JP3022927B2 - ヘリカル走査駆動機構用カートリッジテープ装置 - Google Patents

ヘリカル走査駆動機構用カートリッジテープ装置

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、ヘリカル走査テープ駆動機構に関し、特
に、テープカセット用ヘリカル走査テープ駆動機構をテ
ープカートリッジの使用に適合させる装置に関する。
問題点 工業規格による媒体の形式に関する制約の範囲内で作
動しつつ最も効率よくデータを記録媒体に記憶させるこ
とが、データ処理装置分野の課題である。市販のヘリカ
ル走査ビデオテープ駆動機構は、非常にデータ密度の高
い磁気テープデータ記憶サブシステムの基盤となること
ができる。ヘリカル走査テープ駆動機構の構造は、4m
m、8mm、又は1/2インチの磁気テープフォーマットを使
用する修正されたヘリカル走査テープ駆動機構の形でコ
ンピュータシステムのデータ記憶装置に既に適用されて
いる。だが残念なことに、これら全てのヘリカル走査テ
ープ駆動機構は、既存の手動式または自動式のデータ処
理用媒体取扱い装置には適合しないカセットタイプの媒
体用に構成されており、ビデオテープカセット媒体の場
合には商業的なデータ処理環境の過酷さに機械的にあま
り適していない。更に、典型的なヘリカル走査テープカ
セットは繰出しリールと巻取りリールとを備え、各テー
プカセット内に空の巻取りリールが設けられるので、空
間の効率的な利用ができない。
データ処理工業規格3480型の磁気テープカートリッジ
は、耐久性と、操作上の適合性と、一本のリールの容積
効率とについての利点をもたらすが、既存のヘリカル走
査テープ駆動機構には機械的に適合しない。3480型テー
プカートリッジは、テープの一端部に取り付けられたリ
ーダブロックを有する単一リール式のテープカートリッ
ジである。テープ駆動機構は予め形成されたテープ経路
上を巻取りリールまで磁気テープのリーダブロック端を
通す。このテープ経路は、テープを案内するための複数
個の軸受と、読み取り／書き込みヘッド組体とを具備す
る。巻取りリールはリーダブロックを受容するためのス
リットを具備し、かつ巻取りリールは協働する駆動機構
に連結される。この駆動機構は、巻取りリールとテープ
カートリッジ間でテープを移送する。
複雑なテープ通し経路をたどるために関節付きのテー
プ通しアームが設けられ、このアームの経路はカム軌道
によって定められる。カム軌道は、テープカートリッジ
の開口を通して露出されている磁気テープのリーダブロ
ックと係合するように縦方向カム部材を位置させるため
の開始位置を有する。テープ通しアームは、一端で縦方
向カム部材に連結され、他端でサーボ制御駆動モータに
連結される。駆動モータは、縦方向カム部材がリーダブ
ロックと係合するカム軌道の端部から巻取りリール内の
スリットまで縦方向カム部材を移送するようにテープ通
しアームを作動させ、縦方向カム部材がこの経路を縦走
するにつれて磁気テープをテープ通し経路に通す。この
テープ通し経路が複雑であるために、サーボ機構は、テ
ープがテープカートリッジから引き出されかつ巻取りリ
ールへ移送されつつあるときに一定の速度でテープを引
っ張ると共にテープ上に一定の張力を付与するように通
しアームの作動を制御する。
別のテープ装填方法がテープカートリッジ構造におい
て示されている。このテープ装填方法ではリーダブロッ
クの代わりに、関連する磁気テープより幅が広い細長く
堅い部材（リーダテープ）が用いられており、この細長
く堅い部材はテープを通す目的のために磁気テープの端
部に取り付けられている。この堅いリーダテープは、協
働するヘッドの周りを経て巻取りリールに至る複雑なテ
ープ通し経路をたどるスリット付きテープ通し軌道内に
嵌合する。リーダテープがこの複雑なテープ通し経路の
全体を縦走するにつれて、より幅の狭い磁気テープがこ
のテープ通し経路を通るように引っ張られかつ回転ヘッ
ドの周りに物理的に巻付けられる。このテープ移送装置
は、ヘリカル走査フォーマットで磁気テープに対してビ
デオ信号を読み書きするのに使用されたが、テープ通し
経路が複雑であることや、長くて堅いリーダテープ部材
