JP3021924B2 - ディスクドライブ装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は記録媒体としての光ディ
スク等のディスクを回転させ記録信号を読取るようにし
たディスクドライブ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種のディスクドライブ装置と
しては、ディスクが前方部より挿入され載置されるディ
スクガイド面に対して、ディスクモータにより回転され
るターンテーブル及び光学ヘッドが搭載された可動シャ
ーシが昇降動作するように備えられ、この可動シャーシ
の上昇動作によりディスクガイド面に載置されるディス
クガイド面の上方においてチャッキングして信号読取り
駆動し、可動シャーシの下降動作によりディスクはチャ
ッキング解除されてディスクガイド面に載置されて前方
部より取出すことができるように構成されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このように構成される
従来のディスクドライブ装置においてはディスクのチャ
ッキング動作はディスクガイド面に載置されるディスク
を可動シャーシの上昇動作によりターンテーブル上にす
くい上げるように載置することにより行われるが、チャ
ッキング解除においては可動シャーシが下降するとディ
スクも自重によって下りディスクガイド面に落下するよ
うに載置される。

【０００４】このためディスクガイド面上でがたついた
り、また位置ずれが生じ、これが大きい場合はガイド面
から外れることがあり、取出しが円滑に行えなくなるば
かりでなく、前方部からの取出し不能になるおそれがあ
る。特にこのディスクドライブ装置をディスクオートチ
ェンジャーローディング装置と併用した場合に不具合が
生じ易くなる。

【０００５】本発明はかかる点に鑑みてなされたもの
で、ディスクのチャッキング解除動作時においてディス
クをディスクガイド面に安定して確実に載置できるよう
にしたディスクドライブ装置を提供することを目的とす
る。

【０００６】上記目的を達成するために本発明によるデ
ィスクドライブ装置は、ローディングされるディスクが
載置されるディスクガイド面部と、ディスクを回転させ
る回転機構と光学ピックアップとが搭載されている可動
シャーシと、可動シャーシが上昇されることによってデ
ィスクガイド面部から持ち上げられたディスクを回転機
構とともにチャッキングするチャッキング部材と、ディ
スクガイド面部に載置されているディスクをディスクガ
イド面側に押圧するディスク押え部と、このディスク押
え部を可動シャーシが上昇されたときにディスクガイド
面部から離隔する方向に移動させ、可動シャーシが降下
されたときにはディスク押え部をディスクを押圧してデ
ィスクガイド面部に載置させる駆動機構を備えて構成し
たものである。上記構成において、ディスクドライブ装
置は、更に上記ディスク押え部をディスクがディスクガ
イド面部に載置される方向に付勢する付勢部を備え、駆
動機構は可動シャーシが上昇されるときに付勢部の付勢
力に抗して上記ディスク押え部を上記離隔する方向に移
動させる構成とするものである。また、上記構成におい
て、上記ディスク押え部は、ディスクガイド面部ととも
にローディングされるディスクのガイド溝を構成するも
のである。

【０００７】

【作用】このように構成されるディスクドライブ装置
は、ディスクチャッキング動作時においてはディスク押
え部材はディスクガイド面から離れることによりディス
クは何等の支障なくディスクを回転させる回転機構に対
してチャッキングされる。

【０００８】そして、ディスクのチャッキング解除時は
ディスク押え部材がディスクを押えてディスクガイド面
に強制的に当接させることになり、ディスクはディスク
ガイド面に安定して確実に載置される。

【０００９】

【実施例】以下、本発明のディスクドライブ装置の一実
施例を図面を参照して説明する。

【００１０】図において１はディスクドライブ装置の全
体を示し、２はベース側シャーシで両側に側面板３ａ，
３ｂが立設されてこの両側面板３ａ，３ｂ間に可動シャ
ーシ４が配され、前下り位置から水平位置に移動可能に
その後部において枢着されており、また両側面板３ａ，
３ｂの上端間に上面シャーシ５が取付けられて両側面板
３ａ，３ｂの上端側を連結している。

【００１１】この、側面板３ａ，３ｂの前半部の内面側
には合成樹脂製のガイド板６ａ，６ｂが取付けられ、こ
のガイド板６ａ，６ｂの上部内側には前後方向に水平に
ディスクＤのディスクガイド面７ａ，７ｂが形成されて
おり、一方のガイド板６ａのディスクガイド面７ａの後
半部から外方に連続して、ディスクローディング装置に
備えられたディスク戻し機構のディスク押出レバーが挿
入される挿入開口８が形成されている。

