JP3024650U - 医療用x線断層撮影装置 - Google Patents

医療用x線断層撮影装置

Info

Publication number
JP3024650U
JP3024650U JP1995012020U JP1202095U JP3024650U JP 3024650 U JP3024650 U JP 3024650U JP 1995012020 U JP1995012020 U JP 1995012020U JP 1202095 U JP1202095 U JP 1202095U JP 3024650 U JP3024650 U JP 3024650U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plane
ray
support
ray source
moving
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1995012020U
Other languages
English (en)
Inventor
英一 新井
実 渡辺
隆弘 吉村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
J Morita Manufaturing Corp
Original Assignee
J Morita Manufaturing Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by J Morita Manufaturing Corp filed Critical J Morita Manufaturing Corp
Priority to JP1995012020U priority Critical patent/JP3024650U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3024650U publication Critical patent/JP3024650U/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 X線源およびX線検出手段が設けられる支持
体の移動量を可及的に少なくして、患者への圧迫感およ
び恐怖感を低減する。 【解決手段】 支持体7の両端部に第1および第2案内
レール9,10をそれぞれ固定し、第1案内レール9に
は第1走行体11を走行自在に設けるとともに、第2案
内レール10には第2走行体13を走行自在に設け、第
1走行体11には前記X線源15が支持され、また第2
走行体13には前記X線検出手段16が支持され、X線
源15から照射されるX線を患者41の平面断層面Lま
たは曲面断層面L1を通過させてX線検出手段16の検
出面44に入射して、平面または曲面断層面を撮影す
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、歯科および耳鼻科などの診療において、歯牙、顎骨および顎関節な どの曲面断層撮影および平面断層撮影を行うことをができる医療用X線断層撮影 装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
典型的な先行技術は、たとえば特開平3−16559号公報に示されている。 この先行技術では、断層撮影を行う上で必要な原則は、X線源とフィルムは断層 面上の被写体のフィルム面への投影像が動かないように同期して運動すること、 断層面上の被写体がフィルム面へ投影されるとき、その拡大率は撮影中常に略一 定であること、および断層面とフィルム面とは撮影中常に平行であること、の3 つであるとし、この3条件のうち拡大率を一定にすること、および断層面とフィ ルム面とを平行にすることに関しては、あまり重要視せずに、断層面の鮮鋭な画 像が得られないという課題を解決するために、被写体の頭部を挟んで対向配設し たX線源とX線フィルム支持体とを頭部まわりに旋回移動させることによって全 顎断層面をパノラマ状に曲面断層撮影および平面断層撮影するように構成されて いる。このような歯科用パノラマX線断層撮影装置は、フィルム支持体軸を水平 アームに揺動自在に軸支し、目的の断層軌道に対応し、フィルム支持体のフィル ム面を断層軌道全域にわたって常に平行にするように構成することによって平面 断層撮影が可能なように構成されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
そのため、撮影時には、上記3条件を満たすために、フィルム支持体を旋回さ せながら水平アーム自体も旋回させなければならず、このような水平アームの旋 回を許容するために大きな占有空間を必要とするという問題がある。またフィル ム支持体およびX線源に比べて水平アームは大形であるため、このような大きな 水平アームが移動することによって、患者、特に子供に圧迫感や恐怖感を与えて しまい、医療上好ましくないという問題がある。本出願人はこれを解決するため 、特開平6−181および特開平7−136158を提供した。今回の考案はこ れらの更なる改良を試みるものである。
