JP3011790B2 - 細径樹脂チューブ接続用コネクター - Google Patents

細径樹脂チューブ接続用コネクター

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JP3011790B2
JP3011790B2 JP3173220A JP17322091A JP3011790B2 JP 3011790 B2 JP3011790 B2 JP 3011790B2 JP 3173220 A JP3173220 A JP 3173220A JP 17322091 A JP17322091 A JP 17322091A JP 3011790 B2 JP3011790 B2 JP 3011790B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般に自動車或いは各種
の機械、装置等に給油、給気の供給路として配設される
太さ20m/m程度以下の比較的細径からなる樹脂チュ
ーブ接続用コネクター構造の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の接続用コネクターとして
は例えば図8a及び図8bに示すように、軸芯内部の流
通孔(12)に連って内部に弾性シールリング(14)を内装し
た筒体によるコネクター本体(11)を形成し、内部の段付
き拡径室(13)に中央孔の先端周縁部を爪壁(15') となす
板状の把持部材(15)をもって、その外周を段付き部に係
合した状態で止め具(16)によるコネクター本体(11)の後
端周縁部でのカシメによって挾持せしめ、樹脂チューブ
(P')の接続状態時に前記爪壁(15') により該樹脂チュー
ブの外周に喰い込ませて把持せしめるように構成されて
いた。尚(17)は止め具(16)の軸芯孔周縁部に係着されて
前記爪壁(15') 部での喰い込みを解除する前後に移動す
る解放具である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の技術においては、カシメによって挾持される
把持部材(15)の固定構造によって、接続時の樹脂チュー
ブ(P')の挿着に際し、爪壁(15') の剛性が高いために撓
むことなく、従って前記樹脂チューブの外周面に爪壁(1
5') による管軸方向への擦れ傷を生ぜしめ、また把持部
材(15)より先端側にシールリング(14)を内装した構造に
より爪壁(15') での把持並びに、特にシールリング(14)
でのシール性の低下を招き、更に前記コネクター本体(1
1)が単に筒体形状によって構成されるため、樹脂チュー
ブ(P')の接続時の外部からの押圧に伴いその先端部が内
部の弾性シールリング(14)を通過して完全に適性位置ま
で挿入されているか、否かの外部での目視による確認を
不可能となし、しばしばこれら不確実によって緩み或い
は洩れを誘発する問題があった。
【0004】本発明は従来技術の有する前記問題に鑑み
てなされたものであり、樹脂チューブの挿着の際に把持
部材の爪壁による樹脂チューブの外周面での、特に管軸
方向の擦れ傷の発生を防止し、爪壁での把持を確実とし
シール部材のシール性の低下を防ぎ、更に樹脂チューブ
接続時の外部からの押圧に伴うコネクター本体内部での
適正位置までの挿入を外部での目視により容易に確認す
ることができるようにし、長期に亘って洩れの憂いをな
くすことのできると共に、配管の取り出しが容易な細径
樹脂チューブ接続用コネクターを提案することを目的と
するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、軸芯内部に流通孔に連って拡径した段付き小
径室と大径室とを貫設し、且つ該大径室の後部を後方へ
の開口室となすと共に、その後端周縁を内方に屈曲する
掛支壁とするコネクター本体と、先端部に前記小径室の
段付き部に係合する複数の鍔壁及び該鍔壁部附近に軸芯
方向への該鍔壁と同数のスリットを有し且つ先端側に向
って拡径され、接続される樹脂チューブの挿入に伴い該
スリット部での縮径によって端部内側に嵌挿される筒状
のインサートと、大径室にあって小径側の周壁部に前記
