JP3027806B2 - 駆動力伝達装置 - Google Patents

駆動力伝達装置

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JP3027806B2
JP3027806B2 JP10107624A JP10762498A JP3027806B2 JP 3027806 B2 JP3027806 B2 JP 3027806B2 JP 10107624 A JP10107624 A JP 10107624A JP 10762498 A JP10762498 A JP 10762498A JP 3027806 B2 JP3027806 B2 JP 3027806B2
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直行 酒井
芳樹 大澤
浩一 鈴木
暁彦 池田
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Toyoda Koki KK
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Toyoda Koki KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の駆動軸と従
動軸間等の回転軸間に配設されて、両回転軸間のトルク
伝達を行う駆動力伝達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】駆動力伝達装置の一形式として、実用新
案登録第2525611号公報に「電磁多板クラッチ」
の名称で提案されているように、互いに同軸的かつ相対
回転可能に位置する内外両回転部材間に配設されたメイ
ンクラッチからなるメインクラッチと、通電により作動
して前記メインクラッチを摩擦係合させる電磁式のパイ
ロットクラッチ機構を備え、前記メインクラッチの摩擦
係合力にて前記両回転部材をトルク伝達可能な連結状態
とする形式の駆動力伝達装置があり、パイロットクラッ
チ機構は電磁石、アーマチャ、多板クラッチにて構成さ
れている。
【0003】また、当該駆動力伝達装置においては、パ
イロットクラッチ機構を良好に作動させるため、外側回
転部材を、磁性材料である鉄製のフロントハウジングと
非磁性材料であるステンレス製のリヤハウジングにて形
成し、これらの両ハウジングを溶接することにより一体
化している。
【0004】当該駆動力伝達装置は、四輪駆動車のセン
タディファレンシャルとして搭載されていて、パイロッ
トクラッチ機構を構成する電磁石に通電することによ
り、アーマチャを吸引して多板クラッチを摩擦係合し、
多板クラッチの摩擦係合力をカム機構にて増幅してメイ
ンクラッチに伝達して、メインクラッチを摩擦係合させ
ることにより前後輪間でトルク伝達を行い、前後輪間の
差動を制限するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した形
式の駆動力伝達装置を搭載した四輪駆動車においては、
前輪を浮かせた状態で牽引するレッカー移動時には、浮
遊する前輪と接地している後輪との間では相当大きな差
動回転が発生してこの状態が長時間持続する。このた
め、パイロットクラッチ機構においては、非通電状態で
あるにもかかわらず、潤滑油の粘性に起因して引きずり
トルクが発生してメインクラッチを摩擦係合させる。こ
の結果、メインクラッチの摩擦係合が長時間持続されて
発熱して、メインクラッチは高温となる。
【0006】メインクラッチが高温になると、メインク
ラッチの熱膨張量が外側回転部材であるハウジングの熱
膨張量より大きくなり、この熱膨張量の差によりメイン
クラッチは摩擦係合力を強める。この結果、メインクラ
ッチはさらに昇温して熱膨張し、メインクラッチを構成
するインナクラッチプレートとアウタクラッチプレート
の間では互いに圧縮力が作用しあって、所謂ハンプ状態
が発生する。
【0007】このハンプ状態が持続すると、メインクラ
ッチとハウジングの熱膨張量の差が装置を構成する各構
