JP3011651B2 - 光学式再生装置 - Google Patents

光学式再生装置

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JP3011651B2
JP3011651B2 JP7313484A JP31348495A JP3011651B2 JP 3011651 B2 JP3011651 B2 JP 3011651B2 JP 7313484 A JP7313484 A JP 7313484A JP 31348495 A JP31348495 A JP 31348495A JP 3011651 B2 JP3011651 B2 JP 3011651B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、厚い(1.2mm程
度)基板の光ディスクと、薄い(0.6mm程度)基板
の光ディスクの両者に対応できる光学式再生装置に関す
る。本明細書に於いて、厚さ、基板厚、ディスク厚等、
厚さを表す語は、基板表面と信号記録面の距離をいうも
のと定義する。したがって、厚さ0.6mmの光ディス
クとは、基板表面と信号記録面の距離が0.6mmの光
ディスクをいい、これを2枚貼り合わせて表裏に信号を
記録した全体の厚みが1.2mmのディスクも、厚さ
0.6mmの光ディスクと称する。
【0002】
【従来の技術】CD−ROM等の小型のディスクに動画
像を記録する場合は、データを圧縮して記録している。
そのための規格として、例えば、MPEG−1,MPE
G−2がある。MPEG−1のデータ転送レートは1.
15Mbpsであるため、現行のCD−ROMや、CD
−Iを用いた場合、最大で74分の動画像の再生が可能
である。しかし、MPEG−1では、大画面での画質の
劣化が目立つ。
【0003】MPEG−2のデータ転送レートには幅が
あり、転送レートを高くするほど高画質を得られる。M
PEG−2規格でCD−ROMに記録したデータから動
画像を得る場合、転送レートは3〜4Mbpsが用いら
れる。3〜4Mbpsの転送レートを得るためには、現
行の4倍程度の回転速度が必要となり、その結果、ディ
スクの再生時間は短くなる。一方で、大半の映画ソフト
を収録可能な135分程度の再生時間がCD−ROMに
要求されている。
【0004】MPEG−2規格のデータに於いて135
分という再生時間を実現するためには、ディスクの記録
密度を4倍程度まで高めるとともに、変調方式を変更す
る必要がある。その場合には、記録容量を5〜7倍に高
めることが可能となる。現在では、平均転送レート3〜
4Mbpsで、135分のデジタル動画像の再生が可能
なDVD(デジタルビデオディスク)が発表されてい
る。
【0005】高記録密度のディスクを再生するために
は、光ピックアップのレーザの波長を短波長化する
(例:635nm程度)とともに対物レンズの開口数を
高くする(例:0.6程度)ことにより、ビームスポッ
トを絞ることが必要となる。ところが、ディスクの傾き
による収差の発生量は対物レンズの開口数の3乗に比例
するという関係があるため、対物レンズの開口数を高く
すると、ディスクに対する傾き余裕度が小さくなるとい
う問題がある。その一方で、上記収差の発生量はディス
クの厚さにも比例するという関係があるため、上記問題
への対処として、ディスク基板を薄くすることが試みら
れている。例えば、現行1.2mm厚のディスクと比べ
て、DVDとして発表されている0.6mm厚のディス
クでは、対物レンズの開口数が同じ場合、2倍の傾き余
裕度がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】光ピックアップの対物
レンズは、一般に、ディスクの基板厚を考慮して設計さ
れている。このため、或る厚さのディスクに対して設計
された対物レンズを用いて、設計とは異なる厚さのディ
スクを再生すると、球面収差によりレーザビームの収束
点が深さ方向に分散してしまい、良好な再生が困難とな
る。例えば、基板厚略0.6mmのディスクに対して設
計された対物レンズを用いて基板厚略1.2mmのディ
スクを再生すると、該ディスクの信号記録面ではレーザ
の強度分布の中心ピーク値が低下してしまうため、良好
な再生が困難となる。
【0007】現行密度(標準密度)で厚さ略1.2mm
のCD−ROM等と、(第1の)高密度で厚さ略0.6
mmのSDと、(第2の)高密度で厚さ略1.2mmの
HDMCDとが、今後、併存することが予想される。こ
のため、これらを再生できる装置が望まれる。本発明
は、上記の球面収差による不具合(中心ピークに対応す
る0次ビームのパワーの低下,中心ピークの周囲のピー
クに対応する1次ビームの発生)を解決して、略1.2
mm厚さの標準密度ディスクと、略0.6mm厚さの第
1の高密度ディスクの両者を再生可能にすることを目的
とする。また、略0.6mm厚さの第1の高密度ディス
クと、略1.2mm厚さの第2の高密度ディスクの両者
を再生可能にすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、回転制御中の
光ディスクにレーザビームを照射して該光ディスクから
の反射光の強弱に基づいて該光ディスクの記録情報を再
生する光学式再生装置に於いて、ディスク表面とディス
ク信号記録面の距離に応じてレーザパワーを切り換える
ことにより該信号記録面でのレーザパワーを所望の値に
制御する手段を備えた光学式再生装置である。上記パワ
ー制御手段を、上記距離が短距離、又は、標準距離であ
るかに応じて、レーザパワーを切り換えるように構成し
てもよい。例えば、上記距離が略0.6mm(即ち0.
