター、油絵や水彩画をキャンパ ス地に複製したもの、及び写真なども含まれる。

【００２５】

【考案の効果】

以上の説明から容易に理解できるように、本考案によれば、人に安らぎを感じ させる水槽と絵画を効果的に一体化することで、両者の相乗効果を期待でき、周 囲の環境を心理的に大幅に改善できる。即ち、水槽内の水草及び魚と一緒に、背 後の絵画も同時に観賞できるようにしたので、、一方のみの場合に比べてより一 層、環境に潤いを持たせることが出来る。これにより、待合わせ場所又はオープ ン・スペースなどに設置して、その場の雰囲気をより良いものにすることができ る。

【００２６】 絵画を額縁付きで扱うことにより、絵画の表面や端部を傷めることがなくなり 、収容及び取り出し作業などが容易になる。

【００２７】 絵画収容体の、左右両側の少なくとも一方に、当該額縁付き絵画を収容及び取 り出しするための開口及び当該開口を開閉する蓋体を設ける。好ましくは、左右 両側に設ける。これにより、絵画を出し入れするのに横方向から滑らせればよく なるので、これによっても、絵画の出し入れが容易になる。左右両側に開口及び 蓋を設ければ、設置場所の制限が少なくなる。

【００２８】 額縁付き絵画の出し入れを補助するように絵画収容体の背板の一部を開けるこ とで、収容時又は取り出し時に絵画ががたついたとしても、容易に対処できる。

【００２９】 絵画収容体の背板の両側に、蓋体を開けるのを補助する指受入口を形成するこ とにより、蓋体を開ける操作が容易になり、絵画の収容・交換を迅速に行なえる ようになる。

【００３０】 絵画収容体の内部に、額縁付き絵画を案内し保持する保持部材を設けることで 、額縁付き絵画の出し入れがスムーズに行なえ、また、収容された額縁付き絵画 ががたつかない。

【００３１】 絵画収容体に収容された額縁付き絵画と水槽の背面との間に所定距離の空間を 設定することにより、水槽による絵画への悪影響を低減できる。

【００３２】 水槽の上に設置される上蓋及び架台の少なくとも一方の側面に、広告などの所 定の展示手段を設置自在とすることで、広告などにも利用できる。

【００３３】 水槽は、その背面が平坦であり、その正面が水平面内で外側に凸である。これ により、左右方向に広い範囲から水槽内の水草と魚、並びに背後の絵画を観賞で きるようになる。

【００３４】 水槽は、その正面が垂直面内でも外側に凸であるようにすることで、絵画がよ り大きく見えるようになり、例えば駅のコンコース及びホーム等で少し離れた人 も明瞭に絵画を観賞できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の一実施例の、正面から見た斜視図で
ある。

【図２】 本実施例の背面から見た斜視図である。

【図３】 絵画収容体１４の蓋２０を閉じた状態の側面
図である。

【図４】 絵画収容体１４の蓋２０を開けた状態の側面
図である。

【符号の説明】

１０：架台 １２：水槽 １４：絵画収容体 １６：上蓋 １８：広告板 ２０：蓋 ２２：額縁付き絵画 ２４：背板 ２４ａ：指受入口 ２４ｂ：中央の開口 ２６：蝶番 ２８：側板 ３０ａ：磁性材（又は永久磁石） ３０ｂ：永久磁石（又は磁性材） ３２：仕切板 ３４：敷居滑り ３６：収容された絵画２２と水槽１２の背面との間の空
間

Claims (9)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 水槽の背後に、額縁付き絵画を収容自在
   な絵画収容体を設け、当該絵画収容体に任意の絵画を収
   容し、当該水槽の正面から観賞自在としたことを特徴と
   する水槽設備。
2. 【請求項２】 当該絵画収容体は、左右両側の少なくと
   も一方に、当該額縁付き絵画を出し入れするための開口
   及び当該開口を開閉する蓋体を具備する請求項１に記載
   の水槽設備。
3. 【請求項３】 当該絵画収容体の背板は、当該額縁付き
   絵画の出し入れを補助すべく一部を開けてある請求項１
   又は２に記載の水槽設備。
4. 【請求項４】 当該絵画収容体の当該背板の両側には、
   当該蓋体を開けるのを補助する指受入口を形成してある
   請求項３に記載の水槽設備。
5. 【請求項５】 当該絵画収容体は、当該額縁付き絵画を
   案内し保持する保持部材を内部に具備する請求項１乃至
   ４の何れか１項に記載の水槽設備。
6. 【請求項６】 当該絵画収容体に収容された当該額縁付
   き絵画と当該水槽の背面との間に所定距離の空間を設定
   してある請求項１乃至５の何れか１項に記載の水槽設
   備。
7. 【請求項７】 当該水槽の上に設置される上蓋及び当該
   水槽の架台の少なくとも一方の側面に、広告などの所定
   の展示手段を設置自在とした請求項１乃至６の何れか１
   項に記載の水槽設備。
8. 【請求項８】 当該水槽は、その背面が平坦であり、そ
   の正面が水平面内で外側に凸である請求項１乃至７の何
   れか１項に記載の水槽設備。
9. 【請求項９】 当該水槽は、その正面が垂直面内でも外
   側に凸である請求項８に記載の水槽設備。