JP3016028B2 - オフセット輪転印刷機の印刷条件設定システム - Google Patents

オフセット輪転印刷機の印刷条件設定システム

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JP3016028B2
JP3016028B2 JP63138105A JP13810588A JP3016028B2 JP 3016028 B2 JP3016028 B2 JP 3016028B2 JP 63138105 A JP63138105 A JP 63138105A JP 13810588 A JP13810588 A JP 13810588A JP 3016028 B2 JP3016028 B2 JP 3016028B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、オフセット輪転印刷機に係り、特に、印刷
条件の初期設定作業を自動的に行えるようにしたオフセ
ット輪転印刷機の印刷条件設定システムに関するもので
ある。
[従来の技術] 一般的なオフセット輪転印刷機の構成を第10図、第11
図、第12図、第13図、第14図、第15図、第16図、第17図
および第18図を用いて説明する。
オフセット輪転印刷機は第10図に示すように、給紙部
40、インフィード部42、印刷部46、乾燥部49、冷却部5
0、ウェブパス部54、折部58、スタッカーバンドラー部5
9から構成される。以下、各部の構成について説明す
る。
第11図は給紙部40の構成を示す図である。第11図にお
いて、印刷機フレーム60には、ターレットアーム65が取
り付けられた軸61が回転自在に支持されている。ターレ
ットアーム65の両端にはそれぞれ巻取紙66、67が取り付
けられている。また、軸61の一端にはギア62が設けられ
ており、該ギア62は、ベルトによってモータ63と連結さ
れた駆動ギア64により駆動される。これによって軸61が
回転し、それに伴って軸61に取り付けられたターレット
アーム65が回転する。これは紙継ぎおよび巻取紙の交換
の際に必要な一つの構成である。つまり、いま図の状態
で巻取紙67から紙が供給されて印刷されているものと
し、該巻取紙67の紙の残量が僅かになって紙継ぎを行お
うとする場合には、巻取紙66と巻取紙67の紙とを接続
し、巻取紙67の紙を切断した後ターレットアーム65を18
0度回転させて巻取紙66を図の巻取紙67の位置に置かな
ければならないのであり、そのために設けられている構
成なのである。また、品目替えのときの巻取の交換の際
にも同様である。なお、ターレットアーム65の間隔は固
定されていてもよいし、図示しない駆動装置によって多
少間隔が調整できるようにしてもよいものである。
また、ターレットアーム65の先端部には、巻取紙66、
67を保持するためのチャッキング装置68、69がそれぞれ
設けられている。チャッキングコーン軸74は、スリーブ
76に回転可能に保持されている。スリーブ76の周囲には
ラック77が形成されており、該ラック77にはピニオン78
が噛合され、該ピニオン78には、モータ79の軸に取り付
けられた歯車80が噛合されている。従って、モータ79を
回転させると、その回転はピニオン78とラック77で直線
運動に変換されるので、スリーブ76を図の左右方向に移
動させることができる。また、チャッキング装置69は、
エアシリンダ81と、該エアシリンダ81に連結されたピニ
オン82と、該ピニオン82に噛合するラック部83が形成さ
れたスリーブ84と、該スリーブ84に回転自在に保持され
たチャッキングコーン軸85とからなっており、エアシリ
ンダ81を駆動することによって、チャッキングコーン軸
85を図の左右方向に移動させることができる。
このような構成において、巻取紙を装着する場合に
は、作業者は手動または遠隔操作によりモータ79を駆動
してチャッキングコーン軸74を紙幅に応じた所定の位置
まで移動して巻取紙の幅方向の位置を決め、次にエアシ
リンダ81を駆動してチャッキングコーン軸85を移動させ
て巻取紙を装着するのである。
給紙部40ではテンションの制御も行われる。これは給
紙テンションと呼ばれるもので、その給紙テンションを
制御するものが第11図のパウダーブレーキ75である。定
常運転中においては、パウダーブレーキ75は、図示しな
いテンションピックアップで実測した給紙テンション値
を参照して、給紙テンションが予め設定された所定の値
となるように自動制御されている。
給紙テンション値は、連量(単位長さ当りの質量)等
によって適宜調整される。連量が大きい紙なら強いテン
ションを掛けても切れることはないが、連量が小さい紙
に強いテンションを掛けると紙が切れてしまうからであ
る。従って、作業者は印刷品目が変わる毎にどの程度の
テンションを掛けるのかを決めて手動または遠隔操作に
より調整し、試し刷りの結果が思わしくなければ手動ま
たは遠隔操作により調整をし直す、という作業を行う。
以上が給紙部40の構成であり、給紙部40で引き出され
た紙は、次にインフィード部42を通過する。インフィー
ド部42には第10図に示されるように多数のロールが配置
されており、ウェブの走行位置が制御されると共に、テ
ンション(インフィードテンション)制御が行われる。
ウェブの幅方向の走行位置、即ちエッジ位置の制御
は、紙の所定の位置に所定の絵柄を印刷するためには必
要不可欠のものであり、エッジガイドコントローラ43
(以下、EGCと略記する。)で制御される。
第12図にEGC43の一般的な構成を示す。第12図におい
て、ウェブはロール90で走行方向を変えられ、固定フレ
ーム91に回動自在に載置された移動フレーム92のガイド
ロール93に沿って走行し、ロール96で再び走行方向を変
えられる。検出器95はウェブが定められた位置を走行し
ているか否かを検出するもので、走行位置がずれている
ことが検出されると油圧装置97を駆動して油圧シリンダ
94により移動フレーム92を固定フレーム91に対して、時
計方向あるいは反時計方向に、ずれに応じた角度だけ回
転する。これによりウェブは定められた走行位置に戻る
ことになる。検出器95は二つのアームを有し、その間を
ウェブが走行するようになされている。そして、一方の
アームからエアを吹き出し、もう一方のアームで風圧を
検出したり、あるいは一方のアームから光を発してもう