成部材の剛性による弾性変形の許容量を越えてしまい、
メインクラッチは異常な摩擦係合状態を持続することに
なり、異常な加熱状態となって摩耗、損傷することにな
る。
【0008】これに対処するには、メインクラッチの各
クラッチプレート間のクリアランスを大きく設定する手
段が考えられるが、かかる手段を採用すると、メインク
ラッチとパイロットクラッチ機構間のガタ、例えば、パ
イロットクラッチ機構の摩擦係合力をメインクラッチに
伝達するためいのカム機構でのガタが大きくなって、四
輪駆動車の通常走行時のトルク伝達の応答性を低下させ
ることになる。
【0009】従って、本発明の目的は、車両の通常走行
時におけるトルク伝達の応答性を低下させることなく、
上記した問題に対処することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は駆動力伝達装置
に関し、特に、互いに同軸的かつ相対回転可能に位置す
内側回転部材と外側回転部材間にて前記外側回転部材
の一側壁側に位置して同一側壁に支承されたメインクラ
ッチと、前記両回転部材間にて前記外側回転部材の他側
壁側に位置し通電により作動して摩擦係合する電磁式の
パイロットクラッチ機構と、前記両回転部材間にて前記
メインクラッチと前記パイロットクラッチ機構間に位置
し前記パイロットクラッチ機構の摩擦係合力に応じて前
記メインクラッチを前記外側回転部材の一側壁側へ押圧
して同メインクラッチを摩擦係合させるカム機構を備
え、前記メインクラッチの摩擦係合力にて前記両回転部
材をトルク伝達可能な連結状態とする駆動力伝達装置に
関する。
【0011】しかして、本発明は上記した形式の駆動力
伝達装置において、前記外側回転部材を熱膨張が大きい
材質で形成したことを特徴とするものであり、この場
合、同外側回転部材を熱膨張が大きくかつ剛性の小さい
材質で形成することができる。
【0012】本発明に係る駆動力伝達装置においては、
前記外側回転部材を、奥壁を有する筒状のフロントハウ
ジングと、同フロントハウジングの後端開口部を覆蓋す
るリヤハウジングとにより構成して、前記フロントウジ
ングの奥壁を前記外側回転部材の一側壁に形成するとと
もに、前記リヤハウジングを前記外側回転部材の他側壁
に形成して、同外側回転部材の少なくともフロントハウ
ジングをアルミ合金にて形成することができ、また、前
記外側回転部材の少なくともフロントハウジングをアル
ミ合金にて形成するとともに、前記メインクラッチの各
クラッチプレートを鉄にて形成することができる。この
場合、前記メインクラッチを構成するインナクラッチプ
レートおよびアウタクラッチプレートのいずれか一方の
表面に摩擦材を備える構成とすることができる。また、
前記カム機構を、前記外側回転部材の他側壁に支承され
る構成とすることができる。
【0013】さらに、本発明は下記の形式の駆動力伝達
装置を適用対象とすることができる。すなわち、奥壁を
有する筒状のフロントハウジングと同フロントハウジン
グの他端開口部を覆蓋するリヤハウジングからなるアウ
タケースと同アウタケースの内部に同軸的かつ相対回転
可能に位置するインナシャフト間にて前記フロントハウ
ジングの奥壁側に位置して同奥壁に支承されたメインク
ラッチと、前記アウタケースと前記インナシャフト間に
て前記リヤハウジング側に位置し通電により作動して摩
擦係合する電磁式のパイロットクラッチ機構と、前記ア
ウタケースと前記インナシャフト間にて前記メインクラ
ッチと前記パイロットクラッチ機構間に位置して前記リ
ヤハウジングに支承され前記パイロットクラッチ機構の
摩擦係合力に応じて前記メインクラッチを前記フロント
ハウジングの奥壁側へ押圧して同メインクラッチを摩擦
係合させるカム機構を備え、前記メインクラッチの摩擦
係合力にて前記アウタケースと前記インナシャフトをト
ルク伝達可能な連結状態とする駆動力伝達装置であっ
て、前記カム機構を、前記パイロットクラッチ機構側に
位置して前記リヤハウジングに支承され前記パイロット
クラッチ機構の摩擦係合により前記アウタケースと一体
に回転する第1カム部材と、前記メインクラッチ側に位
