JP3023726B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JP3023726B2
JP3023726B2 JP3319411A JP31941191A JP3023726B2 JP 3023726 B2 JP3023726 B2 JP 3023726B2 JP 3319411 A JP3319411 A JP 3319411A JP 31941191 A JP31941191 A JP 31941191A JP 3023726 B2 JP3023726 B2 JP 3023726B2
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    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/005Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein
    • G03C1/06Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein with non-macromolecular additives
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料に関し、さらに詳しくは高感度で、かつ生試料の経時
保存による写真感度の変動およびセーフライト光による
階調変動を改良した赤感性ハロゲン化銀乳剤層を有する
ハロゲン化銀写真感光材料に関するものである。
【0002】
【発明の背景】ハロゲン化銀写真感光材料に対する要請
は年を追うごとに厳しくなっており、高感度化、高画質
化(特に優れた粒状性や鮮鋭性)への強い要請に加え、
環境汚染の低減を図るための低補充化処理適性、短時間
仕上げの要請に対する迅速処理性等が強く要求されてい
る。これらの要請は、ハロゲン化銀粒子の高感度化が達
成されることにより解決される場合がほとんどであり、
ハロゲン化銀粒子の高感度化こそ当業界の最大の課題と
言っても過言ではない。
【0003】高感度化の一方法として強色増感法(Supe
rsensitization)が有用であることが知られている。強
色増感に関しては、Photographic Science and Engenee
ring.第13巻,P.13〜17(1969)、同第18巻,P.418〜
430(1974)、T.H.ジェームス編 The Theory of th
e Photographic Process 第4版,マクミラン出版社,1
977年,P.259等に記載されており、適切な増感色素
と、強色増感剤(Supersensitizer)を選ぶことによ
り、高い感度が得られることが知られている。
【0004】従来より、赤感性分光増感色素に対する強
色増感剤としては、例えばスチルベン、アザインデン、
メルカプトヘテロ環、チオウレア或はフェノールとヘキ
サメチレンテトラミンの縮合物など多くの化合物が知ら
れており、例えば米国特許2,875,058号、同3,340,064
号、同3,457,078号、同3,458,318号、同3,615,632号、
同3,695,888号、同4,011,083号、特開昭61-203447号な
どに開示されている。
【0005】しかしながら、これら従来技術により赤感
性ハロゲン化銀乳剤を強色増感した場合、自然保存によ
る写真感度の変動劣化が大きいこと、さらに焼き付ける
前に感光材料がセーフライト光に曝された場合、階調が
軟調化してしまうことが判明した。写真感光材料の生試
料における経時安定性は、写真性能の均一化が望まれて
いることから、セーフライト安全性は感光材料の取り扱
い性、プリントの出来上がり品質の低下を防ぐ意味から
極めて重要であり、強色増感しても保存性、セーフライ
ト安全性に悪影響のない新たな増感法が要望されてい
た。
【0006】
【発明の目的】従って本発明の目的は高感度で、かつ生
試料での経時保存性が良く、セーフライト安全性に優れ
安定した写真特性を有する赤感性ハロゲン化銀写真感光
材料を提供することである。
【0007】
【発明の構成】本発明者等は鋭意検討の結果、本発明の
目的が以下の本発明により達成されることを見いだし本
発明を成すに至った。即ち、(1)支持体上に、シアニ
ン色素、複合シアニン色素及び複合メロシアニン色素か
ら選ばれる少なくとも1種の赤感性増感色素で分光増感
されたハロゲン化銀乳剤を含有し、かつヘテロ原子を含
み4つ以下の脂肪族環で形成される大環状化合物を含有
するハロゲン化銀乳剤層を有することを特徴とするハロ
ゲン化銀写真感光材料(ただし、前記ヘテロ原子を含み
4つ以下の脂肪族環で形成される大環状化合物が
【化3】 基を有する場合を除く。)。(2)支持体上に、シアニ
ン色素、複合シアニン色素及び複合メロシアニン色素か
ら選ばれる少なくとも1種の赤感性増感色素で分光増感
されたハロゲン化銀乳剤を含有し、かつヘテロ原子を含
み芳香族環を有する大環状化合物を含有するハロゲン化
銀乳剤層を有することを特徴とするハロゲン化銀写真感
光材料(ただし、ヘテロ原子を含み芳香族環を有する大
環状化合物が
【化4】 基を有する場合を除く。)によって達成される。以下、
本発明を詳述する。
