JP3021122U - メガネフレームのツル継手構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 メガネフレームのツルを折り畳み可能に連結
する継手構造において、ツルがガタ付くことなく、長期
間にわたって安定した開閉操作が行い得るツル継手構造
の提供。 【構成】 ヨロイ３にはネジ穴７を形成し、一方のツル
端部を屈曲してネジ８を設け、ネジ底に下ナット１１を
固定するとともに、薄い滑り板１３を載せた状態で、ヨ
ロイ３のネジ穴７に挿通し、そして、ネジ８には滑り板
１３とワッシャ１４を挿入して上ナット１０を螺合して
締め付けしている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は蝶番を用いないで構成したメガネフレームのツル継手構造に関するも のである。

【０００２】

【従来の技術】

メガネフレームにはツルが取付けられていて折り畳むことが出来る。従来では ツルの折り畳み手段として蝶番が用いられ、フロントフレーム両側にロウ付けし たヨロイには上記蝶番が固定され、この蝶番を介してツルが連結されている。蝶 番は比較的小さい為に長いツルを連結するには無理がかかり、該蝶番は摩耗して ガタ付いてしまうケースが多い。

【０００３】 勿論、ツルを折り畳み出来るように連結する手段としては必ずしも蝶番に限る ことはないが、一般的にはツルが折り畳まれる為の屈曲中心となる軸を有してい る。蝶番の場合には両蝶片を連結している軸ネジを有していて、ツルの屈曲中心 となっている訳であるが、ツルのガタ付きはこの軸ネジの緩みに基づく場合が多 い。特に近年のメガネフレームは軽量化とデザインが考慮されて非常にスリム化 し、その為にツルを連結する蝶番は更に小さくなって、該ツルのガタ付きを助長 している。

【０００４】 このようにツルがガタ付いたならば、上記軸ネジを増し締めしなくてはならな いが、小さな軸ネジを締め付けしてツルのガタ付きを無くすことは一般人にとっ ては容易でなく、専門家に依頼しなくてはならない。一方、小さな蝶番を用いる ことで、その製作並びに組み立て作業に支障を来すとともに、ロウ付けした蝶番 のロウ付け面積が小さいこともあって外れ易くなる。

【０００５】

【本考案が解決しようとする課題】

このように、メガネフレームのツル継手構造には上記のごとき問題がある。本 考案が解決しようとする課題はこの問題点であって、ツル屈曲に伴う摺動面積を 大きくし、ツルがガタ付くことのないツル継手構造を提供する。又ガタ付いた場 合には簡単に増し締めして直すことが出来るツル継手構造とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案のツル継手構造はヨロイに形成したネジ穴にツル端を挿通してネジ止め した構造と成っている。ヨロイのネジ穴は段付き穴として上側を大きくした座を 形成し、この大径の座にナットを挿入してツルの軸ネジに螺合する。座の底には 薄い滑り板とワッシャがセットされてナットで締め付けされ、一方ヨロイ下面に もナットが位置し、該軸ネジに螺合している。すなわち、上下ナットによって締 め付けられてツルの軸ネジはガタ付くことなく安定してヨロイに連結される。

【０００７】 ここで、ヨロイ上側に用いるナットは座から突出し、必要に応じて上端に飾り を取り付けすることがある。又該ヨロイはネジ穴から先端にストッパーを形成し 、ツル端部は湾曲してネジ部を形成し、ツルを開くことで該ストッパーに当たり 、開き度が規制されるように成っている。以下、本考案に係る実施例を図面に基 づいて詳細に説明する。

【０００８】

【実施例】

図１（ａ）、（ｂ）は本考案のツル継手構造を備えたメガネを表している実施 例である。このメガネは同図から明らかなようにリムを持たず、両レンズ１、１ は連結部材２によって連結され、レンズ外側にはヨロイ３、３が取り付けされて いる。そしてヨロイ３にはツル４が継手部５にて折り畳み出来るように連結され 、又鼻当てパット６、６はレンズ内側で連結部材２の下側に設けられている。勿 論、本考案の対象とするメガネフレームは上記縁無しメガネに限定するものでは なく、左右にリムを備えたメガネフレームであってもよい。