【0004】 したがって本考案の目的は、大きな占有空間を必要とせず、患者に圧迫感およ び恐怖感などを与えることなしに、被写体の任意の部位を撮影することができる 医療用X線断層撮影装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本考案は、被写体を挟んでその両側に互いに対向配置したX線 源とX線検出手段とを支持体によって支持し、X線源とX線検出手段とを一定の 距離関係を保ちながら撮影対象として選定された前記被写体の平面断層面に対し て逆方向に移動させ、この移動に連動してX線源から照射されるX線を、平面断 層面の同一の特定領域を通過させてX線検出手段に入射させることにより前記平 面断層の撮影を行う医療用X線平面断層撮影装置において、 前記X線源を、支持体に対して前記被写体の平面断層面の中心に常に向かうよ うにX線源を移動しながら回転する第1移動手段と、 前記X線検出手段を、支持体に対して前記被写体の平面断層面に対して常に平 行になるように移動する第2移動手段とを含むことを特徴とする医療用X線平面 断層撮影装置である。 本考案に従えば、X線源は第1移動手段によって被写体の平面断層面の中心に 常に向かうように移動しながら回転し、X線検出手段は、第2移動手段によって 被写体の平面断層面に対して常に平行になるように移動するので、平面断層撮影 時にX線源およびX線検出手段に比べて大形である支持体を旋回させる必要がな くなり、これによって占有空間が少なくなり、さらに平面断層撮影時の患者への 圧迫感および恐怖感を少なくすることができる。
【0006】 請求項2記載の本考案の前記第1移動手段は、前記支持体に設けられた第1円 弧ガイドと、この第1円弧ガイドに沿って移動し前記X線源に固定された第1走 行体とを含み、 前記第2移動手段は、前記支持体に設けられた第2円弧ガイドと、この第2円 弧ガイドに沿って移動し前記X線検出手段に固定された第2走行体と、X線検出 手段を平面断層面に対して常に平行に維持する平行維持手段とを含むことを特徴 とする。 本考案に従えば、第1移動手段は、X線源を支持体に対して第1円弧ガイドに 沿って移動させることができ、第2移動手段は、X線検出手段を支持体に対して 第2円弧ガイドに沿って移動させることができる。またX線検出手段には平行維 持手段が設けられているので、第2円弧ガイドに沿って移動するX線検出手段は 平面断層面に対して常に平行に維持することができる。このようにX線源および X線検出手段は、第1および第2円弧ガイドに沿って移動するので、X線源とX 線検出手段とを確実に一定の距離関係を保ちながら被写体の平面断層面に対して 逆方向に移動させることができ、鮮明な平面断層撮影像を得ることができる。ま たX線源およびX線検出手段はそれぞれ支持体に設けられる第1および第2円弧 ガイドに沿って移動するので、X線源およびX線検出手段に比べて大形である支 持体を旋回させる必要がなくなり、患者に圧迫感および恐怖感を与えることが防 がれる。
【0007】 請求項3記載の本考案の前記支持体は、基台に対して鉛直な旋回軸線まわりに 旋回する旋回手段と、この旋回手段を水平方向に移動させる水平移動手段とを含 むことを特徴とする。 本考案に従えば、旋回手段は基台に対して支持体を鉛直な旋回軸線まわりに旋 回させ、水平移動手段は、旋回手段を水平方向に移動させることによって水平面 上で支持体を移動することができる。このような構成によって、X線源から照射 されるX線の照射経路内に、選定された被写体の平面断層面が配置されるように 水平移動手段によって支持体を移動させることができるので、容易に位置決めを 行うことができる。 また被写体の平面断層面の前後に、被写体以外が介在されることが少なくなる 位置に、旋回手段によって支持体を旋回させて平面断層撮影を行うことができる ので、鮮明な平面断層撮影像を得ることができる。また平面断層撮影時において 支持体を旋回させ、あるいは移動させる必要がないため患者への圧迫感および恐 怖感を少なくすることができる。