を磁気テープの端部に取り付ける必要があり、テープカ
ートリッジリールの巻戻し動作によってこのリーダテー
プ部材がテープ通し経路を通るように押されなければな
らないことなどの不都合があった。
別のヘリカル走査データ記憶装置は、二つのリールを
有するテープカセットら成る磁気テープ構成を使用す
る。一例ではこの二つのリールを有するカセットは、上
下に同軸状にリールを配置し、二つのリール間でテープ
を移送するように二つのリール間のテープカセット内に
角度をなすテープ経路を設けている。カセットの前面に
窓が設けられ、斯くしてテープ通し機構が所定の長さの
テープにアクセスしてテープカセット内からテープを引
き出しかつそのテープをヘリカル走査テープ駆動機構の
回転ヘッドの周りに巻付けることができるようにしてい
る。テープカセットから引き出されたテープは巻取りリ
ールおよび繰出しリールに対して角度をなす関係にあ
る。テープ上にリカル走査フォーマットでデータの書き
込みができるように、テープが回転ヘッドに当てられる
ときにこの角度をなす関係が維持されなければならな
い。回転ヘッドに対するテープの適切な角度関係を維持
するために、この装置には複雑なテープ案内機構が設け
られている。
他のヘリカル走査装置は、ビデオカセット記録（VC
R）テープ駆動機構として実現されている。これは、回
転ヘッドとヘリカル走査フォーマットのアナログビデオ
記録方式とを利用するものである。このVCR機構では、
同一平面上に並置された関係で二つのリールをテープカ
セット内に配置することによって、複雑なテープ通し装
置の必要性が解消される。テープに角度を付ける代わり
に、同一平面上のソースリールと巻付けリールとに対し
て回転ヘッドに角度をもたせる。このようにしてテープ
が、ソースリールと巻取りリールとに対して同一平面上
で移送させる関係に維持され、ヘッドが、テープの記録
面に対して適切な角度をなす関係に位置せしめられる。
3480型テープカートリッジは、データ処理業界の標準
形式となっている。へリカル走査駆動機構は、データ記
録密度が3480型媒体よりも大きいにもかかわらず、テー
プ形式が異なるためコンピュータデータ記憶環境には適
用できない。これらのヘリカル走査テープ駆動機構は、
主としてビデオカセット記録技術に使用されているもの
である。このように、テープカートリッジの縦形式デー
タ記憶媒体とテープカセットのヘリカル走査形式データ
記憶媒体とは、相反する必要条件を有する二つの別種の
技術なのである。
解決法 ヘリカル走査テープ駆動機構用のカートリッジテープ
装置によって、前述の問題点が解決され、当業界におけ
る技術的進歩が達成された。互いに適合しないヘリカル
走査テープ駆動機構とテープカートリッジ媒体要素との
統合は、主に、テープ駆動機構で用いられるテープ経路
と、この経路を経由して磁気テープを装填および取り外
すために用いられる装置とによって成功している。螺旋
状に走査されるヘッドに対してテープカートリッジ媒体
がテープカセット媒体を模擬的に形成する（エミュレー
トする）ようにする新規なインターフェイスが開発され
た。結果として生成される『仮想テープカセット（virt
ual tape cassette）』はテープカートリッジ媒体をテ
ープ駆動機構に適合させる。
仮想テープカセットは、協働するヘリカル走査駆動装
置によって要求される磁気テープカセットの様式にほぼ
適合す関係で磁気テープカートリッジに対して位置せし
められる巻取りリールを設けることによって実現され
る。テープカートリッジから磁気テープの端部を取り出
しかつ磁気テープを短いテープ通し経路上を巻取りリー
ルまで通すために、短いテープ通しアームが用いられ
る。テープ通しアームがテープの端部をしっかりと把持
できるように、典型的にはリーダブロックが磁気テープ
の端部上に設けられる。ひとたびテープリーダブロック
が巻取りリール内に挿入されると、ヘリカル走査テープ
巻付け機構が、今やテープカートリッジと巻取りリール
間に露出している所定の長さの磁気テープを回転ヘッド
へ移送する。この回転ヘッドは、ヘリカル走査駆動機構
によるテープカセット作動に適合するようにテープカー
トリッジ及び巻取りリールに対して所定の位置に配置さ
れている。