置して前記インナシャフトと一体に回転する第2カム部
材と、前記第1カム部材と前記第2カム部材間に介在し
てこれら両カム部材の相対回転により前記第2カム部材
を前記メインクラッチ側へ押動して前記メインクラッチ
を押圧させるカムフォロアーにて構成してなる形式の駆
動力伝達装置を適用対象とすることができる。この場合
には、前記フロントハウジングを熱膨張が大きい材質で
形成する構成、同フロントハウジングをアルミ合金にて
形成し、かつ、前記リヤハウジングを鉄にて形成する構
成とすることができる。
【0014】
【発明の作用・効果】かかる構成の駆動力伝達装置を搭
載した車両においては、駆動力伝達装置を構成するパイ
ロットクラッチ機構への通電により同パイロット機構を
作動させてメインクラッチを摩擦係合させ、このメイン
クラッチの摩擦係合力にて両回転部材をトルク伝達可能
な連結状態とすることができ、これにより、車両を四輪
駆動状態とすることができる。
【0015】また、当該車両において、レッカー移動時
には前輪を浮かせた状態で牽引されるため、浮遊する前
輪と接地している後輪との間では相当大きな差動回転が
発生してこの状態が長時間持続する。このため、パイロ
ットクラッチ機構においては、潤滑油の粘性に起因して
引きずりトルクが発生してメインクラッチを摩擦係合さ
せ、メインクラッチを昇温させる。かかる状態は、従来
の駆動力伝達装置を搭載した車両と同様である。
【0016】しかして、本発明に係る駆動力伝達装置に
おいては、外側回転部材を、従来の鉄にて形成されたも
のに比較して熱膨張が大きい材質で形成している。この
ため、外側回転部材はメインクラッチに対して温度が低
いにもかかわらず熱膨張量が大きくてメインクラッチに
対する摩擦係合作用が小さく、メインクラッチがハンプ
状態となる時間を大きく遅延させる。
【0017】また、本発明に係る駆動力伝達装置におい
ては、外側回転部材を、従来の鉄にて形成されたものに
比較して熱膨張が大きくかつ剛性が小さい材質で形成す
ることができる。この場合には、車両のレッカー移動時
間が長くて修理工場に到着前にメインクラッチがハンプ
状態に至っても、外側回転部材が従来の鉄にて形成され
たものに比較して剛性が小さくて弾性変形し易く、か
つ、熱膨張量が比較的大きいことから、メインクラッチ
の過度な摩擦係合を抑制し得て、メインクラッチ、延い
ては装置の異常な加熱状態を抑制することができ、これ
により、メインクラッチの摩耗、損傷を防止することが
できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づいて説
明すると、図1には、本発明に係る駆動力伝達装置の一
例が示されている。駆動力伝達装置10は、図3に示す
ように、四輪駆動車における後輪側への駆動力伝達経路
に配設される。
【0019】当該四輪駆動車において、トランスアクス
ル21は、トランスミッション、トランスファ、および
フロントディファレンシャルを一体に備えているもの
で、エンジン22の駆動力をトランスアクスル21を介
して、両アクスルシャフト23aに出力して左右の前輪
23bを駆動させるとともに、プロペラシャフト24側
に出力する。プロペラシャフト24は、駆動力伝達装置
10を介してリヤディファレンシャル25に連結してお
り、プロペラシャフト24とリヤディファレンシャル2
5がトルク伝達可能に連結された場合には、駆動力はリ
ヤディファレンシャル25に伝達され、同ディファレン
シャル25から両アクスルシャフト26aへ出力されて
左右の後輪26bを駆動させる。
【0020】駆動力伝達装置10は、リヤディファレン
シャル25とともにディファレンシャルキャリヤ27内
に収容されて同キャリヤ27に支持されていて、同キャ
リヤ27を介して車体に支持されている。なお、図1
は、駆動力伝達装置10を軸心を中心に切断した半分の
部分を示しており、図示しない半分の部分は軸心を中心
とする略対称に形成されているため省略している。
【0021】しかして、駆動力伝達装置10は、図1に
示すように、外側回転部材であるアウタケース10a、
内側回転部材であるインナシャフト10b、メインクラ