【0008】本発明でいう赤感性増感色素は、シアニ
ン、メロシアニン、ホロポーラーなどのシアニン色素、
複合シアニン色素及び複合メロシアニン色素から選ばれ
る少なくとも1種であり、好ましくは下記の一般式
〔I〕及び/又は〔II〕で表されるシアニン色素であ
る。
【0009】
【化1】
【0010】式中、R1、R2、R3およびR4は、それぞれア
ルキル基、アルケニル基またはアリール基を表す。L1
L2、L3、L4およびL5は、それぞれメチル基を表す。Z1
Z2、Z3およびZ4は、それぞれ5または6員のヘテロ環核
を完成するに必要な原子または原子群を表す。Z5は6員
環を形成するに必要な炭化水素原子群を表す。m1、m2
m3およびm4はそれぞれ0または1を表す。nは0または
1を表す。X-は酸アニオンを表す。Y1およびY2はそれ
ぞれ0または1を表し、化合物が分子内塩を形成する場
合Y1およびY2はそれぞれ0を表す。
【0011】本発明に用いられる増感色素において、一
般式〔I〕または〔II〕のR1、R2、R3およびR4によって
表わされるアルキル基は分岐していてもよい。更に好ま
しくは炭素数が10以下のものであり、置換基を有しても
よい。置換基としは、スルホ、アリール、カルボキシ、
アミン(一級、二級、三級)、アルコキシ、アリーロキ
シ、ヒドロキシ、アルコキシカルボニル、アシロキシ、
アシル、アミノカルボニル、またはシアンなどの各基や
ハロゲン原子を挙げることができる。アルキル基の具体
例を示すと、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、スルホエチ
ル基、スルホプロピル基、スルホブチル基、ベンジル
基、フェネチル基、カルボキシエチル基、カルボキシメ
チル基、ジメチルアミノプロピル基、メトキシエチル
基、フェノキシプロピル基、メチルスルホニルエチル
基、p-t-ブチルフェノキシエチル基、シクロヘキシル
基、オクチル基、デシル基、カルバモイルエチル基、ス
ルホフェネチル基、スルホベンジル基、2-ヒドロキシ-3
-スルホプロピル基、エトキシカルボニルエチル基、2,3
-ジスルホプロポキシプロピル基、スルホプロポキシエ
トキシエチル基、トリフルオロエチル基、カルボキシベ
ンジル基、シアノプロピル基、p-カルボキシフェネチル
基、エトキシカルバニルメチル基、ピバロイルプロピル
基、プロピオニルエチル基、アニシル基、アセトキシエ
チル基、ベンゾイルオキシプロピル基、クロロエチル
基、モルホリノエチル基、アセチルアミノエチル基、N-
エチルアミノカルボニルプロピル基、シアノエチル基等
を挙げることができる。
【0012】アルケニル基としては、炭素原子数10以下
のアルケニル基が好ましく、例えばアリル基、2-ブテニ
ル基、2-プロピニル基等を挙げることができる。
【0013】又、アリール基としては、例えばフェニル
基、カルボキシフェニル基、スルホニル基等である。
【0014】一般式〔I〕または〔II〕のL1、L2、L3、L
4およびL5で表されるメチン基は、置換基を有してもよ
く、置換基を有する場合、式(-CR5=)で表され、このR
5で表される基としては炭素原子数1〜8個程度の直鎖
または分岐のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基、カルボキシル基、ベンジル基
等)、アルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基
等)、およびアリール基(例えばフェニル基、トリル基
等)などが挙げられる。
【0015】一般式〔I〕および〔II〕のX-で表わされ
るアニオンは、例えば、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ
素イオン、過塩素酸イオン、フッ化素硼素酸イオン、p-
トルエンスルホン酸イオン、エチルスルホン酸イオン、
メチルスルホン酸イオン、硝酸イオン等が挙げられる。
【0016】さらに、上記一般式〔I〕または〔II〕で
表わされる増感色素のうちで特に有用な増感色素は、下
記一般式〔III〕および〔IV〕で表すことができる。
【0017】
【化2】
【0018】式中、Y1、Y2、Y3およびY4は、それぞれ酸
素原子、硫黄原子またはセレン原子を表す。
【0019】A1、A2、A3、A4、B1、B2、B3、B4、C1
C2、C3、C4、D1、D2、D3およびD4は、それぞれ水素原
子、ハロゲン原子、アルキル原子、アルコキシ基、フェ
ニル基、シアノ基、ニトロ基またはアルコキシカルボニ
ル基を表わし、A1とB1、B1とC1、C1とD1、A2とB2、B2
C2、C2とD2、A3とB3、B3とC3、C3とD3、A4とB4、B4とC4
およびC4とD4との組合せのうち、少なくとも1つが結合
してベンゼン環を形成してもよい。R5およびR6はそれぞ
れ低級アルキル基を表す。R1、R2、R3、R4、L1、L2
L3、L4、L5、X-、n1、Y1およびY2は、それぞれ前記一
般式〔I〕または〔II〕におけるR1、R2、R3、R4、L1、L
2、L3、L4、L5、X-、n、Y1およびY2と同義である。
【0020】一般式〔III〕または〔IV〕のA1、A2
A3、A4、B1、B2、B3、B4、C1、C2、C3、C4、D1、D2、D3
およびD4で表わされるアルキル基としては、炭素原子数