従って、このカートリッジテープ装置は２段階からな
るプロセスに従って作動する。即ち、第１段階では、テ
ープカートリッジから巻取りリールへ磁気テープを通し
て、仮想テープカセット像を生成し、第２段階では、仮
想テープカセットからヘリカル走査テープ駆動機構の回
転ヘッド上へ磁気テープを移送する。この２段階からな
るプロセスを使用することによって、複雑なテープ通し
経路の必要性が回避されると共に、3480型テープカート
リッジに適合可能なコンピュータシステムがデータ記録
密度のより高いヘリカル走査テープ駆動機構において使
用されることができる。3480型テープカートリッジの機
械的な形式因子のこの適合に加え、ヘリカル走査使用の
ための磁気的および機械的に最適化されてきた磁気テー
プが3480型テープカートリッジ内に装填されることがで
きる。
図面の簡単な説明 図１は、典型的な従来のテープカセットヘリカル走査
駆動機構の全体構成を示すブロック図である。
図２は、典型的な従来のテープカセットを示す斜視図
である。
図３は、本発明による仮想テープカセットにおけるテ
ープカートリッジと巻取りリールの方向を示す斜視図で
ある。
図４は、独特な仮想テープカセットを備えたヘリカル
走査テープ駆動機構を使用する本発明による装置の構成
を示す図である。
図５および図６は、従来のテープカートリッジテープ
駆動機構を使用する本発明による装置の構成を示す図で
ある。
詳細な説明 図１は、従来の基本的なヘリカル走査テープカセット
駆動機構100の構成を示す。テープカセット101は、磁気
テープ118用の移送機構としての一対の並置されたリー
ル111,112を備えている。各リール111,112は関連するス
ピンドル115,116上に夫々回転可能に取り付けられ、各
リール111,112は時計回り方向に回転して磁気テープ118
を繰出しリール111から巻取りリール112へ移送する。テ
ープカセット101は、繰出しリール111に隣接して位置す
る固定ガイド113と、巻取りリール112に隣接して位置す
るもう一つの固定ガイド114とを備えている。固定ガド1
13と114は、磁気テープ118を位置づける際に磁気テープ
を案内するために使用される。破線で示される経路117
は、テープカセット101がヘリカル走査テープ駆動機構1
00内に設置されたときのテープカセット101内の磁気テ
ープ118の配置を示す。固定ガイド113,114は経路117に
沿って磁気テープ118を位置決めし、その結果磁気テー
プは、ヘリカル走査テープ駆動機構によってテープカセ
ット101内から引き出されるようにアクセスされること
ができる。
公知の態様では、テープカセット101がヘリカル走査
テープ駆動機構内に装填されたときに一対の可動ガイド
133,134が第１の位置へと作動され、この第１位置で
は、経路117上に配置された磁気テープ118が可動ガイド
133,134と回転ヘッド121との間に位置する。可動ガイド
133,134（または真空）が、経路117から磁気テープ118
を引き出すように作動され、かつ図１に示されるように
回転ヘッド121の周りに巻付くように磁気テープ118を移
送するように作動される。回転ヘッド121はスピンドル1
24回りに回転可能となっており、回転ヘッド121は磁気
テープ118上にデータを読み書きするための一対のヘッ
ド122,123を備えている。図１に示されるような磁気テ
ープ118の位置づけは、磁気テープ118がファイルリール
111から、テープカセット101の固定ガイド113と、可動
ガイド133と、回転ヘッド121と、可動ガイド134と、縦
方向ヘッド135と、ヘリカル走査駆動機構のキャプスタ
ン136とを経て、テープカセット101の固定ガイド114に
至るように経路137を縦走する。テープがこの位置にあ
るとき、磁気テープ118に対してデータを読み書きでき
る。図１に示されるヘリカル走査テープ駆動機構100
は、同一平面上に並置された一対のリール111,112を内
包するテープカセット101を使用する方式のものであ
り、このテープカセットでは磁気テープ118が経路117に
沿ってリール111とリール112間を延びており、その結果
