JP3026883B2 - SiC質耐火物 - Google Patents

SiC質耐火物

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JP3026883B2
JP3026883B2 JP4062717A JP6271792A JP3026883B2 JP 3026883 B2 JP3026883 B2 JP 3026883B2 JP 4062717 A JP4062717 A JP 4062717A JP 6271792 A JP6271792 A JP 6271792A JP 3026883 B2 JP3026883 B2 JP 3026883B2
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寿治 木下
日出男 斎藤
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐熱衝撃性等の高温特性
に優れたSiC質耐火物に関する。
【0002】
【従来の技術】炭化珪素(SiC)質耐火物は、優れた
耐火性から、工業上重要な地位を占めており、例えば陶
磁器用の棚板、その他の焼成用治具、サヤなどに多用さ
れている。このようなSiC質耐火物の製造方法とし
て、従来、SiC粒子に10重量%程度の粘土を混合し
て、混練・成形・焼成し、珪酸塩鉱物、例えば粘土鉱物
によりSiC粒子を結合させてSiC質耐火物を製造す
る方法が知られている。ところが、このようにして製造
したSiC質耐火物は耐火度が低い粘土鉱物を結合組織
としているため、高温での軟化変形や酸化が生じ易いと
いう問題がある。そこで、近年、SiC粒子を微量の金
属酸化物等と共に混練・成形し、酸化性雰囲気中で焼成
するすることにより、SiC粒子を部分的に酸化させ、
その部分酸化により生じた二酸化珪素によってSiC粒
子を結合させる製造方法が注目されている。このように
製造したSiC質耐火物は、粘土鉱物結合のSiC質耐
火物と比べて高い高温強度を有するという優れた特性を
備えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、SiC
粒子の部分酸化により生成する二酸化珪素は、SiC粒
子表面を覆うように形成され、高純度で比較的粗な組織
状態であるために互いに焼結し難いという問題がある。
二酸化珪素相互の焼結を促進させ緻密で強固な結合組織
を生成するためには、金属酸化物等の補助成分の種類や
添加量の適性化が重要であるが、従来の二酸化珪素で結
合したSiC質耐火物においては、結合組織の組成につ
いて十分な考慮が払われていなかったため、十分な高温
特性を発現できない上に、品質のばらつきも大きかっ
た。また、粒界結合部に副相として存在するクリストバ
ライトの総量及び分布が不均一で、SiC質耐火物の変
形、膨れ、割れ等が発生したり、耐熱衝撃性等が低下す
る原因となっていた。本発明は、このような従来のSi
C質耐火物の問題を解決し、耐熱衝撃性等の高温特性に
優れたSiC質耐火物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】そしてその目的は、本発
明によれば、粒度5メッシュ以下のSiC骨材粒子が6
0重量%以上で、粒界結合部主相がSiO2 1.0〜
10.0重量%、CaO 0.05重量%以下(但し必
ず含有する)、V25 0.05〜1.0重量%、Al
23 0.01〜0.15重量%のガラス質からなる結
合相を有するSiC質耐火物であって、SiC粒界結合
部に副相として存在するクリストバライト量の総量が、
SiC質耐火物全体の0.1〜15.0重量%の範囲で
あり、かつクリストバライト量が、表層部から中心部ま
でほぼ均一に分布されていることを特徴とするSiC質
耐火物により達成することができる。
【0005】本発明においては、SiC質耐火物の中心
部の座標を0、表層部の座標を100とした時、50〜
100部分のクリストバライトの重量%(Cri
(50-100))と0〜50部分のクリストバライトの重量%
(Cri(0-50))の比(Cri(50-100))/(Cri
(0-50))が10以下であることが好ましい。
【0006】
【0007】
【作用】本発明のSiC質耐火物は、SiC骨材粒子と
V化合物、Ca化合物とからなる成形体を、所定の雰囲
気中、所定温度で焼成し、その後更に所定温度で焼成す
ることにより製造される。この方法で製造されたSiC
質耐火物は、粒界結合部に副相として存在するシリカ
(SiO2)の多形の一種であるクリストバライトが、
表層部から中心部までほぼ均一に生成しているという特
徴を有し、昇温、冷却の繰り返し使用で長時間使用した
場合においても、変形や膨れが殆どなく、割れ等も生じ
ないという極めて優れた耐熱衝撃性を有している。
【0008】また、ガラス質からなる結合相の組成を上
記範囲内とすることによって、更に優れた高温特性が発
揮され、高温における耐軟化変形性、耐酸化性、機械的
強度及び熱衝撃強度が著しく向上する。これは、結合組
織の主成分をなすSiO2が、上記した焼成条件におい
て、SiC粒子の適度な部分酸化により適量生成される
と、珪酸塩鉱物中の成分であるAl23、SiO2、C
aO等及び別に添加したV25等のV化合物やCaO等
のCa化合物の適量の存在下で緻密で強固な結合状態を
呈するからである。このように緻密でSiC粒子を強固
に結合した結合組織が生成されるのは、SiCの部分酸
化により生成したSiO2が約2倍の体積増加を伴うこ
とによって耐火物組織内の微細気孔が充填されるととも
に、上述の各補助成分が適量存在することによりSiO
2相互の焼結反応を促進するためと考えられる。また、
結合相中にCaOを0.05重量%以下含有することは
耐酸化性、熱衝撃性、クリストバライトの生成量の制御
及びガラス相量の制御の点で効果があり、V25の0.