【００１２】可動シャーシ４にはディスクモータ９とタ
ーンテーブル１０から成るディスク回転機構と光学ピッ
クアップ１１から成る信号読取り機構を持つディスクド
ライブ１２が搭載されており、また上面シャーシ５には
可動シャーシ４が水平位置に移動された状態においてタ
ーンテーブル１０と軸方向に対向するチャッキング部材
１３が上下動可能に取付けられている。

【００１３】そして、上面シャーシ５の内面（下面）側
には、チャッキング部材１３の取付部から両側面板３
ａ，３ｂ側に達するディスク押え板１４ａ，１４ｂが、
チャッキング部材１３の取付部側において上下方向に回
動可能に軸着され、この自由端部１４ａ，１４ｂ側には
その中間部に舌片１４ａ₂ ，１４ｂ₂ が一体に突設され
てこの舌片１４ａ₂ ，１４ｂ₂ はガイド板６ａ，６ｂに
ディスクガイド面７ａ，７ｂより上方の側面に上下方向
に形成された窓孔１５ａ，１５ｂに挿通されてその先端
が外側に突出されている。

【００１４】このディスク押え板１４ａ，１４ｂは上面
シャーシ５に取付けられたばね片１６ａ，１６ｂにより
下方へ弾性偏倚されて舌片１４ａ₂ ，１４ｂ₂ がガイド
板６ａ，６ｂの窓孔１５ａ，１５ｂの下縁に当接係合す
ることにより自由端部１４ａ₁ ，１４ｂ₁ とディスクガ
イド面７ａ，７ｂと共にディスクガイド溝１７ａ，１７
ｂを形成するようになされている。

【００１５】また、側面板３ａ，３ｂの外面側にはディ
スク押え板１４ａ，１４ｂの舌片１４ａ₂ ，１４ｂ₂ の
突出先端の下側に位置して上下方向に摺動可能にスライ
ダー１８ａ，１８ｂが取付けられている。このスライダ
ー１８ａ，１８ｂは上端がディスク押え板１４ａ，１４
ｂの舌片１４ａ₂ ，１４ｂ₂ の突出先端を下側から突き
押しする突押プレート１９ａ，１９ｂとこの突押プレー
ト１９ａ，１９ｂに摺動可能に重ね合され、中間部に係
合突子２０ａ，２０ｂを側面板３ａ，３ｂの内側に突出
するように突設した作動プレート２１ａ，２１ｂとをリ
ミッター機構としての引張りコイルスプリング２２ａ，
２２ｂにより連結して構成されている。

【００１６】一方、前述した可動シャーシ４の前部両側
面にはスライダー１８ａ，１８ｂの係合突子２０ａ，２
０ｂに下側から対向するように係合片２３ａ，２３ｂが
水平方向に切起し状に突設されている。

【００１７】なお、前述したガイド板６ａ，６ｂのガイ
ド面７ａ，７ｂの前端部側に前述したディスクガイド溝
１７ａ，１７ｂと同じガイド溝１７ａ₁ ，１７ｂ₁ が固
定状に形成されるようにディスクガイド面７ａ，７ｂの
上方に上側ガイド面７ｃが形成されており、またガイド
面７ａ，７ｂの先端は内側下方に傾斜する傾斜面７
ａ₁ ，７ｂ₁ に形成されている。

【００１８】次に、以上のように構成される本例のディ
スクドライブ装置１の動作を説明する。

【００１９】先ず、ディスクＤがディスクローディング
装置により送込まれる前の状態においては可動シャーシ
４が前方へ低く傾斜され（図１，図３参照）、ディスク
ドライブ１２のターンテーブル１０が両側面板３ａ，３
ｂ側のガイド板６ａ，６ｂのディスクガイド面７ａ，７
ｂより下側に位置されている。

【００２０】この状態でディスク押え板１４ａ，１４ｂ
はばね片１６ａ，１６ｂにより下方へ弾性偏倚されて前
述した如く、自由端部１４ａ₁ ，１４ｂ₁ とディスクガ
イド面７ａ，７ｂによりディスクガイド溝１７ａ，１７
ｂが形成され、ディスクガイド面７ａ，７ｂの前端部側
の固定ガイド溝１７ａ₁ ，１７ｂ₁ と連通されている。

【００２１】そこで、ディスクＤがディスクローディン
グ装置により移送され、ガイド溝１７ａ，１７ｂに固定
ガイド溝１７ａ₁ ，１７ｂ₁ 側から挿入される状態にな
ると可動シャーシ４は打上機構（図示せず）により後部
の枢着部を支点として上動してくる。このとき、両側の
スライダー１８ａ，１８ｂから両側面板３ａ，３ｂの内
側に突出している係合突子２０ａ，２０ｂに可動シャー
シ４の両側面に突設される係合片２３ａ，２３ｂが下側
から係合されてスライダー１８ａ，１８ｂは可動シャー
シ４の上動に伴い上昇される。

