JP3014879U - エアバッグ用ガス発生器 - Google Patents

エアバッグ用ガス発生器

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JP3014879U
JP3014879U JP1995001826U JP182695U JP3014879U JP 3014879 U JP3014879 U JP 3014879U JP 1995001826 U JP1995001826 U JP 1995001826U JP 182695 U JP182695 U JP 182695U JP 3014879 U JP3014879 U JP 3014879U
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通久 田口
耕造 太田
裕二 伊藤
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、小型,軽量化と共に、リサイクル
使用可能であって、更に標準化を可能とするエアバッグ
用ガス発生器を提供することを目的とする。 【構成】 本考案は、第1容器(3)と第2容器(4)
とを着脱可能に固着してその内部に単一空間(A)を有
するガス発生基容器(2)を形成し、前記第2容器
(4)の中央部には、この単一空間(A)内に突出する
様にスクイブ(7)が取り付けられ、その延長上に近接
して点火剤(10)が配置され、該点火剤を囲繞する様
にガス発生剤(16)が、前記容器(2)との間にガス
滞留空間(D)を形成する様に位置決めして配置され、
容器(2)の外周面にはガス放出孔(18)が形成され
ているエアバッグ用ガス発生器である。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、乗物に使用されるエアバッグ用ガス発生器であって、特に、小型化 され且つ再使用可能なたガス発生器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の一般的なエアバッグ用ガス発生器のガス発生剤は、主としてアジ化ソー ダが使用されていた。このアジ化ソーダはナトリウムを含んでおり、化学反応に より大量の燃焼ガスを発生すると共に高温のスラグを発生し、更に、アジ化系薬 剤は吸湿すると有害な物質を生成する虞れがあるため、ガス発生剤を密封状態で 収納する密封収納容器が必要であった。
【0003】 この種の従来の一般的なガス発生器を図5を用いて説明すると、ガス発生器2 00は、上容器201と下容器203とからなり、上容器201は外シリンダ2 16と内シリンダ215とを上蓋202に一体的に固着された中空円筒体であり 、下容器203は、前記内外シリンダ215,216に当接する突起部227, 228を有する蓋体であって、両者はその当接部で摩擦圧接により固着される事 により、円筒状の内室207と環状の外室206が画成される構造となっている 。内室207には、下容器203の中央部の開口部よりスクイブ217が挿入固 着され、その上部には伝火薬218が収納されて、このスクイブ217と伝火薬 218とで点火手段を構成している。
【0004】 外室206内には、その内部を4室に仕切る様にインナーウオール204が挿 入されており、内室とガス孔205を通して連通された部屋には、ガス発生剤2 09を収納した密閉容器213が配置され、その他の部屋には矢印で示している 様に、燃焼ガスをガス放出口208より吐出するための通路となっており、これ らの各部屋には、燃焼ガスを冷却し同時に発生スラグを補捉するクーラント21 2,214及びフィルタ211が配置されている。
【0005】 又、ガス発生器200は、ガス発生剤209の燃焼による高圧のガス圧に耐え られる様に、その上下容器201、203は頑丈なアルミ鍛造品等で製作されて おり、しかも摩擦圧接で接合するのが一般的である。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