ヘリカル走査駆動機構100が、テープカセット101から磁
気テープ118を引き出して図１に示されるように磁気テ
ープ118を経路137に沿って位置させるようにすることが
できるようになっている。この構成が単一リールのテー
プカートリッジの使用とは相容れないことは明らかであ
る。
図２は、テープカセット101の斜視図であり、繰出し
リール111と巻取りリール112とを固定ガイド113,114と
共に示す。磁気テープ118は、図２からわかるように、
繰出しリール111からテープカセット101の一つの縁部に
沿って巻取りリール112へ延びている。テープカセット1
01は典型的には、磁気テープ118に隣接するアクセスド
ア（図示せず）を具備し、ヘリカル走査テープ駆動機構
が、アクセスドアを開けてテープカセット101内に位置
する磁気テープ118にアクセスできるようになってい
る。
仮想テープカセット 図３は、テープカートリッジ302を使用して実現され
る典型的な仮想テープカセットの斜視図である。この構
成においては、スピンドル304上に回転可能に取り付け
られた単一の繰出しリール303を収容するテープカート
リッジ302は、巻取りリール301とほぼ同一平面上に隣接
して配置され、一種のテープカセットを模擬的に形成す
る。テープカセット302は、その中に貯蔵された所定の
長さの磁気テープ308を内包する。磁気テープ308の一端
部にリーダブロック311が固着される。典型的なテープ
カートリッジ駆動機構は、このリーダブロックを使用し
て、所定の長さの磁気テープ308をテープカートリッジ3
02から引き出し、かつリーダブロック311を受容するよ
うに構成された巻取りリール301内のスリット309までテ
ープ通し経路に沿って磁気テープ308を通す。巻取りリ
ール301はスピンドル310上に回転可能に取り付けられ
る。テープカセット101に対して図２に示される様子と
類似の様子で磁気テープ308を位置させるために、一対
の固定ガイド305,306が図３に示される形態で設けられ
る。図３に示す仮想テープカセットは、図２に示すテー
プカセット101とほぼ同一の構成をもつ繰出しリール303
と巻取りリール301とを提供する。テープカートリッジ3
02の位置めはテープカートリッジ駆動機構で用いられる
位置決めと適合し、従って本発明によるカートリッジ駆
動機構に対するテープカートリッジ302の装填および取
外しは、標準的なテープカートリッジ駆動機構で用いら
れる装填および取外しとほぼ同じである。わずかに異な
るテープ通し機構を用いる二つのリール付きの同軸状の
テープカセットにおいても、他の仮想テープカセットが
同様に模擬的に形成され得ることは明白である。
ヘリカル走査駆動機構用テープカートリッジ走査機構 図４は、ヘリカル走査テープ駆動機構と組合わせて使
用するテープカートリッジ操作機構の構成を示す。図４
に示すテープ駆動機構は、図１に示すものと同一であ
る。仮想テープカセットは、スピンドル405上に回転可
能に取り付けられたソースリール404を内包するカート
リッジ401を使用して実現される。テープカートリッジ4
01は受容機構400内に装填される。受容機構400は、説明
を単純化するために図４には図示していない複数の要
素、即ち駆動モータやサーボ機構や排出機構などを具備
する。巻取りリール402と、テープ通しアーム403のよう
なテープ通し機構とが、テープカートリッジ401を仮想
テープカセットに変換するために設けられている。テー
プカートリッジ401は、受容部400内に配置されたときに
巻取りリール402とほぼ同一平面上で隣接した位置に位
置する。更に、回転ヘッド416が典型的には、テープカ
ートリッジ401および巻取りリール402とほぼ同一平面上
でかつテープカートリッジ401および巻取りリール402に
隣接した位置に位置する。磁気テープ425と回転ヘッド4
16間の接触を最適化するためには、巻取りリール402が
テープカートリッジ401と同一平面上に位置しないよう
に巻取りリール402を向けることが有利な場合がある。
この形態では磁気テープ425は、テープカートリッジ401
から回転ヘッド416へ、そして、巻取りリール402への角
度をなす経路をたどる。
