JP3022101B2 - 剥離性オルガノポリシロキサン組成物及び剥離紙 - Google Patents

剥離性オルガノポリシロキサン組成物及び剥離紙

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JP3022101B2
JP3022101B2 JP5284337A JP28433793A JP3022101B2 JP 3022101 B2 JP3022101 B2 JP 3022101B2 JP 5284337 A JP5284337 A JP 5284337A JP 28433793 A JP28433793 A JP 28433793A JP 3022101 B2 JP3022101 B2 JP 3022101B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基材に対して良好な密
着性を有すると共に、粘着性物質に対して良好な剥離性
を有する硬化皮膜を与える剥離性オルガノポリシロキサ
ン組成物及び剥離紙に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
一般紙、加工紙及びプラスチックフィルムなどの基材表
面に熱又は紫外線硬化性オルガノポリシロキサン組成物
の剥離性硬化皮膜を形成させることにより、上記基材と
粘着性物質との剥離を容易にしたり、上記基材同士のブ
ロッキングを防止することが行われており、このような
オルガノポリシロキサン組成物としては付加反応型のも
のが知られている(特公昭52−40918号、同61
−53383号公報)。
【0003】上記剥離性硬化皮膜を形成するための剥離
性オルガノポリシロキサン組成物は、通常、生産性の観
点から温度100〜200℃において硬化時間30秒以
下、速い場合は10秒以下の短時間で硬化皮膜を形成さ
せているが、生産性を向上させるため、かつ硬化皮膜を
形成させる基材が耐熱性に劣るため、更に低温かつ短時
間で剥離性オルガノポリシロキサン組成物を硬化させる
ことが要求されている。
【0004】しかしながら、従来の付加反応型の剥離性
オルガノポリシロキサン組成物を低温かつ短時間で硬化
させて得られた硬化皮膜は上記基材との密着性に劣るた
め、指などでこの硬化皮膜の表面を擦った場合、硬化皮
膜が基材から容易に脱落するという問題がある。
【0005】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
一般紙、加工紙又はプラスチックフィルムからなる基材
との密着性を向上させることにより、低温かつ短時間で
硬化させた場合でも、上記基材との密着性に優れている
と共に、粘着物質に対して良好な剥離性を有する硬化皮
膜を与える熱及び/又は紫外線により硬化可能な付加反
応型の剥離紙用剥離性オルガノポリシロキサン組成物及
び剥離紙を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は上記
目的を達成するため鋭意検討を行った結果、(A)1分
子中にけい素原子に直結したビニル基を少なくとも2個
有するビニル基含有オルガノポリシロキサン、(B)1
分子中にけい素原子に直結した水素原子を少なくとも2
個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、及び
(D)白金系触媒を含有するオルガノポリシロキサン組
成物に対し、(C)1分子中にけい素原子にアルキレン
基を介して結合したアクリル基もしくはメタクリル基及
び/又はエポキシ基と、けい素原子に直結した水素原子
と、アルキレン基を介して結合したアルコキシシリル基
とをそれぞれ少なくとも1個有するオルガノポリシロキ
サンを配合した場合、上記(C)成分がオルガノポリシ
ロキサン組成物における密着向上剤として作用するた
め、従来の剥離性オルガノポリシロキサン組成物に比べ
