JP3025679U - 案内付きタップ - Google Patents
案内付きタップInfo
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- JP3025679U JP3025679U JP1995013028U JP1302895U JP3025679U JP 3025679 U JP3025679 U JP 3025679U JP 1995013028 U JP1995013028 U JP 1995013028U JP 1302895 U JP1302895 U JP 1302895U JP 3025679 U JP3025679 U JP 3025679U
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 流体をタップ先端部に供給することができ、
しかも加工が容易な案内付きタップを提供する。 【解決手段】 案内部材30が本体14の先端面32に
密接した状態で固着されて、その本体14の先端面32
において径方向に形成された径方向溝34の開口が塞が
れることから、本体14を縦通する流体供給穴12の先
端部側が分岐させられて溝20の底に開口する流体放出
穴36が形成される。このように、本体14の先端面3
2に径方向溝34を形成し且つ案内部材30をその先端
面32に固着するという簡単な加工により流体放出穴3
6が形成されるので、流体をタップ先端部に供給するこ
とができしかも加工が容易な案内付きタップ10が得ら
れる。
しかも加工が容易な案内付きタップを提供する。 【解決手段】 案内部材30が本体14の先端面32に
密接した状態で固着されて、その本体14の先端面32
において径方向に形成された径方向溝34の開口が塞が
れることから、本体14を縦通する流体供給穴12の先
端部側が分岐させられて溝20の底に開口する流体放出
穴36が形成される。このように、本体14の先端面3
2に径方向溝34を形成し且つ案内部材30をその先端
面32に固着するという簡単な加工により流体放出穴3
6が形成されるので、流体をタップ先端部に供給するこ
とができしかも加工が容易な案内付きタップ10が得ら
れる。
Description
【0001】
本考案は、ねじ切削に先立って、被加工部材に設けられた下穴内に嵌め入れら れる案内部を先端に備えた案内付きタップに関するものである。
【0002】
下穴の内周面にめねじを切削するためのタップの一種に、流体を供給するため の流体供給穴が縦通させられた長手状の本体と、その本体の基端部に形成された シャンク部と、上記本体の先端部において所定のまき線に沿って形成されたねじ 山が切りくず排出用の溝で分断されることにより切れ刃が形成されたねじ切削部 とを有するタップが知られている。たとえば、特公昭58−53974号公報に 記載されたタップがそれである。このようなタップによれば、流体が放出される 放出穴は、タップの回転軸心に対して直角な方向に開口した状態でタップの先端 部に設けられており、その開口から放出された流体が下穴内においてタップのね じ切削部の切れ刃に対して供給される。
【0003】
しかしながら、上記のタップでは、流体が放出される放出穴は、タップ本体を 縦通する流体供給穴がタップ先端部において直角方向に分岐させられて溝底に開 口した状態に形成される。このため、その流体供給穴とその一端から分岐する放 出穴とをタップ本体に加工することが面倒であり、タップが高価となっていた。
【0004】 また、上記のタップでは、めねじの切削に先立ってタップのねじ切削部を下穴 内へ速やかに案内する案内部が設けられていないため、タップの位置決めにばら つきが発生すると、タップの先端部を下穴内へ円滑に且つ能率よく入れることが できず、タップ作業能率が低下する場合があった。
【0005】 本考案は以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところ は、流体をタップ先端部に供給することができ、しかも加工が容易な案内付きタ ップを提供することにある。
【0006】
かかる目的を達成するための本考案の案内付きタップの要旨とするところは、 流体を供給するための流体供給穴が縦通させられた長手状の本体と、その本体の 基端部に形成されたシャンク部と、その本体の先端部において所定のまき線に沿 って形成されたねじ山が切りくず排出用の溝で分断されることにより切れ刃が形 成されたねじ切削部とを有するタップにおいて(a) 前記本体の先端部の端面にお いて径方向に形成され、前記流体供給穴のその端面への開口と前記溝のその端面 への開口とを相互に連通させる径方向溝と、(b) その本体の先端部の端面に密接 した状態で固着されることにより、前記径方向溝のその端面への開口を塞ぐ案内 部材とを、含むことにある。
