JP3028341B2 - 多層フィルム - Google Patents

多層フィルム

Info

Publication number
JP3028341B2
JP3028341B2 JP2312162A JP31216290A JP3028341B2 JP 3028341 B2 JP3028341 B2 JP 3028341B2 JP 2312162 A JP2312162 A JP 2312162A JP 31216290 A JP31216290 A JP 31216290A JP 3028341 B2 JP3028341 B2 JP 3028341B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
layer
weight
multilayer film
polyamide resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2312162A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04185322A (ja
Inventor
裕樹 栗生
明 三田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Gunze Ltd
Original Assignee
Gunze Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2312162A priority Critical patent/JP3028341B2/ja
Application filed by Gunze Ltd filed Critical Gunze Ltd
Priority to EP19910110601 priority patent/EP0465931B1/en
Priority to ES91110601T priority patent/ES2087179T3/es
Priority to NZ238706A priority patent/NZ238706A/en
Priority to DE69119982T priority patent/DE69119982T2/de
Publication of JPH04185322A publication Critical patent/JPH04185322A/ja
Priority to US08/414,135 priority patent/US5562996A/en
Priority to US08/680,776 priority patent/US5688456A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3028341B2 publication Critical patent/JP3028341B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は包装用フィルムとして好適なフラット状多層
フィルムに関する。
<従来の技術> 従来よりエチレン含有量20〜65モル%、けん化度90%
以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物(以下け
ん化物という)層を含む多層フィルムは各種散見される
が、これらは通常ではインフレート法によりチューブ状
に作成されており、Tダイス等によりフラット状に押出
成型されたものは対象外であった。この理由は通常では
けん化物は延伸を行いにくく、このためにTダイ法によ
るフラット状フィルムの延伸は一般的でなかったためで
ある。一方インフレート法による製膜ではどうしても偏
肉精度がもう一つ不十分で、また厚さのバラツキが多い
等の問題も生じていた。
<課題を解決するための手段> こうした状況において、本発明者らはけん化物層を含
むフラット状多層フィルムを追究することとなり、ここ
でけん化物をポリアミド系樹脂層でサンドイッチする構
成とすることにより、けん化物自身も延伸しやすくなる
という事実に着目し、さらに前記ポリアミド系樹脂の少
なくとも一方に、ナイロン6樹脂50〜95重量%と非晶質
系ポリアミド樹脂50〜5重量%との混合樹脂を用いるこ
とによりに一層延伸しやすくなるという事実に着目し、
ついに本発明に到達した。即ち本発明は以上のような基
本構成を取ることにより、けん化物の延伸性を改良し、
ひいては多層フィルム自身の偏肉精度や厚さのバラツキ