ッチ10c、パイロットクラッチ機構10d、およびカ
ム機構10eを備えている。
【0022】アウタケース10aは、有底筒状のフロン
トハウジング11aと、フロントハウジング11aの後
端開口部に螺着されて同開口部を覆蓋するリヤハウジン
グ11bとからなるもので、フロントハウジング11a
は非磁性材料であるアルミ合金にて形成されており、ま
たリヤハウジング11bは磁性材料である鉄にて形成さ
れている。リヤハウジング11bの径方向の中間部に
は、非磁性材料であるステンレス製の筒体11b1が埋
設されていて、筒体11b1は環状の非磁性部位を形成
している。
【0023】リヤハウジング11bの後端外周部に形成
されているネジ部には、ナット部材11cが進退可能に
螺着されている。ナット部材11cは、フロントハウジ
ング11aを後端側から締付けていて、フロントハウジ
ング11aのネジ部をリヤハウジング11bのネジ部に
押圧して、これら両ネジ部間のガタを解消している。
【0024】アウタケース10aは、フロントハウジン
グ11aの前端部の外周にて、ディファレンシャルキャ
リヤ27に回転可能に支持され、かつ、リヤハウジング
11bの後端部外周にて、ディファレンシャルキャリヤ
27に支持されている。フロントハウジング11aの前
端部には、プロペラシャフト24の後端部がトルク伝達
可能に連結される。
【0025】インナシャフト10bは、リヤハウジング
11bの中央部を液密的に貫通してフロントハウジング
11a内に挿入されていて、軸方向の移動を規制された
状態でフロントハウジング11aとリヤハウジング11
bに回転可能に支持されている。インナシャフト10b
には、ドライブピニオンシャフト28の先端部が挿入さ
れてトルク伝達可能に連結される。
【0026】メインクラッチ10cは、湿式多板式の摩
擦クラッチであって、多数のクラッチプレート(インナ
クラッチプレート12a、アウタクラッチプレート12
b)を備えており、フロントハウジング11aの奥壁側
に配設されている。摩擦クラッチを構成する各インナク
ラッチプレート12aは、インナシャフト10bの外周
にスプライン嵌合して軸方向へ移動可能に組付けられ、
かつ、各アウタクラッチプレート12bは、フロントハ
ウジング11aの内周にスプライン嵌合して軸方向へ移
動可能に組付けられている。各インナクラッチプレート
12aと各アウタクラッチプレート12bとは交互に位
置して、互いに当接して摩擦係合するとともに、互いに
離間して自由状態になる。
【0027】パイロットクラッチ機構10dは、電磁石
13、湿式多板式の摩擦クラッチ14、およびアーマチ
ャ15を備えている。電磁石13は環状を呈しているも
ので、ヨーク16に嵌着された状態でリヤハウジング1
1bの環状凹所11b2に嵌合されている。ヨーク16
は、ディファレンシャルキャリヤ27にコニカルスプリ
ング16aを介して軸方向に支承された状態で支持され
ていて、リヤハウジング11bの後端部の外周に回転可
能に支持されている。これにより、リヤハウジング11
bとヨーク16との間に所定のエアギャップが形成され
ている。
【0028】摩擦クラッチ14は、複数のクラッチプレ
ート(インナクラッチプレート14a,アウタクラッチ
プレート14b)からなるもので、各インナクラッチプ
レート14aは、後述するカム機構10eを構成する第
1カム部材17の外周にスプライン嵌合して軸方向へ移
動可能に組付けられ、かつ、各アウタクラッチプレート
14bは、フロントハウジング11aの内周にスプライ
ン嵌合して軸方向へ移動可能に組付けられている。各イ
ンナクラッチプレート14aと各アウタクラッチプレー
ト14bとは交互に位置して、互いに当接して摩擦係合
するとともに、互いに離間して自由状態になる。
【0029】パイロットクラッチ機構10dにおいて
は、電磁石13の電磁コイルへの通電により、ヨーク1
6、リヤハウジング11b、摩擦クラッチ14、アーマ
チャ15、摩擦クラッチ14、リヤハウジング11b、
およびヨーク16間に磁路が形成される。なお、電磁石
13の電磁コイルへの通電の断続はスイッチのオン、オ
