JP3022576U - チユーブポンプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】チユーブに付加される圧迫力を均一ならしめて
チユーブの耐久性とモータの寿命を向上させる。 【構成】２分の１以上の円形部を有する空洞部材の空洞
壁にチユーブを添わせ、該チユーブ内側にリング状部材
を遊動自在に配置し、リング状部材の内側に沿って偏芯
軸を回転させて、リング状部材を介してチユーブを順次
圧迫してチユーブの中の液体を送出する。そして、偏芯
軸の回転によって、円形部の終端部で、リング状部材と
空洞部材の間隙を狭小ならしめてチユーブの流入口側と
流出口側を閉止させる構成に於いて、リング状部材と空
洞部材の間隙を狭小ならしめる位置に、空洞部材の内部
に適当な空洞部を穿ち、該位置でチユーブが圧迫された
ときに空洞部と空洞壁との間の弾力性によってチユーブ
が適切な圧迫力を受けられるようにする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

チユーブポンプのチユーブを圧迫する機構に於いて、チユーブに付加される圧 迫力を均一ならしめて、チユーブの耐久性とモータの寿命を向上させることによ って、長寿命のチユーブポンプを提供する。

【０００２】

【従来の技術】

２分の１以上の円形部を有する空洞部材の空洞壁にチユーブを添わせ、該チユ ーブの内側にリング状部材を遊動自在に配置し、リング状部材の内側に沿って偏 芯軸を回転させて、リング状部材を介してチユーブを順次圧迫してチユーブの中 の液体を送出した。 そして、偏芯軸を回転させることによって、円形部の終端部に於いて、リング 状部材と空洞部材の間隙を狭小ならしめて、チユーブの流入口側と流出口側を閉 止せしめる如く、リング状部材と空洞部材及び偏芯軸の関係寸法を設定した。 上記の構成に於いて、偏芯軸が、円形部の終端部の略中央方向に位置した時も 、チユーブが閉止されて逆流を防止し、液体を同一方向に送出出来るものである 。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

チユーブの流入口側と流出口側を閉止せしめる為には、円形部の終端部の両側 に凸部を設けてリング状部材でチユーブを凸部に圧迫する、或は、リング状部材 が円形部の終端部方向に移動する寸法を他の円形部方向よりも大ならしめる等の 方法がある。 しかしながら、これらの方法によると、リング状部材が、円弧運動、又は回転 運動をする為に、チユーブの流入口側では圧迫力が大きくなるので、流入口側と 流出口側の夫々の関係寸法を調整する必要があり、又、高い寸法精度を必要とし た。 従って、円形部の終端部及び周囲に於いて、チユーブに均一な圧力を加えるこ とが困難であった。このために、チユーブの一部に他よりも大なる力が加わって チユーブの耐久性を劣化させ、又、圧迫力が不均一になる為にモータの負荷が変 動してモータの寿命を短縮させた。

【０００４】

【課題を解決する為の手段】

リング状部材と空洞部材の間隙を狭小ならしめる位置に於いて、空洞部材の内 部に適当な空洞部を穿ち、該位置に於いて、チユーブがリング状部材によって圧 迫されたときに、空洞部と空洞壁との間の弾力性によってチユーブが適切な圧迫 力を受けられるように構成する。

【０００５】

【作用】

空洞部の寸法を選択して、空洞部と空洞壁の間の弾力性を適当に選定すること によって、チユーブに無理な圧迫力が加わることを防止出来、又、流入口側と流 出口側の空洞部を適当に選定して、円形部の全周にわたってチユーブに均一な圧 迫力を加えることが出来る。

【０００６】

【実施例】

本考案の実施例を

【図１】に於いて説明する。 （イ）Ｕ字型の上部を絞って、首状部２を形成した首状空洞壁３を有する基板 １の首状空洞壁３に添わせてチユーブ４を配置する。 （ロ）チユーブ４の内側に、軸孔５を有し、基板１に固着された軸芯６に遊動 自在に取り付けた偏芯リング７を配置する。 （ハ）偏芯リング７の内側に接触して回転する偏芯軸８を設ける。 （ニ）偏芯リング７は、外側を円形とし、内側を偏芯させた楕円状の孔に形成 する。 該楕円状の孔の寸法は、偏芯軸８の長径が首状空洞壁３の首状部２の中央方向に 位置した時に、首状部２に於いて、偏芯リング７がチユーブ４を圧迫してチユー ブ４を閉止せしめ、次いで、偏芯軸８の長径が、首状部２以外の円形部の全周に 於いていずれに位置した時も、チユーブ４を閉止するように設定する。 （ホ）首状部２に近接して、基板１に空洞部９を穿つ。 以上、（イ）（ロ）（ハ）（ニ）（ホ）の構成に於いて、偏芯軸８を回転させる と、偏芯リング７は、軸芯６を軸として円弧運動を起こし、チユーブ４は偏芯軸 ８の回転方向に向かって順次圧迫されて、チユーブ４の中の液体が絞り出される 。

【図１】は、偏芯軸８の長径が首状部２の中央方向に位置して、偏芯リング７ と首状部２の間隙が狭小になって、チユーブ４の流入部１０と流出部１１が同時 に閉止された状態を示すものであるが、この状態に於いて、首状部２と空洞部３ の間に形成された適度の弾力性を有する弾性部１２によって、チユーブ４に適切 な圧迫力が加わるように構成されている。 尚、流入部１０と流出部１１は偏芯軸８が時計方向に回転した場合を示すもので 、偏芯軸８が反時計方向に回転した時は、流入部１０と流出部１１は逆になる。 又、基板１を、適当な粘弾性材料で構成すれば、各部品の寸法誤差を吸収する ことが出来て、チユーブにより一層均一な圧迫力を加えることが出来る。 又、空洞部９に、適当な弾性材を挿入、或は充填して、弾性部１２の弾力性を 調整しても良い。

【０００７】

【効果】

チユーブの特定部分に大きな圧迫力が加わることを防止出来て、尚且つ、基板 の円形部の全周にわたって均一な圧迫力を与えるように構成することが出来るの で、チユーブの耐久性を向上させ、又、モータに均一な負荷をかけることが出来 るので、モータを長寿命にすることが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示すポンプ作用の説明図

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】チユーブを圧迫して液体を送出する形式の
   チユーブポンプに於いて、 （イ）２分の１以上の円形部を有する空洞部材の空洞壁
   にチユーブを添わせ、該チユーブの内側にリング状部材
   を遊動自在に配置する。 （ロ）該リング状部材の内側に沿って回転する偏芯軸を
   設ける。 （ハ）該偏芯軸の回転によって、該円形部の終端部に於
   いて、該リング状部材と該空洞部材の間隙を狭小ならし
   めて、該チユーブの流入口側と流出口側を閉止せしめ
   る。 （ニ）該リング状部材と該空洞部材の間隙を狭小ならし
   める位置に於いて、該空洞部材に空洞部を設ける。 以上（イ）（ロ）（ハ）（ニ）によって構成されたチユ
   ーブポンプ。