【0007】
このようにすれば、案内部材が前記本体の先端部の端面に密接した状態で固着 されて、その本体の先端部の端面において径方向に形成された径方向溝の開口が 塞がれることから、本体を縦通する流体供給穴の先端部側が分岐させられて溝底 に開口する放出穴が形成される。このように、本体の先端部側端面に径方向溝を 形成し且つ案内部材をその端面に固着するという簡単な加工により前記放出穴が 形成されるので、流体をタップ先端部に供給することができしかも加工が容易な 案内付きタップが得られる。
【0008】
ここで、好適には、前記ねじ切削部は、前記ねじ山が複数本の溝によって分断 されることにより周方向において独立する複数のランドを備え、そのランドのね じ山の切削回転方向側端部にその溝に沿って切れ刃が設けられたものである。
【0009】 また、好適には、前記溝は、前記本体の回転軸に平行な方向に設けられた直線 溝、或いは回転切削方向に対して鋭角を成す所定のリード角でねじれるねじれ溝 である。
【0010】 また、好適には、前記案内部材は、前記本体の先端部の端面に密着させられる 円形の一端面を有し、その本体の先端部の端面の径寸法以下の径を有する短円柱 状部材である。
【0011】 また、好適には、前記案内部材の外径は、前記ねじ切削部のねじ山の谷径以下 の径、若しくは前記本体の先端部側端面の径以下の径を備えたものである。
【0012】 また、好適には、前記案内部材は、その一端面が前記本体の先端部の端面に、 接着剤により固着されたものである。
【0013】 また、好適には、前記案内部材は、その一端面が前記本体の先端部の端面に、 ろう材により固着されたものである。
【0014】 また、好適には、前記案内部材は、その一端面が前記本体の先端部の端面に、 溶接により固着されたものである。
【0015】
以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明する。図1は、本考案の一実施 例の案内付きタップ10の正面図であって、先端部を切り欠いて示した図であり 、図2は、上記案内付きタップ10の底面図を示している。
【0016】 図1および図2において、案内付きタップ10は、水溶性切削油、不水溶性切 削油、エアーなどの切削に用いる流体を供給するための流体供給穴12が縦通さ せられた長手状の本体14と、図示しないタッピングマシンのチャック装置によ り把持されるために上記本体14の基端部に形成されたシャンク部16と、図示 しない被加工物に形成された下穴の内周面にめねじを形成するために上記本体1 4の先端部に形成されたねじ切削部18とを備えている。このねじ切削部18は 、上記本体14の回転方向に対して鋭角を成す所定のリード角を有する図示しな いつるまき線に沿って形成されたねじ山が、本体14の中心軸回転方向に平行な 複数本(本実施例では4本)の切りくず排出用の溝20によって分断されること により、周方向において独立する複数のランド22と、そのランド22のねじ山 の切削回転方向側端部に形成された切れ刃24とを備えている。
【0017】 上記ねじ切削部18は、シャンク部16に向かう程上記ねじ山の山頂径である 外径が大きくなる食付き部26と、この食付き部26のねじ山のつるまき線に連 続したつるまき線に沿ったねじ山を有して軸方向に同様の外径を備えた完全山部 28とから構成されている。
【0018】 上記案内付きタップ10の先端面32からは、めねじの切削に先立って前記下 穴に嵌め入れられることにより前記ねじ切削部18をその下穴内へ案内するため に、その下穴よりも小径の中実短円柱状の案内部材30が突設されている。下穴 の径は案内付きタップ10により形成されるめねじの山径よりも小さい値に形成 され、そのめねじは完全山部28のねじ山に略対応した形状であるから、上記案 内部材30は、その完全山部28の谷径および先端面32の径よりも小さい値に 設定されることにより、上記下穴内に所定のあそびを以て確実に嵌め入れられる ようになっている。また、上記案内部材30は、溝20の底径よりも可及的に大 きい径に設定されており、流体のねじ切削部18への供給が効率よく行われるよ うになっている。