一方のアームで光量を検出することでウェブの走行位置
をモニタすることができる。なお、98は電源を含む制御
装置である。
このようなEGC43において、印刷品目が変わることに
よって紙幅が変更された場合には、検出器95がウェブの
走行位置が検出可能な範囲から外れてしまうことがある
ので、印刷品目が変わる毎に紙幅に対応した位置に移動
させる必要があり、その作業は作業者が手動あるいは遠
隔操作によって行う。
インフィードテンションの制御は第10図のインフィー
ドロール44とダンサーロール45により行われる。定常運
転中のインフィードテンション制御は、ダンサーロール
45の位置を図示しない検出器でモニタし、常にダンサー
ロール45が予め定められた所定の位置にくるようにイン
フィードロール44の周速比を制御することにより行われ
る。
給紙テンションに関して述べたと同様に、インフィー
ドテンションの調整も作業者が手動あるいは遠隔操作で
図示しないダンサーロールエアシリンダのバルブを操作
し、エア圧を調整してダンサーロール45の位置を調整す
ることで行う。
以上説明したように、インフィード部42においてエッ
ジ位置およびテンションが制御されたウェブは、次に印
刷部46に導かれる。
印刷部46は通常4つの印刷ユニットで構成され、紙は
一般的には黒、青、赤、黄の順に両面同時に印刷され
る。
印刷に際してはインキの他に湿し水が用いられるが、
第13図にインキ装置の構成を、第14図に湿し水装置の構
成を示す。
第13図aはインキ装置の概略構成を示す図であり、イ
ンキはインキブレード100とインキ元ロール101の間に溜
められている。インキブレード100はインキの供給量を
調整するために設けられているもので、インキ元ロール
101の幅方向に多数並べられており、互いに独立にその
開度が設定されるようになされている。
インキ元ロール101で引き出されたインキは、インキ
呼出しロール102に移され、更に、インキ練りロール103
で練られて図示しない版胴の絵柄の部分に移される。
第13図bはインキ元ロール101によって引き出される
インキの様子を示すもので、インキ104は、インキブレ
ード100とインキ元ロール101の間の隙間105が大きいほ
ど多く引き出される。図ではインキブレード1001の方が
インキブレード1002より開度が大きくなされているの
で、より多くのインキが引き出されている。
印刷を行うには、絵柄の多い部分にはより多くのイン
キを供給しなければならない。従って、作業者は、絵柄
面積率に応じて各インキブレード100の開度およびイン
キ元ロール101の回転数を手動または遠隔操作により調
整しなければならない。しかし、絵柄面積率とインキブ
レードの開度の関係はリニアではなく、第13図cの106
で示すような曲線とするのがよいことが知られている。
作業者はこのような曲線に基づいてインキブレード100
の開度を調整するのであるが、非直線の特性であるため
に調整作業は非常に難しいものになっている。
第13図dは、インキブレード100の開度を調整するた
めの機構の例を示す図である。インキブレード100はイ
ンキブレード取付台107に取付けられており、インキブ
レード作動片110を回転軸112を中心にして回転させるこ
とによって開度を調整し、以て隙間105の大きさを調整
することができる。そのために、作業者は、遠隔操作に
よりモータ108を回転させて作動片押し出しネジ111を図
の左右方向に移動させるか、手動操作摘み109で作動片
押し出しネジ111を移動させるかする。なお、ポテンシ
ョメータ113は、作動押し出しネジ111の押し出し量、即
ちインキブレード100の開度をモニタするために設けら
れているものである。
印刷を行うにはインキの他に湿し水が必要である。イ
ンキは版胴の絵柄の部分に付くが、湿し水は絵柄でない
部分(非画線部)に付く。その湿し水回りの一般的な構
成を第14図に示す。
第14図において、水舟115に溜められている湿し水
は、水元ロール116で引き出され、いくつかのロールを
介して版胴117の非画線部に均一に付けられる。印刷を
行うには、この湿し水装置による版面への水供給が一定
に行われなければならないが、湿し水成分中のアルコー
ル濃度変化等により必ずしも版面上の湿し水量は一定に
保たれないのが現状である。従って作業者は常に印刷物
あるいは版面状態を見て、湿し水量が適正かどうかを監
視する必要があり、その結果湿し水量が足りないと水元
ロール116の回転数を増加し、湿し水量が多いと水元ロ
ール116の回転数を減少させて調整していた。この作業
を自動化したのが第14図に示す湿し水自動制御装置であ
り、版面上の湿し水量を検出するセンサ119、センサ信
号を演算処理して水元ロール回転数を制御する制御部12
0および図示しない操作部から成っている。
定常運転中は、制御部120は版胴117の湿し水量をセン
サ119でモニタし、版胴117表面に付いている湿し水の量
が常に予め設定された所定の量になるように水元ロール
駆動モータ121の回転数を制御している。
さて、質のよい印刷を行うには、湿し水の量を適正に
することが必要である。即ち、湿し水量は印刷品質、特
に色調に深く関わっており、湿し水量が多いと刷本濃度
は低くなり、少ないと刷本濃度が高くなる傾向がある。
また、絵柄面積率が大きい場合は湿し水量も多めにし、
小さい場合は少なめにするという一般的傾向があるの
で、絵柄面積率に応じて湿し水の供給量を予め設定した
方が印刷開始当初から適正な印刷が可能となる。
また、印刷部46には紙切れ検知器47、48が設けられて
いる。これらの紙切れ検知器は、印刷中に紙切れが生じ
た場合には、直ちに印刷機を停止させる必要があるため
に設けられているもので、その基本的構成は第15図のよ
うである。検知器センサ123は発光素子124と受光素子12
5とからなり、ウェブ122はその間を走行する。紙がある
時は発光素子124から発光された光は紙に遮られて受光
されないが、紙が切れると光が受光素子125で受光され
るため、紙の存在を検知することができる。通常、検知
器センサ123は第15図に示されるようにウェブ122の幅方
向に4箇所程度配置されており、紙幅の広い場合には外
側の2組の検知器センサを使用し、紙幅の狭いときには
内側の2組のセンサを使用する。そのため、印刷品目の
変更により紙幅が変更されるときには、作業者はスイッ
