JP3007247U - サック型ケース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 収容される情報記録媒体に対して有害でな
く、保存中の気密性が向上するとともに、使用に便利な
サック型ケースを提供する。 【構成】 一方の側面２ａが開口した箱型の外ケース部
材２と、側面２ａから外ケース部材２内に挿入される内
ケース部材３とからなるサック型ケースが開示される。
内ケース部材３は、底面３ｂと上面３ａ、及び三方の側
面３ｃ、３ｄ、３ｅとを備え、内容物５挿入のために一
方の側面が開口し、この開口した側面の側から外ケース
部材３内に挿入される。収容される情報記録媒体の記録
層に対する有害ガスが外ケース部材２及び内ケース部材
３から発生するのを抑制できるように、外ケース部材２
及び内ケース部材３がポリプロピレンにより形成され開
口した側面に面する側の上面の縁部４が両側から中央に
向かって「く」字形に切り込んだ形状に形成される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、箱型の外ケース部材と、該外ケース部材の開口した側面から挿入さ れる箱型の内ケース部材とからなるサック型ケースに関する。特に本考案は、写 真スライドやプレパラート等のような情報記録媒体を縦横の行列状に収容したフ ァイルシートを収納するのに適したサック型ケースに関する。

【０００２】

【従来技術】

写真スライドやプレパラートのような情報記録媒体を縦横の行列状に保持でき るファイルシートが広く使用されている。この種のファイルシートを収容するた めのサック型ケースも開発されている。このサック型ケースはプラスチック材料 により形成されるのが普通であるが、使用されるプラスチック材料によっては、 長年の使用中にガスを発生し、このガスが記録のための乳剤層を劣化させること がある。また、サック型のケースは気密性が十分でなく、保存状態が満足できる ものではなかった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、上述したような事情を考慮して、収容される情報記録媒体に対して 有害でなく、保存中の気密性が向上するとともに、使用に便利なサック型ケース を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するため、本考案においては、一方の側面が開口した箱型の外 ケース部材と、該外ケース部材の開口した側面から該外ケース部材内に挿入され る内ケース部材とからなるサック型ケースに改良を加える。内ケース部材は、底 面と上面、及び三方の側面とを備え、内容物挿入のために一方の側面が開口し、 この開口した側面の側から外ケース部材内に挿入される。収容される写真スライ ドやプレパラートのような情報記録媒体の記録層に対する有害ガスが外ケース部 材及び内ケース部材から発生するのを抑制できるように、該外ケース部材及び内 ケース部材がポリプロピレンにより形成される。また、内ケース部材は、開口し た側面に面する側の上面の縁部が両側から中央に向かって「く」字形に切り込ん だ形状に形成される。さらに、この縁部は、外ケース部材の上面の内側に接触す るように上向きに斜めに折り曲げられ、この折り曲げの高さが両側から中央に向 けて漸次増加する。 本考案の好ましい態様においては、外ケース部材の上面又は全体が透明に形成 される。また、内ケース部材の上面の縁部は、開口した側面から反対側の側面の 方に変位した位置に形成されることが好ましい。さらに、内ケース部材の上面の 縁部の折り曲げ高さは、該上面の両側において０とすることが好ましい。

【０００５】

【作用】

本考案においては、サック型ケースの外ケース部材と内ケース部材がポリプロ ピレンにより形成されるので、使用中に写真スライドの乳剤層に悪影響を与える 有害ガスが発生することがなく、写真スライドやプレパラート等を収納する場合 にも、保存性が向上する。また、内ケース部材を外ケース部材に挿入する場合に は、内ケース部材の上面の縁が「く」字状に切り込まれているために、内ケース 部材の上記上面が外ケース部材の縁に引っ掛かる恐れがなくなり、使い勝手が非 常に良くなる。さらに、内ケース部材が外ケース部材に挿入された状態では、該 内ケース部材の上面の縁部の折り曲げ部が外ケース部材の上面の内面に接触して 気密性を高めるため、保存性が一層向上する。外ケース部材は、上面又は全体が 透明であるので、内ケース部材の上面の「く」字状切り込みと相まって、収納さ れた内容物を目視することができる。

