JP3005679B1 - 含フッ素アミン化合物の製造方法 - Google Patents

含フッ素アミン化合物の製造方法

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JP3005679B1 JP29535498A JP29535498A JP3005679B1 JP 3005679 B1 JP3005679 B1 JP 3005679B1 JP 29535498 A JP29535498 A JP 29535498A JP 29535498 A JP29535498 A JP 29535498A JP 3005679 B1 JP3005679 B1 JP 3005679B1
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Abstract

【要約】 【課題】 フッ化金属の存在下、三フッ化窒素と炭素−
炭素不飽和結合を有する有機化合物から含フッ素アミン
化合物を合成する方法において、収率良く含フッ素アミ
ン化合物を合成する方法を提供する。 【解決手段】 密閉性反応容器内にフッ化金属と、アル
ケン化合物と、三フッ化窒素を充填し、30〜500℃
の反応温度及び5秒〜100時間の反応条件で反応を行
うことを特徴とする含フッ素アミン化合物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は三フッ化窒素から含
フッ素アミン化合物を製造する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】含フッ素アミン化合物は、医薬、農薬
等、工業的に幅広く用いられている。この方法で製造さ
れた含フッ素有機化合物は医薬、農薬等あるいはそれら
の中間生成物として有用である。
【0003】本発明の対象とする後記一般式(I)で表
される有機化合物のうち、R1=CF3、R2=R3=R4
=Fのもの(CF3CF=CF2)から、後記一般式(II
とIII)で表される含フッ素アミン化合物((CF32
CFNF2、(CF32C=NF)を製造することがで
きる。
【0004】従来、三フッ化窒素から含フッ素アミン化
合物を合成する方法には、熱したフッ化カリウム又はフ
ッ化セシウムに三フッ化窒素とヘキサフルオロプロペン
を通し、(CF32CFNF2と(CF32C=NFを
合成する方法が知られている(J.Amer.Che
m.Soc.,1960,5831)。
【0005】しかしながら、この方法では炭素−炭素不
飽和結合を有するペルフルオロ化合物であるヘキサフル
オロプロペンの反応例しか行われておらず、しかも含フ
ッ素アミン化合物の収率が非常に低いという間題点があ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、フッ化金属
の存在下、三フッ化窒素と炭素−炭素不飽和結合を有す
る有機化合物から含フッ素アミン化合物を合成する方法
において、収率良く含フッ素アミン化合物を合成する方
法を提供することをその課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、三フッ化
窒素と炭素−炭素不飽和化合物から含フッ素アミン化合
物を製造する方法について鋭意研究を重ねた結果、本発
明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明によれば、密閉性反応容
器内にフッ化金属と、下記一般式(1)で表されるアル
ケン化合物と、三フッ化窒素を充填し、30〜500℃
の反応温度及び5秒〜100時間の反応条件で反応を行
うことを特徴とする下記一般式(2)及び/又は一般式
(3)で表される含フッ素アミン化合物の製造方法が提
供される。一般式(1):
【化4】 (式中、R〜Rは水素原子、ハロゲン原子、置換基
を有してもよいアルキル基、アラルキル基又はアルコキ
シ基を示し、RとR、RとR、RとR又は
とRは結合して環を形成してもよい)一般式
(2):
【化5】 (式中、R〜Rは前記と同じ意味を持つ)一般式
):
【化6】
【0009】
【発明の実施の形態】本発明で用いる反応原料は、前記
一般式(1)で表されるアルケン化合物であり、本発明
で得られる生成物は、前記一般式(2)及び(3)で表
される含フッ素アミン化合物である。
【0010】上記一般式(1)におけるハロゲン原子と
しては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子などが
挙げられる。アルキル基としては、特に制限はなく、い
かなる直鎖あるいは分岐状アルキル基を用いることがで
きるが、その炭素数は通常、1〜30個、好ましくは1
〜20個、さらに好ましくは1〜15個である。具体的
には、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec
−ブチル基、t−ブチル墓、n−ペンチル基、イソペン
チル基、2−メチルブチル基、1−メチルブチル基、n
−ヘキシル基、イソヘキシル基、3−メチルペンチル
基、2一メチルペンチル基、1−メチルペンチル基、ヘ
プチル基、オクチル基、イソオクチル基、2−エチルヘ