チで使用する検知器センサを選択する必要がある。な
お、紙切れ検知器は、オフセット輪転印刷機においては
印刷部46に前後2箇所、後述する折部58の入口に1箇所
程度配置されるのが普通である。
印刷部46で印刷された紙は次に乾燥部49で乾燥され
る。第16図に乾燥部49の一般的構成を示す。なお、図中
実線はエア等の流体の流れを示し、波線は制御信号の流
れを示している。
第16図において、ガスは、第1ガスバルブ135、第2
ガスバルブ136でそれぞれ供給量を調整されて第1バー
ナー137および第2バーナー138に供給され、燃焼されて
別途供給されるエアを加熱する。各バーナー137、138で
加熱されたエアはそれぞれ第1ブロアー139、第2ブロ
アー140により第1ドライヤ130、第2ドライヤ131に送
風される。送風量は、第1インバータ141、第2インバ
ータ142により第1、第2のブロアー139、140の回転数
を制御することにより行われ、また、各バーナーから送
風される熱風の温度は、温度センサ143、144でモニタさ
れる温度が予め設定された所定の温度になるように、第
1温調器133、第2温調器134により各ガスバルブ135、1
36の開閉量を制御することにより行われる。
第2温調器134は、第2ドライヤ131の出口に設けられ
ている紙面温度センサ132で常時紙面温度をモニタして
おり、検出される紙面温度が常に予め設定された値にな
るように第2ガスバルブ136の開閉量を制御する。この
とき第1ドライヤ130の熱風温度は、第2のドライヤ131
の熱風温度と一定の温度差を保つように制御される。
以上は定常運転中の制御動作であるが、作業者は、紙
質、印刷速度等に基づいて紙面温度、二つのドライヤ間
の温度差、および熱風の送風量を決めるためのブロアー
の回転数を操作盤上の摘みで調整する。しかし、試し刷
りの結果が思わしくなければ、調整をし直さなければな
らない。
乾燥部49で乾燥されたウェブは冷却部50に導かれて冷
却されると共にテンション(クーリングテンション)制
御が行われる。冷却は第10図に示すように通常4本のク
ーリングロール51により行われ、クーリングテンション
の制御はクーリングロール52の周速比(版胴の周速に対
する比)を制御することで行われる。
クーリングテンションの調整は、作業者が紙質等に基
づいて、図示しない減速機コントローラの調整摘みを操
作し、クーリングロール52の周速比を調整することによ
り行うが、試し刷りの結果が思わしくなければ、作業者
は調整をやり直す。
冷却部50で冷却され、所定のテンションを与えられた
ウェブは、次にウェブパス部54に導かれ、ウェブのエッ
ジ位置制御、テンション(ウェブパステンション)制
御、ウェブパス長制御の各制御が行われる。
エッジ位置制御は、後述する折部58で行われる折り曲
げ、裁断等の加工が所定の位置で行われるようにウェブ
の走行位置を制御するもので、EGC53により行われる。
その構成は第12図と同様であるので、説明は省略する。
ウェブパステンション制御はウェブスロール55の周速
比を制御することにより行われるが、このウェブパステ
ンションの調整作業は、作業者が図示しない減速機コン
トローラの調整摘みを手動または遠隔操作で操作し、ウ
ェブパステンションが所定の値となるようにウェブパス
ロール55の周速比を調整することにより行う。
オフセット輪転印刷機においては、印刷するだけでな
く、折り曲げ、裁断等の加工も行うので、印刷部46の出
口から当該加工の行われる箇所までのウェブパス長は版
胴の周長の整数倍に設定される。しかし、テンションの
変動、紙の伸縮によりウェブパス長が変動するので、断
裁位置の制御が必要であり、それを行うのがコンペンセ
ータロール56である。定常運転中は絵柄のマーク、ある
いは色が急激に変わる部分を図示しないセンサでモニタ
し、それらの部分の間隔が所定の値になるようにコンペ
ンセータロール56を図の矢印方向に移動させて制御を行
っている。このことにより、裁断等が所定の位置で行わ
れる。このコンペンセータロール56の位置は、例えば、
折部58で紙を縦に半分に切る、いわゆる2列出しを行う
場合とそうでない場合ではウェブの経路が異なり、従っ
て加工箇所までのウェブパス長が異なるので、ウェブパ
ス長が版胴の周長の整数倍となるように調整する必要が
ある(以下、このコンペンセータロール56の位置調整を
コンペン位置調整という。)。このコンペン位置調整
は、作業者が折部58での加工の内容に応じて、手動また
は遠隔操作でコンペンセータロール56の位置を調整する
ことにより行う。
ウェブパス部54を通過したウェブは紙切れ検出器57を
通って折部58に導かれる。紙切れ検出器57は第15図と同
様であるので説明は省略する。
折部58は印刷された紙に対して種々の加工を施すもの
で、第17図に示すように種々の装置が備えられている。
スリッター151は丸刃で構成されたカッターで、矢印1
50で示す方向から流れてきたウェブを縦方向に二分し、
いわゆる2列出しを行う場合にウェブに触れるように配
置される。
三角板152はウェブを縦方向に二つ折りするもので、
品目の折り仕様に応じて図の左右方向位置が設定され
る。
横ミシン胴153は、長さ方向にミシン刃を有するロー
ルで構成され、横方向、即ちウェブの流れに対して直角
方向にミシン目を入れて紙を折り易くするもので、品目
に応じて適宜使用される。
縦ミシン154は、ミシン刃が形成された円盤で構成さ
れ、縦方向、即ちウェブの流れに沿ってミシン目を入れ
るもので、品目に応じて適宜使用される。
断裁ロール155は、その長さ方向に刃を有するロール
で、ウェブを裁断し、折帖とするものである。
折胴156、くわえ胴157は、その長さ方向に針状のチャ
ッキング手段を有し、該チャッキング手段で裁断された
紙の端を引っかけて保持した後、折胴156に設置された
折ブレード(図示せず)により、紙の流れと直角方向に
折られ、くわえ胴157に設置されたくわえ板(図示せ
ず)によりコンベア163に渡される。折胴156、くわえ胴
157の回転速度は一定で、断裁ロール155との相対位置も
一定になされているが、チャッキング手段は別個に周方
向に移動可能になされており、チャッキング手段の取り
付け位置を変えることによって折胴で紙を折る位置を変
えることができる。この位相調整は、折る位置は必ずし
も断裁された紙の流れ方向の中央に限らず、品目によっ