フ操作によりなされるが、スイッチは車室内の運転席の
近傍に配設されていて、運転者が容易に操作し得るよう
になっている。なお、当該駆動力伝達装置を後述する第
2の駆動モードのみに構成すれば、上記スイッチを省略
してもよい。
【0030】カム機構10eは、第1カム部材17、第
2カム部材18、およびカムフォロアー19にて構成さ
れている。第1カム部材17および第2カム部材18に
は、対向面に互いに対向するカム溝が周方向に所定間隔
を保持して複数形成されている。第1カム部材17は、
インナシャフト10bの外周に回転可能に嵌合されて、
リヤハウジング11bに回転可能に支承されており、そ
の外周に摩擦クラッチ14の各インナクラッチプレート
14aがスプライン嵌合している。
【0031】第2カム部材18は、インナシャフト10
bの外周にスプライン嵌合されて一体回転可能に組付け
られて、メインクラッチ10cのインナクラッチプレー
ト12aに対向して位置している。この第2カム部材1
8と第1カム部材17の互いに対向するカム溝には、ボ
ール状のカムフォロアー19が介在している。
【0032】しかして、駆動力伝達装置10において
は、アウタケース10aが本発明の外側回転部材に該当
するもので、アウタケース10aは、アルミ合金製のフ
ロントハウジング11aと、鉄製のリヤハウジング11
bとにより構成されている。一方、メインクラッチ10
cは、図2に示すように、多数のインナプレート12a
とアウタプレート12bからなるもので、インナプレー
ト12aは鉄製のコア12a1の表面に紙製の摩擦材1
2a2を貼着して構成され、かつ、アウタプレート12
bは鉄製のものである。なお、メインクラッチ10cが
配設されているクラッチ室、およびパイロットクラッチ
機構10dの摩擦クラッチ14が配設されているクラッ
チ室には、潤滑油が封入されている。
【0033】かかる構成の駆動力伝達装置10において
は、パイロットクラッチ機構10dを構成する電磁石1
3の電磁コイルへの通電がなされていない場合には磁路
は形成されず、摩擦クラッチ14は非係合状態にある。
このため、パイロットクラッチ機構10dは非作動の状
態にあって、カム機構10eを構成する第1カム部材1
7は、カムフォロアー19を介して第2カム部材18と
一体回転可能であり、メインクラッチ10cは非作動の
状態にある。このため、車両は二輪駆動の第1の駆動モ
ードを構成する。
【0034】一方、電磁石13の電磁コイルへ通電され
ると、パイロットクラッチ機構10dには磁路が形成さ
れて、電磁石13はアーマチャ15を吸引する。このた
め、アーマチャ15は摩擦クラッチ14を押圧して摩擦
係合させ、カム機構10eの第1カム部材17をフロン
トハウジング11a側へ連結させて、第2カム部材18
との間に相対回転を生じさせる。この結果、カム機構1
0eでは、カムフォロアー19が両カム部材17,18
を互いに離間する方向へ押圧する。
【0035】この結果、第2カム部材18はメインクラ
ッチ10c側へ押圧されて、メインクラッチ10cを摩
擦クラッチ14の摩擦係合力に応じて摩擦係合させ、ア
ウタハウジグ10aとインナシャフト10b間のトルク
伝達を行う。このため、車両はプロペラシャフト24と
ドライブピニオンシャフト28が非結合状態〜直結状態
で連続的に可変の四輪駆動の第2の駆動モードを構成す
る。この駆動モードでは、走行状態に応じて、前後輪間
の駆動力分配比を100:0(二輪駆動状態)〜50:
50(直結四輪駆動状態)の範囲に制御することができ
る。
【0036】また、電磁石13の電磁コイルへの印加電
流を所定の値に高めると、電磁石13のアーマチャ15
に対する吸引力が増大し、アーマチャ15は強く吸引さ
れて摩擦クラッチ14の摩擦係合力を増大させ、両カム
部材17,18間の相対回転を増大させる。この結果、
カムフォロアー19は、第2カム部材18に対する押圧
力を高めてメインクラッチ10cを結合状態とする。こ
のため、車両はプロペラシャフト24とドライブピニオ
ンシャフト28が直結した四輪駆動の第3の駆動モード
を構成する。