この様な従来のガス発生器においては、アルミ鍛造品であるため、鉄製のもの に比べて軽量化には成功しているが、厚肉構造物となる事は避けられず、コスト 的にも問題が残されていた。又、上容器201の外周部に一体的に固着されてい るフランジ部230は、ガス発生器をハンドルに取付けるためのものであるが、 この取付部の各社の仕様が異なりしかも車種毎に異なるため、ガス発生器の標準 化が極めて困難であった。
【0007】 更に、上容器と下容器は溶接で一体的に接合されているので、エアバッグが未 使用のまま廃車される車両に搭載されたガス発生器より、未使用のガス発生剤を 取り出したり、エアバッグ展開後のガス発生器のガス発生剤を交換したりする事 ができず、エアバッグの使用の有無に拘らず、ガス発生器の容器を再使用する事 は不可能であり、資源の有効利用の観点から問題があった。
【0008】 本考案は、斯る従来のガス発生器の有する様々な問題を解決するためになされ たもので、小型・軽量化及びリサイクル可能で且つ標準化を可能とするエアバッ グ用ガス発生器を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するため、本考案のエアバッグ用ガス発生器においては、 請求項1では、第1容器(3,103)と第2容器(4,104)とを着脱可 能に固着して、その内部に単一空間(A)が形成されたガス発生剤容器(2,1 02)と、該第2容器(4,104)の中央部に前記単一空間内に突出して設け られたスクイブ保持部(6)と、該スクイブ保持部(6)に外部より挿入固着さ れたスクイブ(7)と、該スクイブ保持部(6)の延長線上に近接して配置され た着火剤(10)と、該着火剤(10)を囲繞し且つ前記容器(2,102)と の間にガス滞留空間(D)を形成する様に位置決めされて配置されたガス発生剤 (16)と、前記容器(2,102)の外周に開口するガス放出孔(18)とを 備えてなるものである。
【0010】 請求項2では、請求項1のものに、前記第1容器(3)と第2容器(4)とを 埋込みボルト(5)又はボルト(5’)とナット(22)との結合によって固着 してなるものである。
【0011】 請求項3では、請求項1のものに、前記第1容器(103)と第2容器(10 4)とを螺合して固着してなるものである。
【0012】 請求項4では、請求項1のものに、前記ガス放出(18)が、30以上の小孔 であるものである。
【0013】 請求項5では、請求項1乃至請求項4のいずれかのものに、前記ガス放出孔( 18)が、前記単一空間内(A)で発生するガス圧によって開口する膜部材(1 9)で閉塞されているものである。
【0014】 請求項6では、請求項1のものに、前記スクイブ保持部(6)の先端部に環状 仕切り部材(9)を配置し、該環状仕切り部材(9)内に着火剤(10)を配置 すると共に、該環状仕切り部材(9)には、着火剤から発生する火炎を前記ガス 発生剤(16)に指向させる孔(12)を設けてなるものである。
【0015】 請求項7では、請求項1又は請求項6それぞれのものに、前記ガス発生剤(1 6)が、C,H,N,Oの非金属化又は容易にガス状生成物に転化しうる元素の みからなる燃料を含むものである。
【0016】 請求項8では、第1容器(3,103)と第2容器(4,104)とを着脱可 能に固着して、その内部に単一空間(A)が形成されたガス発生剤容器(2,1 02)と、該第2容器(4,104)の中央部に前記単一空間内に突出して設け られたスクイブ保持部(6)と、該スクイブ保持部(6)に外部より挿入固着さ れたスクイブ(7)と、該スクイブ保持部(6)の延長線上に近接して配置され た着火剤(10)と、該着火剤(10)を囲繞し且つ前記容器(2,102)と の間にガス滞留空間(D)を形成する様に位置決めされて配置されたガス発生剤 (16)と、前記容器(2,102)の外周に開口するガス放出孔(18)とを 備え、前記第1容器(103)又は第2容器(104)とは別体で形成され、前 記第1容器又は第2容器のいずれかに着脱可能に固着されるフランジ(110) を有してなるものである。
【0017】 請求項9では、請求項8のものに、前記ガス放出孔(18)が、30以上の小 孔であるものである。