鍔壁を係着する鍔壁と同数の窓孔を、また大径側の周壁
部に切欠き溝をそれぞれ設け且つ先端側を小径室の内径
より僅かに小径の小径部とし後端側を大径室より僅かに
小径の大径部としたスリーブ部材と、該スリーブ部材の
小径部の外側とこれに対向するコネクター本体の内周面
との間、並びに大径部の内側と挿入される配管の外周面
との間に、それぞれ装着した環状の弾性シール部材と、
更に先端側の外周に、前記スリーブ部材の切欠き溝に係
着する少くとも2つの外方爪壁を有し先端の端面部によ
り弾性シール部材と係合する筒壁に連って、その後方に
開口状に突出する複数からなる舌片状の弾性アームを有
すると共に、開口室側にあって該弾性アームの後部に、
コネクター本体側の前記掛支壁に掛合し且つ径及び軸方
向位置の異なる溝を有し、且つ弾性アーム部の筒壁の根
元附近の内周に樹脂チューブの外周に喰い込んで把持せ
しめる内方爪壁を突設したソケット体とを備えて構成し
た細径樹脂チューブ接続用コネクターを要旨とするもの
であり、更に前記ソケット部材の内方爪壁を、筒壁の内
側の後方へ縮径するテーパ面に係圧される外周を同方向
のテーパ面となす別体からなる楔状環体の内周に略環状
に設けるか、或いは前記筒壁の根元附近の内周に鋳着し
て形成したりするものである。
【0006】
【作用】本発明はこのように構成されているため、弾性
シール部材等での摩擦力に打勝ってインサートの先端ま
で樹脂チューブが確実に達した時にのみインサートの鍔
壁が外れるため、インサートを更に前方へ移動でき、ス
リーブの切欠き溝に係着したソケット体もこれに伴って
前方へ移動できる。ソケット体の前進によってコネクタ
ー本体の掛支壁とソケット体のソケット体脱落防止用の
小径の溝との掛合が外れ、次に後方に位置した大径の溝
と掛合する。この大径の溝との掛合によってソケット体
の弾性アーム部は内方に押されて縮径して爪壁は樹脂チ
ューブの外周面に喰い込み樹脂チューブが抜け止めされ
る。従って、樹脂チューブの挿着の際に樹脂チューブの
擦れ傷の発生を防止でき、また弾性アームのコネクター
本体からの出代が少くなるため適正位置までの挿入を、
外部からの目視確認により容易となすことができ、従っ
て確実な接続により長期に亘って洩れの憂いがなく安定
して保持することができる。また弾性アームを指により
縮径してコネクター本体の掛支壁と該アームの2つの溝
との掛合を解除すれば配管をコネクター本体から容易に
取り出すこともできる。
【0007】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基いて説明す
れば、図1は本考案の細径樹脂チューブ接続用コネクタ
ーの縦断面図、図2は図1の樹脂チューブ接続時の状態
図、図3はインサートの部分斜視図、図4はスリーブの
斜視図、図5はソケット体の斜視図、図6は他の実施例
を示す図2相当図、図7は他の実施例の部分拡大図であ
り、(1) はコネクター本体であり、軸芯内部に流通孔
(2) に連って拡径した段付き小径室(2')と大径室(2")と
を連設し、且つ該大径室の後部を後方への開口室(2"')
となすと共に、その後端周縁を内方に屈曲する掛支壁
(1')としてなるものである。そして内部にあって先端部
に前記小径室(2')の段付き部に係合する4つの鍔壁(3')
及び該鍔壁部附近に軸芯方向への該鍔壁と同数のスリッ
ト(3")を有し且つ先端に向って拡径された筒状のインサ
ート(3) と、大径室(2")に位置して、該インサートの外
側に被着し且つ小径室(2')の内径より僅かに小径の小径
部(4a)側の周壁部に有する前記鍔壁と同数の窓孔(4')部
に前記鍔壁(3')を係着し、また大径室(2")の内径より僅
かに小径の大径部(4b)側の周壁部に切欠き溝(4")を設け
たスリーブ部材(4) とを内装してなるものである。(5),
(5')は該スリーブ部材の小径部(4a)の外側とこれに対向
するコネクター本体(1) の内周面との間、並びに大径部
(4b)の内側と挿入される樹脂チューブ(P) の外周面との
間にそれぞれ装着したゴム材等による環状の弾性シール
部材である。そして更に先端側の外周に前記スリーブ部