05〜1.0重量%の範囲での存在は、特に実用時にお
ける耐火物中のSiC粒子の酸化反応を抑制する効果が
ある。
【0009】本発明のSiC質耐火物は、SiC骨材粒
子と、主としてガラス質からなる粒界結合部とから構成
される。SiC骨材粒子は60重量%以上、好ましくは
70〜85重量%以上で、残部の粒界結合部はSiO2
1.0〜10.0重量%、好ましくは2.0〜8重量
%、CaO 0.05重量%以下(但し必ず含有す
る)、V25 0.05〜1.0重量%、Al23
0.01〜0.15重量%のガラス質相から構成され
る。
【0010】本発明においては、クリストバライトの総
量がSiC質耐火物全体の0.1〜15.0重量%の範
囲、好ましくは0.1〜8.0重量%の範囲にあること
が、SiC質耐火物の耐熱衝撃性等を向上させることが
でき好ましい。クリストバライトの総量が上記の範囲外
の場合には、高温下、長時間の使用時において、SiC
質耐火物の変形、膨れ、割れ等が発生する。
【0011】また本発明において、SiC質耐火物の中
心部の座標を0、表層部の座標を100とした時、50
〜100部分(以下、表層部側と記載)のクリストバラ
イトの重量%(Cri(50-100))と0〜50部分(以
下、中心部側と記載)のクリストバライトの重量%(C
ri(0-50))の比(Cri(50-100))/(Cr
(0-50))が10以下であることが好ましく、5以下で
あれば更に好ましい。この比が10を超えると耐熱衝撃
性等が低下する。
【0012】次に、本発明のSiC質耐火物の製造方法
について説明する。まず、SiC骨材粒子にV化合物及
びCa化合物を混合し、これを所望の形状に成形する。
ここでSiC骨材粒子の粒度としては、5メッシュ以下
(4000μm以下)のものが好ましく、6メッシュ以
下(3360μm以下)のものを用いることがさらに好
ましい。なお、SiC骨材粒子、V化合物及びCa化合
物以外に、ベントナイト、カオリン等の粘土鉱物を混合
することもできる。
【0013】次に、酸化雰囲気中で、その最高保持温度
が通常700〜1100℃の範囲、好ましくは800〜
1000℃の範囲で5時間以上焼成し、このようにして
得られた焼成体を、さらに1300〜1600℃、好ま
しくは1300〜1500℃の温度範囲で3時間以上焼
成する。焼成温度が1300℃未満の場合、耐熱衝撃性
等が優れたSiC質耐火物を得ることができない。ま
た、焼成温度が1600℃を超えると、耐熱衝撃性は良
いものの多少曲げ強度が低下する。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき更に詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限られるものでは
ない。
【0015】(実施例1〜10)粒度6メッシュ以下の
SiC骨材粒子90重量%に、ガラス質結合相の組成が
表1のAに示す組成となるようにCaO、V25、カオ
リナイトを加え、これに水分を外配量で5.0重量%添
加して混練した。この原料を400×350×10mm
(厚さ)に成形した後、乾燥させて水分を十分に除去し
た。これらの成形体を、表2に示すような条件にて焼成
し、その特性を評価した。その結果を表1に示す。
【0016】なお、昇温速度はそれぞれ100℃/hrと
した。また、クリストバライト量の測定は、厚さ10m
m、縦横各50mmの試料を多数切り出し、厚さ2m
m、縦横各50mmになるまで削り込んで所定位置の試
料とし、特開平3−27791号公報記載の定量分析方
法に準拠して行った。すなわち、まず、上記所定位置の
試料を粒径200μm以下に打砕してふっ酸溶液中に混
在させ、予め求めておいたガラス質相を溶解するための
最適処理条件にてガラス質相を溶解処理した。次いで、
ガラス質相が分離された残渣を濾別し、この残渣を再び
新たな一定量のふっ酸溶液中に加えて、予め求めておい
たクリストバライトを溶解するための最適処理条件にて
溶解処理した。クリストバライトが分離された残渣を濾
別し、濾液中のSi量を吸光光度法により求め、SiO