【0018】 請求項10では、請求項8又は請求項9それぞれのものに、前記ガス放出孔( 18)が、前記単一空間内(A)で発生するガス圧によって開口する膜部材(1 9)で閉塞されているものである。
【0019】 請求項11では、請求項8のものに、前記スクイブ保持部(6)の先端部に環 状仕切り部材(9)を配置し、該環状仕切り部材(9)内に着火剤(10)を配 置すると共に、該環状仕切り部材(9)には、着火剤から発生する火炎を前記ガ ス発生剤(16)に指向させる孔(12)を設けてなるものである。
【0020】 請求項12では、請求項8又は請求項11それぞれのものに、前記ガス発生剤 (16)が、C,H,N,Oの非金属化又は容易にガス状生成物に転化しうる元 素のみからなる燃料を含むものである。
【0021】 以下に、上記構成による本考案のガス発生器について、実施例を用いてその作 用と共に説明する。
【0022】
【実施例】
〔実施例1〕 図1は本考案に係るエアバッグ用ガス発生器の構成の一例を示す断面図であり 、同図において1はガス発生器であり、2はこの本体となる容器であって、有底 筒状の第1容器3と、該容器3の蓋部材となる第2容器4とで構成されている。 第1容器3は、その開口3a端に一体形成されて径外方向に延びるフランジ3 Aを有し、前記開口3aには、これを覆う様に第2容器4を嵌合し、埋込みボル ト5で両容器を締結して密閉状態に固着している。この容器2は、第1容器3と 第2容器4とで内部に単一空間Aが形成されている。フランジ3Aには取付孔3 Bが設けられており、ステアリングホイール(図示せず)にボルト結合される様 になっている。又、第2容器4の中央には、空間A内に突出する袋状のスクイブ 保持部6が形成されており、この中にスクイブ7が外部より挿入され、止め金具 8をネジ込んで固定している。このスクイブ保持部6には、その延長線上に延び る環状仕切り部材9が外嵌されており、この環状仕切り部材9とスクイブ保持部 6とで前記容器の単一空間Aを2つの空間(燃焼室Bと着火剤空間C)に区画し ている。環状仕切り部材9には、この着火剤空間C内に着火剤10を有する着火 剤カップ11が収納されており、着火剤の火炎をガス発生剤空間Bに指向させる 孔12が形成されている。
【0023】 尚、第1,第2容器の埋込みボルト5による固着後には、この埋込みボルト5 の上部に樹脂等23を注入して封印操作を行う等により、専門業者以外の者が勝 手に容器を分解するのを防止すると共に、分解された場合には容易に発見できる 様な措置を施しておく事は言うまでもない。
【0024】 次に、燃焼室Bには、前記着火剤空間Cを囲繞する様に環状のガス発生剤カッ プ17が配置され、且つ該カップ17の外周部と第1容器3との間にガス滞留空 間Dが形成される様に配置されている。ガス発生剤カップ17自体はアルミニウ ムの箔体或いは金網等を用いて、その総熱容量が小さくなる様に構成されており 、これにより、ガス発生剤16は、容器2が高温又は低温であっても、相互の熱 交換が少なく、また、カップ17に熱を奪われる程度も少なく、自己完結的な燃 焼が可能になり、安定した燃焼が確保できる。又、この効果を高めるためには、 カップ17と第1容器3との間に断熱材20を配置しておく事が好ましい。又、 着火剤カップ11及びガス発生剤カップ17は、ボルト5の締付力によって、容 器2内に安定的に保持される様になっている。
【0025】 第1容器3の外周には、ガス滞留空間Dと容器2の外部とを連通し開口面積を 同一又は異にする多数のガス放出孔18(30以上の箇所に設けられている。) が、容器2の周方向及び軸方向に所定の間隔を隔てて開口しており、この各放出 孔18は、黒鉛シート等の可撓性と断熱性を有する薄い膜部材19で塞がれてい る。この膜部材19は、燃焼室Bの圧力制御機能を有し、燃焼室B内のガス圧が 所定値以上になると、ガス放出孔18が順番に開口し、合計の開口面積が徐々に 増大し、ガス圧力を所定圧に一定時間保つ役割をする。
【0026】 第1容器3は、圧力制御機能で制御される比較的低圧の燃焼室B内のガス圧( ガス発生剤16が燃焼して発生する燃焼ガス圧)に耐え得るような薄肉鋼板のプ レス加工材が用いられており、第2容器4も同様な薄肉鋼板が用いられており、 その外周端部分と中央部分とを除く部分には環状凹部21が形成されている。