材(4) の切欠き溝(4")に係着される少くとも2つの外方
爪壁(6')を設けてその先端の端面部により弾性シール部
材(5')と係合する筒壁(6a)に連って、その後方に開口状
に突出する複数からなる舌片状の弾性アーム(6b)を有す
るソケット体(6) を、開口室(2"') 側にあって弾性アー
ム(6b)の後部にコネクター本体(1) 側の前記掛支壁(1')
に予め掛合したソケット体脱落防止用の小径溝(7)と、
樹脂チューブ(P) の接続状態時に掛合する大径の溝(7')
とを軸方向位置を異にして有し、且つ弾性アーム(6b)部
の筒壁(6a)の根元附近の内周に該樹脂チューブの外周に
喰い込んで把持せしめる内方爪壁(6")を突設して備えて
なるものである。そして樹脂チューブ(P) の外部からの
押圧による接続に際して、該樹脂チューブ(P) の挿入に
伴ってインサート(3) のスリット(3")部での縮径により
インサート(3) の外周に樹脂チューブの端部が嵌挿さ
れ、一層の挿入により鍔壁(3')部が段付き部を外ずれて
該インサート、スリーブ部材(4) 及びソケット体(6) を
一体に前方に移動せしめると溝(7) 部での掛支壁(1')と
の掛合が外れ、スリーブ部材(4) の先端部での小径室
(2')の底壁段部への当接をもって適正位置の挿入とな
し、かかる状態で内方爪壁(6")により樹脂チューブ(P)
の外周への喰い込みを生ぜしめると共に、同時に溝(7')
部で掛支壁(1')と掛合することとなり、該掛合によって
コネクター本体(1) 内部での前記移動による適正位置ま
での挿入を目視により外部から容易に確認することとな
る。
【0008】尚(8) は図6に示す他の実施例としての楔
状環体であり、内方爪壁(6")をソケット体(6) の筒壁(6
a)の内側の後方へ縮径する面に係圧される外周を同方向
のテーパ面となす別体からなる構造によるその内周に略
環状に形成してなるものであり、また図7のように筒壁
(6a)の根元附近の内周に内方爪壁(6")を鋳着して形成す
ることもできる。
【0009】これら実施例において、弾性アーム(6b)を
指により縮径せしめると、該アームの溝(7')及び(7) と
コネクター本体(1) の掛支壁(1')との掛合を解除するた
め、内方爪壁(6")による樹脂チューブ(P) の外周面への
喰い込みが解放され、樹脂チューブ(P) をコネクター本
体(1) から容易に取り出すことができる。
【0010】
【発明の効果】以上説明したように本発明による細径樹
脂チューブ接続用コネクターは、特に樹脂チューブ(P)
の端部内側に嵌挿される縮径する前記インサート(3)
と、該インサートにその一端側を係着した前記スリーブ
部材(4) 、並びに該スリーブ部材に係着するソケット体
(6) とによる樹脂チューブ(P) の接続時の挿入に伴うこ
れら一体の前方への移動構造により樹脂チューブの挿着
の際に樹脂チューブの外周面での管軸方向の擦れ傷の発
生を防止し、爪壁での把持を確実とすると共に、シール
部材のシール性低下を防ぎ、更にソケット体(6) の弾性
アーム(6b)の後部にコネクター本体(1) 側の後端周縁の
掛支壁(1')とに掛合する溝(7,7')を有して構成するた
め、該コネクター本体内部での樹脂チューブ(P) の適正
位置までの挿入を溝(7')部での掛支壁(1')とのなす掛合
をもって目視により外部から容易に確認することがで
き、従って接続の不具合による洩れの憂いがなく、確実
な接続により安定した保持を得ることができると共に、
コネクター本体からの樹脂チューブ(P) の取り出しは弾
性アーム(6b)の操作により容易に行うことができる等、
極めて有用な細径樹脂チューブ接続用コネクターであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】細径樹脂チューブ接続用コネクターの縦断面図
である。
【図2】図1の樹脂チューブ接続時の状態図である。
【図3】インサート単体の部分斜視図である。
【図4】スリーブの斜視図である。
【図5】ソケット体の斜視図である。
【図6】他の実施例を示す図2相当図である。
【図7】他の実施例の部分拡大図である。
