JP3017087U - 食品切断機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案は、構造が単純で、安価に提供でき、掃
除等のメンテナンス性が良好な食品切断機を提供するこ
とにある。 【構成】本考案は、食品を横方向から支持しつつ搬送す
る一対の搬送ベルトの間に食品を切断するための切断部
を有する食品切断機において、前記搬送ベルトの内側に
は該各々の搬送ベルトを食品搬送経路方向に押圧する三
対の押圧ローラが配設され、該三対の押圧ローラの内、
中間に位置する第二押圧ローラの押圧力が最も大である
と共に該第二の押圧ローラ間の搬送経路内に切断刃が配
置されており、該第二押圧ローラ間に食品が挟持され切
断されている時には搬送経路上流側の第一押圧ローラが
食品を未だ挟持しており、搬送経路下流側の第三押圧ロ
ーラ間に食品が挟持された時には第二押圧ローラ間でも
食品を挟持する構成と成したことを特徴とする食品切断
機である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は食品切断機に関し、詳しくは、ダイコン、ニンジン、キュウリ、ごぼ う、ジャガイモ等の野菜類やミカン等の果物類等の食品を切断する、又は食品に 切れ目を入れる食品切断機に関するものである。

【０００２】

【考案の背景】

外食チェーン店の食品加工工場や漬物工場等においては、ダイコン、ニンジン 、キュウリ、ごぼう、ジャガイモ等の野菜類やミカン等の果物類等の食品を切断 する、又は食品に切れ目を入れる等の食品切断加工を大量に且つ均質に行うには 、実公昭６２−４３７４７号公報、同６３−７５１９号公報、特公昭５７−５２ ２００号公報及びその他等に記載されている各種の食品切断機を用いることによ り行われている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしこれらの技術は構造が複雑であるため、実際の製品化に当たっては高価 となってしまうだけでなく、掃除等のメンテナンス性が悪いという欠点を有して いる。

【０００４】

【考案の目的】

そこで本考案の目的は、構造が単純で、安価に提供でき、掃除等のメンテナン ス性が良好な食品切断機を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の上記課題は、 １．架台上に食品搬送経路を有し、該食品搬送経路の両側に沿って食品を横方向 から支持しつつ搬送する一対の搬送ベルトを有し、該一対の搬送ベルトの間に食 品を切断するための切断部を有する食品切断機において、前記搬送ベルトの内側 には該各々の搬送ベルトを食品搬送経路方向に押圧する三対の押圧ローラが配設 され、該三対の押圧ローラの内、中間に位置する第二押圧ローラの押圧力が最も 大であると共に該第二の押圧ローラ間の搬送経路内に切断刃が配置されており、 該第二押圧ローラ間に食品が挟持され切断されている時には搬送経路上流側の第 一押圧ローラが食品を未だ挟持しており、搬送経路下流側の第三押圧ローラ間に 食品が挟持された時には第二押圧ローラ間でも食品を挟持する構成と成したこと を特徴とする食品切断機、

【０００６】 ２．前記切断刃が搬送経路上方から下方へ又は下方から上方へ貫通する直刃又は 回転刃であり、食品を二つに切断する構成であることを特徴とする前記１記載の 食品切断機、

【０００７】 ３．前記切断刃が搬送経路上方から切断位置の途中まで垂設された、及び／又は 下方から切断位置の途中まで立設された直刃又は回転刃であり、食品に切れ目を 入れる構成であることを特徴とする前記１記載の食品切断機、

【０００８】 ４．前記切断刃が交叉刃であり、食品を三以上に分割切断する構成であることを 特徴とする前記１記載の食品切断機、

【０００９】 ５．前記三対の押圧ローラの押圧力が調整可能であることを特徴とする前記１〜 ４の何れかに記載の食品切断機、 の各々により達成される。

【００１０】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を添付図面に基き説明する。 図１は本考案に係る食品切断機の要部拡大概略平面図、図２は本考案に係る食 品切断機の一例を示す概略平面図、図３は図２の概略正面図である。 図１〜３において、１は食品切断機の架台であり、架台１の上方に食品搬送経 路Ｘが設けられている。

【００１１】 食品搬送経路Ｘの入口には食品入口ガイド２が設けられ、食品搬送経路Ｘの出 口には食品出口ガイド３が設けられ、前記食品搬送経路Ｘの両側に沿って食品を 横方向から支持しつつ搬送する一対の搬送ベルト１３Ａ，１３Ｂを有している。 該一対の搬送ベルト１３Ａ，１３Ｂの間には食品を切断するための切断部が形成 されている。