を改善せんとするものである。
本発明は、以下の多層フィルムを提供するものであ
る。
(1)ポリアミド系樹脂層とエチレン含有量20〜65モル
%、けん化度90%以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体
けん化物層とポリアミド系樹脂層とを備えてなる少なく
とも3層構成を有すると共に、フラット状に製膜されか
つ逐次2軸延伸されてなる多層フィルムにおける前記ポ
リアミド系樹脂層の少なくとも一層が、ナイロン6樹脂
100重量部に対して芳香族系ポリアミド樹脂10〜95重量
部含有してなる混合物50〜95重量%と非晶質系ポリアミ
ド樹脂50〜5重量%との混合樹脂層であることを特徴と
する多層フィルム。
(2)多層フィルムの酸素透過度が、20cc/m2、24H、at
m(20℃、65%RH)以下である上記(1)に記載の多層
フィルム。
(3)ポリアミド系樹脂層(A)、エチレン含有量20〜
65モル%、けん化度90%以上のエチレン−酢酸ビニル共
重合体けん化物層(D)、ポリアミド系樹脂層(A)、
変性線状低密度ポリエチレンと線状低密度ポリエチレン
の混合物層(B)及び線状低密度ポリエチレン層(C)
が、この順で積層された5層構成を有すると共に、フラ
ット状に製膜されかつ逐次2軸延伸されてなる多層フィ
ルムにおける前記ポリアミド系樹脂層の少なくとも一層
が、ナイロン6樹脂50〜95重量%と非晶質系ポリアミド
樹脂50〜5重量%との混合樹脂層であることを特徴とす
る多層フィルム。
(4)ナイロン6樹脂50〜95重量%と非晶質系ポリアミ
ド樹脂50〜5重量%との混合樹脂層、エチレン含有量20
〜65モル%、けん化度90%以上のエチレン−酢酸ビニル
共重合体けん化物層、及びナイロン6樹脂50〜95重量%
と非晶質系ポリアミド樹脂50〜5重量%との混合樹脂層
が、この順で積層された3層構成を有すると共に、フラ
ット状に製膜されかつ逐次2軸延伸後、210〜250℃で熱
処理されてなることを特徴とする多層フィルム。
次に本発明における課題を解決するための手段を縷々
述べることにする。
本発明に係るポリアミド系樹脂とはナイロン6、ナイ
ロン66、ナイロン610、ナイロン12などの他にナイロン
6−66共重合体、ナイロン6−610共重合体などのコポ
リアミド、芳香族系ポリアミド樹脂、非晶質系ポリアミ
ド樹脂もしくはこれらの混合物等を例示でき、特に制限
はない。ここでナイロン6樹脂とは、ε−カプロラクタ
ムを開環重合して得られる周知のものである。また芳香
族系ポリアミド樹脂とは主鎖および/または側鎖に芳香
族環を有する構造のものならば十分で特に制限はない
が、通常では結晶性を有するものが好ましく、更に一般
にはメタもしくはパラキシリレンジアミンと炭素が4〜
12個程度のジカルボン酸とから重縮合されたポリキシリ
レン系重合体を例示できる。就中メタキシリレンジアミ
ンとアジピン酸とから合成されたポリメタキシリレンジ
アジパミドが好適なものとして例示でき、かかる重合体
はガスバリアー性、低吸水性、低透湿性等の特性を備え
ている。
この際、ナインロン6樹脂と芳香族系ポリアミド樹脂
をブレンドして用いてもよく、この配合量はナイロン6
樹脂100重量部に対して芳香族系ポリアミド樹脂10〜95
重量部程度が望ましいが、この範囲に限定されることな
く、適宜にブレンドして用いればよい。
更に非晶質系ポリアミド樹脂とは、結晶性がないもの
か、結晶性の乏しいもの等を総称しており特に制限はな
いが、一般には主鎖および/または側鎖等に芳香族環を
有する半芳香族性のポリアミドを例示できる。具体的に
はテレフタル酸、イソフタル酸等のジカルボン酸とヘキ
サメチレンジアミン等のジアミンとの重合体、三元共重
合体等を例示できるが特に制限はない。こうした非晶質
系ポリアミド樹脂は高湿時のガスバリアー性に優れ、例
えばある種の非晶質系ポリアミドはその25μmフィルム
の0%RHの酸素透過度が39cc/m2.24hr(23℃)、100%R
Hでは17cc/m2.24hr(23℃)程度の値を確保することも
できる。
本発明に係る多層フィルムとしては、ポリアミド系樹
脂層とエチレン含有量20〜65モル%、けん化度90%以上
のエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物層とポリアミ
ド系樹脂層とを備えてなる少なくとも3層構成を有し、
かつその少なくとも一層が、特定構成のポリアミド系樹
脂であり、かかる多層フィルムのトータルの厚さについ