1〜5個程度の直鎖または分岐の低級アルキル基(例え
ばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、トリフ
ルオロメチル基等)、アルコキシ基としては、炭素原子
数1〜5個程度の直鎖または分岐のアルコキシ基(例え
ばメトキシ基、エトシキ基等)、ハロゲン原子として
は、フッ素、塩素、臭素または沃素の各原子、フェニル
基としては、例えば置換基を有しないフェニル基、ヒド
ロキシフェニル基、カルボキシフェニル基等、アルコキ
シカルボニル基としては、例えばメトキシカルボニル
基、エトキシカルボニル基等が挙げられる。また、n1
0または1を表わすが、好ましくは1である。
【0021】次に本発明の赤感性増感色素の具体的例を
記載するが本発明はこれらにより限定されるものではな
い。
【0022】
【化3】
【0023】
【表1】
【0024】
【化4】
【0025】
【表2】
【0026】
【化5】
【0027】上記の赤感性増感色素は、例えばエフ・エ
ム・ハーマー著、The Chemistry ofHeterocylic Compou
nds第18巻、The Cyanine Dyes and Related Compounds
(A.Weissherger ed.Interscience社刊、New York 1964
年)に記載の方法によって容易に合成することができ
る。
【0028】本発明における赤感性増感色素の添加量
は、特に制限はないが、ハロゲン化銀1モル当たり、2
×10-8モル〜1×10-2モルを用いるのが好ましい。
【0029】次に本発明のヘテロ原子を含む大環状化合
物は、ヘテロ原子として窒素原子、酸素原子、硫黄原
子、セレン原子の少なくとも1つを含む9員環以上の大
環状化合物である。代表的化合物としては、クラウンエ
ーテルで下記のPedersenが1967年に合成し、その特異な
性質を報告以来、数多く合成されているものである。こ
れらの化合物は、C.J.Pedersen,Journal of Americ
an chemical Society vol.86(2495),7017〜7036(196
7),G.W.Gokel,S.H,Korzeniowski,“Macrocycli
c polyethr synthesis”,Springer-Verlag.(1982),小
田、庄野、田伏編“クラウンエーテルの化学”化学同人
(1978),田伏等“ホストーゲスト”共立出版(197
9),佐々木、古賀“有機合成化学”Vol45(6)、571
〜582(1987)等に詳細に書かれている。
【0030】以下、本発明に用いられるヘテロ原子を含
む大環状化合物の具体例を示すが本発明はこれらに限定
されるものでない。
【0031】
【化6】
【0032】
【化7】
【0033】
【化8】
【0034】
【化9】
【0035】
【化10】
【0036】
【化11】
【0037】
【化12】
【0038】
【化13】
【0039】本発明のヘテロ原子を含む大環状化合物を
ハロゲン化銀粒子を含有する親水性コロイドに添加する
には、水又はメタノール、エタノール、フッ素化アルコ
ールなどの親水性有機溶媒に溶解したのち添加すればよ
い。添加時期は、乳剤の塗布前であればいずれの時期で
もよいが好ましくは化学増感が終了する前に添加される
ことが好ましい。
【0040】赤感性増感色素と大環状化合物の添加順序
は、いずれを先に添加してもよく、同時でも又混合溶液
で添加してもよい。本発明の大環状化合物の添加量は、
化合物の種類により異なるが通常はハロゲン化銀1モル
当り1×10-6〜1×10-1モルの範囲であり、好ましくは
5×10-6〜1×10-2モルである。
【0041】本発明に用いられるハロゲン化銀として
は、塩化銀、臭化銀、沃化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩
沃臭化銀等の任意のハロゲン化銀が包含される。本発明
に好ましく用いられるハロゲン化銀粒子は塩臭化銀であ
る。更に好ましくは、臭化銀含有率が0.01〜2モル%の
塩臭化銀である。ハロゲン化銀粒子の組成は、粒子内部
から外部に至るまで均一なものであってもよいし、また
粒子内部と外部の組成が異なってもよい。粒子内部と外
部の組成が異なる場合、連続的に組成が変化してもよい
し、不連続であってもよい。又、特開平1-183647号に
記載のように局部的にハロゲン組成が異なる局在相を有
していてもよい。
【0042】ハロゲン化銀粒子の粒子径は特に制限はな
いが、迅速処理性及び感度等、他の写真性能等考慮する
と、好ましくは0.2〜1.6μm、更に好ましくは0.25〜1.2
μmの範囲である。上記粒子径は、球状又は球に近似の
粒子の場合は粒子直径、立方体粒子の場合は稜長を粒子
径とし、投影面積に基づく平均で表す。ハロゲン化銀粒
子の粒子径の分布は、多分散であってもよいし、単分散
であってもよい。好ましくはハロゲン化銀粒子の粒径分
布において、その変動係数が0.22以下、更に好ましくは
0.15以下の単分散ハロゲン化銀粒子である。
【0043】本発明において、乳剤に用いられるハロゲ
ン化銀粒子は酸性法、中性法、アンモニア法のいずれで
得られたものでもよい。該粒子は一時に成長させてもよ
いし、種粒子をつくった後、成長させてもよい。本発明