【0008】 請求項4記載の本考案は、被写体を挟んでその両側に互いに対向配置したX線 源とX線検出手段とを支持体によって支持し、X線源とX線検出手段とを一定の 距離関係を保ちながら撮影対象として選定された前記被写体の平面断層面に対し て逆方向に移動させ、この移動に連動してX線源から照射されるX線を、平面断 層面の同一の特定領域を通過させてX線検出手段に入射させることにより前記平 面断層の撮影を行う医療用X線断層撮影装置において、 前記X線源を、支持体に対し前記被写体の平面断層面の中心に常に向かうよう にX線源を移動しながら回転する第1移動手段と、 前記X線検出手段を、支持体に対して前記被写体の平面断層面に対して常に平 行になるように移動する第2移動手段とを含み、 前記支持体を、基台に対して鉛直な旋回軸線まわりに旋回する旋回手段と、 この旋回手段を前記被写体内の曲面断層面に沿って移動させる曲面断層形成手 段とを含み、 前記第1移動手段は、前記支持体に設けられた第1円弧ガイドと、この第1円 弧ガイドに沿って移動し前記X線源に固定された第1走行体とを含み、 前記第2移動手段は、前記被写体に設けられた第2円弧ガイドと、この第2円 弧ガイドに沿って移動し前記X線検出手段に固定された第2走行体とを含むこと を特徴とする医療用X線平面断層および曲面断層撮影装置である。 本考案に従えば、X線源は第1移動手段によって第1円弧ガイドに沿って移動 し、X線検出手段は、第2移動手段によって第2円弧ガイドに沿って移動するの で、X線源とX線検出手段とは確実に一定の距離関係を保ちながら移動すること ができる。このようなX線源およびX線検出手段を第1および第2円弧ガイドに 沿って移動させながら、平面断層撮影時には、X線源とX線検出手段とを相互に 逆方向に走行させながら、X線検出手段の検出面が平面断層面に平行となるよう に移動させ、かつ平面断層面の特定領域にX線を通過させて、X線検出手段の検 出面に入射させることができ、また曲面断層撮影時には、X線源とX線検出手段 とを曲面断層形成手段を用いて曲面断層面に沿って同一方向に移動させながら、 曲面断層面を移動しながら通過したX線をX線検出手段の検出面に入射させるこ とができる。これによって支持体の移動量を可及的に少なくして占有空間を低減 し、また患者への圧迫感および恐怖感を少なくすることができる。 また、平面断層撮影時において、平面断層面の前後に被写体以外が介在される ことが少なくなるように旋回手段によって支持体を旋回させることによって、鮮 明な平面断層撮影像を得ることができる。
【0009】
【考案の実施の形態】
図1は、本考案の実施の一形態の医療用X線断層撮影装置1を示す一部を切欠 いた正面図であり、図2は図1に示される医療用X線断層撮影装置1の全体の構 成を示す簡略化した斜視図である。本形態の医療用X線断層撮影装置1は、基台 3と、基台3に設けられ、鉛直な旋回軸線4まわりに回動する旋回体5を有する 旋回手段6と、旋回手段6の旋回体5に設けられ、大略的に逆U字状の支持体7 を前記旋回軸線4に垂直な水平面内で相互に直交するX軸方向およびY軸方向に 移動する水平移動手段および曲面断層形成手段であるX−Yテーブル8と、支持 体7の一端部に設けられる円弧状の第1円弧ガイドである第1案内レール9と、 支持体7の他端部に設けられ、前記第1案内レール9と同心円を成す円弧状の第 2円弧ガイドである第2案内レール10と、第1案内レール9に設けられ、この 第1案内レール9に沿って走行する第1走行体11を備える第1移動手段12と 、第2案内レール10に沿って走行する第2走行体13を備える第2移動手段1 4と、第1走行体11に固定されるX線源15と、第2走行体13に固定される X線検出手段16とを含む。
【0010】 前記旋回手段6は、ベルト17を介して旋回体5に回転力を与える旋回用モー タ18と、基台3の下面19に固定される断面形状が逆U字状の旋回体ホルダ2 0と、旋回体ホルダ20に旋回体5を旋回軸線4まわりに回動自在に支持する軸 受21とを有する。このような旋回手段6によって、支持体7およびX−Yテー ブル8を旋回軸線4まわりに旋回させることができる。
【0011】 前記X−Yテーブル8は、旋回体5に固定され、左右に対を成す複数の案内ロ ーラ23を有する第1取付体24と、各案内ローラ23が走行自在に嵌まり込ん で案内される一対の平行な案内溝25を有し、前記案内ローラ23の回転軸線と 直交する回転軸線を有する複数の案内ローラ26が設けられる台車27と、台車 27の各案内ローラ26がそれぞれ嵌まり込んで案内される一対の平行な案内溝 28を有し、前記支持体7が固定される第2取付体29とを有する。
【0012】 前記第1取付体24には第1水平移動用モータ30が設けられ、台車27の上 部にはねじ棒31が螺合するボール軸受32がブラケット33によって固定され る。台車27の下部にはブラケット34が固定され、このブラケット34にはね じ棒35が螺合するボール軸受36が設けられる。ねじ棒35は第2水平移動用 モータ37によって回転駆動される。このような第2水平移動用モータ37によ ってねじ棒35が回転駆動されることによって、台車27に対して第2取付体2 9を図1の左右方向に移動させることができ、したがって第2取付体29に固定 される支持体7、X線源15およびX線検出手段16を同一方向に移動させるこ とができる。また第1水平移動用モータ30によってねじ棒31が回転駆動され ると、台車27を図1の紙面に垂直方向に移動させることができ、したがってこ の台車27に連結される前記第2取付体29、支持体7、X線源15およびX線 検出手段16を同一方向に移動させることができる。