て基材との密着性に優れること、特にこの組成物は温度
70〜100℃で硬化時間10秒以下という低温かつ短
時間で硬化させた場合でも、一般紙、加工紙、プラスチ
ックフィルムの基材との密着性に優れていると共に、粘
着物質に対して良好な剥離性を有する硬化皮膜を与え得
ることを知見し、本発明をなすに至った。
【0007】従って、本発明は、 (I)一般紙、加工紙又はプラスチックフィルムからな
る基材上に塗布されて硬化され、かつその硬化皮膜上に
粘着性物質が密着される剥離紙用の剥離性オルガノポリ
シロキサン組成物であって、 (A)1分子中にけい素原子に直結したビニル基を少な
くとも2個有するビニル基含有オルガノポリシロキサ
ン:100重量部、 (B)1分子中にけい素原子に直結した水素原子を少な
くとも2個有し、かつけい素原子に直結する水素原子以
外の有機基がアルキル基、アリール基、アラルキル基又
はこれらの基の水素原子の一部又は全部をハロゲン原子
で置換した基であるオルガノハイドロジェンポリシロキ
サン:0.1〜20重量部であって、(A)成分のビニ
ル基に対するHSi≡のモル比が0.5〜10の範囲で
ある量、 (C)1分子中に、けい素原子にアルキレン基を介して
結合したアクリル基もしくはメタクリル基及び/又はエ
ポキシ基と、けい素原子に直結した水素原子と、アルキ
レン基を介して結合したアルコキシシリル基とをそれぞ
れを少なくとも1個有するオルガノポリシロキサン:
0.1〜20重量部、 (D)白金系触媒:白金として0.015〜0.1重量
部を含有してなることを特徴とする剥離性オルガノポリ
シロキサン組成物、 (II)一般紙、加工紙又はプラスチックフィルムから
なる基材上に上記剥離性オルガノポリシロキサン組成物
の硬化皮膜が形成されてなる剥離紙を提供する。
【0008】以下、本発明を更に詳しく説明すると、
(A)成分のビニル基含有オルガノポリシロキサンは1
分子中にけい素原子に結合したビニル基を少なくとも2
個有するものである。
【0009】この場合、ビニル基以外の他の有機基とし
てはメチル基,エチル基,プロピル基,ブチル基,ヘキ
シル基等のアルキル基、フェニル基等のアリール基、β
−フェニルエチル基,β−フェニルプロピル基等のアラ
ルキル基及びこれらの基の水素原子の一部又は全部をフ
ッ素原子,塩素原子等のハロゲン原子等で置換したクロ
ロメチル基,3,3,3−トリフルオロプロピル基等の
置換炭化水素基などが挙げられる。これらのうち、合成
が容易でしかも粘着物質に対して優れた剥離性を示す硬
化皮膜を得るためにはメチル基であることが好ましい。
【0010】このオルガノポリシロキサンは直鎖状でも
分岐状でもよく、これらの混合物であってもよいが、こ
のオルガノポリシロキサンの分子鎖末端は、オルガノポ
リシロキサン組成物の硬化性の点からビニル基であるこ
とが好ましく、特に基材と硬化皮膜との密着性の点から
分子鎖末端にビニル基を3個有することが好ましい。こ
のようなビニル基を末端に3個含有するオルガノポリシ
ロキサンとしては、下記式(1)で示されるものが好適
である。
【0011】
【化3】
【0012】ここで、R1は脂肪族不飽和結合を含まな
い置換又は非置換の1価炭化水素基であり、好ましくは
炭素数1〜12、特に1〜3のものであり、上述したビ
ニル基以外の有機基として例示したものが挙げられる。
なお、mは0〜100、特に好ましくは0〜20、nは
100〜8000、特に好ましくは200〜500の整
数である。
【0013】また、(A)成分のオルガノポリシロキサ
ンの25℃における粘度は、特に制限されるものではな
いが、粘度を60cs(センチストークス)以上とする
ことがシリコーン組成物の硬化性の点から好ましい。本
発明のシリコーン組成物を基材に塗布し、厚さが数μm
以下の硬化皮膜を得る場合、このオルガノポリシロキサ
ンの粘度が5万cs以上のときは、(A)成分を有機溶
