JP3028641B2 - 半導体レーザ及びその製造方法 - Google Patents

半導体レーザ及びその製造方法

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JP3028641B2
JP3028641B2 JP3152174A JP15217491A JP3028641B2 JP 3028641 B2 JP3028641 B2 JP 3028641B2 JP 3152174 A JP3152174 A JP 3152174A JP 15217491 A JP15217491 A JP 15217491A JP 3028641 B2 JP3028641 B2 JP 3028641B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、光デイスクメモリ装
置等の光情報処理分野で使用される半導体レーザ及びそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、上記光情報処理分野で使用される
半導体レーザとしては、しきい値電流が低く且つ安定し
た横モード特性を有するとともに、高出力のものが強く
要求されてきている。これらの要求を実現する方法の1
つに、不純物拡散による無秩序化(IILD;Impu
rity Induced Layer Disord
ering)の技術がある。この不純物拡散による無秩
序化技術を用いて電流及び光の閉じ込めを行い、高効率
化及び高出力化を可能とした半導体レーザとしては、例
えば、アプライド・フィジクス・レターズ,Vol.4
9,133頁(1986年)に開示されたものがある。
【0003】この半導体レーザ100は、図14に示す
ように、n型基板101と、このn型基板101上に積
層されたn型のAlGaAsクラッド層102と、この
AlGaAsクラッド層102上に積層された活性層1
03と、この活性層103上に積層されたp型のAlG
aAsクラッド層104と、このAlGaAsクラッド
層104上に積層されたGaAsキャップ層105とを
備えている。
【0004】そして、上記半導体レーザ100は、中央
部を除く両側の部分にn型のSiを拡散して、図14に
破線で示すように、活性層103に無秩序化した領域1
06を形成するように構成されている。
【0005】その結果、上記活性層103の両側には、
不純物が拡散した屈折率の大きなしかも不純物の種類に
よって決定される所定の導電型の無秩序化領域106が
存在することになる。そのため、活性層103の中央部
のみが導波路として作用するとともに、当該活性層10
3の両側には、不純物の種類によって決定される導電型
を有する無秩序化領域106との間にpn接合が生じ、
電流の流れを妨げるため、光及び電流を横方向に閉じ込
めることが可能となる。以上のことから漏れ電流が抑制
され、低しきい値の半導体レーザが実現される。
【0006】ところで、このような半導体レーザを高出
力で駆動するため、半導体レーザへの注入電流を増して
光出力を増加させていくと、共振器の出射面側では強い
誘導放出のためキャリアの再結合が速く、キャリアの分
布強度が部分的に低下する所謂空間的ホールバーニング
(hole burning)が発生する。この空間的
ホールバーニングによって出射端面近傍の注入キャリア
密度が大幅に低くなると、反転分布状態に達しなくなる
ため、端面近傍で光の正味の吸収が起こり、この光吸収
に伴う発熱によって光学的損傷(COD;catast
rophicoptical damage)が発生す
るという問題点が生じる。
【0007】そこで、高出力発振時に発生する光学的損
傷(COD)を防止するために、同じく不純物拡散によ
る無秩序化技術を用いて、共振器の端面近傍に光透過層
を設けた半導体レーザが、アプライド・フィジクス・レ
ターズ,Vol.49,1572頁(1986年)に開
示されている。
【0008】この半導体レーザ100は、図15に示す
ように、n型のGaAs基板111と、n型のAlGa
Asクラッド層112と、活性層113と、p型のAl
GaAsクラッド層114と、同じくp型のAlGaA
sコンタクト層115と、GaAsキャップ層116と
を順次積層したものにおいて、半導体レーザ100の出
射端面近傍にSiを拡散して無秩序化領域117を形成
して、端面近傍に光透過層117を設けるように構成さ
れている。そして、この出射端面近傍に設けられた光透
過層117によって、半導体レーザ100の出射端面近
傍での光吸収を低減し、光学的損傷(COD)を防止す
るようになっている。
【0009】ところが、上記半導体レーザにおいては、
後述する2つの理由から、Siの拡散(IILD)を行