図４に示す装置では、複数の固定ガイド408,411が設
けられ、テープカセットで使用されるテープ経路を模擬
的に形成するテープ経路423に沿って磁気テープ425を位
置づける。作動において、テープ通しアーム403がスピ
ンドル412に旋回可能に取り付けられ、このテープ通し
アーム403は、矢印Ａで示される弧に沿って揺動するこ
とによって、テープカートリッジ401からリーダブロッ
ク407を把持して磁気テープ425を経路423に沿って巻取
りリール402まで通すように作動し、巻取りリール402に
おいてリーダブロック407がスリット406内に挿入され
る。テープ通しアーム403は、磁気テープ425がその経路
を縦走するように固定ガイド408,411に沿って磁気テー
プ425を位置させる。
テープ装填動作の第２段階は、回転ヘッド416に接触
するように磁気テープを移送するテープ巻付けプロセス
である。磁気テープ425が経路423に沿って位置すること
によって、テープ巻付け機構の一つ又は複数の可動ガイ
ド415,419がその第１の位置（参照符号409,410によって
表わされる）にあるときにテープ経路423が可動ガイド4
15,419と回転ヘッド416間にあるように可動ガイド415,4
19が配置されることが可能ならしめられ、その結果可動
ガイド415,419が磁気テープ425をその背面で把持して磁
気テープ425をテープ経路423から図４に示されるテープ
経路424に移送することが可能ならしめられる。磁気テ
ープ425は、図１に示すヘリカル走査テープ駆動機構に
関して上述したように、一つ又は複数の可動ガイド415,
419によって回転ヘッド416の周りに巻付けられる。磁気
テープ425の背面に接触することによって、可動ガイド4
15,419は、磁気テープ425の記録面上に摩耗を生じさせ
ることなく、磁気テープ425をテープ装填経路424内の所
定の位置に案内する。
このように、図４に示す機構は２段階からなるプロセ
スに従って動作する。第１段階では、ひとたびテープカ
ートリッジ401が受容部400内に挿入されるとテープ通し
アーム403がリーダブロック407を把持し、磁気テープ42
5をテープ経路423に沿って巻取りリール402ま通す。ひ
とたびこの第一の動作が完了すると、次いでヘリカル走
査テープ駆動機構は経路423から経路424へ磁気テープ42
5を移送することができ、経路424において磁気テープは
回転ヘッド416の周りに螺旋状に巻付けられる。
従来のテープカートリッジ機構 図５および図６は、従来のテープカートリッジ機構を
使用するヘリカル走査テープ駆動機構用テープカートリ
ッジ装置の実施例を示す。この機構は、テープカートリ
ッジ401を受容するテープカートリッジ受容部400を具備
する。巻取りリール402は、テープカートリッジ401に隣
接して位置し、かつリーダブロック用スリット406を備
えている。テープ通しアーム403は、磁気テープ425上の
リーダブロック407を把持しかつ磁気テープ425をテープ
通し経路423に沿って通してリーダブロックを巻取りリ
ール402のスリット406内に挿入するようにするために設
けられ、テープ通し経路423は固定ガイド408,411を具備
する。ひとたび磁気テープ425がテープ通し経路423に沿
って位置せしめられると、ヘリカル走査機構の可動ガイ
ド415,419の形式をとるテープ巻付け機構は、磁気テー
プ425を回転ヘッド416上に適切に位置させるようにガイ
ド経路501,502に沿って移動可能である。この機構で
は、読み取り／書き込みヘッドユニットを除去し、代わ
りにヘリカル走査テープ装填機構を配置することによっ
て、標準的なテープカートリッジ駆動機構が改造され
た。更に、複雑なテープ通し経路が要求されないので、
テープ通し経路が顕著に単純化された。実際、この機構
を用いる場合に上述の２段階からなるプロセスを変更す
れば、ひとたびテープ通しアーム403がテープ装填経路4
23を縦走して固定ガイド422を通り越して位置したとき
に、ヘリカル走査装填機構がテープ装填経路423から回
転ヘッド416へ磁気テープ425を移送し始めることができ
るようにすることができる。ひとたびテープ装填経路42