【０００６】

【実施例】

図１ないし図３を参照すると、本考案によるサック型ケース１は、外ケース部 材２と内ケース部材３とから構成される。外ケース部材２は透明なポリプロピレ ンにより形成され、全体が長方形の箱型であり、一方の側面２ａが開口している 。 内ケース部材３は、上面３ａ、下面３ｂ、３つの側壁３ｃ、３ｄ、３ｅを有す る箱型で、一方の側面が開口している。この内ケース部材３は、不透明なポリプ ロピレンにより形成される。 内ケース部材３の上面３ａは、開口する側面から反対側の側壁３ｄ側に変位し た位置に縁部４を有する。この縁部４は、両側から中央に向かって「く」字状に 切り込まれている。この「く」字状の切り込みは、内ケース部材３を外ケース部 材２に挿入するときに、この縁部４が外ケース部材２の上面の縁に引っ掛かるの を防止する作用を果たす。さらに、内ケース部材３の縁部４は、外ケース部材２ の上面の内面に接触するように、上向きに斜めに折り曲げられている。この折り 曲げの高さは、上面３ａの両側で０で中央に向かって次第に高くなる。内ケース 部材３の上面３ａの縁部４に斜め上向きの折り曲げ部を形成することにより、こ の縁部４が外ケース部材２の上面の内面に緊密に接触するようになり、ケースの 気密性が高められる。折り曲げ部の高さが内ケース部材３の上面３ａの両側で０ で中央に向かって次第に高く形成することにより、内ケース部材の成形が容易に なる。

【０００７】 図１は、写真スライド５を縦横の行列状に収容したファイルシート６が内ケー ス部材３に収納された状態を示す。本考案においては、外ケース部材２及び内ケ ース部材３が、有害ガスを発生しないポリプロピレンにより形成されているので 収納された写真スライド５の乳剤が有害ガスにより劣化することがなくなる。

【０００８】

【効果】

本考案によれば、サック型ケースに写真スライドやプレパラート等の情報記録 媒体を収容して保存する場合にも、ケースを構成するプラスチック材料から発生 する有害ガスにより媒体が劣化することがない。また、内ケース部材の上面の縁 部が「く」字状に切り込まれているため、内ケース部材を外ケース部材に挿入す る場合に、縁部が外ケース部材の縁部に引っ掛かるおそれがなくなる。さらに、 内ケース部材の上面の縁部を斜め上向きに折り曲げることにより、ケースの気密 性を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例によるサック型ケースの斜視
図である。

【図２】内ケース部材の平面図である。

【図３】内ケース部材の断面図である。

【符号の説明】

１・・・・サック型ケース、 ２・・・・外ケース部材、 ３・・・・内ケース部材、 ３ａ・・・・上面、 ３ｂ・・・・下面、 ３ｃ、３ｄ、３ｅ・・・・側壁、 ４・・・・縁部、 ５・・・・写真スライド、 ６・・・・ファイルシート。

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一方の側面が開口した箱型の外ケース部
   材と、前記外ケース部材の開口した前記側面から該外ケ
   ース部材内に挿入される内ケース部材とからなり、前記
   内ケース部材は、底面と上面、及び三方の側面とを備
   え、内容物挿入のために一方の側面が開口し、この開口
   した側面の側から前記外ケース部材内に挿入されるよう
   になったサック型ケースにおいて、前記外ケース部材及
   び前記内ケース部材において、収容される写真スライド
   やプレパラートのような情報記録媒体の記録層に対する
   有害ガスの発生が抑制されるように、前記外ケース部材
   及び前記内ケース部材がポリプロピレンにより形成さ
   れ、前記内ケース部材は、開口した側面に面する側の前
   記上面の縁部が両側から中央に向かって「く」字形に切
   り込んだ形状に形成され、前記縁部は前記外ケース部材
   の上面の内側に接触するように上向きに斜めに折り曲げ
   られ、この折り曲げの高さが両側から中央に向けて漸次
   増加していることを特徴とするサック型ケース。
2. 【請求項２】 請求項１に記載したサック型ケースにお
   いて、前記外ケース部材の少なくとも上面が透明である
   サック型ケース。
3. 【請求項３】 請求項１又は請求項２のいずれか１項に
   記載したサック型ケースにおいて、前記内ケース部材の
   前記上面の前記縁部は、開口した前記側面から反対側の
   側面の方に変位した位置に形成されることを特徴とする
   サック型ケース。
4. 【請求項４】 請求項１ないし請求項３のいずれか１項
   に記載したサック型ケースにおいて、前記内ケース部材
   の前記上面の前記縁部の折り曲げ高さは、該上面の両側
   において０であることを特徴とするサック型ケース。