【００１２】 搬送ベルト１３Ａ，１３Ｂの内側には該各々の搬送ベルトを１３Ａ，１３Ｂを 食品搬送経路Ｘ方向に押圧する三対の押圧ローラが配設されている。該三対の押 圧ローラは、食品搬送経路Ｘの入口側から、一対の第一押圧ローラ６Ａ，６Ｂ、 一対の第二押圧ローラ７Ａ，７Ｂ、一対の第三押圧ローラ８Ａ，８Ｂと順に配設 されており、該三対の押圧ローラの内、中間に位置する第二押圧ローラ７Ａ，７ Ｂの押圧力が最も大である。また、該第二の押圧ローラ７Ａ，７Ｂ間の搬送経路 Ｘ内には、切断刃１５が配置されている。

【００１３】 ４Ａ，４Ｂは食品搬送経路Ｘの入口の両側に沿って設けられ、搬送ベルト１３ Ａ，１３Ｂを駆動するための一対の駆動ローラであり、一対の駆動ローラ４Ａ， ４Ｂの何れか一方または両方が駆動用モータＭに接続されている。５Ａ，５Ｂは 食品搬送経路Ｘの出口の両側に沿って設けられた一対の遊動ローラである。なお 本実施例において一対の駆動ローラ４Ａ，４Ｂと一対の遊動ローラ５Ａ，５Ｂの 位置を入れ換えることは可能である。

【００１４】 前記搬送ベルト１３Ａは各ローラ４Ａ，５Ａ, ６Ａ，７Ａ, ８Ａに、また搬送 ベルト１３Ｂは各ローラ４Ｂ，５Ｂ, ６Ｂ，７Ｂ, ８Ｂに掛架されている。た無 端の押えベルトである。前記搬送ベルト１３Ａ，１３Ｂとしてはベルト表面に凹 凸（搬送方向に直角方向の凹凸）を設けた所謂タイミングベルトを用いることが 好ましく、このタイミングベルトを用いる場合には前記駆動ローラ４Ａ, ４Ｂあ るいはその他のローラ６Ａ, ６Ｂ, ７Ａ, ７Ｂ, ８Ａ, ８Ｂ等の表面にも前記の 凹凸に噛み合う凹凸を設けることも好ましい。なお１４Ａ，１４Ｂは押圧ローラ ６Ａ, ６Ｂに対設する位置に必要に応じて設けることができる一対の遊動ローラ である。

【００１５】 第一押圧ローラ６Ａ、第二押圧ローラ７Ａ及び第三押圧ローラ８Ａの各々の間 隔は、切断しようとする食品の長さよりも狭く、切断時に食品を確実に押圧支持 するために、その配置は、食品切断中、該食品を三対のローラのうち少なくとも 二対のローラが支持するような間隔で構成されている。即ち、第二押圧ローラ７ Ａ，７Ｂ間に食品が挟持され、切断刃１５により切断されている時には、搬送経 路Ｘ上流側の第一押圧ローラ６Ａ，６Ｂが食品を未だ挟持しており、搬送経路Ｘ 下流側の第三押圧ローラ間８Ａ，８Ｂに食品が挟持された時には第二押圧ローラ ７Ａ，７Ｂ間でも食品を挟持している。なお、本実施例では食品の押圧挟持は三 対の押圧ローラのみにより行っているが、その他の支持ローラや押圧ローラを付 加する構成も本考案に包含される。

【００１６】 第一押圧ローラ６Ａ，６Ｂ、第二押圧ローラ７Ａ，７Ｂ及び第三押圧ローラ８ Ａ，８Ｂの立設する手段は特に限定されないが、支持板９に形成した長孔（図示 しないが食品搬送経路に直角方向に形成されている。）に各ローラの下端軸（図 示せず）を挿入して立設することができる。また第一押圧ローラ６Ａ，６Ｂ、第 二押圧ローラ７Ａ，７Ｂ及び第三押圧ローラ８Ａ，８Ｂの上方には固定板１０Ａ ，１０Ｂが設けられており、該固定板１０Ａ，１０Ｂには、各ローラ６Ａ，６Ｂ ，７Ａ，７Ｂ，８Ａ，８Ｂの先端軸１１を挿入可能な長孔１２が形成されている 。なお各ローラ６Ａ，６Ｂ，７Ａ，７Ｂ，８Ａ，８Ｂは支持板９に立設すること なく、架台１上に立設してもよいし、また別に設けた固定部材に立設してもよい 。