3のこの部分がテープ通しアーム403によって縦走される
と、磁気テープ425は回転ヘッド416上への装填のために
適切に位置せしめられる。ヘリカル走査テープ装填機構
の動作によって付加的な張力が磁気テープ425上に付与
される。しかしながらこれは、テープ通しアーム403上
のサーボ機構によって容易に補償され、その結果テープ
通し動作の完了と回転ヘッド416への磁気テープ425の移
送とが同時に行われる。
図５に示す構成の別の例は、図６に示すような流体圧
式テープ巻付け装置を使用するものである。テープ通し
経路は、図５に示すのと同様であるが、空気のような加
圧流体源を具備する。ひとたびテープ通し動作が完了す
ると、この加圧流体源が磁気テープ425を回転ヘッド416
に接触せしめる。
上述の両方の実施例では、テープ駆動機構内に配置さ
れる標準的な機構の多くが、説明を単純にするために図
示されていないが、これらは当業界では公知のものであ
る。本発明による仮想テープカセットはテープカートリ
ッジを、ヘリカル走査テープ駆動機構の作動に必要な形
式に変換する。この変換は、この目的に適合するように
改造された標準的なテープカートリッジ駆動機構を用い
て実現されることができる。或いはこの変換は、独特で
かつ単純な駆動機構を用いて実現されることができる。
何れの場合も、テープカセット用ヘリカル走査テープ駆
動機構が仮想カセットインターフェイスを介してコンピ
ュータデータ用標準テープカートリッジと併合され、そ
の結果ヘリカル走査駆動機構のもつデータ密度の利益
と、現在のテープカートリッジ機構の形式の標準化とを
与える磁気テープ駆動機構が提供される。
これまで本発明の特定の実施例を開示してきたが、添
付の請求の範囲内に入る本発明の別の実施例を当業者が
設計できるであろうと予想される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) G11B 15/67 G11B 15/61 G11B 15/665

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】着脱可能なテープカートリッジ（401）上
    に供給された磁気記録テープ（424）上にデータを読み
    書きするためのヘリカル走査テープ駆動装置であって、
    該テープカートリッジは該テープカートリッジ（401）
    内に回転可能に取り付けられた単一のリール（404）を
    内包し、かつ該テープカートリッジは該テープカートリ
    ッジ（401）から該磁気記録テープ（424）の一端部を引
    き出すのに用いるために該一端部に固着されたリーダブ
    ロック（311）を有し、 テープカートリッジを受容するための手段（400）と、 該テープカートリッジ（401）内に内包された該磁気記
    録テープ（424）の該一端部を受容するために該テープ
    駆動装置内に永久的に取り付けられた巻取りリール手段
    （402）と、 該リーダブロック（311）を把持して該磁気記録テープ
    （424）を予め定められた経路（423）に沿って該テープ
    カートリッジ（401）から該巻取りリール手段（402）ま
    で通すためのテープ通し手段（403）と、 ヘリカル走査形式で磁気記録テープ（424）上にデータ
    を読み書きするための回転ヘッド手段（416）と、 該回転ヘッド手段（416）の回りに螺旋状に巻付くよう
    に前記通された磁気テープ（424）を該予め定められた
    経路（423）から移動させるためのテープ巻付け手段（4
    15,419）と、を具備する、ヘリカル走査テープ駆動装
    置。
  2. 【請求項２】更に、 該磁気テープが該予め定められた経路（423）に沿って
    通されるときに該磁気テープ（424）を予め定められた
    位置に支持するために該受容手段（400）に隣接して配
    置された第１の固定ガイド手段（408）と、 該磁気テープが該予め定められた経路（423）に沿って
    通されるときに該磁気テープ（424）を予め定められた
    位置に支持するために該巻取りリール手段（402）に隣