【図8a】従来例を示す樹脂チューブ接続時の縦断面図
である。
【図8b】図8aの把持部材の部分正面図である。
【符号の説明】
1 コネクター本体 2 流通孔 2′ 小径室 2″ 大径室 2"' 開口室 3 インサート 3′ 鍔壁 3″ スリット 4 スリーブ部材 4a 小径部 4b 大径部 4′ 窓孔 4″ 切欠き溝 5,5′ 弾性シール部材 6 ソケット体 6′,6″ 爪壁 6a 筒壁 6b 弾性アーム 7,7′ 溝 8 環体 P 樹脂チューブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16L 37/12 - 37/14

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸芯内部に流通孔(2) に連って拡径した
    段付き小径室(2')と大径室(2")とを連設し、且つ該大径
    室の後部を後方への開口室(2"') となすと共に、その後
    端周縁を内方に屈曲する掛支壁(1')とするコネクター本
    体(1) と、先端部に前記小径室(2')の段付き部に係合す
    る複数の鍔壁(3')及び該鍔壁部附近に軸芯方向への該鍔
    壁と同数のスリット(3")を有し且つ先端側に向って拡径
    され、接続される樹脂チューブ(P) の挿入に伴い該スリ
    ット部での縮径によって端部内側に嵌挿される筒状のイ
    ンサート(3) と、大径室(2")にあって小径側の周壁部に
    前記鍔壁(3')を係着する鍔壁と同数の窓孔(4')を、また
    大径側の周壁部に切欠き溝(4")をそれぞれ設け且つ先端
    側を小径室(2')の内径より僅かに小径の小径部(4a)とし
    後端側を大径室(2")より僅かに小径の大径部(4b)とした
    スリーブ部材(4)と、該スリーブ部材の小径部(4a)の外
    側とこれに対向するコネクター本体(1) の内周面との
    間、並びに大径部(4b)の内側と挿入される配管(P) の外
    周面との間に、それぞれ装着した環状の弾性シール部材
    (5),(5')と、更に先端側の外周に、前記スリーブ部材
    (4) の切欠き溝(4")に係着する少くとも2つの外方爪壁
    (6')を有し先端の端面部により弾性シール部材(5')と係
    合する筒壁(6a)に連って、その後方に開口状に突出する
    複数からなる舌片状の弾性アーム(6b)を有すると共に、
    開口室(2"') 側にあって該弾性アームの後部に、コネク
    ター本体(1) 側の前記掛支壁(1')に掛合し且つ径及び軸
    方向位置の異なる溝(7),(7')を有し、且つ弾性アーム(6
    b)部の筒壁(6a)の根元附近の内周に樹脂チューブ(P) の
    外周に喰い込んで把持せしめる内方爪壁(6")を突設した
    ソケット体(6) とを備えて構成したことを特徴とする細
    径樹脂チューブ接続用コネクター。
  2. 【請求項2】 請求項1記載において、前記ソケット体
    (6) の内方爪壁(6")を、筒壁(6a)の内側の後方へ縮径す
    るテーパ面に係圧される外周を同方向のテーパ面となす
    別体からなる楔状環体(8) の内周に略環状に設けたこと
    を特徴とする細径樹脂チューブ接続用コネクター。
  3. 【請求項3】 請求項1記載において、前記ソケット体
    (6) の爪壁(6")を、前記筒壁(6a)の根元附近の内周に鋳
    着して形成したことを特徴とする細径樹脂チューブ接続
    用コネクター。
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US5915738A (en) * 1995-07-28 1999-06-29 Guest; John Derek Tube couplings
JP4791853B2 (ja) * 2006-02-28 2011-10-12 株式会社ケーブイケー 管継手

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