に用いられるハロゲン化銀粒子の形状は任意のものを用
いることができる。好ましい1つの例は、{100}面を
結晶表面として有する立方体である。8面体、14面体、
12面体等の形状を有する粒子を用いることもできる。
又、球状、棒状、板状等の粒子でもよい。更に、双晶面
を有する粒子を用いてもよい。
【0044】本発明に用いられるハロゲン化銀材料は、
赤感性ハロゲン化銀乳剤層以外に青感性ハロゲン化銀乳
剤層および緑感性ハロゲン化銀乳剤層を有することが好
ましい。これらの層は増感色素を用いて光学的に増感さ
れる。
【0045】増感色素としては、シアニン色素、メロシ
アニン色素、複合シアニン色素、複合メロシアニン色
素、ホロポーラシアニン色素、ヘミシアニン色素、スチ
リル色素及びヘミオキサノール色素等を用いることがで
きる。増感色素は単独で、又は、2種以上を組合せて用
いてもよい。増感色素とともにそれ自身分光増感作用を
持たない色素、或いは可視光を実質的に吸収しない化合
物であって、増感色素の増感作用を強める強色増感剤を
乳剤中に含有させてもよい。
【0046】更に、これらの増感色素は、その本来の分
光増感作用の目的以外に階調調整及び現像調整等の目的
に使用することもできる。
【0047】本発明のハロゲン化銀乳剤には、感光材料
の製造工程、保存中、或いは写真処理中のカブリの防
止、又は写真性能を安定に保つ事を目的として化学熟成
中、化学熟成の終了時、及び/又は化学熟成の終了後ハ
ロゲン化銀乳剤を塗布するまでに、カブリ防止剤又は安
定剤を加えることができる。
【0048】本発明に用いられるハロゲン化銀写真感光
材料のバインダーとしては、ゼラチンを用いることが有
利であるが必要に応じて、ゼラチン誘導体、ゼラチンと
他の高分子グラフトポリマー、それ以外の蛋白質、糖誘
導体、セルロース誘導体、単一或いは共重合体の如き合
成親水性高分子物質等の親水性コロイドも用いることが
できる。
【0049】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
はイェローカプラー、マゼンタカプラー、シアンカプラ
ー等の色素形成カプラーが用いられる。
【0050】本発明において、イェローカプラーとして
は、アシルアセトアニリド系カプラーを好ましく用いる
ことができる。これらのうち、ベンゾイルアセトアニリ
ド系及びピバロイルアセトアニリド系化合物は有利であ
り、特に特開昭63-85631号に記載されている例示化合物
Y−1〜Y−146、特開昭63-97951号に記載されている
例示化合物Y−1〜Y−98及び特開平1-156748号(67〜
78頁)に記載されている例示化合物Y−1〜Y−24等が
好ましく用いられる。
【0051】本発明に用いうるマゼンタカプラーとして
は、オイルプロテクト型のインダゾロン系もしくはシア
ノアセチル系、好ましくは5-ピラゾロン系及びピラゾロ
トリアゾール類などのピラゾロアゾール系のカプラーが
挙げられる。本発明に好ましく用いられるマゼンタカプ
ラーとしては、下記一般式〔M−I〕及び〔M−XI〕で
表されるマゼンタカプラーが挙げられる。
【0052】
【化14】
【0053】式中、Zは含窒素複素環を形成するに必要
な非金属原子群を表し、該Zにより形成される環は置換
基を有してもよい。Xは水素原子又は発色現像主薬の酸
化体との反応により離脱しうる基を表す。
【0054】又、Rは水素原子又は置換基を表す。Rの
表す置換基としては特に制限はないが、代表的には、ア
ルキル、アリール、アニリノ、アシルアミノ、スルホン
アミド、アルキルチオ、アリールチオ、アルケニル、シ
クロアルキル等の各基が挙げられるが、この他にハロゲ
ン原子及びシクロアルケニル、アルキニル、複素環、ス
ルホニル、スルフィニル、ホスホニル、アシル、カルバ
モイル、スルファモイル、シアノ、アルコキシなどが挙
げられる。
【0055】一般式〔M−I〕で表される化合物の具体
例としては特開昭63-167360号の第5頁右下欄〜第9頁
左下欄に記載のM−1〜M−61ならびに特開昭62-16633
9号の第18頁右上欄〜第32頁右上欄に記載されている化
合物の中で、No.1〜4,6,8〜17,19〜24,26〜4
3,45〜59,61〜104,106〜121,123〜162,164〜223で
示される化合物等を挙げることができる。
【0056】
【化15】
【0057】式中、Arはアリール基、Xはハロゲン原
子、アルコキシ基又はアルキル基、Rはベンゼン環に置
換可能な基を表す。nは1又は2を表す。nが2の時は
Rは同じ基であっても異なった基でもよい。Yは芳香族
第1級アミン系発色現像主薬の酸化体とのカップリング
反応により離脱しうる基を表す。
【0058】一般式〔M−XI〕において、Yは芳香族第
1級アミン系発色現像主薬の酸化体とのカップリング反
応により離脱し得る基で、例えばハロゲン原子、アルコ
キシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アリール
チオ基、アルキルチオ基、5〜6員のヘテロ環基等が挙
げられる。ここでYは水素原子を表すことはない。
【0059】一般式〔M−XI〕で表されるカプラーとし
ては、例えば特開昭63-52138号に記載の例示化合物No.2
18〜No.244等を挙げることができ、更に米国特許2,600,