【0037】ところで、当該車両においては、レッカー
移動時には、前輪23bを浮かせた状態で牽引されるた
め、浮遊する前輪23bと接地して回転する後輪26b
との間では相当大きな差動回転が発生してこの状態が長
時間持続する。このため、パイロットクラッチ機構10
dを構成する摩擦クラッチ14では、非通電状態である
にもかかわらず、潤滑油の粘性に起因して引きずりトル
クが発生してメインクラッチ10cを摩擦係合させ、メ
インクラッチ10cを昇温させる。かかる状態は、従来
の駆動力伝達装置を搭載した車両と同様である。
【0038】しかしながら、駆動力伝達装置10におい
ては、アウタケース10aを構成するフロントハウジン
グ11aをアルミ合金にて形成して、従来の鉄にて形成
されたものに比較して熱膨張量を大きく、かつ剛性を小
さく設定している。このため、フロントハウジング11
aはメインクラッチ10cに対して温度が低いにもかか
わらず熱膨張量が大きくて、メインクラッチ10cの摩
擦係合に及ぼす影響が小さく、メインクラッチ10cに
ハンプ状態が発生する時間を大きく遅延させることがで
きる。
【0039】また、車両のレッカー移動時間が長くて修
理工場に到着する前にメインクラッチ10cがハンプ状
態に至っても、フロントハウジング11aは従来の鉄に
て形成されたものに比較して剛性が小さくて弾性変形し
易く、かつ、熱膨張量が比較的大きく、また、メインク
ラッチ10cでは、インナプレート12aのコア12a
1の表面に貼着された摩擦材12a2が弾性変形し易いこ
とから、メインクラッチ10cの過度な摩擦係合を抑制
し得て、メインクラッチ10c、延いては駆動力伝達装
置の異常な加熱状態を抑制することができ、これによ
り、メインクラッチ10cの摩耗、損傷を防止すること
ができる。
【0040】図4は、駆動力伝達装置10を構成するメ
インクラッチ10c、およびフロントハウジング11a
の温度と熱膨張量との関係を示すグラフa,b,cであ
る。ここで、グラフaはパイロットクラッチ機構10d
に引きずりトルクが発生している状態のメインクラッチ
10cにおける関係を、グラフbはアルミ合金製のフロ
ントハウジングにおける関係を、グラフcは鉄製のフロ
ントハウジングにおける関係をそれぞれ示している。
【0041】同図のグラフを参照すると、フロントハウ
ジングの熱膨張量は、全ての温度範囲において、アルミ
合金製のフロントハウジングが鉄製のフロントハウジン
グに比較して大きく、メインクラッチ10cの熱膨張量
は、摩擦材12a2の特性上、低温では各フロントハウ
ジングに比較して小さく、摩擦係合して所定の温度(低
温側)に達すると鉄製のフロントハウジングより大きく
なり、さらに所定の温度(高温側)に達するとアルミ合
金製のフロントハウジングより大きくなる。
【0042】この場合、アルミ合金製のフロントハウジ
ングは弾性変形し易いため、メインクラッチ10cの過
度な摩擦係合を抑制し得て、メインクラッチ10c、延
いては駆動力伝達装置の異常な加熱状態を抑制すること
ができ、これにより、メインクラッチ10cの摩耗、損
傷を防止することができる。
【0043】図5は、ハウジング11aがアルミ合金ま
たは鉄である駆動力伝達装置における時間と温度の関
係、および時間とトルクの関係を示すグラフである。こ
れらのグラフにおいて、グラフa1,b1はハウジング1
1aがアルミ合金である場合の時間と温度の関係(a
1)、および時間とトルクの関係(b1)を示し、グラフ
a2,b2はハウジング11aが鉄である場合の時間と温
度の関係(a2)、および時間とトルクの関係(b2)を
示すもので、これらのグラフを参照すると、ハウジング
11aがアルミ合金である場合は鉄である場合に比較し
て、温度、トルク共に経時的上昇は低いことが認められ
る。
【0044】なお、駆動力伝達装置10においては、フ
ロントハウジング11aをアルミ合金にて形成している
ため、鉄製のフロントハウジングを採用している従来の
駆動力伝達装置に比較して大幅な軽量化を図ることがで
きるとともに、パイロットクラッチ機構10dの電磁石
13への通電時のフロントハウジング11aへの磁束漏
