JP3014317U - フィルター付き換気扇装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フィルターの交換に手間がかからず、容易に
能率よくフィルターを交換することができるフィルター
付き換気扇装置を提供する。 【構成】 磁性材からなるパネル１２に通風用の開口部
１３を形成し、この開口部１３の内側に換気用のファン
１４を設けた換気扇本体１１と、前記パネル１２の外面
に前記開口部１３に対向して着脱可能に設けたフィルタ
ー１５とを備え、前記フィルター１５は、アルミ繊維を
加圧してフェルト状をなす平板状に形成してなり、さら
にこのフィルターにはその周縁部を圧潰して圧潰薄肉部
１５ａを形成し、このフィルター１５を換気扇本体１１
における前記パネル１２の外面に前記開口部１３に対向
して設けるとともに、前記圧潰薄肉部１５ａに複数のマ
グネット止め具１６を均等的に配設し、これらマグネッ
ト止め具１６の磁力でフィルター１５を前記パネル１２
に着脱可能に取り付ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、家庭の厨房等に設けられるフィルター付き換気扇装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に各家庭の厨房にはレンジフードと呼ばれるフィルター付き換気扇装置が 設けられている。この換気扇装置の従来の構造を図６に示してあり、符号１が換 気扇本体で、この換気扇本体１は水平に配置するパネル２を有し、このパネル２ に通風用の開口部３が形成され、この開口部３の内側に換気用のファン４が設け られている。そして換気用のファン４の回転でパネル２の下方の空気が開口部３ の内側に吸入され、室外に排気されるようになっている。

【０００３】 パネル２の外面には、開口部３に対向してフィルターユニット５が着脱可能に 取り付けられている。このフィルターユニット５は、図７に示すように、網フレ ーム６と、この網フレーム６内に挿脱自在に収納されたフィルター７とからなり 、このフィルターユニット５が前記パネル２の下面に適宜な係止手段を介して着 脱可能に取り付けられている。

【０００４】 そして調理時に発生する油煙等の気体が前記フィルターユニット５のフィルタ ー７を透過して開口部３から室外に排気される。これに応じて、フィルターユニ ット５には油脂分が付着して徐々に汚れが生じ、またフィルター７に目詰まりが 生じ、通気性が低下してくる。したがってフィルター７は定期的に新たなものと 交換する必要がある。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

フィルター７を交換する際には、まずパネル２の下からフィルターユニット５ を取り外す。そして網フレーム６の蓋６ａを開いてその内部のフィルター７を取 り出し、このフィルター７を新たなフィルター７と交換する。この際、網フレー ム６は油脂成分により相当汚れており、したがってフィルター７を取り出したと きに、この網フレーム６を洗剤を用いて洗浄し、この洗浄後に網フレーム６内に 新たなフィルター７を収納する。

【０００６】 このように従来においては、汚れたフィルター７を交換する際に、パネル２か らフィルターユニット５を取り外し、ついでこのフィルターユニット５の網フレ ーム６内からフィルター７を取り出し、さらに形状の大きな網フレーム６を洗浄 するという面倒で煩わしい手間のかかる作業を要する難点がある。

【０００７】 本考案はこのような点に着目してなされたもので、その目的とするところは、 フィルターの交換に手間がかからず、容易に能率よくフィルターを交換すること ができるフィルター付き換気扇装置を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案はこのような目的を達成するために、磁性材からなるパネルに通風用の 開口部を形成し、この開口部の内側に換気用のファンを設けた換気扇本体と、前 記パネルの外面に前記開口部に対向して着脱可能に設けたフィルターとを備え、 前記フィルターは、アルミ繊維を加圧してフェルト状をなす平板状に形成してな り、さらにこのフィルターにはその周縁部を圧潰して圧潰薄肉部を形成し、この フィルターを換気扇本体における前記パネルの外面に前記開口部に対向して設け るとともに、前記圧潰薄肉部に複数のマグネット止め具を均等的に配設し、これ らマグネット止め具の磁力でフィルターを前記パネルに着脱可能に取り付けるよ うにしたものである。