【0019】 上記本体14は高速度鋼、工具鋼などのよく知られたタップ材料により構成さ れる一方、上記案内部材30は、そのような高速度鋼、工具鋼のみならず、アル ミニウム合金などの軽合金、或いは種々の合成樹脂からも構成され得る。この案 内部材30の先端側端面と外周面との間の稜線には、面取り31が形成されてい るため、上記先端側端面の径は基端側(シャンク側)端面の径よりも小さくされ ている。
【0020】 上記案内付きタップ10の先端面32の中心部には流体供給穴12の先端部側 が開口していると共に、その案内付きタップ10の先端面32には前記溝20の 先端部側が開口しており、それらの流体供給穴12の開口と溝20の開口との間 に、それらを連通させる径方向溝34が形成されている。前記案内部材30は、 その円形の一端面が上記案内付きタップ10の先端面32に同心となるように接 着されており、これにより上記径方向溝34の上記先端面32への開口が案内部 材30により塞がれるので、流体供給穴12の先端部側で直角に分岐し且つ径方 向へ延びて溝20内に開口する4個の流体放出穴36が形成される。
【0021】 上述のように、本実施例によれば、案内部材30が本体14の先端面32に密 接した状態で固着されて、その本体14の先端面32において径方向に形成され た径方向溝34の開口が塞がれることから、本体14を縦通する流体供給穴12 の先端部側が分岐させられて溝20の底に開口する流体放出穴36が形成される 。このように、本体14の先端面32に径方向溝34を形成し且つ案内部材30 をその先端面32に固着するという簡単な加工により流体放出穴36が形成され るので、流体をタップ先端部に供給することができしかも加工が容易な案内付き タップ10が得られる。
【0022】 因に、従来のタップ60は、たとえば図3に示すように構成される。このタッ プ60は、前述の案内付きタップ10と同様の、流体供給穴62が縦通させられ た長手状の本体64、本体64の基端部に形成されたシャンク部66、本体64 の先端部に形成されたねじ切削部68、本体14の中心軸回転方向に平行な複数 本の切りくず排出用の溝70により周方向に分断された複数のランド72、その ランド72のねじ山の切削回転方向側端部に形成された切れ刃74をそれぞれ備 えている。しかし、上記従来の案内付きタップ60では、流体が放出される放出 穴76は、タップ本体64を縦通する流体供給穴62がタップ先端部において直 角方向に分岐させられて溝70の底に開口した状態に形成されるので、その流体 供給穴62とその一端から分岐する放出穴76とをタップ本体64に加工するこ とが面倒であり、タップが高価となっていた。また上記従来のタップ60では、 めねじの切削に先立ってタップ60のねじ切削部68を下穴内へ速やかに案内す る案内部が設けられていないため、タップの位置決めにばらつきが発生すると、 タップ60の先端部を下穴内へ円滑に且つ能率よく入れることができず、タップ 作業能率が低下する場合があったのである。
【0023】 また、本実施例の案内付きタップ10において、案内部材30は完全山部28 の谷径よりも小さく且つ溝20の底径よりも可及的に大きい径に設定されている ので、下穴内に所定のあそびを以て確実に嵌め入れられると同時に、たとえ下穴 が貫通穴であっても流体のねじ切削部18への供給が効率よく行われる利点があ る。
【0024】 また、本実施例の案内付きタップ10において、案内部材30の先端側端面と 外周面との間の稜線には、面取り31が形成されて、その先端側端面の径が基端 側(シャンク側)端面の径よりも小さくされているので、下穴内に容易に嵌め入 れられる利点がある。
【0025】 以上、本考案の一実施例を図面を参照して詳細に説明したが、本考案は更に別 の態様でも実施される。
【0026】 例えば、前述の実施例においては、案内部材30が、本体14の先端面32に 接着剤により固着されていたが、ろう材によるろう付けにより固着されたり、ス ポット溶接、プロジェクション溶接などの、溶接により固着されてもよい。
【0027】 また、前述の実施例のねじ切削部18は、ねじ山が4本の溝20によって分断 されることにより周方向において独立する4つのランド22を備え、そのランド 22のねじ山の切削回転方向側端部にその溝20に沿って切れ刃24が設けられ たものであったが、上記溝20は1乃至3本、或いは5本以上であっても差支え ない。
【0028】 また、前述の実施例の切りくず排出用の溝20は、本体14の中心軸に平行な 方向に設けられた直線溝であったが、本体14の回転方向に対して鋭角を為す所 定のリード角でねじれるねじれ溝であっても差支えない。