【0027】 又、本考案のガス発生器に用いうるガス発生剤16としては、反応(燃焼)に よるスラグ生成量の少ないC(炭素),N(窒素),H(水素),O(酸素)等 の非金属元素又は容易にガス状生成物に転化し得る元素から構成されるガス発生 剤を主成分とするものが好ましい。そして、これにオキソハロゲン酸塩,硝石, 硝酸アンモニウム等の酸化剤を添加混合したものを用いる場合に、最大限にその 効果を発揮する。ガス発生剤16の具体例としては、−NH2 基又は−NH−基 を有する有機化合物自体、あるいはこれにアルデヒド基を有する化合物を反応さ せて得られる化合物等が例示される。そして、−NH2 基又は−NH−基を有す る有機化合物の好ましい例としては、トリアミノグアニジンナイトレート(TA GN),5−アミノテトラゾール(5−ATZ),アゾジカルボンアミド(AD CA)が挙げられ、これらは2種あるいはそれ以上の混合物として用いることも できる。これらのガス発生剤16は、C,N,H或いは更にO(酸素)等の、容 易にガス状生成物に転化しうるので、ガス化反応時に生成するスラグは、酸化剤 に起因するもの(例えば塩素酸カリを酸化剤に用いた場合には、カリウムがスラ グ生成元素となる)のみであるので、従来のアジ化ソーダをガス発生剤として使 用する場合に比して、スラグ発生量は大幅に低下する事になる。
【0028】 本実施例のエアバッグ用ガス発生器1は、以上の様な構成を有しているが、次 に、このガス発生器の作動,車両への取り付け及び交換・リサイクル等について 説明する。
【0029】 図示しない衝突センサにより車両の衝突が検知されると、スクイブ7が通電さ れて発火し、着火剤10を点火する。この着火剤10の点火により発生する火炎 が孔12を通って燃焼室Bに至り、直ちにガス発生剤16を反応させて大量のガ スを発生させる。発生したガスは、ガス滞留空間D内を充満しつつ内圧を上昇さ せ、ガス圧が所定値以上になるとガス放出孔18を閉塞している膜部材19が順 番に開口し、合計の開口面積が徐々に増大し、ガス発生量と放出量のバランスが とれた状態で一定時間、所定圧に保たれる。ガス放出孔18から容器外へと放出 されたガスは、適当な圧力で図示しないエアバッグを展開する。
【0030】 この様に使用されたガス発生器は、適宜事故車両より取り外され、接合ボルト 5の締結を解除することにより、第2容器4を第1容器3から取り外して、該容 器内に残存する着火剤カップ11,ガス発生剤カップ17,膜部材19及び環状 仕切り部材9の残査を取り除き、再度これらの構成物を装着して再組立を行う事 によりガス発生器1のリサイクルが可能となる。ガス発生器が未使用のまま車両 が廃車になった場合にも、同様にして分解し、新しいガス発生剤等を装着する事 により、容器本体は再使用される。
【0031】 更に、車両のステアリングホイールは種々の形態を有しており、これへのガス 発生器の取付方は、カーメーカー及び車種によって異なっているが、本実施例の ガス発生器の場合には、フランジ3Aが上記取付構造に適応する形状,構造に形 成された第1容器3を選択するだけで適応させることができるので、その他の部 品は標準化を図ることが可能となる。
【0032】 尚、本実施例1では、上記ステアリングホイールにガス発生器を取り付けるた めのフランジ3Aが、第1容器3に一体形成されたものを示したが、これに限定 されるものでなく、第2容器4に一体的に形成したものであってもよく、更にこ れら第1容器3,第2容器4とは別体のものとしたものであってもよく、この場 合には、第2容器4のフランジ又は別体に形成されたフランジを、上述の如く、 上記ステアリングホイールの種々の態様に適した形状に形成し、これを交換する だけで種々の変化への対応が可能となる。
【0033】 又、本実施例1では、第1容器3と第2容器4とを埋込みボルト5で固着する 例を示しているが、これに限定されるものでなく、図2に示す様に、ボルト5’ を第2容器4側から第1容器3のフランジ3Aを貫通させ、そのボルト5’にナ ット22を螺合した構造としたものでもよい。