【０００９】 そして好ましくは、フィルターの全体の領域の部分に、フィルターの一端側か ら他端側に亘って連続するライン状の圧潰薄肉部を形成し、またマグネット止め 具には摘み用の舌片を設ける。

【００１０】

【作用】 油脂成分により汚れたフィルターを新たなフィルターと交換する際には、まず マグネット止め具をパネルから引き離して取り外す。これによりフィルターとパ ネルとの接合が外れるから、フィルターをパネルから取り外す。そしてこの汚れ たフィルターを新たなフィルターと交換する。この際、各マグネット止め具は油 脂成分により汚れている場合が多いから、これを洗剤等で洗浄する。そして洗浄 したマグネット止め具を用いて新たなフィルターをパネルの下面に取り付ける。 これによりフィルターの交換作業が完了する。

【００１１】 この交換時には、従来のようなフィルターを網フレームに対して挿脱する面倒 な手間やその網フレームを洗浄する面倒が手間が不要で、単にマグネット止め具 を洗浄するだけで済む。そしてマグネット止め具は従来の網フレームと異なり、 形状がシンプルな小型の部材であり、したがってこれらマグネット止め具は手間 を要することなく、簡単かつ容易に洗浄することができる。

【００１２】

【実施例】

以下、本考案の一実施例について図面を参照して説明する。 図１には換気扇装置の斜視図を示してあり、符号１１が換気扇本体、１２がパ ネル、１３が通風用の開口部、１４が換気用のファンである。パネル１２は鋼板 等の磁性材からなり、このパネル１２の下面には塗装仕上げが施されている。

【００１３】 パネル１２の下面には、前記開口部１３に対向してフィルター１５が設けられ 、このフィルター１５はその周縁部に配設された複数のマグネット止め具１６を 介してパネル１２に着脱可能に取り付けられている。

【００１４】 前記フィルター１５は、アルミ繊維を所定の密度で積層し、これを上下から加 圧してフェルト状をなす平板状に形成してなる。そしてこのフィルター１５は、 家庭用のレンジフードに適合するように、例えば縦が３０cm、横が３５cm程度の 大きさの長方形に裁断されている。

【００１５】 さらにこのフィルター１５には、図２および図３に示すように、その四辺の周 縁部に 3.0cm程度の幅の圧潰薄肉部１５ａが、またフィルターの１５の全体の領 域の部分に、その一側縁から他側縁に亘って連続する幅が２mm程度の細いライン 状の圧潰薄肉部１５ｂが互いに 1.5cm程度の間隔をあけて平行に形成されている 。これら圧潰薄肉部１５ａ，１５ｂはフィルター１５の所定部分をローラで強く 押し付けて圧潰することにより形成してある。

【００１６】 前記マグネット止め具１６は、図４および図５に示すように、矩形状のマグネ ット片１７を例えば鋼板またはスチール板からなるケース状のカバー１８でその 片面側を覆って一体的に結合してなる。そして前記カバー１８の一端側の端縁に は摘み用の舌片１８ａが一体に形成されている。

【００１７】 各マグネット止め具１６は、フィルター１５の周縁部の圧潰薄肉部１５ａに均 等的に配設され、これらマグネット止め具１６のマグネット片１７とパネル１２ との間の磁力でフィルター１５がパネル１２に取り付けられている。

【００１８】 このような構成の換気扇装置においては、調理時に発生する油煙等の気体がフ ィルター１５を通して開口部１３の内側に吸入されるとともに、これが室外に排 出される。そしてフィルター１５に油煙等の気体の透過に伴い油脂成分が付着し て徐々に汚れる。