【0013】 前述のX線源15とX線検出手段16とは、患者の頭部である被写体41を挟 んで対向して配置される。X線検出手段16のハウジング43内には、X線フィ ルム44が装填されたフィルムカセット45が収納され、このフィルムカセット 45はカセットスライドモータ46によって図1の紙面に垂直な水平方向に移動 させることができる。このようなフィルムカセット45の移動は、パノラマ撮影 時だけでなく、1枚のX線フィルム44に位置を違えて複数の平面断層像を撮影 するための、いわばこま送りで移動させるためにも用いることができる。
【0014】 図3は、X線源15と第1案内レール9との取付構造を示す分解斜視図である 。前述したように第1案内レール9に沿って走行する第1移動手段12は、前記 第1案内レール9と、この第1案内レール9に沿って走行駆動する第1走行体1 1とを有する。前記第1案内レール9は、その軸直角断面が略I字状であり、た とえばアルミニウム合金から成る。このような第1案内レール9は一対の案内溝 47a,47bを有し、一方の案内溝47aには走行用第1駆動モータ51によ って回転駆動される駆動ローラ48が嵌まり込み、また他方の案内溝47bには 2つの従動ローラ49が嵌まり込む。駆動ローラ48および各従動ローラ49は 、基板50に鉛直な回転軸線まわりに回転自在に支持され、従動ローラ48は走 行用第1駆動モータ51の出力軸に固定される。基板50の下面には、枢軸52 が連結され、この枢軸52はX線源15に固定される。このような枢軸52を介 してX線源15は第1走行体11に対して鉛直な軸線まわりに回動自在である。
【0015】 X線源15の上部には、X線発生側回動手段53が設けられる。この回動手段 53は、枢軸52に固定される第1歯車54と、この第1歯車54に噛合する第 2歯車55と、第2歯車55が固定される出力軸56を有する旋回用第1駆動モ ータ57とを含む。旋回用第1駆動モータ57は前記基板50の下面に支持され る。第1走行体11は、第1案内レール9に沿って矢符A1,A2方向に走行し 、この第1走行体11の走行動作を行いながら、回動手段53によってX線源1 5を鉛直軸線まわりに角変位させることができる。このような構成によって、一 定の線形(本形態では円弧状)で湾曲した第1案内レール9を用いて、静止させ た任意の位置の断層面に向けてX線を照射することができる。
【0016】 図4は、X線検出手段16の第2案内レール10への取付構造を示す断面図で ある。前記第2案内レール10は、その軸直角断面が略I字状であり、前述の第 1案内レール9と同様な構成を有する。このような第2案内レール10には、第 2走行体13が設けられ、第2走行体13にはX線検出手段16をX線源15に 近接/離反する方向に移動可能に支持する第3移動手段58が設けられる。この 第3移動手段58には、平行維持手段であるX線検出側回動手段59が設けられ 、この回動手段59に前記X線検出手段16のハウジング43が固定される。
【0017】 第2移動手段14は、基板61と、駆動ローラ62と、基板61に鉛直な軸線 まわりに回転自在に軸支される2つの従動ローラ63a,63bとを有する。駆 動ローラ62は、走行用第2駆動モータ64によって回転駆動され、これによっ て第2走行体13を第2案内レール10に沿って矢符C1,C2方向に走行駆動 することができる。
【0018】 基板61の下面には、第3取付体65が固定され、この第3取付体65には両 側に各対を成す複数の案内ローラ66が設けられる。各ローラ66は台車67の 一対の平行な案内溝68a,68bにそれぞれ嵌まり込んで案内される。台車6 7には、ねじ棒69が螺合するボール軸受70が固定され、ねじ棒69は第3取 付体65に取付られた前後移動用モータ71によって回転駆動される。このよう なねじ棒69の回転によって台車67を図4の紙面に垂直な方向に移動させて、 第2案内レール10の曲率半径が一定であっても、X線検出手段16の検出面と 断層面との距離を一定に保つことができる。
【0019】 X線検出側回動手段59は、台車67の下面に固定される支軸81と、支軸8 1に同軸に固定される第1歯車82と、第1歯車82に噛合し、旋回用第2駆動 モータ83の出力軸に固定される歯車84と、前記支軸81および各歯車82, 84が収納され、X線検出手段16のハウジング43の上面に固定されるスリー ブ85と、支軸81をスリーブ85に軸支する軸受86とを有する。このような 構成を有するX線検出側回動手段59によって、X線検出手段16を前記旋回軸 線4と平行な鉛直軸線まわりに角変位させることができる。