788号、同3,061,432号、同3,062,653号、同3,127,269
号、同3,311,476号、同3,152,896号、同3,419,391号、
同3,519,429号、同3,555,318号、同3,684,514号、同3,8
88,680号、同3,907,571号、同3,928,044号、同3,930,86
1号、同3,930,866号、同3,933,500号、特開昭49-29639
号、同49-111631号、同49-129538号、同50-13041号、同
52-58922号、同55-62454号、同55-118034号、同56-3804
3号、同57-35858号、同60-2953号、同60-23855号、同60
-60644号、英国特許1,247,493号、ベルギー特許789,116
号、同792,525号、***特許2,156,111号、特公昭46-604
79号、同57-36577号等に記載されている。
【0060】シアンカプラーとしては、フェノール系シ
アンカプラーとナフトール系シアンカプラーを用いう
る。本発明に好ましく用いられるシアンカプラーとして
は、下記一般式〔C−I〕及び〔C−II〕で表されるシ
アンカプラーが挙げられる。
【0061】
【化16】
【0062】式中、R1は炭素原子数2〜6のアルキル
基を表す。R2はバラスト基を表す。Zは水素原子又は
発色現像主薬の酸化体との反応により離脱可能な原子も
しくは基を表す。R1で表されるアルキル基は直鎖でも
分岐でもよく、置換基を有するものも包含する。
【0063】R2で表されるバラスト基は、カプラーが
適用される層からカプラーを実質的に他層へ拡散できな
いようにするのに十分な嵩ばりをカプラー分子に与える
ところの大きさと形状を有する有機基である。
【0064】該バラスト基として好ましいものは下記一
般式で表されるものである。
【0065】
【化17】
【0066】R3は炭素原子数1〜12のアルキル基を表
し、Arは、フェニル基等のアリール基を表し、このアリ
ール基は置換基を有するものを包含する。一般式〔C−
I〕で表されるシアンカプラーの具体例としては、特開
平1-156748号第116頁〜119頁に記載されている例示化合
物PC−1〜PC−19、特開昭62-249151号に記載され
ている例示化合物C−1〜C−28の他、特公昭49-11572
号、特開昭61-3142号、同61-9652号、同61-9653号、同6
1-39045号、同61-50136号、同61-99141号、同61-105545
号などに記載されているシアンカプラーを挙げることが
できる。
【0067】
【化18】
【0068】式中、R1はアルキル基又はアリール基を
表す。R2はアルキル基、シクロアルキル基、アリール
基又は複素環基を表す。R3は水素原子、ハロゲン原
子、アルキル基又はアルコキシ基を表す。又、R3はR1
と共同して環を形成してもよい。Zは水素原子又は芳香
族第1級アミン系発色現像主薬の酸化体との反応により
離脱可能な基を表す。
【0069】前記一般式〔C−II〕で表されるシアンカ
プラーにおいて、R1で表されるアルキル基としては、
炭素数1〜32のものが好ましく、これらは直鎖でも分岐
でもよく、置換基を有するものも含む。R1で表される
アリール基としてはフェニル基が好ましく、置換基を有
するものも含む。R2で表されるアルキル基としては炭
素数1〜32のものが好ましく、これらのアルキル基は直
鎖でも分岐でもよく、又置換基を有するものも含む。R
2で表されるシクロアルキル基としては炭素数3〜12の
ものが好ましく、これらのシクロアルキル基は置換基を
有するものも含む。R2で表されるアリール基としては
フェニル基が好ましく、置換基を有するものも含む。R
2で表される複素環基としては5〜7員のものが好まし
く、置換基を有するものを含み、又縮合していてもよ
い。
【0070】R3は水素原子、ハロゲン原子、アルキル
基又はアルコキシ基を表し、該アルキル基及び該アルコ
キシ基は置換基を有するものを含むが、R3は好ましく
は水素原子である。
【0071】又、R1とR3が共同して形成する環として
は5〜6員環が好ましく、その例としては、
【0072】
【化19】
【0073】一般式〔C−II〕においてZで表される発
色現像主薬の酸化体との反応により離脱可能な基として
は、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、
アシルオキシ基、スルホニルオキシ基、アシルアミノ
基、スルホニルアミノ基、アルコキシカルボニルオキシ
基、アリールオキシカルボニルオキシ基及びイミド基な
ど(それぞれ置換基を有するものを含む)が挙げられる
が、好ましくは、ハロゲン原子、アリールオキシ基、ア
ルコキシ基である。
【0074】上述のシアンカプラーのうち特に好ましい
ものは、下記一般式〔C−II−A〕で示されるものであ
る。
【0075】
【化20】
【0076】式中、RA1は少なくとも1個のハロゲン原
子で置換されたフェニル基を表し、これらのフェニル基
は更にハロゲン原子以外の置換基を有するものを含む。
【0077】RA2は前記一般式〔C−II〕のR1と同義
である。XAはハロゲン原子、アリールオキシ基又はア
ルコキシ基を表し、置換基を有するものを含む。
