JP3009064U - 缶詰飲料における開栓装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ビ−ル、清涼飲料水などの缶詰飲料におい
て、限りなくグラス飲み感覚に近い開栓装置を提供す
る。 【構成】 缶本体１の上面にプルトップ開栓手段２を採
用し、該プルトップのダフ３の摘み部４の先端部下向き
に孔抜き突起５を設け、前記ダフ３の水平方向回転許容
範囲における軌道に相当する缶本体１上面に一部に繋り
部７を有する小孔抜き栓６を設けて構成される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、ビ−ルや清涼飲料水の缶詰飲料の開栓装置に関する。

【０００２】

【従来技術】

ビ−ルや清涼飲料水の缶詰飲料が普及しているが、それらの開栓装置に大別し て、リングを引張ってこれと一体の栓を抜き取るプルリング方式と、リングを垂 直方向に起立させて一部に繋り部を残した栓を容器内へ押し下げ且つリングを水 平方向に戻すプルトップ方式とがあるが、最近では後者が大半を占めている。 ところで、缶詰飲料はどちらかといえば屋外や車中などで愛用されるため、飲 み口の大きさはあまり大口にならないことが好ましく、上記プルリング方式やプ ルトップ方式の抜き栓もそのような目的を果すためのサイズに規格化されている 。 ところがこの規格サイズの飲み口では不都合な場合がある。

【０００３】 例えばビ−ルはよく「最初の一杯」と言われるように、のどこしを一気に味わ いたいけれども、このような飲み口では二回、三回と飲み継がなければならず、 途中で息をついてしまって思うようにいかない。紙コップに移して飲んでいる光 景もよく見られるところである。 また、ブドウ、ナタデココなどの粒入り飲料水にあっては、粒を水分と一緒に 飲むことがおいしく飲む秘訣であるのに、殆どといっていい程最後に粒が缶底に 残ってしまう。缶の底を叩いたり、飲み口を吸ったりしている光景ををよく見か けるところである。なお、粒を残したまま缶を廃棄すると、腐敗による悪臭やハ エ等の発生原因となる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、従来のこのような実情に鑑みてなされたもので、プルトップ方式の 開栓手段を有するビ−ル、清涼飲料水などの缶詰飲料において、限りなくグラス 飲み感覚に近い開栓装置を提供しようとする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案は、缶本体１の上面にプルトップ開栓手段２ を採用し、該プルトップのタブ３の摘み部４の先端部下向きに孔抜き突起５を設 ける。 そして、前記タブ３の水平方向回転許容範囲（タブ３はその留め金３ａを中心 に所定角度範囲で回動可能に設けられている）における軌道に相当する缶本体１ 上面に一部に繋り部７を有する小孔抜き栓６を設けて、缶詰飲料における開栓装 置を構成する。

【０００６】 また上記構成において、タブ３の摘み部４の先端部下向きの孔抜き突起５を、 前記小孔抜き栓６を設けた側の摘み部４先端部辺縁に片寄せて設けて成る、缶詰 飲料における開栓装置である。

【０００７】

【作用】

今、本考案の開栓装置を施した炭酸飲料缶を開栓するには、まずタブ３の摘み 部４の先端部を垂直方向に起立させて飲み口栓８を打抜く。そしてタブ３の摘み 部４を水平方向に押し戻す（ここまでは従来の普通のプルトップの開栓作業と同 様）。 次いで、摘み部４の先端部下向きに突設した孔抜き突起５を、缶本体１上面に 設けた小孔抜き栓６に符合させ、上から押圧する。これにより小孔抜き栓６が開 栓する。即ちこれにより飲み口に加えて空気孔が打抜かれる。

【０００８】 そして小孔抜き栓６はタブ３の水平方向回転許容範囲における軌道のいずれの 位置に設けられてもよいから、小孔抜き栓６がタブ３を設けた直径方向と同一方 向に設けられているときはそのままで、直径方向を外れて設けられているときは 摘み部４を摘んでタブ３をその外れた方向へ回動させて、小孔抜き栓６に符合さ せたうえ孔抜き突起５を押圧する。そしてこの後者の際、図１、図２に示すよう にタブ３の摘み部４の先端部下向きの孔抜き突起５を、小孔抜き栓６を設けた側 の摘み部４先端部に片寄せて設けた態様においては、最短回動距離にて小孔抜き 栓６の開栓が行える。 なお、このように小孔抜き栓６を、タブ３を設けた直径方向から外れて設ける と、タブ３をその外れた方向へ回動しない限り孔抜き突起５とは対面しないから 、タブ３をうっかり押したり、運搬中に衝撃があっても小孔抜き栓６が打抜かれ る虞はない。

【０００９】

【考案の効果】

本考案は以上のようで、缶本体１の上面にプルトップにより開栓される飲み口 栓８のほか、空気孔として小孔抜き栓６を設けたから、飲み口からの飲み心地が グラス感覚で行え、ビ−ルなどの場合、所謂のどこしが一気に味わうことができ 、また粒入り飲料にあっては最後まで粒を水分と一緒に飲干すことが可能となっ た。 当然のことながらコップ等に移し替える際にも注ぎがはやく行える。 そして開栓に当っては、飲み口栓８の開栓後に小孔抜き栓６を打抜くから、ビ −ル泡や温度上昇気味の炭酸飲料水が小孔抜き栓６から噴出する虞がない。また 打抜き後の小孔抜き栓６を指で塞ぐことにより泡の調整を行うこともできる。 開栓も、プルトップによる作業を基本とし、タブを押し戻す動作の延長に指先 の押圧動作、場合により回動動作と押圧動作の組合わせにより、いとも簡単に行 える。 なお、 製作費用も最少限にとどめられることも大きな利点となろう。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例を示す斜視図

【図２】同上平面図

【図３】同上縦断側面図

【符合の説明】

１ 缶本体 ２ プルトップ開栓手段 ３ プルトップのタブ ４ タブの摘み部 ５ 孔抜き突起 ６ 小孔抜き栓 ７ 繋り部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 缶本体（１）の上面にプルトップ開栓手
   段（２）を採用し、該プルトップのタブ（３）の摘み部
   （４）の先端部下向きに孔抜き突起（５）を設け、前記
   タブ（３）の水平方向回転許容範囲における軌道に相当
   する缶本体（１）上面に一部に繋り部（７）を有する小
   孔抜き栓（６）を設けたことを特徴とする缶詰飲料にお
   ける開栓装置。
2. 【請求項２】 タブ（３）の摘み部（４）の先端部下向
   きの孔抜き突起（５）を、小孔抜き栓（６）を設けた側
   の摘み部（４）先端部辺縁に片寄せて設けて成る請求項
   １記載の缶詰飲料における開栓装置。