【0020】 図5は、医療用X線断層撮影装置1によって平面断層撮影を行う際の動作を説 明するための模式化した平面図である。なお、説明の便宜上、被写体(患者)の 前後方向(図5の左右方向)をX軸方向とし、左右方向(図5の上下方向)をY 軸方向とし、下顎の臼歯の平面断層面Lを撮影する場合について説明する。まず 、支持体7の長手方向がX軸方向に平行であり、かつ断層面LはX軸方向に対し て直角であり、かつこの平面断層面Lが支持体7の旋回軸線4からX軸方向に距 離ΔDだけずれた位置となるようにX−Yテーブル8によって支持体7をセッテ ィングする。このときのX線源15から平面断層面Lまでの距離をD1とし、平 面断層面Lからフィルムカセット45内のフィルム面までの距離をD2とする。 またX線源15およびX線検出手段16の照射野は、後述する曲面断層撮影の場 合よりも幅広となる方形となるように切換えられており、このような状態でX線 源15から照射されるX線束の中心が平面断層面Lの中心Cを通るようにX線源 15の方向が制御される。すなわち、X線源15は、図5の参照符P1で示され る位置から矢符A2方向に第1案内レール9に沿って移動し、参照符P2で示さ れる位置にセットされ、この位置P2からX線の照射が開始され、このX線を照 射しながら矢符A1方向に一定の速度で走行し、第1案内レール9の他端側の位 置P3でX線の照射を停止し、再び矢符A2方向に移動して初期位置P1に復帰 する。このようなX線源15は、各位置P1→P2→P3→P1に第1走行体1 3によって第1案内レール9に沿って移動されるとともに、X線発生側回動手段 53によってX線束の中心が平面断層面Lの中心Cを常に通過するように回転角 ±θ1が走行動作に連動して変化するように、X線源15が角変位される。この ようにして第1案内レール9が一定の曲率であっても、X線源15を角変位させ ることによって、常に任意に選ばれた平面断層面Lの中心CにX線束の中心を通 過させることができる。
【0021】 一方、X線検出手段16は、前記平面断層面Lの中心Cに関してX線源15と は点対称に半径D2の円弧を描くように移動される。すなわち、X線検出手段1 6は、Y軸方向には第2案内レール10に沿って初期位置P4から矢符B2方向 に移動して位置P5に移り、このとき前記位置P2にあるX線源15からX線が 照射され、平面断層面Lを通過したX線束がフィルムカセット45のフィルム面 に入射される。前記X線源15が矢符A1方向に移動するにつれて、X線検出手 段16は逆方向B1に移動して、位置P6に至り、再び矢符B2方向に移動して 初期位置P4で停止する。このようなX線検出手段16のX線フィルム面は、平 面断層面Lと常に平行となるように、X線検出側回動手段59に角変位されなが ら、前記平面断層面Lからフィルム面までの距離D2を半径とする一定の円弧状 の軌道に沿って移動される。こうして一定の拡大率で平面断層面Lの特定領域の 断層像を撮影することができる。
【0022】 次に平面断層撮影において拡大率を大きくする場合について説明する。前述し たように、断層像の拡大率は、X線源15および平面断層面L間の距離D1と、 平面断層面LおよびX線検出手段16の検出面間の距離D2との比であるため、 この比を大きくするためには、支持体7を図5の仮想線で示されるようにX軸方 向に距離dだけ図5の右方、すなわちX線検出手段16を平面断層面Lに近付く 方向に移動させる。このとき、X線源15および平面断層面L間の距離はD1a であり、平面断層面LおよびX線検出手段16の検出面間の距離はD2aである 。このように支持体7を仮想線7aで示されるように移動させた状態においても 、前述の平面撮影と同様に、X線源15は仮想線15aで示されるように各位置 P1a→P2a→P3a→P1aに移動する。このとき、X線源15は、一定の 曲率を有する第1案内レール9に沿って走行するため、X線束の中心を平面断層 面Lの中心Cを通過させるために、前記X線発生側回動手段53によって旋回中 心4に対して角度±θ1aだけ角変位させる必要がある。この角度±θ1aは、 前記角度±θ1aよりも移動距離Dに対応して小さくなる。
【0023】 また、X線検出手段16は平面断層面Lに平行に移動させる必要があるため、 一定の曲率を有する第2案内レール10に沿って走行するX線検出手段16を、 X線検出側回動手段59によって前記平面断層面Lと平行となるように回動させ ながら、平面断層面LおよびX線検出手段16の検出面間の距離D2aを半径と する円弧状にX線の照射位置がくるように、前記第3移動手段58によってX線 検出手段16をX線源15に近接する方向に移動させる。これによって平面断層 面Lの中心Cと、フィルム面との距離が一定に保たれる。このようにして平面断 層面Lの特定領域を拡大してX線撮影を行うときにも、支持体7を回動させるこ となしに、X線源15とX線検出手段16だけを移動させて希望する断層像を希 望する拡大率で撮影することができる。また、第1および第2案内レールを個別 的に近接/離反させるレール移動手段76a1,76a2;76b1,76b2 によって、拡大率を変化させてもよい。このレール移動手段76a1,76a2 ;76b1,76b2は、たとえばリニアモータなどによって実現される。これ によって、支持体7を移動することなしに拡大率を変えることができる。