【0078】一般式〔C−II〕で表されるシアンカプラ
ーの代表的具体例としては、特開昭63-96656号に記載さ
れている例示化合物C−1〜C−25、特開平1-156748号
第124頁〜127頁に記載されている例示化合物PC−II−
1〜PC−II−31の他、特開昭62-178962号第7頁右下
の欄〜9頁左下の欄、特開昭60-225155号第7頁左下の
欄〜10頁右下の欄、特開昭60-222853号第6頁左上の欄
〜8頁右下の欄及び特開昭59-185335号第6頁左下の欄
〜9頁左上の欄に記載された 2,5-ジアシルアミノ系シ
アンカプラー等が挙げられる。
【0079】上記の色素形成カプラー等の疎水性化合物
は、通常、沸点約150℃以上の高沸点有機溶媒や水不溶
性高分子化合物に必要に応じて低沸点、及び又は水溶性
有機溶媒を併用して溶解し、ゼラチン水溶液などの親水
性バインダ中に界面活性剤を用いて撹拌器、ホモジナイ
ザ、コロイドミル、フロージェットミキサ、超音波装置
等の分散手段を用いて、乳化分散した後、目的とする親
水性コロイド層中に添加すればよい。
【0080】本発明においては、高沸点有機溶媒として
誘電率6.0未満のものが好ましく用いられる。
【0081】下限については、特に限定はしないが誘電
率が1.9以上が好ましい。例えば誘電率6.0未満のフタル
酸エステル、燐酸エステル等のエステル類、有機酸アミ
ド類、ケトン類、炭化水素化合物等である。高沸点有機
溶媒の具体例としては、特開昭62-166331号第41頁記載
の例示有機溶媒1〜22等を挙げることができる。
【0082】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
は、水溶性染料、色カブリ防止剤、画像安定剤、硬膜
剤、可塑剤、ポリマーラテックス、紫外線吸収剤、ホル
マリンスカベンジャー、媒染剤、現像促進剤、現像遅延
剤、蛍光増白剤、マット剤、滑剤、帯電防止剤、界面活
性剤等を任意に用いることができる。
【0083】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料の
写真構成層はバライタ紙またはα-オレフィンポリマー
等をラミネートした紙及び紙支持体とα-オレフィン層
が容易に剥離できる紙支持体、合成紙等の可撓性反射支
持体、酢酸セルロース、硝酸セルロース、ポリスチレ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リカーボネート、ポリアミド等の半合成または合成高分
子からなるフィルムに白色顔料を含有あるいは塗布した
反射支持体や金属、陶器などの剛体等に塗布できる。
又、120〜160μmの薄手型反射支持体を用いる事もでき
る。
【0084】白色顔料としては、無機及び/又は有機の
白色顔料を用いることができ、好ましくは無機の白色顔
料であり例えば、硫酸バリウム等のアルカリ土金属の硫
酸塩、炭酸カルシウム等のアルカリ土金属の炭酸塩、微
粉珪酸、合成珪酸塩のシリカ類、珪酸カルシウム、アル
ミナ、アルミナ水和物、酸化チタン、酸化亜鉛、タル
ク、クレイ等が挙げられる。白色顔料は好ましくは硫酸
バリウム、酸化チタンである。
【0085】本発明に係るハロゲン化銀感光材料は、必
要に応じて支持体表面にコロナ放電、紫外線照射、火焔
処理等を施した後、直接又は下塗層(支持体表面の接着
性、帯電防止性、寸度安定性、耐摩擦性、硬さ、ハレー
ション防止性、摩擦特性及び/又はその他の特性を向上
するための1または2以上の下塗層)を介して塗布され
てもよい。
【0086】本発明に係るハロゲン化銀乳剤を用いた写
真感光材料の塗布に際して、塗布性を向上させる為に増
粘剤を用いても良い。塗布法としては2種以上の層を同
時に塗布する事の出来るエクストルージョンコーティン
グ及びカーテンコーティングが特に有用である。本発明
の感光材料は、当業界公知の発色現像処理を行うことに
より画像を形成することができる。
【0087】本発明において発色現像液に使用される発
色現像主薬は、種々のカラー写真プロセスにおいて広範
囲に使用されているアミノフェノール系及びp-フェニレ
ンジアミン系誘導体が含まれる。
【0088】本発明の感光材料の処理に適用される発色
現像液には、前記の第1級芳香族アミン系発色現像主薬
に加えて、既知の現像液成分化合物を添加することがで
きる。
【0089】発色現像液のpH値は、通常は9以上、好ま
しくは約10〜13である。
【0090】発色現像温度は通常15℃以上であり、一般
的には、20℃〜50℃の範囲である。
【0091】迅速処理のためには30℃以上で行うことが
好ましい。
【0092】又、現像処理時間は、一般的には10秒〜4
分であるが、迅速処理を目的とした場合は10秒〜1分の
範囲で行われるのが好ましく、更に迅速化が要求される
場合には10〜30秒の範囲で行われるのが好ましい。この
ような迅速処理を行った場合の方が本発明の効果がより
有効に発揮される。
【0093】又、本発明の感光材料を発色現像補充液を
連続的に補充しながらランニング処理していく場合、発
色現像液の補充量は感光材料1m2当たり20〜150mlであ
ることが好ましく、より好ましくは20〜120ml、更に好
ましくは20〜100mlである。このような低補充ランニン
グ処理を行った場合の方が、本発明の効果がより有効に