    接して配置された第２の固定ガイド手段（411）と を具備する、請求項１に記載の装置。
  3. 【請求項３】前記テープ巻付け手段（415,419）は、第
    １の位置と第２の位置との間で移動可能な少くとも一つ
    の可動ガイド手段（415,419）を具備し、該第１位置で
    は該予め定められた経路（423）が該可動ガイド手段（4
    15,419）と該回転ヘッド手段（416）間に位置し、該第
    ２位置では該磁気テープ（424）が該回転ヘッド手段（4
    16）の回りに螺旋状に巻付けられる、請求項２に記載の
    装置。
  4. 【請求項４】前記テープ巻付け手段（415,419）は更
    に、前記テープ通し手段（403）が該磁気記録テープ（4
    24）を該予め定められた経路（423）に沿って該テープ
    カートリッジ（401）から該第２固定ガイド手段（411）
    を越えた位置まで通すのに応答して前記可動ガイド手段
    （415,419）を該第１位置から該第２位置に移動するよ
    うに作動させるための手段（501,502）を具備する、請
    求項３に記載の装置。
  5. 【請求項５】前記テープ巻付け手段（415,419）は更
    に、前記テープ通し手段（403）が該磁気記録テープ（4
    24）を該予め定められた経路（423）に沿って該テープ
    カートリッジ（401）から該巻取りリール手段（402）ま
    で通すのに応答して前記可動ガイド手段（415,419）を
    該第１位置から該第２位置に移動するように作動させる
    ための手段を具備する、請求項３に記載の装置。
  6. 【請求項６】前記受容手段（400）、前記巻取りリール
    手段（402）、および前記テープ通し手段（403）はすべ
    て、標準的なテープカートリッジ駆動部を具備する、請
    求項１に記載の装置。
  7. 【請求項７】前記回転ヘッド手段（416）および前記テ
    ープ巻付け手段（415,419）は標準的なテープカセット
    駆動部を具備する、請求項１に記載の装置。
  8. 【請求項８】該巻取りリール手段（402）が該受容手段
    （400）とほぼ同一平面上に並置されると共に、該回転
    ヘッド手段（416）が該受容手段（400）とほぼ同一平面
    上に並置される、請求項１に記載の装置。
  9. 【請求項９】着脱可能なテープカートリッジ（401）上
    に供給された磁気記録テープ（424）上にデータを読み
    書きするためのヘリカル走査テープ駆動装置であって、
    該テープカートリッジは該テープカートリッジ（401）
    内に回転可能に取り付けられた単一のリール（404）を
    内包し、かつ該テープカートリッジは該テープカートリ
    ッジ（401）から該磁気記録テープ（424）の一端部を引
    き出すのに用いるために該一端部に固着されたリーダブ
    ロック（311）を有し、該テープ駆動装置は、該テープ
    カートリッジ（401）内に内包された該磁気記録テープ
    （424）の該一端部を受容するために該テープ駆動装置
    内に永久的に取り付けられた巻取りリールと、ヘリカル
    走査形式で磁気記録テープ（424）上にデータを読み書
    きするための回転ヘッド（416）とを有する、ヘリカル
    走査テープ駆動装置において、該磁気記録テープ（42
    4）を該テープカートリッジ（401）から該回転ヘッド
    （416）上に通す方法であって、 該磁気記録テープ（424）を予め定められた経路（423）
    に沿って該テープカートリッジ（401）から該巻取りリ
    ール（402）まで通す段階と、 該回転ヘッド（416）の回りに螺旋状に巻付くように前
    記通された磁気テープ（424）を該予め定められた経路
    （423）から移動させる段階と を具備する、磁気記録テープをテープカートリッジから
    回転ヘッド上に通す方法。
  10. 【請求項１０】前記テープ駆動装置は、該磁気テープが
    該予め定められた経路（423）に沿って通されるときに
    該磁気テープ（424）を予め定められた位置に支持する