剤に溶解して使用することが塗工性の点から好ましい。
【0014】次に、(B)成分のオルガノハイドロジェ
ンポリシロキサンは、分子中に少なくとも2個のけい素
原子に直結した水素原子を含有するものであり、けい素
原子に直結する水素原子以外の有機基としては(A)成
分のオルガノポリシロキサンにおいて例示したものと同
様のもの、即ちアルキル基、アリール基、アラルキル基
又はこれらの基の水素原子の一部又は全部をハロゲン原
子で置換した基が挙げられる。
【0015】(B)成分として具体的には、α,ω−ビ
ス(ジメチルハイドロジェンシリル)ポリジメチルシロ
キサン、α,ω−ビス(トリメチルシリル)ポリメチル
ハイドロジェンポリシロキサン、α,ω−ビス(トリメ
チルシリル)ポリ(メチルハイドロジェン)(ジメチ
ル)シロキサン共重合体などが挙げられる。
【0016】また、(B)成分の分子形状は直鎖状、分
岐状、環状のいずれであってもよく、25℃における粘
度は10〜50csであることが好ましい。
【0017】(B)成分の配合量は、(A)成分100
部(重量部、以下同じ)に対して0.1〜20部、特に
2〜15部とすることが好ましい。この配合量が0.1
部より少ないと硬化性が悪くなり、また20部よりも多
いと粘着物質との剥離性が不安定となる場合が生じる。
なお、(A)成分のビニル基に対するHSi≡のモル比
は0.5〜10の範囲で目的に応じて調整することがで
きる。
【0018】(C)成分は1分子中にけい素原子にアル
キレン基を介して結合したアクリル基もしくはメタクリ
ル基又はエポキシ基と、けい素原子に直結した水素原子
と、アルキレン基を介して結合したアルコキシシリル基
とをそれぞれ少なくとも1個含有するものであり、例え
ば下記式(2)で示される環状シロキサン、下記式
(3)で示される直鎖状シロキサンなどが挙げられる。
【0019】
【化4】 (但し、R1は脂肪族不飽和結合を含まない置換又は非
置換の1価炭化水素基、R2はアクリル基含有アルキレ
ン基、メタクリル基含有アルキレン基又はエポキシ基含
有アルキレン基、R3はアルコキシシリル基含有アルキ
レン基を示し、t及びxは0以上の整数、s,u,v,
w,y,zは1以上の整数である。)
【0020】ここで、R1は上記式(1)のR1と同様で
あり、また上記アクリル基、メタクリル基、エポキシ
基、アルコキシシリル基含有有機基の有機基としては、
酸素原子や硫黄原子が介在してもよいアルキレン基を挙
げることができ、この場合このアルキレン基の水素原子
の一部又は全部が水酸基などで置換していてもよい。な
お、この場合のアルキレン基のアルキレン基としては炭
素数1〜8、特に2〜6のものが好ましい。また、アル
コキシシリル基のアルコキシ基としては炭素数1〜5の
ものが好適である。なお、アルコキシシリル基として
は、トリアルコキシシリル基が好ましいが、アルキルジ
アルコキシシリル基、ジアルキルアルコキシシリル基等
でもよい(なお、アルキル基の炭素数は1〜5が好まし
い)。
【0021】上記アクリル基、メタクリル基、エポキシ
基、アルコキシシリル基含有アルキレン基としては下記
のものが例示される。
【0022】
【化5】
【0023】なお、上記式(2)においてtは0以上の
整数、s,u,vは1以上の整数であり、3≦s+t+
u+v≦8を満たすことが好ましい。また、上記式
(3)においてxは0以上の整数、w,y,zは1以上
の整数であり、3≦w+x+y+z≦40を満たすこと
が好ましい。
【0024】(C)成分の配合量は、(A)成分100
部に対して0.1〜20部、特に1〜10部とすること
が好ましい。(C)成分が0.1部未満では硬化皮膜と
基材との密着性が十分ではなく、20部を越えると硬化
皮膜と粘着物質との剥離性が不安定となる場合が生じ
る。
【0025】(D)成分の白金系触媒は(A)成分のジ