ては、特に制限はないが、通常8〜100μ、好ましくは1
0〜60μ程度を例示できる。尚前記したポリアミド系樹
脂やけん化物中にはその他適宜の第三成分が添加されて
いてもいっこうに差しつかえない。
この際、多層フィルムの構成としては3層以上、好ま
しくは3〜7層程度のものを例示できる。多層化する
際、他の層として使用する樹脂は特に制限はなく、各種
の樹脂層を適宜に組み合せて用いればよい。通常用いら
れる樹脂としてはオレフィン系重合体を先ず例示でき
る。こうしたオレフィン系重合体としては、例えばオレ
フィン類の単独重合体、相互共重合体、他の共重合可能
なモノマー例えば他のビニル系モノマー等との共重合体
及びこれらの変性共重合体等を例示できる。具体的には
例えば低密度から高密度に亙る各種密度のポリエチレン
(線状低密度ポリエチレンを含む)、ポリプロピレン、
ポリブテン、これらの相互共重合体、アイオノマー樹
脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、変性ポリオレフィン系樹脂等を例示でき
る。ここで変性ポリオレフィン系樹脂としては、上記オ
レフィン類の単独又は共重合体等に例えばマレイン酸、
フマル酸、アクリル酸、その他適宜の不飽和カルボン酸
又はその酸無水物、エステル若しくは金属塩等の誘導体
を共重合例えばグラフト共重合した変性重合体を代表的
なものとして例示でき、上記変性重合体の単独又は他の
成分、例えば他のオレフィン系重合体との混合物等も前
記変性ポリオフィン系樹脂の中に含まれる。こうした変
性ポリオレフィン系樹脂は多層とする際の接着性樹脂と
して好適に使用され得るものであり、その他このような
接着性樹脂としてはアイオノマー樹脂、エチレン−エチ
ルアクリレート樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重
合体等を例示でき特に制限はない。
また前記したオレフィン系重合体のうち特に好ましい
ものは低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、
アイオノマー樹脂、変性ポリオレフィン系樹脂、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体等である。上記オレフィン系重
合体は単独で或は2種以上混合して用いられ得る。こう
したオレフィン系重合体からなる層は必要ならばヒート
シール層として使用することも可能であり便利である。
またけん化物以外のガスバリアー性樹脂も他の層に用
いられる樹脂の一つとして例示でき、こうしたガスバリ
ヤー性を有する樹脂には、ポリアクリロニトリル系樹
脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、更にはポリエステル系
樹脂等も例示できる。
多層フィルムを構成する各層の樹脂として種々の組合
わせを採用できることは以上の説明で明らかであるが、
更に好ましい組合わせ例を例示すると以下の通りであ
る。尚下記において各アルファベット記号は下記の樹脂
を表示するものとする。
A:ポリアミド系樹脂 B:変性ポリオレフィン系樹脂 C:オレフィン系重合体 D:けん化物 A/D/A、A/D/A/B/C、 C/B/A/D/A/B/C、 B/A/D/A/B/C、 A/D/B/A/B/C 尚上記における一つの多層フィルム中で、Bが夫々異
なっている種類の変性ポリオレフィン系樹脂を用いて
も、同じ種類のものを用いてよく、さらにCについても
夫々異なっている種類のオレフィン系重合体を用いて
も、同じ種類のものを用いてもよいことは勿論である。
上記組合せにおいてBをアイオノマー樹脂に代えたも
の等を使用することもできる。
本発明に係るポリアミド系樹脂層の厚さについては通
常一層につき2〜35μ、好ましくは3〜20μ度が望まし
く、けん化物の厚さについては通常1〜30μ、好ましく
は2〜20μが望ましく、必要に応じ加えられる接着性樹
脂層並びにオレフィン系重合体層の厚さについては適宜
でよい。勿論これらの記載は特に制限はなく、必要に応
じあらゆる値のものが使用可能である。また多層フィル
ムの酸素透過度については、20cc/m2、24H、atm(20
℃、65%RH)以下、好ましくは10cc/m2、24H、atm(20
℃、65%RH)以下程度が望ましいが、勿論これらの値は
特に制限はなく、必要に応じあらゆる値のものが使用可
能である。
更に、本発明の多層フィルムは熱収縮性を有していて