った後に、この拡散領域を含む全域にZnの拡散を行う
必要がある。まず第1の理由は、Siの拡散のみを行う
と、Siの表面異常拡散によりp型コンタクト層115
にもSiが混入するため、半導体レーザの直列抵抗を増
加させてしまうためである。第2に、Siの拡散領域
は、n型のクラッド層112にまで達するため、電流を
注入した際にn型のクラッド層112に至る領域に漏れ
電流が発生し、しきい値電流を増加させることになるた
めである。
【0010】そこで、図16に示すように、Siの拡散
領域を含む全域にZnの拡散を行った半導体レーザがあ
る。図において、121はn型のGaAs基板、122
はn型のGaAsバッファ層、123はn型のAlGa
Asクラッド層、124はn型のAlGaAs光ガイド
層、125はアンドープGaAs活性層、126はp型
のAlGaAs光ガイド層、127はp型のAlGaA
sクラッド層、128はp型のGaAsキャップ層、1
29は電流注入領域、130はSiO2 電流ブロック
層、131はp型電極、132はn型電極、133はS
i拡散領域、134はZn拡散領域をそれぞれ示すもの
である。
【0011】このように、Siの拡散領域133を含む
全域にZnの拡散134を行うことによって、p型コン
タクト層115のキャリア濃度を増加させて直列抵抗を
低減するとともに、Siの拡散領域117にpn接合を
形成してキャリアの流れを妨ぎ、しきい値電流の増大を
防ぐことが可能となる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
の場合には、次のような問題点を有している。すなわ
ち、上記従来の半導体レーザにおいては、Siの拡散領
域を含む全域に行うZnの拡散が、Siの拡散(IIL
D)に比べて比較的低い温度(約600℃)で、かつ短
時間(30分程度)に行われるため、拡散領域等を制御
するのが困難であり制御性が悪く、又Siの拡散工程後
にZnの拡散工程を行わなければならず、手間のかかる
作業が必要となり、半導体レーザの信頼性を低下させる
とともに量産化を困難にするという問題点があった。
【0013】そこで、この発明は、上記従来技術の問題
点を解決するためになされたもので、その目的とすると
ころは、出射端面近傍での光吸収による光学的損傷(C
OD)を防止することができるのは勿論のこと、高出力
かつ低しきい値の半導体レーザを、高い信頼性でしかも
量産化にすぐれた状態で実現可能な半導体レーザ及びそ
の製造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】すなわち、この発明に係
る半導体レーザは、第1クラッド層と、この第1クラッ
ド層上に積層された活性層と、この活性層上に積層され
た第2クラッド層とを備え、この第2クラッド層の上部
、光の出射方向に沿って凸状に***したリッジ・スト
ライプ部を形成するとともに、このリッジ・ストライプ
部の出射端面側の端部が、第2クラッド層の端面よりも
内側に位置するように、当該リッジ・ストライプ部を切
り欠いた切欠部を設け、前記リッジ・ストライプ部以外
の表面から前記活性層に達する不純物拡散領域を設ける
ように構成されている。
【0015】また、この発明に係る半導体レーザの製造
方法は、第1クラッド層と、この第1クラッド層上に積
層された活性層と、この活性層上に積層された第2クラ
ッド層とを順次積層した後、この第2クラッド層をエッ
チングすることにより当該第2クラッド層の上部に、光
の出射方向に沿って凸状に***したリッジ・ストライプ
部を形成するとともに、このリッジ・ストライプ部の出
射端面側の端部が、第2クラッド層の端面よりも内側に
位置するように、当該リッジ・ストライプ部を切り欠い
切欠部を形成し、このリッジ・ストライプ部以外の表
から不純物を拡散させ、前記活性層に達する不純物拡
散領域を設けるように構成されている。
【0016】上記不純物拡散領域を形成するための不純
物としては、例えば、Siが用いられるが、これに限定
されるものではなく、GeやS等を用いても良い。
【0017】また、上記活性層としては、例えば活性層
を光ガイド層を含む多層構造としたが、これに限定され
るものではなく、単層構造や多重量子井戸構造としても
良い。
【0018】さらに、半導体レーザを構成する材料とし
ては、例えば、GaAs/AlGaAs系材料が用いら
れるが、これに限定されるものではなく、GaAs/A
lGaInP系材料やInP/AlGaInAs系材料
などを用いても良いことは勿論である。
【0019】また、半導体レーザとしては、シングル及
び独立駆動可能なデュアルビームのレーザに適用される
が、3本以上の独立駆動可能なビームを取り出すことも