【0034】 〔実施例2〕 次に本考案の第2の実施例について、図3,4を用いて説明する。図3は本実 施例2におけるガス発生器の構成を示す斜視図、図4は、その組立断面図であっ て、上記実施例1の図1と同一の符号は同一の構成を有するので、その詳細な説 明は省略する。
【0035】 図3及び図4において、ガス発生器101の容器102は、短円筒状の第1容 器103と第2容器104とで構成されている。この容器102は、第1容器1 03の内周面に形成されたネジ部105に、第2容器104の外周面に形成され たネジ部106を螺合して一体的に固着されたもので、第1容器103と第2容 器104との固着により内部に単一空間Aが形成されている。又、第1容器10 3の外周には、フランジ部材107が螺合されている。このフランジ部材107 は、内周面に第1容器103(第2容器104)のネジ部105(ネジ部106 )とは逆ネジとなるネジ部108が形成された環状部109と、この環状部の外 周から半径外方向に延びる取付フランジ部110とが一体形成され、この環状部 109のネジ部108を第1容器103の外周面に形成されたネジ部111に螺 合し、環状部109の先端109aが第2容器104に当接するまで回転させる 事により第1容器103に固着されている。これにより、フランジ部材107は 、この取付フランジ部110の取付孔110aを、車両のステアリングホイール (図示せず)にボルトで結合されるようになっている。尚、本実施例2のガス発 生器101も、前記実施例1と同様に、単一空間A内にガス発生剤16を収容す るガス発生剤カップ17,着火剤カップ11等が、第1容器103と第2容器1 04とのねじ結合により、位置決めされて挿入配置されている。
【0036】 そして、容器102の第1容器103は、前記実施例1の場合と同様に、燃焼 室B内のガス圧に耐え得る様な薄肉鋼板製のプレス加工品が用いられており、第 2容器104も同様に鋼板製のプレス加工品が用いられており、容器102自体 が小径,軽量化されている。
【0037】 尚、上記構造において、第1容器103,第2容器104,フランジ部107 を組み立てた後は、各ネジ部には緩み止めを施し且つ封印作業を行って容易に分 解できない様にしておいたり、分解した場合には、その発見が容易な様な措置を 施しておく事は実施例1の場合と同様である。
【0038】 本実施例2のエアバッグ用ガス発生器101は、以上のように構成されている が、次にこのガス発生器101の車両への取り付け及びリサイクル等について説 明する。尚、本実施例2におけるガス発生器の作動については、上記実施例1の 場合と同様であるので、その説明は省略する。
【0039】 ガス発生器101が使用された後は、これを車両より取り外し、第2容器10 4を回転させて、これを第1容器103から取り外し、第1容器103内に残留 しているガス発生剤カップ17,着火剤カップ11等の残査を除去し、これらを 新品と取り替える。この場合に、第1容器103の外周に螺合されたフランジ部 材107は、容器に取り付けたままでも良いし、或いはこれを取り外した後に第 2容器の取り外しを行ってもよい。エアバッグが未使用のままで廃車となった車 両の場合にも、同様にしてガス発生器を分解し、内蔵物を新品のものに取り替え る事により、ガス発生器の容器本体102のリサイクルが可能となる。
【0040】 更に、前記のステアリングホイールへの取付態様の変化に本実施例2のガス発 生器101を対応されるには、フランジ部材107の形状を適応させるだけでよ いので、これにより第1容器103,第2容器104,ガス発生剤カップ17及 び着火剤カップ11等の標準化を図ることができる。
【0041】 尚、本実施例2においては、上記ステアリングホイールにガス発生器101を 取り付けるフランジ部材107が、容器102と別体に構成されたものを示した が、これに限定されるものでなく、容器102の第1容器103又は第2容器1 04に一体的に形成したものであってもよく、この場合には、第1容器103又 は第2容器104に一体的に形成されたフランジ部を、上述の如くステアリング ホイールの種々の態様に適した形状に形成する必要がある。