55mm〜0.65mm,以下同様)であるか、又は、
略1.2mm(即ち1.15mm〜1.25mm,以下
同様)であるかに応じて、レーザパワーを切り換えるよ
うに構成してもよい。その場合、薄型もしくは略0.6
mm厚の第1の高密度ディスクと、標準厚もしくは略
1.2mm厚の標準密度ディスクを識別するための手段
を具備させてもよい。薄型もしくは略0.6mm厚の第
1の高密度ディスクとは、例えば、SDである。また、
標準厚もしくは略1.2mm厚の標準密度ディスクと
は、例えば、CDである。また、後述する標準厚もしく
は略1.2mm厚の高密度ディスクとは、例えば、HD
MCDである。なお、HDMCD、SD、及びCDの規
格を、図6に示す。さらに、レーザビームの波長が62
5nm〜660nmで前記距離が例えば略0.6mm程
度である短距離の第1の高密度ディスクに対する対物レ
ンズの開口数が0.58〜0.62の光ピックアップを
用い、該対物レンズから出射されるレーザパワーを前記
距離が例えば略1.2mm程度である標準距離の標準密
度ディスクの場合は、前記距離が例えば略0.6mm程
度である短距離の第1の高密度ディスクの場合よりも相
対的に大きくなるように制御してもよい。
【0009】本発明は、回転制御中の光ディスクからの
レーザビーム反射光の強弱を光検出器で検出して該光検
出器の出力信号に基づいて前記光ディスクの記録情報を
再生する光学式再生装置に於いて、ディスク表面とディ
スク信号記録面の距離に応じて生ずる球面収差により生
起されるレーザビームの1次リングに起因する信号成分
を抑圧するべく前記光検出器の後段に設けられた波形等
価回路と、前記光検出器の出力信号を前記波形等価回路
を経て信号処理部へ送るか又は前記波形等価回路を経な
いでそのまま信号処理部へ送るかを前記距離に応じて切
り換える切換制御手段と、を有する光学式再生装置であ
る。さらに、上記光検出器のゲインを増加させる増幅回
路を設けてもよい。また、上記切換制御手段を、前記距
離が例えば略0.6mm程度である短距離の第1の高密
度ディスクの場合はそのまま信号処理部へ送り、前記距
離が例えば略1.2mm程度である標準距離の標準密度
ディスクの場合は前記波形等価回路を経て信号処理部へ
送るように切り換えるように構成してもよい。その場
合、前記距離が例えば略0.6mm程度である短距離の
第1の高密度ディスクであるか、前記距離が例えば略
1.2mm程度である標準距離の標準密度ディスクであ
るかを識別するためのディスク識別手段を設けてもよ
い。さらに、レーザビームの波長が625nm〜660
nmで前記距離が例えば略0.6mm程度である短距離
の第1の高密度ディスクに対する対物レンズの開口数が
0.58〜0.62の光ピックアップを用い、前記波形
等価回路を、現在より「τ=Ls/v」先行及び後続す
る各信号に各々負の定数を乗算した値を現在の信号に加
算する回路として構成してもよい。但し、Lsは0次ビ
ームのピークと1次リングのピークの距離、vはディス
クの線速度とする。
【0010】本発明は、回転制御中の光ディスクにレー
ザビームを照射して該光ディスクからの反射光の強弱を
光検出器で検出して該光検出器の出力信号に基づいて前
記光ディスクの記録情報を再生する光学式再生装置に於
いて、ディスク表面とディスク信号記録面の距離に応じ
て生ずる球面収差により生起されるレーザビームの1次
リングに起因する信号成分を抑圧するべく前記光検出器
の後段に設けられた波形等価回路と、前記光検出器の出
力信号を前記波形等価回路を経て信号処理部へ送るか又
は前記波形等価回路を経ないでそのまま信号処理部へ送
るかを前記距離に応じて切り換える切換制御手段と、前