オルガノポリシロキサンのビニル基と(B)成分のオル
ガノハイドロジェンポリシロキサンのヒドロシリル基と
の付加反応によりシリコーンゴム化合物を硬化させるた
めの触媒である。この白金系触媒としては、白金単体、
白金化合物及び白金錯体が包含され、具体的には塩化白
金第一酸,塩化白金第二酸などの塩化白金酸、塩化白金
酸のアルコール化合物,アルデヒド化合物,エーテル化
合物或いは各種オレフィン類との錯体などが例示され
る。
【0026】この白金系触媒の配合量は、白金金属換算
量で(A)成分100部に対して0.015〜0.1
部、特に0.02〜0.05部とすることが好ましく、
配合量は反応性、経済性、所望とする硬化速度に応じて
決定される。なお、この白金系触媒は通常0.01部以
下の配合量で使用されているが、プラスチックフィルム
基材などの耐熱性に劣る基材に塗工し、低温かつ短時間
の硬化でオルガノポリシロキサン組成物を硬化させて得
られる硬化皮膜と基材との密着性を向上させるためには
その配合量を0.015部以上とするものである。
【0027】本発明のオルガノポリシロキサン組成物は
上記(A)〜(D)成分の所定量を均一に混合すること
により得られるが、本発明の組成物には必要に応じて反
応制御剤、光重合開始剤、シリカ、コロイダルシリカな
どの無機質充填剤、顔料などを本発明の効果を損なわな
い範囲で添加することができる。
【0028】本発明の組成物を実際に使用するにあたっ
ては、例えば上記のようにして調製した組成物をそのま
ま或いは必要に応じてトルエン、キシレンなどの有機溶
剤で希釈した後、ロールコート、リバースコート或いは
グラビアコートなどの塗布方法を採用して基材に0.0
5〜5g/m2 の割合で塗工し、70〜170℃で5〜
60秒間加熱及び/又は紫外線(例えば80W/cmの
紫外線灯を2灯用いる)を0.1〜2秒間照射すること
により、基材との密着性に優れかつ粘着物質が容易に剥
離可能な硬化皮膜を得ることができる。
【0029】なお、本発明の組成物が塗布される基材と
しては、OPP,PETフィルムなどを挙げることがで
き、100℃×10秒間程度のキュアによってこれらの
基材に良好に密着するものである。
【0030】
【発明の効果】本発明のオルガノポリシロキサン組成物
は、低温かつ短時間で硬化させた場合も紙、加工紙、プ
ラスチックフィルムからなる基材との密着性に優れた硬
化物を与えるもので、剥離紙用として優れた性能を有す
る。
【0031】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。実施例の説明に先立ち、(C)成分のオル
ガノポリシロキサンの合成例について説明する。なお、
各例中の粘度は25℃における値である。
【0032】[合成例1]アリルグリシジルエーテル4
5.6g、ビニルトリメトキシシラン14.8g、塩化
白金酸の2%ブタノール溶液0.1gをガラス製フラス
コに仕込み、撹拌しながら70℃に昇温し、下記平均組
成式(4)で示されるメチルハイドロジェンポリシロキ
サン12.1gを3時間かけて滴下した。
【0033】
【化6】
【0034】この溶液を80℃で5時間加熱し、その後
冷却し、活性炭処理を行うことによって反応混合溶液を
得、次いで、減圧下でこの反応混合溶液から溶剤及び低
沸点物質を除去することにより、下記平均組成式(5)
で示され、分子中にけい素原子に直結した水素原子とエ
ポキシ基とアルコキシシリル基とをそれぞれ有する直鎖
状オルガノポリシロキサンを65.2g得た。
【0035】
【化7】
【0036】[合成例2]合成例1で得た上記式(5)
のオルガノポリシロキサン181g、トルエン300g
をガラス製フラスコに仕込み、70℃に昇温した後、ア
クリル酸13gとアクリル酸カリウム1.8gを4時間
かけて滴下し、滴下終了後、70℃の温度を保持したま
ま1時間撹拌した。次いで、反応生成物を水洗した後、