可能である。
【0020】
【作用】このような技術的手段によれば、第2クラッド
層の上部にリッジ・ストライプ部を形成するとともに、
このリッジ・ストライプ部の出射端面側の端部に、その
表面をリッジ・ストライプ部の側方の表面と同一平面と
した切欠部を設け、前記リッジ・ストライプ部の側方表
面及び切欠部表面から前記活性層に達する不純物拡散領
域を設けるように構成されているので、リッジ・ストラ
イプ部の側方に不純物拡散領域を設けることにより、光
及び電流を横方向に閉じ込めることができ、高効率かつ
高出力の半導体レーザを提供できる。また、リッジ・ス
トライプ部の出射端面側の端部に不純物拡散領域を設け
ることにより、出射端面部に非発光領域を設けて光の吸
収を抑制することができ、端面破壊による光出力の制限
を高めることができる。さらに、上記リッジ・ストライ
プ部の側方及び出射端面側の端部の不純物拡散領域は、
1回の不純物拡散工程によって形成することができるの
で、従来の不安定なZn等の拡散工程が不要となり、不
純物拡散工程を行なう時間を短縮することができ、高い
信頼性でしかも量産化にすぐれた状態で半導体レーザを
製造することが可能となる。
【0021】
【実施例】以下にこの発明を図示の実施例に基づいて説
明する。
【0022】図1乃至図3はこの発明に係る半導体レー
ザの一実施例としてのウインドウ・ストライプ形埋め込
みヘテロ構造の半導体レーザを示すものである。
【0023】図において、1はn型のGaAs基板、2
はこのGaAs基板1上に積層されたキャリア濃度n〜
4×1018cm-3、厚さ〜0.2μmのn型GaAsバ
ッファ層、3はこのGaAsバッファ層2上に積層され
たキャリア濃度n〜1×1018cm-3、厚さ〜1.0μ
mのn型AlGaAsクラッド層、4はこのAlGaA
sクラッド層3上に積層されたキャリア濃度n〜1×1
18cm-3、厚さ〜0.1μmのn型AlGaAs光ガ
イド層、5はこのAlGaAs光ガイド層4上に積層さ
れた厚さ〜100ÅのアンドープGaAs活性層、6は
このアンドープGaAs活性層5上に積層されたキャリ
ア濃度p〜1×1018cm-3、厚さ〜0.1μmのp型
AlGaAs光ガイド層、7はこのAlGaAs光ガイ
ド層6上の中央部に、メサ型に積層されたキャリア濃度
p〜5×1017cm-3、厚さ〜1.0μmのp型AlG
aAsクラッド層、8はこのメサ型のAlGaAsクラ
ッド層7の上面に積層されたキャリア濃度p〜1×10
19cm-3、厚さ〜0.2μmのp型GaAsキャップ
層、9は幅3〜10μm、長さ〜270μmのメサ・ス
トライプ部、10は上記メサ型に形成されたp型AlG
aAsクラッド層7の上面及びメサ・ストライプ部9の
側面にわたって積層された厚さ〜0.2μmのSiO2
電流ブロック層、11は上記GaAsキャップ層8及び
SiO2 電流ブロック層10上に積層されたp型電極、
12は上記GaAs基板1の裏面に積層されたn型電
極、23はSiの拡散領域をそれぞれ示している。
【0024】このように、この実施例に係る半導体レー
ザは、n型AlGaAsクラッド層3と、このAlGa
Asクラッド層3上に積層されたn型AlGaAs光ガ
イド層4と、このAlGaAs光ガイド層4上に積層さ
れたアンドープGaAs活性層5と、このアンドープG
aAs活性層5上に積層されたp型AlGaAs光ガイ
ド層6と、このAlGaAs光ガイド層6上の中央部
に、メサ型に積層されたp型AlGaAsクラッド層7
とを備え、このp型AlGaAsクラッド層7の上部
、光の出射方向に沿って凸状に***したメサストライ
プ部9を形成するとともに、このメサストライプ部9の
出射端面側の端部9aが、p型AlGaAsクラッド層
7の端面7aよりも内側に位置するように、当該メサス
トライプ部9を切り欠いた切欠部13を設け、前記リッ
ジ・ストライプ部9以外の表面から前記アンドープGa
As活性層5に達するSiの拡散領域23を設けるよう
に構成されている。
【0025】次に、この実施例に係る半導体レーザの製
造方法について説明する。
【0026】上記半導体レーザを製造するには、まず、
図4に示すように、n型のGaAs基板1上に、n型の
GaAsバッファ層2、n型のAlGaAsクラッド層
3、n型のAlGaAs光ガイド層4、アンドープGa
As活性層5、p型のAlGaAs光ガイド層6、p型
のAlGaAsクラッド層7、p型のGaAsキャップ
層8を、それぞれ所定の厚さに順次積層する。
【0027】その後、フォト・リソグラフィ技術を使っ
て図5及び図6に示すようにエッチングマスク24を形
成し、このエッチングマスク24の部分を残してアンド
ープGaAs活性層5の上〜0.3μmまで、p型のG
