JP3009277U - 缶開け器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 簡単な操作で安全にタブを押し上げ、王冠も
取り除けるようにした上で、磁性体に磁着可能な缶開け
器を提供する。 【構成】 タブの下に挿入可能な中間部材１２と、その
中間部材１２の他方側に取り付けられ王冠を取り除くた
めの栓抜き部１３と、中間部１２及び栓抜き部１３のい
ずれか一方又は両方に取付けられた磁性部材１５よりな
る缶開け器。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、缶ジュースなどの飲み物用缶の蓋に取り付けられたタブを押し上げ て飲み物用缶内の飲物を飲む際に使用され、簡単な操作で安全にタブを押し上げ て缶の内部の飲料を飲むことができるようにすると共に、瓶の開口部から王冠を 抜き取れるようにし、更に、冷蔵庫など磁性体に磁着される物体に脱着可能にし た缶開け器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、図８の斜視図及び図９の用部拡大縦断面図に示すように飲み物用缶１の 蓋２には、タブ３が取り付けられていて、そのタブ３の中央部の切り起こされた 連結部４とその蓋２の中央部がリベット５により連結されている。 そのタブ３の一側の端部３ａの下には、指の先端が引っ掛かり易いように穴２ ａが形成されている。 そのタブ３の端部３ａを指先で摘むようにして上に起こすと、蓋２に刻まれた 溝６（プレスによって肉厚が薄く形成されている部分）に取り囲まれた囲溝部７ がそのタブ３の他端部３ｂにより押圧される。 このようにしてタブ３の他端部３ｂにより囲溝部７が押圧されると、図９に示 すように、前記蓋２の溝６が切断され、その溝６により囲まれた囲溝部７が缶１ の内部に折り曲げられ、その囲溝部７の跡が開口部８として残る。 そして、開口部８が形成されると、再びそのタブ３を元の状態に戻していた。 以上のようにして従来は、飲み物用缶１の蓋２に形成された開口部８から飲み 物用缶１内部の飲み物を注ぎ出して飲んでいた。 一方、飲み物用瓶９の場合は、別途用意された栓抜きＹで瓶の開口部を封止し た王冠１０を抜き取り、飲み物用瓶９内部の飲み物を注ぎ出して飲んでいた。 従って、本考案で開発するような缶開け器Ｘは、存在しなかった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】 しかしながら、従来のタブ付き飲み物用缶１の蓋２の囲溝部７を開けるときは 、そのタブ３が蓋２に平行な状態で取り付けられており、そのタブ３が持ち上げ にくく、そのためタブ３を起こすために指先にかなりの力が掛かり、子供や女性 は苦労していた。 特に、現代女性はお酒落のために爪を伸ばしたり、爪にマニキュアを塗ること が多く、それらの女性がそのタブを起こす際にその伸ばした爪を傷めたり、爪に 塗られたマニキュアが傷つき剥げてしまい、特に女性にとって問題があった。

【０００４】 本考案は、上記課題を解決するためになされたもので、その目的とするところ は、タブ付き飲み物用缶の蓋を開ける際に、子供や女性にも簡単な操作で安全に タブを押し上げて飲み物用缶の内部の飲料を飲むことができるようにし、特に女 性にあってはタブを起こすときにも伸ばした爪が痛んだり、爪に塗られたマニキ ュアに傷が付き或いは剥げないようにした缶開け器を提供すると共に、その缶開 け器により瓶の王冠を取り除けるようにした上で、冷蔵庫や流し台など外周が鉄 などの磁性体が磁着可能な物体に脱着可能に形成し、その缶開け器の置き場所に 困らないようにしたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は以上のような問題点を解決するためになされたもので、「請求項１」 記載の缶開け器によれば、缶内部の飲み物を取り出す開口部とするため、その缶 の蓋に取り付けられたタブの一側の下に挿入可能な挿入用テーパー部を一側に有 し、そのタブの一側に備えられた指係止孔に挿脱可能な棒状或いは板状の中間部 材と、 その中間部材により前記タブの一側の端部を押し上げることによりそのタブの 他側の端部により切断開口される囲溝部を押圧し、その囲溝部周囲の溝を加圧・ 切断するためその中間部材の他方側に形成された押圧部と、 その中間部材の他方側に取り付けられ、瓶の開口部から王冠を抜き取るための 栓抜き部と、 前記中間部材及び栓抜き部のいずれか一方或いは両方に取り付けられ、鉄など の磁性体が磁着される物体に脱着可能な磁性部材と、 が備えられたことを特徴とする。