発揮される。本発明の感光材料は、発色現像後、漂白定
着処理が施される。
【0094】漂白定着処理後は、通常、水洗処理或は安
定化処理、或は両者の併用処理が行われる。
【0095】
【実施例】以下に本発明を実施例に基づきさらに詳細に
説明するが、本発明の態様がこれにより限定されるもの
ではない。
【0096】実施例1 臭化カリウムと塩化ナトリウムをモル比で1:99含む水
溶液と硝酸銀水溶液を激しい撹拌条件下で塩化ナトリウ
ムを含むゼラチン水溶液に添加し、同時混合法にて塩臭
化銀剤(塩化銀含量99モル%、平均粒径0.45μm、変動
係数9%)を調製した。
【0097】この乳剤を分割して、65℃にてチオ硫酸ナ
トリウム、塩化金酸ナトリウム、及び表1に示す増感色
素及び強色増感剤を添加し最適に増感してEm-1〜Em-15
を得た。
【0098】次にシアンカプラーのCC-1とCC-2をステ
イン防止剤HQ-1、色素画像安定化剤ST-1と共にジオク
チルフタレート(DOP)及び酢酸エチルの混合液に溶解
し、アルカノールB(デュポン社製)を含む8%ゼラチ
ン水溶液に乳化分散させた。
【0099】この乳化分散物を前記乳剤のEm-1〜Em-10
にそれぞれ混合し塗布液を調製し、両面をポリエチレン
で被覆された紙支持体上に塗布し、試料101〜110を作製
した。保護層としてはゼラチンを塗布し、保護層には、
硬膜剤として2,4-ジクロロ-6-ヒドロキシ-S-トリアジン
ナトリウム(H−1)を含有させた。
【0100】塗布内容を表3に示した。
【0101】 添加量(g/m2) 保護層 ゼラチン 1.0 赤感層 塩臭化銀乳剤(Em-1〜Em-10) 銀0.3 シアンカプラー(CC-1) 0.3 シアンカプラー(CC-2) 0.1 色素画像安定化剤(ST-1) 0.2 ステイン防止剤 (HQ-1) 0.01 DOP 0.2 ゼラチン 1.0 支持体 ポリエチレンラミネート紙
【0102】
【表3】
【0103】
【化21】
【0104】
【化22】
【0105】このようにして得られた試料は下記の方法
により、センシトメトリーを行い、相対感度及び生試料
保存性の評価を行った。
【0106】(相対感度の評価)各試料について赤フィ
ルターを介し0.5秒でセンシトメトリー用の階調露光を
与えた後、以下の現像処理を行った。得られた試料を光
学濃度計(コニカ〔株〕製PDA-65型)を用いて濃度測定
し各試料間で感度比較を行い、相対感度を求めた。
【0107】(生試料保存性の評価)各試料を25℃,60
%(相対湿度)の環境下で3カ月間経時保存後、上記同
様に露光、処理を行った。
【0108】(セーフライト安全性の評価)経時保存し
ていない試料を露光した時に濃度1.0を与える露光量に
おける経時保存した塗布試料での濃度変化(ΔD
(S))を求めた。
【0109】こうして得られた結果を表4に示す。
【0110】
【表4】
【0111】 処理工程 温 度 時 間 発色現像 35.0 ±0.3 ℃ 45 秒 漂白定着 35.0 ±0.5 ℃ 45 秒 安定化 30 〜 34 ℃ 90 秒 乾 燥 60 〜 80 ℃ 60 秒発色現像液 純 水 800ml トリエタノールアミン 10g N,N-ジエチルヒドロキシルアミン 5g 臭化カリウム 0.02g 塩化カリウム 2g 亜硫酸カリウム 0.3g 1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸 1.0g エチレンジアミン四酢酸 1.0g カテコール-3,5- ジホスホン酸二ナトリウム 1.0g N-エチル-N-β-メタンスルホンアミドエチル-3-メチル- 4-アミノアニリン硫酸塩 4.5g 蛍光増白剤(4,4′−ジアミノスチルベンジスルホン酸誘導体) 1.0g 炭酸カリウム 27g 水を加えて全量を1lとし、pH=10.10 に調整する。
【0112】漂白定着液 エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム2水塩 60g エチレンジアミン四酢酸 3g チオ硫酸アンモニウム(70%水溶液) 100ml 亜硫酸アンモニウム(40%水溶液) 27.5ml 水を加えて全量を1lとし、炭酸カリウム又は氷酢酸でp
H=5.7に調整する。
【0113】安定化液 5-クロル-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン 1.0g エチレングリコール 1.0g 1-ヒドロキシエチリデン1,1-ジホスホン酸 2.0g エチレンジアミン四酢酸 1.0g 水酸化アンモニウム(20%水溶液) 3.0g 蛍光増白剤(4,4′−ジアミノスチルベンジスルホン酸誘導体) 1.5g 水を加えて全量1lとし、硫酸又は水酸化カリウムでpH
=7.0に調整する。
【0114】表4から明らかなように、本発明に示した
ヘテロ原子を含む大環状化合物を強色増感剤として使用
することにより高感度を維持しつつ、かつ生試料保存性
が著しく改良され、同時にセーフライト安全性が向上す
ることが分かる。
【0115】実施例2 臭化カリウムと塩化ナトリウムをモル比70:30で含む水
溶液と硝酸銀水溶液を激しい撹拌条件下で、臭化カリウ
ムを含むゼラチン水溶液に添加し、同時混合法にて塩臭
化銀乳剤(臭化銀含量70モル%,平均粒径0.45μm,変動