てはずらせて折る場合もあるので、折る位置の調整のた
めに行われるものである。従って、オペレータは折仕様
に応じてチャッキング手段の取り付け位置を予め設定す
る必要がある。
アジロミシン158は、コンベア163を流れる折帖に対し
て縦ミシン154と同方向にミシン目を入れるものである
が、縦ミシン154とは目の形状とピッチが異なってい
る。印刷物の後加工に応じてこのアジロミシンを使用す
るか否か、使用する場合の配置される位置が設定され
る。
チョッパー159は紙に対して流れ方向に折を入れるも
ので、コンベア163で運ばれてきた折帖を当て板160で止
め、チョッパー159を上方から落とすことによって折を
入れることができる。チョッパー159で折られた折帖は
羽根車161によりコンベア164の上に落とされて図の左方
に運ばれていく。このように、チョッパー159を使用す
る場合は当て板160、羽根車161およびコンベア164を駆
動させる必要がある。なお、このとき、羽根車162は停
止状態になされている。
これに対して、チョッパー159を使用しない場合に
は、当て板160は図の上方に持ち上げられるので、コン
ベア163で運ばれた折帖は羽根車162により排紙コンベア
165の上に落とされ、図の左方に運ばれて、スタッカー
バンドラー部59に導かれる。このとき、羽根車161およ
びコンベア164は停止状態になされる。
以上のようであるから、作業者は手動または遠隔操作
により、チョッパー159を使用するか否かに応じて当て
板160、羽根車161、162、およびコンベア164の切り替え
を行わなければならない。
排紙コンベア165は、所定の仕様で裁断され、折られ
て完成した印刷物を後続するスタッカーバンドラー部59
に送り出すものであり、2列出しの場合は二つ、そうで
ない場合、即ち1列出しの場合は一つ使用する。従っ
て、排紙コンベア165を一つ使用するか、二つ使用する
かは、品目に応じて予め設定する必要がある。
折部15において完成された印刷物は、次にスタッカー
バンドラー部59に送られる。
スタッカーバンドラー部59は折部58から排出された折
帖を自動的にスタック、結束して排出するもので、概略
第18図のように構成されている。第18図aは側面の断面
を示す図であり、同図bは上面から見たシートガイドの
配置を示す図である。
第18図において、折帖はシートガイド170、171、172
に沿って送られ、173に小量、例えば50部程度スタック
される。これを小束という。そして、173の部分に所定
の部数の小束ができると、大束ガイド174の部分に送ら
れ、例えば、200部程度のより大きな束とされる。この
とき、折りの入った部分が同じ位置にくると束が崩れ易
くなるので、小束毎に向きを変えるようにするのがよ
い。大束ガイド174の部分に所定の部数の束ができる
と、上送りガイド175に沿って図の上方に持ち上げられ
て、176の部分に運ばれ、所定の仕様で結束される。結
束された束は図の右方に送り出されて排出される。
このような構成において、印刷品目が異なれば折部58
から排出される折帖の仕様も異なるので、作業者は要求
される仕様に基づいて、第18図に示されている各ガイド
の幅の調整を手動または遠隔操作により行う必要があ
る。
以上述べてきたように、オフセット輪転印刷機におい
ては、印刷仕様に基づいて各部の調整が行われ、定常運
転中においてはテンション、断裁位置等は自動制御され
て所定の値に保持される。このようにして所望の印刷物
を得ることができるのである。
[発明が解決しようとする課題] 一般にオフセット印刷においては、用紙の紙幅、紙
質、絵柄の様子等の印刷仕様は多岐に渡っており、この
印刷条件が異なれば、上述したように、ウェブに与える
テンション、供給するインキの量、ドライヤ温度等の印
刷条件を変更しなければならないので、印刷機各部を調
整する作業が行われる。
しかし、従来の調整作業は、上述したように作業者の
経験と勘を頼りに印刷機の各種調整ツマミ等を手動また
は遠隔操作で操作し、試し刷りを繰り返してその都度調
整をやり直すという試作錯誤により行われていたため
に、非常に時間がかかるばかりでなく、試し刷りに使用
される用紙やインキが無駄になるという問題が生じてい
た。もっとも、同一の品目を繰り返して印刷する場合
(以下、この印刷をリピート印刷という。)において
は、前回の印刷条件が分かっているので比較的容易では
あるが、印刷機が違ったり、印刷機が同じ場合であって
も経年変化があるために、前回と全く同じ印刷条件でよ
いとは限らないのである。
印刷条件設定作業が適切に行われない場合どのような
事態が生じるかを例を挙げて説明すると次のようであ
る。
乾燥部49において、ドライヤ温度、風量が適切でない
場合には、ウェブにしわが発生したり、蛇行したり、印
刷されたインキが乾燥せずローラに付いてしまって印刷
物が汚れたり、また、逆に乾燥し過ぎの場合には紙が割
れてしまったりするという問題を生じる。
各部のテンション値が適切に設定されていない場合に
は印刷が二重にされたり、折り加工の精度が悪くなる等
印刷品質も安定せず、運転中に紙切れを生じ易いという
問題が生じる。
折部58およびスタッカーバンドラー部59において各箇
所の設定が適切でない場合には、紙詰まり、折り位置の
ずれ等のトラブルが発生し易いという問題がある。
本発明は、上記の課題を解決するものであって、印刷
条件を与えるだけで印刷機各部の初期設定を自動的に行
うオフセット輪転印刷機の印刷条件設定システムを提供
することを目的とするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の目的を達成するために、本発明に係るオフセッ
ト輪転印刷機の印刷条件設定システムは、オフセット輪
転印刷機各部の初期条件を設定するためのパラメータと
し、少なくとも、用紙データ、印刷速度、絵柄面積率の
基本条件を入力する入力手段と、入力手段によって入力
された基本条件に基づいて、オフセット輪転印刷機にお
ける、少なくとも、テンション制御部、インキ供給部、
乾燥部の初期設定値を定めるための演算式あるいはデー
タベースのテーブルにより、オフセット輪転印刷機各部
の初期設定値を求めると共に、当該オフセット輪転印刷
機の各部に設けられたセンサから取り込んだ今回の実績
データおよび記憶装置に記憶されている過去のデータに