【００１９】 フィルター１５が一定以上汚れたときには、このフィルター１５を新たなもの と交換する。この交換の際には、まずマグネット止め具１６における舌片１７ａ を手先で摘み、このマグネット止め具１６を下方に引き下げてパネル１２から取 り外す。これによりフィルター１５とパネル１２との接合が外れるから、フィル ター１５をパネル１２から引き離す。そしてこの汚れたフィルター１５を新たな フィルター１５と交換する。この際、各マグネット止め具１６は油脂成分により 汚れている場合が多いから、これを洗剤等で洗浄する。そして洗浄したマグネッ ト止め具１６を用いて新たなフィルター１５をパネル１２の下面に取り付ける。 これによりフィルター１５の交換作業が完了する。

【００２０】 このような交換においては、従来のようなフィルター１５を網フレームに対し て挿脱する面倒な手間やその網フレームを洗浄する面倒が手間が不要で、単にマ グネット止め具１６を洗浄するだけで済む。マグネット止め具１６は従来の網フ レームと異なり、形状がシンプルな小型の部材であり、したがってこれらマグネ ット止め具１６は手間を要することなく、簡単かつ容易に洗浄することができる 。

【００２１】 フィルター１５はその素材がアルミ繊維であるから、一定の張りをもつ比較的 腰の強い状態にあるが、このフィルター１５の全体の領域の部分に一定の間隔を あけて平行に細いライン状の圧潰薄肉部１５ｂが形成されており、このためアル ミ繊維の膨らみが押えられ、フィルター１５の全体の腰がより一層強くなり、し たがってこのフィルター１５をパネル１２の下面に取り付ける際にこのフィルタ ー１５が不用意に変形するようなことがない。

【００２２】 またフィルター１５にはその周縁部に圧潰薄肉部１５ａが形成され、この圧潰 薄肉部１５ａにマグネット止め具１６が配設されるものであり、したがって各マ グネット止め具１６がパネル１２に近接して配置し、各マグネット止め具１６に おけるマグネット片１７の磁力がパネル１２に有効に作用し、このためフィルタ ー１５をパネル１２に強固にかつ安定して取り付けることができる。

【００２３】 なお、本考案はレンジフード型の換気扇装置に適用する場合に限らず、厨房の 垂直壁面に設ける壁面直付け型の換気扇装置においても同様に適用することが可 能である。

【００２４】

【考案の効果】

以上説明したように本考案によれば、油脂成分で汚れたフィルターを煩わしい 手間を要することなく、容易に能率よく新たなフィルターと交換することができ る利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例に係るフィルター付き換気扇
装置の分解状態の斜視図。

【図２】その換気扇装置におけるフィルターの斜視図。

【図３】図２のＡ−Ａ線に沿う断面図。

【図４】その換気扇装置におけるマグネット止め具の斜
視図。

【図５】そのマグネット止め具の断面図。

【図６】従来の換気扇装置の斜視図。

【図７】その換気扇装置におけるフィルターユニットの
斜視図。

【符号の説明】

１１…換気扇本体 １２…パネル １３…開口部 １４…ファン １５…フィルター １５ａ，１５ｂ…圧潰薄肉部 １６…マグネット止め具

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】磁性材からなるパネルに通風用の開口部を
   形成し、この開口部の内側に換気用のファンを設けた換
   気扇本体と、前記パネルの外面に前記開口部に対向して
   着脱可能に設けたフィルターとを備え、 前記フィルターは、アルミ繊維を加圧してフェルト状を
   なす平板状に形成してなり、さらにこのフィルターには
   その周縁部を圧潰して圧潰薄肉部を形成し、このフィル
   ターを換気扇本体における前記パネルの外面に前記開口
   部に対向して設けるとともに、前記圧潰薄肉部に複数の
   マグネット止め具を均等的に配設し、これらマグネット
   止め具の磁力でフィルターを前記パネルに着脱可能に取
   り付けたことを特徴とするフィルター付き換気扇装置。
2. 【請求項２】フィルターの全体の領域の部分には、フィ
   ルターの一端側から他端側に亘って連続するライン状の
   圧潰薄肉部が形成されていることを特徴とする請求項１
   に記載のフィルター付き換気扇装置。
3. 【請求項３】マグネット止め具は摘み用の舌片を有して
   いることを特徴とする請求項１に記載のフィルター付き
   換気扇装置。