【０００６】

【作用】

以上の構成からなる「請求項１」記載の本考案によれば、缶内部の飲み物を取 り出す開口部とするため、その缶の蓋に取り付けられたタブの一側の下に挿入可 能な挿入用テーパー部を一側に有し、そのタブの一側に備えられた指係止孔に挿 脱可能な棒状或いは板状の中間部材と、その中間部材により前記タブの一側の端 部を押し上げることによりそのタブの他側の端部により切断開口される囲溝部を 押圧し、その囲溝部周囲の溝を加圧・切断するためその中間部材の他方側に形成 された押圧部とが備えられているため、子供や女性にも簡単な操作で安全にタブ を押し上げて飲み物用缶の内部の飲料を飲むことができ、しかも女性にあっては タブを起こす際にも伸ばした爪が痛んだり、爪に塗られたマニキュアに傷が付き 或いは剥げないようにすることができることになる。 そして、その中間部材の他方側に取り付けられ、瓶の開口部から王冠を抜き取 るための栓抜き部が備えられているため、缶開け器１本で瓶の王冠を取り除くこ とができるようになる上に、前記中間部材及び栓抜き部のいずれか一方或いは両 方に取り付けられ、鉄などの磁性体が磁着される物体に脱着可能な磁性部材と中 間部材に磁性部材が取り付けられているため、冷蔵庫や流し台などの磁性体を磁 着する物体にその磁性部材を磁着すれば、缶開け器が冷蔵庫や流し台などに磁着 できるようになるので、保管場所の確保や缶開け器探しの手間が省けることとな る。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案に係る缶開け器の一実施例を図面に基づいて説明する。 図１は本考案の缶開け器の斜視図、図２は本考案の缶開け器の縦断面図、図３ は本考案の缶開け器の使用状態を示す斜視説明図、図４は本考案の缶開け器の使 用状態を示す要部拡大縦断面図、図５は本考案の缶開け器をダブの下に挿入した 状態を示す要部拡大縦断面図、図６は本考案の缶開け器をダブの指係止孔に挿入 した状態を示す要部拡大縦断面図、図７は本考案の缶開け器をダブの指係止孔に 挿入し先端の挿入用テーパー部を缶蓋の囲溝部に押し当てた状態を示す要部拡大 縦断面説明図、図８は従来のタブ付缶の斜視図、図９は従来の缶蓋のタブを指で 開ける状態を示す要部拡大縦断面説明図、図１０は従来の瓶の開口部に締結され た王冠を栓抜きで開けようとする状態を示す要部拡大斜視図である。