も、熱収縮性が乏しいか、熱収縮性を実質的に有しなく
てもよく、この際、熱収縮性を有する多層フィルムの熱
収縮率や熱収縮性が乏しいか、熱収縮性を実質的に有し
ない多層フィルムの熱収縮率について適宜でよく、特に
制限を受けるものではないが、その1例をあげると、熱
収縮性を有する場合、90℃の熱水浴30秒での熱収縮率が
縦方向に5〜50%、好ましくは10〜30%、横方向に5〜
50%、好ましくは10〜30%程度であり、実質的に熱収縮
性を有しないか、熱収縮性に乏しい場合、90℃の熱水浴
30秒での熱収縮率が縦方向に5%未満、好ましくは0〜
3%、横方向に5%未満、好ましくは0〜3%程度であ
る。
本発明はフラット状に製膜されかつ逐次2軸延伸され
てなるもので、その具体的について述べる。本発明は、
通常Tダイスよりフラット状に共押出製膜すればよい。
製膜は特に制限はないが、一般には冷却されたチルロー
ル上に押出しキャスティングして行なわれ、こうして製
膜されたフィルムを連続して、もしくは別工程で延伸す
ることにより本発明は達成される。延伸は二軸延伸法を
例示でき、一般にはロール延伸機による縦延伸およびテ
ンター延伸機による横延伸が行なわれることにより必要
なる延伸が施されるが、延伸手段は特に制限を受けるも
のではない。延伸条件は多層フィルムに用いる重合体の
特質により左右され特に制限はないが、通常では縦方向
に2〜5倍、横方向に2〜6倍(延伸順序は縦、横が逆
でもよい)の2軸延伸を例示でき、縦方向の延伸温度が
60〜120℃、好ましくは70〜100℃の範囲、横方向の延伸
温度が70〜180℃、好ましくは100〜160℃の範囲を例示
できる。
延伸の後必要に応じて熱処理を行うが、高度の熱収縮
性を必要とする場合は熱処理を行なわないこともある。
熱処理はいかなる手段によるもよいが、一般にはテンタ
ー延伸機により横延伸に引き続き連続工程で行われるこ
とが多い。熱処理を行う際、巾方向に20%以内、好まし
くは3〜10%に縮小(弛緩)させた状態で行うこともあ
るが、勿論横延伸時の巾と同じに設定してもよく、また
横延伸時以上の巾に設定してもよい。熱処理温度につい
ては、熱収縮性を有する多層フィルムを得る場合と、熱
収縮性が乏しいか、熱収縮性を実質的に有しない多層フ
ィルムを得る場合では異なっており、前者は高温域、後
者は低温域で行われることが多い。例えば、熱収縮性を
有する多層フィルムを得るためには、熱処理をテンター
延伸機により150℃未満、好ましくは80〜130℃の範囲
で、かつ必要ならば巾方向に20%以内、好ましくは3〜
10%の範囲で縮小させた状態で行うことも可能であり、
熱収縮性を有しないか、熱収縮性の乏しい多層フィルム
を得るためには、熱処理をテンター延伸機により150℃
以上、好ましくは180〜250℃,より好ましくは210〜250
℃の範囲で、かつ必要ならば巾方向に20%以内、好まし
くは3〜10%の範囲で縮小させた状態で行うことも可能
であるが、これらの数値はあくまで一例で、特に制限を
受けるものでない。熱収縮性を有するフィルムを得る場
合、熱処理は自然収縮を防止する目的で行なわれてお
り、熱収縮性に乏しいか、熱収縮性を実質的に有しない
フィルムを得る場合に行う熱処理の目的(熱収縮性をお
さえるため)とは若干目的が異なっている場合がある。
本発明に係る多層フィルムの用途としては食肉、加工
肉、レトルト食品、水物食品、電子レンジ用品、冷凍食
品等の食品用包装材料、その他各種包装材料をあげるこ
とができ、また深絞り容器等に加工することも可能であ
るし、その用途については特に制限はなく、あらゆる分
野に応用が可能である。
包装材料に用いる際の包装形態としてはオーバーラッ
プ包装、スリーブ包装等を挙げることができ、またヒー
トシールにより袋状としてもよく特に制限はないが、セ
ンターシールを施して長尺チューブ状フィルムとした場
合は所定の寸法にカットするだけで包装材料として使用
することもでき、このような使い方も可能で、特に制限
はない。
以上は本発明の好ましい実施態様を例示したままで、
本発明はかかる記載に制限を受けることなく、あらゆる
実施態様を取ることが可能である。
<実施例1> ナイロン6樹脂90重量%と非晶質系ポリアミド樹脂10
重量%とを含有するポリアミド系樹脂層A、エチレン含
有量44モル%、けん化度99%以上のエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体けん化物層(融点164℃)Dが、A/D/Aの順序