【0024】 図6は、医療用X線断層撮影装置1によって曲面断層撮影を行う場合を説明す るための模式化した平面図である。まず、全顎の曲面断層撮影を行う場合には、 X線源15から照射されるX線束が縦長のスリットビームとなるようにX線源1 5およびX線検出手段16の照射野形状切換板(図示せず)が設定され、X線源 15およびX線検出手段16が歯列弓90内の断層面L1までの距離D3,D4 を一定に保ちながら、支持体7を角度+θ2,−θ3の範囲にわたってX−Yテ ーブル8で旋回軸線4を移動させながら旋回手段6によって旋回させ、この旋回 に連動させてX線検出手段16のフィルムカセット45をカセットスライドモー タ46(図1参照)によって移動させながら、歯列弓90のほぼ接線方向となる 連続した断層面L1に対してほぼ直角にX線を照射して、X線フィルム44に入 射させる。支持体7はその長軸方向の軸線mが角度+θ2に移動した仮想線7b で示される位置から逆方向に角度−θ3だけ移動した仮想線7cに示される位置 にわたって変位する。このとき、X線源15は第1案内レール9に沿って角度+ θ2側の一端部に向けて走行し、また支持体7が仮想線7cで示される角度−θ 3の位置に変位したときには第1案内レール9の他端部寄りに移動する。
【0025】 このようなX線源15の支持体7に対する変位に応じて、歯列弓90に沿って 矢符E方向に移動する断層面L1に関して各距離D3,D4を一定に保ちながら 、順次的に移動するX線検出手段16は、第2案内レール10に沿って逆方向B 2に移動させる。ここで、X線源15およびX線検出手段16は、断層面L1の 中心C1に関して点対称に逆方向に移動するけれども、歯列弓90に対しては矢 符E方向に同一方向に移動している。
【0026】 このようにして曲面断層撮影を行う際に、支持体7を移動させるだけでなく、 X線源15およびX線検出手段16をも第1および第2案内レール9,10に沿 ってそれぞれ移動させるため、X線源15およびX線検出手段16を停止させた ままで、支持体7だけを移動させる場合には、前記角度θ2,θ3よりも絶対値 の大きい角度+θ4,−θ5の範囲にわたって支持体7を参照符7→7e→7d →7で示されるように移動させなければならず、したがって同一の歯列弓90を 撮影するにあたって移動体7の移動範囲が大きくなってしまう。これに対して本 形態では、X線源15およびX線検出手段16を第1および第2案内レール9, 10に沿って走行させながら支持体7を移動させるので、支持体7の移動範囲は 角度+θ2,−θ3の範囲内でよく、これによって曲面断層撮影時における支持 体7の移動範囲を少なくすることができる。したがって患者、特に子供などにと って支持体7の移動に伴う威圧感および圧迫感を少なくして、診療を支援するこ とができる。
【0027】 前述の形態では、支持体7に第1および第2案内レール9,10を設け、この 案内レール9,10に沿って第1および第2走行体11,13をそれぞれ走行駆 動するようにしたけれども、本考案の実施の他の形態として、図7に示されるよ うに、X線源15に第1案内レール9を固定し、支持体7に第1走行体11を設 け、また図8に示されるように、X線検出手段16に第2案内レール10を固定 し、支持体7に第2走行体13を設けるようにしてもよい。
【0028】 また前述の形態では、X線フィルム44を備えるX線検出手段16を用いるよ うにしたけれども、本考案の他の実施例として、前記X線フィルム44に代えて その他の構成、たとえばシンチレータとCCD(Charge Coupled Device)または MOS(Metal Oxide Semiconductor)センサなどを用いて入射したX線を電気的 に読取り、デジタル化して、プリンタおよびモニタテレビなどによって実現され る表示手段に表示させるようにしてもよい。
【0029】 本考案の実施のさらに他の形態として、第1および第2案内レール9,10は 円弧状に限るものではなく、その他の線形、たとえば水平面内で放射線状に湾曲 していてもよく、また鉛直方向にも任意の曲率で湾曲させてもよい。
【0030】
【考案の効果】
本考案によれば、X線源は第1移動手段によって支持体に対し被写体の平面断 層面の中心に常に向かうように移動し、X線検出手段は、第2移動手段によって 支持体に対して前記平面断層面に常に平行になるように移動するので、支持体を 移動させることなしに平面断層撮影を行うことができる。これによって患者に支 持体の移動による圧迫感および恐怖感等を与えることなしに平面断層撮影を行う ことができる。