【００２２】このライダー１８ａ，１８ｂの上昇により
その先端、即ち突押プレート１９ａ，１９ｂの先端がデ
ィスク押え板１４ａ，１４ｂの下片１４ａ₂ ，１４ｂ₂
の突出端に下側から突き当たって、これを押し上げる。
この動作によりディスク押え板１４ａ，１４ｂはばね片
１６ａ，１６ｂの弾力に抗して内端軸着部を支点として
上方へ回動し、その自由端部１４ａ₁ ，１４ｂ₁ はディ
スクガイド面７ａ，７ｂから上方に離隔、即ち逃げる状
態になる。

【００２３】このようにして可動シャーシ４が完全に上
昇、即ち、水平位置に達すると、スライダー１８ａ，１
８ｂの係合突子２０ａ，２０ｂは十分押し上げられ、作
動プレート２１ａ，２１ｂが必要以上に上昇されること
になるが、ディスク押え板１４ａ，１４ｂ側に突き当て
られている突押プレート１９ａ，１９ｂとの間にリミッ
ター機構を構成する引張りコイルスプリング２２ａ，２
２ｂが連結されているので、このスプリング２２ａ，２
２ｂの弾力によりディスク押え板１４ａ，１４ｂは、上
シャーシ５の内面に密着した状態で保持される（図５及
び図６参照）。

【００２４】この状態でディスクＤはターンテーブル１
０に載置され、ガイド面７ａ，７ｂから上方に離れて上
シャーシ５に取付けられたチャッキング部材１３により
押えられてターンテーブル１０と一体回転が可能とな
り、ディスクモータ９と光学ピックアップ１１の駆動に
より、ディスクＤの信号読取りが行われる。

【００２５】そして、ディスクＤの信号読取り動作の終
了後、ディスクＤを取出すときは、可動シャーシ４が下
降し始めると、この下降に伴ってディスクＤは自重によ
りターンテーブル１０に載置された状態で下降されるこ
とになるが、可動シャーシ４の下降に伴いスライダー１
８ａ，１８ｂの押し上げも解除されることになるのでデ
ィスク押え板１４ａ，１４ｂは突き上げが解除されてば
ね片１６ａ，１６ｂにより下方へ回動偏倚されて自由端
部１４ａ₁ ，１４ｂ₁ がディスクＤの上面外周部を押圧
することになり、ディスクＤをさらに押し下げる状態と
なって最終的にはディスクＤをガイド板６ａ，６ｂのデ
ィスクガイド面７ａ，７ｂ上にその周縁部において強制
的に載置させる。

【００２６】この動作により、ディスクＤはディスク押
え板１４ａ，１４ｂの自由端部１４ａ₁ ，１４ｂ₁ とデ
ィスクガイド面７ａ，７ｂによって形成されるガイド溝
１７ａ，１７ｂ内に再び保持される状態となり、この状
態でディスクＤは一方のガイド板６ａの後部に形成され
た挿入開口８からディスク押出レバーが回動挿入される
ことによりガイド溝１７ａ，１７ｂからその前方の固定
ガイド溝１７ａ₁ ，１７ｂ₁ を通して前方へ押し出され
ディスクローディング装置のアンローディング動作によ
り排出移送される。

【００２７】このように構成される本例のディスクドラ
イブ装置１はディスクＤの装填時、即ち、ディスクロー
ディング装置により送込まれるディスクＤが可動シャー
シ４の上昇によりターンテーブル１０とチャッキング部
材１３とによりチャッキングされるチャッキング動作時
においては、ディスク押え板１４ａ，１４ｂが上方に回
動されてガイド溝１７ａ，１７ｂの上面側を形成する自
由端部１４ａ₁ ，１４ｂ₁ が上方に逃げてガイド溝１７
ａ，１７ｂは上方に開放されるので、これによりディス
クＤはターンテーブル１０に載置される状態で何等の支
障なく上昇されチャッキング部材１３に当接されて確実
にチャッキングされる。

【００２８】また、ディスクＤの取出し時は可動シャー
シ４の下降に伴いディスク押え板１４ａ，１４ｂは弾性
的に下方へ回動されてその自由端部１４ａ₁ ，１４ｂ₁
がディスクＤの周縁部に当接してディスクＤを上面側か
ら押圧することになってディスクＤは押えられた状態で
下降し、ディスクガイド面７ａ，７ｂ上に確実に載置さ
れて、このディスクガイド面７ａ，７ｂとディスク押え
板１４ａ，１４ｂの自由端部１４ａ₁ ，１４ｂ₁ とによ
り形成されるガイド溝１７ａ，１７ｂにより保持され、
ディスク押出レバーによりガイド溝１７ａ，１７ｂから
の排出が確実にかつ円滑に行える。