記距離に応じてレーザパワーを切り換えることにより該
信号記録面でのレーザパワーを所望の値に制御するパワ
ー制御手段と、を有する光学式再生装置である。さら
に、前記距離が例えば略0.6mm程度である短距離の
第1の高密度ディスクであるか、前記距離が例えば略
1.2mm程度である標準距離の標準密度ディスクであ
るかを識別するためのディスク識別手段を設け、前記パ
ワー制御手段を前記距離が例えば略0.6mm程度であ
る短距離の第1の高密度ディスクであるか、前記距離が
例えば略1.2mm程度である標準距離の標準密度ディ
スクであるかに応じてレーザパワーを切り換えるように
構成し、前記切換制御手段を前記距離が例えば略0.6
mm程度である短距離の第1の高密度ディスクの場合は
そのまま信号処理部へ送り、前記距離が例えば略1.2
mm程度である標準距離の標準密度ディスクの場合は前
記波形等価回路を経て信号処理部へ送るように構成して
もよい。例えば、前記距離が例えば略1.2mm程度で
ある標準距離の標準密度ディスクである場合には、前記
距離が例えば略0.6mm程度である短距離の第1の高
密度ディスクである場合よりも、レーザパワーが大きく
なるように切り換えてもよい。
【0011】本発明は、回転制御中の光ディスクからの
レーザビーム反射光を光検出器で検出して、その強弱に
対応する検出信号を増幅した後に所定の処理を施すこと
により前記光ディスクの記録情報を再生する光学式再生
装置に於いて、光ディスクの基板表面と信号記録面の距
離に応じて生ずる該信号記録面でのレーザパワーの低下
を前記増幅のゲインを切り換えることにより補償するゲ
イン制御手段を有する光学式再生装置である。上記ゲイ
ン制御手段を、上記距離が短距離、又は、標準距離であ
るかに応じて、増幅のゲインを切り換えるように構成し
てもよい。例えば、上記距離が略0.6mmであるか、
又は、略1.2mmであるかに応じて、増幅のゲインを
切り換えるように構成してもよい。また、前記距離に応
じて生ずる球面収差により生起される1次リングを抑圧
する波形等価回路を光検出器の後段に配し、該波形等価
回路の高域強調度を、上記距離が略0.6mmである
か、又は、略1.2mmであるかに応じて切り換えるよ
うに構成してもよい。その場合、例えば略0.6mm厚
程度である薄型の第1の高密度ディスクと、例えば略
1.2mm厚程度である標準厚の第2の高密度ディスク
を識別するための手段を具備させてもよい。さらに、レ
ーザビームの波長が625nm〜660nmで前記距離
が例えば略0.6mm程度である短距離の第1の高密度
ディスクに対する対物レンズの開口数が0.58〜0.
62の光ピックアップを用い、検出信号の増幅のゲイン
を前記距離が例えば略1.2mm程度である標準距離の
第2の高密度ディスクの場合は、前記距離が例えば略
0.6mm程度である短距離の第1の高密度ディスクの
場合よりも相対的に大きくなるように制御してもよい。
【0012】このように、本発明では、ディスク表面と
ディスク信号記録面の距離に応じてレーザパワーが切り
換えられて、信号記録面のレーザパワーが所望のパワー
に制御される。また、光検出器の出力信号から、球面収
差に起因する1次リングの信号成分が、波形等価回路に
より抑圧される結果、信号処理部へ送られる信号は球面
収差に起因する1次リングの信号成分を抑圧されたもの
となり、先行するピットや後続するピットによるノイズ
が低減される。また、ディスク表面とディスク信号記録
面の距離に応じて検出信号の増幅のゲインが切り換えら
れて、再生信号のレベルが所望のレベルに制御される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下の説明では、基板厚が略0.