【０００９】 図２は本考案のツル継手構造を表した具体例である。ツル４の端部にはネジ８ を湾曲して有し、該ネジ８はヨロイ３に形成したネジ穴７に通されて連結されて いる。ネジ穴７はネジ８が嵌入することの出来る大きさと成っているが、該ネジ 穴７の上側には大きな座９を形成し、座９には上ナット１０の下部が嵌り込んで いる。そしてネジ８の底には別の下ナット１１が螺合し、下ナット１１とヨロイ 下面１２との間には薄い滑り板１３が介在し、同じく上記座９の底面には滑り板 １３とワッシャ１４が介在した状態で、上ナット１０がネジ締めされている。

【００１０】 そこで、下ナット１１をネジ底に固定した状態で、上ナット１０を締め付けす るならばネジ８はネジ穴７にガタ付くことなく軸支される。このネジ８はツル４ の太さに相当するネジ径を有し、蝶番の軸ネジに比べて非常に太く、更に上下ナ ット１０、１１を大きくすることが出来、その為に締め付けが安定する。ツル４ を折り畳む際にはネジ８が回転することになるが、上下の滑り板１３、１３が滑 らかに摺動し、上下ナット１０、１１の緩みを防止する。

【００１１】 そして、本考案では上ナット１０を装飾部材として機能させることが出来、上 ナット上端には飾り１５を取り付けしている。又、ツル４は図１（ｂ）に示すよ うに端部を湾曲してネジ８を形成しているが、ヨロイ３の先端にはストッパー１ ６を形成し、このストッパー１６にツル端部が当たって開き度を規制することが 出来る。

【００１２】 図３は本考案の他の実施例であって、ツル端部の形態を異にしている。すなわ ち、ヨロイ先端に形成したストッパー１６にツルを当てる為に屈曲した形状とな っている。勿論、この実施例ではヨロイ３に形成したストッパー１６は直線状に 延びているが、屈曲して形成することもあり、この場合にはツル端部の形状は違 ってくる。以上述べたように、本考案のツル継手構造はヨロイ端に形成したネジ 穴にツル端部に設けたネジを挿通して、上下ナットにて締め付けしたものであり 、次のような効果を得ることが出来る。

【００１３】

【考案の効果】

本考案のツル継手構造には従来の蝶番継手とは異なり、何時までも安定した折 り畳み操作を実現出来る。すなわち、ヨロイに形成したネジ穴にツルとほぼ同じ 大きさのネジを挿通してその上下でナット締めしている構造であり、蝶番継手よ りも強度は高く安定した連結構造と成る。そして、ナットが緩んでツルがガタ付 くように成った場合には、上ナットを簡単に締め付けすることでツルのガタ付き を無くすことが出来る。又上ナットは比較的大きくなる為に、上端には飾りを取 り付けすることが出来、メガネフレームの装飾部材として機能することになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のツル継手構造を用いたメガネフレー
ム。

【図２】本考案のツル継手構造の実施例。

【図３】本考案のツル継手構造を用いた別のメガネフレ
ーム。

【符号の説明】

１ レンズ ２ 連結部材 ３ ヨロイ ４ ツル ５ 継手部 ６ 鼻当てパット ７ ネジ穴 ８ ネジ ９ 座 10 上ナット 11 下ナット 12 下面 13 滑り板 14 ワッシャ 15 飾り 16 ストッパー

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 メガネフレームのヨロイにツルを折り畳
   み出来るように連結するツル継手構造において、ヨロイ
   にはネジ穴を形成し、一方のツル端部を屈曲したり湾曲
   してネジを設け、該ネジ底に下ナットを固定するととも
   に薄い滑り板を載せた状態で上記ヨロイのネジ穴に挿通
   し、そしてネジには滑り板とワッシャを挿入して上ナッ
   トを螺合して締め付けしたことを特徴とするメガネフレ
   ームのツル継手構造。
2. 【請求項２】 メガネフレームのヨロイにツルを折り畳
   み出来るように連結するツル継手構造において、ヨロイ
   にはネジ穴と該ネジ穴より大径の座を同心を成して形成
   し、一方のツル端部を屈曲したり湾曲してネジを設け、
   該ネジ底に下ナットを固定するとともに薄い滑り板を載
   せた状態で上記ヨロイのネジ穴に挿通し、そしてネジに
   は滑り板とワッシャを挿入して上ナットを螺合して締め
   付けし、滑り板とワッシャ及び上ナットの下部を上記座
   内に収めたことを特徴とするメガネフレームのツル継手
   構造。