JP3014462U

JP3014462U - 発泡合成樹脂製容器

Info

Publication number: JP3014462U
Application number: JP1995000438U
Authority: JP
Inventors: 宏松居; 要大友; 勇太深谷
Original assignee: トーホー工業株式会社
Priority date: 1995-02-08
Filing date: 1995-02-08
Publication date: 1995-08-08
Anticipated expiration: 2001-02-08

Abstract

(57)【要約】【目的】本考案は発泡樹脂製容器に関するもので、保冷
と製品の品質の保持とを効果的に出来る容器を提供する
ことを目的としたものである。【構成】発泡合成樹脂製の容器において、容器本体１の
周壁２の適所の上端より下方に一定の距離をおいて、垂
直部３と水平部４とを有する収納部５を形成し、該収納
部５を通気性に富む構成としたもので、又、通気性に富
む構成としては、多数の貫通孔６とすることもあり、ま
た、メッシュ状７とすることもあり、また更に、櫛状の
切り込み８等の構成とすることも可能である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は発泡合成樹脂製容器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来この種の発泡合成樹脂製容器は、軽くて断熱効果が大きく、緩衝性に優れているので、種々の商品の運搬用や保存用に使用され、また、新鮮な魚介類の保存・運搬等にも広く使用されているものである。

【０００３】この発泡合成樹脂製容器の容器内の物品の品質を落とさないように蓄冷剤を入れているものが多く、この場合、蓄冷剤を商品の上にそのまま入れておくことがあり、また、容器の底にいれ、その上にシートをひき、更に、その上に商品を入れている場合が多く、この様な場合は蓄冷剤の包装が破れ、商品に蓄冷剤が直接触れる恐れがあった。

【０００４】また、このような恐れのないようにする為に、蓄冷剤を別部材で製作された収納容器に充填して商品の上に置いたり、また或いは、中蓋のようなものに入れていたものである。これらは広い範囲で上方から下方に冷やすという思想が支配的であったためと考えられるが、この様に従来においては、蓄冷剤の載置場所を容器と一体成形して設けるという思想はなかった。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案はこれらの点を解決するために開発したもので、従来においては、蓄冷剤をそのまま入れていたり、或いは別部材の収納容器に入れて設置していたものであるが、この蓄冷剤の収納部を容器本体に一体成形で設けることによって、その保冷効果以外の効果を持たせることに成功したものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】次に本考案について説明する。発泡合成樹脂製の容器において、容器本体の周壁の適所の上端より下方に一定の距離をおいて、垂直部と水平部とを有する蓄冷剤の収納部を形成し、該収納部の水平部を通気性に富む構成としたものである。

【０００７】また、通気性に富む構成としては多数の貫通孔、メッシュ及び多数の切り込み等の構成とすることも可能である。

【０００８】

【作用】本考案は以上のような構成で、蓄冷剤の冷気は収納部の通気性に富むところから容器本体の内周壁に沿うて下降し、底壁の中央部より上方に上昇し、還流するものである。

【０００９】また、例えば、容器本体にカニを収納しようとする場合、カニの長い足が容器より外部にはみ出すことが多く、その足を一々容器本体内に収めたりしなくてはならず、また、カニを収納して保管や移送する途中において、蓋を取り、中身を改めようとすると、カニの足が容器の外に出てしまうことが多く、この際も、蓋を元に戻す時、足を一々容器内に押し込んで、収納することになるので、通常の容器では蓋を取って中身をみたりする場合には、極めて神経を使って保管や移送をしなければならいものであった。

【００１０】本考案の容器本体にはその容器本体の開口部の上部に棚状に蓄冷剤の収納部が一体構成されているため、カニを収納する場合もこの部分の下方にカニの足先を収納するようにすると上手く収納でき、途中において中身を改める場合もこの部分がカニの足を押さえ込んでいるので、足が外に出る恐れもなく、この様な場合にも安心して中身を見ることができるものである。

【００１１】また、本願は収納部を一体成形されたものであるから、従来のように多くの部品を保管することなく、安価に製作できるものである。

【００１２】

【実施例】

次に図面に基づいて、本考案の一実施例について説明する。

【００１３】発泡合成樹脂製の容器において、図１に示すように、容器本体１の周壁２の適所の上端より下方に一定の距離をおいて、垂直部３と水平部４とを有する蓄冷剤の収納部５を形成し、該収納部５を通気性に富む構成としたものである。

【００１４】また、通気性に富む構成としては図１に示すように、多数の貫通孔６とすることもあり、また、図２のようにメッシュ状７とすることもあり、更に、図３のように櫛状の切り込み８等の構成とすることも可能である。

【００１５】尚、収納部５を構成する部分は容器本体１の周壁２の適宜の位置に設けることが出来るものであるが、図２に示すように、一対の内壁全長に設けることが好ましく、また、容器本体１の周壁２の短辺側に設ける場合が好ましいが、長辺側に設けることも出来る、また、一方の内壁のみに構成することもある。

【００１６】

【考案の効果】

本考案は以上のように一体成形であり、従来の場合のように、余分な部品を製作することなく、したがって、余分な部品の保管をする必要もなく、また、例えば、容器本体にカニを収納しようとする場合、カニの長い足が容器より外部にはみ出すことが多く、その足を一々容器本体内に収めたりしなくてはならないが、本願の場合は蓄冷剤の収納部がこれらの出ようとする足を内部に収め得る構成であり、また、収納した商品をみるために蓋を取って見る場合も、安心して蓋を取ることができ、且つ、蓄冷剤の包装が破れる恐れはなく、安心して使用でき、冷蔵保存の効果も高く、請求項１記載の構成であれば、上記のような効果が考えられ、また、請求項２記載の構成においては、強度的にも丈夫な製品を提供出来、さらに、請求項３記載の構成であれば、冷蔵効果が高く、更には請求項４の構成であれば、製作が容易であるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例の断面図。

【図２】同じく第２実施例の容器本体の平面図。

【図３】同じく第３実施例の容器の平面図で一部を切断
する。

【符号の説明】

１・・・容器本体２・・・周壁３・・・垂直部４・・・水平部５・・・収納部６・・・貫通孔７・・・メッシュ８・・・切り込み

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】発泡合成樹脂製容器において、容器本体の
内周壁の適所の上端より下方に一定の距離をおいて、垂
直部と水平部とを有する蓄冷剤の収納部を形成し、該収
納部を通気性に富む構成としたことを特徴とする発泡合
成樹脂製容器。
【請求項２】請求項１記載の通気性に富む収納部の構成
を水平部に多数の貫通孔を形成して構成したことを特徴
とする発泡合成樹脂製容器。
【請求項３】請求項１記載の通気性に富む収納部の構成
を水平部をメッシュ状に構成したことを特徴とする発泡
合成樹脂製容器。
【請求項４】請求項１記載の通気性に富む収納部の構成
を垂直部と水平部とに多数の櫛状の切り込みを設けたこ
とを特徴とする発泡合成樹脂製容器。