【0042】 又、実施例1及び実施例2において、ガス放出孔18を閉塞して容器内圧力を 制御する手段としての膜部材19として黒鉛シートを例示したが、これに限定さ れるものでなく、可撓性と耐熱性を有する素材で薄膜状に形成したもの、例えば 金属箔シート、セラミックシート、耐熱高分子シート等であってもよい。
【0043】
【考案の効果】
上述した如く本考案のエアバッグ用ガス発生器によれば、第一に第1容器と第 2容器とを着脱可能な構成とすることにより、エアバッグが使用された後或いは 未使用のまま廃車になった車両からガス発生器を取り出し、容器本体を壊す事な くこれを分解する事ができるので、容器のリサイクル使用が可能となる。
【0044】 第二に、容器が分解可能な構造となっているので、エアバッグが使用される事 なく回収された場合には、そのガス発生器を分解して内蔵物全てを完全な形で取 り出すことができるので、劣化の心配のない環状仕切り部材,膜部材等も再使用 する事が可能となり、資源の有効活用が図られる。
【0045】 第三に、車両の種々のステアリングホイールにガス発生器を取り付けるに当り 、第1容器又は第2容器にフランジを取り付けている場合には、必要なフランジ 形状に合わせてこのフランジを取り付けた容器を取り替えればよいので、他の部 品の標準化が可能になる。
【0046】 第四に、このフランジ部を前記第1,第2容器とは別部材で形成した場合には 、当該フランジ部のみを取付構造に適応する形状に変化させればよい事になるの で、事実上、ガス発生器本体部分の標準化を図ることができ、コストダウンと合 理化に大きく寄与する事ができる。
【0047】 第五に、ガス発生器の本体容器内は、単一空間となっているので、これを構成 する第1容器及び第2容器の形状が単純な形状となって鋼板のプレス加工品を使 用する事が可能になるので、容易且つ安価に容器を製作する事ができる。
【0048】 第六に、ガス放出孔を膜部材で閉塞し、燃焼室の内圧上昇に応じて膜部材が破 れてガス放出孔が開口する様にしておけば、容器内圧の異常な上昇を抑えられる ので、容器自体を薄肉鋼板で形成する事ができるので、ガス発生器の小型化,計 量を図る事が可能となる。
【0049】 第七に、ガス発生剤として、C,H,N、Oの非金属化又は容易にガス状生成 に転化し得る元素のみからなる物質を用いた場合には、スラグ生成量が極めて少 ないので、その捕捉のためのフィルタを設ける必要がなく、容器が一段と小型軽 量化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係るエアバッグ用ガス発生
器の構成を示す断面図である。
【図2】図1の実施例の変形例を示す断面図である。
【図3】本考案の他の実施例に係るガス発生器の構成を
示す斜視図である。
【図4】図3のガス発生器の構成を示す断面図である。
【図5】従来のエアバッグ用ガス発生器の構成を示す断
面図である。
【符号の説明】
1,101 ガス発生器 2,102 容器 3,103 第1容器部 3A フランジ部 4,104 第2容器部 5,5’ 埋込みボルト 6 スクイブ保持部 7 スクイブ 10 着火剤 16 ガス発生剤 18 ガス放出孔 107 フランジ部材 A 単一空間 B 燃焼室 C 着火剤空間 D ガス滞留空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 太田 耕造 兵庫県姫路市豊富町豊富3903−39 日本化 薬株式会社 姫路工場内 センサー・テク ノロジー株式会社 姫路テクニカルセンタ ー内 (72)考案者 伊藤 裕二 兵庫県姫路市豊富町豊富3903−39 日本化 薬株式会社 姫路工場内

Claims (12)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1容器(3,103)と第2容器
    (4,104)とを着脱可能に固着して、その内部に単
    一空間(A)が形成されたガス発生剤容器(2,10
    2)と、該第2容器(4,104)の中央部に前記単一
    空間内に突出して設けられたスクイブ保持部(6)と、
    該スクイブ保持部(6)に外部より挿入固着されたスク