キシル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシ
ル基、テトラデシル基、ヘキサデシル墓、オクタデシル
基、エイコシル基等の鎖状アルキル基、シクロペンチル
基、シクロヘキシル基、アダマンチル基等の環状アルキ
ル基が挙げられる。アラルキル基としては、特に制限は
ないが、通常炭素数が7〜30個、好ましくは7〜20
個、さらに好ましくは7〜15個の範囲である。具体的
にはベンジル基、フェネチル基等が例示される。アルコ
キシ基としては、特に制限はないが、通常炭素数が1〜
30個、好ましくは1〜20個、さらに好ましくは1〜
15個である。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、
プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、シクロ
ペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基などが例示
される。
【0011】アルキル基、アラルキル基及びアルコキシ
基は置換基を有していてもよい。この場合の置換基とし
ては、本反応に関与しないものなら特に制限はなく、置
換あるいは未置換アリール基、カルボニル基、アルコキ
シ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、アシルオキ
シ基、アルキル又はアリールスルホニル基、ニトロ基、
ハロゲン等が例示される。これらの置換基に含まれる炭
素数は30個以下、好ましくは20個以下、さらに好ま
しくは15個以下である。また、一般式(1)における
1とR2、R1とR3、R2とR4又はR3とR4は結合して
環を形成してもよい。この場合、R1とR2、R1とR3
はR2とR3が結合して形成されるアルキレン基は、例え
ば、炭素数が1〜10個、好ましくは1〜8個、さらに
好ましくは2〜6個の分岐していてもよいアルキレン基
などとして示すことができる。このようなアルケン化合
物としては、1−フルオロシクロペンテン、1−フルオ
ロシクロヘキセン、1−フルオロシクロヘプテン、1−
フルオロ−2−メチル−1−シクロヘキセン等を例示す
ることができる。
【0012】本発明で使用されるフッ化金属は、一般式
1FnまたはM2Fmで表されるものが用いられる。式中
のM1は1種類の金属を示し、M2は2種類以上の金属を
示す。nは1以上の数を示し、mは4以上の数を示す。
【0013】前記金属としては、リチウム、ナトリウ
ム、カリウム、ルビジウム、セシウムなどのアルカリ金
属、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロン
チウム、バリウムなどのアルカリ土類金属、ホウ素、ア
ルミニウム、チタン、錫、鉄など他族の金属が例示され
る。
【0014】本発明における反応方法は、バッチ式であ
って、三フッ化窒素とアルケン化合物とフッ化金属との
接触条件としては、以下の条件が良い。
【0015】フッ化金属の量は、アルケン化合物1モル
に対して、通常、0.01モル以上、好ましくは0.1
〜30モル、さらに好ましくは0.2〜20モルの範囲
である。
【0016】三フッ化窒素の量は、アルケン化合物1モ
ルに対して、通常、0.5〜10モル好ましくは0.5
〜5モル、さらに好ましくは1〜3モルの範囲である。
【0017】反応条件は基質(反応原料)やフッ化金属
の種類などによって適宜選択されるが、反応温度が、通
常、30℃〜500℃、好ましくは300〜500℃、
さらに好ましくは350℃〜400℃の範囲で、反応又
は接触時間は、反応温度で異なるが、通常、5秒〜10
0時間、好ましくは0.01〜10時間、さらに好まし
くは0.2〜2.5時間の範囲である。
【0018】この反応は、フッ化金属や三フッ化窒素、
アルケン化合物と反応しない溶媒を用いることができる
が、あえて溶媒を用いなくても反応は進行する。
【0019】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明
する。
【0020】実施例1 ストップバルブとステンレススチール反応管よりなる反
応容器にセシウムフロライド(1.52g、10mmo
l)をいれ、次いで真空ラインを用いてヘキサフルオロ
プロペン(0.59mmo1)、三フッ化窒素(1.2
0mmo1)の順に加え、400℃で140分加熱し
た。減圧下、窒素を含む揮発成分を留去した後、高真空
下(10-3〜10-4mmHg)、−100℃、−122
℃、−142℃、−196℃でトラップ・ツー・トラッ
プ精製蒸留を行い、−122℃でトラップされる2−ヘ
プタフルオロプロピルジフルオロアミン(0.23mm
o1、39%)と1−ヘプタフルオロプロピルジフルオ
ロアミン(0,07mmo1、12%)を得た。生成物
19F−NMRスペクトル、およびIRスペクトルによ
り同定した。
【0021】2−ヘプタフルオロプロピルジフルオロア
ミン IR:1321、1296、1259、1181、11
23、1096、1017、957、928cm-1
【0022】19F−NMR(CDCl3、CFCl3
φ:−23.0(bs、2F)、73.9(td、J3
=12.8Hz、J2=4.3Hz、6F)、170.