になるようにTダイスより冷却水の循環するチルロール
に共押出製膜せしめ、フラット状の三層フィルムを得、
しかる後80℃のロール延伸機による3倍に縦延伸し、更
に140℃の雰囲気のテンター延伸機により3.5倍に横延伸
せしめ、続いて同テンターにより巾を4%程度縮小せし
めつつ100℃の雰囲気中で熱固定した。こうして得たフ
ィルムの厚さは、A、D、A=5、5、5μであり、熱
水90℃×30秒の熱収縮率は縦方向に15%、横方向に20%
であった。こうしたフィルムは偏肉精度も良好で、厚さ
のバラツキが少なかった。また酸素透過度は、7cc/m2
24H、atm(20℃、65%RH)であった。
<比較例1> 実施例1においてナイロン6のみからなるポリアミド
系重合体層を用いる以外、実施例1と同様にして、熱収
縮性多層フィルムを得んとし、同条件で延伸を行なった
ところ、テンター延伸時に破れが多発し、安定して延伸
ができなかった。
<実施例2> 実施例1と同じ樹脂を用い、A/D/Aの順序になるよう
にTダイスより冷却水の循環するチルロールに共押出製
膜せしめ、フラット状の三層フィルムを得、しかる後80
℃のロール延伸機により3倍に縦延伸し、更に140℃の
雰囲気のテンター延伸機により3.5倍に横延伸せしめ、
続いて同テンターにより巾を4%程度縮小せしめつつ21
0℃の雰囲気中で熱固定した。こうして得たフィルムの
厚さはA、D、A=5、5、5μおよび5、10、5μで
あり、熱水90℃×30秒の熱収縮率は縦方向に1%、横方
向に1%であった。こうしたフィルムは偏肉精度も良好
で、厚さのバラツキが少なかった。また酸素透過度は、
7cc/m2、24H、atm(20℃、65%RH)および4cc/m2、24
H、atm(20℃、65%RH)であった。
<実施例3> 実施例1と同じ樹脂を用い、A/D/A/B/C(この際Bは
変性線状低密度ポリエチレン系樹脂であり、Cは線状低
密度ポリエチレン系樹脂である)の如く5層フィルムと
なるようにした以外、実施例1と同様にして熱収縮性を
有する多層フィルムを得た。(以上No.1) またNo.2として熱処理を210℃の雰囲気中とする以外
実施例1と同様にして、熱収縮性の乏しい多層フィルム
を得た。
以下実験No.3〜6は、同様に製膜し、使用材料、厚
さ、延伸温度、熱処理温度を第一表の如く設定したもの
である。
この際、 LLは 線状低密度ポリエチレン LL1は高融点線状低密度ポリエチレン LL2は低融点線状低密度ポリエチレン 変LLは変性線状低密度ポリエチレンと線状低密度ポ
リエチレンの混合物 PAは ナイロン6と非晶質系ポリアミド樹脂の混合
物 (実施例1の配合割合) PPは ポリプロピレン 変PPは変性ポリプロピレンとポリプロピレンとの混
合物 PA1はナイロン6樹脂100重量部と芳香族系ポリアミ
ド樹脂50重量部と非晶質系ポリアミド樹脂重量15重量部
(9.1重量%)との混合物 PA2はナイロン6−ナイロン66共重合体である。
こうして得た多層フィルムの特徴と好ましい用途の具
体例としては、No.1のものは、ボイル食品用、加工肉用
ケーシング、食肉用、一般食品用等の熱収縮包装用材料
として好んで用いられ、No.2のものはNo.1と同様の特徴
を有しNo.1の非収縮分野、その他例えば冷凍食品、各種
食品等の包装用材料として好んで用いられ、No.3のもの
はシール強度をアップせんとしたもので、No.4のものは
耐熱性を向上せんとしたもので、No.5のものは耐熱性を
向上せしめ、レトルト食品の包装材料として好適なもの
で、No.6のものは特に高度のガスバリアー性が要求され
る食品等の包装材料として好適なものである。以上に示
した用途はあくまで好ましいものの例示であり、本実施
例はかかる記載に制限を受けるものでない。
<発明の効果> 本発明は多層フィルムにおける少なくとも一層に特定
のポリアミド系重合体層を用いるため、熱延伸性が良好
でフラット状での延伸が可能となり、延伸速度のアップ
も可能となる等の利点がある。その上こうして得られた
フィルムは偏肉精度に優れ、厚さ斑も少ないので各種包
装材料として好適に用いられ、今後の用途拡大に大きな
期待が寄せられている。
例えば、熱収縮性を有する多層フィルムも提供できる
ため、各種シュリンク包装への用途に優れており、被包
装物を例えば食肉類とする時は、その熱収縮性のため
に、食肉類にぴったりと密着して包装され、経時による
肉汁等の発生がおさえられる等の効果をも奏するもので
ある。
更に、例えば熱収縮性を実質的に有しないか、熱収縮
性に乏しい多層フィルムも提供できたり、酸素透過度の