【００２９】以上、本発明の一実施例を説明したが、本
発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の
趣旨を逸脱しない範囲で種々変更できるものである。

【００３０】例えば、可動シャーシ４は後部において枢
着され、この枢着部を支点として回動状に昇降される
が、この可動シャーシ４は平行昇降機構により水平状態
で昇降するように構成してもよく、また、ガイド板６
ａ，６ｂの固定ガイド溝１７ａ₁，１７ｂ₁ もこの形態
に限ることなくガイド溝１７ａ，１７ｂ側へディスクＤ
を円滑に挿入できる形態、例えばこの固定ガイド溝をロ
ーラにより形成してもよい。また、各部材も形状等を必
要に応じて任意に変更できるものである。

【００３１】なお、ディスクローディング装置としては
本出願人が先に提案したもの（平成３年特許出願第１７
６３２６号（特開平５−２８６１９号））を適用できる
ものである。

【００３２】

【発明の効果】以上のように本発明によるディスクドラ
イブ装置はディスク押え部材を備え、ディスクのチャッ
キング時はディスク面から離隔させ、ディスクの取出し
時はディスク面を押えてディスクガイド面に当接させる
ように構成したので、ディスクのチャッキングは何等の
支障なく円滑に行えると共にディスクの取出しにおいて
はチャッキング解除状態からディスクガイド面への当接
が強制的に行われることになってディスクはがたついた
り、位置ずれが生じることなく確実にディスクガイド面
に当接できてディスクを安定して送り出すことができ
る。特に、本発明によるディスクドライブ装置をディス
クオートチェンジャーローディング装置と併用した場合
その信頼性が向上する等その効果が大である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のディスクドライブ装置の一例の一部截
断した正面図である。

【図２】同、ディスクドライブ装置の上面シャーシを省
略し、一部截断した平面図である。

【図３】同、ディスクドライブ装置の一方の側面板を省
略し、一部截断した側面図である。

【図４】同、ディスクドライブ装置の要部部材の分解斜
視図である。

【図５】同、ディスクドライブ装置のディスクチャッキ
ング状態における一部截断した正面図である。

【図６】同、ディスクドライブ装置のディスクチャッキ
ング状態における一方の側面板を省略し、一部截断した
側面図である。

【符号の説明】

１ ディスクドライブ装置 ２ ベースシャーシ ３ａ，３ｂ 側面板 ４ 可動シャーシ ６ａ，６ｂ ガイド板 ７ａ，７ｂ ディスクガイド面 １０ ターンテーブル １３ チャッキング部材 １４ａ，１４ｂ ディスク押え板 １６ａ，１６ｂ ばね片 １７ａ，１７ｂ ディスクガイド溝 １８ａ，１８ｂ スライダー ２０ａ，２０ｂ 係合突子 ２３ａ，２３ｂ 係合片 Ｄ ディスク

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ローディングされるディスクが載置され
   るディスクガイド面部と、 上記ディスクを回転させる回転機構と光学ピックアップ
   とが搭載されている可動シャーシと、 上記可動シャーシが上昇されることによって上記ディス
   クガイド面部から持ち上げられたディスクを上記回転機
   構とともにチャッキングするチャッキング部材と、 上記ディスクガイド面部に載置されているディスクを上
   記ディスクガイド面側に押圧するディスク押え部と、 上記ディスク押え部を上記可動シャーシが上昇されたと
   きに上記ディスクガイド面部から離隔する方向に移動さ
   せ、上記可動シャーシが降下されたときには上記ディス
   ク押え部を上記ディスクを押圧して上記ディスクガイド
   面部に載置させる駆動機構を備えているディスクドライ
   ブ装置。
2. 【請求項２】 上記装置は、更に上記ディスク押え部を
   上記ディスクが上記ディスクガイド面部に載置される方
   向に付勢する付勢部を備え、上記駆動機構は上記可動シ
   ャーシが上昇されるときに上記付勢部の付勢力に抗して
   上記ディスク押え部を上記離隔する方向に移動させる請
   求項１に記載のディスクドライブ装置。
3. 【請求項３】 上記ディスク押え部は、上記ディスクガ
   イド面部とともに上記ローディングされるディスクのガ
   イド溝を構成する請求項１に記載のディスクドライブ装
   置。