JP3031317U - 緊急救援用具格納庫 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来は災害時の救援用具一式をまとめて保管
する特別な格納庫はなかったが仮に救援用具をまとめて
格納しても、重量が重いため災害発生時に現場に移動す
るのが困難であった。また、車輪を設けた場合には長期
間の設置により車輪の外径が変形、または老化していざ
というとき緊急救援用具格納庫をスムーズに移動するこ
とができないという欠点があった。 【解決手段】 本考案の緊急救援用具格納庫において
は、救援用具一式をまとめて収納する緊急救援用具格納
庫の底面にスタンドを設けると共に、このスタンドの地
面設置部分より上方に移動用の車輪を設け、常時は上記
車輪が地面と接することがなく、移動時には上記緊急救
援用具格納庫を傾斜せしめ上記車輪のみが地面と接触す
るようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は緊急救援用具格納庫、特に、災害発生時に速やかに移動できる緊急救 援用具格納庫に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来は災害救援用として各種救援用機具を取り揃えて保管し、災害時にまとめ て速やかに災害の起こった現場に運搬出来るものが無かった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従って、災害発生に備えて、鋸、ハンマー、バール、ジャッキ、ツルハシ、シ ョベル、ワイヤー、ロープ、添木、組立式の担架等の緊急用具を収納した緊急救 援用具格納庫を町内会、職場、学校等に配置して震災等の災害による倒壊家屋等 の下敷きになった人を救出するため災害発生現場まで速やかに移動できるよう上 記緊急救援用具格納庫の底部に車輪を付けたものが考えられるが、長期間、緊急 救援用具格納庫を移動しない場合には上記車輪の底面形状が緊急救援用具格納庫 の荷重により平坦状に変形したり、接地面が老化して車輪の回転にガタを生じ、 車輪の耐久性に問題がありいざというときに移動が困難になるという欠点があっ た。

【０００４】 本考案は上記の欠点を除くようにしたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の緊急救援用具格納庫は、救援用具を格納する格納箱本体と、上記格納 箱本体の蓋と、上記格納箱本体の底面前部に設けた前部スタンド部分と、上記格 納箱本体の底面後部に設けた後部スタンド部分と、上記格納箱本体の後方下部に 回動自在に枢支した移動用車輪とより成り、上記車輪の後面及び下面が上記格納 箱本体の後面及び下面より夫々突出するよう配置されており、上記前部スタンド 部分と上記後部スタンド部分が上記車輪の下面より下方に突出している。

【０００６】 また、本考案の緊急救援用具格納庫は、収納した救援用具を固定する手段を有 する。

【０００７】

【考案の実施の形態】

以下図面によって本考案の実施例を説明する。

【０００８】 図中、１は鋸等の緊急用具を収納するＦＲＰ製（ガラス繊維強化プラスチック ）の格納箱本体、２はこの格納箱本体１の前面に設けられたＦＲＰ製の前面開閉 用蓋、３は上記格納箱本体１の一方の側面及びこれに対向する上記蓋２の一方の 側面に固定せしめたステンレス製のヒンジ、４は上記格納箱本体１の他方の側面 とこれに対向する上記蓋２の他方の側面とを掛止せしめるステンレス製の止め金 、５は上記格納箱本体１の底面前部に固定した前部スタンド、６は上記格納箱本 体１の底面後部に設けた後部スタンド、７は上記格納箱本体１の両側面に形成さ れた車輪設置用の窪み、８は上記窪み７内に回転自在に設けられた車輪、９は上 記車輪８の車軸、１０は上記格納箱本体１の上面に設けられた取手を示す。

【０００９】 本考案の緊急救援用具格納庫は、図１〜図４に示すように、上記車輪８を上記 格納箱本体１の後方下部に回動自在に枢支せしめ、上記車輪８の後面及び下面が 上記格納箱本体１の後面及び下面より夫々突出するよう配置すると共に、上記前 部スタンド５と上記後部スタンド６の下面を上記車輪８の下面より下方に突出せ しめる。

【００１０】 本考案の緊急救援用具格納庫は上記のような構成であるから、図２に示すよう に上記緊急救援用具格納庫を上記前部スタンド５及び後部スタンド６により保持 せしめれば、上記車輪８は地面に接することはないので長期間上記緊急救援用具 格納庫を移動しない場合であっても車輪８の下面の形状が上記緊急救援用具格納 庫の荷重により変形したり、経年老化するということがない。

【００１１】 一方、移動せしめる場合には図５に示すように、上記緊急救援用具格納庫を後 方に傾斜せしめ、上記緊急救援用具格納庫を上記車輪８のみで支持するようにす れば、これを災害発生現場に速やかに移動せしめることができる。

【００１２】 なお、上記格納箱本体１内にストッパー、引っ掛具、棚、バンド等を設け、救 援用具を上記格納箱本体内に固定できるようにすれば、移動の際、中身の用具が 移動してガタガタすることがないので緊急救援用具格納庫の移動スピードを上げ ることができる。また、止め金をカギ付にすれば屋外に設置しても格納品の盗難 防止にもなる。

【００１３】

【考案の効果】

上記のように本考案の緊急救援用具格納庫によれば、救援用具一式を速やかに 災害現場に移動することができ、また、保管時は車輪が宙に浮いた状態であるの で、長期間緊急救援用具格納庫を設置していても移動に支障がでるということが なくなるという大きな利益がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の緊急救援用具格納庫の正面図である。

【図２】本考案の緊急救援用具格納庫の左側面図であ
る。

【図３】本考案の緊急救援用具格納庫の右側面図であ
る。

【図４】本考案の緊急救援用具格納庫の背面図である。

【図５】本考案の緊急救援用具格納庫の使用状態説明図
である。

【符号の説明】

１ 格納箱本体 ２ ＦＲＰ製の前面開閉用蓋 ３ ステンレス製のヒンジ ４ ステンレス製の止め金 ５ 前部スタンド ６ 後部スタンド ７ 窪み ８ 車輪 ９ 車軸 １０ 取手

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 救援用具を格納する格納箱本体と、上記
   格納箱本体の蓋と、上記格納箱本体の底面前部に設けた
   前部スタンド部分と、上記格納箱本体の底面後部に設け
   た後部スタンド部分と、上記格納箱本体の後方下部に回
   動自在に枢支した移動用車輪とより成り、上記車輪の後
   面及び下面が上記格納箱本体の後面及び下面より夫々突
   出するよう配置されており、上記前部スタンド部分と上
   記後部スタンド部分が上記車輪の下面より下方に突出し
   ていることを特徴とする緊急救援用具格納庫。
2. 【請求項２】 救援用具を固定する手段を有することを
   特徴とする請求項１記載の緊急救援用具格納庫。