溶剤を減圧にて留去し、下記平均組成式(6)で示され
るオルガノポリシロキサンを175g得た。
【0037】
【化8】
【0038】[合成例3]下記式(7)で示されるアク
リル基含有シクロシロキサン137.8g、テトラメチ
ルシクロテトラシロキサン〔(CH3)HSiO〕416
8.4g、ヘキサメチルジシロキサン32.4gを混合
し、トルフルオロメタンスルホン酸0.58gを添加
し、80℃で6時間かけて重合を行った。
【0039】
【化9】 (n=3,4,5の混合物)
【0040】重合反応終了後、炭酸水素ナトリウムを
3.0g添加し、100℃で2時間かけて中和した。放
冷後、瀘過し、加熱減圧下で揮発分を留去し、下記式
(8)で示される化合物を288gを得た。
【0041】
【化10】
【0042】次に、ビニルトリメトキシシラン14.8
g、塩化白金酸の2%ブタノール溶液0.2g、トルエ
ン90gからなる混合溶液を調製し、この溶液を70℃
で撹拌しながら上記(8)式の化合物169gを3時間
かけて滴下した。更に80℃で5時間加熱し、冷却し、
活性炭処理した後、反応混合液から加熱減圧下で溶剤、
揮発分を留去し、下記平均組成式(9)で示され、分子
中にけい素原子に直結した水素原子と、アクリル基と、
アルキコシシリル基とを有する直鎖状オルガノポリシロ
キサンを175g得た。
【0043】
【化11】
【0044】[実施例1]下記平均組成式(10)で示
され、25℃の粘度が1000csの分子鎖両末端トリ
ビニル基封鎖ジメチルポリシロキサン100g、粘度が
40csのα,ω−ビス(トリメチルシリル)ポリメチ
ルハイドロジェンポリシロキサン7g、上記合成例で得
られた上記式(5)の化合物3g、塩化白金酸−オレフ
ィンコンプレックス4g(白金量として0.02g)、
アセチレンアルコール1.0gを均一になるまで混合
し、剥離性オルガノポリシロキサン組成物を得た。
【0045】
【化12】
【0046】次に、オフセット印刷機を用い、上記で得
られた組成物を約0.5g/m2 の塗布量でOPPフィ
ルム上に塗布し、これを100℃で10秒間加熱処理
し、上記組成物を硬化させたところ、OPPフィルムと
の密着性が良好な硬化皮膜が得られた。
【0047】また、加熱処理する代わりに、80W/c
mの紫外線灯を2灯用い、紫外線を0.8秒間照射し、
OPPフィルム上にシリコーン硬化皮膜を形成したとこ
ろ、この硬化皮膜も上記と同様OPPフィルムとの密着
性が良好であった。
【0048】上記加熱硬化及び紫外線硬化させて得られ
た硬化皮膜にルミラー31Bテープ(日東電工(株)
製)を貼り、温度70℃、圧力20g/cm2 で1日圧
着した後、0.3m/分の剥離速度で剥離力を測定した
ところ、いずれも6g/2.5cmであり、粘着物質が
容易に剥離した。
【0049】[比較例]実施例1において上記式(5)
で示されるオルガノポリシロキンを配合しない以外は実
施例1と同様にして組成物を調製し、実施例1と同様に
して加熱硬化及び紫外線硬化によって硬化皮膜を形成し
たが、これらの硬化皮膜は指で10回程度擦ることによ
り基材から容易に脱落し、密着性が劣るものであった。
【0050】[実施例2]実施例1において式(5)の
化合物の代わりに合成例2で得られた上記式(6)の化
合物を配合した以外は実施例1と同様にして組成物を調
製し、実施例1と同様の基材を用いて同様に塗布及び硬
化させたところ、加熱による硬化の場合も紫外線による
硬化の場合もOPPフィルムに良好に密着した硬化皮膜
が得られた。
【0051】また、実施例1と同様にして行ったルミラ
ー31Bテープによる剥離力は、加熱硬化及び紫外線硬
化共に10g/2.5cmであり、粘着物質が容易に剥
離した。
【0052】[実施例3] 実施例1において式(5)の化合物の代わりに合成例3
で得られた上記式(9)の化合物を配合した以外は実施
例1と同様にして組成物を調製し、実施例1と同様の基
