JP3010417U - 腕時計 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 幼児でも簡単に着脱操作することができ、し
かも使用者の腕に合わせたベルト長さに調節することの
できる腕時計を提供する。 【構成】 時計本体２に繋がる一方のバンド部材３をリ
ング部材９を通して内側に折り返し、折返し部３ａに設
けたリベット部材５の頭部をバンド部材３の折り返さな
い部位に設けた複数のリベットホール４，４・・・の１
つに係着して長さの調節を可能とし、他方のバンド部材
６を一方のバンド部材３の挿入方向とは反対側からリン
グ部材９に通して外側に折り返し、折返し部６ａに設け
たスナップの凹片８を折り返さないバンド部材６の基端
部の外側に設けたスナップの凸片７に係着させて腕時計
１とし、バンド部材６のスナップの係合と解除によって
腕への取り付け、取り外しを行なう。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、幼児でも簡単かつ容易に腕に装着することのできるバンドを有す る腕時計に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

腕時計は一般に時計本体に設けた革製もしくは金属製のバンドによって腕に取 付けられるもので、革バンドは、腕時計の両端に設けた一対のバンド部材を刺金 とこれに対応して設けた複数の孔とからなる留金具で留めることによって腕に着 脱可能としているものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

近年、生活様式の変化によって成人のみならず、幼児用にも各種のキャラクタ ーを使用した腕時計が販売されている。 しかしながら、幼児がかゝる腕時計を腕に着脱可能に付けるには、前記した本 格的な革や金属製のバンドでは着脱操作の容易性、重さ、価格などの点で多くの 問題がある。 特に、刺金で構成された革バンドにおける留金具は、幼児用としては着脱操作 が難しく、使用中に不用意に外れたりするトラブルが生ずる。

【０００４】 この考案はかゝる現状に鑑み、成人はもちろんのこと幼児でも容易に取り外し や取り付けすることのできる構造の簡単な腕時計を提供することを目的とするも のである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この目的を達成するために、この考案の腕時計は、時計本体に繋がる一方のバ ンド部材をリング部材内に通して当該バンド部材の内側方向に折り返すと共に、 その折返し部を当該バンド部材の内側に着脱可能に係着し、他方のバンド部材は 前記リング部材内を通して当該バンド部材の外側方向に折り返し、その折返し部 を当該バンド部材の所定位置に着脱自在に係着し、これら各バンド部材と時計本 体とによって腕に装着するための輪を形成することを特徴とするものである。

【０００６】 より詳しくは、この考案の腕時計は、時計本体に繋がる一方のバンド部材に長 手方向に沿って所定の間隔を存して複数のリベットホールを形成すると共に、そ の先端部をリング部材内に通して当該バンド部材の内側方向に折り返し、その折 返し部の先端部の内側に設けたリベット部材の頭部を前記リベットホールの一つ に挿入係着し、基端側の外側にスナップの一方の凸片もしくは凹片を設けた他方 のバンド部材を前記リング部材内を通して当該バンド部材の外側方向に折り返し 、その折返し部の先端部の内側に設けたスナップの他方の凹片もしくは凸片を前 記凸片もしくは凹片に着脱自在に係着し、これら各バンド部材と時計本体とで腕 に装着するための輪を形成することを特徴とするものである。

【０００７】 この考案において、バンド部材は、プラスチック、革、織成繊維などの素材で 構成することができるが、そのなかでも軽量で汚れがなく安価かつ耐久性を有す ることから、軟質のプラスチックが好適に使用できるものである。

【０００８】 また、この考案の腕時計は、基本的には、バンドを構成する他方のバンド部材 に設けるスナップの操作によって腕への着脱を行なうものであるが、一方のバン ド部材の折り返し部の先端部に設けるリベット部材を、当該バンド部材に対して 着脱可能に設けることによって、たとえば、アンクレットとして、あるいはバッ グなどの装飾品としても使用することができる。

【０００９】

【作用】

この考案の腕時計は、時計本体に繋がる一対のバンド部材をそれぞれ反対方向 からリング部材を通して折り返し、一方のバンド部材の折り返し部を当該バンド 部材の内側に長さ調節可能に係着し、他方のバンド部材の折り返し部を当該バン ド部材の外側に着脱自在に係着したので、一方のバンド部材の係着位置をあらか じめ選択することによって使用者の腕回りに合った輪を簡単に形成することがで きる。

【００１０】

【実施例】

以下、この考案の腕時計の一実施例を添付の図面に基づいてより具体的に説明 する。 図１に示す腕時計１は、時計本体２と、該時計本体２の側縁部の対向する位置 に基端部を取り付けた一対のバンド部材３および６と、これらバンド部材３，６ を時計本体２を含めて輪となるようにするためのリング部材９とから構成される ものであって、バンド部材３，６は塩化ビニル樹脂などの軟質プラスチックによ って屈曲自在に形成された一定幅の帯状体である。 また、リング部材９は硬質のプラスチックの成形又は金属の線条体によって形 成された角形のリングからなるもので、そのリング内部は少なくともバンド部材 ３，６を共通して貫通させることができる長さと幅を有するものである。

【００１１】 しかして、一方のバンド部材３はその先端部をリング部材９の一方側からリン グ内を通したのち、当該バンド部材３の内側に沿って折り返すことによって折返 し部３ａを形成し、この折返し部３ａの先端部近傍に設けた透孔（図示せず）の 外側から軸部材の基端部に皿状の止め具を設けると共に、先端部に半球状の頭部 を設けたリベット部材５を挿通して前記頭部が内側となるよう固定し、このリベ ット部材５の頭部を折り返す前のバンド部材３の長手方向に沿って所定の間隔を 存して形成したリベットホール４，４・・・のうちの１つに挿入係着することに よってバンド部材３を利用者の腕の太さに合う時計バンドの長さに調節するよう にしたものである。