れを的確に防止することができる。
【0045】また、駆動力伝達装置10においては、フ
ロントハウジング11aを非磁性材料であるアルミ合金
のみにて形成しているため、磁束漏れを防止するため
に、鉄製の一部をステンレス等にて構成しているフロン
トハウジングを採用している従来の駆動力伝達装置に比
較してコストの低減を図ることができる。
【0046】さらにまた、駆動力伝達装置10において
は、メインクラッチ10cのインナプレートとして、鉄
製のコア12a1の表面に紙製の摩擦材12a2を貼着し
てなるインナプレート12aを採用して耐ジャダー性の
向上を図っているが、鉄製のコアのみからなるインナプ
レートを採用することもできる。この場合には、メイン
クラッチの剛性が大きくなって弾性変形量が小さくなる
が、摩擦材12a2を貼着してなるものに比較して高温
での熱膨張が小さいため、摩擦材12a2を貼着してな
るものと同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例に係る駆動力伝達装置を示す部分
断面図である。
【図2】同駆動力伝達装置を構成するメインクラッチを
示す部分断面図である。
【図3】同駆動力伝達装置を搭載した車両のスケルトン
図である。
【図4】メインクラッチおよびフロントハウジングの温
度と熱膨張量との関係を示すグラフである。
【図5】ハウジングがアルミ合金または鉄である駆動力
伝達装置における時間と温度の関係、および時間とトル
クの関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10…駆動力伝達装置、10a…アウタケース、10b
…インナシャフト、10c…メインクラッチ、10d…
パイロットクラッチ機構、10e…カム機構、11a…
フロントハウジング、11b…リヤハウジング、11b
1…筒体、11b2…環状凹所、11c…ナット部材、1
2a…インナクラッチプレート、12a1…コア、12
a2…摩擦材、12b…アウタクラッチプレート、13
…電磁石、14…メインクラッチ、14a…インナクラ
ッチプレート、14b…アウタクラッチプレート、15
…アーマチャ、16…ヨーク、16a…コニカルスプリ
ング、17…第1カム部材、18…第2カム部材、19
…カムフォロアー、21…トランスアクスル、22…エ
ンジン、23a…アクスルシャフト、23b…前輪、2
4…プロペラシャフト、25…リヤディファレンシャ
ル、26a…アクスルシャフト、26b…後輪、27…
ディファレンシャルキャリヤ、28…ドライブピニオン
シャフト。
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 浩一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 池田 暁彦 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−249258(JP,A) 特開 平8−247177(JP,A) 実開 平4−18723(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16D 27/10 B60K 17/34

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに同軸的かつ相対回転可能に位置する
    内側回転部材と外側回転部材間にて前記外側回転部材の
    一側壁側に位置して同一側壁に支承されたメインクラッ
    チと、前記両回転部材間にて前記外側回転部材の他側壁
    側に位置し通電により作動して摩擦係合する電磁式のパ
    イロットクラッチ機構と、前記両回転部材間にて前記メ
    インクラッチと前記パイロットクラッチ機構間に位置し
    前記パイロットクラッチ機構の摩擦係合力に応じて前記
    メインクラッチを前記外側回転部材の一側壁側へ押圧し
    て同メインクラッチを摩擦係合させるカム機構を備え、
    前記メインクラッチの摩擦係合力にて前記両回転部材を