材を用いて同様に塗布及び硬化させたところ、加熱によ
る硬化の場合も紫外線による硬化の場合もOPPフィル
ムに良好に密着した硬化皮膜が得られた。
【0053】また、実施例1と同様にして行ったルミラ
ー31Bテープによる剥離力は、加熱硬化及び紫外線硬
化共に9g/2.5cmであり、粘着物質が容易に剥離
した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 63:00) (72)発明者 板垣 明成 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社 シリコーン電 子材料技術研究所内 (56)参考文献 特開 平4−36354(JP,A) 特開 平4−31441(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 83/07 C08G 77/20 C09J 7/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般紙、加工紙又はプラスチックフィル
    ムからなる基材上に塗布されて硬化され、かつその硬化
    皮膜上に粘着性物質が密着される剥離紙用の剥離性オル
    ガノポリシロキサン組成物であって、 (A)1分子中にけい素原子に直結したビニル基を少な
    くとも2個有するビニル基含有オルガノポリシロキサ
    ン:100重量部、 (B)1分子中にけい素原子に直結した水素原子を少な
    くとも2個有し、かつけい素原子に直結する水素原子以
    外の有機基がアルキル基、アリール基、アラルキル基又
    はこれらの基の水素原子の一部又は全部をハロゲン原子
    で置換した基であるオルガノハイドロジェンポリシロキ
    サン:0.1〜20重量部であって、(A)成分のビニ
    ル基に対するHSi≡のモル比が0.5〜10の範囲で
    ある量、 (C)1分子中に、けい素原子にアルキレン基を介して
    結合したアクリル基もしくはメタクリル基及び/又はエ
    ポキシ基と、けい素原子に直結した水素原子と、アルキ
    レン基を介して結合したアルコキシシリル基とをそれぞ
    れを少なくとも1個有するオルガノポリシロキサン:
    0.1〜20重量部、 (D)白金系触媒:白金として0.015〜0.1重量
    部を含有してなることを特徴とする剥離性オルガノポリ
    シロキサン組成物。
  2. 【請求項2】 (C)成分が下記一般式(2)又は
    (3)で示されるものである請求項1記載の組成物。 【化1】 (但し、R1は脂肪族不飽和結合を含まない置換又は非
    置換の1価炭化水素基、R2はアクリル基含有アルキレ
    ン基、メタクリル基含有アルキレン基又はエポキシ基含
    有アルキレン基、R3はアルコキシシリル基含有アルキ
    レン基を示し、t及びxは0以上の整数、s,u,v,
    w,y,zは1以上の整数である。)
  3. 【請求項3】 (A)成分が下記式(1)で示されるも
    のである請求項1又は2記載の組成物。 【化2】 (但し、R1は脂肪族不飽和結合を含まない置換又は非
    置換の1価炭化水素基、mは0〜100、nは100〜
    8000の整数である。)
  4. 【請求項4】 一般紙、加工紙又はプラスチックフィル
    ムからなる基材上に請求項1,2又は3記載の剥離性オ
    ルガノポリシロキサン組成物の硬化皮膜が形成されてな
    る剥離紙。
JP5284337A 1993-10-19 1993-10-19 剥離性オルガノポリシロキサン組成物及び剥離紙 Expired - Lifetime JP3022101B2 (ja)

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