    イブ(7)と、該スクイブ保持部(6)の延長線上に近
    接して配置された着火剤(10)と、該着火剤(10)
    を囲繞し且つ前記容器(2,102)との間にガス滞留
    空間(D)を形成する様に位置決めされて配置されたガ
    ス発生剤(16)と、前記容器(2,102)の外周に
    開口するガス放出孔(18)とを備えてなる事を特徴と
    するエアバッグ用ガス発生器。
  2. 【請求項2】 前記第1容器(3)と第2容器(4)と
    を埋込みボルト(5)又はボルト(5’)とナット(2
    2)との結合によって固着してなる請求項1に記載のエ
    アバッグ用ガス発生器。
  3. 【請求項3】 前記第1容器(103)と第2容器(1
    04)とを螺合して固着してなる請求項1に記載のエア
    バッグ用ガス発生器。
  4. 【請求項4】 前記ガス放出(18)が、30以上の小
    孔である請求項1記載のエアバッグ用ガス発生器。
  5. 【請求項5】 前記ガス放出孔(18)が、前記単一空
    間内(A)で発生するガス圧によって開口する膜部材
    (19)で閉塞されている請求項1乃至請求項4のいず
    れかに記載のエアバッグ用ガス発生器。
  6. 【請求項6】 前記スクイブ保持部(6)の先端部に環
    状仕切り部材(9)を配置し、該環状仕切り部材(9)
    内に着火剤(10)を配置すると共に、該環状仕切り部
    材(9)には、着火剤から発生する火炎を前記ガス発生
    剤(16)に指向させる孔(12)を設けてなる請求項
    1に記載のエアバッグ用ガス発生器。
  7. 【請求項7】 前記ガス発生剤(16)が、C,H,
    N,Oの非金属化又は容易にガス状生成物に転化しうる
    元素のみからなる燃料を含むものである請求項1又は請
    求項6にそれぞれ記載のエアバッグ用ガス発生器。
  8. 【請求項8】 第1容器(3,103)と第2容器
    (4,104)とを着脱可能に固着して、その内部に単
    一空間(A)が形成されたガス発生剤容器(2,10
    2)と、該第2容器(4,104)の中央部に前記単一
    空間内に突出して設けられたスクイブ保持部(6)と、
    該スクイブ保持部(6)に外部より挿入固着されたスク
    イブ(7)と、該スクイブ保持部(6)の延長線上に近
    接して配置された着火剤(10)と、該着火剤(10)
    を囲繞し且つ前記容器(2,102)との間にガス滞留
    空間(D)を形成する様に位置決めされて配置されたガ
    ス発生剤(16)と、前記容器(2,102)の外周に
    開口するガス放出孔(18)とを備え、前記第1容器
    (103)又は第2容器(104)とは別体で形成さ
    れ、前記第1容器又は第2容器のいずれかに着脱可能に
    固着されるフランジ(110)を有してなるエアバッグ
    用ガス発生器。
  9. 【請求項9】 前記ガス放出孔(18)が、30以上の
    小孔である請求項8に記載のエアバッグ用ガス発生器。
  10. 【請求項10】 前記ガス放出孔(18)が、前記単一
    空間内(A)で発生するガス圧によって開口する膜部材
    (19)で閉塞されている請求項8又は請求項9にそれ
    ぞれ記載のエアバッグ用ガス発生器。
  11. 【請求項11】 前記スクイブ保持部(6)の先端部に
    環状仕切り部材(9)を配置し、該環状仕切り部材
    (9)内に着火剤(10)を配置すると共に、該環状仕
    切り部材(9)には、着火剤から発生する火炎を前記ガ
    ス発生剤(16)に指向させる孔(12)を設けてなる
    請求項8に記載のエアバッグ用ガス発生器。
  12. 【請求項12】 前記ガス発生剤(16)が、C,H,
    N,Oの非金属化又は容易にガス状生成物に転化しうる
    元素のみからなる燃料を含むものである請求項8又は請
    求項11にそれぞれ記載のエアバッグ用ガス発生器。
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