aAsキャップ層8、p型のAlGaAsクラッド層7
を、図7及び図8に示すように順次異方性エッチングに
より除去する。その際、エッチャントとしては、例え
ば、H2 SO4 −H2 2 −H2 O系混合液が用いられ
る。このように、エッチングマスク24の部分を残して
p型のGaAsキャップ層8、p型のAlGaAsクラ
ッド層7を順次エッチング除去することにより、p型の
AlGaAsクラッド層7の上部がメサ・ストライプ形
状に形成される。また、p型のAlGaAsクラッド層
7のメサ・ストライプ部9の側方は、エッチングにより
厚さが薄く形成されるとともに、メサ・ストライプ部9
の出射端面側の端部に、その表面がリッジ・ストライプ
部9の側方の表面と同一平面をなす切欠部13が同時に
形成される。
【0028】次に、エッチングマスク24をそのまま保
護膜として利用し、図9に示すように、p型のAlGa
Asクラッド層7及びエッチングマスク24上に拡散源
であるSi21を着膜した後、図10に示すように、エ
ッチングマスク24を除去することにより、メサストラ
イプ部9上に堆積していたSi21は、エッチングマス
ク24とともにリフトオフによって除去される。その結
果、Si21は、基板のオーバーエッチングのため、図
10に示すように、p型のAlGaAsクラッド層7の
上面にのみ積層される。
【0029】その後、上記基板の表面から拡散源である
Si21を覆うようにSiO2 拡散保護膜22を着膜し
てから(図11)、電気炉中で850℃の温度で1時
間、拡散深さ〜0.5μmのSi熱拡散を行い、Si拡
散領域23を形成する。このSi拡散領域23は、p型
のAlGaAsクラッド層7の上面からp型のAlGa
As光ガイド層6、アンドープGaAs活性層5、n型
のAlGaAs光ガイド層4及びn型のAlGaAsク
ラッド層3に達するように形成されている。このとき、
試料は内径15mmの石英アンプル中にヒ素粒と共に封
入され、1.7気圧のヒ素雰囲気で熱処理される。
【0030】それからSi21及びSiO2 22をCF
4 のプラズマエッチングにより除去し、全面にSiO2
電流ブロック層10を着膜した後、再びフォトリソグラ
フィ技術を使ってメサストライプ部9上のSiO2 電流
ブロック層10を除去する。
【0031】この後、通常の半導体レーザ作製プロセス
と同様に、n型GaAs基板1を研磨して100μm程
度の厚さとし、p型電極11及びn型電極12を蒸着し
た後、劈開によって長さ300μm程度のファブリペロ
ー型共振器を形成する。チップ化に際しては、図1及び
図13に示すように、〔011〕方向にはA印の個所で
劈開する。この半導体チップは、ヒートシンクにマウン
トし、リード線を取り付けて完成する。
【0032】以上の構成において、この実施例に係る半
導体レーザでは、次のようにして高効率及び低しきい値
電流でしかも光学的損傷を抑制可能な半導体レーザを、
高い信頼性でしかも量産化にすぐれた状態で製造するこ
とができる。
【0033】すなわち、この実施例に係る半導体レーザ
は、図12に示すように、メサ・ストライプ部9の下の
アンドープGaAs活性層5が主発光領域となる。ま
た、SiO2 電流ブロック層10がメサ・ストライプ部
9を囲むように形成されているため、注入された電流I
は、メサ・ストライプ部9に集中的に流れる。このと
き、エッチングによって薄層化されたp型のAlGaA
sクラッド層7に拡がろうとする電流は、Si拡散領域
23を越えることができず、漏れ電流が抑制されるた
め、低しきい値のレーザが実現される。また、半導体レ
ーザの出射端面部は、Siの不純物拡散23によって混
晶化された結果、エネルギーバンドギャップがわずかに
広がり、活性層5から放出される光に対して透過性とな
るため、光の吸収が生じない。そのため、光の吸収に伴
う発熱による端面破壊を抑制することができる。さら
に、前述の通り電流は、出射端面近傍に流れ込まないた
め、発熱が大幅に減少し、端面破壊が起こり難くなるこ
とから光出力の制限を高めることができ、高出力化が可
能となる。
【0034】このように、この実施例に係る半導体レー
ザは、リッジストライプ形レーザに対して、Siの不純
物拡散による無秩序化技術を適用することにより、Zn
の拡散工程を省略してもSiの表面異常拡散による直列
抵抗の増加、及びn形のSi拡散領域がn型クラッド層
とつながることによる横方向の電流の漏れを防止するこ
とができる。従って、低しきい値、高出力、安定横モー
ドの半導体レーザを得ることができる。
【0035】また、光及び電流の閉じ込めと出射端面部
でのウインドウ構造の形成とを、Siの不純物拡散によ
る無秩序化(IILD)によって同時に行なうことがで