    トルク伝達可能な連結状態とする駆動力伝達装置におい
    て、前記外側回転部材を熱膨張が大きい材質で形成した
    ことを特徴とする駆動力伝達装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の駆動力伝達装置におい
    て、前記外側回転部材を剛性が小さい材質で形成したこ
    とを特徴とする駆動力伝達装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の駆動力伝達装置
    において、前記外側回転部材は、奥壁を有する筒状のフ
    ロントハウジングと同フロントハウジングの後端開口部
    を覆蓋するリヤハウジングとにより構成され、前記フロ
    ントハウジングの奥壁が前記外側回転部材の一側壁に形
    成されているとともに前記リヤハウジングが前記外側回
    転部材の他側壁に形成されていて、同外側回転部材の少
    なくともフロントハウジングがアルミ合金にて形成され
    ていることを特徴とする駆動力伝達装置。
  4. 【請求項4】請求項1または3に記載の駆動力伝達装置
    において、前記メインクラッチの各クラッチプレートが
    鉄にて形成されていることを特徴とする駆動力伝達装
    置。
  5. 【請求項5】請求項1,3または4に記載の駆動力伝達
    装置において、前記メインクラッチを構成するインナク
    ラッチプレートおよびアウタクラッチプレートのいずれ
    か一方の表面に摩擦材を備えていることを特徴とする駆
    動力伝達装置。
  6. 【請求項6】請求項1に記載の駆動力伝達装置におい
    て、前記カム機構は前記外側回転部材の他側壁に支承さ
    れていることを特徴とする駆動力伝達装置。
  7. 【請求項7】奥壁を有する筒状のフロントハウジングと
    同フロントハウジングの 他端開口部を覆蓋するリヤハウ
    ジングからなるアウタケースと同アウタケースの内部に
    同軸的かつ相対回転可能に位置するインナシャフト間に
    て前記フロントハウジングの奥壁側に位置して同奥壁に
    支承されたメインクラッチと、前記アウタケースと前記
    インナシャフト間にて前記リヤハウジング側に位置し通
    電により作動して摩擦係合する電磁式のパイロットクラ
    ッチ機構と、前記アウタケースと前記インナシャフト間
    にて前記メインクラッチと前記パイロットクラッチ機構
    間に位置して前記リヤハウジングに支承され前記パイロ
    ットクラッチ機構の摩擦係合力に応じて前記メインクラ
    ッチを前記フロントハウジングの奥壁側へ押圧して同メ
    インクラッチを摩擦係合させるカム機構を備え、前記メ
    インクラッチの摩擦係合力にて前記アウタケースと前記
    インナシャフトをトルク伝達可能な連結状態とする駆動
    力伝達装置であって、前記カム機構を、前記パイロット
    クラッチ機構側に位置して前記リヤハウジングに支承さ
    れ前記パイロットクラッチ機構の摩擦係合により前記ア
    ウタケースと一体に回転する第1カム部材と、前記メイ
    ンクラッチ側に位置して前記インナシャフトと一体に回
    転する第2カム部材と、前記第1カム部材と前記第2カ
    ム部材間に介在してこれら両カム部材の相対回転により
    前記第2カム部材を前記メインクラッチ側へ押動して前
    記メインクラッチを押圧させるカムフォロアーにて構成
    してなる駆動力伝達装置において、前記フロントハウジ
    ングを熱膨張が大きい材質で形成したことを特徴とする
    駆動力伝達装置。
  8. 【請求項8】請求項7に記載の駆動力伝達装置におい
    て、前記アウタケースを構成するフロントハウジングが
    アルミ合金にて形成され、かつ、前記リヤハウジングが
    鉄にて形成されていることを特徴とする駆動力伝達装
    置。
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