係数9%)を調製した。この乳剤を用いた他は実施例1
と同様に増感してEm-11〜Em-20を作製した(但し増感に
おいて塩化金酸ナトリウムは除いた)。実施例1と同様
に塗布し、相対感度と生試料保存性の評価を行った。
【0116】但し処理工程は以下の処理を行った。
【0117】 〔発色現像液組成〕 純 水 700ml ベンジルアルコール 15ml ジエチレングリコール 15ml ヒドロキシルアミン硫酸塩 2g N-エチル-N-β-メタンスルホンアミドエチル-3-メチル- 4-アミノアニリン硫酸塩 4.4g 炭酸カリウム 30g 臭化カリウム 0.4g 塩化カリウム
0.5g 亜硫酸カリウム
2g 純水を加えて1lとする(pH=10.2) 〔漂白定着組成〕 エチレンジアミンテトラ酢酸鉄アンモニウム 61g エチレンジアミンテトラ酢酸2アンモニウム 5g チオ硫酸アンモニウム 125g メタ重亜硫酸ナトリウム 13g 亜硫酸ナトリウム 2.7g 水を加えて1lとする(pH=7.2) 得られた結果では、本発明に係るヘテロ原子を含む大環
状化合物で強色増感した乳剤は、高感度で、かつ保存
性、セーフライト安全性が改良されていた。本実施例か
らハロゲン化銀の組成に拘らず本発明の効果が得られる
ことが判った。
【0118】実施例3 紙支持体の片面にポリエチレンを、別の面(写真構成層
を塗設する側の面)に酸化チタンを含有するポリエチレ
ンをラミネートした支持体上に以下に示す構成の各層を
塗設し、多層ハロゲン化銀カラー写真感光材料試料201
を作成した。塗布液は下記のごとく調製した。
【0119】第1層塗布液 イェローカプラー(YY−1)26.7g、色素画像安定化
剤(ST−1)10.0g、ST−2 6.67g、添加剤(H
Q−1)0.67g及び高沸点有機溶媒(DNP)6.67gに
酢酸エチル60mlを加え溶解し、この溶液を20%界面活性
剤(SU−1)7mlを含有する10%ゼラチン水溶液220m
lに超音波ホモジナイザを用いて乳化分散させてイェロ
ーカプラー分散液を作成した。尚分散液には防黴剤(B
−1)を添加した。この分散液を下記条件にて作成した
青感性ハロゲン化銀乳剤と混合し第1層塗布液を調製し
た。
【0120】 尚、硬膜として、H−2を第2層及び第4層に、H−1
を第7層に添加した。
【0121】試料201において、赤感層に使用の乳剤を
表5のように代える他は同様にして、試料202〜206を作
成した。
【0122】(青感性乳剤の作製)塩臭化銀乳剤(塩化
銀含量99.8モル%,平均粒径0.70μm,変動係数7%)
に、チオ硫酸ナトリウム及び下記増感色素(BS)を銀1モ
ル当たり4×10-4モル添加し60℃にて最適に増感した。
【0123】(緑感性乳剤の作製)塩臭化銀乳剤(塩化
銀含量99.5モル%,平均粒径0.40μm,変動係数8%)
にチオ硫酸ナトリウム,塩化金酸ナトリウム及び下記増
感色素(GS)を銀1モル当たり3×10-4モル添加し65℃に
て最適に増感した。
【0124】
【化23】
【0125】
【化24】
【0126】
【化25】
【0127】
【化26】
【0128】
【化27】
【0129】
【化28】
【0130】このようにして得られた試料について実施
例1に示した方法により赤感層の相対感度、生試料保存
性及びセーフライト安全性を評価した。結果を次の表5
に示す。
【0131】
【表5】
【0132】表5より多層カラー印画紙においても、本
発明に示したヘテロ原子を含む大環状化合物を強色増感
剤として用いることにより高感度で、かつ生試料保存性
が著しく改良され、セーフライト安全性が向上すること
が分かる。
【0133】
【発明の効果】本発明により、赤感性ハロゲン化銀乳剤
経時生保存性及びセーフライト安全性を改良し、安定し
て高感度を維持する赤感性ハロゲン化銀乳剤層を有した
ハロゲン化銀写真感光材料を得ることができた。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、シアニン色素、複合シアニ
    ン色素及び複合メロシアニン色素から選ばれる少なくと
    も1種の赤感性増感色素で分光増感されたハロゲン化銀
    乳剤を含有し、かつヘテロ原子を含み4つ以下の脂肪族
    環で形成される大環状化合物を含有するハロゲン化銀乳
    剤層を有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材
    料。ただし、前記ヘテロ原子を含み4つ以下の脂肪族環
    で形成される大環状化合物が 【化1】 基を有する場合を除く。
  2. 【請求項2】 支持体上に、シアニン色素、複合シアニ
    ン色素及び複合メロシアニン色素から選ばれる少なくと
    も1種の赤感性増感色素で分光増感されたハロゲン化銀
    乳剤を含有し、かつヘテロ原子を含み芳香族環を有する
    大環状化合物を含有するハロゲン化銀乳剤層を有するこ
    とを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。ただし、ヘ
    テロ原子を含み芳香族環を有する大環状化合物が 【化2】 基を有する場合を除く。
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