2量に換算してクリストバライト量とした。また、耐熱
衝撃性は400×350×10mm(厚さ)のSiC質
焼結体を、その上に280×245×20mm(厚さ)
のAl23板を載置した状態で、炉内に1時間保持した
後室温中に引き出し、この時割れが生じるか否かによっ
て破壊強度を求めた。すなわち、割れが生じた温度が破
壊温度である。
【0017】(実施例11)ガラス質からなる結合相が
表1のBに示す組成となるように各成分を添加した以外
は実施例8と同様にして焼結体を得、その特性を評価し
た。その結果を表1に示す。
【0018】(実施例12)ガラス質からなる結合相が
表1のCに示す組成となるように各成分を添加した以外
は実施例8と同様にして焼結体を得、その特性を評価し
た。その結果を表1に示す。
【0019】(比較例1)ガラス質からなる結合相が表
1のDに示す組成となるように各成分を添加した以外は
実施例8と同様にして焼結体を得、その特性を評価し
た。その結果を表1に示す。
【0020】(比較例2)一次焼成を行わなかった以外
は実施例6と同様にして焼結体を得、その特性を評価し
た。その結果を表1に示す。
【0021】(比較例3)一次焼成を600℃で5時間
行った以外は実施例2と同様にして焼結体を得、その特
性を評価した。その結果を表1に示す。
【0022】(比較例4)二次焼成を1300℃で2時
間行った以外は実施例6と同様ににして焼結体を得、そ
の特性を評価した。その結果を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】表1の結果より、本発明の要件を満たす実
施例1〜12については優れた耐熱衝撃性を有している
ことがわかる。一方、結合相にCaOを含有しない比較
例1はクリストバライトが過剰に存在して耐熱衝撃性が
大きく劣り、また、一次焼成を行わない比較例2、一次
焼成の温度が低い比較例3及び二次焼成の時間が短い比
較例4においてはクリストバライトの分布が不均一で、
いずれも耐熱衝撃性が低いことがわかる。
【0026】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、曲
げ強度等の機械的強度が大であるとともに、昇温、冷却
の繰り返し使用で長時間使用した場合においても、変形
や膨れがほとんどなく、割れ等も生じないという極めて
優れた耐熱衝撃性を有するSiC質耐火物を提供するこ
とができる。
フロントページの続き (72)発明者 山川 治 岐阜県可児市光陽台1丁目5番地 (56)参考文献 特開 昭62−83371(JP,A) 特開 昭62−83372(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 35/56

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒度5メッシュ以下のSiC骨材粒子が
    60重量%以上で、粒界結合部主相がSiO2 1.0
    〜10.0重量%、CaO 0.05重量%以下(但し
    必ず含有する)、V25 0.05〜1.0重量%、A
    23 0.01〜0.15重量%のガラス質からなる
    結合相を有するSiC質耐火物であって、SiC粒界結
    合部に副相として存在するクリストバライト量の総量
    が、SiC質耐火物全体の0.1〜15.0重量%の範
    囲であり、かつクリストバライト量が、表層部から中心
    部までほぼ均一に分布されていることを特徴とするSi
    C質耐火物。
  2. 【請求項2】 SiC質耐火物の中心部の座標を0、表
    層部の座標を100とした場合、50〜100部分のク
    リストバライトの重量%(Cri(50-100))と0〜50
    部分のクリストバライトの重量%(Cri(0-50))の比
    (Cri(50-100))/(Cri(0-50))が10以下であ
    ることを特徴とする請求項1に記載のSiC質耐火物。
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