6mmのSD(トラックピッチが約0.73μm、最短
ピット長が約0.4μm)と、基板厚が略1.2mmの
CD(トラックピッチが約1.6μm、最短ピット長が
約0.9μm)を、対物レンズからの出射時のレーザパ
ワーを0.3mW/1.5mWで照射するとともに、光
検出器57の出力信号を、波形等価回路71を経て信号処理
部へ送る場合と、波形等価回路71を経ないでそのまま信
号処理部へ送る場合について説明する。光ピックアップ
としては、波長635nm±15nm(±15nmは許
容誤差)のレーザビームを出力するレーザダイオード51
と、開口数が0.6の対物レンズ55を有するものを用い
ている。ここでの開口数0.6は、基板の厚さが0.6
mmのSDを想定して設計された値である。なお、レー
ザダイオード51に代えて、波長が650±15nmのレ
ーザダイオードを用いてもよい。
【0014】まず、装置の概略を説明する。図2のよう
に、レーザダイオード51から出力される635nm±1
5nm(又は650nm±15nm)の波長のレーザビ
ームは、コリメータレンズ52により平行光にされ、偏光
ビームスプリッタ53、続いて1/4波長板54を透過し、
前記距離が0.6mmのディスクに対する開口数が0.
6の対物レンズ55により、光ディスク1 の信号記録面に
照射される。また、光ディスク1 の信号記録面で反射さ
れたレーザスポットは、対物レンズ55により平行光にさ
れ、1/4波長板54を透過した後、偏光ビームスプリッ
タ53で反射されて90°進路を変えられ、収束レンズ系
56により、光検出器57の検出部に合焦される。これによ
り、光検出器57は、レーザ反射光の強弱に対応する電気
信号を発生して、再生回路系7 へ送る。
【0015】再生回路系7 は、図3に示すように、アン
プ70、波形等価回路71、波形整形回路72、CD−オーデ
ィオプロセッサ73、CD−ROMプロセッサ74、システ
ムコントローラ75等を有する。なお、CDとSDとでは
変調方式が異なるため再生系の回路構成も異なるが、こ
こでは、CDの場合を代表して示すこととし、SDの場
合は不図示のSDの再生回路系へ切り換えられるものと
する。SDの再生回路系は復調方式が異なる他は、略C
Dの再生系と同様である。
【0016】この再生回路系7 では、光検出器57による
検出信号がアンプ70で増幅されて再生信号とされた後、
該再生信号に信号処理が施されて、光ディスクの記録情
報が再生される。なお、波形等価回路71は、図4に示す
ように、τsec先行する信号に負の定数Kaを乗算し
た値と、τsec後続する信号に負の定数Kaを乗算し
た値を、加算器71e にて現在の信号に加算して、出力す
る回路である。ここで、「τ=Ls/v」である。但
し、Lsは、図4の左下に示すように0次ビームのピー
クと1次リングのピーク間の距離であり、vはディスク
の線速度である。例えば、Ls=1.4μm、v=4m
/secの場合、τ=350nsecとなる。この波形
等価回路71を経ることで、0次ビームの回りに1次リン
グを有する信号は、図4の左下に示すように1次リング
の成分を抑圧された波形となる。
【0017】次に、本装置に特有の構成と処理を説明す
る。0.6mmの基板厚のSDがセットされている場合
は、システムコントローラ75の制御により、対物レンズ
55から出射されるレーザのパワーが0.3mWとなるよ
うにレーザパワー切換部40が制御される。また、システ
ムコントローラ75の制御により、光検出器57から送られ
て来る再生信号が、波形等価回路71を経ないでそのまま
SD再生系の波形整形回路72' へ送られるようにスイッ
チSWがb接点(図4)に切り換えられる。この時の信
号記録面でのレーザビームのパワーを図5の(a)に示
す。
【0018】1.2mmの基板厚のCDがセットされて
いる場合は、システムコントローラ75の制御により、対
物レンズ55から出射されるレーザのパワーが1.5mW
となるようにレーザパワー切換部40が制御される。ま
た、システムコントローラ75の制御により、光検出器57
から送られて来る再生信号が、波形等価回路71を経て1
次リングによるノイズ成分を抑圧された後、CD再生系
の波形整形回路72へ送られるように、スイッチSWがa
接点(図4)に切り換えられる。この時の信号記録面で
のレーザビームのパワーを図5の(c)に示す。
【0019】図5の(a)と(c)の比較より明らかな
ように、本来は0.6mmの基板厚のSD用に開口数を
設計されており、したがって、0.6mmの基板厚のS
Dの場合に球面収差が最小となる光学系を備えた装置で
あるが、1.2mmの基板厚のCDがセットされた場合
でも、上記の如く、レーザパワーの増加によりビーム中
心のパワーの低下が補償され、且つ、波形等価回路71に