    ために該テープカートリッジ（401）に隣接して配置さ
    れた第１の固定ガイド（408）と、該磁気テープが該予
    め定められた経路（423）に沿って通されるときに該磁
    気テープ（424）を予め定められた位置に支持するため
    に該巻取りリール（402）に隣接して配置された第２の
    固定ガイド（411）とを有し、前記通す段階は、該磁気
    テープ（424）を該テープカートリッジ（401）から該第
    １固定ガイド（408）を横切り、かつ該第２固定ガイド
    （411）を横切り該巻取りリール（402）まで移送する段
    階を有する、請求項９に記載の方法。
  11. 【請求項１１】前記並進させる段階は、少くとも一つの
    可動ガイド（415,419）を、該予め定められた経路（42
    3）が該可動ガイド（415,419）と該回転ヘッド（416）
    間に位置する第１の位置から、該磁気テープ（424）が
    該回転ヘッド（416）の回りに螺旋状に巻付けられる第
    ２の位置に移動させる段階を有する、請求項10に記載の
    方法。
  12. 【請求項１２】前記移動させる段階は、該磁気記録テー
    プ（424）が該予め定められた経路（423）に沿って該テ
    ープカードリッジ（401）から該第２固定ガイド（411）
    を越えた位置まで通されたときに開始される、請求項11
    に記載の方法。
  13. 【請求項１３】前記移動させる段階は、該磁気記録テー
    プ（424）が該予め定められた経路（423）に沿って該テ
    ープカートリッジ（401）から該巻取りリール（402）ま
    で通されたときに開始される、請求項11に記載の方法。
  14. 【請求項１４】前記テープ駆動装置は、該磁気テープが
    該予め定められた経路（423）に沿って通されるときに
    該磁気テープ（424）を予め定められた位置に支持する
    ために該テープカートリッジ（401）に隣接して配置さ
    れた第１の固定ガイド（408）と、該磁気テープが該予
    め定められた経路（423）に沿って通されるときに該磁
    気テープ（424）を予め定められた位置に支持するため
    に該巻取りリール（402）に隣接して配置された第２の
    固定ガイド（411）とを有し、前記並進させる段階は、
    少くとも一つの可動ガイド（415,419）を、該予め定め
    られた経路（423）が該可動ガイド（415,419）と該回転
    ヘッド（416）間に位置する第１の位置から、該磁気テ
    ープ（424）が該回転ヘッド（416）の回りに螺旋状に巻
    付けられる第２の位置に移動させる段階を有する、請求
    項９に記載の方法。
  15. 【請求項１５】前記移動させる段階は、該磁気記録テー
    プ（424）が該予め定められた経路（423）に沿って該テ
    ープカートリッジ（401）から該第２固定ガイド（411）
    を越えた位置まで通されたときに開始される、請求項14
    に記載の方法。
  16. 【請求項１６】前記移動させる段階は、該磁気記録テー
    プ（424）が該予め定められた経路（423）に沿って該テ
    ープカードリッジ（401）から該巻取りリール（402）ま
    で通されたときに開始される、請求項14に記載の方法。
  17. 【請求項１７】前記通す段階は、 該磁気テープ（424）上の該リーダブロック（311）を把
    持する段階と、 該テープ通し経路（423）に沿って該リーダブロック（3
    11）を移送する段階と、 該リーダブロック（311）を該巻取りリール（402）内に
    挿入する段階と を有する、請求項９に記載の方法。
  18. 【請求項１８】該巻取りリールが該テープカートリッジ
    （401）とほぼ同一平面上に並置されると共に、該回転
    ヘッド（416）が該巻取りリール（402）とほぼ同一平面
    上に並置される、請求項９に記載の方法。
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