基づいて、前記演算式の係数あるいは前記データベース
のテーブルの値を変更することによって自己学習を行う
演算手段とを備えることを特徴とする。
[作用] 本発明によれば、印刷条件を入力することにより演算
によっては、あるいはデータベースのテーブルを参照す
ることによって、自動的に各部の初期設定を当該印刷条
件に最適な値とすることができるものである。また、中
途における設定条件の変更の有無に関わらず実績データ
を取り込んで、初期設定のための条件式の係数を変更す
る等の学習も行うので、データが蓄積される程よりよい
初期設定が行えるものである。
[実施例] 以下、図面を参照しつつ実施例を説明する。
第1図は本発明に係るオフセット輪転印刷機の印刷条
件設定システムの1実施例の構成を示す図であり、第2
図は該システムの処理の流れを示すフローチャートを示
す図である。
第1図に示すように、本発明に係るオフセット輪転印
刷機の印刷条件設定システムは、コンソール1とオフセ
ット輪転印刷機の各部に設けられた駆動制御装置2とか
らなり、更にコンソール1は、入力装置3、記憶装置
4、演算装置5、表示装置6、プリンタ7で構成され
る。入力装置3は、キーボード、あるいは表示装置6の
画面をライトペンで指示するもの等適当な入力装置を用
いてよいものである。記憶装置4は、印刷条件を設定す
るための演算式、これまでの実績を格納したデータベー
ス、各種テーブル、印刷種別毎のファイルおよび表示装
置6に表示するメニュー画面等を格納しているものであ
る。演算装置5は、入力装置3、表示装置6等のコンソ
ール1の各部の制御を行うと共に、入力された基本条件
から印刷機各部の初期設定値を決定し、それに基づいて
各駆動制御装置に信号を出力する。また、印刷機の各所
に配置されている各種センサから実績データを直接ある
いは駆動制御装置2を介して取り込み、表示装置に表示
したり、自己学習をも行う。表示装置6は、入力案内の
メッセージ、入力された基本条件等を表示するもので、
CRT等適当な表示装置を用いることができる。プリンタ
7は、入力された基本条件、実績データ等をハードコピ
ーとして出力するものである。
駆動制御装置2は各部のアクチュエータ等を駆動し、
印刷機の初期設定作業を自動的に行うために設けられて
いるものであり、後述するようなコントローラを含んで
いる。なお、第1図においては駆動制御装置2は一つの
ブロックで示してあるが、これは便宜的に記載したもの
であって、複数のコントローラで構成されていてもよい
ものであることは明かであろう。
なお、以下、印刷機の自動初期設定をプリセットと称
す。
以下、第1図の構成の動作を第2図の処理の流れに沿
って説明する。
印刷に先だって作業者は入力装置1から基本条件を入
力する(第2図のプロセス8)。入力する基本条件は、
印刷機各部の初期条件を設定するために必要なパラメー
タであり、少なくとも次の項目を含む。品名。紙
幅、連量等の用紙データ。折り方を定めるための折り
仕様。折部で使用するスリッター、チョッパー、ミシ
ン等機器の指定。印刷速度。絵柄面積率。一般品
目、特定品目、リピート印刷の別を示す印刷種別。
なお、用紙データは紙幅等の値を直接入力するのでな
く、紙幅、連量等の値を巻取紙の名前、あるいは番号と
共にテーブルにして記憶装置4に格納しておき、当該巻
取紙の名前、あるいは番号を入力することにより紙幅等
必要なデータをテーブルから読み取るようにしてもよい
ものである。また、絵柄面積率は、例えば、周知の測定
装置で測定した値をインキブレード毎に1%刻みで入力
すればよい。
以上の基本条件の入力は、表示装置6に表示される入
力案内に従って容易に行えるようになされている。
プロセス8の基本条件の入力が終了すると、演算装置
5は、入力された基本条件、所定の演算式に基づいてプ
リセット内容の決定を行い(プロセス9)、決定された
内容を表示装置6に表示し(プロセス10)、決定された
プリセット内容に基づいて駆動制御装置2に信号を送り
印刷機各部を駆動してプリセットを実施する(プロセス
11)。プリセット内容の決定は、印刷種別によって異な
るが、以下、先ず、一般品目の際のプリセットについて
述べる。
一般品目は新規オーバーであるので、駆動制御装置2
に示した全ての項目についてプリセット内容をその都度
決定する。
給紙チャッキング装置においては、第11図で述べたよ
うに紙幅に応じてチャッキングコーン軸74の位置を変え
る必要があるので、演算装置5は入力された紙幅からチ
ャッキングコーン軸74の目標位置を決定する。この決定
を行うについては、例えば、紙幅に対するチャッキング
コーン軸74の位置をテーブルにして記憶装置4に格納し
ておき、入力された紙幅を入力アドレスとしてチャッキ
ングコーン軸74の位置を呼び出すようにすればよい。そ
して、入力された紙幅値と、現在のチャッキングコーン
軸74の位置データからチャッキングコーン軸74の移動方
向と移動量を算出して、第11図のモータ79を駆動する。
このときチャッキングコーン軸74の位置の変化を監視
し、所定の位置に移動したことが確認されたら駆動を停
止する。チャッキングコーン軸74の位置を検出するに
は、例えばモータ79の回転量に伴うエンコーダの値の変
化を監視するようにすればよい。
テンションは、入力された連量に基づいて決定される
が、上述したように各テンションの制御方式が異なるた
めに、演算の内容は異なっている。
給紙テンションのプリセット値は、入力された連量に
よりテーブルから求めてもよいが、例えば次の式で求め
ることができる。
TR=a1+b1R ただし、TRは給紙テンション、Rは連量を示す。ま
た、a1およびb1は紙質等により定まる係数で、入力され
た用紙データ等により記憶装置4に格納されているテー
ブルを参照して求められる値である。
給紙テンションのプリセットは、第11図で述べたよう
にパウダーブレーキ75のブレーキ量を制御するコントロ
ーラ16に制御の目標テンション値を設定することにより
行うが、その駆動制御装置の例を第3図に示す。コント
ローラ16は、演算装置5で求められたテンションのプリ
セット値を入力し、記憶する。また、コントローラ16は
定常運転中、テンションピックアップ18で得られた実測
値を取り込み、この取り込んだテンションが所定の値を
保つように自動制御を行うと共に、演算装置5に送出す
る。演算装置5は取り込んだ実測値を実績データとして