より1次リングに起因して再生信号に混入するノイズが
抑圧されるため、良好な品質の再生信号を得ることがで
きる。
【0020】なお、比較のために、1.2mmの基板厚
のCDに対して、レーザパワーを増加させない場合、即
ち、0.3mWとした場合に於ける信号記録面でのレー
ザスポットの強度分布を図5の(b)に示す。(b)の
ビーム中心のピークP’は、設計時の想定の場合である
(a)の1/5〜1/8程度まで低下している。これに
対して、上記の補償を施した(c)では、設計時の想定
とは異なる1.2mm厚のCDであるにもかかわらず、
ピークP0は設定時の想定の場合である(a)のピーク
Pと略同じである。また、(c)ではスポット径BS0
(ピーク値の1/e2 の径)は、1.7μmである。即
ち、この現象の場合、0次ビームのスポット径は大きく
なり、標準密度のCDの再生に要求される1.6μmの
スポット径に略等しいスポット径が得られている。
【0021】このように、レーザビームのパワーをアッ
プさせることにより、ディスク基板の厚さの差異(正確
には、基板表面と信号記録面との距離の差異)による球
面収差の増大による不具合が良好に補償されている。
【0022】なお、ディスクが0.6mmのSDである
か1.2mmのCDであるかは、図1のディスク厚検出
器2 のように光学的な検出素子をディスク近傍に設ける
ようにして検出してもよい。また、ディスクのセット時
に、ディスクが0.6mmのSDであるか、1.2mm
のCDであるか、又は、後述のHDMCDであるかを操
作入力するように構成してもよい。また、ディスクのセ
ットにより、これらを機械的に検出して識別する機構を
設けてもよい。
【0023】上述の実施例は、SDとCDの互換装置に
ついて説明しているが、略同様の構成により、SDとH
DMCD(トラックピッチが約0.84μm、最短ピッ
ト長が約0.45μm)との互換をとることもできる。
その場合には、アンプ70(図3参照)のゲインを、HD
MCDの再生時にはSDの再生時よりも大きくするよう
に、システムコントローラ75からアンプ70に対して、ゲ
イン切換信号を送るように構成する。レーザパワーの切
換については、HDMCDの場合にパワーを大きく、S
Dの場合にパワーを小さく、各々制御する。例えば、H
DMCDでは上述の実施例の1.2mm厚のCDの場合
と同じに制御する。また、レーザ波長及び対物レンズの
開口数も、上述の実施例と同じとしてよい。また、HD
MCDを再生する場合、HDMCDに対応する正規のピ
ックアップ(波長=635nm、NA=0.52)の集
光スポットより、大きめとなるため、再生周波数特性の
劣化が起こるが、これらを補う高域ゲインの増加機能
を、波形等価回路71に合わせて持たせても良い。さら
に、トラッキングサーボ信号やフォーカスサーボ信号の
ゲインを増加させる構成を付加して、1.2mm厚のH
DMCD再生時のビーム中心のパワーの低下を補償する
ようにしてもよい。
【0024】
【発明の効果】以上、本発明では、ディスク表面とディ
スク信号記録面の距離に応じてレーザパワーが切り換え
られて信号記録面のレーザパワーが所望のパワーに制御
されるため、厚さの異なるディスクを単一の再生装置に
よって再生できる。また、光検出器の出力信号から、球
面収差に起因する1次リングの信号成分が除去されるた
め、厚さの異なるディスクを再生する際のノイズを十分
に低減できる。また、検出信号の増幅のゲインが適切に
切り換えられるため、厚さの異なるディスクの検出信号
から良好な再生信号を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した装置の概略構成を示すブロ
ック図。
【図2】図1の装置の光学系を示す構成図。
【図3】図2の再生系7 の詳細を示すブロック図。
【図4】図3の波形等価回路71の詳細を示すブロック
図。
【図5】信号記録面でのレーザパワーを示す特性図であ
り、(a)は0.6mm厚のディスクを0.3mwで照
射した場合、(b)は1.2mm厚のディスクを0.3
mWで照射した場合、(c)は1.2mm厚のディスク
を1.5mWで照射した場合を示す。
【図6】HDMCDとSDとCDの規格を示す説明図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加納 康行 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内 (72)発明者 市浦 秀一 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−281232(JP,A) 特開 昭63−103446(JP,A) 特開 平5−128535(JP,A) 特開 平4−64925(JP,A) 特開 昭59−98333(JP,A) 特開 平7−296386(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/125