少ない多層フィルムの提供も可能であるため、各種包装
材料、その他あらゆる分野への適応が可能である等の利
点もあり、今後の広範な用途が期待される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 B29C 61/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリアミド系樹脂層とエチレン含有量20〜
    65モル%、けん化度90%以上のエチレン−酢酸ビニル共
    重合体けん化物層とポリアミド系樹脂層とを備えてなる
    少なくとも3層構成を有すると共に、フラット状に製膜
    されかつ逐次2軸延伸されてなる多層フィルムにおける
    前記ポリアミド系樹脂層の少なくとも一層が、ナイロン
    6樹脂100重量部に対して芳香族系ポリアミド樹脂10〜9
    5重量部含有してなる混合物50〜95重量%と非晶質系ポ
    リアミド樹脂50〜5重量%との混合樹脂層であることを
    特徴とする多層フィルム。
  2. 【請求項2】多層フィルムの酸素透過度が、20cc/m2、2
    4H、atm(20℃、65%RH)以下である請求項1に記載の
    多層フィルム。
  3. 【請求項3】ポリアミド系樹脂層(A)、エチレン含有
    量20〜65モル%、けん化度90%以上のエチレン−酢酸ビ
    ニル共重合体けん化物層(D)、ポリアミド系樹脂層
    (A)、変性線状低密度ポリエチレンと線状低密度ポリ
    エチレンの混合物層(B)及び線状低密度ポリエチレン
    層(C)が、この順で積層された5層構成を有すると共
    に、フラット状に製膜されかつ逐次2軸延伸されてなる
    多層フィルムにおける前記ポリアミド系樹脂層の少なく
    とも一層が、ナイロン6樹脂50〜95重量%と非晶質系ポ
    リアミド樹脂50〜5重量%との混合樹脂層であることを
    特徴とする多層フィルム。
  4. 【請求項4】ナイロン6樹脂50〜95重量%と非晶質系ポ
    リアミド樹脂50〜5重量%との混合樹脂層、エチレン含
    有量20〜65モル%、けん化度90%以上のエチレン−酢酸
    ビニル共重合体けん化物層、及びナイロン6樹脂50〜95
    重量%と非晶質系ポリアミド樹脂50〜5重量%との混合
    樹脂層が、この順で積層された3層構成を有すると共
    に、フラット状に製膜されかつ逐次2軸延伸後、210〜2
    50℃で熱処理されてなることを特徴とする多層フィル
    ム。
JP2312162A 1990-06-27 1990-11-16 多層フィルム Expired - Lifetime JP3028341B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2312162A JP3028341B2 (ja) 1990-11-16 1990-11-16 多層フィルム
ES91110601T ES2087179T3 (es) 1990-06-27 1991-06-26 Pelicula multicapa y procedimiento para su preparacion.
NZ238706A NZ238706A (en) 1990-06-27 1991-06-26 Stretched multi-layer films having at least one polyamide layer of 50-95% crystalline polyamide and 5-50% amorphous polyamide
DE69119982T DE69119982T2 (de) 1990-06-27 1991-06-26 Mehrschichtfilm und Verfahren zu seiner Herstellung
EP19910110601 EP0465931B1 (en) 1990-06-27 1991-06-26 Multi-layer films and process for preparation thereof
US08/414,135 US5562996A (en) 1990-06-27 1995-03-30 Multi-layer films
US08/680,776 US5688456A (en) 1990-06-27 1996-07-16 Process for preparation of multilayer films