記憶装置4に格納すると共に、表示装置6に表示し、更
にプリンタ7でハードコピーとして出力する。
インフィードテンションのプリセット値は、入力され
た連量によりテーブルから求めてもよいが、絵柄面積率
をも考慮して、例えば次の式で求めることができる。
T1=a2+b2R+c2S ただし、T1はインフィードテンション、Rは連量、S
は絵柄面積率合計であり、a2、b2、c2は紙質等により定
まる係数で、入力された用紙データ等により記憶装置4
に格納されているテーブルを参照して求められる値であ
る。
第4図にインフィードテンションプリセットのための
1構成例を示す。コントローラ19は、算出されたプリセ
ット値を演算装置5から受信すると電空変換機20を駆動
しダンサーロール45のエアシリンダ21のエア圧を設定す
る。なお、位置センサ22は、従来の技術の項で述べたよ
うに、通常運転中のインフィードテンションの自動制御
中に変動するダンサーロール45の位置を一定に保つため
に設けられているものである。また、テンションピック
アップ23により実測されたテンション値は、コントロー
ラ19を介して演算装置5に送られ、実績データとして記
憶装置4に格納され、更に、表示装置6に表示されると
共に、プリンタ7によりハードコピーとして出力され
る。
クーリングテンションのプリセット値は、入力された
連量によりテーブルから求めてもよいが、例えば次の式
で求めることができる。
Tc=a3+b3R ただし、Tcはクーリングテンション、Rは連量であ
り、a3、b3は紙質等により定まる係数で、入力された用
紙データ等により記憶装置4に格納されているテーブル
を参照して求められる値である。
クーリングテンションのプリセットのための1構成例
を第5図に示す。演算装置5はクーリングテンションを
先に求めたプリセット値となるようにクーリングロール
52の周速比を他部テンション、紙質、用紙連量より算出
する。コントローラ24は、演算装置5からクーリングロ
ール52のプリセット値を受信すると、クーリングロール
52の減速機25を駆動して周速比を設定する。
ウェブパステンションのプリセット値は、入力された
連量によりテーブルから求めてもよいが、例えば次の式
で求めることができる。
Tw=a4+b4R ただし、Twはウェブパステンション、Rは連量であ
り、a4、b4は紙質等により定まる係数で、入力された用
紙データ等により記憶装置4に格納されているテーブル
を参照して求められる値である。
ウェブパステンションのプリセットのための構成を第
6図に示す。演算装置5はウェブパステンションが先に
求めたプリセット値となるようにウェブパスロール55の
周速比を算出する。コントローラ26は、演算装置5から
ウェブパスロール55の周速比を受信すると減速機37を駆
動して周速比を設定する。なお、テンションピックアッ
プ38により実測されたテンション値は、コントローラ26
を介して演算装置5に送られ、実績データとして記憶装
置4に格納され、更に、表示装置6に表示されると共
に、プリンタ7によりハードコピーとして出力される。
EGC43および53の検出器位置のプリセットについて
は、例えば、紙幅に対する検出器位置をテーブルにして
記憶装置4に格納しておき、入力された紙幅を入力アド
レスとして検出器位置を呼び出すようにすればよい。プ
リセットのための構成としては、例えば第7図のように
することができる。
第7図において、コントローラ27は、演算装置5から
検出器位置のプリセット値を受信すると、エンコーダ29
の値から現在の位置を読み取り、その比較から検出器を
移動させる方向、移動量を求め、エンコーダ29の値が所
定の値を示すまでモータ28を所定の方向に回転させる。
なお、エンコーダ29の値は演算装置5に送られ、実績デ
ータとして記憶装置4に格納される。
紙切れ検知器47、48、57のセンサの選択は、例えば、
紙幅に対して使用するセンサをテーブルとして記憶装置
4に格納しておき、入力された紙幅に応じて該テーブル
から使用するセンサを読み出すようにすればよい。プリ
セットのための構成としては、例えば、第15図の各セン
サの信号路にスイッチを設け、該スイッチを上記テーブ
ルから読み出した選択信号により切り替えるようにすれ
ばよい。
インキブレード100の開度のプリセットについては、
入力された絵柄面積率を用いて、記憶装置4に格納され
ている第13図cの曲線106を参照してインキブレード毎
に求める。この際、一つの曲線を各インキブレードで共
通に使用してもよいが、インキブレード毎に特性は多少
異なっているのが実際であるから、インキブレード毎の
特性曲線を格納しておいても良いことは当然である。
プリセットのための構成としては、例えば、第13図d
において適当なコントローラを用いて、ポテンショメー
タ113の値を参照しながら、モータ108を回転させ、作動
片押し出しネジ111を所定量だけ押し出すようにすれば
よい。
インキ元ロール101の回転数のプリセットについて
は、例えば、刷版全体の絵柄面積に基づいてテーブルか
ら求めるようにすることができる。プリセットのための
構成としては、モータとコントローラを設けて、第13図
のインキ元ロール101の回転を、テーブルで与えられる
プリセット値になるようにモータを制御するようにすれ
ばよい。
版面水量については、インキ量と同様、絵柄面積率の
大小に応じてプリセットするが、インキのようにブレー
ド毎に調整できるようにはなされていないので、版面全
体の絵柄面積率によって決定するようにすればよい。プ
リセット値を決定するについては、絵柄面積率によりテ
ーブルからプリセット値を読み出すようにしてもよい
が、次の式で求めてもよい。
H=a5+b6x+c5x2+d5x3 ただし、Hは版面水量、xは絵柄面積率であり、a5
b5、c5、d5は、紙質等により定まる係数で、入力された
用紙データ等により記憶装置4に格納されているテーブ
ルを参照して求められる値である。
プリセットを行う構成としては、例えば、算出された
プリセット値を第14図の制御部120に送り、センサ119が
検出する版面水量が所定のプリセット値となるように水
元ロール駆動モータ121の回転数を設定するようにすれ
ばよい。
紙面温度の設定というのは、乾燥部49の出口での紙面
温度をプリセットするものであるが、適切な乾燥を行う
には、絵柄面積率、印刷速度、連量等を考慮する必要が