4(m、1F)
【0023】1−ヘプタフルオロプロピルジフルオロア
ミン
【0024】IR:1321、1296、1259、1
181、1123、1096、1017、957、92
8cm-1
【0025】19F−NMR(CDCl3、CFCl3
φ:−17.0(bs、2F)、81.8(m、3
F)、116.6(q、J4=7.9Hz、2F)、1
27.3(td、J3=9.8Hz、J4=1.2Hz、
2F)
【0026】実施例2 実施例1の反応温度、反応時間、三フッ化窒素の量を変
化させた場合の生成物の収率を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】実施例3 ストップバルブとステンレススチール反応管よりなる反
応容器にセシウムフロライド(1.52g、10mmo
l)をいれ、次いで真空ラインを用いてトリフルオロエ
テン(0.61mmol)、三フッ化窒素(1.21m
mo1)の順に加え、400℃で20分加熱した。減圧
下、窒素を含む揮発成分を留去した後、高真空下(10
-3〜10-4mmHg)、−100℃、−146℃、−1
96℃でトラップ・ツー・トラップ精製蒸留を行い、−
146℃でトラップされる1−ジフオロアミノ−1,
1,2,2−テトラフルオロエタン(0.16mmo
1、27%)とペンタフルオロ−1−アザプロペン−1
(0.03mmol、6%)を得た。生成物は1H−N
MRスペクトル、19F−NMRスペクトル、およびIR
スペクトルにより同定した。収率はベンゾトリフルオリ
ドを内部標準として19F−NMRスペクトルから決定し
た。
【0029】1−ジフオロアミノ−1,1,2,2−テ
トラフルオロエタン IR:1302、1221、1251、980、956
cm-1
【0030】1H−NMR(CDCl3、TMS)δ:
6.09(ttt、J3=52.0Hz、J3=4.8H
z、J3=1.0Hz、1H)
【0031】19F−NMR(CDCl3、CFCl3
φ:−14.9(bs、2F)、121.1(td、J
3:6.2Hz、J2=4.8Hz、2F)、137.1
(dtt、J2:52.OHz、J37.6Hz、J3
6.2Hz、2F)
【0032】ペンタフルオロ−1−アザプロペン−1 IR:1692、1399、1249、1196、11
50、965cm-1
【0033】19F−NMR(CDCl3、CFCl3
φ:20.4(bs、1F)、71.8(t、J3
6.7Hz、1F)、80.5(dq、J2=40.3
Hz、J4=6.7Hz、3F)
【0034】実施例4 実施例3のフッ化金属、反応温度、反応時間、三フッ化
窒素の量を変化させた場合の生成物の収率を表2示す。
【0035】
【表2】
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、フッ化金属の存在下、
三フッ化窒素と不飽和化合物から簡便にまた収率よく含
フッ素アミン化合物を得ることができる。この化合物は
医薬、農薬等、あるいはそれらの中間生成物として有用
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 239/04 C07C 251/26

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉性反応容器内にフッ化金属と、下記
    一般式(1)で表されるアルケン化合物と、三フッ化窒
    素を充填し、30〜500℃の反応温度及び5秒〜10
    0時間の反応条件で反応を行うことを特徴とする下記一
    般式(2)及び/又は一般式(3)で表される含フッ素
    アミン化合物の製造方法。一般式(1): 【化1】 (式中、R〜Rは水素原子、ハロゲン原子、置換基
    を有してもよいアルキル基、アラルキル基又はアルコキ
    シ基を示し、RとR、RとR、RとR又は
    とRは結合して環を形成してもよい)一般式
    (2): 【化2】 (式中、R〜Rは前記と同じ意味を持つ)一般式
    ): 【化3】 (式中、R〜Rは前記と同じ意味を持つ)
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