【００１７】 切断部には、切断刃１５を有し、切断刃１５は一対の押圧ローラ６Ａと６Ｂの 略々中間付近に図示しない固定部材に固着されている。切断刃１５は２つ割りを 効果的に行うには刃巾がせまいものが好ましい。本実施例において切断刃１５は 刃先が食品搬送経路の入口方向に向けて固定してあってもよいが、刃先が食品搬 送経路の入口方向に向いていれば可動式であってもよい。

【００１８】 切断刃１５としては、本実施例のように搬送経路Ｘ上方から下方へ貫通する直 刃を採用することにより、食品を真二つに切断する構成の他、下記するような他 の構成を採ることができる。

【００１９】 切断刃が搬送経路下方から上方へ貫通する直刃である。 切断刃が搬送経路上方から下方へ貫通する回転刃である。 切断刃が搬送経路下方から上方へ貫通する回転刃である。 これら〜の三つの態様は、上記実施例と同様、食品を真二つに切断する構 成である。また、上記実施例及び〜の態様では、切断刃を二以上とすること で食品を三以上に切断することができる。

【００２０】 切断刃が搬送経路上方から切断位置の途中まで垂設された直刃である。 切断刃が搬送経路上方から切断位置の途中まで垂設された回転刃である。 切断刃が搬送経路下方から切断位置の途中まで立設された直刃である。 切断刃が搬送経路下方から切断位置の途中まで立設された回転刃である。 これら〜の四つの態様は、食品の上部又は下部に切れ目を入れる構成であ る。また、〜の態様では、切断刃を二以上とすることで食品に二以上の切れ 目を入れることができる。

【００２１】 切断刃が搬送経路上方から切断位置の途中まで垂設された直刃と、搬送経路下 方から切断位置の途中まで立設された直刃とからなる。 切断刃が搬送経路上方から切断位置の途中まで垂設された回転刃と、搬送経路 下方から切断位置の途中まで立設された回転刃とからなる。 これら及びの二つの態様は、食品の上部と下部に切れ目を入れる構成であ る。また、及びの態様では、上方と下方の切断刃の内、何れか一方又は両方 の切断刃を二以上とすることで食品の上部と下部の何れか一方又は両方に二以上 の切れ目を入れることができる。

【００２２】 上記の〜並びに及びの態様は、食品を真二つ（或いは三つ以上）に切 断するのではなく、一部を残して切ることにより、食品に形成された切れ目に調 味料や具を入れたり、或いは切れ目から開く、所謂、開きの状態とすることがで きる。 さらに本考案では、切断刃を交叉刃として、食品を三以上に分割切断する構成 も採ることができる。

【００２３】 次に押圧部における食品の押圧手段について説明する。図１に示すように各ロ ーラ６Ａ，７Ａ, ８Ａの先端軸１１には各々押圧バネ１６Ａ，１７Ａ，１８Ａが 取付けられ、またローラ６Ｂ，７Ｂ，８Ｂの先端軸１１には各々押圧バネ１６Ｂ ，１７Ｂ，１８Ｂが取付けられている。押圧バネ１６Ａ，１７Ａ，１８Ａ，１６ Ｂ，１７Ｂ，１８Ｂの他端にはハンドル１９を具えたボルト２０が取付けられて いる。２１はナット２２を固着した固定部材である。

【００２４】 本考案においては、前述したように三対の押圧ローラの内、中間に位置する第 二押圧ローラ７Ａ，７Ｂの押圧力が最も大であることから、該第二押圧ローラ７ Ａ，７Ｂの押圧バネ１７Ａ，１７Ｂの押圧力が最も強く設定されている。

【００２５】 なお上記の実施例において、押圧バネに代えて引張バネを用いることもできる し、あるいは押圧バネの伸縮調整可能な構成にせず単に固定バネを用いてもよく 、その場合には所望の押圧力に応じてバネを交換できる構成にすればよい。また ローラ６Ａ，７Ａ, ８Ａ及びローラ６Ｂ，７Ｂ，８Ｂの各軸はギヤで連結されて いてもよい（前記実公昭６０−１９９９号参照) 。

【００２６】 上記のように構成された結果、食品として例えばダイコンが、食品搬送経路Ｘ 入口の食品入口ガイド２から食品の押圧部に搬入されると、一対の搬送ベルト１ ３Ａと１３Ｂの間で両側面から押圧支持されると共に下方は支持板９によって支 持される。支持板９の表面は食品をすべりながら搬送可能なように滑らかに形成 されていることが好ましい。なお食品搬送経路Ｘの下方にコンベアやコロ等を設 け食品の支持・搬送を補助してもよい。