あるので、紙面温度のプリセット値を決定するに際して
は、これらのパラメータを用いて、例えば次のような式
で求めることができる。
T=a6+b6S+c6V+d6R+e6R/W ただし、Tは紙面温度、Sは絵柄面積率合計、Vは印
刷速度、Rは連量、Wは紙幅であり、a6、b6、c6、d6
e6は、紙質等により定まる係数で、入力された用紙デー
タ等により記憶装置4に格納されているテーブルを参照
して求められる値である。
プリセットを行うための構成としては、例えば、決定
された紙面温度のプリセット値を第16図の操作盤145に
送り、紙面温度センサ132により第2温調機134で検出さ
れる紙面温度が所定のプリセット値となるように設定す
るようにすればよい。
また、熱風温度差の設定というのは、第16図の第1ド
ライヤ130と第2のドライヤ131の温度差をプリセットす
るものであるが、この熱風温度差のプリセット値は、上
記の紙面温度のプリセット値を求める式と同様の式で求
めることができる。即ち、熱風温度差をTD、絵柄面積率
合計をS、印刷速度をV、連量をR、紙幅をWとし、
a7、b7、c7、d7、e7を紙質等により定まる係数とすると
き TD=a7+b7S+c7V+d7R+e7R/W で求めることができる。
プリセットを行うための構成としては、例えば、決定
された熱風温度差のプリセット値を第16図の操作盤145
に送り、定常運転中の自動温度制御の際の基準値とする
ようにすればよい。
第1および第2のブロアーの回転数の設定は各ドライ
ヤに供給する熱風量を決定するために行われるもので、
例えば、次のような式で求めることができる。
K1=a8+b8S+c8V+d8R+e8R/W+f8RV K2=a9+b9S+c9V+d9R+e9R/W+f9RV ただし、K1、K2はそれぞれ第1、第2のブロアー13
9、140の回転数、Sは絵柄面積率合計、Vは印刷速度、
Rは連量、Wは紙幅であり、a8、b8、c8、d8、e8、f8
a9、b9、c9、d9、e9、f9は紙質等により定まる係数で、
入力された用紙データ等により記憶装置4に格納されて
いるテーブルを参照して求められる値である。
プリセットを行うには、算出されたプリセット値を第
16図の操作盤145に送り、第1ブロアー139、第2のブロ
アー140の回転数が所定のプリセット値になるように第
1インバータ141、第2インバータ142の周波数を設定す
るようにすればよい。
コンペン位置の設定は、印刷部の出口から加工される
箇所までのウェブパスの長さを版胴の周長の整数倍にす
るために、コンペンセータロール56(第10図)の位置を
調整するものであるが、ウェブパス長は折部58で使用す
るユニットおよびテンションとそれによる紙の伸びによ
って決まるので、入力された使用ユニットによりテーブ
ルを参照し、紙質とテンションから紙の伸びを計算する
ことによりコンペンセータロールの位置を決定すること
ができる。
プリセットを行うための構成としては、例えば、第8
図のようにすることができる。第8図において、コント
ローラ30は、演算装置5から算出されたプリセット値を
受信すると、エンコーダ32から読み取った現在の位置と
比較して、コンペンセータロールを図の矢印のどちらの
方向にどれだけ移動させるか、そのためにモータ31をど
ちらの方向にどれだけ回転させるかを決定し、エンコー
ダ32の値からコンペンセータロールの位置を監視しなが
らモータ31を回転させ、所定のプリセット位置に移動さ
せる。また、エンコーダ32の値は演算装置5に送られ、
実績データとして記憶装置4に格納されると共に、表示
装置6で表示され、更に、プリンタ7でハードコピーと
して出力される。
スリッター着脱、横ミシン胴着脱、縦ミシン着脱、ア
ジロミシン着脱、チョッパー着脱、当て板着脱、羽根車
切り換え、およびコンベア切り換えの各プリセットは、
入力された使用ユニットおよび折仕様から直接行うこと
ができる。
プリセットを行うための構成としては、例えば、電磁
弁を具備する駆動装置を用い、それにオン/オフ信号を
供給するようにすればよい。
折胴位相調整、アジロミシン位置、および三角板位置
の各プリセット値も、同様に折仕様から直接求めること
ができ、プリセットのための構成は第9図のようにする
ことができる。なお、第9図に示すのはアジロミシン位
置のプリセットを行う場合の例であるが、他の装置のプ
リセットも同様な構成で行うことができることは明らで
ある。第9図において、コントローラ34は、演算装置5
から算出されたプリセット値を受信すると、エンコーダ
36から読み取った現在の位置と比較して、アジロミシン
を図の矢印のどちらの方向にどれだけ移動させるか、そ
のためにモータ35をどちらの方向にどれだけ回転させる
かを決定し、エンコーダ36の値からコンペンセータロー
ルの位置を監視しながらモータ35を回転させ、所定のプ
リセット位置に移動させる。また、エンコーダ36の値は
演算装置5に送られ、実績データとして記憶装置4に格
納されると共に、表示装置6で表示され、更に、プリン
タ7でハードコピーとして出力される。
ガイド幅のプリセットは、スタッカーバンドラー部59
の各ガイドの幅を設定するものであり、そのプリセット
値は折仕様から求めることができる。
プリセットを行うための構成としては、例えば第9図
に示すような、コントローラ、モータおよびエンコーダ
を具備する駆動装置を用いて、モータにより各ガイドを
第18図bの矢印の方向に移動させるようにすればよい。
以上が第2図のプロセス11のプリセット実施の処理で
あり、この処理が終了すると印刷が開始される。印刷の
結果からプリセット値が最適であると判断されれば印刷
はそのまま継続されるが、そうでない場合には、作業者
は、手動あるいは遠隔操作により、適宜必要な箇所の設
定値を変更する。このようにして定常運転に入る。
演算装置5は運転中の各部の設定値を取り込み、表示
装置6に表示する(プロセス13)。このとき、プリセッ
ト値と、運転中の設定値を比較できるように、並べて表
示するようにするのがよい。
そして、印刷が終了すると、取り込まれた設定値は実
績データとしてプリンタ7でプリントされ、ハードコピ
ーとして出力される(プロセス14)。このとき、実績デ
ータをプリセット値と並べてプリントすると比較できて
便利である。
プロセス14が終了すると、演算装置5はプロセス15の