【0029】 その他、一々例示はしないが、本考案は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変 更を加え得るものである。
【図1】本考案の一実施例である案内付きタップを、一
部を切り欠いて示す正面図である。
部を切り欠いて示す正面図である。
【図2】図1の案内付きタップを底面から見た形状を示
す底面図である。
す底面図である。
【図3】従来の流体供給穴つきタップを示す、一部を切
り欠いた正面図である。
り欠いた正面図である。
10:案内付きタップ 12:流体供給穴 14:本体 18:ねじ切削部 20:溝 30:案内部材 32:先端面 34:径方向溝
Claims (6)
- 【請求項1】 流体を供給するための流体供給穴が縦通
させられた長手状の本体と、該本体の基端部に形成され
たシャンク部と、該本体の先端部において所定のまき線
に沿って形成されたねじ山が切りくず排出用の溝で分断
されることにより切れ刃が形成されたねじ切削部とを有
するタップにおいて、 前記本体の先端部の端面において径方向に形成され、前
記流体供給穴の該端面への開口と前記溝の該端面への開
口とを相互に連通させる径方向溝と、 該本体の先端部の端面に密接した状態で固着されること
により、前記径方向溝の該端面への開口を塞ぐ案内部材
とを含むことを特徴とする案内付きタップ。 - 【請求項2】 前記案内部材は、前記本体の先端部の端
面に密着させられる円形の一端面を有し、該本体の先端
部の端面の径寸法以下の径を有する短円柱状部材である
請求項1の案内付きタップ。 - 【請求項3】 前記案内部材の外径は、前記ねじ切削部
のねじ山の谷径以下の径を備えたものである請求項2の
案内付きタップ。 - 【請求項4】 前記案内部材は、その一端面が前記本体
の先端部の端面に、接着剤により固着されたものである
請求項2の案内付きタップ。 - 【請求項5】 前記案内部材は、その一端面が前記本体
の先端部の端面に、ろう材により固着されたものである
請求項2の案内付きタップ。 - 【請求項6】 前記案内部材は、その一端面が前記本体
の先端部の端面に、溶接により固着されたものである請
求項2の案内付きタップ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1995013028U JP3025679U (ja) | 1995-12-11 | 1995-12-11 | 案内付きタップ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1995013028U JP3025679U (ja) | 1995-12-11 | 1995-12-11 | 案内付きタップ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3025679U true JP3025679U (ja) | 1996-06-21 |
Family
ID=43160869
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1995013028U Expired - Lifetime JP3025679U (ja) | 1995-12-11 | 1995-12-11 | 案内付きタップ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3025679U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011051070A (ja) * | 2009-09-03 | 2011-03-17 | Osg Corp | オイルホール付きタップ、およびオイルホール閉塞方法 |
JP2013022704A (ja) * | 2011-07-25 | 2013-02-04 | San Tool:Kk | ハンドタップ |
-
1995
- 1995-12-11 JP JP1995013028U patent/JP3025679U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011051070A (ja) * | 2009-09-03 | 2011-03-17 | Osg Corp | オイルホール付きタップ、およびオイルホール閉塞方法 |
JP2013022704A (ja) * | 2011-07-25 | 2013-02-04 | San Tool:Kk | ハンドタップ |
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