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2312162A JP3028341B2 (ja) 1990-11-16 1990-11-16 多層フィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04185322A JPH04185322A (ja) 1992-07-02
JP3028341B2 true JP3028341B2 (ja) 2000-04-04

Family

ID=18025987

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2312162A Expired - Lifetime JP3028341B2 (ja) 1990-06-27 1990-11-16 多層フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3028341B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10291286A (ja) * 1997-04-21 1998-11-04 Gunze Ltd ポリアミド系多層収縮フィルム
ES2376330T3 (es) * 2000-06-22 2012-03-13 Kureha Corporation Composición fisiológicamente activa y procedimiento para producir la misma.
JP4485659B2 (ja) * 2000-07-11 2010-06-23 ユニチカ株式会社 熱収縮性二軸延伸積層フィルムの製造方法
JP4606327B2 (ja) * 2003-06-18 2011-01-05 グンゼ株式会社 ポリアミド系多層フィルム
JP5041859B2 (ja) * 2007-04-16 2012-10-03 三菱樹脂株式会社 直線カット性ポリアミド系熱収縮積層フィルム及びその製造方法
JP5041858B2 (ja) * 2007-04-16 2012-10-03 三菱樹脂株式会社 直線カット性ポリアミド系積層フィルム及びその製造方法
US11472166B2 (en) 2016-06-03 2022-10-18 Borealis Ag Multilayer structure

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04185322A (ja) 1992-07-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5562996A (en) Multi-layer films
JP2552946B2 (ja) 2軸延伸積層フィルム
JPH0588674B2 (ja)
JPS60259441A (ja) 熱収縮性積層フイルム
JP2997814B2 (ja) 多層フィルム及びその製造法
JP3028341B2 (ja) 多層フィルム
EP0524572B1 (en) Stretched, laminated film
JP3259795B2 (ja) ポリアミド系多層フィルム
TWI492963B (zh) 熱收縮性膜
JPS6046138B2 (ja) ガスバリア性フィルムを製造する方法
JP3213729B2 (ja) 多層延伸フィルム
JPS5913345B2 (ja) フクゴウフイルム
JPS625060B2 (ja)
JPS59152853A (ja) 熱収縮性多層フイルムの製造方法
JP3987200B2 (ja) 2軸延伸ポリアミド系多層フィルム
JP2714441B2 (ja) 多層延伸フィルム
JPS61188142A (ja) 熱収縮性複合延伸フイルム
JP3112353B2 (ja) 多層熱収縮性フィルム
JP3144035B2 (ja) 包装用フィルム
JP2899756B2 (ja) 包装材
JPS62148264A (ja) 透明な積層プラスチツクフイルム
JPH0363133A (ja) 熱収縮性多層フィルム
JP2542296B2 (ja) 樹脂組成物
JP3444976B2 (ja) 積層フィルム
JP2736093B2 (ja) 生肉の真空包装体

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080204

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090204

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090204

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100204

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100204

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110204

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110204

Year of fee payment: 11