自己学習を行う。つまり、取り込んだ実績データを基に
して、プリセット値を算出する式の係数を書換えたり、
テーブル値を書換えたりするのである。書換えのデータ
を求めるには、例えば、記憶装置4に格納されている過
去のデータと今回の実績データとの荷重平均を取るよう
にすればよい。
このような学習によって、印刷実績を加味したプリセ
ットを行うことができるものである。
プロセス15の自己学習の終了により一連の処理は終了
となる。
以上が一般品目の場合の処理である。
次に特定品目の場合について説明する。
特定品目というのは、例えば、スーパーマーケットの
チラシのように、使用する紙、折仕様等は毎回同じで、
絵柄だけが異なる品目で、この場合は、品名と絵柄面積
率を入力すればよいようになされる。つまり、特定品目
であることと、その品名の入力により演算装置5は記憶
装置4に格納されている特定品目のファイルの中から指
定された品名のデータを呼び出して、当該データと、入
力された絵柄面積率とからプリセット値を決定するよう
になされている。その後の処理は、一般品目について述
べたと同様である。
従って、特定品目の印刷においても自己学習が行わ
れ、そのデータは更新される。データを更新するについ
ては、一般品目について述べたと同様に、今回の実績デ
ータと過去のデータとの荷重平均を取るようにすればよ
い。
リピート印刷については次の通りである。リピート印
刷というのは、同じ絵柄を同じ紙に同じ仕様で繰り返し
印刷するもので、この場合は、リピート印刷であること
と、その品目を入力することにより、演算装置5は、記
憶装置4に格納されているリピート印刷のファイルの
内、指定された品名のデータを呼び出して、当該データ
に基づいてプリセット値を決定する。プリセット値を決
定するについては、例えば、ファイルから読みだした過
去のデータの平均値を用いるようにすればよい。その後
の処理は一般品目について述べたと同様である。
以上、本発明の1実施例について説明したが、本発明
は上記実施例に限定されるものではなく、種々の変形が
可能である。例えば、プリセット値を決定するための演
算式は上述したものに限らず、蓄積されたデータに基づ
いて任意に定めることができるものである。また、プリ
セットを行うための構成は必要に応じて適宜選択するこ
とができるものであり、特に、駆動系についてはモータ
を用いても、油圧装置を用いてもよいものである。更
に、これまでは、演算装置はプリセット値を各駆動制御
装置に与え、コントローラがモータの回転量等を決定す
る旨説明してきたが、演算装置にコントローラの機能を
も持たせて、演算装置が直接モータ等を駆動させるよう
にしてもよいものである。
[発明の効果] 以上の説明から明らかなように、本発明によれば、印
刷機の初期設定作業を自動的に行うことができるので、
従来行われていた作業者による手動あるいは遠隔操作に
よる設定作業と比較すると次のような優れた効果を有す
るものである。
印刷の基本条件を入力するだけで印刷機各部が自動的
にプリセットされるので、熟練は要求されず、しかも、
短時間の内に次の印刷に移ることができる。
実績データを取り込んで自己学習を行うので、実績を
積む程より程度の高いプリセットを行うことができ、印
刷機の経年変化にも十分対応することができる。
印刷種別等のファイルを設けてあるので、特に、特定
品目およびリピート印刷の場合は操作が非常に容易であ
る。
試し刷りに使用される紙やインキの無駄を必要最小限
に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るオフセット輪転印刷機の印刷条件
設定システムの1実施例の構成を示す図、第2図は当該
実施例における処理の流れを示すフローチャート図、第
3図は給紙テンションのプリセットを行うための1構成
例を示す図、第4図はインフィードテンションのプリセ
ットを行うための1構成例を示す図、第5図はクーリン
グテンションのプリセットを行うための1構成例を示す
図、第6図はウェブパステンションのプリセットを行う
ための1構成例を示す図、第7図はエッジガイドコント
ローラの検出器のプリセットを行うための1構成例を示
す図、第8図はコンペン位置のプリセットを行うための
1構成例を示す図、第9図はアジロミシン位置のプリセ
ットを行うための1構成例を示す図、第10図はオフセッ
ト輪転印刷機の一般的構成を示す図、第11図は給紙部の
構成例を示す図、第12図はエッジガイドコントローラの
構成例を示す図、第13図はインキ回りの構成例を示す
図、第14図は湿し水回りの構成を示す図、第15図は紙切
れ検知器の構成例を示す図、第16図は乾燥部の構成を示
す図、第17図は折機の構成例を示す図、第18図はスタッ
カーバンドラー部の構成例を示す図である。 1……コンソール、2……駆動制御装置、3……入力装
置、4……記憶装置、5……演算装置、6……表示装
置、7……プリンタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三瓶 誠 東京都練馬区上石神井1―25―11 (56)参考文献 特開 昭60−42047(JP,A) 特開 昭60−85960(JP,A) 特開 昭61−84251(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オフセット輪転印刷機各部の初期条件を設
    定するためのパラメータとし、少なくとも、用紙デー
    タ、印刷速度、絵柄面積率の基本条件を入力する入力手
    段と、 入力手段によって入力された基本条件に基づいて、オフ
    セット輪転印刷機における、少なくとも、テンション制
    御部、インキ供給部、乾燥部の初期設定値を定めるため
    の演算式あるいはデータベースのテーブルにより、オフ
    セット輪転印刷機各部の初期設定値を求めると共に、当
    該オフセット輪転印刷機の各部に設けられたセンサから
    取り込んだ今回の実績データおよび記憶装置に記憶され
    ている過去のデータに基づいて、前記演算式の係数ある
    いは前記データベースのテーブルの値を変更することに
    よって自己学習を行う演算手段と、 を備えることを特徴とするオフセット輪転印刷機の印刷
    条件設定システム。
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