【００２７】 ダイコンの先端が一対の第二押圧ローラ７Ａと７Ｂの間に搬送されると、両ロ ーラに押圧支持された状態で切断刃１５によって切断される。この切断時には食 品の後端側が一対の第一押圧ローラ６Ａと６Ｂの間に支持された状態にある。続 けて２つ割りの切断が継続されている状態でダイコンの先端は、一対の第三押圧 ローラ８Ａと８Ｂの間に搬送され、その一対のローラ間で支持され、他方ダイコ ンの後端側は一対の第二押圧ローラ７Ａと７Ｂの間で支持された状態にある。即 ち、食品切断中は、三対のローラのうち、少なくとも二対のローラによって支持 されているので、食品が安定した状態で切断刃によって切断される。

【００２８】 本実施例においてはこのように切断を行う際に、食品は押圧部に設けられた三 対のローラのうちの少なくとも二対の押圧ローラに押圧挟持された状態にあり、 そのため真直なダイコンはもとより曲がったダイコンでも、前述したような各態 様において効果的に切ることができる。

【００２９】

【考案の効果】

本考案によれば、上記構成を有することにより従来に比して構造が単純である ので、安価に提供でき、掃除等のメンテナンス性が良好であるという効果を有す る。

【００３０】 また性能的には、切断刃の両側に位置する搬送ベルトの内側各々には、該搬送 ベルトを押圧する少なくとも三対の押圧ローラを有し、該三対の押圧ローラ間の 押圧力を調整可能にすると共に該三対の押圧ローラの中の中間に位置する一対の 押圧ローラ間の押圧力を最も強くし、さらには食品切断中、該食品を三対の押圧 ローラのうち少なくとも二対の押圧ローラが挟持搬送する構成を有することによ り、切断時に食品は常に二対の押圧ローラに挟持されているので、切断時の挟持 搬送が極めて安定しており、従って、曲がったダイコン等であっても所望の各態 様に効果的に切ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る食品切断機の要部拡大概略平面図
である。

【図２】本考案に係る食品切断機の一例を示す概略平面
図である。

【図３】図２の概略正面図である。

【符号の説明】

１ 架台 ２ 食品入口ガイド ３ 食品出口ガイド ４Ａ，４Ｂ 一対の駆動ローラ ５Ａ，５Ｂ 一対の遊動ローラ ６Ａ，６Ｂ 一対の第一押圧ローラ ７Ａ，７Ｂ 一対の第二押圧ローラ ８Ａ，８Ｂ 一対の第三押圧ローラ ９ 支持板 １０Ａ，１０Ｂ 固定板 １１ 先端軸 １２ 長孔 １３Ａ，１３Ｂ 一対の搬送ベルト １４Ａ，１４Ｂ 一対の遊動ローラ １５ 切断刃 １６Ａ，１６Ｂ 押圧バネ １７Ａ，１７Ｂ 押圧バネ １８Ａ，１８Ｂ 押圧バネ １９ ハンドル ２０ ボルト ２１ 固定部材 ２２ ナット

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】架台上に食品搬送経路を有し、該食品搬送
   経路の両側に沿って食品を横方向から支持しつつ搬送す
   る一対の搬送ベルトを有し、該一対の搬送ベルトの間に
   食品を切断するための切断部を有する食品切断機におい
   て、前記搬送ベルトの内側には該各々の搬送ベルトを食
   品搬送経路方向に押圧する三対の押圧ローラが配設さ
   れ、該三対の押圧ローラの内、中間に位置する第二押圧
   ローラの押圧力が最も大であると共に該第二の押圧ロー
   ラ間の搬送経路内に切断刃が配置されており、該第二押
   圧ローラ間に食品が挟持され切断されている時には搬送
   経路上流側の第一押圧ローラが食品を未だ挟持してお
   り、搬送経路下流側の第三押圧ローラ間に食品が挟持さ
   れた時には第二押圧ローラ間でも食品を挟持する構成と
   成したことを特徴とする食品切断機。
2. 【請求項２】前記切断刃が搬送経路上方から下方へ又は
   下方から上方へ貫通する直刃又は回転刃であり、食品を
   二つに切断する構成であることを特徴とする請求項１記
   載の食品切断機。
3. 【請求項３】前記切断刃が搬送経路上方から切断位置の
   途中まで垂設された、及び／又は下方から切断位置の途
   中まで立設された直刃又は回転刃であり、食品に切れ目
   を入れる構成であることを特徴とする請求項１記載の食
   品切断機。
4. 【請求項４】前記切断刃が交叉刃であり、食品を三以上
   に分割切断する構成であることを特徴とする請求項１記
   載の食品切断機。
5. 【請求項５】前記三対の押圧ローラの押圧力が調整可能
   であることを特徴とする請求項１〜４の何れかに記載の
   食品切断機。