【0031】 また本考案によれば、X線源は第1円弧ガイドに沿って移動し、X線検出手段 は平行維持手段によって平面断層面に対して常に平行に維持されながら第2円弧 ガイドに沿って移動することができるので、X線源とX線像検出手段とは確実に 一定の距離関係を保ちながら被写体の平面断層面に対して逆方向に移動すること ができる。したがって、鮮明な平面断層撮影像を得ることができる。
【0032】 さらに本考案によれば、支持体には基台に対して鉛直な旋回軸線まわりに旋回 する旋回手段と、この旋回手段を水平方向に移動させる水平移動手段とが設けら れるので、X線源から照射されるX線の照射経路内に前記平面断層面を配置する ように水平移動手段によって支持体を移動させることができ、また平面断層面は 支持体の長手方向に垂直となるので断層面の視認がし易く、位置決めが容易であ る。また、旋回手段によって断層面の前後に被写体以外が介在されることが少な くなる向きに支持体を旋回させることができるので、鮮明な平面断層撮影像を得 ることができる。
【0033】 さらにまた本考案によれば、X線源およびX線検出手段はそれぞれ第1円弧ガ イドおよび第2円弧ガイドに沿って移動し、支持手段には旋回手段と水平移動手 段とが設けられるので、支持体を移動させることなしに、またはその移動量を少 なくして平面断層撮影および曲面断層撮影を行うことができる。これによって患 者に支持体の移動による圧迫感および恐怖感等を与えることなしに、X線断層撮 影を行うことができる。また、旋回手段および水平移動手段によって支持体を所 望の位置に位置決めすることができるので、鮮明な平面断層撮影像および曲面断 層撮影像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施の一形態の医療用X線断層撮影装
置1を示す一部を切欠いた正面図である。
【図2】図1に示される医療用X線断層撮影装置1の全
体の構成を示す簡略化した斜視図である。
【図3】X線源15と第1案内レール9との取付構造を
示す分解斜視図である。
【図4】X線検出手段16の第2案内レール10への取
付構造を示す断面図である。
【図5】医療用X線断層撮影装置1によって平面断層撮
影を行う際の動作を説明するための模式化した平面図で
ある。
【図6】医療用X線断層撮影装置1によって曲面断層撮
影を行う場合を説明するための模式化した平面図であ
る。
【図7】本考案の実施の他の形態を示す一部の斜視図で
ある。
【図8】本考案の実施のさらに他の形態を示す一部の斜
視図である。
【符号の説明】
1 医療用X線断層撮影装置 3 基台 4 旋回軸線 5 旋回体 6 旋回手段 7 支持体 8 X−Yテーブル 9 第1案内レール 10 第2案内レール 11 第1走行体 12 第1移動手段 13 第2走行体 14 第2移動手段 15 X線源 16 X線検出手段 41 被写体 44 X線フィルム 45 フィルムカセット 53 X線発生側回動手段 58 第3移動手段 59 X線検出側回動手段 90 歯列弓

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体を挟んでその両側に互いに対向配
    置したX線源とX線検出手段とを支持体によって支持
    し、X線源とX線検出手段とを一定の距離関係を保ちな
    がら撮影対象として選定された前記被写体の平面断層面
    に対して逆方向に移動させ、この移動に連動してX線源
    から照射されるX線を、平面断層面の同一の特定領域を
    通過させてX線検出手段に入射させることにより前記平
    面断層の撮影を行う医療用X線平面断層撮影装置におい
    て、 前記X線源を、支持体に対して前記被写体の平面断層面
    の中心に常に向かうようにX線源を移動しながら回転す
    る第1移動手段と、 前記X線検出手段を、支持体に対して前記被写体の平面
    断層面に対して常に平行になるように移動する第2移動
    手段とを含むことを特徴とする医療用X線平面断層撮影
    装置。
  2. 【請求項2】 前記第1移動手段は、前記支持体に設け
    られた第1円弧ガイドと、この第1円弧ガイドに沿って
    移動し前記X線源に固定された第1走行体とを含み、 前記第2移動手段は、前記支持体に設けられた第2円弧
    ガイドと、この第2円弧ガイドに沿って移動し前記X線
    検出手段に固定された第2走行体と、X線検出手段を平
    面断層面に対して常に平行に維持する平行維持手段とを
    含むことを特徴とする請求項1記載の医療用X線平面断
    層撮影装置。
  3. 【請求項3】 前記支持体は、基台に対して鉛直な旋回
    軸線まわりに旋回する旋回手段と、この旋回手段を水平