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転制御中の光ディスクにレーザビーム
    を照射し、該光ディスクからの反射光の強弱に基づいて
    該光ディスクの記録情報を再生する光学式再生装置に於
    いて、本来設計された基板厚と異なる基板厚の光ディスクが装
    着された場合に、 光ディスクの基板表面と信号記録面の
    距離に応じてレーザパワーを切り換えることにより該信
    号記録面でのレーザパワーを所望の値に制御する手段、 を備えた光学式再生装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に於いて、 前記パワー制御手段は、前記距離が標準距離の標準密度
    ディスクであるか、前記距離が短距離の第1の高密度デ
    ィスクであるかに応じて、レーザパワーを切り換える、 光学式再生装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に於いて、さらに、 前記距離が標準距離の標準密度ディスクであるか、前記
    距離が短距離の第1の高密度ディスクであるかを識別す
    るための識別手段を有する、 光学式再生装置。
  4. 【請求項4】 請求項2、又は請求項3に於いて、 レーザビーム照射用の光ピックアップは、波長625〜
    660nmのレーザビームを出力するレーザダイオード
    と、前記距離が短距離の第1の高密度ディスクに対する
    開口数が0.58〜0.62の対物レンズを有し、 前記制御手段は、前記距離が標準距離の標準密度ディス
    クの場合には、前記対物レンズから出射されるレーザパ
    ワーが、前記距離が短距離の第1の高密度ディスクの場
    合よりも相対的に大きくなるように制御する、 光学式再生装置。
  5. 【請求項5】 請求項2、請求項3、請求項4に於い
    て、 前記標準距離は1.15〜1.25mmであり、前記短
    距離は0.55〜0.65mmである、 光学式再生装置。
  6. 【請求項6】 回転制御中の光ディスクにレーザビーム
    を照射し、該光ディスクからの反射光の強弱を光検出器
    で検出し、該光検出器の出力信号に基づいて前記光ディ
    スクの記録情報を再生する光学式再生装置に於いて、 本来設計された基板厚と異なる基板厚の光ディスクが装
    着された場合に、光ディスクの基板表面と信号記録面の
    距離に応じてレーザパワーを切り換えることにより該信
    号記録面でのレーザパワーを所望の値に制御する手段、 光ディスクの基板表面と信号記録面の距離に応じて生じ
    る球面収差により生起されるレーザビームの1次リング
    に起因する信号成分を抑圧するべく前記光検出器の後段
    に設けられた波形等価回路と、 前記光検出器の出力信号を、前記波形等価回路を経て信
    号処理部へ送るか、又は、前記波形等価回路を経ないで
    そのまま信号処理部へ送るかを、前記距離に応じて切り
    換える切換制御手段と、 を有する光学式再生装置。
  7. 【請求項7】請求項6に於いて、 さらに、前記距離が短距離の第1の高密度ディスクであ
    るか、前記距離が標準距離の標準密度ディスクであるか
    を識別するための識別手段を有し、 前記パワー制御手段は、前記距離が短距離の第1の高密
    度ディスクであるか、前記距離が標準距離の標準密度デ
    ィスクであるかに応じてレーザパワーを切り換え、 前記切換制御手段は、前記距離が短距離の第1の高密度
    ディスクの場合はそのまま信号処理部へ送り、前記距離
    が標準距離の標準密度ディスクの場合は前記波形等価回
    路を経て信号処理部へ送るように切り換える、 光学式再生装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に於いて、 前記パワー制御手段は、前記距離が短距離の第1の高密
    度ディスクである場合は、前記距離が標準距離の標準密
    度ディスクである場合よりも、レーザパワーが小さくな
    ように切り換える、 光学式再生装置。
  9. 【請求項9】 請求項7、又は請求項8に於いて、 前記標準距離は1.15mm〜1.25mmであり、前
    記短距離は0.55〜0.65mmである、 光学式再生装置。
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