【０００８】 図１、図２に示すように本考案の缶開け器Ｘは、金属或いは樹脂（ＦＲＰなど の硬く強度の強い樹脂）で形成されている。 その缶開け器Ｘは、缶蓋の囲溝部７を缶１の内部の飲み物を取り出す開口部８ とするとともに、瓶９の王冠１０を取り除くためのものである。 その缶開け器Ｘは、缶１の蓋２に取り付けられたタブ３の下に挿入し易いよう に一側に傾斜部即ち挿入用テーパー部が形成されている。 又、その缶開け器Ｘの中間には、棒或いは板状の中間部材１２が備えられてい て、その中間部材１２は前記タブ３の一側に形成された指係止孔３ｃに挿脱し易 い太さに形成されている。 そして、その中間部材１２の一側には、瓶９の王冠１０を抜き取るための栓抜 き部１３が形成されている。 尚、栓抜き部１３の形状は、図示した形状に拘わることなく、瓶９の王冠１０ を取り除ける形状であればいかなる形状であっても良い。 その中間部材１２により前記タブ３の一側の端部３を押し上げることによりそ のタブ３の他側の端部３ｂにより切断開口される囲溝部９を押圧し、その囲溝部 ７周囲の溝６を加圧・切断するためその中間部材１２の他方側が押圧部１４とし て形成されている。 その中間部材１２に形成された栓抜き部１３は、押圧部１４の他方側即ち中間 部材１２の他方側に取り付けられていて、瓶９から王冠１０を抜き取るためのも のである。 そして、その中間部材１２には、冷蔵庫や流し台に使用されている鉄などの磁 性体が吸着される物体に脱着可能な磁性部材１５が取り付けられている。 その磁性部材１５は、磁性を帯びた鉄或いは合成樹脂などで形成されていて、 その磁性部材１５をゴムや合成樹脂に練り込んだものであっても良い。 本考案は、上記のような構成が備えられた缶開け器Ｘである。

【０００９】 図３、図４に示すように、上記のような構成が備えられた缶開け器Ｘの一側の 挿入用テーパー部１１を前記タブ３の一側の端部３ａと缶１の蓋２のタブ３の一 側の端部３ａ下に形成された溝２ａの間に挿入する。 タブ３の一側の端部３ａの下に挿入用テーパー部１１を挿入後、図５に示すよ うに、缶１の蓋２の周縁部２ｂをテコの支点として中間部材１２の他方側の押圧 部１４に指を当て或いは栓抜き部１３を押さえて下方に押圧すると、その中間部 材１２により前記タブ３の一側の端部３ａを押し上げられる。 次いで、図６に示すように、一側の端部３ａが押し上げられたタブ３の一側の 端部３ａ寄りに形成された指係止孔３ｃに下方から缶開け器Ｘを挿入し押圧部１ ４或いは栓抜き部１３を上方に押し上げ、更に、タブ３の一側の端部３ａを押し 上げる。 引き続き、図７に示すように、前記指係止孔３ｃに缶開け器Ｘを更に深く挿入 し、或いは、更に深く挿入し挿入用テーパー部１１を缶１の蓋２の溝６に囲まれ た囲溝部７に当接し、押圧部１４或いは栓抜き部１３を再度上方に押圧する。 こうしてタブ３が押し上げられると、缶１の蓋の中央がリベット５により連結 されたタブ３の先端３ｂにより、蓋２に刻設された溝６に取り囲まれた囲溝部７ が押圧される。 このようにしてタブ３の先端３ｂにより押圧されると、蓋２に刻設された溝６ が切断され、その溝６により囲まれた囲溝部７が飲み物用缶１の内部に折り曲げ られ、その囲溝部７の跡が開口部８として残る。 開口部８が形成されると再びそのタブ３を指で元の状態に戻す。 こうすることによって、蓋２に形成された開口部８から飲み物用缶１の内部の 飲み物を注ぎ出して飲むことができる。 したがって、子供や女性にも簡単な操作で安全にタブ３を押し上げて飲み物用 缶１の内部の飲料を飲むことができ、しかも女性にあってはタブ３を起こす際に も伸ばした爪が痛んだり、爪に塗られたマニキュアに傷が付き或いは剥げないよ うにすることができることになる。 さらに、缶開け器Ｘは、小型に形成されているため、簡単にポケットやバッグ 等に入れて持ち運びができるので使用勝手という面でも便利である。