きるため、作製工程を簡略化することができる。
【0036】さらに、不純物拡散による無秩序化技術に
おいては、800℃を超える高温の路の中に長時間レー
ザチップを保持するため、デバイスに及ぼす熱的な損傷
は避けられない。ところが、この方法によれば、不純物
を拡散するp型のAlGaAsクラッド層7は、エッチ
ングによって薄層化されているので、同じ不純物による
無秩序化技術を用いた従来のレーザよりも短時間で不純
物の拡散を行なうことができ、デバイスに及ぼす熱的な
損傷も少なくすることができる。
【0037】
【発明の効果】この発明は、以上の構成及び作用よりな
るもので、出射端面近傍での光吸収による光学的損傷
(COD)を防止することができるのは勿論のこと、高
出力かつ低しきい値の半導体レーザを、高い信頼性でし
かも量産化にすぐれた状態で実現可能な半導体レーザ及
びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はこの発明に係る半導体レーザの一実施
例を示す一部破断の斜視図である。
【図2】 図2は同断面図である。
【図3】 図3は同断面図である。
【図4】 図4は本実施例に係る半導体レーザの製造工
程を示す断面図である。
【図5】 図5は本実施例に係る半導体レーザの製造工
程を示す断面図である。
【図6】 図6は本実施例に係る半導体レーザの製造工
程を示す断面図である。
【図7】 図7は本実施例に係る半導体レーザの製造工
程を示す断面図である。
【図8】 図8は本実施例に係る半導体レーザの製造工
程を示す断面図である。
【図9】 図9は本実施例に係る半導体レーザの製造工
程を示す断面図である。
【図10】 図10は本実施例に係る半導体レーザの製
造工程を示す断面図である。
【図11】 図11は本実施例に係る半導体レーザの製
造工程を示す断面図である。
【図12】 図12は本実施例に係る半導体レーザの製
造工程を示す断面図である。
【図13】 図13は本実施例に係る半導体レーザの製
造工程を示す断面図である。
【図14】 図14は従来の半導体レーザを示す断面図
である。
【図15】 図15は従来の他の半導体レーザを示す斜
視図である。
【図16】 図16は従来のさらに他の半導体レーザを
示す斜視図である。
【符号の説明】
1 n型のGaAs基板、2 n型のGaAsバッファ
層、3 n型のAlGaAsクラッド層、4 n型のA
lGaAs光ガイド層、5 p型のアンドープGaAs
活性層、6 p型のAlGaAs光ガイド層、7 p型
のAlGaAsクラッド層、8 p型のAsキャップ
層、9 メサストライプ部、10 電流ブロック層、1
1 P側電極、12 n型電極、23 Siの拡散領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−89584(JP,A) 特開 平4−61391(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01S 5/00 - 5/50 JICSTファイル(JOIS)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1クラッド層と、この第1クラッド層
    上に積層された活性層と、この活性層上に積層された第
    2クラッド層とを備え、この第2クラッド層の上部に
    光の出射方向に沿って凸状に***したリッジ・ストライ
    プ部を形成するとともに、このリッジ・ストライプ部の
    出射端面側の端部が、第2クラッド層の端面よりも内側
    に位置するように、当該リッジ・ストライプ部を切り欠
    いた切欠部を設け、前記リッジ・ストライプ部以外の表
    から前記活性層に達する不純物拡散領域を設けたこと
    を特徴とする半導体レーザ。
  2. 【請求項2】 第1クラッド層と、この第1クラッド層
    上に積層された活性層と、この活性層上に積層された第
    2クラッド層とを順次積層した後、この第2クラッド層
    をエッチングすることにより当該第2クラッド層の上部
    、光の出射方向に沿って凸状に***したリッジ・スト
    ライプ部を形成するとともに、このリッジ・ストライプ
    部の出射端面側の端部が、第2クラッド層の端面よりも
    内側に位置するように、当該リッジ・ストライプ部を切
    り欠いた切欠部を形成し、このリッジ・ストライプ部
    外の表面から不純物を拡散させ、前記活性層に達する不
    純物拡散領域を設けることを特徴とする半導体レーザの
    製造方法。
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