    方向に移動させる水平移動手段とを含むことを特徴とす
    る請求項1または2記載の医療用X線平面断層撮影装
    置。
  4. 【請求項4】 被写体を挟んでその両側に互いに対向配
    置したX線源とX線検出手段とを支持体によって支持
    し、X線源とX線検出手段とを一定の距離関係を保ちな
    がら撮影対象として選定された前記被写体の平面断層面
    に対して逆方向に移動させ、この移動に連動してX線源
    から照射されるX線を、平面断層面の同一の特定領域を
    通過させてX線検出手段に入射させることにより前記平
    面断層の撮影を行う医療用X線断層撮影装置において、 前記X線源を、支持体に対し前記被写体の平面断層面の
    中心に常に向かうようにX線源を移動しながら回転する
    第1移動手段と、 前記X線検出手段を、支持体に対して前記被写体の平面
    断層面に対して常に平行になるように移動する第2移動
    手段とを含み、 前記支持体を、基台に対して鉛直な旋回軸線まわりに旋
    回する旋回手段と、 この旋回手段を前記被写体内の曲面断層面に沿って移動
    させる曲面断層形成手段とを含み、 前記第1移動手段は、前記支持体に設けられた第1円弧
    ガイドと、この第1円弧ガイドに沿って移動し前記X線
    源に固定された第1走行体とを含み、 前記第2移動手段は、前記被写体に設けられた第2円弧
    ガイドと、この第2円弧ガイドに沿って移動し前記X線
    検出手段に固定された第2走行体とを含むことを特徴と
    する医療用X線平面断層および曲面断層撮影装置。
JP1995012020U 1995-11-14 1995-11-14 医療用x線断層撮影装置 Expired - Lifetime JP3024650U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1995012020U JP3024650U (ja) 1995-11-14 1995-11-14 医療用x線断層撮影装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1995012020U JP3024650U (ja) 1995-11-14 1995-11-14 医療用x線断層撮影装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3024650U true JP3024650U (ja) 1996-05-31

Family

ID=43159878

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1995012020U Expired - Lifetime JP3024650U (ja) 1995-11-14 1995-11-14 医療用x線断層撮影装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3024650U (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5539729B2 (ja) X線ct撮影装置
EP2119326B1 (en) Adjustable scanner
JP4149189B2 (ja) X線ct装置
JP5204899B2 (ja) X線撮影装置
JP3149268B2 (ja) 平面断層撮影機能付き曲面断層x線撮影装置
JP4802079B2 (ja) 医療用x線ct撮影装置および方法
JPS6211436A (ja) 歯科用写真に特に適したパノラマ式x線断層写真撮影装置
EP2244636A1 (en) Adjustable scanner
JP3223017B2 (ja) 平面断層x線撮影装置
JPH04312451A (ja) 断層撮影装置
JP4768695B2 (ja) X線ct撮影装置
JP2003175031A (ja) デジタルx線パノラマ撮影装置
JPH0554341B2 (ja)
JPH0998971A (ja) 医療用x線撮影装置
JP3024650U (ja) 医療用x線断層撮影装置
JP4526326B2 (ja) 医療用パノラマx線撮影装置
JPH06133966A (ja) パノラマx線写真装置
JP2007143948A (ja) コーンビームx線ct装置
KR102504800B1 (ko) 피검체 정렬 장치 및 이를 포함하는 엑스선 영상 촬영 시스템
JPH0718701U (ja) 立位ならびに仰臥位兼用全顎パノラマx線撮影装置
JP2002528160A (ja) 断層撮影装置
JP6181222B1 (ja) X線撮影装置およびx線撮影方法
JPH0956714A (ja) 断層x線撮影装置
JPH0476702B2 (ja)
JPH0348493B2 (ja)