【００１０】

【本考案の効果】

以上のような構成よりなる「請求項１」記載の本考案によれば、缶内部の飲み 物を取り出す開口部とするため、その缶の蓋に取り付けられたタブの一側の下に 挿入可能な挿入用テーパー部を一側に有し、そのタブの一側に備えられた指係止 孔に挿脱可能な棒状或いは板状の中間部材と、その中間部材により前記タブの一 側の端部を押し上げることによりそのタブの他側の端部により切断開口される囲 溝部を押圧し、その囲溝部周囲の溝を加圧・切断するためその中間部材の他方側 に形成された押圧部とが備えられているため、子供や女性にも簡単な操作で安全 にタブを押し上げて飲み物用缶の内部の飲料を飲むことができ、しかも女性にあ ってはタブを起こす際にも伸ばした爪が痛んだり、爪に塗られたマニキュアに傷 が付き或いは剥げないようにすることができることになる。 そして、その中間部材の他方側に取り付けられ、瓶の開口部から王冠を抜き取 るための栓抜き部が備えられているため、缶開け器１本で瓶の王冠を取り除くこ とができるようになる上に、前記中間部材及び栓抜き部のいずれか一方或いは両 方に取り付けられ、鉄などの磁性体が磁着される物体に脱着可能な磁性部材と中 間部材に磁性部材が取り付けられているため、冷蔵庫や流し台などの磁性体を磁 着する物体にその磁性部材を磁着すれば、缶開け器が冷蔵庫や流し台などに磁着 できるようになるので、保管場所の確保や缶開け器探しの手間が省けることとな る。 更に、この缶開け器は、小型に形成されているので、簡単にポケットやバッグ 等に入れて持ち運びができ使用勝手という面でも便利であるなど諸々の効果を奏 する。

【図面の簡単な説明】

【図１】は、本考案の缶開け器の斜視図である。

【図２】は、本考案の缶開け器の縦断面図である。

【図３】は、本考案の缶開け器のの使用状態を示す斜視
説明図である。

【図４】は、本考案の缶開け器の使用状態を示す要部拡
大縦断面図である。

【図５】は、本考案の缶開け器をダブの下に挿入した状
態を示す要部拡大縦断面図である。

【図６】は、本考案の缶開け器の使用状態ををダブの指
係止孔に挿入した状態を示す要部拡大縦断面図である。

【図７】は、本考案の缶開け器の使用状態をダブの指係
止孔に挿入し先端の挿入用テーパー部を缶蓋の囲溝部に
押し当てた状態を示す要部拡大縦断面説明図である。

【図８】は、従来のタブ付缶の斜視図である。

【図９】は、従来の缶蓋のタブを指で開ける状態を示す
要部拡大縦断面説明図である。

【図１０】は、従来の瓶の開口部に締結された王冠を栓
抜きで開けようとする状態を示す要部拡大斜視図であ
る。

【符号の説明】

Ｘ・・・・・缶開け器、 １・・・・・飲み物用缶、 ２・・・・・缶の蓋、 ２ａ・・・・溝、 ３・・・・・タブ、 ３ａ・・・・タブの一側の端部、 ３ｂ・・・・タブの他側の端部、 ３ｃ・・・・指係止孔、 ４・・・・・タブ中央の連結部、 ５・・・・・リベット、 ６・・・・・溝、 ７・・・・・溝に囲まれた囲溝部、 ８・・・・・開口部、 ９・・・・・瓶、 １０・・・・王冠、 １１・・・・・挿入用テーパー部、 １２・・・・・中間部材、 １３・・・・・栓抜き部、 １４・・・・・押圧部、 １５・・・・・磁性部材、

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 缶内部の飲み物を取り出す開口部とする
   ため、その缶の蓋に取り付けられたタブの一側の下に挿
   入可能な挿入用テーパー部を一側に有し、そのタブの一
   側に備えられた指係止孔に挿脱可能な棒状或いは板状の
   中間部材と、 その中間部材により前記タブの一側の端部を押し上げる
   ことによりそのタブの他側の端部により切断開口される
   囲溝部を押圧し、その囲溝部周囲の溝を加圧・切断する
   ためその中間部材の他方側に形成された押圧部と、 その中間部材の他方側に取り付けられ、瓶の開口部から
   王冠を抜き取るための栓抜き部と、 前記中間部材及び栓抜き部のいずれか一方或いは両方に
   取り付けられ、鉄などの磁性体が磁着される物体に脱着
   可能な磁性部材と、 が備えられたことを特徴とする缶開け器。