【００１２】 他方のバンド部材６は、その先端部を前記リング部材９に一方のバンド部材３ の挿入方向とは反対の方向からリング内に通したのち、当該バンド部材６の外側 に沿って折り返すことによって折返し部６ａを形成し、この折返し部６ａの先端 にスナップの一方の凹片８を固定し、また、折り返し前のバンド部材６の基端部 の外側に形成した前記凹片８に嵌入するスナップの他方の凸片７を固定し、当該 凸片７を凹片８に係着することによってスナップとしたものである。 なお、スナップを構成する凸片７と凹片８は取り付け位置が逆であってもよい ことは勿論である。

【００１３】 したがって、時計本体２とバンド部材３と６とによって腕に嵌めるための輪を 形成することができ、バンド部材３に設けた複数のリベットホール４の１つを選 択し、選択したリベットホールに折返し部３ａに設けたリベット部材５の頭部を 挿入係着することによって使用者の腕の太さに応じて時計本体２を装着すること ができる。

【００１４】 なお、この実施例においては、一方のバンド部材３の折り返し部３ａの先端部 に設けるリベット部材５は、軸部材の基端部に皿状の止め具を設けると共に、先 端部に半球状の頭部を形成したものを使用し、前記頭部を透孔に挿通させ、かつ 止め具によってリベット部材５を折り返し部３ａに係着させているため、リベッ ト部材５をバンド部材３の折り返し部３ａから取り外せば、時計本体２とバンド 部材３，６によって形成される輪を解消することができるので、一旦輪を解消し たのち、バンド部材３をハンドバッグなど把手などに通し、リベット部材５を改 めてバンド部材３に係着させることによってアクセサリーとしても使用すること ができる。

【００１５】

【考案の効果】

この考案の腕時計は、時計本体に繋がる一方のバンド部材をリング部材の一方 側から挿通して当該バンド部材の内側に沿って折り返し、この折り返し部の先端 部と折り返さない部分とをリベット部材によって着脱可能に係着し、他方のバン ド部材を前記一方のバンド部材の挿入方向とは逆の方向からリング部材に挿通し て折り返し部とし、この折り返し部の先端部の内側と折り返さない部分の基端部 の外側とをスナップによって着脱自在とすることによって腕に装着するための輪 を形成しているので、幼児でも簡単かつ容易に自分の腕に腕時計を取り付けるこ とができ、また取り外すこともできる。

【００１６】 特に、この考案の腕時計は、一方のバンド部材に長手方向に沿って複数のリベ ットホールを所定間隔毎に形成し、このリベットホールの一つに当該バンド部材 の折り返し部の内側に設けたリベット部材の頭部を挿入することによって使用者 の腕の大きさに合った輪を簡単に選択することができ、使用中は折返し部が腕で 抑えられるため、リベット部材がリベットホールから外れるおそれがない。

【００１７】 また、腕に時計本体を着脱するのは、他方のバンド部材の折り返し部の内側を 当該バンド部材の基端部の外側にスナップ止めするというきわめて簡単な方式の ため着脱操作がきわめて容易である。

【００１８】 また、一対のバンド部材をリング部材を介していずれも折り返して留めている ので使用中に腕から時計が不用意に外れることがなく、確実に保持することがで きるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の腕時計の一例を示す斜視図である。

【図２】図１の腕時計のバンド部材の要部を示す拡大斜
視図である。

【符号の説明】

１ 腕時計 ２ 時計本体 ３，６ バンド部材 ３ａ，６ａ 折返し部 ４ リベットホール ５ リベット部材 ７ スナップの一方の凸片 ８ スナップの一方の凹片 ９ リング部材

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 時計本体に繋がる一方のバンド部材をリ
   ング部材内に通して当該バンド部材の内側方向に折り返
   すと共に、その折返し部を当該バンド部材の内側に着脱
   可能に係着し、他方のバンド部材は前記リング部材内を
   通して当該バンド部材の外側方向に折り返し、その折返
   し部を当該バンド部材の所定位置に着脱自在に係着し、
   これら各バンド部材と時計本体とによって腕に装着する
   ための輪を形成することを特徴とする腕時計。
2. 【請求項２】 時計本体に繋がる一方のバンド部材に長
   手方向に沿って所定の間隔を存して複数のリベットホー
   ルを形成すると共に、その先端部をリング部材内に通し
   て当該バンド部材の内側方向に折り返し、その折返し部
   の先端部の内側に設けたリベット部材の頭部を前記リベ
   ットホールの一つに挿入係着し、基端側の外側にスナッ
   プの一方の凸片もしくは凹片を設けた他方のバンド部材
   を前記リング部材内を通して当該バンド部材の外側方向
   に折り返し、その折返し部の先端部の内側に設けたスナ
   ップの他方の凹片もしくは凸片を前記凸片もしくは凹片
   に着脱自在に係着し、これら各バンド部材と時計本体と
   で腕に装着するための輪を形成することを特徴とする腕
   時計。
3. 【請求項３】 前記一方のバンド部材の折り返し部の先
   端部に設けるリベット部材は、バンド部材に対して着脱
   可能に設けたことを特徴とする請求項２記載の腕時計。